JP3611368B2 - 感光性樹脂版の製版方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はダンボール印刷、フィルム印刷、プレプリント印刷のような凸版印刷用の感光性樹脂版を製造するための改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液状感光性樹脂を用いて印刷版を製造するには、先ず図1のように、透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を重ねて置き、その上に感光性樹脂5を積層し、これにベースフィルム6とマスキングフィルム7を重ねる。その後、感光性樹脂版の厚みを決めるためにセットされたスペーサー8、9の上に透明基板2を乗せ、真空にてベースフィルム6とマスキングフィルム7を透明基板2に密着させ、透明基板2を透して活性光線を照射してレリーフ部分の基部を形成させるためのマスキング露光を行い、次にレリーフ部分の画像を形成させるためにレリーフ露光を透明基板1側からネガフィルム3を介して活性光線を照射した後、図2のようにマスキングフィルム7を取り除いて、形成されたレリーフ部A,Bとベースフィルム6とを固定させるためのバック露光を透明基板2側から活性光線を照射して行う。または、全面にレリーフの基部を形成させるためにマスキングフィルム7を使用しないでバック露光を透明基板2側から行い、次にレリーフ形成のためのレリーフ露光を透明基板1側から行う方法もある。
【0003】
次に、適当な洗剤で露光後の液状感光性樹脂版の未硬化部分を洗い出して現像し、現像後の感光性樹脂版に後露光及び乾燥処理を施せば、印刷版が得られる。
従来の場合、ベースフィルムは印刷版に付いたままとされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の技術で得られる印刷版には、通常版面画像面積すなわち印刷時に被印刷物と接触する部分の面積の異なるレリーフ部が含まれるが、このような印刷版においては、図3に示す断面図のように版面画像面積の小さいレリーフ部B(以下、小面積レリーフ部と略記する)が版面画像面積の大きいレリーフ部A(以下、大面積レリーフ部と略記する)よりも版厚が高くなる傾向がみられ、また大面積レリーフ部においては、その中心部が周囲部よりも低く、陥没した状態になる傾向がある。そして、各レリーフ部間の版厚の高低や同一レリーフ部に凹凸を生じると、印刷したときに大面積レリーフ部で印刷インキの着肉が不十分になりその結果、鮮明な印刷画像が得られ難くなり、また印刷インキの着肉を十分にするために印圧を増加すると小面積レリーフ部が変形するため、ドットゲインが大きくなるのを免れない。
【0005】
そこで本発明はこのような従来方法における欠点を克服し、小面積レリーフ部の版厚の高さが大面積レリーフ部の高さと同じで、かつ大面積レリーフ部における中心部と周囲部との版厚の高低差を無くし、鮮明でしかもドットゲインの小さい印刷画像を与える印刷用凸版を製版する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明の製版方法は、感光性樹脂の成型・露光時において、透明基板1、ネガフィルム、カバーフィルム、第一層の液状感光性樹脂を順次積層し、その上に透明フィルム又は空気層を介して透明基板2を配置し、透明基板2側から活性光線を照射した後に、透明基板1側からまたは両方側から同時に活性光線を照射する第一段階と、その後、得られた第一層の液状感光性樹脂の積層体から透明基板2及び透明フィルムを取り除いて第一層の液状感光性樹脂の上に第二層の液状感光性樹脂、ベースフィルムを順次積層し、その上に透明基板2を直接配置し、透明基板2側より活性光線を照射する第二段階からなる感光性樹脂版の製版方法であり、または、感光性樹脂の成型・露光時において、透明基板1、ネガフィルム、カバーフィルム、液状感光性樹脂、ベースフィルムを順次積層し、その上に透明基板2を配置し、透明基板2側より活性光線を照射した後に透明基板1側から活性光線を照射するか、または両方から同時に活性光線を照射し、その後、透明基板2を取り除いてベースフィルムと液状感光性樹脂を取り出し、その後、洗剤で露光後の液状感光性樹脂の未硬化部分を洗い出して現像し、後露光および乾燥処理を行う感光性樹脂版の製造方法において、ベースフィルムの接着剤の接着力が100〜1000g/cm(180度法)であり、かつ、早くとも後露光後にベースフィルムを剥ぎ取る感光性樹脂版の製版方法である。
【0007】
以下本発明をさらに詳細に説明する。本発明方法においては、原料として液状感光性樹脂を用いるが、例えば特公昭52−7761で示されるような液状感光性樹脂を使用する。
