JP3610161B2 - Mounting head device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、供給された各種の電子部品を基板上に実装する電子部品装着装置に搭載する装着ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子部品装着装置として、特開平4−35095号公報に記載のものが知られている。この電子部品装着装置は、電子部品を吸着する吸着ノズルと、吸着ノズルを装着した装着ヘッドと、吸着ノズルを昇降させる昇降装置と、水平面内において装着ヘッドをX軸方向およびY軸方向に移動させるXYステージとを備えている。また、電子部品装着装置はノズルストッカを備えており、ノズルストッカには、装置が扱う各種の電子部品に合うように複数種の吸着ノズルがストックされている。この場合、装着ヘッドには1本の吸着ノズルが装着されており、ノズルストッカにおいて、電子部品に対応させるべく適宜吸着ノズルの交換が行えるようになっている。
【0003】
図10は、このように構成された電子部品装着装置の動作を模式的に表したものである。同図では、部品供給部101の「A」点で吸着した電子部品を基板102の「ア」点に装着し、次に部品供給部101の「B」点で吸着した電子部品を基板102の「イ」点に装着する場合を表している。この場合、先ずXYステージ103により、ホームポジションから「A」点の直上部まで装着ヘッド104を移動させ、次に昇降装置105により吸着ノズルを下降させて「A」点の電子部品を吸着する。電子部品を吸着したら、昇降装置105により吸着ノズルを上昇させ、さらにXYステージ103により、装着ヘッド104を「A」点から「ア」点の直上部までに移動させる。そして再度、吸着ノズルを下降させ「ア」点に電子部品を装着する。
【0004】
次に、「B」点に戻って、「B」点で吸着した電子部品を基板102の「イ」点に装着するが、その際、「B」点の電子部品を同一の吸着ノズルで扱える場合には、同様の手順で電子部品の装着が行われる。しかし、「B」点の電子部品を同一の吸着ノズルで扱えない場合には、いったん装着ヘッド104をノズルストッカ106に臨ませて、吸着ノズルを交換してから、装着ヘッド104を「B」点まで移動させ、上記と同様の装着動作が行われる。
【0005】
一方、特開平5−226884号公報(ロータリ型の電子部品装着装置)には、複数の吸着ノズルを搭載した装着ヘッドが記載されている。装着ヘッドには、周方向に等間隔に配設した複数本の吸着ノズルが、それぞれ出没自在に、かつ全体として鉛直軸廻りに公転可能に取り付けられている。各吸着ノズルはコイルばねにより、突出方向に付勢される一方、各吸着ノズルの上側には、吸着ノズルを没入位置に保持する係合片が設けられている。係合片は、吸着ノズルに係合する位置とその係合を阻止(解除)する位置との間で回動自在に構成され、またばねにより係合方向に付勢されている。
【0006】
すなわち、各吸着ノズルは、コイルばねに抗してこれを没入させると、係合片が係合して没入位置に保持された状態になり、逆に係合片の係合を解除すると、コイルばねにより突出して突出状態になる。したがって、吸着ノズルを交換する場合には、装着ヘッドを下降させて吸着ノズルを平坦な突当て台に当接し、吸着ノズルの全てをいったん没入させ、次に装着ヘッドを上昇させるときに、選択すべき吸着ノズルとこれに対応する係合片との係合を、装置本体から延びるアームにより、阻止するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の電子部品装着装置では、1つの基板に装着する電子部品の種類が多くなればなるほど、吸着ノズルの交換頻度が多くなる。すなわち、装着ヘッド104がノズルストッカ106を経由し、ノズルストッカ106で吸着ノズルを交換する頻度が増す。特に、吸着ノズルの交換動作は、吸着ノズルの離脱と新たな吸着ノズルの装着との間に装着ヘッド104の移動を伴うため、時間がかかり、全体として、電子部品の基板102への装着におけるタクトタイムが長くなる問題があった。
【0008】
また、上記従来の装着ヘッド装置では、吸着ノズルを交換するために突当て台が必要になり、かつ装着ヘッドの水平方向の移動を中断して、装着ヘッドを昇降させる必要があった。
【0009】
本発明は、装着ヘッドの水平方向への移動中でも吸着ノズルを簡単に交換することができる装着ヘッド装置を提供することをその目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の装着ヘッド装置は、鉛直軸を中心に環状に配設した複数の吸着ノズルをそれぞれ上下方向に出没自在に保持したノズルホルダと、各吸着ノズルに係脱自在に臨む複数の係合片を保持した係合片ホルダと、ノズルホルダおよび係合片ホルダを上下逆方向に相対的に移動させて、これらが接近する方向に移動したときに各吸着ノズルに前記各係合片を係合させ、離間する方向に移動したときに各吸着ノズルをノズルホルダに没入させる上下動手段と、ノズルホルダおよび係合片ホルダが接近する方向に移動したときに係合片と吸着ノズルとの係合を阻止する係合阻止手段と、ノズルホルダおよび係合片ホルダを鉛直軸廻りに回転させ、複数の係合片を係合阻止手段に選択的に臨ませる回転手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、回転手段により、ノズルホルダおよび係合片ホルダを鉛直軸廻りに回転させ、突出させる(選択する)べき吸着ノズルに係合する係合片を係合阻止手段に臨ませておいて、上下動手段により、ノズルホルダおよび係合片ホルダを接近する方向に移動させれば、いったん全ての吸着ノズルは没入するが、選択した吸着ノズルは、係合片との係合を阻止され続く離間する方向への移動に際し突出する。このように、治具などを必要とすることなく、装着ヘッド装置独自で、吸着ノズルの選択的な交換が可能になる。
【0028】
請求項1の装着ヘッド装置において、ノズルホルダの鉛直軸には、係合片ホルダがスプライン係合しており、回転手段は、ノズルホルダをロータとするモータであることが、好ましい。
【0029】
この構成によれば、係合片ホルダのノズルホルダに対する相対的上下動を許容した状態で、係合片ホルダおよびノズルホルダを同時に回転させることができる。また、回転手段が、ノズルホルダをロータとするモータであることにより、装着ヘッドをコンパクトに構成することができると共に、その回転をブレの生じ難い円滑なものにすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置について説明する。この電子部品装着装置は、いわゆる多機能チップマウンタであり、チップコンデンサやチップ抵抗などの表面実装部品、およびフラットパックICなどの多リード部品などの各種の電子部品を実装可能に構成されている。図1は電子部品装着装置の平面図であり、同図に示すように、電子部品装着装置1は、機台2と、機台2の中央部に前後方向に延在するコンベア部3と、機台2の左端部(図示の紙面下側)に配設した第1部品供給部4と、機台2の右端部に並べて配設した第2部品供給部5および第3部品供給部6と、機台2の左部に配設した第1XYステージ7と、機台2の右部に配設した第2XYステージ8とを備えている。
