JP3607070B2 - 絶縁膜の欠陥検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜中に存在する欠陥の検出方法に関するもので、詳細には、表面に絶縁膜を有するシリコン基板において、絶縁膜中に存在する欠陥を検出、測定する欠陥の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表面に絶縁膜を有するシリコン基板の絶縁膜中に存在する欠陥を検出する手法は、従来より様々な原理に基づくものが提案されている。例えば、RCA Review, Vol.34, p.656−690(1973)及びSolid State Technology, Vol.17, p.35−42(1974)に総説されるように、[1]キャパシタを用いた電気的方法、[2]化学的選択エッチングによる方法、[3]気泡発生等の電気化学的方法、[4]Nomarski法などの化学的方法、[5]X線,電子線によるマイクロプローブ解析法、[6]機械的プローブによるプロファイル観察、などの方法がある。
【0003】
しかし、半導体素子の絶縁のために用いられる膜(SiO2,SiN,SiON等)やMOSトランジスタのゲート酸化膜の評価には、膜の目的に合致させるためにも、電界が印加された状態で欠陥を検出できる方法が好ましい。
【0004】
前記の要件を満たす第1の方法として、例えば[1]のように、「金属(M)−酸化膜(O)−半導体(S)」構造を持つMOSキャパシタの電気特性を測定する方法が挙げられる。この方法は、絶縁膜の電気特性を直接測定して欠陥の有無を測定する方法であるので、信頼性の非常に高い欠陥の評価法である。しかし、MOSキャパシタの試作には、絶縁分離された金属電極を形成するためにスパッタリング、あるいは蒸着、低圧CVDなどの真空を必要とする工程や、写真蝕刻工程など種々の工程を必要とする。このため、評価の迅速性及び簡便さが失われるという欠点があった。
【0005】
前記第1の方法の欠点を克服するためには、少数の工程によって評価を完了することのできる電気化学的方法が非常に有効であり、これを実現するものとして従来様々な方法が提案されている。たとえば、RCA Review, Vol.31, p.431−438(1970)では、前記第1の方法の欠点を克服する第2の方法として、メチルアルコールを溶媒として銅陽極を用い、陰極である絶縁膜を有する半導体シリコン基板の欠陥上に銅を電気泳動現象によって析出させる方法を提案している。しかし、この方法では、25℃におけるメチルアルコールの比電気伝導度が3×10−7Ω−1cm−1と極めて小さく、溶液抵抗による電圧降下の影響が大きいため、陰極である絶縁膜を有する半導体シリコン基板の表面電位を面内で均一に保つのが容易ではない。このため、面内で銅の析出むらが起きやすい。また、溶液が吸湿性および蒸発性を有するため液組成が経時変化しやすく、再現性に乏しいなどの多くの問題がある。
【0006】
前記第1,第2の方法の欠点を克服する第3の方法として、特開昭52−132682号には、銅の強酸塩を含む水溶液を電解質溶液とし、前記電解質溶液に侵されない導電性物質により構成された陽極と、被測定物である絶縁膜を有する半導体シリコン基板により構成された陰極とを、前記電解質溶液に浸漬し、前記陽極と陰極との間に、シリコン基板の表面に形成された絶縁膜の絶縁破壊電圧よりも小さな直流電圧を印加して陰極である絶縁膜を有する半導体シリコン基板の欠陥上に銅を電気化学的メッキ反応によって析出させる方法が開示されている。この方法では電解質溶液による電圧降下の影響が小さいので、シリコン基板の表面電位を面内で均一に保つことができる。このため、銅析出の面内均一性が良い。また、電解質溶液が水溶液であるため吸湿及び蒸発による液組成の経時変化はさほど問題とならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第3の従来方法においても、次のような問題が存在する。
【0008】
絶縁膜の表面に有機物が付着している場合、表面が疎水性になると共に、有機物が電気絶縁物として作用し、電気がより流れ難くなるため、たとえ絶縁膜中に欠陥があったとしても絶縁膜の表面に銅の析出が起こり難くなり、結果的に欠陥が検出できなくなるという問題があった。
【0009】
又、絶縁膜の表面に不純物として銅が付着している場合、絶縁膜中に欠陥がなくても銅析出が起こるため、見かけ上は欠陥があるように観察されるという問題があった。
【0010】
更に、銅析出部の直径が10ミクロン以上となる程度に析出面積が大きい場合、個々の欠陥の相対的大きさと面内分布を目視観察することができるが、逆に個々の欠陥の中心位置を正確に特定し観察することは困難であった。欠陥部の断面を直接観察するための試料を加工するためには欠陥の中心位置を同時に正確に特定できなければならないため、中心位置の特定が困難であることは不利となる。
【0011】
逆に、銅析出部の直径が1ミクロン以下、特に直径0.1ミクロン以下である程度に面積が小さい場合、欠陥の中心位置を正確に特定できるが、個々の欠陥の相対的大きさ及び面内分布を簡便に目視観察することは困難であった。
【0012】
更に、銅析出部の表面は、周囲の環境により酸化や溶解などの化学変化をうけやすく、銅析出部の大きさが直径1ミクロン以下と小さければ小さいほど、その影響が大きく、一度析出したものが表面酸化や溶解により消失したり、環境からの二次汚染によって絶縁膜欠陥部と無関係の場所に銅が付着し易い。この結果、欠陥の位置や大きさの特定及び観察が困難になるという問題点があった。特に、試料を薄片化する工程で、析出した金属が消失し易い。
【0013】
又、シリコン基板裏面の自然酸化膜(二酸化シリコン膜)に予めAlやInなどでオーミック電極を形成する必要があり、操作も繁雑であった。
