JP3611402B2 - 半導体基板用放熱材及びその製造方法 - Google Patents
半導体基板用放熱材及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSIパッケージや光半導体パッケージ等に用いられる放熱材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、放熱材としては、Cu−W系のものが一般的であったが、タングステン(W)は高価であり、かつその比重が大きく製品全体が重量化する問題があった。また、その製造方法としてはW粉末をホットプレス法により焼結してからCuを含浸させ、所定の形状に研削しており、その工程が多くなることや材料歩留りが低下することにより、生産性が低下し、製造コストが高騰化するという問題もあった。
【0003】
そこで、原料コストが高く、比重が大きいWに代えてCu−SiC系の複合材やCu−C系の複合材が注目されているが、これらの材料にあってもCu−W系のものと同様に放熱材を形成するには主としてホットプレス法が用いられており、この方法はバッチ処理となるため、生産性が劣る(製造コストが高くなる)と云う問題は残る。加えて、ある系ではホットプレスによる加熱時間が長くなると焼結体の特性が低下すると云う問題もある。
【0004】
図4(a)〜図4(c)にCu−SiC系のホットプレス焼結体の特性を示す。本材料系では高温、長時間の加熱により熱伝導率が低下する。これは、SiC中の遊離SiがCuと反応し、界面で抵抗となる化合物を作るためである。また、ホットプレス法の場合、Cu−SiCの2元素では焼結密度を向上すると共に熱伝導率を向上させるために、Ag、Sn、Si等の共晶による融点降下元素を添加する必要があり、特にAgを含む系では高温、長時間の加熱によりAgが析出して膨張し、これによっても熱伝導率が低下する。ここで、図4(c)に示すように圧力を増すほど特性は良くなるものの通常はカーボンを使用する焼結治具の強度の制約によりあまり高圧化することは困難である。
【0005】
尚、冷間プレスと連続焼結とを組み合わせることも考えられるが、その場合も例えばCu−SiC系の場合、SiCの延性が極めて低いために高密度は得られない。例えばCu−SiC−Ag系で冷間プレスにより784MPaの高圧をかけたものでも熱処理前の相対密度が74%、熱処理後が73%と低密度のものしか得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記したような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その主な目的は、製造コストを低廉化すると共に材質の高性能化を図ることが可能な半導体基板用放熱材及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのためには、Agなどの第3元素を添加しないCu−SiCの2元素系材料を用い、加熱速度を速くし、加熱保持時間を短くして遊離Siによる化合物を抑制することが必要である。また、加熱状態で少なくとも100MPa以上の高圧に加圧することによりCuを大きく変形させてSiC粒との界面に密着させることが必要である。
【0008】
上記した目的は本発明によれば、Cu−SiCの2元素系半導体基板用放熱材であって、シース材中に封入した金属(Cu)粒子とセラミック(SiC)粒子との混合体を冷間加工し、急速加熱後に熱間加工することにより、その焼結密度を94%以上とし、かつ熱伝導率を120W/mK以上とし、更に金属粒子が伸展(縦横比で2:3以上)していることを特徴とする半導体基板用放熱材を提供すること及びシース材中に金属粒子とセラミック粒子との混合体を封入し、これを冷間加工し、急速加熱後に熱間加工する過程を有し、前記冷間加工及び熱間加工が、圧延、押し出し及びロータリースウェージングのうちの1つ若しくは2つ以上の組み合わせからなることを特徴とする半導体基板用放熱材の製造方法を提供することにより達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態について添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0010】
図1は、本発明が適用された半導体基板用放熱材の製造工程の要部を示す。
【0011】
まず、SUSからなる円形断面の管(シース材)の一方の端部(図の右側)近傍を側面からプレスして端面をTIG溶接して閉塞する。そして、他方側(図の左側)から銅粉(Cu)と炭化珪素粉(SiC)との混合粉をタップ充填後、真空引きしつつ上記同様に側面からプレスし、切断した後その端面もTIG溶接して閉塞し、上記銅粉(Cu)と炭化珪素粉(SiC)との混合粉を真空封入する。
以下、粉末シース圧延法での圧下率を次のように定義する。
圧下率=((圧延前厚さ−圧延後厚さ)/圧延前厚さ)×100%
特に、シース材を冷間圧延する場合は、圧延前厚さはシース材外径とする。
【0012】
次に、冷間圧延して内部の密度を高くした後、例えば800℃〜850℃で熱間圧延して平板状として更に密度を高くし、少なくとも焼結密度94%以上とする。そして、シース材を除去して所望の形状に加工することにより半導体基板用放熱材として使用することとなる。このように冷間圧延後、熱間圧延して焼結密度を94%以上とすることで、熱伝導率が120W/mK以上の放熱材が得られる。
【0013】