【0031】
第1XYステージ7には電子部品Sを吸着および装置するための第1ヘッドユニット9が、同様に第2XYステージ8には第2ヘッドユニット10がそれぞれ搭載されている。また、機台2上には、コンベア部3を挟んで左右一対の部品認識カメラ11,11が配設され、さらに左側の部品認識カメラ11の前後には、それぞれノズルストッカ12,12が配設されている。この場合、左側の部品認識カメラ11は第1ヘッドユニット9に対応し、右側の部品認識カメラ11は第2ヘッドユニット10に対応している。これら部品認識カメラ11,11は、各ヘッドユニット9,10が吸着した電子部品Sを認識するものであり、電子部品Sを吸着しているか否かは元より、装着に先立つ電子部品Sの水平面内における角度などを補正するためのものである。また、各ノズルストッカ12は、基板Tの種別が変わったとき等に、各ヘッドユニット9,10の吸着ノズル(後述する)41が交換できるように、各種の吸着ノズル41をストックしておくものである。なお、2つのノズルストッカ12,12は、コンベア部3を挟んで線対称位置、或いは点対称位置にそれぞれ設けるようにしてもよく、かかる場合には、第1および第2ヘッドユニット9,10のノズル交換を同時に行うことが可能になる。
【0032】
この電子部品装着装置1では、表面実装部品などの小さい電子部品Sは、第1部品供給部4および第2部品供給部5から供給され、多リード部品など大きい電子部品Sは、第3部品供給部6から供給される。また、基板Tは、コンベア部3により後方から供給され前方に排出される。例えば、第1XYステージ7を用いる電子部品Sの実装では、第1XYステージ7により、第1ヘッドユニット9を第1、第2、第3部品供給部4,5,6のいずれかに臨ませ、所望の電子部品Sを吸着し、更に第1ヘッドユニット9を基板Tの所定の位置まで移動させて、これを基板Tに装着する。なお、第1XYステージ7と第2XYステージ8とは、基板T毎に交互運転となる。
【0033】
コンベア部3は、中央のセットテーブル14と、後側の搬入搬送路15と、前側の搬出搬送路16とを有している。基板Tは、搬入搬送路15からセットテーブル14に供給され、セットテーブル14で電子部品Sの装着を受けるべく不動にかつ所定の高さにセットされる。そして、電子部品Sの装着が完了した基板Tは、セットテーブル14から搬出搬送路16を介して排出される。この場合、搬入搬送路15には供給待機状態の基板Tが有り、また搬出搬送路16には排出待機状態の基板Tが有り(図示では省略)、これら基板Tは順送りで搬送されてゆく。
【0034】
第1部品供給部4および第2部品供給部5は、いずれも多数のテープカセット18を横並びに配設したものである。各テープカセット18には、キャリアテープ(図示では省略)に装填された状態で電子部品Sが収容され、電子部品Sはテープカセット18の先端から1つずつ供給される。第3部品供給部6は、多数の棚板20と各棚板上に載置した各2枚のトレイ21とを有し、電子部品Sは整列させた状態でトレイ21に収容されている。この場合には、電子部品Sは、図外の搬送装置により、棚板20およびトレイ21と共にコンベア部3の近傍まで引き出され、この位置で吸着される。
【0035】
第1XYステージ7および第2XYステージ8は、機台2の前後両端部に配設した一対のガイドレール23,23に案内されて、左右方向(X軸方向)に移動するX動ブロック24,24を、それぞれ有している。第1XYステージ7のX動ブロック24は、前部のボールねじ25に螺合しており、前部のモータ26を介して前部のボールねじ25が正逆回転することにより、X軸方向(左右方向)に進退移動する。同様に、第2XYステージ8のX動ブロック24は後部のボールねじ27に螺合し、後部のモータ28を介して後部のボールねじ27が正逆回転することにより、X軸方向に進退移動する。
【0036】
一方、両X動ブロック24,24は全く同一のものであり、それぞれY動ユニット29を内蔵している。そして、各Y動ユニット29には上記の各ヘッドユニット9,10が取り付けられており、Y動ユニット29が作動すると、ヘッドユニット9,10がY軸方向(前後方向)に進退移動する。このように、各ヘッドユニット9,10は、X軸方向およびY軸方向、すなわち水平面内において移動自在となっている。なお、Y動ユニット29は、ボールねじなどを用いたねじ機構とこれを回転させるモータとから成る構造のものでもよいし、リニアモータを用いた構造のものでもよい。同様に、X動ブロック24の移動にも、リニアモータを用いることが可能である。
【0037】
各ヘッドユニット9,10は、Y動ユニット29に取り付けられた支持フレーム30と、支持フレーム30に取り付けられた4個の装着ヘッド31,31,31,31と、1個の基板認識カメラ32とを備えている。4個の装着ヘッド31,31,31,31と1個の基板認識カメラ32とは前後方向に等間隔に並べて配設されており、これらは一括して支持フレーム30に取り付けられている。基板認識カメラ32は、各基板Tの基準マークを認識するものであり、基準マークが電子部品Sの装着位置の基準となる。なお、基板認識カメラ32を用いて、テープカセット18から吸着される電子部品Sの位置を認識するようにしてもよい(詳細は後述する)。
【0038】
各装着ヘッド31は、図2に示すように、5本(図示では2本のみ記載)の吸着ノズル41を周方向に等間隔に、かつ下方へ出没自在に装着したノズルホルダ42と、ノズルホルダ42を囲繞するように設けたハウジング43と、各吸着ノズル41に係合する5個の係合フック44と、5個の係合フック44を保持するフックホルダ45とで構成されている。ノズルホルダ42は、ホルダ本体46と、ホルダ本体46から上方に延設されたスプライン軸47とで構成されており、ホルダ本体46およびスプライン軸47の軸心部分には、真空吸引装置に連なるエアー通路48が形成されている。また、エアー通路48の末端は突出した吸着ノズル41にのみに連通するように、構成されている。
【0039】
一方、このノズルホルダ42とハウジング43との相互間には、ノズルホルダ42をロータとし、ハウジング43をステータとするパルスモータPMが構成されている。したがって、ハウジング43に対しノズルホルダ42が、入力されたパルス信号のステップ数に応じて所定の角度回転する。これにより、突出した吸着ノズル41を或いは突出させたい吸着ノズル41を、所望の位置に回転させ得るようになっている。
【0040】
尚、このパルスモータPMの代わりに、同様に吸着ノズル41をロータの部分に昇降可能に搭載したサーボモータを用いてもよい。
【0041】
このように、ロータであるノズルホルダ42内に吸着ノズル41が取り付けられているので、スプライン軸47をベルト等を介してヘッドユニット9、10の他の部位に設けたモータで回転させる場合に比較して、バックラッシュ等が少なく、かつパルスモータPMに対する命令に応じた角度だけ精度良くノズルホルダ42即ち吸着ノズル41を回転させることができる。またヘッドユニット9、10全体の重量も重くならずコンパクトな構造となる利点があり、この利点はヘッドユニット9、10に取付けられたヘッド31の数が多くなるほど増すものである。
