JP3613325B2 - ルータ及び該ルータを用いたネットワーク及びネットワーク制御方法 - Google Patents

ルータ及び該ルータを用いたネットワーク及びネットワーク制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯域保証を可能としたルータ及び該ルータを用いたネットワーク及びネットワーク制御方法に関し、特に、パケット多重化により伝送するベストエフォート網とATMセルを伝送するATM網とに接続して、リソース予約プロトコル(RSVP)により帯域保証制御を行うルータ及びこのルータを用いたベストエフォート網及びATM網を含むネットワーク及び帯域保証制御を行うネットワーク制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
TCP/IP(Transmission Control Protocol /Internet Protocol )を用いたインターネットの普及により、各種のデータの伝送が可能となり、電子メール等の蓄積型アプリケーションが多く利用されている。又インターネットを利用した音声データや動画像データ等のリアルタイムアプリケーションの適用についても各種の開発が進められている。
【0003】
図24はネットワークの説明図であり、送信端末装置101と受信端末装置102との間に、アクセスルータ103,104とバックボーンルータ105,106とが、ベストエフォート網(BE網)107,108,109と、ATM網110,111,112とを介して接続されている。バックボーンルータ105,106には、複数のアクセスルータと接続される場合が一般的であるが、1個のバックボーンルータに複数のアクセスルータが接続された構成や、アクセスルータのみによる構成もある。又アクセスルータには、端末装置が直接接続される代わりに、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を介して接続される場合もある。
【0004】
又BE網107,108,109は、パケット多重による伝送を行うネットワークであり、TCP/IPに従ってコネクションレスによるデータの伝送が行われる。又ATM網110,111,112は、ATMセルによる非同期伝送を行うネットワークであり、ATM−SVC(Asynchronous Transfer Mode −Switched Virtual Channel;非同期転送モード・選択接続仮想チャネル)を設定することができる。
【0005】
又前述のTCP/IPによるインターネットに於いて、リアルタイムアプリケーションの適用が可能となるように、帯域保証を行うプロトコルとして、RSVP(Resource Reservation Protocol ;リソース予約プロトコル)が検討されている。即ち、RSVPフロー毎に、ATM−SVCを割り当てることにより、ATM網110,111,112に於けるCBR(Constant Bit Rate ;固定ビットレート)等による帯域保証が検討されている。しかし、これについての具体的手段は開発されていない。
【0006】
図25はRSVPメッセージのフォーマットの説明図であり、IPヘッダとRSVPヘッダとRSVPオブジェクトとを含み、IPヘッダは、バージョン情報,優先度情報,フロー・ラベル,ペイロード長,RSVPヘッダの先頭位置を示す次ヘッダ情報,ホップ制限情報,送信元アドレス,宛先アドレスにより構成されている。又RSVPヘッダは、バージョン情報,フラグ,RSVPタイプ,チェックサム,メッセージ長,予約,メッセージ識別子,予約,フラグメント継続,フラグメント・オフセットから構成されている。
【0007】
このRSVPメッセージのフォーマットによるパス(Path)メッセージを送信端末装置101から各ルータ及びBE網を介して受信端末装置102に伝送されると、受信端末装置102は、RSVPメッセージのフォーマットによるリザーブ(Resv)メッセージを送信端末装置101に送信することにより、送信端末装置101と受信端末装置102との間の帯域を保証することが検討されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
各ルータは、RSVPフローに対して、ATM−SVCを設定して、RSVPフローに対する帯域保証を行うことになるが、その場合、RSVPフロー毎にプロセスを生成して、RSVPプロトコル処理,RSVPからATMへのQoS(Quality of Service;サービス品質)パラメータのマッピング,ATMシグナリング等のシナリオ(実現手続き)を実行することになる。しかし、次のような問題がある。
【0009】
即ち、(1).RSVPフローは、数百から数千程度の多数が同時にルータに到着することがあるから、プロセス数がそれに対応して多数となり、プロセッサやメモリ等の資源が不足する。これを解決する為には、大規模のルータを設ける必要があるから、コストアップとなる。
(2). RSVPプロトコルの変更,ATMシグナリングの機能追加等に対しては、シナリオ内に、RSVPプロトコル処理,RSVPからATMへのQoSパラメータのマッピング処理,ATMシグナリング処理等の実現手続きが混在していることにより、誤りなく対応することが困難である。
(3). 各ルータは、パスメッセージを定期的に伝送してパス状態を保持するものであるが、障害等により、パスメッセージを所定時間内に受信できない時は、タイムアウトとして、確保した帯域を解放することになる。従って、各ルータは、順次タイムアウトとなるまで、確保した帯域を保留することになり、無効保留となる時間が長くなる問題がある。又ルータのリスタート時に於いても、同様に確保した帯域の無効保留が生じる問題がある。
【0010】
本発明は、RSVPフローに対する帯域保証を実現し、且つプロトコルの変更や機能の変更等に対しても柔軟に対応できると共に、ネットワークの有効利用を図ることができるルータ及びネットワーク及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のルータは、(1)RSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部12と、ATMシグナリング処理により振り分けテーブル17の管理を通してATM網3を制御するATM制御部13と、前記RSVP制御部12と前記ATM制御部13との間の連携処理により、前記ATM制御部13に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携制御部11とを備えている。
【0012】
又(2)ルータは、ベストエフォート網2からのRSVPメッセージを抽出してRSVP制御部12に転送するRSVPメッセージ抽出処理部14と、このRSVPメッセージ抽出処理部14とRSVP制御部12との制御に従ってベストエフォート網2との間でパケット転送を行うパケット転送部15と、ATM制御部13によるATM−SVC割り付け処理結果を格納する振り分けテーブル17(VPI/VCI振り分けテーブル)と、この振り分けテーブル17の内容に従ったヘッダを付加してセル化して前記ATM網3にATMセルを送出する振り分け処理部16(VPI/VCI振り分け処理部)とを備えている。
【0013】
又(3)ルータのRSVP制御部12は、RSVPフロー対応にイベントにより遷移する状態を格納するRSVP状態テーブル23と、RSVPメッセージ抽出部14からのRSVPメッセージを終端処理し、パケット転送部15を制御すると共に、RSVP連携制御部11との間で制御メッセージの送受信を行うRSVP通信制御部22とを含み、ATM制御部13は、仮想チャネル対応にイベントにより遷移する状態を格納するATM状態テーブル26と、RSVP−ATM連携制御部11との間の制御メッセージに従って仮想チャネルの割り付けを行うATM−SVC通信制御部25とを含み、RSVP−ATM連携制御部11は、連携動作に必要なRSVP状態とATM状態とを格納した連携テーブル18と、RSVP制御部12とATM制御部13との間の連携処理により帯域割り当てを行う帯域保証制御部20とを含む構成を備えている。
【0014】
又(4)ルータのRSVP制御部12は、RSVPメッセージに含まれるRSVPフロー識別子又はRSVP識別子をインデックスとしてRSVPフローに対応する状態情報を格納するRSVP状態テーブル23と、RSVP処理内容を記述したRSVPシナリオ群21と、RSVPメッセージに含まれる前記RSVPフロー識別子又はRSVP識別子を基に、RSVP状態テーブル23からRSVP状態を読出し、このRSVP状態とRSVPメッセージの種別とを基に、RSVPシナリオ群21からシナリオを選択して、RSVPメッセージに従った処理を行うRSVP通信制御部22とを備えている。
【0015】