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、上記の従来技術の問題点を解決し、シリコン基板に形成された絶縁膜の欠陥の個々の相対的大きさ及び欠陥中心位置と欠陥分布とを簡便に精度良く特定し観察することができる絶縁膜を有するシリコン基板の欠陥検出方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の絶縁膜の欠陥検出方法は、金属を含有する電解質溶液中で絶縁膜が負電極となるように絶縁膜に等しく電圧を印加することによって絶縁膜に存在する欠陥の位置に対応して絶縁膜表面に該電解質溶液の金属を析出させる析出工程を有し、析出した金属によって絶縁膜の欠陥が検出される絶縁膜の欠陥検出方法であって、該電解質溶液の金属は貴金属を含む。
前記貴金属は、金、銀及び白金族元素からなる群より選択することができる。
【0016】
又、上記析出工程の後に、前記絶縁膜を酸化性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を実施することができる。
【0017】
あるいは、上記析出工程を複数有し、当該複数の析出工程の各々において絶縁膜表面に析出させる金属が異なるようにすることができる。
【0018】
上記絶縁膜の表面にシリコン膜が形成され、上記析出工程の後に更に、絶縁膜の表面を硝酸を用いて酸化させる酸化工程と、酸化した絶縁膜の表面を弗酸を用いてエッチングするエッチング工程とを有することも可能である。
【0019】
上記電解質溶液は、水溶性有機溶剤を含有させることもできる。
【0020】
複数の析出工程を有する上記欠陥検出方法において、各析出工程毎に印加電圧を制御することによって析出させる金属の量を異なるようにすることができる。
【0021】
あるいは、各析出工程毎に電解質溶液の金属組成を変えることによって析出させる金属を異なるようにすることができる。
【0022】
上記において、イオン化傾向の小さな金属から順番に析出させることができる。
【0023】
上記析出工程の後に、絶縁膜が正電極となるように絶縁膜に電圧を印加することによって析出した金属の一部を溶出させる溶出工程を実施することもできる。
【0024】
又、上記析出工程の前に、前記絶縁膜を酸化性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を実施することができる。
【0025】
更に、析出した金属の周囲をマーキングする工程を有することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、無電界メッキまたは電気化学的濃度分極が起こらない濃度範囲の金属イオンもしくは金属錯体を水に溶解した電解質溶液中で、表面に窒化物や酸化物等の絶縁膜を有するシリコン基板を陰極として電圧を印加して通電することによって絶縁膜の欠陥が存在する位置と存在しない位置との電流値の差により欠陥の存在位置に対応して選択的に絶縁膜表面に電解質溶液中の金属成分が析出(電着)することを利用して、シリコン基板上に形成した絶縁膜中の欠陥がある位置を特定する欠陥の検出方法であって、本発明の第1の特徴は、電解質溶液中の金属イオン又は金属錯体の金属成分として貴金属を含有することである。電解質溶液が貴金属を含有することによって、通電により欠陥の存在する位置に貴金属が析出する。貴金属の電着精度は銅に比べて格段に良く、貴金属の安定性により析出後の消失が防止できるだけでなく、欠陥の位置が判り判別し易いように絶縁膜上に刻み込みを入れるような応用において、蝕刻等を用いることが可能である。特に金は他の金属と色が異なるため視覚的に識別し易いので、欠陥の位置の特定に有利である。
【0027】
電解質溶液としては、貴金属を溶解した酸溶液が用いられる。貴金属には、金、銀及び白金族元素があり、白金族元素にはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金が含まれる。貴金属は王水に溶解するので、貴金属の王水溶液を調製し、これを塩酸、硫酸、硝酸等の酸の水溶液に適宜配合して電解質溶液を調製することができる。硫酸は絶縁膜表面に残存し易く、水洗によって速やかに除去し難いので、硫酸を用いた電解質溶液で操作した場合、欠陥がない絶縁膜表面にもこれらの金属が析出し易い。このようなことから、塩酸水溶液又は硝酸水溶液を用いるのが特に好ましい。電解質溶液に含有される金属成分は貴金属に限定されるものではなく、更に他の金属イオンを含有させてもよい。
【0028】
シリコン基板を陰極として用いるためには、シリコン基板に陰極電圧を印加する必要がある。これは、例えば、導電性部材にシリコン基板の裏面(評価する絶縁膜と反対側の面)を接触固定してこの導電性部材に陰極電圧を印加することによって可能である。導電性部材を形成する材料としては、常温で導電性固体であればいかなるものでもよい。銅、アルミニウム、銀、鉄、金、白金、パラジウムなどが挙げられるが、銅、アルミニウム、銀、鉄が価格が安く、加工性も良いので好ましい。シリコン基板には通常自然酸化膜が形成されているので、シリコン基板裏面の自然酸化膜を貫いて内部の金属シリコンに接続するような先が鋭く尖った凹凸を導電性部材のシリコン基板との接触面に設けることが望ましい。凹凸の落差が大きいほどその効果は大きいが、大きすぎると導電性部材が破損し易くなる。また、小さすぎるとシリコン基板を重ね合わせて取付けた時に、シリコン基板裏面の自然酸化膜を貫くことが困難となる。これらを考慮すると、凹凸の大きさは0.02〜200μm、望ましくは0.1〜20μmとするのがよい。導電性部材表面の凹凸の作製手段は、絶縁膜中の欠陥中心部を中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出するのを直接的にも間接的にも妨害するのでなければいかなる手段でも良く、先の尖った金属ピンセットや針等で導電性金属薄板の表面全面を傷つけて作製しても良い。鋭い凹凸でシリコン基板裏面の自然酸化膜を貫いてシリコン基板との電気接続を形成することにより、オーミック電極の形成が不要となり、操作も簡便となる。