【0042】
各吸着ノズル41は、ノズル本体49と、ノズル本体49の上端部に設けたフック受け部材50とから成り、ノズル本体49はフック受け部材50に着脱自在に取り付けられている。また、フック受け部材50にはフックホルダ45から延びるガイドピン51が貫通している。ガイドピン51にはコイルばね52が巻回するように取り付けられており、吸着ノズル41はこのコイルばね52により、突出方向(下方)に付勢されている。ガイドピン51は、ホルダ本体46に固定的に取り付けられると共に、フックホルダ45に穿設した図示しない孔部に挿入され、ホルダ本体46の昇降に伴ってこの孔部に摺接する。フック受け部材50の上端には係合部50aが外側に向かって突出しており、この係合部50aに上記の係合フック44が係脱するようになっている。また、係合フック44は、フックホルダ45に回動自在に取り付けられると共に、フックホルダ45との間に渡した係合ばね53により、係合する方向に付勢されている。
【0043】
したがって、このコイルばね52に抗して吸着ノズル41を上動させると、係合ばね53により係合フック44がフック受け部材50に係合し、吸着ノズル41がノズルホルダ42に没入した状態になる。また、この状態から、係合ばね53に抗して係合フック44を回動させフック受け部材50から離脱させると、コイルばね52により吸着ノズル41は下動しノズルホルダ42から突出した状態になる。なお、フックホルダ45とノズルホルダ42のスプライン軸47とはスプライン係合しており、フックホルダ45はスプライン軸47の回転に伴って回転すると共に、スプライン軸47の軸方向に摺動自在に係合している。
【0044】
次に、図3を参照して、このように構成された装着ヘッド31における5本の吸着ノズル41の選択的な交換動作について説明する。この交換動作は、既に突出している1本の吸着ノズル41を没入させると共に、選択した1本の吸着ノズル41を突出させるものである。同図に示すように、支持フレーム30には、装着ヘッド31に対応してアクチュエータユニット33が設けられ、またアクチュエータユニット33の上方には押さえアーム34が設けられている。装着ヘッド31は、そのハウジング43の部分でアクチュエータユニット33の支持ブロック35に固定され、そのフックホルダ45の部分で押さえアーム34により上動を規制されている。押さえアーム34は先端が二股に形成され、この両先端にはローラ34aがそれぞれ取り付けられている。すなわち、押さえアーム34は、フックホルダ45の回転を許容した状態でこれに当接している。
【0045】
アクチュエータユニット33にはリニアモータ(図示省略)が内蔵され、装着ヘッド31はアクチュエータユニット33により昇降(Z軸方向)される。また、支持ブロック35には、係合フック44を回動させ、これをフック受け部材50から離脱(係合阻止)させる係合阻止部材36が立設されている。アクチュエータユニット33が昇降駆動すると、フックホルダ45は押さえアーム34により上側から押さえられているため、フックホルダ45側に対してノズルホルダ42側が昇降する。すなわち、装着ヘッド31、アクチュエータユニット33、押さえアーム34および係合阻止部材36により、装着ヘッド装置が構成され、またアクチュエータユニット33、押さえアーム34および係合阻止部材36により、交換機構が構成されている。
【0046】
図3は、図示左側の吸着ノズル41を没入させ、図示右側の吸着ノズル41を突出させる動作を示している。具体的には、左側の吸着ノズル41が既に選択(突出)されていて、他の4本の吸着ノズル41は没入している状態から、左側の吸着ノズル41を没入させ、他の4本の吸着ノズル41から選択すべき1本の吸着ノズル(右側の吸着ノズル41)41を突出させる動作を示している。
【0047】
同図(a)に示すように、先ず、選択すべき吸着ノズル41およびこれに対応する係合フック44が上記の係合阻止部材36の位置に臨むように、ノズルホルダ42およびフックホルダ45を回転させる。次に、アクチュエータユニット33を上昇駆動し、ノズルホルダ42をフックホルダ45に接近させてゆく。そして、ノズルホルダ42側のフック受け部材50に、フックホルダ45側の図3(a)左部の係合フック44が一旦時計方向に回動して係合部5aを乗り越えてから反時計方向に回動して係合したところで、アクチュエータユニット33を停止させる。この状態では、選択すべき吸着ノズル41に対応する係合フック44のみが、係合阻止部材36により、フック受け部材50から離脱するように回動している(同図(b)参照)。次に、アクチュエータユニット33を下降駆動し、ノズルホルダ42をフックホルダ45から離間させてゆく。この状態では、選択すべき吸着ノズル41は係合フック44が係合していない状態で下降し、他の吸着ノズル41は係合フック44に係合して下降を阻止される。すなわち、右側の吸着ノズル41のみが、コイルばね52の付勢力で突出した状態になる(同図(c)参照)。
【0048】
このように、装着ヘッド31、アクチュエータユニット33、押さえアーム34および係合阻止部材36の協働により、吸着ノズル41の選択的な交換が行われるため、各ヘッドユニット9,10が移動中でも吸着ノズル41の交換を行うことができる。なお、この実施形態では、1個の装着ヘッド31に5本の吸着ノズル41が搭載されているが、ヘッドユニット9,10が複数の装着ヘッド31を有する限り、少なくともその1つの装着ヘッド31に搭載される吸着ノズル41が1本となる構造のものであってもよい。また逆に、装着ヘッド31に複数本の吸着ノズル41が搭載されている限り、ヘッドユニット9,10の装着ヘッド31は1個であってもよい。
【0049】
ところで、図示しないがノズルホルダ42のスプライン軸47にはストッパが設けられており、フックホルダ45はノズルホルダ42に対し、図3(a)および(c)の状態から更に上方には移動しない。また、図3の装着ヘッド31の位置は吸着ノズル41を選択(交換)する場合の位置であり、電子部品Sを吸着および装着する場合には、装着ヘッド31全体が更に下降する。すなわち、各装着ヘッド31では、各XYステージ7,8により、電子部品Sの吸着後、基板Tへの装着のために移動するときの基準レベルより高い位置で、吸着ノズル41を交換(選択)が行われる。
【0050】
従って、吸着ノズル41の交換動作以外でフック44が係合阻止部材36に係合してしまうことはなく、部材Sの角度位置決めのためノズルホルダ42が鉛直軸線まわりに回動するときにも影響を受けない。
【0051】