又(5)ルータのRSVP−ATM連携制御部11は、RSVP制御部12及びATM制御部13との間の制御メッセージに従って、RSVPフローに対応する簡易RSVP状態及び簡易ATM状態を格納する連携テーブル18と、RSVPとATMとの連携処理を記述した連携シナリオ群19から、制御メッセージに含まれるRSVPフロー識別子又はRSVP識別子従って読出した連携テーブル18の内容と制御メッセージとに対応したシナリオを選択して起動して帯域保証処理を行う帯域保証制御部20とを備えている。
【0016】
又(6)ルータのATM制御部13は、制御メッセージに含まれるRSVP識別子又はATMシグナリングの属する呼毎に割り当てた呼番号をインデックスとしてRSVPフローに対する状態情報を格納するATM状態テーブル26と、ATM網3を介して受信したATMシグナリングメッセージとATM状態テーブル26から読出した内容とを基にATMシグナリングプロトコル処理又は振り分けテーブル17の更新内容を記述したATMシナリオ群24から選択したシナリオを起動してATMレイヤ処理を行うATM−SVC通信制御部25とを備えている。
【0017】
又本発明のネットワークは、(7)ベストエフォート網2とATM網3とを介して複数のルータ1間を接続したネットワークであって、このネットワークに於けるルータ1は、ベストエフォート網からのRSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部12と、ATMシグナリング処理により振り分けテーブル17の管理を通してATM網3を制御するATM制御部13と、RSVP制御部12とATM制御部13との間の連携処理により、ATM制御部13に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携制御部11とを含む構成を有するものである。
【0018】
又(8)ネットワークに於けるルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出する手段と、この解放メッセージを受信した時に、RSVPフローの受信側の状態クリアと判定して、リザーブティアメッセージをRSVPフローの送信側へ送出する手段とを備えている。又(9)ルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出する手段と、この解放メッセージを受信した時に、RSVCフローの受信側の状態クリアと判定して、ATM−SVC解放メッセージをRSVPフローの送信側に送出する手段とを備えている。
【0019】
又(10)ネットワークに於けるルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へATM−SVC解放メッセージを送出する手段を備えている。
【0020】
又(11)ネットワークに於けるルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へリザーブティアメッセージを送出する手段を備えている。又(12)ルータは、RSVPのソフトステートを維持する為の周期メッセージを処理する機能を前記RSVP制御部に限定して、RSVP制御部とRSVP−ATM連携制御部との間でのプロセス間通信オーバヘッドを削減する手段を備えている。
【0021】
又本発明のネットワーク制御方法は、(13)ベストエフォート網2とATM網3とを介して複数のルータ1間を接続したネットワークの制御方法であって、ルータ1は、ベストエフォート網2からのRSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部12と、ATMシグナリング処理により振り分けテーブル17の管理を通してATM網3を制御するATM制御部13と、RSVP制御部12とATM制御部13との間の連携処理により、ATM制御部13に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携制御部11とを含み、RSVPメッセージによるパスメッセージを受信したルータは、RSVPフローの受信側のルータにパスメッセージを送出し、このパスメッセージに対するリザーブメッセージを受信したルータは、RSVPフローの送信側のルータにリザーブメッセージを送出し、且つリザーブメッセージに従ってRSVP制御部12とATM制御部13とRSVP−ATM連携制御部11とにより、ATM−SVC割り付けによる帯域保証処理を行う過程を含むものである。
【0022】
又(14)ネットワーク制御方法に於けるルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出し、この解放メッセージを受信したルータは、RSVPフローの受信側のルータに於ける状態クリアと判定して、リザーブティアメッセージをRSVPフローの送信側に送出する処理を行う過程を含むものである。
【0023】
又(15)ネットワーク制御方法に於けるルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出し、この解放メッセージを受信したルータは、RSVPフローの受信側のルータに於ける状態クリアと判定して、ATM−SVC解放メッセージをRSVPフローの送信側に送出する処理を行う過程を含むものである。又(16)定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へATM−SVC解放メッセージを送出し、この解放メッセージを受信したルータは、ATM−SVC解放処理を行う過程を含むものである。
【0024】
又(17)ネットワーク制御方法に於けるルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へリザーブティアメッセージを送出し、このリザーブティアメッセージを受信したルータは、ATM−SVC解放処理を行う過程を含むものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態のルータの説明図であり、1はルータ、2はベストエフォート網(BE網)、3はATM網、11はRSVP−ATM連携制御部、12はRSVP制御部、13はATM制御部、14はRSVPメッセージ抽出部、15はパケット転送部、16はVPI/VCI振り分け処理部、17はVPI/VCI振り分けテーブル、18は簡易RSVP状態情報と簡易ATM状態情報とを格納した連携テーブル、19は連携シナリオ群、20は帯域保証制御部、21はRSVPシナリオ群、22はRSVP通信制御部、23はRSVP状態テーブル、24はATMシナリオ群、25はATM─SVC通信制御部、26はATM状態テーブルを示す。
【0026】
ルータ1は、ベストエフォート網(BE網)2とATM網3とに接続される。このルータ1に対して、BE網2とATM網3とを介して、或いはBE網2を介して、或いは各種のLANを介して端末装置やホスト装置が接続される。このルータ1のRSVP−ATM連携制御部11は、連携テーブル18と連携シナリオ群19と帯域保証制御部20とを含み、連携テーブル18のRSVP状態情報とATM状態情報とを基に、RSVP制御部12とATM制御部13との間のインターワークを実行するものである。
【0027】
又RSVP制御部12は、RSVPシナリオ群21とRSVP通信制御部22とRSVP状態テーブル23とを含み、RSVP通信制御部22は、RSVPメッセージ抽出処理部14により抽出されたRSVPメッセージを終端して解析処理し、RSVP状態テーブル23を参照して、RSVPシナリオ群21に格納されたシナリオを選択し、そのシナリオに従って、RSVP−ATM連携制御部11との間で制御メッセージの送受信を行い、又パケット転送制御部15を制御してBE網2に対するパケット転送制御を行う。
【0028】
又ATM制御部13は、ATMシナリオ群24とATM−SVC通信制御部25とATM状態テーブル26とを含み、ATM−SVC通信制御部25は、ATMシグナリングメッセージを終端して解析処理し、ATM状態テーブル26を参照して、ATMシナリオ群24に格納されたシナリオを選択し、そのシナリオに従って、RSVP−ATM連携制御部11との間で制御メッセージの送受信を行い、帯域保証の要求に対しては、ATM網3に対するVPI/VCIを割り当ててVPI/VCI振り分けテーブル17に格納し、VPI/VCI振り分け処理部16は、このVPI/VCI振り分けテーブル17を参照して、データセルのヘッダにVPI/VCIを付加し、このVPI/VCIによる帯域をCBR等によって保証する。
【0029】