【0029】
シリコン基板と導電性部材とを重ね合わせて固定保持するための手段は、絶縁膜中の欠陥中心部を中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出するのを直接的にも間接的にも妨害するのでなければ、いかなる手段でも良く、2枚のプラスチック材料で基板の端部を挟み、プラスチック材料のネジで絞るなどの手段が好適に用いられる。また、電解質溶液がシリコン基板裏面と接触しないようにするためには、低イオン化傾向の金属が析出するのを直接的にも間接的にも妨害するのでなければいかなる手段でも良く、ゴム製のOリングを用いて、プラスチック材料とシリコン基板等との間に挟むようにしてもよい。
【0030】
陰極と対をなす陽極の材料としては、常温で導電性固体であり、且つ、イオン化傾向が水素よりも小さな金属であればいかなるものでもよい。銅、金、白金、パラジウムなどが挙げられるが、金、白金などの貴金属が化学的にも安定であるので好ましい。
【0031】
本発明の第2の特徴は、電解質溶液に水溶性有機溶剤を添加することである。水溶性有機溶剤を添加することによって、絶縁膜表面に付着した有機物を溶解除去できるので、絶縁膜に電圧を印加して直流電流を通電した時に、電気化学的作用により絶縁膜中の欠陥部を中心として絶縁膜表面に精度良く金属成分を析出させることができる。
【0032】
水溶性有機溶媒としては、絶縁膜表面に付着した有機物を除去でき、かつ欠陥の検出を直接的にも間接的にも妨害するものでなければ、いかなるものでも良く、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトンなどの水溶性有機溶媒が好ましい。
【0033】
欠陥検出を行うシリコン基板を酸化性の酸溶液を含む溶液であらかじめ洗浄すると、絶縁膜表面に付着していた銅を除去できる。従って、絶縁膜に直流電圧を印加した時に、電気化学的作用により絶縁膜中の欠陥中心部を中心として表面に貴金属をさらに精度良く析出させることができる。又、貴金属を析出させたシリコン基板を酸化性の酸溶液で洗浄すると、銅による絶縁膜の汚染があった場合などに、銅を溶解して除去することができる。酸化性の酸溶液としては、絶縁膜表面に付着した銅を溶解して除去でき、且つ、欠陥の検出を直接的にも間接的にも妨害するものでなければ、いかなるものでも良く、例えば、硝酸、過酸化水素と塩酸の混合溶液、硝酸と塩酸の希混合溶液などが好ましい。
【0034】
上述に従って金属を所定時間析出させたシリコン基板に、逆方向の電圧、つまりシリコン基板が正電極となるような電圧を印加して析出させた時より少ない電流を通電すると、析出した金属が中央部(欠陥の中心位置)から溶出し始め、析出金属の形状が環状になる。この後再度、負電極となるように電圧を印加してさらに少ない電流を通電すると、環状析出金属の中央からまた金属の析出が開始される。このような操作を繰り返すことによって、析出金属の形状が同心円状になり、欠陥の存在確認が容易になると共に、迅速且つ精度良く欠陥の相対的大きさ、欠陥の分布及び欠陥の中心特定を行うことが容易になる。又、電解質溶液を変更したり印加する電圧を変えることによって、1回目に析出させる金属と異なる金属を2回目に析出させることもできる。段階的に異なる金属を析出させる場合の好ましい一形態として、最初に析出させる金属が貴金属でありイオン化傾向の小さな金属から順番に段階的に析出させる形態がある。
【0035】
シリコン基板を正電極として電圧を印加して析出金属を溶解させる際、電解液は、析出した金属のうち目的の金属を溶解して除去でき、かつ欠陥の検出を直接的にも間接的にも妨害するものでなければいかなるものでも良いが、酸化性の希酸溶液を用いるのが好ましい。例えば、希硝酸、過酸化水素と希塩酸の混合溶液、もしくは希硝酸と希塩酸の混合溶液などの酸化性の希酸溶液を電解液として用いるのが好ましい。
【0036】
上述のように直流電圧の向き及び大きさを制御しながら印加するための手段は、絶縁膜中の欠陥中心部を中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出するのを直接的にも間接的にも妨害するのでなければいかなる手段でも良く、直流電圧の向きと大きさを任意に可変できる可変直流電圧発生装置、直流電圧の大きさを任意に可変できる可変直流電圧発生装置と接続切り替えスイッチとの組合せなどが挙げられる。簡便性の点から、直流電圧の向きと大きさを任意に可変できる可変直流電圧発生装置を用いる方法が好ましい。
【0037】
あるいは、例えば銅を析出させる工程の終了前に銅よりもイオン化傾向の小さな貴金属イオン水溶液を電解質溶液に添加することによって、絶縁膜中の欠陥中心部を中心として貴金属も析出させてもよい。析出した貴金属と銅とでは色が異なるため容易に識別できるので、絶縁膜の欠陥の大きさと面内分布及び欠陥中心を更に迅速且つ簡便に精度良く観察することができる。
【0038】
銅を含有する電解質溶液を用いて絶縁膜上に銅を析出させる場合、銅と反応して錯体化する錯化剤を電解質溶液に配合すると、析出する銅粒子が小さくきめ細かくなる。錯化剤としては、例えば、アンモニウムイオン(NH4 +)、シアン(CN−)、有機酸(シュウ酸、酒石酸、クエン酸、酢酸)、キレート剤(EDTA,CyDTA,NTA,EDDHA)等が挙げられる。
【0039】
また、金属を析出させた後に、酸化性の希酸溶液を含む溶液でシリコン基板を洗浄することによって、過剰に析出した金属を徐々に溶解して除去できる。従って、絶縁膜の欠陥の大きさ及び欠陥中心と欠陥の面内分布を上記よりも更に迅速且つ簡便に精度良く観察することができる。
【0040】
上述の方法に従って金属を析出させた後、金属析出物の外側周辺をマーキングし、酸化性の酸溶液で金属析出物の一部もしくは大部分を選択的にエッチングしてもよい。マーキングの手段としては、析出した金属の位置を簡便に示すことができ、かつ欠陥の検出を直接的にも間接的にも妨害するものでなければいかなるものでも良く、例えば、レーザによるマーキング等が好ましい。
