JP3609878B2 - オクタジエンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブタジエンとギ酸とを反応させてオクタジエンを製造する方法に関する。
【0002】
本発明で得られるオクタジエンのうち、1,7−オクタジエンはポリオレフィンの製造に際しての架橋剤として、またポリエステル、ポリアミド、アルキド樹脂原料や可塑剤原料として有用なセバシン酸、C10ジオール、C10ジアミンの合成中間体として重要である。一方、1,6−オクタジエンはポリオレフィン改質剤として有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】
ブタジエンとギ酸とをパラジウム触媒存在下に反応させてオクタジエンを合成する反応自体は公知である。特開昭48−29703号公報、特開昭54−130505号公報、特開昭55−19275号公報、特開昭54−130504号公報、ジャーナル・オブ・モレキュラー・キャタリシス(Journal of Molecular Catalysis)、15巻、377−381頁(1982)にはオクタジエンの生成反応に際してトリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィンなどで変性された触媒を用いることが記載されている。また特開昭55−81819号公報には第三有機リン配位子として、第三級有機ホスフィナイト、第三級有機ホスホナイトまたはそれらの混合物、特開昭55−81820号公報には第三有機リン配位子としてホスフィン、ホスファイト、ホスフィナイト、ホスホナイトのいずれか2種の混合物を含む触媒を用いる方法が記載されている。かかる変性された触媒の使用はオクタジエンの生成反応における反応の選択性を向上させる上できわめて有効である。しかしながら、前記先行文献に記載されている方法を含む公知の方法では触媒が原料オレフィンあるいは生成物と均一混合液を形成するため、反応混合液から触媒と生成物を蒸留分離しなければならない。このため、熱安定性に乏しい触媒が加熱されることとなる。その結果、触媒の全部または一部が熱分解により変質したり、反応で副生する高沸点重合物が触媒の循環使用を繰り返す過程で反応系内に蓄積し、これが触媒の活性低下を引き起こすことになる。
【0004】
上記の工業的問題点を回避する方法として、特公昭62−17567号公報にはオクタジエンを製造するに際し、反応を反応混合液に含まれる水分量を5重量%以下に保ちながらスルホランなどの極性溶媒及び/または三級アミンのギ酸塩中、親水性ホスフィン化合物存在下に行い、反応後反応混合液を、これに必要に応じてギ酸を加えたのち飽和脂肪族炭化水素から選ばれる抽剤の存在下または不存在下にオクタジエンを含む層と触媒成分を含む層とに分液し、触媒成分を含む層をオクタジエンの製造工程に循環することを特徴とするオクタジエンの製造法が記載されている。本発明者らは、ブタジエンを原料とする該オクタジエン製造法に関し詳細に検討した結果、本反応ではオクタジエン生成に伴ってかなりの量のラクトン体が副生することをつきとめた。ブタジエンと二酸化炭素を高圧下でパラジウム触媒の存在下に反応させるとラクトン体が生成することは既に知られていた[例えばジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエティ, パーキン・トランスアクションI(Journal of Chemical Society, Perkin Transaction I )、693〜698頁(1980)参照]が、ギ酸が反応して発生してくる二酸化炭素の存在下という本反応系のような低圧下においてもラクトン体が生成することはこれまで認識されたことはなかった。特公昭62−17567号公報の方法において、ラクトン体の副生はラクトン体が触媒成分を含む層へ分配されて蓄積し触媒毒として作用するためオクタジエンの収率低下を招き、したがってオクタジエン製造装置の長期にわたる連続運転を不可能にしてしまうという重大な問題を引き起こすことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
パラジウム触媒は周知のごとくきわめて高価な貴金属触媒であるので、工業的規模でオクタジエンを安価に大量生産するためにはパラジウム触媒の触媒活性が長期にわたって保持されることが重要である。