前述のように、RSVP制御部12と、ATM制御部13と、これらを連携するRSVP−ATM連携制御部11とによりルータ1を構成し、制御メッセージの送受信により、BE網2を介したパケット伝送及びATM網3を介して帯域保証を行うATMセル伝送との制御を行うものであり、従って、RSVPのプロトコル変更や、ATMシグナリング機能変更等に対しても、それぞれの制御部のシナリオ等の変更によって容易に対処することができる。又RSVP−ATM連携制御部11の連携テーブル18により、RSVP側の状態と、ATM側の状態とを分離して、簡易RSVP状態と簡易ATM状態として管理することにより、全体をまとめた場合の状態数に比較して著しく状態数を低減することが可能となる。それによって、連携シナリオ数の削減を図ることができる
【0030】
図2は本発明の実施の形態のネットワークの説明図であり、31は送信端末装置、32は受信端末装置、33,34はアクセスルータ、35,36はバックボーンルータ、37,38,39はBE網、40,41,42はATM網を示す。アクセスルータ33,34及びバックボーンルータ35,36は、RSVP−ATM連携制御部11とRSVP制御部12とATM制御部13とを含む図1に示す構成を有するものである。又バックボーンルータ35,36には更に多数のアクセスルータ33,34又は他のバックボーンルータが接続される。その場合にBE網のみで接続される構成も含むものである。又アクセスルータに、LAN等を接続した構成も含むものである。
【0031】
図3は本発明の実施の形態の帯域予約及び開放のシーケンス説明図であり、図2に示すネットワーク構成に於いて、送信端末装置31から受信端末装置32に対して、帯域予約を行う為のRSVPに従ったパスメッセージPathを送出すると、各ルータ33,35,36,34は、順次受信端末装置32側に向かってパスメッセージPathを送出する。受信端末装置32は、このパスメッセージPathに対してリザーブメッセージReserveを送信端末装置31に送出する。このリザーブメッセージReserveを受信した各ルータは、ATM網3に対するSVC設定を行う。
【0032】
又送信端末装置31からSVCを解放する場合、バスティアメッセージPathTearを送出する。それによって、各ルータ33,35,36,34は、リザーブメッセージReserveにより設定したSVCを解放する。又受信端末装置32から解放する場合、リザーブティアメッセージResvTearを送出する。それにより、各ルータはSVC解放を行う。
【0033】
図4は本発明の実施の形態の連携動作の説明図であり、図1のRSVP−ATM連携制御部11の帯域保証制御部20と、ATM制御部13のATM−SVC通信制御部25と、RSVP制御部12のRSVP通信制御部22と、入出力インタフェース27とについて示す。又(a)〜(h)はそれぞれの間のメッセージの流れを示し、この記号を付加して各部間のメッセージの流れを説明する。
【0034】
前述の帯域予約を行う場合のRSVPによるパスメッセージPathを、RSVPメッセージ抽出処理部14(図1参照)により抽出し、入出力インタフェース27を介して、このパスメッセージPath(g)をRSVP通信制御部22に入力する。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群21の連携テーブル作成要求シナリオに従って、帯域保証制御部20に、連携テーブル作成要求(e)を送出する。
【0035】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の連携テーブル作成応答シナリオを起動し、連携テーブル作成応答(f)をRSVP通信制御部22に送出する。RSVP通信制御部22は、RSVP状態テーブル23を更新し、RSVPシナリオ群21のパスメッセージの送信シナリオを起動し、バスメッセージPath(h)を入出力インタフェース27を介して受信端末装置側へベストエフォート網を介して送信する。
【0036】
そして、受信端末装置側からのリザーブメッセージReserveを受信し、RSVPメッセージ抽出処理部14により抽出し、入出力インタフェース27を介してRSVP通信制御部22にリザーブメッセージ(g)を入力すると、RSVPシナリオ群21の帯域確保要求シナリオを起動し、帯域保証制御部20に帯域確保要求(e)を行う。
【0037】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のATM−SVC接続要求シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にATM−SVC接続要求(b)を行う。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24のSVC設定シナリオを起動し、帯域保証制御部20にATM−SVC接続応答(a)を送出する。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の帯域確保応答シナリオを起動し、帯域確保応答(f)をRSVP通信制御部22に送出する。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群24のリザーブメッセージ応答シナリオを起動し、リザーブメッセージ(h)を送信端末装置側へ送信する。
【0038】
前述のように、送信端末装置31からのRSVPのパスメッセージPath送出による各ルータの動作及びこのパスメッセージPathを受信した受信端末装置32からのリザーブメッセージReserveによる各ルータの動作によって、ATM−SVC設定が行われて、RSVPフローに対して所望の帯域が確保される。即ち、ATM網に於けるCBR(Constan Bit Rate;固定ビットレート)等により、伝送帯域が確保される。
【0039】
又図3に於ける帯域解放時、送信端末装置31からのパスティアメッセージPathTearを受信抽出した場合、入出力インタフェース27を介してRSVP通信制御部22にパス解放メッセージ(g)を転送する。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群24の帯域解放要求シナリオを起動し、帯域保証制御部20に帯域解放要求(e)を行う。
【0040】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のATM−SVC解放要求シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にATM−SVC解放要求(b)を行う。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24の帯域解放応答シナリオを起動し、RSVP通信制御部22に帯域解放応答(f)を行う。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群24のパスティアメッセージ送信シナリオを起動し、入出力インタフェース27を介して受信端末装置側へパスティアメッセージPathTearを送信する。各ルータは前述の処理を順次行うことにより、ATM−SVCを解放することができる。
【0041】
又図3に於ける帯域解放を受信端末装置32から行う場合のリザーブティアメッセージResvTearについては、入出力インタフェース27を介してRSVP通信制御部22に、そのリザーブティアメッセージ(g)を転送する。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群21の帯域解放要求シナリオを起動し、帯域保証制御部20に帯域解放要求(e)を行う。
【0042】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のATM−SVC解放シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にATM−SVC解放要求(b)を行う。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群21のSVC解放シナリオを起動し、入出力インタフェース27を介してVPI/VCI振り分けテーブル17等を制御してATM−SVC解放を行い、又帯域保証制御部20にATM−SVC解放応答(a)を行う。
【0043】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の帯域解放応答シナリオを起動し、RSVP通信制御部22に帯域解放応答(f)を行う。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群21のリザーブティアメッセージ送信シナリオを起動し、入出力インタフェース27を介して送信端末装置側へリザーブティアメッセージResvTear(h)を送信する。各ルータは前述の処理を順次行うことにより、ATM−SVCの解放を行うことになる。
【0044】