一方、この基準レベルLは、図4に示すように各電子部品Sの下面を基準として設定されている。すなわち、厚みの異なる電子部品Sであっても、吸着後その下面が基準レベルLに達する位置まで上昇させてから、各XYステージ7,8により移動される。このため、各部品認識カメラ11に臨む場合にも、電子部品Sの下面の位置は常に一定になり、部品認識カメラ11の焦点深度が問題になることがなく、部品認識カメラ11は電子部品Sを鮮明な像で捉えることができる。また、カメラ11は基板Tの上面の高さ位置より基準レベルLだけ下がった高さ位置に設置されており、図4に示す電子部品Sの認識では、常に吸着ノズル41に吸着された電子部品Sの下面が装着時と同じ高さレベルで行われ、吸着ノズル41の高さレベルが認識時と装着時で違うことによる水平方向のずれが生じないようになっている。
【0052】
また、カメラ11により部品Sの認識後の吸着ノズル41は、装置内の構造物(基板Tの固定部材等)や基板Tに先に装着してある電子部品S(先付け部品)との干渉が避けられる高さまでアクチュエータユニット33により上昇され、装着すべき位置で下降されて装着がなされる。この場合、装着ヘッド31毎にアクチュエータユニット33が設けられているので、上昇位置は装着ヘッド31毎に調整される。このため、いずれの装着ヘッド31の吸着ノズル41に吸着された電子部品Sも、先付け部品S等に衝突することはなく、この衝突しないレベルにおいて、各装着ヘッド31の上昇位置を低く押さえることができる。このため、装着時の装着ヘッド31の下降ストロークを短くして装着に要する時間を短くすることができる。
【0053】
次に、図5に基づいて、電子部品装着装置1の基本的な動作を説明する。同図は電子部品Sを第2部品供給部5からピックアップして基板Tに装着する場合を例として示している。この場合、図外のCPUには、各テープカセット18の位置、各テープカセット18の電子部品Sの種別、基板Tの位置、基板Tに装着する各種の電子部品Sおよびその位置(角度位置を含む)などが入力されており、このCPUの指令に基づいて、XYステージ7,8、アクチュエータユニット33、ノズルホルダ42(パルスモータPM)の回転などが制御される。なお、上記の部品認識カメラ11による電子部品Sの認識工程は省略した。また、図5では、装着ヘッド31および吸着ノズル41をそれぞれ1つのみ示し、他は省略した。
【0054】
同図では、第2部品供給部5の「A」点で吸着した電子部品Sを、セットテーブル14にセットされた基板Tの「ア」点に装着し、次に第2部品供給部5の「B」点で吸着した電子部品Sを基板Tの「イ」点に装着する場合を表している。この場合、先ずXYステージ(いずれか)7,8により、ホームポジションから「A」点の直上部まで装着ヘッド31を移動させ、次にアクチュエータユニット33により装着ヘッド31を下降させて「A」点の電子部品Sを吸着する。電子部品Sを吸着したら、アクチュエータユニット33により装着ヘッド31を上昇(基準レベルLまで)させ、さらにXYステージ7,8により、装着ヘッド31を「A」点から「ア」点の直上部までに移動させる。この間に装着すべき角度位置となるようにノズルホルダ42(パルスモータPM)が回転する。そして再度、装着ヘッド31を下降させ「ア」点に電子部品Sを装着する。
【0055】
次に、「B」点に戻り、「B」点で吸着した電子部品Sを基板Tの「イ」点に装着するが、その際、「B」点の電子部品Sを同一の吸着ノズル41で扱える場合には、同様の手順で電子部品Sの装着が行われる。しかし、「B」点の電子部品Sを同一の吸着ノズル41で扱えない場合には、装着ヘッド31が「ア」点から「B」点に移動する間に、装着ヘッド31のノズルホルダ42を回転させて、上記の吸着ノズル41の選択(交換)動作を行う。そして、装着ヘッド31が「B」点まで移動したところで、その新たな吸着ノズル41に吸着動作を行わせ、さらに「イ」点まで移動させて、上述のように電子部品Sの角度を回転調整して装着動作を行わせる。
【0056】
これらの動作は4つある装着ヘッド31については、それぞれの部品供給部4、5、6において、連続して電子部品Sの吸着がなされ(後述するように条件が合えば同時に吸着をして)、その後ヘッドユニット9または10が基板Tに移動し、吸着した電子部品Sを順次装着するものである。この際、ヘッドユニット9、10内のなるべく多くの装着ヘッド31が電子部品Sの吸着を行えるように(好ましくは全ての装着ヘッド31が吸着するように)、電子部品Sの装着後次の吸着までの移動中に各装着ヘッド31内でノズル41の交換がパルスモータPMの回動により行われる(詳細は後述する)。
【0057】
このように動作するので、XY方向に移動するヘッドユニット9、10に複数個の装着ヘッド31が取り付けてあるが、その装着ヘッド31の吸着ノズル41の交換を、ヘッドユニット9,10が所定のノズルストッカ12まで移動させて行うようにすると、吸着ノズル41を交換する必要のある装着ヘッド31もあるが交換しなくても良い装着ヘッド31もあり、かかる場合に、ノズル交換のために、ヘッドユニット9,10をノズルストッカ12まで移動させると、交換する必要のない装着ヘッド31までいっしょにノズルストッカ12まで移動することになり稼働率が落ちてしまう(特に、ノズル交換を必要とする装着ヘッド31が1つというように数が少ないとき)。また、そのままノズル交換しないと装着ヘッド31が多くある利点が生かせない(特に、ノズル交換が必要な装着ヘッド31の数が多いとき)という事態が生ずる。しかし、本実施形態のように単一のヘッドユニット9、10内の複数の装着ヘッド31にそれぞれ複数の吸着ノズル41が搭載され、かつこの複数の吸着ノズル41がヘッドユニット9、10の移動中に交換可能に構成されているため、上記のようなノズルストッカ12を使用するケースは減り、ヘッドユニット9、10に設けられた全ての装着ヘッド31を使用して電子部品Sの吸着を行うことができる場合が増える。
【0058】
また、ヘッドユニット9、10内のそれぞれの装着ヘッド31に取り付ける各種の吸着ノズル41の組合せ(種類)は任意であるが、全ての装着ヘッド31の吸着ノズル41の組合せ構成を同じにしてもよく、また装着ヘッド31毎に吸着ノズル41の組合せ構成を異るものとしてもよい。なるべく多くの種類の電子部品Sを吸着するため、なるべく多くの種類の吸着ノズル41をヘッドユニット9、10の移動中に交換可能としたい場合には、複数の装着ヘッド31にわたり異なる種類の吸着ノズル41を取り付けるようにすればよい。また、装着対象の基板Tに同一の吸着ノズル41で吸着可能な電子部品Sが多数ある場合であれば、そのような吸着ノズル41を、同一のヘッドユニット9、10内のなるべく多くの装着ヘッド31に1本ずつは取り付けておけば、1回のヘッドユニット9、10の移動時にその電子部品Sを多く吸着して取り出せ、装着ヘッド31が使用されない場合がなるべくないようにできる。このような場合に、このような種類の電子部品Sを供給するテープカセット18も同時吸着が可能になるように、対応する吸着ノズル41が取り付けてある装着ヘッド31の個数分だけ並べておけば、同時吸着あるいは同時吸着に準じてヘッドユニット9、10の移動距離が少なく連続して電子部品Sの吸着が可能となる。
【0059】
