JP3613158B2 - 宇宙太陽光発電方法、そのシステム、発電衛星及び電力基地 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、宇宙空間において、太陽光を受けて発電し、マイクロ波で宇宙空間を伝送し、電力基地において集積して利用する宇宙太陽光発電方法、そのシステム、発電衛星及び電力基地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽光を利用した発電システムとしては、小さなものでは太陽電池、その他、家庭用のものでは建造物に設置する太陽光発電パネルなどがある。これらの地上での太陽光発電は原理的には大気による太陽光の減衰と、昼夜での陰陽のために必ずしも効率が良いものではない。また、宇宙空間における太陽光発電では、人口衛星に取り付けられる太陽電池パネルが良く知られており、その人工衛星が観測や通信などに必要な電力を自家生成してミッションを達成する。いずれも、特定機器に有線で接続された太陽電池による発電エネルギーをその特定機器で利用する形態のものである。
【0003】
一方、宇宙空間において太陽光を受けて発電し、これを特定の場所、例えば地球上や宇宙空間内の特定個所に伝送するシステムについては、昨今の宇宙開発の成果による通信技術の進展や大規模宇宙構造物の構築技術などに支持されて、研究開発が盛んに行われるに至っている。このような宇宙太陽光発電システムの一例としては、複数の発電衛星を宇宙空間に配置し、各発電衛星において太陽光を集光し、電気エネルギーに変換した後、その電気エネルギーからマイクロ波を地上等の電力基地に送信するシステムが考案されている。電力基地では複数の発電衛星からのマイクロ波を受信するアンテナを備え、アンテナで受信したマイクロ波をDC変換して合成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような宇宙太陽光発電システムにおいて、宇宙空間における発電能力を高めるためには、地上へマイクロ波送信する発電衛星を数多く宇宙空間に配置することが必要となる。しかし、複数の発電衛星にそれぞれ設けられたアンテナからの送信マイクロ波は、互いに干渉しあう。そこで、複数の発電衛星のアンテナの集合体をアレイアンテナと考え、全体として一つの大きなフェーズドアレイアンテナを構成してマイクロ波送信を行うことが考えられる。上記のように発電能力を高めるために発電衛星の数を増加させた場合、複数の発電衛星のアンテナの集合体としてのアレイアンテナの面積が増大し、送信されるマイクロ波のビーム幅は非常に狭くなり、地上での単位面積あたりの電力密度が高くなってしまうという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、宇宙空間で太陽光から電力を発電する発電衛星群から送信される電力の地上での電力密度を小さくし、且つ地上に送信される総エネルギー量のロスが少ない宇宙太陽光発電方法、そのシステム、発電衛星、制御衛星及び電力基地を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る宇宙太陽光発電システムは、宇宙空間において太陽光から電気エネルギーを生成し、この電気エネルギーからマイクロ波を生成して送信する複数の発電衛星と、この複数の発電衛星に基準信号を含む制御信号を送信する制御衛星と、上記複数の発電衛星から送信されるマイクロ波を遠隔にて受信し、受信したマイクロ波のエネルギーにより電力を生成する電力基地とを備え、上記複数の発電衛星は、上記制御衛星から受信した制御信号に含まれる基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信するものである。
【0008】
請求項2の発明に係る発電衛星は、宇宙空間において太陽光を集光する集光光学部と、この集光光学部で集光された光を受けて電気エネルギーに変換する光電変換部と、この光電変換部の電気エネルギーによりマイクロ波を生成し送信する送信部と、制御衛星から自己の衛星および他の発電衛星に向けて送信される制御信号を受信する受信手段とを備え、上記送信部は、上記受信手段により受信した制御信号に含まれる基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信するものである。
【0010】