先ず、図4のように透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を重ねて置き、その上に第一層として液状感光性樹脂を2mm〜7mmの厚みで積層して液状感光性樹脂層12を形成させる。その際、更に透明フィルム14を液状感光性樹脂層12の上に積層することも出来る。その後、マスキングフィルム7を密着配置した透明基板2を液状感光性樹脂層5と1mm〜80mm、好ましくは5mm〜30mmの空気層を保つようにセットしたスペーサー8、9の上に乗せる。また、第一層の液状感光性樹脂層12の上に透明フィルム14を積層した場合、透明基板2は液状感光性樹脂層と空気層なく配置することが出来る。第一段階における空気層または透明フィルムは、感光性樹脂層と透明基板2を直接接しないために配置される。従って透明フィルムを第一段階で用いた場合であっても、第二段階で透明フィルムを用いる必要はなく、第二段階では除去されることが望ましい。
【0008】
この透明基板2側からマスキングフィルム7を介して活性光線例えば紫外線を照射してレリーフ部分の基部A,Bを形成させるためのマスキング露光を行う。マスキングフィルム7は第一層の液状感光性樹脂を積層する前に、ネガフィルム3の画像部に合わせて位置を決め、透明基板2に粘着テープや真空密着などにより取り付けておくことが望ましい。なお、第一段目では、必ずしもマスキングフィルムを用いなくともよい。透明基板として例えばガラス板を使用する。10,11は液状感光性樹脂が外周に流出するのを防ぐためのスポンジダムである。次にレリーフ部分の画像C,Dを形成させるためのレリーフ露光を透明基板1側からネガフィルム3を介して活性光線を照射して行う。
【0009】
前記のマスキング露光とレリーフ露光は製版時間短縮のためにその一部または全部を同時に行うことも出来る。また、マスキング露光を必要としない場合は透明基板2にはマスキングフィルム7を配置せず、透明基板1側からのレリーフ露光のみを行う。
次に第二段階として、透明基板2とマスキングフィルム7を取り除き、透明フィルム14を積層してある場合は透明フィルムも取り除く。その後、図7のように第一層の上に第二層として液状感光性樹脂層13を0.5mm〜3mmの厚みで積層して、さらにその上にベースフィルム6例えばポリエステルフィルムを積層し、透明基板2を直接積層する。その後、真空を利用してベースフィルム6と透明基板2を密着させることが望ましい。
【0010】
次に図8のように透明基板2側よりバック露光を行い、第二層(液状感光性樹脂層13)の厚み以上硬化させることにより、マスキング露光(マスキングフィルム7を使用しない場合はレリーフ露光)により硬化した部分と第二層が接続して、感光性樹脂版を得ることが出来る。
その後、適当な洗剤で未硬化の液状感光性樹脂部分を洗い出して現像し、後露光及び乾燥処理を施せば、版厚精度の改善された感光性樹脂版を得ることが出来る。
【0011】
また、透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を重ねて置き、その上に液状感光性樹脂を2mm〜8mmの厚みで積層し、更にその上にベースフィルム6を積層し、マスキングフィルム7と透明基板2をこの順序で配置する。その後、透明基板2側からマスキングフィルム7を介して活性光線例えば紫外線を照射してレリーフ部分の基部A,Bを形成させるためのマスキング露光を行う。次にレリーフ部分の画像C,Dを形成させるためのレリーフ露光を透明基板1側からネガフィルム3を介して活性光線を照射して行う。前記のマスキング露光とレリーフ露光は製版時間短縮のためにその一部または全部を同時に行うことも出来る。次に透明基板2とマスキングフィルム7を取り除き、再度透明基板2を配置して、透明基板2側よりバック露光を行い、感光性樹脂版を得ることが出来る。なお、マスキング露光を必要としない場合にはマスキングフィルム7を配置せず、透明基板2側からのバック露光と透明基板1側からのレリーフ露光にて感光性樹脂版を得ることが出来る。
【0012】
このようにして得られた感光性樹脂版からベースフィルム6を剥がすことにより、液状感光性樹脂が活性光線にて硬化、収縮するときに発生した内部応力が解放され、版厚精度を改善させることが出来る。通常、液状感光性樹脂製版に使用するベースフィルム6には露光により樹脂と接着するように片面に接着剤が塗布されているが、この接着力が低すぎると現像のときにベースフィルム6と感光性樹脂が剥がれてしまうため、この方法で使用するベースフィルムの接着剤の接着力は100〜1000g/cm(180度法)、好ましくは300〜700g/cmが望ましい。また、樹脂版からベースフィルム6を剥がすと感光性樹脂が収縮するため、ネガフィルム3は収縮量を考慮して作成しておかなければならない。
【0013】
ベースフィルムを剥がすのは、早くとも後露光後であることが必要である。これ以前では、樹脂版が十分に硬化していないからである。望ましくは後露光後乾燥処理したあとに剥がすのが良い。
