JP3608060B2 - 溶接線倣い制御方法および装置 - Google Patents

溶接線倣い制御方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせ、アーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、溶接トーチの中心を溶接線に正しく倣わせる溶接線倣い制御方法および、ウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形を表示する溶接線倣い制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶接トーチの中心を溶接線に倣わせる制御方法として、溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせて、アーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を利用したアークセンサが広く使用されている。
従来の制御方法は、主に、開先幅方向の位置ずれに対し、ウィービング左端で得られた溶接電流の積分値IL とウィービング右端で得られた溶接電流の積分値IR の大きさを比較し、その比較信号に基づいて溶接トーチを左右方向に修正し、溶接線を倣わせることが提案されている(特開昭52−9657号公報)。
即ち、
IL>IRの時は、右方向に修正、
IL<IRの時は、左方向に修正、
IL=IRの時は、修正しないという制御方法を使用していた。
【0003】
ここで、積分領域としては、
▲1▼ウィービング左半分、ウィービング右半分を積分する全波積分法(図14参照)▲2▼ウィービング左端、ウィービング右端の領域を積分する中間積分法(図15参照)等がある。
次に、溶接トーチの位置と溶接線との関係を述ベる。図16(a)は、溶接トーチ3の中心が溶接線25に対して、左方向にずれている場合(以後、左ずれと呼ぶ)、図16(b)は、溶接トーチ3の中心が溶接線25と一致している場合(以後、位置ずれなしと呼ぶ)、図16(c)は、溶接トーチ3の中心が溶接線25に対して右方向にずれている場合(以後、右ずれと呼ぶ)である。なお、26は溶接をする母材である。
【0004】
一般に、ウィービング周波数が3Hz程度の低周波領域での溶接は、図17に示すような、溶接トーチの位置と溶接電流の関係がある。図17(a)は、左ずれの場合、図17(b)は、位置ずれなしの場合、図17(c)は、右ずれの場合である。図17より、溶接トーチの位置ずれの有無にかかわらず、ウィービング動作の往路と復路での溶接電流に差が生じない。これは、溶接電源の自己制御作用により、アーク長が一定に保たれるためであり、ワイヤの突き出し長変化のみが検出信号の変化量と考えることができるためである。この原理成立を前提条件として、従来制御方式による溶接線倣いが行われていた。例として、中間積分方式での積分領域を図18に示す。図18の斜線部が積分領域であり、この領域を比較して溶接線倣いが行われている。図18から明らかなように、位置ずれなしと右ずれ、左ずれの違いは明瞭である。
【0005】
このような従来の制御方法は、アーク長一定と仮定し、ウィービング動作の往路と復路での検出信号の差が生じない場合は、有効な制御方法である。
又、開先高さ方向の修正としては、ウィービング1周期の平均電流Icを利用しており、
Ic>(設定電流値)の時は、上方向に修正
Ic<(設定電流値)の時は、下方向に修正
という制御方法を使用している。
また従来、アークセンサを用いた溶接線倣い制御のモニタ装置として特開平5−329645号公報がある。これは、溶接電流、あるいは溶接電圧を検出して、開先倣いに必要な成分を開先幅方向のセンシング情報(IL−IR)および開先高さ方向のセンシング情報(Ic)として取り出し、それらのデータ結果を時間経過に対して表示を行っているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ウィービング周波数が高速になってくると、溶接電源の自己制御作用が、ウィービング動作速度に追いつかなくなり、アーク長を一定に保てなくなる。その結果、ウィービング位置に対する溶接電流値の軌跡が複雑に変化し、ウイービング動作の往路と復路での検出信号の差が生じるために、従来の検出方式にて求めた比較値により、高精度に溶接線を検出することが困難となる。
ウィービング周波数が高速の場合の、溶接電流の変化の一例を図19に示す。図19(a)は、左ずれの場合、図19(b)は、位置ずれなしの場合、図19(c)は、右ずれの場合である。例として、中間積分方式での積分領域を図20に示す。図20から、検出感度が最大の領域を積分していないので位置ずれなしと右ずれ、左ずれの違いが不明瞭であることがわかる。この場合、前述の従来制御方法の全波積分法、中間積分法とも、位置ずれ情報を最も感度よく検出できる検出方式とはなっていない。
【0007】
又、通常、ウィービング周波数が高速であると、前述した図19のような関係にあるが、位置ずれ量が大きくなるとウィービングの一端で短絡が生じる。その時の電流波形を図21に示す。図21(a)は、左ずれの場合でありウィービング左端で短絡が生じている。この時、溶接電流の回転方向が図19(a)の場合と逆方向になっている。同様に、図21(b)は、右ずれの場合でありウィービング右端で短絡が生じている。この時、溶接電流の回転方向が図19(c)の場合とは、逆方向になっている。よって、ウィービングー端で短絡が発生した場合と、短絡が発生しなかった場合では、溶接電流軌跡の回転方向が異なるという現象がある。