次に、図6および図7を参照して、電子部品Sを吸着する際の装着ヘッド(吸着ノズル41)31の位置補正について説明する。例えばテープカセット18では、キャリアテープの溝に装填された電子部品Sを吸着するが、かかる場合、CPUは吸着ノズル41を溝の中心が臨むであろう位置に位置決めする。このため、キャリアテープの送りのわずかなズレ、溝内における電子部品Sの位置、電子部品Sの形状などにより、吸着ミスが生ずるおそれがある。そこで、本実施形態では、電子部品Sを吸着する際に吸着ノズル41の位置補正が行えるようになっている。なお、吸着しようとする電子部品Sの位置の認識は、部品認識カメラ11の認識結果をフィードバックして行うが、支持フレーム30に搭載された上記の基板認識カメラ32などで行うことも可能である。
【0060】
図6は、電子部品Sの形状などから、その電子部品Sがテープカセット18に対し前後方向にズレ易い場合を示している。すなわち、テープの送り方向における電子部品Sの寸法が短い場合には、吸着ノズル41がずれると吸着ミスを起こし易いため、この方向の吸着ノズル41の位置補正は、精度良く行われる必要がある。同図(b)に示すように、電子部品Sが所定の位置より後方にずれている場合には、同図(a)の状態から装着ヘッド(ノズルホルダ42)31をわずかに反時計回りの方向に回転させて、吸着ノズル41の位置補正を行う。また、同図(c)に示すように、電子部品Sが所定の位置より前方にずれている場合には、同図(a)の状態から装着ヘッド31をわずかに時計回りの方向に回転させて、吸着ノズル41の位置補正を行う。
【0061】
これらの補正動作は、装着ヘッド31がヘッドユニット9、10に1個しか取り付けられていない場合であれば、XYステージ7、8の移動のみで補正できるので特に必要としないが、複数の装着ヘッド31がヘッドユニット9、10に取り付けている場合には、後述するように同時吸着できる場合が増えるので、有用となる。
【0062】
同様に、図7は、電子部品Sの形状などから、その電子部品Sがテープカセット18に対し左右方向にズレ易い場合を示している。同図(b)に示すように、電子部品Sが所定の位置より左方にずれている場合には、同図(a)の状態から装着ヘッド(ノズルホルダ42)31をわずかに反時計回りの方向に回転させて、吸着ノズル41の位置補正を行う。また、同図(c)に示すように、電子部品Sが所定の位置より右方にずれている場合には、同図(a)の状態から装着ヘッド31をわずかに時計回りの方向に回転させて、吸着ノズル41の位置補正を行う。
【0063】
尚、装着ヘッド31に吸着ノズル41が1本しか取り付けられていない場合であっても、装着ヘッド31の回転中心に対して離間した位置(公転位置)に取り付けてあれば、このような補正動作を行うことが可能である。
【0064】
このように、装着ヘッド31に組み込まれたパルスモータPMにより、装着ヘッド31を回転させて吸着ノズル41の位置補正を行うようにしているため、電子部品Sをその中心部分で吸着することができ、電子部品Sの吸着ミスを極力少なくすることができる。
【0065】
次に、図8を参照して、本実施形態の持つ特異な電子部品Sの吸着方法について説明する。上述したように、各XYステージ7,8には、4個の装着ヘッド31が搭載されている。したがって、複数の装着ヘッド31を用い、電子部品Sを各部品供給部4,5,6から同時に吸着することが可能になる。また、複数の電子部品Sを同時に吸着しなくても、各部品供給部4,5,6のそれぞれにおいて、全ての装着ヘッド31に電子部品Sを吸着させ、この状態で基板Tに臨ませることも可能になる。
【0066】
図8は、4個の装着ヘッド31のうちの2個の装着ヘッド31,31を用いて、第2部品供給部(または第1部品供給部4)5から同時に電子部品Sを吸着する場合を示している。第2部品供給部5のテープカセット18は全て同一幅に形成され、隙間無く並べられている。一方、装着ヘッド31は、各テープカセット18の配設ピッチ(寸法A)の2倍の寸法(寸法B)となるピッチで配設されている。また、吸着ヘッド31の公転直径は、テープカセット18の配設ピッチ(寸法A)と同一の寸法となっている。
【0067】
したがって、隣接する2つの装着ヘッド31,31の各吸着ノズル41,41を、それぞれ最も接近するように公転移動させると、両吸着ノズル41,41間の寸法がA寸法となり、隣接する2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着することができる(同図(a)および(b)参照)。また、隣接する装着ヘッド31,31の各吸着ノズル41,41を、それぞれテープカセット18に向かっていずれも左位置または右位置に公転移動させると、両吸着ノズル41,41間の寸法がB寸法(=2A)となり、1つのテープカセット18を挟んで両側ので2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着することができる(同図(a)および(c)参照)。さらに、隣接する装着ヘッド31,31の各吸着ノズル41,41を、最も離間するように公転移動させると、両吸着ノズル41,41間の寸法がC寸法(=3A)となり、2つのテープカセット18,18を挟んで両側ので2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着することができる(同図(a)および(c)参照)。
【0068】
尚、装着ヘッド31の公転直径がテープカセット18の配設ピッチ(寸法A)と同一の寸法でなくても公転直径のほうが配設ピッチ(寸法A)よりも大きければ、夫々のヘッド31を回動させ吸着ノズル41をテープカセット18から同時吸着することができる公転位置とすることができる。
【0069】
このように、複数の装着ヘッド31を用いて単純に電子部品Sの同時吸着が行えるだけでなく、吸着ノズル41を装着ヘッドの軸廻りに公転させて、その位置を適宜変更することにより、テープカセット(電子部品S)18の選択も行えるようになっている。したがって、同時に吸着する電子部品Sを適宜選択できるため、基板Tとの関係で全て同時吸着で実装が行える訳ではないが、同時吸着の頻度を増すことができる。このため、同一の基板Tを複数連ねた割り基板などには、同時吸着の頻度が増し特に有用である。
【0070】
次に、図9を参照して、同時吸着の他の形態について説明する。この吸着形態では、各装着ヘッド31において径方向に位置する2本の吸着ノズル41,41を用い、4つのテープカセット18,18,18,18から電子部品Sを吸着するようにしている。この場合特に図示しないが、各装着ヘッド31に対し係合阻止部材36を一対設け、その一方を装着ヘッド31の係合フック44に進退自在に臨むように構成しておく。また、エアー通路48も突出した両吸着ノズル41に連通する構造にしておく。すなわち、2本の吸着ノズル41,41を突出させた装着ヘッド31を用いて、電子部品Sの同時吸着を行う。
【0071】
同図(b)は、各装着ヘッド31において相互に180度ずれた位置にある2本の吸着ノズル41,41を用いるものであり、先ず隣接する装着ヘッド31,31の計4本の吸着ノズル41,41,41,41の位置が、4つのテープカセット18,18,18,18に平行に揃うように公転移動させる。この状態では、各吸着ノズル41,41,41,41間の寸法がA寸法となり、次に▲1▼〜▲4▼の4つのテープカセット18,18,18,18から電子部品Sを同時に吸着する。