したがって、本発明の目的はブタジエンとギ酸をパラジウム触媒の存在下に反応させオクタジエンを製造するに際し、触媒成分を含む層への蓄積物となる副生成物の生成を抑制して、それによる反応速度及び選択率の低下を避け、安定な操作条件下で長期にわたって連続的に運転可能なオクタジエンの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、ブタジエンとギ酸をパラジウム触媒存在下に反応させてオクタジエンを製造するに際し、反応圧力を反応温度におけるブタジエンの蒸気圧以下に制御することを特徴とするオクタジエンの製造方法を提供することによって達成される。
また、上記の目的は、
(i)ブタジエンとギ酸を、誘電率が39〜100の範囲内にある非プロトン性極性溶媒中、三級アミンのギ酸塩、パラジウム触媒及び下記の一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】
[式中、R1 は置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、R2 は水素原子、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシル基またはハロゲン原子を表し、nは0または1の整数を表し、xは0、1または2のいずれかの整数を表し、yおよびzはそれぞれ0、1、2または3のいずれかの整数を表し(ただし、yおよびzは同時に0とはならず、x+y+z=3なる条件を満足するものとする。)、Aは−R3 −COOM、−R3 −NR4 R5 または−R3 −NR4 R5 の炭酸塩、重炭酸塩もしくはギ酸塩を表し、Bは−SO3 M、−COOM、−NR4R5 または−NR4 R5 の炭酸塩、重炭酸塩もしくはギ酸塩を表す。(ここでR3 は置換基を有していても良いアルキレン基を表し、R4 およびR5 はそれぞれアルキル基または一緒になってアルキレン基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)。]および/または一般式(II)
【0009】
【化4】
【0010】
[式中、R1 、R2 、n、x、y、z、AおよびBは前記定義のとおりであり、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ水素原子または低級アルキル基で置換されていてもよい炭化水素基を表し、Xは水酸基、ヒドロキシカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、またはホルミルオキシ基を表す。]で示される有機リン化合物の存在下に反応させることによってオクタジエンを合成するに際し、反応圧力を反応温度におけるブタジエンの蒸気圧以下に制御し、
(ii)工程(i)で得られる反応混合液の少なくとも一部を静置槽に導いて、オクタジエンを含む層と触媒成分を含む層とに分離し、
(iii )工程(ii)における触媒成分を含む層の少なくとも一部を工程(i)のオクタジエン合成反応工程に循環することを特徴とするオクタジエンの製造方法を提供することによって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
具体的に工程(i)で、反応圧力を反応温度におけるブタジエンの蒸気圧以下に制御するには、反応器に調圧弁をつけ、反応温度におけるブタジエンの蒸気圧以下の圧力に調圧し、反応で発生する炭酸ガスの少なくとも一部を連続的に反応系外に放出することによって行う。通常の有機化合物の温度(t( ℃) )とその飽和蒸気圧(P(mmHg))の間には、下記のアントイン(Antoine )式から求められる関係のあることが知られている(化学便覧、改訂第3版、基礎編II、第111頁、1984年、丸善、参照)。
【0012】
log[P(mmHg)]=A−B/[C+[t( ℃)]]
【0013】
ブタジエンの場合には、A=6.8500、B=930.55、C=238.85とされていることから、その温度と飽和蒸気圧は、およそ30℃−3.3atm 、47℃−5.0atm 、60℃−7.4atm 、70℃−9.3atm 、90℃−14.0atm 、114℃−20.0atm となる。
工程(i)において反応圧力が反応温度におけるブタジエンの蒸気圧より高い場合は、反応によって発生する二酸化炭素の反応系内の存在量が増大し、通常ラクトン体の副生が起こる。反応圧力をブタジエンの蒸気圧以下に保てば特にその下限に制限はないが、常圧程度の低い圧力では反応系よりブタジエンが系外に留出してしまい、反応系内を一定条件に保って安定に運転するのが困難となる。