【0041】
イオン化傾向の小さな金属から順番に複数種の金属を析出させ、析出寸法が段階的に大きくなるようにしてもよい。
【0042】
シリコン基板に析出させた金属が貴金属である場合、硝酸を用いて基板を洗浄すると、環境からの汚染により付着した銅等の金属は溶出するが、欠陥位置を示す析出貴金属は消失しない。更に、絶縁膜上にシリコン膜があると、析出貴金属によって被覆されている部分以外のシリコン膜表面は硝酸による酸化を受けて酸化珪素を生じ、この後に弗酸によって更に処理するとケイフッ化水素酸となり溶解する。この結果、析出貴金属の被覆部分以外のシリコン膜表面がエッチングされ、段差が形成される。従って、この後に王水等を用いて析出金属をシリコン基板から除去しても、欠陥位置は段差によって特定することができる。
【0043】
図1は、上述した欠陥検出方法を実施する検出処理装置の一例を示す。この検出処理装置1は、処理部2と処理制御部3とから構成され、処理部2は、電解質溶液Eを収容するための貯蔵容器4と、その貯蔵容器4内に配置される2つの電極部(電極板)5a,5bとから構成される。電極部(電極板)5aは、試料基板(Si基板)6に電圧を印加するために接触固定される。保持具8は、試料基板6と電極部5aを接触固定する。保持具8はテフロン等の耐酸性樹脂によって製造される。処理制御部3は、供給する直流電圧の方向及び大きさが可変である可変直流電圧発生装置9と、電流計10と、電圧計11とから構成される。可変直流電圧発生装置9は、電極部5a及び電極部5bと電気的に接続され、可変直流電圧発生装置9と電極部5aとの電気接続は、電流計10及び保持具8を介して形成されている。試料基板6は一定の厚さを有し、所定厚さの絶縁膜(SiO2膜)12が形成されており、絶縁膜12の表面が板状の電極部5bと平行になるように配置されている。電極部5aの表面には、試料基板6を圧接した時に試料基板6の裏側表面にある自然酸化膜を貫通して内部のシリコンと導通するように鋭く微細な凹凸が刻設されている。尚、図1には示していないが、保持具8自体を固定保持するための保持具固定台や、他方の電極部5bを固定保持するための電極固定保持具、電解質溶液Eの濃度を常に均一にするためのマグネチックスターラー、印加する直流電圧の変動を小さく制御するための抵抗等を必要に応じて配置してもよい。
【0044】
上記構成において、電極部5aが負電極、電極部5bが正電極となるように電圧を印加すると、電極部5aにより絶縁膜12に等しく電圧が印加される。絶縁膜12表面は、欠陥13の有無により局所的に電流値の差が生じ、欠陥13に対応する位置の絶縁膜12表面に電解質溶液E中の金属成分が析出し始め、析出した金属14によって斑点が形成される。
【0045】
図1の検出処理装置1によって欠陥13の対応位置に金属を析出させた試料基板6は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡等の物理観察装置によって観察することができる。従って、このような観察装置を検出処理装置に隣接して配置される。
【0046】
上記検出処理装置1を用いて行う検出処理の一例を図2を参照して以下に記載する。
【0047】
検出処理装置1の貯蔵容器4に銅イオンを含有する電解質溶液Eを収容し、電極部5aを負極、電極部5bを正極として電圧を印加することによって試料基板6Aの絶縁膜12A中の欠陥13Aが存在する位置に銅が析出する。次に、印加する電圧を下げ且つ逆転させて電極部5aを正極、電極部5bを負極として電圧を印加すると、析出した銅の中央部から銅が溶出し始め、図2に示すように試料基板6Aの絶縁膜12A上に環状析出銅20が得られる。この後、更に印加する電圧を下げ且つ逆転させて電極部5aを負極、電極部5bを正極として電圧を印加するすると、環状析出銅20の中央に同心円状に再度銅が析出する。更に印加する電圧を下げ且つ逆転させて電極部5aを正極、電極部5bを負極として電圧を印加すると、内側の析出銅の中央部から銅が溶出し始め、2重の環状析出銅20,21が得られる。この後、電解質液に貴金属イオンを含有する溶液を添加し、再度、印加する電圧を下げ且つ逆転させて電極部5aを負極、電極部5bを正極として電圧を印加するすると、環状析出銅20,21の中央に同心円状に貴金属22が析出する。析出する貴金属22には、電解質液Eの状態によって銅も含有する。
【0048】
検出処理装置1を用いて行う検出処理の他の例を図3〜5を参照して以下に記載する。
【0049】
検出処理装置1の貯蔵容器4に貴金属イオンを含有する電解質液を収容し、電極部5aを負極、電極部5bを正極として電圧を印加することによって、図3に示すように、試料基板6B上の絶縁膜12Bの欠陥13Bが存在する位置において絶縁膜12Bの表面に貴金属30が析出する。試料基板13Bを一旦取り出して水洗した後、貯蔵容器4の電解質液を卑金属イオンを含有する電解質液に交換して試料基板13Bを再度貯蔵容器4に設置する。次に、印加する電圧を上げ且つ印加時間を長くして電圧を印加すると、図3に示すように卑金属31が析出する。
【0050】
更に、試料基板6Bを取り出して水洗し、図4に示すように、析出した卑金属31の周囲の絶縁膜12Bに、レーザーを用いてマーキング32を施す。この後、試料基板6Bを硝酸に浸すことによって卑金属31がエッチングされ、図5に示すように、絶縁膜12B表面に貴金属30及びマーキング32を有する試料基板6Bが得られる。
【0051】
上記において、絶縁膜を有する基板としてシリコン基板を用いて本発明を説明しているが、本発明の絶縁膜の欠陥を検出する方法は、シリコン基板への適用に限定されるものではなく、他の導電性金属基板上に絶縁膜を形成したものに適用できるのは言うまでもない。また、絶縁膜に関しても、二酸化珪素だけでなく、窒化珪素や他金属の酸化物、窒化物、炭化物等の欠陥検出に適用できる。更に、金属基板上に形成した絶縁膜だけでなく、絶縁膜そのものを直接電極板に接触させて均等に電圧を印加するようにして欠陥検出を行っても良い。
