JP3612732B2 - 電子制御ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はブレーキ操作部材の操作情報を処理して最適なホイールブレーキ操作力を演算出力する電子制御ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる電子制御ブレーキ装置は、ブレーキ操作のフィーリングを自由に変更することができ、また車両の走行状況に応じた最適なブレーキ操作力を得ることができるものとして注目されており、例えば特開平4−176763号公報にその一例が示されている。
【0003】
本公報に記載の装置においては、ブレーキペダルの操作力(反力)および操作ストロークを検出して、この検出値に基づいてホイールブレーキの制動力を電子的に制御している。
この場合、ブレーキペダルとホイールシリンダ間が機械的に分離されているため、ブレーキペダルに適度な操作フィーリングを与えるため、連結ロッドの周囲に弾性体を配設して該弾性体の変形弾性力を利用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来装置では、弾性体の材質、形状等に制約があることから、ブレーキストロークとブレーキ反力で決まる操作フィーリングを広い範囲で変更することは困難であった。
【0005】
本発明はかかる課題を解決するもので、ブレーキ操作のフィーリングを広い範囲で自由に設定することが可能な電子制御ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の構成では、ブレーキ操作部材1の操作情報を検出する手段51,52と、検出された操作情報に基づいてホイールブレーキの操作力を制御する手段6とを具備する電子制御ブレーキ装置において、上記ブレーキ操作部材1に連動し、その操作に応じて直進前後動する摺動部材2と、上記摺動部材2の移動方向と交差する方向で直線前後動可能に配設され、上記摺動部材2が当接し摺動部材2の移動量に応じて当接角度が変化するカム面3aを形成したカム部材3と、該カム部材3を前進方向へ付勢すべくその背後に配設された弾性部材4とを有している。
【0007】
請求項2の構成では、上記カム部材3はシャフト36回りに回転自在に設けられ、その外周の周方向複数位置に異なる形状のカム面3a〜3dを形成して、回転駆動手段39により上記カム面3a〜3dの一つが上記摺動部材2に選択当接せしめられる。
【0008】
請求項3の構成では、上記摺動部材2はピストン部21を有し、上記ブレーキ操作部材1の操作量に応じて供給される作動液の液圧が上記ピストン部21に印加される。
【0009】
【作用】
請求項1の構成において、ブレーキ操作部材1を操作すると摺動部材2が直線動してカム面3aとの当接角度が変化する。カム面3aを形成したカム部材3は背後を弾性部材4により前進方向へ付勢されているから、当接角度の変化に応じて摺動部材2の受ける反力、すなわちブレーキ操作時の反力が変化する。しかして、異なるカム面を有するカム部材に適宜取り替えることにより、広い範囲でブレーキ操作フィーリングを変更することができる。
【0010】
請求項2の構成においては、カム部材3に複数形成したカム面3a〜3dのうち最適のものを回転駆動手段39により選択して、速やかに操作フィーリングを変更することができる。
【0011】
請求項3の構成によると、液圧ブレーキへの適用が容易である。
【0012】
【実施例1】
図1には本発明を適用した電子制御ブレーキ装置の全体油圧系統図を示す。
図において、マスタシリンダ71はブレーキブースタ72を介して、ブレーキ操作手段としてのブレーキペダル1の操作ロッド11に連結され、該操作ロッド11にはブレーキブースタ72との間にブレーキ操作力を検出する操作力センサ52が設けてある。また、ブレーキペダル1の基端にはペダル踏込量に応じた出力信号を発するブレーキストロークセンサ51が設置してある。
これらブレーキストロークセンサ51およびブレーキ操作力センサ52の出力信号はマイクロコンピュータを内蔵した制御装置6へ入力している。
【0013】