【0014】
本発明の製造方法において使用するブタジエンとしては工業的に入手可能な重合グレード品、化学反応用グレード品及び石油化学工業において通常C4留分と呼ばれている炭化水素混合物のいずれをも使用することができる。しかし、反応速度及び未反応ブタジエンの回収の容易さを考慮すると、重合グレード品または化学反応用グレード品を使用するのが好ましい。本発明においてブタジエン濃度に特に制限はないが、反応速度及び反応混合液中のオクタジエン濃度の点からブタジエンの濃度を反応混合液1リットル当り0.6モル以上となるように保つのが望ましい。ブタジエン濃度の上限には特に制限はないが、回収量の点からブタジエン濃度は通常5モル/l以下が好ましい。
【0015】
本発明のオクタジエンの製造は非プロトン性の有機溶媒の存在下に実施することができる。特に、高い反応速度を得るためには反応溶媒として誘電率が39〜100の範囲内にある非プロトン性極性溶媒を用いることが望ましい。このような反応溶媒の例としては、たとえば、アセトニトリル、スルホラン、メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、炭酸エチレン等が挙げられるが、反応速度、反応の選択性、安定性、各種成分の溶出量の低さ、オクタジエンとの分離性の高さを考慮するとスルホランがより好ましい。
【0016】
本発明においては、ギ酸として無水のギ酸および含水ギ酸のいずれを使用することもできる。含水ギ酸を用いて触媒を循環した場合には反応系に水が蓄積するため、工業的には無水のギ酸を使用するのが好ましい。ギ酸は解離定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級アミンとの塩として使用することにより、高い反応速度が達成される。ギ酸と第三級アミンの無水混合物は、工業的に入手容易なギ酸水溶液と第三級アミンとを混合し、水を第三級アミンとの共沸蒸留で除去することにより容易に得ることができる。このため、ギ酸の沸点(100.8℃)より低い温度で水と共沸する単座配位性第三級アミンを使用するのが好ましい。単座配位性第三級アミンの使用量については特に制限はないが、通常ギ酸と等モルで使用される。ギ酸として単座配位性第三級アミンとギ酸との共沸混合物を使用するのがより好ましい。本発明に用いることのできる単座配位性第三級アミンの具体例としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンなどのトリ低級アルキルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリンなどの環状3級アミンなどが挙げられる。これらのうちでも入手性、取り扱いの容易性、沸点、ギ酸との無水共沸混合物の沸点、溶解性および価格などの点を考慮するとトリエチルアミンを用いるのが特に好ましい。ギ酸−トリエチルアミン無水共沸混合物は、工業的に入手容易なギ酸と水の共沸混合物である76重量%ギ酸水溶液とトリエチルアミンからまずトリエチルアミンとの共沸により水を除去したのち、減圧蒸留することにより容易に得ることができる。この無水共沸混合物中のギ酸とトリエチルアミンの組成比はほぼ5:2(モル比)である。
【0017】
本発明における反応混合液中の単座配位性第三級アミンのギ酸塩の濃度は反応混合液中におけるブタジエンの反応混合液への溶解度を考慮して決定される。反応速度の面から単座配位性第三級アミンのギ酸塩濃度は反応混合液1リットル当り2モル以下、より好ましくは1.6モル以下となるように保つのが望ましい。反応混合液中の単座配位性第三級アミンのギ酸塩濃度の下限には厳密な意味での制限はないが、反応混合液1リットル当り0.3モル以上に保つことが連続運転を安定に長期間実施するためには望ましい。単座配位性第三級アミンのギ酸塩濃度が2モル/lより高いとブタジエンの反応混合液への溶解度が低下し、反応速度の低下を招く場合がある。
【0018】