【0052】
【実施例】
以下、本発明の実施の形態について実験結果を参照して更に詳しく説明する。
【0053】
[実施例1]
直径150mm(6インチ)の硼素ドープSiウェハ(比抵抗:6.9Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0054】
〔操作1〕
約3Nの硝酸と約3Nの塩酸とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0055】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0056】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0057】
(電極部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0058】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの金製平板。
【0059】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0060】
金を王水で溶解し、塩酸に加えて約0.0001モル/Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化ケイ素膜表面のみが電解質液と接触した。
【0061】
電極部5a及び電極部5bに+10Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を60分間印加した。これにより、試料基板上に金が析出した。この後、試料基板をおよそ25℃の約3N塩酸を用いて約5分間洗浄し、約25℃の純水で約5分間洗浄して乾燥した。
【0062】
試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察し、析出した金を調べた。この後、試料基板を王水で洗浄して金を溶解除去した。
【0063】
更に、上述の電解質液での金の析出から析出した金の溶解除去までの工程を10回繰り返すことによって、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。顕微鏡観察の結果、析出物は10回とも同一位置に生じ、析出物の直径は10回とも0.6μmであった。析出物は少量の銅を含むことがあり、顕微鏡観察による金と銅との識別は若干難しかった。
【0064】
〔操作2〕
操作1における希塩酸による洗浄処理の代わりに約3Nの希硝酸水溶液による洗浄処理を行ったこと以外は操作1と同様の操作を繰り返すことによって、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。
【0065】
顕微鏡観察の結果、析出物は10回とも同一位置に生じ、析出物の直径は10回とも0.6μmであった。析出物には殆ど銅が検出されず、黄金色の金属光沢によって顕微鏡観察による金の識別が容易であった。
【0066】
〔操作3〕
操作1における希塩酸による洗浄処理を行わなかったこと以外は操作1と同様の操作を繰り返すことによって、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。
【0067】
顕微鏡観察の結果、析出物は10回とも同一位置に生じ、析出物の直径は10回とも0.6μmであった。銅の析出が少量あり、顕微鏡観察による金と銅との識別は若干難しかった。
【0068】
〔操作4〕
塩化第二銅を塩酸水溶液に溶解し、銅の濃度が約0.001モル/Lの約0.1Nの塩酸水溶液を調製した。これに、エタノールを容積比で0.5%となるように添加して銅を含有する電解質液を得た。
【0069】
操作1における電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に代え、電解質液を上述の銅を含有する電解質液に交換したこと以外は操作1と同様の操作を繰り返すことによって、析出した銅の顕微鏡観察を10回行った。
顕微鏡観察の結果、7回は銅が析出していたが、3回は析出しなかった。析出物の直径は0.3〜0.6μmの範囲で変動していた。これは、一度析出した銅が化学的に不安定であるために、表面酸化によって溶解したり消失したものと考えられる。
【0070】
〔操作5〕
操作1における電解質液の調製で、エタノールを添加しなかったこと以外は操作1と同様の操作を繰り返し、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。
【0071】
顕微鏡観察の結果、9回においては金が析出していたが、1回は析出しなかった。析出物の直径は0.4〜0.6μmの範囲で変動していた。これは、絶縁膜表面に有機物が付着していたために金の析出が不安定になり、消失したものと考えられる。
【0072】
[実施例2]
直径150mm(6インチ)のリンドープSiウェハ(比抵抗:2.9Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。さらにこの上にCVD法により厚さ200オングストロームのポリSi膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0073】
〔操作6〕
約1Nの硝酸と約1Nの塩酸とを1:3(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で5分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0074】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0075】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0076】