上記マスタシリンダ71からは作動油供給路73,74が延びて電磁切換弁75A〜75Dに至っている。電磁切換弁75A〜75Dは同一構造のものが4個設けられ、上記作動油供給路73,74は各電磁切換弁75A〜75Dのaポートに入力接続されている。また、各電磁切換弁75A〜75Dのbポートには、各車輪のホイールシリンダ76A〜76Dに至る作動油供給路77A〜77Dが接続されている。
しかして、各電磁切換弁75A〜75Dに通電されていない状態では各電磁切換弁75A〜75Dはaポートとbポートの間が連通しており、この状態ではマスタシリンダ71の油圧が各ホイールシリンダ76A〜76Dに供給される。
【0014】
上記各作動油供給路77A〜77Dは公知の油圧発生器8A〜8Dにも接続されており、これら油圧発生器8A〜8Dは制御装置6からの出力信号に応じた油圧を発生する。また、各作動油供給路77A〜77Dには油圧センサ53A〜53Dが設けられて、その出力信号が上記制御装置6へフィードバックされている。
【0015】
本発明を具現した油吸収器9が設けられ、これより延びる作動油流入路78が各電磁切換弁75A〜75Dのcポートに接続されている。しかして、電磁切換弁75A〜75Dの電磁コイルに制御装置6から通電すると、aポートとbポート間が遮断され、aポートとcポート間が連通する。これにより、ブレーキペダル1の操作に応じてマスタシリンダ71から流出する作動油は、作動油供給路73,74から作動油流入路78を経て油吸収器9に至る。この時、各ホイールシリンダ76A〜76Dには、上記各センサ51,52の出力信号に応じて決定される所定の圧力を発するべく制御された油圧発生器8A〜8Dより、作動圧力が供給される。
【0016】
油吸収器9の詳細構造を図2に示す。
図において、油吸収器ハウジング91の左方突出部内には水平方向へ移動自在に摺動部材2が配設してある。この摺動部材2は基端のピストン部21と先端の当接部23を有し、両者をロッド22で結合している。ピストン部21の背後はこれに設けたゴムパッキン26により区画されてシリンダ室9aとなっており、該シリンダ室9aに開口する作動油供給ポート95に上記作動油流入路78が接続される。
上記当接部23は前方と下方へ開放する矩形空間を有するブロック体で、紙面垂直方向で対向する側壁間にシャフト24を架設して、これに円筒型ベアリング25の内輪が装着してある。当接部23の頂壁には直動ベアリング231が突設され、該ベアリング231がハウジング91の頂壁内面に水平に敷設されたガイドレール92に案内されて、当接部23の水平直線動が保証されている。
【0017】
上記ベアリング25の外輪はカム部材3のカム面3aに当接している。すなわち、このカム部材3は矩形の底面およひ側面がカム保持部材31により保持されており、カム保持部材31はその底壁とハウジング91底壁のバネカバー41との間に配設したコイルバネ4により、上方へ付勢されている。上記カム保持部材31には左右の側壁に直動ベアリング311,312が突設され、これらベアリング311,312がハウジング91の側壁内面に垂直方向へ設けたガイドレール93,94に案内されて、カム保持部材31(すなわちカム部材3)の垂直直線動が保証されている。
上記カム部材3のカム面3aは前方(図の右方)へ行くにしたがって急速に立ち上がる曲面をなしている。
【0018】
かかる構造の電子制御ブレーキ装置において、通常作動時には上記各電磁切換弁75A〜75Dの電磁コイルに通電されて、ポートa,b間が遮断されるとともにポートa,c間が連通せしめられる。しかして、ブレーキペダル1を踏むとマスタシリンダ71内の作動油は作動油供給路73,74より作動油流入路78を経て油吸収器9の上記シリンダ室9aへ供給される。
【0019】
シリンダ室9aへ作動油が供給されると、その供給量(すなわち、ブレーキペダルの操作ストローク)に応じて摺動部材2のピストン部21が前進(図2の右方)し、当接部23のベアリング25がカム面3aと交差するように直線前進動する。しかして、上記当接部23の前進に伴い、背後をコイルバネ4により付勢されたカム部材3はバネ力に抗して下降し、この時当接部23は反力を受ける。この反力はカム面3aが既述の形状をなしていることから、当接部23の前進に伴って急速に大きくなる。当接部23の受ける反力は作動油を介してブレーキペダル1の操作ロッド11に印加され、ブレーキ操作時の反力、すなわち、ブレーキ操作力となる。このブレーキ操作力の変化を図3の実線で示す。
【0020】