本発明において反応系に存在させるパラジウム触媒は、パラジウムまたはパラジウム化合物から誘導される活性種である。パラジウム触媒を形成させるために用いられるパラジウム化合物は特に限定されるものではなく、例えばこれまでにオクタジエンの合成反応に用いることが提案されているパラジウム化合物が使用可能である。これらのパラジウム化合物の具体例として、パラジウムアセチルアセトナート、π−アリルパラジウムアセテート、π−アリルパラジウムクロリド、酢酸パラジウム、炭酸パラジウム、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、ナトリウムクロロパラデート、ビスベンゾニトリルパラジウムクロリド、ビストリフェニルホスフィンパラジウムクロリド、ビストリフェニルホスフィンパラジウムアセテート、ビス(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、ビス−π−アリルパラジウムなどを挙げることができる。オクタジエン合成反応における真のパラジウム触媒は低原子価パラジウム錯体であるので、二価のパラジウム化合物を用いる場合には、それを反応系中に存在するブタジエンまたは単座配位性ホスフィンで還元することによってパラジウム触媒を形成させることもできるが、同一反応系内または別の反応容器内で該二価のパラジウム化合物に還元剤を作用させることによってパラジウム触媒を形成させ、それを使用することもできる。この目的に用いられる還元剤としては水素化ホウ素ナトリウム、亜鉛末、マグネシウム、ヒドラジンなどを挙げることができる。反応系中に存在させるパラジウム触媒の量について特別な制限はないが、工業的にはパラジウム触媒を反応混合液1リットル当りパラジウム原子として好ましくは0.1〜50ミリグラム原子、より好ましくは0.5〜5ミリグラム原子の濃度となる量である。
【0019】
本発明においては公知の有機リン化合物を存在させて反応することができる。特に、反応系に存在させる有機リン化合物として、反応条件下において溶媒に溶解する一般式(I)
【0020】
【化5】
【0021】
[式中、R1 、R2 、n、x、y、z、AおよびBは前記定義のとおりである。]で示される親水性の単座配位性第三級ホスフィンおよび/または一般式(II)
【0022】
【化6】
【0023】
[式中、R1 、R2 、R6 、R7 、R8 、n、x、y、z、A、BおよびXは前記定義のとおりである。]で示されるホスホニウム塩を使用した場合には特公昭62−17567号公報に記載の連続プロセスを採用できるため長期に触媒を循環使用することができる。
【0024】
一般式(I)および一般式(II)においてR1 が表す炭化水素基としては、炭素数1から8のものが好ましく、低級アルキル基で置換されていてもよい直鎖及び分岐の脂肪族炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−オクチル基など;低級アルキル基で置換されていてもよい脂環式炭化水素基、例えば、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基など;並びにフェニル基、トリル基などのアリール基およびベンジル基などのアラルキル基が挙げられ、該アリール基およびアラルキル基の芳香族炭化水素部はメトキシ基などのアルコキシル基、塩素原子などのハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基などで置換されていてもよい。
【0025】
一般式(I)および一般式(II)におけるAが表す−R3 −COOM、−R3−NR4 R5 または−R3 −NR4 R5 の炭酸塩、重炭酸塩もしくはギ酸塩において、R3 が表すアルキレン基としては、炭素数1から8のものが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、オクチレン基などのアルキレン基が挙げられる。該アルキレン基は低級アルキル基で置換されていてもよい。R4 およびR5 が表すアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基など、また、R4 およびR5 が一緒になって表すアルキレン基としてはブチレン基、アミレン基などが挙げられる。該アルキレン基は低級アルキル基で置換されていてもよい。
【0026】
一般式(II)におけるR6 、R7 およびR8 が表わす低級アルキル基としては、炭素数1から3のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基およびプロピル基が挙げられる。
【0027】