透明基板の材質としては前記したガラスのほか、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂などのプラスチックや透明セラミックスが用いられる。
【0014】
【作用】
第一層はマスキング露光とレリーフ露光(マスキングフィルム7を使用しない場合はレリーフ露光のみ)によって硬化収縮し、その度合いは大面積レリーフ部のほうが小面積レリーフ部より大きくなり、厚みに変化が発生するが、第二層の積層により硬化収縮した部分に液状感光性樹脂が補われるため厚みが同じになる。
【0015】
図9は本発明方法により得られる感光性樹脂版の例を示す断面図であるが、これから分かるように、二段階の処理によって大面積レリーフ部の上面は陥没したような凹部がなく平坦であり、また小面積レリーフ部の版厚と大面積レリーフ部の版厚が同等になっている。もちろん、バック露光による硬化によって樹脂は収縮するが感光性樹脂版の全面が均一に硬化するため、全体の厚みの差は変化しない。
【0016】
また、露光・現像・後露光・乾燥を終えた従来の版からベースフィルム6を剥がすことによっても、硬化収縮による内部応力がなくなるため、大面積レリーフ部の上面の凹部がなくなり平坦になり、更に大面積レリーフ部と小面積レリーフ部との厚みの差が緩和される。
【0017】
【実施例】
以下の各実施例におけるレリーフ間の版厚差ΔT及び大面積レリーフ内版厚差Δtは次のように定める。
(1)レリーフ間の版厚差ΔT;全体のレリーフ部の版厚を測定し、その最低値と最大値の差。
(2)大面積レリーフ内版厚差Δt;最も大きい版面画像面積のレリーフ部を選び、その中心部と周辺部の版厚の差。
【0018】
また、大面積レリーフ部は縦530mm、横220mmの四角形ベタ、小面積レリーフ部は縦10mm、横10mmの四角形ベタとなっているネガフィルムを使用し、版の厚みはミツトヨのDEGIMATIC INDICATOR TYPE IDF−1030を使用して測定を行った。
【0019】
【実施例1】
高精度に研磨されたパイレックス製硬質基板(コーニング社製)の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂APR F−47(旭化成工業株式会社製、登録商標)を積層して厚さ5mmの液状感光性樹脂層を形成させ、その樹脂層と15mmの間隔を保つようにセットしたスペーサーの上にマスキングフィルムを密着配置したパイレックス製硬質基板を乗せた。次に上方よりマスキングフィルムを介してマスキング露光を行い、その後、下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行った。次に上側のパイレックス製硬質基板とマスキングフィルムを取り除き、先ほど露光を行った液状感光性樹脂層の上に2mmの液状感光性樹脂とベースフィルムを積層し、版の厚みが7mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を再度乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させ、硬化厚みが2.5mmになるように上方からバック露光を行った。次に露光処理した感光性樹脂版を定法に従って洗浄液で洗い出し、現像したのち、後露光し、乾燥することにより版厚7mmの印刷版を得た。
【0020】
表1のように、このもののΔTは0.08mm、Δtは0.03mmであった。
【0021】
【比較例1】
実施例1に対応した従来の方法で厚み7mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.17mm及び0.11mmであった。
【0022】
【実施例2】
実施例1と同様の製版方法で、最初の液状感光性樹脂層の厚みを4mmとし、その上の液状感光性樹脂層を1mmにして版の厚みが5mmになるように製造した印刷版を得た。
表1のように、このもののΔTは0.06mm、Δtは0.03mmであった。
【0023】
【比較例2】
実施例2に対応した従来の方法で厚み5mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.14mm及び0.09mmであった。
【0024】
【実施例3】
パイレックス製硬質基板の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂F−47と厚さ100μの透明ポリエステルフィルムを積層して、厚さ5mmの液状感光性樹脂を形成させ、マスキングフィルムを密着配置したパイレックス製硬質基板を透明ポリエステルフィルムと密着するようにセットされたスペーサーの上に乗せた。次に上方よりマスキングフィルムを介してマスキング露光を行い、その後、下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行った。次に上側のパイレックス製硬質基板とマスキングフィルム、透明ポリエステルフィルムを取り除き、先ほど露光を行った液状感光性樹脂の上に2mmの液状感光性樹脂とベースフィルムを積層し、版の厚みが7mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレック製硬質基板を再度乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させ、硬化厚みが2.5mmになるように上方からバック露光を行い、版厚7mmの印刷版を得た。