又、従来制御方式では、溶接トーチの狙い角度が変わるとウィービング両端の電流値が変化するため、狙い角度のばらつきによる影響を受け、複雑な構造を有する溶接物に関しては安定した溶接線倣い制御を実現することが困難である。
【0008】
従来検出方式では、溶接トーチの中心が開先中心位置に対しずれている場合と、ずれていない場合での検出信号の差が小さく、さらに、ウィービング両端で発生する短絡によって検出感度が著しく劣化する。又、溶接トーチの狙い角の影響を受ける。このため、位置ずれの情報が十分に得られず、高精度な溶接線倣い制御が実現しない。
さらに、従来の技術では、開先幅方向のセンシング情報と開先高さ方向のセンシング情報といった一部のデータを画面表示するのみであり、これはセンシング検出原理や積分領域が適正である場合のみに有効である。センシング検出原理や積分領域が最適でない場合、センシングは不安定となるが、開先幅方向のセンシング情報と開先高さ方向のセンシング情報といった一部のデータを表示するだけでは、最適な検出方式や積分領域を設定することができない。一例として、図20のような溶接電流の変化を示す。図20(a)は左ずれの場合、図20(b)は位置ずれなしの場合、図20(c)は右ずれの場合である。例として、中間積分方式での積分領域を図20の斜線部として示す。図20から、検出感度が最大の領域を積分していないため、ILとIRの差がほとんど生じておらず、そのためずれ有/無の識別が困難であることがわかる。そのため、センシングが不安定となり、場合によっては追従不可能な場合が生じる。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ウィービング周波数が高速の場合、ウィービングの一端で短絡が発生した場合、および、溶接トーチの狙い角度が変動した場合でも、高精度な溶接線倣いが実現できる溶接線倣い制御方法を提供することを目的とする。
ウィービング位置に対する溶接電流の変化が視覚的に捉えられ、アークセンサの検出方式や積分領域が最適であるか確認が行えることにより、安定した高精度なアークセンサが実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従来技術の上記欠点を解決するために、本発明の制御方法は、溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御方法において、前記溶接トーチがウィービング中央からウィービング左端へ左方向に進行している時に検出した第1の検出信号の積分値と、前記溶接トーチがウィービング中央からウィービング右端ヘ右方向に進行している時に検出した第2の検出信号の積分値とを比較し、前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする。
【0011】
上記の第1の検出信号の積分値としては、溶接トーチがウィービング左端からウィービング中央ヘ右方向に進行している時のものや、ウィービング中央部を左方向に進行している時のもの、また 第2の検出信号の積分値としては、溶接トーチがウィービング右端からウィービング中央ヘ左方向に進行している時のものや、ウィービング中央部を右方向に進行している時のものを用いることを特徴とする。
また、溶接ワイヤ短絡時の制御方法として、ウィービング左端、又は右端での検出信号の積分値が第1のしきい値以上でかつ、前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差の絶対値が第2のしきい値以上の場合、上記第1の検出信号の積分値と上記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向とは逆方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする。
【0012】
本発明の制御装置は、溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御装置において、ウィービング位置を記憶する手段と、前記検出信号を記憶する手段と、前記ウィービング位置に対する前記検出信号のリサージュ波形を表示するとともに、前記リサージュ波形内に前記電気的変化を検出する区間を表示することを特徴とする。さらに、前記ウィービング位置を一軸、前記検出信号を一軸、時間を一軸として3次元的にウィービング位置に対する前記検出信号のリサージュ波形を表示することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
図1は、本発明を実施するためのシステムの概要を示すブロック図であり、1はロボット制御装置、2は溶接機である。
トーチ3は、溶接ロボット等に取り付けられ、ウィービング動作を行いながら、治具10上に置かれたワークを溶接する。その時、電流検出器4、電圧検出器5により、電流、電圧値が検出され、それぞれローパスフィルタ6、7で高周波成分が除去され、A/D変換器8、9によりディジタル値に変換され、ロボット制御装置1に取り入れられる。取り入れられたデータは、演算器13内で各種演算が行われ、その結果を基にトーチ3の中心が溶接線の中心に一致するように制御される。