一般式(I)および一般式(II)におけるBが表す−SO3 Mおよび−COOMにおいて、Mはアルカリ金属を表す。Mが表すアルカリ金属としては、特にナトリウム、カリウム及びリチウムが好ましい。一般式(I)においてBが−SO3 Mまたは−COOMである単座配位性ホスフィンは通常、アルカリ金属塩として用いられるが、このアルカリ金属塩の代わりに遊離のスルホン酸、カルボン酸またはこれらのエステルを用い、これを反応系中または別の反応容器内でアルカリ金属の水酸化物、重炭酸化物または炭酸化物などの塩と反応させることにより該アルカリ金属塩とすることもできる。
【0028】
一般式(I)で示される単座配位性ホスフィンのうちでも特に好ましく用いることができるのは、一般式(I)においてR1 が芳香族炭化水素基であり、nが0または1の整数であり、xが0、1または2の整数であり、yが0または1の整数であり、zが0、1、2または3の整数であり(ただし、yおよびzは同時に0とはならず、x+y+z=3なる条件を満足するものとする)、Aが−CH2 CH(CH3 )COOMであり、かつBが−SO3 M、−COOM、−NR4R5 または−NR4 R5 の炭酸塩、重炭酸塩もしくはギ酸塩である場合のジアリール型またはトリアリール型のホスフィンである。具体的には下記のものを例示することができる。
【0029】
【化7】
【0030】
この中でも特に好ましい親水性のホスフィンの例は次の通りである。
【0031】
【化8】
【0032】
前記一般式(I)で示される親水性の単座配位性ホスフィンのうちアミノ基を有するホスフィンは通常そのままの形で反応系に添加するが、この種のホスフィンは反応系中においてギ酸塩として存在するので、該アミノ基を有するホスフィンをギ酸塩として別途に調製し、このものを反応系に添加してもよい。なお、単座配位性有機リン化合物は単独で用いても、または二種以上を混合して用いてもよい。
【0033】
一般式(II)で示されるホスホニウム塩は、例えば特開平1−85988号公報に記載の方法に従って合成することができる。ホスホニウム塩はあらかじめ合成したものを使用してもよいし、反応に先立ち反応系内対応する親水性単座配位性ホスフィン化合物をパラジウム触媒存在下に一般式(III )で示されるアリル型化合物
【0034】
【化9】
【0035】
[式中、R6 、R7 およびR8 は前記定義のとおりであり、R9 は水素原子またはアルキルカルボニル基を表す。]と接触させることで系内で合成し、そのまま反応に用いてもよい。上記一般式(III )においてR9 が表すアルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基などが例示される。アリル型化合物の例としてはアリルアルコール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、2−ブテン−1−オール、2,5−ヘキサジエン−1−オール、2,7−オクタジエン−1−オール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,7−オクタジエン−3−オール、2−オクテン−1−オールなどのアリル型アルコール;アリルアセテート、2−メチル−2−プロペニルアセテート、2,5−ヘキサジエニルアセテート、2,7−オクタジエニルアセテート、1−ビニル−5−ヘキセニルアセテート、1−ビニル−2−プロペニルプロピオネート、2−オクテニルプロピオネートなどのアリル型アルコールとカルボン酸とのエステルが挙げられる。一般式(III )で示されるアリル型化合物としてアリル型アルコールを使用する場合には通常、炭酸イオン及び/または重炭酸イオンを含有する水の存在下に反応が行われ、これによって一般式(II)においてXが水酸基またはヒドロキシカルボニルオキシ基であるホスホニウム塩が生成する。ギ酸の存在下に反応を行うと一般式(II)においてXがホルミルオキシであるホスホニウム塩を得ることもできる。また、一般式(III )で示されるアリル型化合物としてアリル型アルコールのカルボン酸とのエステルを使用する場合には炭酸イオン及び/または重炭酸イオンを含有する水の不存在下に反応を行うことが可能であり、これによって一般式(II)においてXがアルキルカルボニルオキシ基であるホスホニウム塩が生成する。ホスホニウム塩の合成の際に反応系内に存在させるパラジウム化合物は本発明において使用しうるパラジウム化合物をすべて含むことができる。一般式(II)で示されるホスホニウム塩の生成反応は、該反応に対して不活性で、かつ一般式(I)で示される親水性単座配位性ホスフィンおよびアリル型化合物を溶解しうる有機溶媒の存在下に行うことができ、本発明において使用しうる溶媒をそのまま適用できる。
【0036】