【0025】
表1のように、このもののΔTは0.09mm、Δtは0.04mmであった。
【0026】
【比較例3】
実施例3に対応した従来の方法で厚み7mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.17mm及び0.11mmであった。
【0027】
【実施例4】
実施例3と同様の製造方法で、最初の液状感光性樹脂層の厚みを4mmとし、その上の液状感光性樹脂層を1mmにして版の厚みが5mmになるように製造した印刷版を得た。
表1のように、このもののΔTは0.07mm、Δtは0.04mmであった。
【0028】
【比較例4】
実施例4に対応した従来の方法で厚み5mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.14mm及び0.09mmであった。
【0029】
【実施例5】
パイレックス製硬質基板の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂F−47を積層して、厚さ4mmの液状感光性樹脂を形成させ、その樹脂層と15mmの間隔を保つようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を乗せ、下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行った。その後、上側のパイレックス製硬質基板を取り除き、先ほど露光を行った液状感光性樹脂の上に2.35mmの液状感光性樹脂とベースフィルムを積層し、版の厚みが6.35mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を再度乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させて硬化厚みが3,35mmになるようにバック露光を行い、版厚6.35mmの印刷版を得た。
【0030】
表1のように、このもののΔTは0.08mm、Δtは0.03mmであった。
【0031】
【比較例5】
実施例5に対応した従来の方法で厚み6.35mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.16mm及び0.11mmであった。
【0032】
【実施例6】
パイレックス製硬質基板の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂F−47と厚さ100μの透明ポリエステルフィルムを積層して、厚さ4mmの液状感光性樹脂を形成させ、パイレックス製硬質基板を透明ポリエステルフィルムと密着するようにセットされたスペーサーの上に乗せ、下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行い、次に上側のパイレックス製硬質基板と透明ポリエステルフィルムを取り除き、先ほど露光を行った液状感光性樹脂の上に2.35mmの液状感光性樹脂とベースフィルムを積層し、版の厚みが6.35mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を再度乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させて硬化厚みが3,35mmになるようにバック露光を行い、版厚6.35mmの印刷版を得た。
【0033】
表1のように、このもののΔTは0.09mm、Δtは0.04mmであった。
【0034】
【比較例6】
実施例6に対応した従来の方法で厚み6.35mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.16mm及び0.11mmであった。
【0035】
【実施例7】
パイレックス製硬質基板の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂F−47とベースフィルムを積層して、厚み7mmの液状感光性樹脂を形成させ、その上にマスキングフィルムを置き、版の厚みが7mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させた。次に上方よりマスキングフィルムを介してマスキング露光を行い、その後、下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行った。次に上側のパイレックス製硬質基板とマスキングフィルムを取り除き、再度パイレックス製硬質基板を乗せ、上方よりバック露光を行い、その後、現像・後露光・乾燥処理を行った感光性樹脂版からベースフィルムを剥がして印刷版を得た。