制御装置6は、検出されるブレーキストロークとブレーキ操作力に基づいて各圧力発生器8A〜8Dの発生圧力を指令し、この発生圧力により各ホイールシリンダ76A〜76Dが作動せしめられて最適な車輪制動が実現される。
【0021】
ブレーキ操作力はカム保持部材31内のカム部材3を取り替えることにより、図3の破線で示すように広い範囲で変更することができ、乗員の好みに応じた最適なブレーキ操作フィーリングを得ることができる。
【0022】
【実施例2】
上記実施例1ではブレーキ操作力の変更をする場合にカム部材3を取り替える必要があったが、図4に示す構造によれば、外部信号により速やかにブレーキ操作力を変更することができる。
すなわち、図4において、カム保持部材31内のカム部材3は、カム保持部材31の前後の側壁間に回転自在に支持されたシャフト36に固定されている。このカム部材3は、図5に示す如く、中心に貫通孔313を有してこれに上記シャフト36が嵌着固定され、その外周の4か所に径方向外方へ突出する羽根状のカム片32〜35が形成されている。そして、各カム片32〜35の外側面3a〜3dが、前端より後端へ向けて外方へ突出湾曲するカム面となっており、これら各カム面3a〜3dはそれぞれ異なる曲面となっている。
【0023】
カム保持部材31の側壁より突出する上記シャフト36の一端にはギヤ37が装着してあり、該ギヤ37はその上方に位置するギヤ38に噛合している。ギヤ38は、ハウジング91外壁に設けたモータ39の出力軸に装着されている。
他の構造は上記実施例1と同一である。
【0024】
かかる構造によれば、制御装置(図1参照)からの出力信号で上記モータ39を駆動し、カム部材3を90度づつ回動せしめて新たなカム面3a〜3dを上方位置へ移動せしめることにより、ブレーキ操作力を速やかに変更することができる。
【0025】
上記各実施例では、電磁切換弁に通電しない場合には、マスタシリンダが作動油供給路でホイールシリンダへ連通せしめられるが、本発明は従来技術で説明したようなマスタシリンダを設けない構造の電子制御ブレーキ装置にも適用できる。この場合には上記摺動部材を直接操作ロッドに連結する。
【0026】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の電子制御ブレーキ装置によれば、ブレーキ操作部材の操作力を広い範囲で最適に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子制御ブレーキ装置の油圧系統図である。
【図2】本発明の実施例1における油吸収器の全体断面図である。
【図3】ブレーキ操作力の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例2における油吸収器の全体断面図である。
【図5】カム部材の全体斜視図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
2 摺動部材
21 ピストン部
3 カム部材
3a,3b,3c,3d カム面
36 シャフト
39 モータ(回転駆動手段)
4 コイルバネ(弾性部材)
51 ブレーキストロークセンサ(検出手段)
52 ブレーキ操作力センサ(検出手段)
Claims (3)
- ブレーキ操作部材の操作情報を検出する手段と、検出された操作情報に基づいてホイールブレーキの操作力を制御する手段とを具備する電子制御ブレーキ装置において、上記ブレーキ操作部材に連動し、その操作に応じて直進前後動する摺動部材と、上記摺動部材の移動方向と交差する方向で直線前後動可能に配設され、上記摺動部材が当接し摺動部材の移動量に応じて当接角度が変化するカム面を形成したカム部材と、該カム部材を前進方向へ付勢すべくその背後に配設された弾性部材とを具備する電子制御ブレーキ装置。
- 上記カム部材はシャフト回りに回転自在に設けられ、その外周の周方向複数位置に異なる形状のカム面を形成して、回転駆動手段により上記カム面の一つが上記摺動部材に選択当接せしめられる請求項1記載の電子制御ブレーキ装置。
- 上記摺動部材はピストン部を有し、上記ブレーキ操作部材の操作量に応じて供給される作動液の液圧が上記ピストン部に印加される請求項1または2記載の電子制御ブレーキ装置。
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