反応に先立って反応系内でホスフィンからホスホニウム塩への変換反応を実施するに際しては、アリル型化合物としてアリル型アルコールを使用する場合にはオクタジエンの製造における反応速度及び選択性の点から、反応混合液中の水の含量は5%以下であるのが好ましい。ホスホニウム塩への変換反応においてアリル型化合物としてアリル型アルコールのカルボン酸とのエステルを使用すると、反応系内に水の不存在下で変換反応を行えるので、オクタジエンの製造における反応速度、選択性の点からより一層好ましい。
【0037】
親水性の単座配位性有機リン化合物は、反応速度及びオクタジエンへの選択率の高さ、パラジウム触媒の触媒活性の長期安定化、次の静置分離工程におけるオクタジエンを含む生成物層へのパラジウム触媒の溶出の抑制効果などを考慮して通常パラジウム1グラム原子当り1モル以上、好ましくは6モル以上、より好ましくは10モル以上の割合で使用される。単座配位性有機リン化合物の使用量について厳密な意味での上限はないが、該リン化合物は一般的にはパラジウム1グラム原子当り150モル以下となるような量で使用され、好ましくは80モル以下となるような量で用いられる。
【0038】
工程(i)の反応温度は反応圧力によって異なるが、通常20〜110℃の温度で実施される。反応速度及び反応操作の点から40〜90℃の範囲で実施するのが好ましい。反応装置としては撹拌型反応槽、気泡塔型反応槽など公知の気液接触型装置を用いることができる。
【0039】
本発明の方法において、生成したオクタジエンを含む反応混合液を80℃以下の比較的低い温度で短時間の蒸留に付することによって分離してもよいが、蒸留分離法はジエンやオレフィン類由来の高沸物の蓄積による触媒失活および加熱によって、パラジウム触媒が変質やメタル化により失活する傾向があるため、長期にわたって安定に運転することは困難である。本発明において反応混合液からオクタジエンと触媒を分離するには、反応混合液の周辺温度への冷却および静置後に反応混合液がオクタジエンを含む生成物層(上層)と触媒成分を含む極性溶媒層(下層)とに分離してくるのでこの上下2層を単に分離する方法または抽剤を添加してオクタジエンを抽剤で抽出する方法によるのが好ましい。得られたオクタジエンを含む層を蒸留等の通常行われる分離操作に付すことによってオクタジエンを分離することができる。
【0040】
抽出法による場合は、飽和脂肪族炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素から選ばれる抽剤を適量共存させることにより、反応混合液からオクタジエンをより有利に分離することができる。抽剤としてはオクタジエンよりも低い沸点を有する飽和脂肪族炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素が好ましい。これらの具体例としては、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、ヘキサン混合物、n−ヘプタンなどの飽和脂肪族炭化水素;ブテン、イソブテンなどの不飽和脂肪族炭化水素;及びシクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が挙げられる。ブタジエン源としてのC4留分中に含まれるブタン、ブテン、イソブテンなど炭化水素の混合物を使用することもできる。この中でも特に好ましく用いることができるものはn−ヘキサンおよびヘキサン混合物である。これらの抽剤は単独で使用しても混合して使用してもよい。また抽剤としてオクタジエンを使用することもできる。抽剤の使用量には特に制限はないが、反応混合液に対する容量比で約1/10〜10の範囲が望ましい。抽剤を使用する場合の抽出装置としては、工業的に汎用な撹拌型抽出塔、RDC型抽出塔、多孔板塔などが使用可能であるが、本発明の工業的な実施においては抽剤を使用せず、反応混合液が層分離するのに十分な静置槽を備えることで、抽出装置、抽剤の仕込み及び蒸留回収にかかる設備を省略することができるため有利である。
【0041】