【0014】
図2は、本発明を実施するための演算回路の構成を示すブロック図である。演算回路20は、図1中の演算器13の一具体例を表しており、検出された溶接電流、溶接電圧値は、第1の検出信号積分器21と第2の検出信号積分器22で積分される。前記検出信号積分器21および前記検出信号積分器22で得られた積分値は、比較器23により修正信号が演算され、制御回路24によって、溶接線倣い制御が行われる。
次に、本発明のいくつかの制御方法について、図面を参照しながら順次に説明する。
第1の制御方法では、第1の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング中央からウィービング左端ヘ左方向に進行しているときに検出した信号の積分値であり、第2の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング中央からウィービング右端ヘ右方向に進行しているときに検出した信号の積分値であり、図3の斜線部の領域に相当する。次に、図5の溶接現象となるウィービング周波数が高速の場合を考える。第1の制御方法では、図7の斜線部が第1の検出信号の積分値と第2の検出信号の積分値を表している。図7(b)の位置ずれがない場合、第1の検出信号と第2の検出信号の積分値に差がないが、図7(a)、(c)のように位置ずれがある場合、図中の斜線部で表される両積分値の差は明瞭であり、この時、検出感度が最大となっていることがわかる。
【0015】
第2の制御方法では、第1の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング左端からウィービング中央ヘ右方向に進行している時に検出した信号の積分値であり、第2の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング右端からウィービング中央ヘ左方向に進行している時に検出した信号の積分値であり、図4の斜線部の領域に相当する。次に、図6の溶接現象となるウィービング周波数が高速の場合を考える。第2の制御方法では、図8の斜線部が第1の検出信号の積分値と第2の検出信号の積分値を表している。図8(b)の位置ずれがない場合、第1の検出信号と第2の検出信号の積分値に差がないが、図8(a)、(c)のように位置ずれがある場合、両積分値の差は明瞭であり、この時、検出感度が最大となっていることがわかる。
【0016】
第3の制御方法では、第1の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング中央部を右方向に進行しているときに検出した信号の積分値であり、第2の検出信号の積分値は、溶接トーチがウィービング中央部を左方向に進行しているときに検出した信号の積分値であり、図9の斜線部の領域に相当する。図19のような溶接現象となるウィービング周波数が高速の場合を考える。第3の制御方法では、図10の斜線部が第1の検出信号の積分値と第2の検出信号の積分値の差を表している。図10(b)の位置ずれがない場合、第1の検出信号と第2の検出信号の両積分値に差がないが、図10(a)、図10(c)のように位置ずれがある場合、両積分値の差は明瞭であり、それぞれ符号が反転している。以上のように、ウィービング周波数が高速の場合、位置ずれなしと、右ずれ、左ずれの違いが明瞭である。よって、この制御方法により、高精度な溶接線倣い制御が可能である。
【0017】
第4の制御方法は、ウィービングの一端で短絡が生じた場合に特に有効な制御方法である。図11は第4の制御方法を実施するためのブロック図である。図12は第4の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。
図11において、31、32はウィービング左端検出信号積分器、ウィービング右端検出信号積分器で、それぞれウィービング左端、右端での検出信号を積分するものである。33はしきい値αが設定されたしきい値設定器、34、35は積分器31、積分器32で得られた信号が、それぞれしきい値α以上であるかを判断する比較器である。しきい値α以上の場合、短絡がウィービング一端で発生したと判断し、識別信号A(短絡発生)が判定器38に出力される。36はしきい値βが設定されたしきい値設定器、37は第3の制御方法を実施した演算回路20で得られた比較信号が、しきい値設定器36のしきい値β以上であるかを判断する比較器37で、その識別信号B(短絡発生)が判定器38に出力される。39は、識別信号A、識別信号Bがともに真であるとき、修正信号を逆方向ヘ反転し、制御回路24に出力する反転器である。判定器38は識別信号A、識別信号Bの一方が偽であるとき、修正信号を反転せず、制御回路24に出力する。
【0018】