又送信側からATM網3を介して伝送されたATMシグナリングメッセージの呼設定(Setup)メッセージをルータが受信した場合、その呼設定メッセージ(c)を入出力インタフェース27を介してATM−SVC通信制御部25に入力する。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群21の接続通知シナリオを起動し、帯域保証制御部20に接続通知(a)を行う。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の振り分けテーブル作成要求シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25に振り分けテーブル作成要求(b)を行う。
【0045】
ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24の振り分けテーブル作成応答シナリオを起動し、振り分けテーブル作成応答(a)を帯域保証制御部20に送出する。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の接続確認シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部22に接続確認(b)を通知する。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24の接続応答シナリオを起動し、送信側へATMシグナリングメッセージとして、接続応答(Connect)メッセージ(d)を送信する。
【0046】
又受信側からATM網3を介して伝送されたATMシグナリングメッセージの解放(Release)メッセージをルータが受信した場合、その解放メッセージ(c)を入出力インタフェース27を介してATM−SVC通信制御部25に入力する。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24の解放完了シナリオを起動し、送信側へ入出力インタフェース27を介してATMシグナリングメッセージとして、解放完了(Release Complete)メッセージ(d)を送信する。
【0047】
図5は本発明の実施の形態のRSVP状態遷移説明図であり、又図6は本発明の実施の形態のRSVP状態遷移及びRSVP状態テーブル要素の説明図である。即ち、RSVP状態は、イベントのパス(Path)メッセージ受信,連携テーブル作成応答,リザーブ(Resv)メッセージ受信,帯域確保応答,パスティア(PathTear)受信,リザーブティア(ResvTear)受信,パス状態(PathState)タイムアウト,リザーブ状態(ResvState)タイムアウト,パス解放による帯域解放応答,リザーブ解放による帯域解放応答,パス状態タイムアウトによる帯域解放応答,リザーブ状態タイムアウトによる帯域解放応答,リスタート応答に対応して、RSVP状態テーブル23によるRSVP状態が(0)レディ〜(7)ResvState解放待ちの何れかに遷移する。
【0048】
又RSVP状態テーブル要素は、RSVPフロー識別子と、RSVP状態と、パス状態(PathState)と、リザーブ状態(ResvState)とを含み、RSVPシグナリングに必要な情報を保持するものである。例えば、P athStateの項目内容は、PathStateタイマー,パス情報を含むもので、このタイマーは、定期的に伝送されるパスメッセージを監視するものである。又ResStateの項目内容は、ResStateタイマー,ユーザ要求帯域情報を含み、定期的に伝送されるリザーブメッセージを監視し、且つ保証する帯域情報を格納する。
【0049】
図7及び図8は本発明の実施の形態のRSVPシナリオ処理のフローチャートを示し、(a)連携テーブル作成要求,(b)RSVP(Path)メッセージ送信,(c)帯域確保要求,(d)RSVP(Resv)メッセージ送信,(e)帯域解放要求,(f)RSVP(PathTear)メッセージ送信,(g)RSVP(ResvTear)メッセージ送信,(h)リスタート応答について示す。
【0050】
例えば、パス(Path)メッセージ受信により、(a)の連携テーブル作成要求シナリオが起動され、RSVPメッセージのRSVPフロー識別子(送信端末装置のIPアドレス,受信端末装置のIPアドレス等を含む)を抽出識別し、このRSVPフロー識別子を獲得済の場合は、(b)RSVP(Path)メッセージ送信に移行し、獲得済でない場合は、RSVPフロー識別子の獲得処理を行い、獲得できた場合は、PathState作成を行い、RSVP状態を(1)、即ち、図5に示す(1)連携テーブル作成中のRSVP状態に設定する。そして、連携テーブル作成要求を帯域保証制御部20に送出する。又RSVPフロー識別子を獲得できない場合は、RSVP状態を(0)、即ち、レディ状態に設定し、エラーを示すRSVP(PathErr)メッセージを作成し、入出力インタフェース27に送出する。
【0051】
又(b)RSVP(Path)メッセージ送信シナリオは、連携テーブル作成応答により、RSVP(Path)メッセージ編集を行い、RSVP状態を(2)、即ち、図5の(2)Resvメッセージ待ちの状態に設定し、パス状態(PathState)タイマーを起動し、Pathメッセージを入出力インタフェース27に送出する。
【0052】
又(c)帯域確保要求シナリオは、Resvメッセージ受信により、RSVP状態を(3)、即ち、図5の(3)帯域確保処理中の状態に設定し、帯域確保要求メッセージを帯域保証制御部20へ送出するが、通信中でなければ、(d)RSVP(Resv)メッセージ送信シナリオを実施する。
【0053】
又(d)RSVP(Resv)メッセージ送信シナリオは、帯域確保応答により、RSVP(Resv)メッセージ編集を行い、RSVP状態を(4)、即ち、図5の(4)通信中に設定し、リザーブ状態(ResvState)タイマーを起動し、Resvメッセージを入出力インタフェース27に送出する。
【0054】
又(e)帯域解放要求シナリオは、RSVP状態をチェックし、RSVP状態を(5)又は(6)、即ち、帯域解放要求か、又はパス状態(PathState)解放待ちの状態に設定する。そして、帯域解放要求メッセージを帯域保証制御部20に送出する。
【0055】
又(f)RSVP(PathTear)メッセージ送信シナリオは、パス解放又はパス状態(PathTear/PathState)(図6のRSVP状態テーブル要素参照)のタイムアウトにより、RSVP(PathTear)メッセージ編集を行い、パス解放又はパス状態(PathTear/PathState)を消去し、PathTearメッセージを入出力インタフェース27に送出する。
【0056】
又(g)RSVP(ResvTear)メッセージ送信シナリオは、リザーブ解放又はリザーブ状態(ResvTear/ResvState)タイムアウトにより、RSVP(ResvTear)メッセージ編集を行い、RSVP状態を(2)、即ち、RSVPメッセージ待ちの状態に設定し、ResvTearメッセージを入出力インタフェース27に送出する。
【0057】
又(h)リスタート応答シナリオは、リスタート要求により、パス状態又はリザーブ状態(PathState/ResvState)を消去し、リスタート応答メッセージを帯域保証制御部20に送出する。
【0058】
図9は本発明の実施の形態のATM状態遷移説明図であり、イベントのATM−SVC接続要求,接続要求(Connect)受信,呼設定(SETUP)受信,振り分けテーブル作成要求,送信側からの解放要求(Release)受信,受信側からの解放要求(Release)受信,リスタート確認,ATM−SVC解放要求,受信側からの解放完了(ReleaseComp)に対応して、ATM状態が(0)レディ〜(6)再開処理中の何れかに遷移する。
【0059】
図10は本発明の実施の形態の連携テーブル要素及びATM状態テーブル要素の説明図であり、図1の連携テーブル18は、RSVPフロー識別子,簡易RSVP状態,簡易ATM状態,RSVPフロー認識情報,ATMパラメータ,ATMアドレス等を格納する。又図1のATM状態テーブル26は、RSVPフロー識別子,呼番号,発着種別,ATM状態を格納する。
【0060】
図11,図12及び図13は本発明の実施の形態のATMシナリオ処理のフローチャートであり、(a)SVC設定シナリオは、ATM−SVC接続要求により、シグナリングメッセージを編集し、ATM状態を(1)、即ち、図9の(1)SVC接続処理中に設定する。そして、ATM−SVCシグナリング「SETUP」メッセージを送出する。
【0061】
又(b)SVC解放シナリオは、ATM−SVC解放要求により、シグナリングメッセージを編集し、ATM状態を(5)、即ち、図9の(5)解放完了(Release Comp)待ちの状態に設定する。そして、ATM−SVCシグナリング「RELEASE」メッセージを送出する。