【0072】
一方、同図(c)および同図(d)は、各装着ヘッド31において相互に90度ずれた位置にある2本の吸着ノズル41,41を用いるものであり、先ず各装着ヘッド31の一方の吸着ノズル41を左位置に公転移動させ、▲1▼および▲3▼の2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着する。次に各装着ヘッド31の他方の吸着ノズル41を右位置に公転移動させ、▲2▼および▲4▼の2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着する。この場合には、一方の吸着ノズル41で電子部品Sを吸着するときに、他方の吸着ノズル41をテープカセット18に干渉しないように逃がしておくようにし、2回に分けて同時吸着が行われる。
【0073】
ところで、図3に示すように、吸着ノズル41を没入させてもその先端はノズルホルダ42からわずかに突出している。したがって、エアー通路48を所望の吸着ノズル41に連通する構造にしておけば、電子部品Sを吸着した状態で吸着ノズル41を没入させても、電子部品Sが脱落することがない。すなわち、図9(b)において、各装着ヘッド31の左位置の吸着ノズル41を突出させると共に右位置の吸着ノズル41を没入させた状態で、先ず▲1▼および▲3▼の2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着し、次に各装着ヘッド31の左位置の吸着ノズル41を没入させると共に右位置の吸着ノズル41を突出させて、▲2▼および▲4▼の2つのテープカセット18,18から電子部品Sを同時に吸着すれば、2回に分けた電子部品Sの同時吸着が可能になると共に、一方の吸着ノズル41で電子部品Sを吸着するときに、他方の吸着ノズル41をテープカセット18に干渉しないように逃がしておくことが可能になる。
【0074】
このように、電子部品Sの同時吸着はもとより、電子部品Sを複数回に分けて吸着するようにすれば、ヘッドユニット9,10がテープカセット18と基板Tとの間を往復する回数が格段に少なくなり、その分、電子部品Sの装着におけるタクトタイムを短くすることができる。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、各XYステージ7,8により装着ヘッド(ヘッドユニット9,10)31が移動しているときでも、その吸着ノズル41の選択的交換を行うことができるため、ノズル交換の時間を省略することができる。したがって、電子部品Sの実装におけるタクトタイムを、極力短くすることができ、多機能の電子部品装着装置1におけるタクトタイムを、極端に短くすることができる。
【0081】
【発明の効果】
請求項1の装着ヘッド装置によれば、治具などを必要とすることなく、装着ヘッド装置独自で、吸着ノズルの選択的な交換が可能になるので、装着ヘッドが移動中でも吸着ノズルの交換を行うことができ、また、電子部品の実装におけるタクトタイムを、極力短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置の平面図である。
【図2】実施形態に係る装着ヘッドの一部破断側面図である。
【図3】吸着ノズルの選択動作を示す装着ヘッド廻りの側面図である。
【図4】吸着した電子部品の基準レベルを示す側面図である。
【図5】実施形態の電子部品装着装置の部品実装動作を示す模式図である。
【図6】電子部品に対する吸着ノズルの前後方向における位置補正動作を示す平面図である。
【図7】電子部品に対する吸着ノズルの左右方向における位置補正動作を示す平面図である。
【図8】電子部品を同時吸着する場合のパターンを示す平面図である。
【図9】電子部品を同時吸着する場合の他のパターンを示す平面図である。
【図10】従来の電子部品装着装置の部品実装動作を示す模式図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides various supplied electronic components on a substrate. For electronic component mounting equipment to be mounted The present invention relates to a mounting head device to be mounted.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this kind of electronic component mounting apparatus, the one described in JP-A-4-35095 is known. The electronic component mounting apparatus includes a suction nozzle that sucks an electronic component, a mounting head that is mounted with the suction nozzle, a lifting device that lifts and lowers the suction nozzle, and moves the mounting head in the X-axis direction and the Y-axis direction in a horizontal plane. And an XY stage. In addition, the electronic component mounting apparatus includes a nozzle stocker, and a plurality of types of suction nozzles are stocked in the nozzle stocker so as to suit various electronic components handled by the apparatus. In this case, one suction nozzle is attached to the mounting head, and the suction nozzle can be appropriately replaced in the nozzle stocker so as to correspond to the electronic component.
[0003]
FIG. The operation | movement of the electronic component mounting apparatus comprised in this way is represented typically. In the figure, the electronic component sucked at the “A” point of the