次に、処理手順について図12のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、第3の制御方法による処理が行われ(ステップ1)、その後の処理が第4の制御方法による処理になる。即ち、溶接トーチがウィービング中央部を左方向に進行している時は、ウィービングの右端部での検出信号の積分値としきい値αを比較し、又、溶接トーチがウィービング中央部を右方向に進行している時は、ウィービング左端部での検出信号の積分値としきい値αを比較し(ステップ2)、しきい値αより各々の積分値が小さければ、第3の制御方法による処理で得られた修正方向をもとに修正動作が行われる(ステップ5)。また、しきい値αよりどちらか一方の積分値が大きければ、ステップ3に進み、ウィービング中央部を右方向に進行している時に検出した第1の検出信号の積分値と、ウィービング中央部を左方向に進行しているときに検出した第2の検出信号の積分値との差の絶対値がしきい値β以上であるかを比較し、しきい値β以上の場合、第3の制御方法による処理で得られた修正方向とは逆の方向に修正が行われる(ステップ4、5)。以上のように、しきい値αとβによって、短絡がウィービングの一端で発生しているかどうか識別し、短絡が発生している場合は修正方向を反転することで、高精度な溶接線倣い制御が実現できる。
【0019】
次に、ウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形表示について、図1を参照しながら説明する。リサージュ波形表示は、前述の溶接線倣い制御方法等に用いるに最適である。
第1の装置では、A/D変換器8、A/D変換器9により得られた溶接電流および溶接電圧データと、ロボット制御装置1内のウィービング位置検出器11により得られるトーチ3のウィービング位置データが、モニタ装置12に入力される。モニタ装置12は、ウィービング位置データに対しての溶接電流、溶接電圧の関係を図13のようなリサージュ波形で表示する。リサージュ波形の表示により、ウィービング位置に対する溶接電流の関係が明確になり、検出方法および積分領域の選択も容易となる。図13のような溶接電流のリサージュ波形が得られている場合は、図10に示すように、ウィービング左進行方向時のウィービング中心の領域の積分溶接電流をIL、ウィービング右進行方向時のウィービング中心の領域の積分溶接電流をIRと設定すると、2つの溶接電流ILとIR の差がより大きく明確となり、図20の場合に比べ、ずれ情報の把握が明確となることがわかる。
【0020】
第2の装置では、第1の装置によって得られるリサージュ波形に、検出区間(積分領域)を明示するものである。一例としては、検出区問(積分領域)の検出信号を他の箇所とは異なる色で表示させる方法がある。これにより、検出区間の判断が明確となり、又、検出方法および積分領域が最適であるか確認が容易となる。
第3の装置では、同様にA/D変換器8、A/D変換器9により得られた溶接電流および溶接電圧データと、ロボット制御装置1内のウィービング位置検出器11により得られるトーチ3のウィービング位置データが、モニタ装置12に入力される。モニタ装置12は、ウィービング位置データに対しての溶接電流、溶接電圧の関係をリサージュ波形で表示し、又、時間の経過を一軸として追加して3次元的にリサージュ波形を表示する。これにより、第1の装置の特徴に加え、時間経過に対してのリサージュ波形の変化も捉えることができる。
【0021】
本発明により、ウィービング位置に対する溶接電流の変化を視覚的に捉えられ、センシング情報の最もゲインの高い領域も明確になり、適切な積分領域・検出方式が選択可能となる。又、ウィービング動作に対する溶接電流の周期性についても、把握可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上述ベたように、本発明によれば以下のような効果がある。
1)検出感度が最も高い領域を積分するので、位置ずれ情報を正確に把握でき、高精度な溶接線倣い制御が実現できる。
2)溶接トーチの狙い角の影響を受けにくいので、安定した溶接線倣い制御が実現できる。
3)ウィービングの一端で短絡が発生しても、確実に短絡情報を把握するので、短絡による影響が少なく高精度な溶接線倣い制御が実現できる。
4)ウィービング周波数が高速な場合に適用できるので、高速溶接が可能である。
5)ウィービング位置に対する溶接電流の変化が視覚的に捉えられ、アークセンサの検出方式や積分領域が最適であるか確認が行えることにより、安定した高精度なアークセンサが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのシステムの概要を示すブロック図
【図2】本発明を実施するための演算回路の構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の制御方法での積分領域を示す図
【図4】本発明の第2の制御方法での積分領域を示す図
【図5】ウィービングが高周波の場合の溶接トーチの位置と溶接電流との関係を示す図
【図6】ウィービングが高周波の場合の溶接トーチの位置と溶接電流との関係を示す図
【図7】ウィービングが高周波の場合の第1の制御方法での積分領域を示す図
【図8】ウィービングが高周波の場合の第2の制御方法での積分領域を示す図
【図9】本発明の第3の制御方法での積分領域を示す図
【図10】ウィービングが高周波の場合の第3の制御方法での検出信号の差分を示す図
【図11】本発明の第4の制御方法を実施するための要部のブロック図
【図12】第4の制御方法の処理手順を示すフローチャート
【図13】ウィービング位置と溶接電流との関係をリサージュ波形で示す図
