JP3609324B2 - 電動加工装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、穴開け、タップ、中ぐり、ブラッシング又はホーニング等の各種の加工に使用できる電動加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動加工装置は、先部に工具チャックを備えたスピンドルを進退する手段と、前記スピンドルを回転するモータとは別体としていたので、形状が大きくなり、取扱いに不便を生じることが多い。
そこで、実公昭44−10545号公報に記載のように、スピンドルを回転駆動するモータの背部にエアシリンダーを取付け、該エアシリンダーの動作によって回転する工具チャックを前後動するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記実公昭44−10545号公報記載のドリルユニットにおいては、後部にエアシリンダーを備え、モータの全長に更にエアシリンダーの全長が加わるので、全長が長くなるという問題がある。
また、該ドリルユニットを他の装置等に取付けようとする場合、該ドリルユニットを挟持状態あるいはねじ取付け状態で固定する取付け部材を必要とし、面倒であるという問題があり、新たに取付け部材を付属させたのでは全体として価格が高くなるという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、全体として小型で全長も短く、しかもその取付けが容易で製造価格も廉価な電動加工装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う請求項1記載の電動加工装置は、外側が円筒状ケースとなって内部に電動モータを備え、該電動モータのロータに直結されたスピンドルを先部に有し、後部には前記電動モータの端子ボックスが設けられたモータ本体と、
前記スピンドルの先部に取付けられる工具チャックと、
前記モータ本体の外側中央に固定されたリング状のピストン、その外側に配置された円筒体、及び該円筒体の両側にそれぞれ設けられ、前記モータ本体を前後動可能に支持し、しかも下部にはねじ孔を穿設した取付け座が一体的に形成された前後の脚付きガイドブロックを備えて、前記モータ本体の外側に形成されたエアシリンダー部と、
前記後ろ側の脚付きガイドブロックの上部平面にねじ止めされたガイドロッド取付け金具、及び該ガイドロッド取付け金具にその前端が取付けられたガイドロッドと、
前記モータ本体に固着され、前記ガイドロッドを摺動移動する回り止めとを有し、
前記前後の脚付きガイドブロックはアルミ製で、しかも前記前側の脚付きガイドブロックにはエア供給口が形成され、更に、前記前側の脚付きガイドブロックの前記取付け座は前側に突出し、前記後ろ側の脚付きガイドブロックの前記取付け座は後ろ側に突出している。
【0005】
【作用】
請求項1記載の電動加工装置においては、モータ本体の外側にエアシリンダー部が取付けられ、しかも該エアシリンダー部の前後両側には一体構造の脚付きガイドブロックが設けられているので、該脚付きガイドブロックに形成されているねじ孔にボルト等を挿入して、該電動加工装置を所定の位置に簡便に取付けることができる。
そして、前記固定された脚付きガイドブロックによってエアシリンダー部の両側が固定され、その内部を電動モータがエアシリンダー部の動きによって前後動するようになっているので、全長が短くなる。そして、前記エアシリンダー部の円筒体を所定位置に保持し、前記モータ本体を摺動移動可能に支持するブロックの下部に取付け座を有する脚が一体的に形成されているので、構造が簡略化され製造コストの低減化を図ることができる。
【0006】
【実施例】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施例に係る電動加工装置の半断面図、図2は同背面図、図3はガイドロッド取付け金具の平面図である。
【0007】
図1〜図3に示すように、本発明の一実施例に係る電動加工装置10は、先端に工具チャック11が取付けられたモータ本体12と、該モータ本体12の外側に形成されたエアシリンダー部13と、該エアシリンダー部13の後部に取付けられたガイドロッド14と、該ガイドロッド14に案内される回り止め15とを有している。以下、これらについて詳しく説明する。
【0008】
前記モータ本体12は、中心のロータ軸はスピンドル16となって、両側に軸受17、18を有し、これらは円筒状ケース19によって接続されている。そして、軸受17の内部にはベアリング20が配置され、該ベアリング20は大小のカラー21、22及びねじ込みされたベアリング押さえ23によって所定位置に固定され、前記ベアリング押さえ23にはオイルシール24が装着されている。
また、前記軸受18には所定位置に固定されたベアリング25が装着されている。
【0009】
前記スピンドル16に装着されたロータ26の外側に僅少の隙間を有してステータ27が設けられ、後部の接続端子28まで配線される図示しないリード線によって、交流電圧が加えられるようになっている。なお、前記ロータ26及びステータ27によって電動モータを構成している。
【0010】
前記円筒状ケース19の外側にはエアシリンダー部13が設けられているが、該エアシリンダー部13のピストン29は、円筒状ケース19の所定位置にOリングによってシールされ、複数のボルト30によって固定されたシールリング31と、該シールリング31の円周溝に収納されたパッキン32とによって構成されている。
【0011】
また、前記エアシリンダー部13の円筒体33の両側を固定し、前記モータ本体12を横移動自在に支持する前後の脚付きガイドブロック34、35が設けられているが、前側の脚付きガイドブロック34にはエア供給口36が形成され、シールを図るためのダストパッキン37、Uパッキン38及びOリング39が取付けられている。
一方、後ろ側の脚付きガイドブロック35には、前記円筒体33とのシールを図るOリング40、ダストパッキン41及びUパッキン42が設けられ、更に上部は平面となって、図2に示すようにガイドロット取付け金具43がねじ止めされている。図3に示すように該ガイドロッド取付け金具43にエアシリンダー部13の他方のエア供給口44が形成されていると共に、後方には前記ガイドロッド14が取付けられている。
【0012】
前記脚付きガイドブロック34、35はアルミ製となって、下部には対となるねじ孔45、46を有する取付け座47、48が設けられている。このように、この実施例においては、モータ本体12を前後動自在に支持する部分と、エアシリンダー部13の両側金具となる部分と、取付け座47、48の部分が一体となることによって、全体の構造が簡略化し、製造価格を廉価にしている。