尚、この例では圧延で板材を製造する手順を示したが、用途、形状に応じて棒・線材を製造する場合、押し出し、ロータリースウェージング或いは孔型圧延により冷間加工後、熱間加工しても良い。また、上記したシース圧延法に類似する方法としてHIP法が考えられるが、加熱速度が遅く、加熱時間が長くなるためホットプレス法と同様に放熱材の特性が低下する。
【0014】
【実施例】
図2にホットプレス法で得られた放熱材の特性と本発明による粉末シース圧延法で得られた放熱材の特性とを比較する。
【0015】
体積比率で、SiC/Cu=65/35のCu−SiC系ではホットプレス法では相対密度が83%、熱伝導率が22W/mKであるが、本発明による粉末シース圧延法では相対密度が98%、熱伝導率が75W/mKに向上した。また、体積比率でSiC/Cu=50/50のCu−SiC系ではホットプレス法で相対密度が95%、熱伝導率が60W/mKであるが、本発明による粉末シース圧延法では条件にもよるが、相対密度が98%、熱伝導率が157W/mKに向上した。ここで、粉末シース圧延材の密度は、圧延温度、圧下率、ロール径、圧延速度、シース材の強度などの影響を受け、一般的にはこれらの値が大きいほど、密度は向上する。図2は外径12mm、板厚1mmのシース材を用いてロール径125mm、圧延速度22m/min、冷延率=熱延率=50%、総圧下率75%の結果を示したものである。ここでは、シース材の強度の影響が大きく現れており、熱間強度の大きなKOVAR(商標:ウェスティングハウス社の開発によるFe−Ni−Co合金)を用いた場合に優れた特性を示した。圧延加重から平均圧延圧力を求めると、KOVARで約200MPaになる。また、94%と密度の低かったCuで約100MPaであった。しかし、この値はホットプレス法に比べ2.5倍以上の高圧力であり、これによりCu粒子を伸展させ、SiC粒子との密着性を向上させたと考えられる。
【0016】
図3に、本発明の粉末シース圧延法による放熱材(図3(a))と従来のホットプレス法による放熱材(図3(b))との組織を比較して示す。共に体積比率でSiC/Cu=50/50のCu−SiC系を用い、本発明の粉末シース圧延法ではSUSパイプをシース材に用いて圧下率50%の冷間圧延後に850℃で10分間加熱後、直ちに圧下率44%の熱間圧延を行った(総圧下率72%、シース材外径12mmから圧延後厚さ3.36mmへ圧延)。一方、ホットプレス法では860℃で2時間加圧(39.2MPa)した。
【0017】
図3(b)の従来のホットプレス法による放熱材に比較して図3(a)の本発明の粉末シース圧延法による放熱材の方がCu粒子が伸展し大きく変形している(縦横比で2:3以上)ことがわかる。
【0018】
尚、表1に示すように、粉末シース圧延法を用いた場合でも、熱延を2段行うのは、1段目で充分全体の密度が向上しないまま部分的に固化する、あるいは加熱時間が長くなるため、所望の特性が得られず、冷間圧延後、単なる熱処理(850℃、10分)のみ行ったものは膨張し明らかに密度不良であった。従って、冷間圧延によって或る程度高密度化を図った後、熱間圧延により更に高密度化する方法が最も優れていることがわかる。
【0019】
【表1】
前提条件
1)SUSシース材使用
2)熱間圧延前、あるいは熱処理時の加熱条件は850℃、10分
3)体積比率でSiC/Cu=50/50の混合粉を使用
【0020】
【発明の効果】
上記した説明により明らかなように、本発明による半導体基板用放熱材及びその製造方法によれば、Agなどの第3元素を添加することなくシース材中に金属粒子とセラミック粒子との2元素系混合体を真空封入し、これを冷間加工し、急速加熱後に熱間加工することにより、遊離SiによるCuとの化合物を抑制することができ焼結密度が向上して熱伝導率が向上する。また、加熱状態で高圧に加圧することにより金属粒子を大きく変形させてセラミック粒子との界面に密着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は、本発明が適用された半導体基板用放熱材の製造工程の要部を示す図。
【図2】従来のホットプレス法で得られた放熱材の特性と本発明による粉末シース圧延法で得られた放熱材の特性とを比較するグラフ。
【図3】(a)は、本発明による半導体基板用放熱材の組織を示す走査電子顕微鏡金属組織写真(反射電子線像)、(b)は、従来の半導体基板用放熱材の組織を示す走査電子顕微鏡金属組織写真(反射電子線像)。
【図4】(a)、(b)、(c)は、従来のホットプレス法に於ける焼結温度、焼結時間及び焼結圧力と製品の特性(熱伝導率)との関係を示すグラフ。
Claims (4)
- Cu−SiCの2元素系半導体基板用放熱材であって、
シース材中に封入した金属(Cu)粒子とセラミック(SiC)粒子とを冷間加工後に熱間加工することにより、その焼結密度を94%以上とし、かつ熱伝導率を120W/mK以上としたことを特徴とする半導体基板用放熱材。 - 前記金属粒子が縦横比で2:3以上に伸展していることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板用放熱材。
- シース材中に金属粒子とセラミック粒子との混合体を封入し、これを冷間加工後に熱間加工する過程を有し、
前記冷間加工及び熱間加工が、圧延、押し出し及びロータリースウェージングのうちの1つ若しくは2つ以上の組み合わせからなることを特徴とする半導体基板用放熱材の製造方法。 - 前記熱間加工時の加圧力を100MPa以上としたことを特徴とする請求項3に記載の半導体基板用放熱材の製造方法。
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