【0062】
又(c)接続通知シナリオは、SETUP受信により、SETUPメッセージ中から呼番号とRSVPフロー認識情報を抽出し、ATM状態を(3)、即ち、図9の(3)振り分けテーブル作成要求待ちの状態に設定する。そして、帯域保証制御部20に「接続通知」メッセージを送出する。
【0063】
又(d)振り分けテーブル作成応答シナリオは、振り分けテーブル作成要求により、振り分けテーブル17(図示参照)を作成し、作成結果がOKの場合、ATM状態を(4)、即ち、図9の(4)通信中の状態に設定する。そして、帯域保証制御部20に結果OKの「振り分けテーブル作成応答」メッセージを送出する。又作成結果がNGの場合、ATM状態を(3)、即ち、図9の(3)振り分けテーブル作成要求待ちの状態に設定する。そして、帯域保証制御部20に結果NGの「振り分けテーブル作成応答」メッセージを送出する。
【0064】
又(e)ATM−SVC接続応答シナリオは、接続要求(Connect)受信により、ATM状態を(2)、即ち、図9の(2)SETUP受信待ちの状態に設定する。そして、帯域保証制御部20に「ATM−SVC接続応答」メッセージを送出する。
【0065】
又(f)ATM−SVC解放応答シナリオは、解放完了(ReleaseComp)受信により、振り分けテーブル消去を行い、ATM状態をクリアし、帯域保証制御部20に「ATM−SVC解放応答」メッセージを送出する。又(g)解放完了(ReleaseComp)シナリオは、送信側からの解放要求(Release)受信により、振り分けテーブル消去を行い、シグナリングメッセージを編集し、ATM状態を(2)、即ち、図9の(2)SETUP待ちの状態に設定し、ATM−SVCシグナリング「ReleaseComp」メッセージを送出する。
【0066】
又(h)リスタート通知シナリオは、受信側からの解放要求(Release)受信により、シグナリングメッセージを編集し、ATM−SVCシグナリング「ReleaseComp」メッセージを送出し、振り分けテーブルを消去し、ATM状態を(6)、即ち、図9の(6)再開処理中の状態に設定する。そして、帯域保証制御部20に「リスタート通知」メッセージを送出する。又(i)ATM状態消去シナリオは、リスタート応答により、ATM状態をクリアする。
【0067】
図14は本発明の実施の形態の簡易RSVP状態遷移説明図であり、イベントの連携テーブル作成要求,帯域確保要求,ATM−SVC接続応答,帯域解要求,ATM−SVC解放応答,接続通知,振り分けテーブル作成応答,リスタート通知,リスタート応答に対応した(R0)レディ〜(R5)再開処理中の簡易RSVP状態を示す。
【0068】
図15は本発明の実施の形態の簡易ATM状態遷移説明図であり、イベントの連携テーブル作成要求,帯域確保要求,ATM−SVC接続応答,帯域解放要求,ATM−SVC解放応答,接続通知,振り分けテーブル作成応答,リスタート通知,リスタート応答に対応した(A0)レディ〜(A8)再開処理中の簡易ATM状態を示す。
【0069】
図16,図17及び図18は本発明の実施の形態の連携シナリオ処理のフローチャートを示し、(a)連携テーブル作成応答シナリオは、連携テーブル作成要求により、連携テーブルを作成し、作成OKの場合は、簡易RSVP状態を(R1)、即ち、図14の(R1)帯域確保待ちの状態に設定し、簡易ATM状態を(A0)、即ち、図15の(A0)レディ状態に設定する。そして、結果OKの「連携テーブル作成応答」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。又連携テーブル作成がNGの場合、RSVP識別子に対応する連携テーブルをクリアし、結果NGの「連携テーブル作成応答」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。
【0070】
又(b)ATM−SVC接続要求シナリオは、帯域確保要求により、RSVPパラメータをATMシグナリングパラメータに変換し、ATMアドレスを獲得し、獲得OKの場合は、簡易RSVP状態を(R2)、即ち、図14の(R2)帯域確保処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A2)、即ち、図15の(A2)ATM−SVC接続処理中の状態に設定する。そして、結果OKの「ATM−SVC接続要求」メッセージをATM通信制御部25に送出する。又ATMアドレス獲得NGの場合は、簡易RSVP状態を(R1)、即ち、図14の(R1)帯域確保要求待ちの状態に設定し、簡易ATM状態を(A0)、即ち、図15の(A0)レディ状態に設定する。そして、結果NGの「ATM−SVC接続要求」メッセージをATM通信制御部25に送出する。
【0071】
又(c)帯域確保応答シナリオは、ATM−SVC接続応答により、ATMアドレス獲得OKの場合、簡易RSVP状態を(R2)、即ち、図14の(R2)帯域確保処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A3)、即ち、図15の(A3)振り分けテーブル作成待ちの状態に設定する。そして、結果OKの「帯域確保応答」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。又ATMアドレス獲得NGの場合、簡易RSVP状態を(R2)に設定し、簡易ATM状態を(A2)に設定する。そして、結果NGの「帯域確保応答」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。
【0072】
又(d)ATM−SVC解放要求シナリオは、帯域解放要求により、簡易RSVP状態を(R4)、即ち、図14の(R4)帯域解放処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A7)、即ち、図15の(A7)帯域解放処理中の状態に設定する。そして、「ATM−SVC解放要求」メッセージをATM通信制御部25に送出する。
【0073】
又(e)帯域解放応答シナリオは、解放種別に応じて処理が分岐するもので、リザーブ解放(ResvTear)又はリザーブ状態(ResvState)タイムアウトの場合、簡易RSVP状態を(R2)、即ち、図14の(R2)帯域確保処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A3)、即ち、図15の(A3)振り分けテーブル作成待ちの状態に設定する。又パス解放(PathTear)又はパス状態(PathState)タイムアウトの場合、RSVP識別子に対応する連携テーブル18(図1参照)の内容をクリアする。そして、「帯域解放応答」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。
【0074】
又(f)振り分けテーブル作成要求シナリオは、接続通知により、振り分けテーブル用データを編集し、簡易RSVP状態を(R2)、即ち、図14の(R2)帯域確保処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A4)、即ち、図15の(A4)振り分けテーブル作成処理中の状態に設定する。そして、「振り分けテーブル作成要求」メッセージをATM通信制御部25に送出する。
【0075】
又(g)接続確認シナリオは、振り分けテーブル作成応答により、簡易RSVP状態を(R3)、即ち、図14の(R3)通信中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A6)、即ち、図15の(A6)通信中の状態に設定する。そして、「接続確認」メッセージをATM通信制御部25に送出する。
【0076】
又(h)リスタート要求シナリオは、リスタート要求により、簡易RSVP状態を(R5)、即ち、図14の(R5)再開処理中の状態に設定し、簡易ATM状態を(A8)、即ち、図15の(A8)再開処理中の状態に設定する。そして、「リスタート要求」メッセージをRSVP通信制御部22に送出する。
【0077】
又(i)リスタート確認シナリオは、リスタート応答により、RSVPフロー識別子に対応する連携テーブル18の内容をクリアし、「リスタート確認」メッセージをATM通信制御部25に送出する。
【0078】
前述の帯域保証制御部20とRSVP通信制御部22との間のインタフェースは、図19に示すように、インタフェース名に対応したパラメータを含み、又帯域保証制御部20とATM通信制御部25との間のインタフェースは、図20に示すように、インタフェース名と対応したパラメータを含むものである。
【0079】