(電極部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0077】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの金製平板。
【0078】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0079】
金を王水で溶解し、塩酸に加えて約0.0001モル/Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の窒化ケイ素膜上部のポリシリコン膜表面のみが電解質液と接触した。
【0080】
電極板7及び電極部5bに+10Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を60分間印加した。これにより、試料基板上に金が析出した。この後、試料基板をおよそ25℃の約4N硝酸を用いて約5分間酸化処理し、約25℃の約1N弗酸水溶液で約5分間エッチング処理する操作を5回繰り返した後に、純水で洗浄して乾燥した。
【0081】
試料基板表面に析出した金の周囲にレーザーマーキングを行い、試料基板の表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。更に、析出した金が示す欠陥位置に基づいて、透過型電子顕微鏡から放射する電子線が透過するようにFIB(収束イオンビーム発生装置)等を用いて欠陥を含む試料基板を横方向から薄片状にし、欠陥の構造をTEM(透過型電子顕微鏡)を用いて観察した。
【0082】
観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中心として析出していた。析出物の周囲のポリSi膜は約100オングストロームエッチングされていたので、欠陥の位置特定及び構造観察は容易であった。銅などの他金属成分の析出は殆どなく、光学顕微鏡による金の識別は、黄金色の金属光沢により容易であった。
【0083】
〔操作7〕
操作6における弗酸によるエッチングを行わなかったこと以外は操作6と同様の操作を行い、析出した金及び試料基板の観察を行った。
【0084】
観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中心として析出しており、光学顕微鏡による金の識別は容易であった。析出物の周囲のポリSi膜はエッチングされていないので、欠陥の位置特定及び構造観察は若干難しかった。
【0085】
〔操作8〕
操作6における硝酸による酸化処理を行わなかったこと以外は操作6と同様の操作を行い、析出した金及び試料基板の観察を行った。
【0086】
観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中心として析出していたが、銅の析出も少量あったため、光学顕微鏡による金の識別は若干難しかった。析出物の周囲のポリSi膜は約10オングストロームエッチングされていたので、欠陥の位置特定及び構造観察は比較的容易であった。
【0087】
〔操作9〕
操作6における硝酸による酸化処理及び弗酸によるエッチングを行わなかったこと以外は操作6と同様の操作を行い、析出した金及び試料基板の観察を行った。
【0088】
観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中心として析出していたが、金以外に銅等の金属の析出も少量あったため、光学顕微鏡による金の識別は若干難しかった。析出物の周囲のポリSi膜はエッチングされていないので、欠陥の位置特定及び構造観察は難しかった。
【0089】
〔操作10〕
塩化第二銅を塩酸水溶液に溶解し、銅の濃度が約0.001モル/Lの約0.1Nの塩酸水溶液を調製した。これに、エタノールを容積比で0.5%となるように添加して銅を含有する電解質液を得た。
【0090】
操作6における電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に代え、電解質液を上述の銅を含有する電解質液に交換したこと以外は操作6と同様の操作を行い、試料基板の観察を行った。
【0091】
試料基板には、欠陥の位置特定が可能な銅の析出は見られなかった。これは、一度析出した銅が硝酸での処理によって溶解し消失したためと考えられる。
【0092】
[実施例3]
直径150mm(6インチ)の硼素ドープSiウェハ(比抵抗:7.2Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0093】
〔操作11〕
約2Nの硝酸と約2Nの塩酸とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0094】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0095】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0096】
(電極部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0097】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板。
【0098】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0099】
塩化第2銅を塩酸水溶液で溶解し、約0.001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化珪素膜表面のみが電解質液と接触した。
【0100】
電極部5a及び電極部5bに+10Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を20分間印加し、次に−9Vの電圧を18分間印加した。この後、更に+5Vの電圧を5分間、−4.5Vの電圧を4.5分間、+2Vの電圧を1分間印加した。