静置分離工程で得られる触媒成分を含む下層はオクタジエンの合成反応工程に循環し再使用することが可能である。下層は所望によりその一部を取り出し、触媒賦活処理を施したのち、オクタジエンの合成反応工程に循環してもよい。静置分離工程の操作により生成物(1,7−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,3,7−オクタトリエン、高沸副生物など)は主として抽剤を含むかまたは抽剤を含まない生成物層中に分離される。生成物層中にはこのほかに未反応のブタジエン、単座配位性第三級アミン、及び微量の反応溶媒、パラジウム触媒、有機リン化合物などが含まれる場合がある。静置分離工程で得られた生成物層を水で洗浄することにより、生成物層中に含まれる反応に使用した溶媒、パラジウム触媒などの水可溶性成分を生成物層から抽出し、得られた水可溶性成分を含有する水は水を留去したのち、その残留分をオクタジエンの合成反応に使用することができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等限定されるものではない。
【0043】
実施例1
次に述べる装置を用いて連続反応実験を行い、定常状態における反応成績を調べた。
反応装置:温度コントローラー、撹拌装置、ブタジエン定量フィードポンプ、トリエチルアミンギ酸塩の無水共沸混合物(ギ酸とトリエチルアミンのモル比は5:2)フィードポンプ、追加スルホラン液フィードポンプ及び調圧弁を備えたガラス製オートクレーブ。反応圧力は調圧弁により常に設定値に保たれる。反応混合液はポンプ、減圧弁を経て静置分離装置へ送られる。
静置分離装置:温度計を備えたガラスオートクレーブ。生成物層はフィードポンプで蒸留装置へ定量フィードされ、下層触媒液は反応装置に触媒液フィードポンプで定量フィードされる。
蒸留装置:生成物層からブタジエンを蒸留により回収するための加圧蒸留装置及び得られた残さからトリエチルアミンを蒸留により回収するための常圧蒸留装置。回収されたブタジエンはブタジエンタンクに戻される。
【0044】
反応条件及び反応成績:定常状態における反応槽中の反応混合液の組成は、スルホラン50.1重量%、トリエチルアミンギ酸塩1.0モル/l、パラジウム触媒(酢酸パラジウムから調製)2.1ミリグラム原子/l、有機リン化合物(リチウムジフェニルホスフィノベンゼン−m−スルホネートとオクタジエニルアセテートより系内で合成されるホスホニウム塩を使用した)80.4ミリグラム原子/l(リン原子換算)、ブタジエン2.8モル/l、オクタジエン1.07モル/lおよびトリエチルアミン0.41モル/lに維持され、反応温度70℃(70℃におけるブタジエンの飽和蒸気圧は約9.3kg/cm2である)、反応圧力7.5kg/cm2 および反応液滞留時間0.77時間の条件で運転した。上記反応混合液を静置槽で20℃で分離した。
【0045】
生成物層及び反応溶媒をガスクロマトグラフィーで、ギ酸量を水酸化ナトリウム水溶液による滴定で、パラジウム成分を原子吸光分析法で、リン成分を比色定量法でそれぞれ分析した結果、生成物層中のオクタジエン濃度は2.7モル/lであり、ギ酸基準の選択率はほぼ100%、反応したブタジエン基準での選択率は95.5%であった。オクタジエン中の1,7−オクタジエンと1,6−オクタジエンの生成比は89/11であった。この結果からオクタジエンの生成速度は1.19モル/l・hrとなる。また、生成物層中への溶媒、触媒などの溶出量は1,7−オクタジエン1kg当たりに換算してパラジウム(原子換算)0.6mg以下、リン(原子換算)4mg、スルホラン107g、トリエチルアミン367gであった。反応で消費されたギ酸に相当する量のギ酸を含むギ酸−トリエチルアミンの無水共沸混合物、溶出したパラジウム成分及びリン成分にそれぞれ相当する量の酢酸パラジウム及びリチウムジフェニルホスフィノベンゼン−m−スルホネートとオクタジエニルアセテートより調製したホスホニウム塩並びに溶出した量と同量のスルホランを反応器に追加しながら21日間連続運転したところ、一定の反応成績で安定に運転することができた。また、全運転期間中、ラクトン体の生成は全く認められなかった。
【0046】
実施例2
実施例1における21日の反応期間を90日に延長する以外は、実施例1と同様にして90日間連続運転を行ったところ、実施例1と同様の反応成績で安定に運転することができた。また、全運転期間中、ラクトン体の生成は全く認められなかった。
【0047】
実施例3