[0004]
Next, returning to the “B” point, the electronic component sucked at the “B” point is mounted on the “b” point of the
[0005]
On the other hand, JP-A-5-226884 (rotary electronic component mounting apparatus) describes a mounting head on which a plurality of suction nozzles are mounted. A plurality of suction nozzles arranged at equal intervals in the circumferential direction are attached to the mounting head so as to be able to appear and retract and revolve around a vertical axis as a whole. Each suction nozzle is urged in a protruding direction by a coil spring, and an engagement piece for holding the suction nozzle in an immersion position is provided above each suction nozzle. The engagement piece is configured to be rotatable between a position where it engages with the suction nozzle and a position where the engagement is blocked (released), and is biased in the engagement direction by a spring.
[0006]
That is, when each suction nozzle is retracted against the coil spring, the engaging piece is engaged and held in the retracted position. Conversely, when the engagement of the engaging piece is released, Projected by the spring. Therefore, when replacing the suction nozzle, the mounting head is lowered, the suction nozzle is brought into contact with the flat abutment base, all of the suction nozzles are once immersed, and then the selection is made when the mounting head is raised. Engagement between the suction nozzle and the corresponding engagement piece is prevented by an arm extending from the apparatus main body.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In such a conventional electronic component mounting apparatus, the frequency of replacement of the suction nozzle increases as the number of types of electronic components mounted on one substrate increases. That is, the frequency at which the
[0008]
Further, in the conventional mounting head device described above, a butting base is required to replace the suction nozzle, and it is necessary to raise and lower the mounting head by interrupting the horizontal movement of the mounting head.
[0009]
The present invention provides a mounting head An object of the present invention is to provide a mounting head device in which the suction nozzle can be easily replaced even during movement in the horizontal direction.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
[0027]
According to this configuration, the rotating means rotates the nozzle holder and the engaging piece holder around the vertical axis so that the engaging piece that engages the suction nozzle to be projected (selected) faces the engaging blocking means. If the nozzle holder and the engagement piece holder are moved in the approaching direction by the vertical movement means, all the suction nozzles are once immersed, but the selected suction nozzles prevent the engagement with the engagement pieces. Then, it protrudes during the subsequent movement in the separating direction. In this manner, the suction nozzle can be selectively replaced by the mounting head device without using a jig or the like.