【0101】
この後、試料基板を約25℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0102】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出物が銅によって形成されていた。外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0103】
〔操作12〕
金を王水で溶解し、塩酸に加えて金の塩酸溶液を調製し、これを操作11において調製した電解質液に添加して、約0.001モル/Lの濃度で銅を含み約0.00003モル/Lの濃度で金を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。+2Vの電圧を1分間印加した時に、これを電解質液として用いたこと以外、操作11と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0104】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出物が形成されていた。析出物の中心部分は金で形成され、周辺部分は銅で形成されていた。外径が0.02μm以上の銅による析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の銅による大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差0.1μmの精度で特定できた。
【0105】
〔操作13〕
操作11における電圧印加を+10Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)による20分間の印加のみとしたこと以外は操作11と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0106】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によって形成されていた。直径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、直径が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定できた。
【0107】
〔操作14〕
操作13における混酸溶液による試料基板の洗浄を省略し、電解質液にエタノールを添加しなかったこと以外は操作13と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0108】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によって形成されていた。直径が0.2μm以下の析出物は欠陥存在の特定が困難であった。又、直径が10μm以上の大きい析出物において、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0109】
[実施例4]
直径150mm(6インチ)のリンドープSiウェハ(比抵抗:3.5Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0110】
〔操作15〕
約2Nの硝酸と約2Nの塩酸とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0111】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0112】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0113】
(電極板部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0114】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板。
【0115】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0116】
塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化珪素膜表面のみが電解質液と接触した。
【0117】
電極部5a及び電極部5bに+11Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を20分間印加し、次に−10Vの電圧を18分間印加した。この後、更に+5Vの電圧を5分間、−4.5Vの電圧を4.5分間、+2Vの電圧を1分間印加した。
【0118】
この後、試料基板を約25℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0119】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出物が銅によって形成されていた。外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0120】
〔操作16〕
白金を王水で溶解し、塩酸に加えて白金の塩酸溶液を調製し、これを操作15において調製した電解質液に添加して、約0.001モル/Lの濃度で銅を含み約0.00003モル/Lの濃度で白金を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。+2Vの電圧を1分間印加した時に、これを電解質液として用いたこと以外は操作15と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0121】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出物が形成されていた。析出物の中心部分は白金で形成され、周辺部分は銅で形成されていた。外径が0.02μm以上の銅による析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の銅による大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差0.1μmの精度で特定できた。