請求項3の発明に係る電力基地は、宇宙空間において太陽光から電気エネルギーを生成する複数の発電衛星が制御衛星から受信した基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信するマイクロ波を、受信する受信アンテナと、この受信アンテナにより受信したマイクロ波をDC変換するDC変換器と、このDC変換器により変換されたDC電力を送電する送電システムとを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る宇宙太陽光発電方法、そのシステム、発電衛星、制御衛星及び電力基地を図1から図4によって説明する。図1は実施の形態1に係る宇宙太陽光発電方法における各発電衛星の電力送信アンテナと電力基地の受信アンテナとの送受信関係を示す模式図、図2は実施の形態1に係る発電衛星及び制御衛星の構成を示すブロック図、図3は実施の形態1に係る電力のインコヒーレント合成の基礎原理を示す模式図、図4は実施の形態1に係る発電衛星電力送信アンテナの構造の一例を示す模式図である。
【0012】
図1において、1は宇宙空間において太陽光から電気エネルギーを生成し、この電気エネルギーからマイクロ波を生成して送信する発電衛星であり、図示のとおり、これらの発電衛星は#1から#nまでの複数台を配置している。2は発電衛星1からのマイクロ波を受信する電力基地受信アンテナである。
【0013】
発電衛星1は太陽光から変換した電気エネルギーをマイクロ波に変換し、これを電力基地受信アンテナ2へ送信する。その際、変換されたマイクロ波をインコヒーレント制御することによって、#1から#nの各発電衛星の電力送信アンテナと電力基地の受信アンテナ2の間の距離R、R’、R’’に関わらず、常にn倍の電力が得られ、且つビーム巾が狭くならず、エネルギー密度(単位面積当りのエネルギー)を低く抑えることができる。
【0014】
図1において各発電衛星が無制御にマイクロ波を電力基地の受信アンテナ2に照射した場合、それぞれの送信アンテナからのマイクロ波が干渉し、電力基地にて生成される電力が低下する。またマイクロ波をコヒーレント制御した場合、常にn倍の電力が得られるが、ビーム巾が狭くなり、エネルギー密度が大きくなってしまう。
【0015】
電力基地は地上に限らず、宇宙空間内の、例えば月面や宇宙プラント施設などに設けられてもよい。電力基地を地上に設ける場合、特に動植物環境や、電波妨害の観点から送信されるマイクロ波のエネルギー密度を小さくする必要があり、そのためにはマイクロ波のインコヒーレント送信が適していることは上述した通りである。更にマイクロ波のエネルギー密度を小さくする為に受信アンテナ2は数十km四方相当から数百km四方相当の面積にも及ぶ場合もある。このような巨大なアンテナは、例えば特定サイズのアンテナでアレイ状に配置して形成するのが一般的である。従って、電力基地は低周波変換機能に加えて、各アンテナあるいは、各アンテナ群からの受信マイクロ波を合成する合成機能をも有するようにしてもよい。
【0016】
次に発電衛星とその制御衛星の構成について図2により説明する。3は制御衛星を示す。発電衛星において4は宇宙空間にて太陽光を集光する集光部であり、反射光学系や屈折光学系等によって構成される。5は集光部4からの光を受けて電気エネルギーに変換する光電変換部、6は光電変換部によって生成された電気エネルギーをマイクロ波に変換する送信部、7は宇宙空間にマイクロ波を送出する送信アンテナである。送信部6において、8は制御衛星3からの制御信号を受信する受信アンテナ、9は制御信号に含まれる基準信号f0を増幅する増幅器、10は制御信号に含まれる位相調整量によりマイクロ波を移相する移相器、11は移相器の出力マイクロ波をインコヒーレントに変調するインコヒーレント変調装置、12は送信するマイクロ波を高出力増幅する高出力増幅器である。11のインコヒーレント変調装置では、スペクトル拡散変調(SS変調)等の変調方式によりマイクロ波をインコヒーレント変調する。13は制御衛星3からの制御信号を復調する復調器、14は制御信号に含まれる位相調整量に基づいて位相器10への指令を生成する演算器である。15は制御衛星3から発電衛星1の位置を検出するために設けられるコーナーリフレクターである。このコーナーリフレクターは、光あるいは光を含めた電磁波を反射するものであればよい。次に制御衛星3において、16は基準信号f0を生成する発振器であり、17は各発電衛星の位相調整量を基準信号にミキシングして制御信号を生成するミキサ、18は発電衛星1に向けて制御信号を送信するために制御信号を増幅する増幅器、19は送信アンテナである。20は発電衛星1の位置を測定するための位置測定器である。この位置測定器の例として、光学測定の場合にはレーザ測定器があるが、電磁波による計測を行なうものであればよい。21は上記の位相調整量算出の原理により各発電衛星1の位相調整量を算出する位相調整量演算器、22は位相調整量演算器21が算出した位相調整量を変調する変調器である。