[0028]
[0029]
According to this configuration, the engagement piece holder and the nozzle holder can be simultaneously rotated in a state in which the engagement piece holder is allowed to move up and down relative to the nozzle holder. In addition, since the rotating means is a motor having a nozzle holder as a rotor, the mounting head can be made compact, and the rotation can be made smooth with little blurring.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an electronic component mounting apparatus according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. This electronic component mounting apparatus is a so-called multi-function chip mounter, and is configured to be able to mount various electronic components such as surface mount components such as chip capacitors and chip resistors, and multi-lead components such as flat pack ICs. FIG. 1 is a plan view of an electronic component mounting apparatus. As shown in FIG. 1, the electronic
[0031]
A
[0032]
In this electronic
[0033]
The
[0034]
Each of the first
[0035]
The
[0036]
On the other hand, both the X motion blocks 24 and 24 are completely the same, and each incorporates a
[0037]
Each
[0038]
As shown in FIG. 2, each mounting
[0039]
On the other hand, a pulse motor PM having the
[0040]
Instead of the pulse motor PM, a servo motor in which the
[0041]
Thus, since the
[0042]
Each
[0043]
Therefore, when the
[0044]
Next, with reference to FIG. 3, the selective replacement operation of the five
[0045]
The
[0046]
FIG. 3 shows an operation of immersing the
[0047]
As shown in FIG. 6A, first, the
[0048]
As described above, the
[0049]
Although not shown, the
[0050]
Accordingly, the
[0051]
On the other hand, the reference level L is set with reference to the lower surface of each electronic component S as shown in FIG. That is, even if the electronic component S has a different thickness, the lower surface of the electronic component S is moved up to a position where it reaches the reference level L after being picked up, and then moved by the XY stages 7 and 8. For this reason, even when facing each
[0052]
In addition, the
[0053]
Next, the basic operation of the electronic
[0054]
In the figure, the electronic component S sucked at the “A” point of the second
[0055]
Next, returning to the “B” point, the electronic component S sucked at the “B” point is mounted on the “A” point of the substrate T. At this time, the electronic component S at the “B” point is attached to the
[0056]
With respect to the four mounting
[0057]
Since it operates in this way, a plurality of mounting
[0058]
The combination (type) of the
[0059]
Next, with reference to FIG. 6 and FIG. 7, the position correction of the mounting head (suction nozzle 41) 31 when the electronic component S is suctioned will be described. For example, in the
[0060]
FIG. 6 shows a case where the electronic component S is easily displaced in the front-rear direction with respect to the
[0061]
These correction operations are not particularly necessary if only one mounting
[0062]
Similarly, FIG. 7 shows a case where the electronic component S is easily displaced in the left-right direction with respect to the
[0063]
Even if only one
[0064]
As described above, since the mounting
[0065]
Next, with reference to FIG. 8, a specific electronic component S suction method of the present embodiment will be described. As described above, the four mounting
[0066]
FIG. 8 shows a case where the electronic component S is simultaneously sucked from the second component supply unit (or the first component supply unit 4) 5 by using two mounting
[0067]
Therefore, when the
[0068]
Even if the revolution diameter of the mounting
[0069]
In this way, not only can the electronic components S be simply suctioned simultaneously using a plurality of mounting
[0070]
Next, another form of simultaneous adsorption will be described with reference to FIG. In this suction mode, each mounting
[0071]
FIG. 4B shows the use of two
[0072]
On the other hand, (c) and (d) in the figure use two
[0073]
By the way, as shown in FIG. 3, even if the
[0074]
As described above, if the electronic component S is picked up in a plurality of times in addition to the simultaneous suction of the electronic component S, the number of times the
[0078]
As described above, according to the present embodiment, even when the mounting head (
[0081]
【The invention's effect】
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an electronic component mounting apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway side view of the mounting head according to the embodiment.
FIG. 3 is a side view around the mounting head showing a suction nozzle selection operation;
FIG. 4 is a side view showing a reference level of the sucked electronic component.
FIG. 5 is a schematic diagram illustrating a component mounting operation of the electronic component mounting apparatus according to the embodiment.
FIG. 6 is a plan view illustrating a position correction operation in the front-rear direction of the suction nozzle with respect to the electronic component.
FIG. 7 is a plan view showing a position correcting operation in the left-right direction of the suction nozzle with respect to the electronic component.
FIG. 8 is a plan view showing a pattern when electronic components are picked up simultaneously.
FIG. 9 is a plan view showing another pattern when electronic components are picked up simultaneously.
FIG. 10 It is a schematic diagram which shows the component mounting operation | movement of the conventional electronic component mounting apparatus. .
Claims (2)
前記各吸着ノズルに係脱自在に臨む複数の係合片を保持した係合片ホルダと、
前記ノズルホルダおよび前記係合片ホルダを上下逆方向に相対的に移動させて、これらが接近する方向に移動したときに前記各吸着ノズルに前記各係合片を係合させ、離間する方向に移動したときに当該各吸着ノズルを前記ノズルホルダに没入させる上下動手段と、
前記ノズルホルダおよび前記係合片ホルダが接近する方向に移動したときに前記係合片と前記吸着ノズルとの係合を阻止する係合阻止手段と、
前記ノズルホルダおよび前記係合片ホルダを前記鉛直軸廻りに回転させ、前記複数の係合片を前記係合阻止手段に選択的に臨ませる回転手段とを備えたことを特徴とする装着ヘッド装置。A nozzle holder that holds a plurality of suction nozzles arranged in an annular shape around the vertical axis so as to be able to protrude and retract in the vertical direction;
An engagement piece holder holding a plurality of engagement pieces facing the suction nozzles in a freely detachable manner;
When the nozzle holder and the engagement piece holder are relatively moved in the upside down direction and moved in the approaching direction, the engagement pieces are engaged with the suction nozzles and separated. A vertically moving means for immersing each suction nozzle in the nozzle holder when moved;
Engagement preventing means for preventing engagement between the engagement piece and the suction nozzle when the nozzle holder and the engagement piece holder move in the approaching direction;
A mounting head device comprising: rotation means for rotating the nozzle holder and the engagement piece holder around the vertical axis and selectively causing the plurality of engagement pieces to face the engagement prevention means. .
前記回転手段は、前記ノズルホルダをロータとするモータであることを特徴とする請求項1に記載の装着ヘッド装置。The engagement piece holder is spline engaged with the vertical axis of the nozzle holder,
The mounting head device according to claim 1 , wherein the rotating unit is a motor using the nozzle holder as a rotor.
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