実施例1と同一の反応装置で定常状態における反応槽中の反応混合液の組成を、スルホラン48.4重量%、トリエチルアミンギ酸塩1.23モル/l、パラジウム触媒(酢酸パラジウムから形成された)2.1ミリグラム原子/l、有機リン化合物(リチウムジフェニルホスフィノベンゼン−m−スルホネートとオクタジエニルアセテートより系内で合成されるホスホニウム塩を使用した)80.4ミリグラム原子/l(リン原子換算)、ブタジエン3.1モル/l、オクタジエン0.70モル/lおよびトリエチルアミン0.28モル/lに維持し、反応温度60℃(60℃におけるブタジエンの飽和蒸気圧は約7.4kg/cm2である)、反応圧力6.1kg/cm2 および反応液滞留時間0.83時間の条件で運転した以外は実施例1と同様の操作を行った。生成物層中のオクタジエン濃度は2.2モル/lであり、ギ酸基準の選択率はほぼ100%、反応したブタジエン基準での選択率は95.6%であった。オクタジエン中の1,7−オクタジエンと1,6−オクタジエンの生成比は89/11であった。この結果からオクタジエンの生成速度は0.70モル/l・hrとなる。また、生成物層中への溶媒、触媒などの溶出量は1,7−オクタジエン1kg当たりに換算してパラジウム(原子換算)0.6mg以下、リン(原子換算)4mg、スルホラン144g、トリエチルアミン367gであった。反応で消費されたギ酸に相当する量のギ酸を含むギ酸−トリエチルアミンの無水共沸混合物、溶出したパラジウム成分およびリン成分にそれぞれ相当する量の酢酸パラジウムおよびリチウムジフェニルホスフィノベンゼン−m−スルホネートとオクタジエニルアセテートより調製したホスホニウム塩並びに溶出した量と同量のスルホランを反応器に追加しながら10日間連続運転したところ、一定の反応成績で安定に運転することができた。また、ラクトン体の生成は全く認められなかった。
【0048】
比較例
実施例3の定常運転後、反応時の反応圧力を10kg/cm2 に代える以外は実施例3と同様にして10日間運転を行った。10日後の生成物層中のオクタジエン濃度は2.05モル/lであり、ギ酸基準の選択率はほぼ100%、反応したブタジエン基準での選択率は95.6%であった。オクタジエン中の1,7−オクタジエンと1,6−オクタジエンの生成比は89/11であった。この結果からオクタジエンの生成速度は0.65モル/l・hrとなる。この10日間の運転期間中、ラクトン体の副生及び触媒成分を含む層(スルホラン層)中への蓄積が観察され、反応終了後のスルホラン層を分析したところ、ラクトン体が0.05モル/l存在していたことから、オクタジエンの生成速度低下はラクトン体の副生および蓄積による触媒被毒によるものであることは明らかである。なお、生成物層中への溶媒、触媒などの溶出量は1,7−オクタジエン1kg当たりに換算してパラジウム(原子換算)0.6mg以下、リン(原子換算)4mg、スルホラン144g、トリエチルアミン367gであった。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、ブタジエンとギ酸をパラジウム触媒の存在下に反応させてオクタジエンを製造するに際し、触媒成分を含む層への蓄積物となる副生成物の生成を抑制して、それによる反応速度及び選択率の低下を避け、長期にわたって安定な操作条件下での連続的製造を可能にする。
Claims (5)
- ブタジエンとギ酸をパラジウム触媒存在下に反応させてオクタジエンを製造するに際し、反応圧力を反応温度におけるブタジエンの蒸気圧以下に制御することを特徴とするオクタジエンの製造方法。
- (i)ブタジエンとギ酸を、誘電率が39〜100の範囲内にある非プロトン性極性溶媒中、三級アミンのギ酸塩、パラジウム触媒及び下記の一般式(I)
(ii)工程(i)で得られる反応混合液の少なくとも一部を静置槽に導いて、オクタジエンを含む層と触媒成分を含む層とに分離し、
(iii )工程(ii)における触媒成分を含む層の少なくとも一部を工程(i)のオクタジエン合成反応工程に循環することを特徴とするオクタジエンの製造方法。 - ギ酸として無水のギ酸を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方法。
- ギ酸として解離定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級アミンとギ酸との無水混合物を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方法。
- ギ酸として解離定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級アミンとギ酸との無水共沸混合物を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方法。
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