【0036】
表2のように、このもののΔTは0.08mm、Δtは0.04mmであった。
【0037】
【比較例7】
実施例7に対応した従来の方法で厚み7mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.17mm及び0.11mmであった。
【0038】
【実施例8】
パイレックス製硬質基板の上にネガフィルム及びカバーフィルムを介して液状感光性樹脂F−47とベースフィルムを積層して、厚み6.35mmの液状感光性樹脂を形成させ、版の厚みが6.35mmになるようにセットしたスペーサーの上にパイレックス製硬質基板を乗せ、真空にてベースフィルムと上側のパイレックス製硬質基板を密着させた。次に上方よりバック露光を行い、次に下方よりネガフィルムを介してレリーフ露光を行った。その後、現像・後露光・乾燥処理を行った感光性樹脂版からベースフィルムを剥がして印刷版を得た。
【0039】
表2のように、このもののΔTは0.08mm、Δtは0.04mmであった。
【0040】
【比較例8】
実施例8に対応した従来の方法で厚み6.35mmの版を製造したものについてΔT及びΔtを求めたところ、それぞれ0.16mm及び0.11mmであった。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】
本発明により、版の大面積レリーフ部はインキの着肉性が改善され、小面積レリーフ部は太りが改善され、印刷により鮮明でドットゲインの少ない印刷物を得ることが出来るため、ダンボール印刷用、フィルム印刷用、プレプリント印刷用などの製版方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製版方法にてマスキング露光とレリーフ露光を終えた状態の断面図。
【図2】従来の製版方法にてバック露光を終えた状態の断面図。
【図3】従来の方法で得られる印刷版の断面図。
【図4】マスキングフィルムを使用し、第一層と透明基板2の間に空気層を設ける方法でマスキング露光とレリーフ露光を終えた状態の断面図。
【図5】マスキングフィルムを使用し、第一層の上に透明フィルムを積層する方法でマスキング露光とレリーフ露光を終えた状態の断面図。
【図6】マスキングフィルムを使用せず、第一層と透明基板2の間に空気層を設ける方法でレリーフ露光を終えた状態の断面図。
【図7】図4の後、マスキングフィルムを取り除き、第二層を積層した状態の断面図。
【図8】図7の後、バック露光を終えた状態の断面図。
【図9】請求項1の方法により得られる感光性樹脂版の断面図。
【図10】請求項2の方法により得られる感光性樹脂版の断面図。
【符号の説明】
1 透明基板
2 透明基板
3 ネガフィルム
4 カバーフィルム
5 感光性樹脂
6 ベースフィルム
7 マスキングフィルム
8 スペーサー
9 スペーサー
10 スポンジテープ
11 スポンジテープ
12 液状感光性樹脂第一層
13 液状感光性樹脂第二層
14 透明フィルム
A. レリーフ部分の基部
B. レリーフ部分の基部
C. レリーフ部分の画像部
D. レリーフ部分の画像部
Claims (2)
- 感光性樹脂版の成型において、透明基板1、ネガフィルム、カバーフィルム、第一層の液状感光性樹脂を順次積層し、さらに透明フィルム又は空気層を介して透明基板2を積層し、透明基板2側から活性光線を照射した後に、透明基板1側からまたは両方側から同時に活性光線を照射する第一段階と、その後、得られた第一層の液状感光性樹脂の積層体から透明基板2及び透明フィルムが積層してある場合は透明フィルムを取り除いて第一層の液状感光性樹脂の上に第二層の液状感光性樹脂、ベースフィルムを順次積層し、さらに透明基板2を直接積層し、透明基板2側より活性光線を照射する第二段階からなる感光性樹脂版の製版方法。
- 感光性樹脂版の成型において、透明基板1、ネガフィルム、カバーフィルム、液状感光性樹脂、ベースフィルムを順次積層し、さらに透明基板2を積層し、透明基板2側より活性光線を照射した後に透明基板1側から活性光線を照射するか、または両方から同時に活性光線を照射し、その後、透明基板2を取り除いてベースフィルムと液状感光性樹脂を取り出し、その後、洗剤で露光後の液状感光性樹脂の未硬化部分を洗い出して現像し、後露光および乾燥処理を行う感光性樹脂板の製造方法において、ベースフィルムの接着剤の接着力が100〜1000g/cm(180度法)であり、かつ、早くとも後露光後にベースフィルムを剥ぎ取る感光性樹脂板の製造方法。
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