【0017】
次に発電衛星1でのマイクロ波への変換とその送出について説明する。発電衛星1は集光部4により太陽光を集光する。このように太陽光を集光した方が太陽電池で形成される光電変換部5が受けるエネルギー密度を高めることができるからである。この集光部4は数十メートルにも及ぶ反射鏡等で構成されることがある。もちろん、集光部4を設けずに光電変換部で太陽光を直接受ける構成としてもよい。光電変換部5は太陽電池パネルを並べて構成し、集光部4からの集光された太陽光又は直接の太陽光を受けて、光電変換する。光電変換部5において生成した電気エネルギーは送信部6内の高出力増幅器12へ入力される。太陽電池の出力は、一般にDC成分であるので、適宜、変圧及び安定化して高出力増幅器へ入力する。送信部6が生成するマイクロ波は、受信アンテナ8により制御衛星3から受信した制御信号に含まれる基準信号から生成する。基準信号を制御衛星3から受信するのは、各発電衛星1において基準信号の位相を揃えるためである。この基準信号を増幅器9により増幅し、移相器10によって移相し、更にインコヒーレント変調装置11で移相器10の出力マイクロ波をインコヒーレントにするための変調を行なう。インコヒーレント変調装置11では移相器10の出力マイクロ波をスペクトル拡散変調(SS変調)等の変調方式によってインコヒーレントにする。SS変調はマイクロ波の強度を低く抑え、帯域を広くする変調方式であり、マイクロ波同士の干渉を抑制することができる。なお原理的には、送信するマイクロ波の総エネルギー量はSS変調前と同じである。
【0018】
インコヒーレント変調器で変調されたマイクロ波は高出力増幅器12によって高出力増幅することにより、光電変換部5で生成した電気エネルギーをマイクロ波に変換する。このマイクロ波をアンテナ7によって宇宙空間に送出する。移相器10におけるマイクロ波の移相は、制御衛星3からの制御信号に含まれる位相調整量に基づいて演算器14から指令される。制御衛星3からの制御信号には位相調整量が変調されて含まれているので、まずこの制御信号を復調器13によって復調する。復調した位相調整量に基づいて、例えばディジタル型移相器に設定するビット情報を演算器14から指令する。
【0019】
次に制御衛星3による発電衛星の制御について説明する。制御衛星3は、位置計測器20により各発電衛星1に設けたコーナーリフレクタをタッゲットにして各発電衛星1の位置を計測する。位相調整量演算器21は、計測された位置データに基づいて、上記の位相調整量算出の原理により各発電衛星1の位相調整量を算出する。変調器22は各発電衛星1の位相調整量を変調する。発振器16は各発電衛星で共通に使用する基準信号foを生成しており、ミキサ17によって、この基準信号foに変調された位相調整量を重畳して制御信号を生成する。制御信号は各発電衛星1に送信するために増幅器18において増幅され、送信アンテナ19により送信する。なお、位相調整量算出において、仮想平面Sを定義するために、電力基地からのビーコン信号を捕捉する通信アンテナが制御衛星3に設けられているが、この通信アンテナは図3にはとくに図示していない。
【0020】
発電衛星1から電力基地へのマイクロ波の伝送は、上述したように各発電衛星が生成するマイクロ波がインコヒーレントになるように行なわれるが、そのインコヒーレントなマイクロ波の電力基地での合成について図3により説明する。発電衛星から電力基地に電力をマイクロ波に変換して送信する場合、図3の上図に示すように、マイクロ波をコヒーレントにすると発電衛星群全体を一つのフェーズドアレイアンテナと見なすことができ、アンテナ径が大きいため集光力が高くなり、エネルギー密度が高いマイクロ波が受信アンテナに送信されることになる。しかし動植物環境や電波妨害の観点からエネルギー密度が高いマイクロ波を送信することは望ましくない。一方、図3の下図に示すように各発電衛星からの送信マイクロ波をインコヒーレントにすることによって、発電衛星が送信するマイクロ波が互いに非干渉になり、受信アンテナに発電衛星の数量分のエネルギー密度が低いマイクロ波が受信される。各マイクロ波はエネルギー密度は低いが帯域が大きいため、送信された全マイクロ波のエネルギーの合計は図3の上図に示された送信方式で送信できるマイクロ波のエネルギー量と等しくなる。