図21は本発明の実施の形態のタイムアウト及びリスタートのシーケンス説明図であり、図2に示すネットワーク構成に於けるバックボーンルータ36に於いて、所定の周期でバックボーンルータ35から受信するRSVPメッセージを、障害等によって受信できない場合、パス状態(PathState)タイマー(図6のRSVP状態テーブル要素参照)のタイムアウトが発生する。ルータ36は、ルータ34に対してパス解放(PathTear)メッセージを送出し、且つパス状態(PathState)及びリザーブ状態(ResvState)をクリアする。
【0080】
又ルータ34は、パス解放メッセージを受信すると、パス状態及びリザーブ状態(PathState/ResvState)をクリアする。この場合、送信側からのRSVPメッセージを受信できないことにより、タイムアウトが発生したものであり、送信側へパス解放メッセージを送信しても到着しない確率が高いと考えられるから、受信側へのみパス解放メッセージを送出する。このようにパス状態タイマーのタイムアウトにより、パス解放メッセージを送出してパス解放を行うことにより、各ルータに於いてタイムアウト時にパス解放を行う場合に比較して、確保した帯域の無効保留時間を短縮することができる。
【0081】
この場合の連携動作を図4を参照して説明すると、RSVP通信制御部22内のパス状態タイマーがタイムアウトすると、RSVPシナリオ群21(図1参照)の帯域解放要求シナリオ(図8の(e)帯域解放要求を参照)を起動し、帯域保証制御部20にパス状態タイマーのタイムアウト通知(e)を行う。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のATM−SVC解放シナリオ(図17の(d)ATM−SVC解放を参照)を起動し、ATM−SVC解放(d)を行うと共にATM−SVC通信制御部25にATM−SVC解放要求(b)を行う。
【0082】
ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24のSVC解放シナリオ(図12の(f)ATM−SVC解放応答を参照)を起動し、ATM−SVC解放応答(a)を帯域保証制御部20に対して行う。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19の帯域解放応答シナリオ(図17の(e)帯域解放応答を参照)を起動し、RSVP通信制御部22に帯域解放応答(f)を行う。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群21のパス解放メッセージ送信シナリオを起動し、パス解放(PathTear)メッセージ(h)を入出力インタフェース27を介して受信側へ送信する。
【0083】
又図21に於いて、ルータ34に障害が発生し、その障害が回復したことにより、リスタートとした場合、保持していたパス状態,リザーブ状態,ATMシグナリング情報を破棄する。そして、リスタートとしたことを示すRelease/Restartメッセージをルータ36に送出する。
【0084】
リスタートしたルータから解放(Release)メッセージを受信したルータに於いては、図4を参照して説明すると、ATM−SVC通信制御部25に於いてATMシナリオ群24のリスタート通知シナリオを起動し、帯域保証制御部20にリスタート通知(a)を行い、又解放メッセージに対する解放完了(ReleaseComp)メッセージ(d)を入出力インタフェース27を介して返送する。
【0085】
帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のリスタート要求シナリオを起動し、RSVP通信制御部22にリスタート要求(f)を送出する。RSVP通信制御部22は、RSVPシナリオ群21のリスタート応答シナリオを起動し、帯域保証制御部20にリスタート応答(e)を送出する。帯域保証制御部20は、連携シナリオ群19のリスタート確認シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にリスタート確認(b)を通知する。ATM−SVC通信制御部25は、ATMシナリオ群24のATM状態消去シナリオを起動し、ATM状態を消去する。
【0086】
図22は本発明の実施の形態のATM状態消去及びリスタート応答のフローチャートを示し、ATM状態消去の場合(A)、リスタート応答により、ATM状態をクリアし、シグナリングメッセージを編集し、ATM−SVCシグナリング「RELEAE」メッセージを送信側に送出する。この場合、前述のルータ間の帯域確保手順及び帯域解放手順とほぼ同様な手順であるが、ATM状態をクリアする手順が加わることになる。
【0087】
前述の図4を参照して、リスタート契機が状態クリア検出ルータが送信側に解放メッセージを送出する時の各部の連携動作を説明する。ATM−SVC通信制御部25は、入出力インタフェース27を介して受信側からATMシグナリング(Release;解放)メッセージを受信(c)すると、リスタート通知のATMシナリオを起動し、帯域保証制御部20に解放メッセージによるリスタート通知を行い(a)、且つ受信側へATMシグナリング(Release Comp;解放完了)メッセージを送出する(d)。帯域保証制御部20は、リスタート通知によって、リスタートの連携シナリオを起動し、RSVP通信制御部22にリスタート要求を行う(f)。
【0088】
RSVP通信制御部22は、リスタート要求によりリスタート応答の連携シナリオを起動し、帯域保証制御部20にリスタート応答を送出する(e)。帯域保証制御部20は、リスタート確認の連携シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にリスタート確認を送出する(b)。ATM−SVC通信制御部25は、ATM状態消去のATMシナリオを起動し、図22の(A)の最初のステップのATM状態をクリアする。そして、入出力インタフェース27を介して送信側へATMシグナリング(Release;解放)メッセージ(図22の(A)のATM−SVCシグナリング「RELEASE」メッセージと同一)を送出する(d)。
【0089】
又図22の(B)はリスタート応答のフローチャートを示し、リスタートの契機が、状態クリア検出ルータが送信側にリザーブティアメッセージを送出する場合で、リスタート要求により、RSVP(ResvTear)メッセージを編集し、そのリザーブティア(ResvTear)メッセージを入出力インタフェース27(図4参照)へ送出し、パス状態とリザーブ状態(PathState/ResrState)を消去する。そして、「リスタート応答」メッセージを帯域保証制御部20に送出する。
【0090】
このATM−SVC通信制御部の動作と関連し、前述の図4を参照して説明すると、ATM−SVC通信制御部25が入出力インタフェース27を介して受信側からATMシグナリング(Release;解放)メッセージを受信した時(c)、リスタート通知のATMシナリオを起動し、帯域保証制御部20に解放メッセージによるリスタート通知を行い(a)、且つ入出力インタフェース27を介して受信側へATMシグナリング(Release Comp;解放完了)メッセージを送出する(d)。
【0091】
帯域保証制御部20は、リスタート要求の連携シナリオを起動し、RSVP通信制御部22にリスタート要求を行う(f)。RSVP通信制御部22は、リスタート応答のRSVPシナリオを起動し、入出力インタフェース27を介して送信側へRSVP(ResvTear;リザーブティア)メッセージを送出し(h)、帯域保証制御部20にリスタート応答を行う(e)。即ち、図22の(B)のステップに従ったリスタート応答を行う。帯域保証制御部20はリスタート確認の連携シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にリスタート確認を通知する(b)。ATM−SVC通信制御部25は、ATM状態消去のATMシナリオを起動する。それによって、図22の(A)の場合と同様にATM状態の消去が行われる。
【0092】
図23は本発明の実施の形態のメッセージ送信及びSVC解放のフローチャートを示し、RSVP(PathTear;パスティア)メッセージ送信の場合(A)、PathState(パス状態)のタイムアウトによる帯域解放応答により、RSVP(PathTear)メッセージを編集し、又RSVP(ResvTear)メッセージを編集し、パス状態とリザーブ状態(PathState/ResvState)を消去する。そして、PathTear(パスティア)メッセージを入出力インタフェース27を介して受信側に送出し、ResvTear(リザーブティア)メッセージを入出力インタフェース27を介して送信側へ送出する。
【0093】