【図14】従来の制御方法である全波積分法を示す図
【図15】従来の制御方法である中間積分法を示す図
【図16】溶接トーチの溶接線に対する位置を示す図
【図17】ウィービングが低周波の場合の溶接トーチの位置と溶接電流との関係を示す図
【図18】ウィービングが低周波の場合の中間積分法での積分領域を示す図
【図19】ウィービングが高周波の場合の溶接トーチの位置と溶接電流との関係を示す図
【図20】ウィービングが高周波の場合の中間積分法での積分領域を示す図
【図21】ウィービングが高周波であり、ウィービングの一端で短絡が生じた場合の溶接トーチの位置と溶接電流との関係を示す図
【符号の説明】
1 ロボット制御装置
2 溶接機
3 溶接トーチ
4 電流検出器
5 電圧検出器
6、7 ローパスフィルタ
8、9 A/D変換器
10 治具
11 ウイービング位置検出器
12 モニタ装置
13 演算器
20 演算回路
21 第1の検出信号積分器
22 第2の検出信号積分器
23 比較器
24 制御回路
25 溶接線
26 母材
31 ウィービング左端検出信号積分器
32 ウィービング右端検出信号積分器
33 しきい値設定器
34、35 比較器
36 しきい値設定器
37 比較器
38 判定器
39 反転器

Claims (9)

  1. 溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御方法において、前記溶接トーチがウィービング中央からウィービング左端へ左方向に進行している時に検出した第1の検出信号の積分値と、前記溶接トーチがウィービング中央からウィービング右端ヘ右方向に進行している時に検出した第2の検出信号の積分値とを比較し、前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする溶接線倣い制御方法。
  2. 溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御方法において、前記溶接トーチがウィービング左端からウィービング中央ヘ右方向に進行している時に検出した第1の検出信号の積分値と、前記溶接トーチがウィービング右端からウィービング中央ヘ左方向に進行している時に検出した第2の検出信号の積分値とを比較し、前記第lの検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする溶接線倣い制御方法。
  3. 溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御方法において、前記溶接トーチがウィービング中央部を右方向に進行している時に検出した第1の検出信号の積分値と、前記溶接トーチがウィービング中央部を左方向に進行している時に検出した第2の検出信号の積分値とを比較し、前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする溶接線倣い制御方法。
  4. ウィービング左端、又は右端での検出信号の積分値が第1のしきい値以上でかつ、前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差の絶対値が第2のしきい値以上の場合、請求項3記載の溶接線倣い制御方法における前記第1の検出信号の積分値と前記第2の検出信号の積分値との差が小さくなる方向とは逆方向に、前記溶接トーチの中心を移動させることを特徴とする溶接倣い制御方法。
  5. ウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形を表示する、請求項1から4記載のいずれか1つに記載の溶接倣い制御方法。
  6. ウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形を表示するとともに、前記リサージュ波形内に前記電気的変化を検出する区間を表示する、請求項1から4記載のいずれか1つに記載の溶接倣い制御方法。
  7. ウィービング位置を一軸、検出信号を一軸、時間を一軸として3次元的にウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形を表示する、請求項1から4記載のいずれか1つに記載の溶接倣い制御方法。
  8. 溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御装置において、ウィービング位置を記憶する手段と、前記検出信号を記憶する手段と、前記ウィービング位置に対する検出信号のリサージュ波形を表示するとともに、前記リサージュ波形内に前記電気的変化を検出する区間を表示する手段とを有することを特徴とする溶接線倣い制御装置。
  9. 溶接トーチを開先幅方向にウィービングさせてアーク長及びワイヤ突き出し長の変化に伴う電気的変化を検出し、検出信号により溶接トーチを溶接線に倣わせる溶接線倣い制御装置において、ウィービング位置を記憶する手段と、前記検出信号を記憶する手段と、前記ウィービング位置を一軸、前記検出信号を一軸、時間を一軸として3次元的にウィービング位置に対する前記検出信号のリサージュ波形を表示する手段を有することを特徴とする溶接線倣い制御装置。
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