【0021】
このように構成された発電衛星1と制御衛星3は、発電衛星1を逐次増数し、制御衛星3から制御信号を与えることにより、増数された発電衛星を含めた全体のマイクロ波の位相を揃えることができ、発電衛星1内の光電変換部や高出力増幅器、及び伝送線の能力限界に関係なく、発電する電力を高めていくことができる。
【0022】
またマイクロ波送信アンテナに関して、各発電衛星1においてマイクロ波送信アンテナ7は構造的に分離していてもよいし、図4のように連続していてもよい。図4において、23は太陽光を集光して発電する集光発電部であり、24は集光発電部23で発電した電力を宇宙空間へマイクロ波送信する送信アンテナである。図4に示すように、送信アンテナ24は複数あり、それぞれインコヒーレントなマイクロ波を送信する。この際、図4に図示しない複数の送信部によって送信アンテナ24に供給するマイクロ波をインコヒーレント変調する。なお、集光発電部23は、図2に示す集光部4と光電変換部5に相当するものである。
【0023】
【発明の効果】
この発明によれば、宇宙空間における複数の発電衛星によって太陽光から変換された電気エネルギーをマイクロ波に変換して電力基地に送信し、電力基地によって電力を生成する宇宙太陽光発電方法において、複数の発電衛星の送信アンテナからインコヒーレントなマイクロ波を電力基地へ送信するので、送信マイクロ波のエネルギー密度を抑えることができ、環境、電波妨害などに配慮した電力伝送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る宇宙太陽光発電方法における各発電衛星の電力送信アンテナと電力基地の受信アンテナとの間の送受信関係を示す模式図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る発電衛星及び制御衛星の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る電力のインコヒーレント合成の基礎原理を示す模式図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る発電衛星電力送信アンテナの構造の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 発電衛星
2 電力基地受信アンテナ
3 制御衛星
4 集光部
5 光電変換部
6 送信部
7 送信アンテナ
8 受信アンテナ
9 増幅器
23 集光発電部
24 送信アンテナ
Claims (3)
- 宇宙空間において太陽光から電気エネルギーを生成し、この電気エネルギーからマイクロ波を生成して送信する複数の発電衛星と、この複数の発電衛星に基準信号を含む制御信号を送信する制御衛星と、上記複数の発電衛星から送信されるマイクロ波を遠隔にて受信し、受信したマイクロ波のエネルギーにより電力を生成する電力基地とを備え、上記複数の発電衛星は、上記制御衛星から受信した制御信号に含まれる基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信することを特徴とする宇宙太陽光発電システム。
- 宇宙空間において太陽光を集光する集光光学部と、この集光光学部で集光された光を受けて電気エネルギーに変換する光電変換部と、この光電変換部の電気エネルギーによりマイクロ波を生成し送信する送信部と、制御衛星から自己の衛星および他の発電衛星に向けて送信される制御信号を受信する受信手段とを備え、上記送信部は、上記受信手段により受信した制御信号に含まれる基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信することを特徴とする発電衛星。
- 宇宙空間において太陽光から電気エネルギーを生成する複数の発電衛星が制御衛星から受信した基準信号を増幅し、インコヒーレント変調して送信するマイクロ波を、受信する受信アンテナと、この受信アンテナにより受信したマイクロ波をDC変換するDC変換器と、このDC変換器により変換されたDC電力を送電する送電システムとを備えたことを特徴とする電力基地。
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