パス状態のタイムアウトにより送信側にリザーブティアメッセージを送出する場合について、前述の図4を参照して連携動作を説明する。RSVP通信制御部22に於けるパス状態タイマがタイムアウトになると、パス状態タイムアウトによる帯域解放要求のRSVPシナリオを起動し、帯域保証制御部20にパス状態タイムアウトによる帯域解放要求を行う(e)。帯域保証制御部20は、ATM−SVC解放の連携シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にATM−SVC解放要求を行う(b)。
【0094】
ATM−SVC通信制御部25は、SVC解放のATMシナリオを起動し、帯域保証制御部20にATM−SVC解放応答を行う(a)。帯域保証制御部20は、帯域解放応答の連携シナリオを起動し、RSVP通信制御部22に帯域解放応答を行う(f)。RSVP通信制御部22は、RSVP(PathTear)メッセージ送信のRSVPシナリオを起動し、図23の(A)に示すステップに従って、PathTear(パスティア)メッセージを入出力インタフェース27を介して受信側へ送出し(h)、又ResvTear(リザーブティア)メッセージを入出力インタフェース27を介して送信側へ送出する(h)。
【0095】
又図23の(B)は、SVC解放について示すもので、PathState(パス状態)タイムアウトによるATM−SVC解放要求によって、シグナリングメッセージを編集し、ATM状態をReleaseComp(解放完了)待ちの状態(5)(図9参照)に設定し、ATM−SVCシグナリング「RELEASE」メッセージを受信側へ送出し、又ATM−SVCシグナリング「RELEASE」メッセージを送信側へ送出する。
【0096】
パス状態のタイムアウトにより送信側へ解放メッセージを送出する場合について、前述の図4を参照して連携動作について説明する。RSVP通信制御部22に於けるパス状態タイマがタイムアウトになると、帯域解放要求のRSVPシナリオを起動し、パス状態タイムアウトによる帯域解放要求を帯域保証制御部20に行う(e)。
【0097】
帯域保証制御部20は、ATM−SVC解放の連携シナリオを起動し、ATM−SVC通信制御部25にATM−SVC解放要求を行う(b)。ATM−SVC通信制御部25は、SVC解放のATMシナリオを起動し、図23の(B)に示すステップに従って、ATM−SVCシグナリング「RELEASE」メッセージを、入出力インタフェース27を介して、送信側と受信側とにそれぞれ送出する(d)。
【0098】
そして、帯域保証制御部20にATM−SVC解放応答を行い(a)、帯域保証制御部20は、帯域解放応答の連携シナリオを起動し、RSVP通信制御部22に帯域解放応答を行う(f)。RSVP通信制御部22は、RSVP(PathTear)メッセージ送信のRSVPシナリオを起動し、入出力インタフェース27を介して受信側へパスティアメッセージを送出する(h)。
【0099】
本発明は、前述の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々付加変更することが可能であり、ATM網を介して帯域確保する手段として、CBRを適用する場合について説明したが、他の帯域保証手段を適用することも勿論可能である。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ベストエフォート網2を介してパケット多重による伝送と、ATM網3を介してRSVPフロー対応のATMセルによる帯域保証を行った伝送とが可能であり、リアルタイムアプリケーションに対しても容易に適用することができる。又ルータは、RSVP制御部12と、ATM制御部13と、RSVP−ATM連携制御部11とに処理機能を分離したことにより、RSVPやATMのシグナリング機能の変更等に対しても、各制御部内で容易に対処することができる。又RSVPフロー数に関係なく、プロセス数をそれぞれの制御部内で1個とすることができるから、リソースの有効利用を図ることができる利点がある。
【0101】
又ルータに於けるバス状態やリザーブ状態のタイムアウトのみに依存したATM−SVC解放処理ではなく、隣接ルータへの解放メッセージの送出機能を設けたことにより、隣接ルータでは、タイムアウトになる前でも、ATM−SVC解放処理を行って、無効保留となることを回避できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のルータの説明図である。
【図2】本発明の実施の形態のネットワークの説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の帯域予約及び解放のシーケンス説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の連携動作の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のRSVP状態遷移説明図である。
【図6】本発明の実施の形態のRSVP状態遷移及びRSVP状態テーブル要素の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態のRSVPシナリオ処理のフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態のRSVPシナリオ処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態のATM状態遷移説明図である。
【図10】本発明の実施の形態の連携テーブル要素及びATM状態テーブル要素の説明図である。
【図11】本発明の実施の形態のATMシナリオ処理のフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態のATMシナリオ処理のフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態のATMシナリオ処理のフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態の簡易RSVP状態遷移説明図である。
【図15】本発明の実施の形態の簡易ATM状態遷移説明図である。
【図16】本発明の実施の形態の連携シナリオ処理のフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態の連携シナリオ処理のフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態の連携シナリオ処理のフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態の帯域保証制御部とRSVP通信制御部との間のインタフェースの説明図である。
【図20】本発明の実施の形態の帯域保証制御部とATM通信制御部との間のインタフェースの説明図である。
【図21】本発明の実施の形態のタイムアウト及びリスタートのシーケンス説明図である。
【図22】本発明の実施の形態のATM状態消去及びリスタート応答のフローチャートである。
【図23】本発明の実施の形態のメッセージ送信及びSVC解放のフローチャートである。
【図24】ネットワークの説明図である。
【図25】RSVPメッセージのフォーマットの説明図である。
【符号の説明】
1 ルータ
2 ベストエフォート網(BE網)
3 ATM網
11 RSVP−ATM連携制御部
12 RSVP制御部
13 ATM制御部
14 RSVPメッセージ抽出処理部
15 パケット転送部
16 VPI/VCI振り分け処理部
17 VPI/VCI振り分けテーブル
18 連携テーブル
19 連携シナリオ群
20 帯域保証制御部
21 RSVPシナリオ群
22 RSVP通信制御部
23 RSVP状態テーブル
24 ATMシナリオ群
25 ATM−SVC通信制御部
26 ATM状態テーブル

Claims (17)

  1. パケットにより伝送するベストエフォート網とATMセルにより伝送するATM網とに接続して伝送制御を行うルータに於いて、
    RSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部と、
    ATMシグナリング処理により振り分けテーブルの管理を通して前記ATM網を制御するATM制御部と、
    前記RSVP制御部と前記ATM制御部との間を、連携シナリオ群から選択したシナリオに従った連携処理により、前記ATM制御部に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携処理部と
    を備えたことを特徴とするルータ。
  2. 前記ベストエフォート網からのRSVPメッセージを抽出して前記RSVP制御部に転送するRSVPメッセージ抽出処理部と、該RSVPメッセージ抽出処理部と前記RSVP制御部との制御に従って前記ベストエフォート網との間でパケット転送を行うパケット転送部と、前記ATM制御部によるATM−SVC割り付け処理結果を格納する振り分けテーブルと、該振り分けテーブルの内容に従ったヘッダを付加してセル化して前記ATM網にATMセルを送出する振り分け処理部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のルータ。