【0013】
前記モータ本体12の後部には、ねじ49によって締着される回り止め15が取付けられ、該回り止め15の上部には前記ガイドロッド14に装着されたリニアベアリング50が設けられている。なお、前記回り止め15の上部に形成されている雌ねじ孔51はボルトが螺着されて、調整可能なストッパーとして作用するようになっている。
【0014】
従って、この電動加工装置10を使用する場合には、まず取付け座47、48に形成されているねじ孔45、46を利用して、該電動加工装置10を所定位置に取付け、次に、スピンドル16の先部に取付けられている工具チャック11に所定のドリル52を装着する。この状態でエア供給口36から圧縮空気を入れて、モータ本体12を所定位置まで後退させた状態で、モータ本体に電気を供給してドリル52を回転させ、エア供給口36を開放した状態で、エア供給口44からエアを供給すると、ドリル52が前進して被加工物にドリル径の穴を開けることができる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の電動加工装置は以上の説明からも明らかなように、モータ本体の外側にエアシリンダー部が取付けられているので全長が短くなり、更には、該エアシリンダー部の両側には一体構造の脚付きガイドブロックが設けられているので、構造が簡略化され、製造コストの低減化を図ることができる。
また、取付け座を一体として備えた前後の脚付きガイドブロックが、モータ本体、エアシリンダー部を直接支持するので取付けが強固となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電動加工装置の半断面図である。
【図2】同背面図である。
【図3】ガイドロッド取付け金具の平面図である。
【符号の説明】
10:電動加工装置、11:工具チャック、12:モータ本体、13:エアシリンダー部、14:ガイドロッド、15:回り止め、16:スピンドル、17:軸受、18:軸受、19:円筒状ケース、20:ベアリング、21:カラー、22:カラー、23:ベアリング押さえ、24:オイルシール、25:ベアリング、26:ロータ、27:ステータ、28:接続端子、29:ピストン、30:ボルト、31:シールリング、32:パッキン、33:円筒体、34:脚付きガイドブロック、35:脚付きガイドブロック、36:エア供給口、37:ダトスパッキン、38:Uパッキン、39:Oリング、40:Oリング、41:ダストパッキン、42:Uパッキン、43:ガイドロッド取付け金具、44:エア供給口、45:ねじ孔、46:ねじ孔、47:取付け座、48:取付け座、49:ねじ、50:リニアベアリング、51:雌ねじ孔、52:ドリル
Claims (1)
- 外側が円筒状ケースとなって内部に電動モータを備え、該電動モータのロータに直結されたスピンドルを先部に有し、後部には前記電動モータの端子ボックスが設けられたモータ本体と、
前記スピンドルの先部に取付けられる工具チャックと、
前記モータ本体の外側中央に固定されたリング状のピストン、その外側に配置された円筒体、及び該円筒体の両側にそれぞれ設けられ、前記モータ本体を前後動可能に支持し、しかも下部にはねじ孔を穿設した取付け座が一体的に形成された前後の脚付きガイドブロックを備えて、前記モータ本体の外側に形成されたエアシリンダー部と、
前記後ろ側の脚付きガイドブロックの上部平面にねじ止めされたガイドロッド取付け金具、及び該ガイドロッド取付け金具にその前端が取付けられたガイドロッドと、
前記モータ本体に固着され、前記ガイドロッドを摺動移動する回り止めとを有し、
前記前後の脚付きガイドブロックはアルミ製で、しかも前記前側の脚付きガイドブロックにはエア供給口が形成され、更に、前記前側の脚付きガイドブロックの前記取付け座は前側に突出し、前記後ろ側の脚付きガイドブロックの前記取付け座は後ろ側に突出していることを特徴とする電動加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000134628A JP3609324B2 (ja) | 1994-04-06 | 2000-05-08 | 電動加工装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9364394A JPH07276119A (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | 電動加工装置 |
JP2000134628A JP3609324B2 (ja) | 1994-04-06 | 2000-05-08 | 電動加工装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9364394A Division JPH07276119A (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | 電動加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000326121A JP2000326121A (ja) | 2000-11-28 |
JP3609324B2 true JP3609324B2 (ja) | 2005-01-12 |
Family
ID=34117709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000134628A Expired - Lifetime JP3609324B2 (ja) | 1994-04-06 | 2000-05-08 | 電動加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3609324B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP5869416B2 (ja) * | 2012-04-20 | 2016-02-24 | 有限会社マルサ製作所 | 卓上型ホーニング装置 |
-
2000
- 2000-05-08 JP JP2000134628A patent/JP3609324B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2000326121A (ja) | 2000-11-28 |
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