  3. 前記RSVP制御部は、RSVPフロー対応にイベントにより遷移する状態を格納するRSVP状態テーブルと、RSVPメッセージ抽出部からのRSVPメッセージを終端処理し、パケット転送部を制御すると共に、前記RSVP連携制御部との間で制御メッセージの送受信を行うRSVP通信制御部とを含み、前記ATM制御部は、仮想チャネル対応にイベントにより遷移する状態を格納するATM状態テーブルと、前記RSVP−ATM連携制御部との間の制御メッセージに従って仮想チャネルの割り付けを行うATM−SVC通信制御部とを含み、前記RSVP−ATM連携制御部は、連携動作に必要なRSVP状態とATM状態とを格納した連携テーブルと、前記RSVP制御部と前記ATM制御部との間の連携処理により帯域割り当てを行う帯域保証制御部とを含む構成を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のルータ。
  4. 前記RSVP制御部は、RSVPメッセージに含まれるRSVPフロー識別子又はRSVP識別子をインデックスとしてRSVPフローに対応する状態情報を格納するRSVP状態テーブルと、RSVP処理内容を記述したRSVPシナリオ群と、RSVPメッセージに含まれる前記RSVPフロー識別子又はRSVP識別子を基に前記RSVP状態テーブルからRSVP状態を読出し、該RSVP状態と前記RSVPメッセージの種別とを基に前記RSVPシナリオ群からシナリオを選択して前記RSVPメッセージに従った処理を行うRSVP通信制御部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のルータ。
  5. 前記RSVP−ATM連携制御部は、前記RSVP制御部及び前記ATM制御部との間の制御メッセージに従って、RSVPフローに対応する簡易RSVP状態及び簡易ATM状態を格納する連携テーブルと、RSVPとATMとの連携処理を記述した連携シナリオ群から、前記制御メッセージに含まれるRSVPフロー識別子又はRSVP識別子に従って読出した前記連携テーブルの内容と前記制御メッセージとに対応したシナリオを選択して起動して帯域保証処理を行う帯域保証制御部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のルータ。
  6. 前記ATM制御部は、制御メッセージに含まれるRSVP識別子又はATMシグナリングの属する呼毎に割り当てた呼番号をインデックスとしてRSVPフローに対する状態情報を格納するATM状態テーブルと、ATM網を介して受信したATMシグナリングメッセージと前記ATM状態テーブルから読出した内容とを基にATMシグナリングプロトコル処理又は振り分けテーブルの更新内容を記述したATMシナリオ群から選択したシナリオを起動してATMレイヤ処理を行うATM−SVC通信制御部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のルータ。
  7. ベストエフォート網とATM網とを介して複数のルータ間を接続したネットワークに於いて、
    前記ルータは、前記ベストエフォート網からのRSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部と、ATMシグナリング処理により振り分けテーブルの管理を通して前記ATM網を制御するATM制御部と、前記RSVP制御部と前記ATM制御部との間を、連携シナリオ群から選択したシナリオに従った連携処理により、前記ATM制御部に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携制御部とを含む構成とした
    ことを特徴とするネットワーク。
  8. 前記ルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出する手段と、該解放メッセージを受信した時に、前記RSVPフローの受信側の状態クリアと判定して、リザープティアメッセージをRSVPフローの送信側に送出する手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載のネットワーク。
  9. 前記ルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出する手段と、該解放メッセージを受信した時に、前記RSVCフローの受信側の状態クリアと判定して、ATM−SVC解放メッセージをRSVPフローの送信側に送出する手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載のネットワーク。
  10. 前記ルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へ、ATM−SVC解放メッセージを送出する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のネットワーク。
  11. 前記ルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へリザーブティアメッセージを送出する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のネットワーク。
  12. 前記ルータは、RSVPのソフトステートを維持する為の周期メッセージを処理する機能を前記RSVP制御部に限定して、RSVP制御部と前記RSVP−ATM連携制御部との間でのプロセス間通信オーバヘッドを削減する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のネットワーク。
  13. ベストエフォート網とATM網とを介して複数のルータ間を接続したネットワークの制御方法に於いて、
    前記ルータは、前記ベストエフォート網からのRSVPメッセージを終端してリソース予約プロトコル処理を行うRSVP制御部と、ATMシグナリング処理により振り分けテーブルの管理を通して前記ATM網を制御するATM制御部と、前記RSVP制御部と前記ATM制御部との間を、連携シナリオ群から選択したシナリオに従った連携処理により、前記ATM制御部に於けるATM−SVC割り付け処理を行わせて、RSVPフローに対する帯域保証処理を行うRSVP−ATM連携制御部とを含み、
    RSVPメッセージによるパスメッセージを受信したルータは、RSVPフローの受信側のルータにパスメッセージを送出し、該パスメッセージに対するリザーブメッセージを受信したルータは、RSVPフローの送信側のルータにリザーブメッセージを送出し、且つ該リザーブメッセージに従って前記RSVP制御部と前記ATM制御部と前記RSVP−ATM連携制御部とにより、ATM−SVC割り付けによる帯域保証処理を行う過程を含む
    ことを特徴とするネットワーク制御方法。
  14. 前記ネットワークの前記ルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出し、該解放メッセージを受信したルータは、前記RSVPフローの受信側のルータに於ける状態クリアと判定して、リザーブティアメッセージをRSVPフローの送信側に送出する処理を行う過程を含むことを特徴とする請求項13記載のネットワーク制御方法。
  15. 前記ネットワークの前記ルータは、障害が回復してリスタートした時に、RSVPフローの送信側にATM−SVC解放メッセージを送出し、該解放メッセージを受信したルータは、前記RSVPフローの受信側のルータに於ける状態クリアと判定して、ATM−SVC解放メッセージをRSVPフローの送信側に送出する処理を行う過程を含むことを特徴とする請求項13記載のネットワーク制御方法。
  16. 前記ネットワークの前記ルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へATM−SVC解放メッセージを送出し、該解放メッセージを受信したルータは、ATM−SVC解放処理を行う過程を含むことを特徴とする請求項13記載のネットワーク制御方法。
  17. 前記ネットワークの前記ルータは、定期的なパスメッセージをタイマーにより監視し、タイムアウトによりRSVPフローの送信側へリザーブティアメッセージを送出し、該リザーブティアメッセージを受信したルータは、ATM−SVC解放処理を行う過程を含むことを特徴とする請求項13記載のネットワーク制御方法。
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