【0122】
〔操作17〕
操作15における電圧印加を+11Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)による20分間の印加のみとしたこと以外は操作15と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0123】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によって形成されていた。直径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、直径が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定できた。
【0124】
〔操作18〕
操作17における混酸溶液による試料基板の洗浄を省略し、電解質液にエタノールを添加しなかったこと以外は操作17と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0125】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によって形成されていた。直径が0.2μm以下の析出物は欠陥存在の特定が困難であった。又、直径が10μm以上の大きい析出物において、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0126】
[実施例5]
直径150mm(6インチ)の硼素ドープSiウェハ(比抵抗:7.1Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0127】
〔操作19〕
約2Nの硝酸と約2Nの塩酸とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0128】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0129】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0130】
(電極部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0131】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.02cmの金製平板。
【0132】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0133】
金を王水に溶解し、約0.0001モル/Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して第1の電解質液とした。
【0134】
他方、塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して第2の電解質液とした。
【0135】
第1の電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化ケイ素膜表面のみが第1の電解質液と接触した。電極部5a及び電極部5bに+2Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を2分間印加した。
【0136】
次に、電解質液を第2の電解質液に交換し、電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に交換して、+10Vの電圧を20分間印加した。
【0137】
この後、試料基板の酸化膜上に析出した金属の周囲4箇所に、レーザーを用いて切込みを入れることによってマークとした。このマークは、延長線の交わる点が析出物の中心を示すように形成し、且つ、4つの切込みのうちの1つが他の3つと大きさや形状が異なるようにして基板の方向等が判るようにした。
【0138】
マークを形成した試料基板の酸化膜上の銅を、約2N硝酸を用いて約25℃で約10分間エッチング処理し、約25℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0139】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に金が析出していた。又、レーザーマーキングの際に、外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効でありマーキングが可能であった。マークの状態から、欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に金及び銅が析出した後に、エッチングによって銅を除去できた。従って、エッチング処理前の外径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、金の析出物により欠陥の中心位置を最大誤差0.05μmの精度で特定できた。
【0140】
〔操作20〕
レーザーマーキング及びエッチング処理を行わないこと以外は実施例19と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0141】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に金及び銅が同心円状に析出していた。金は銅で被覆され、中心部に位置していた。外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0142】
〔操作21〕
操作19における電圧印加を、第1の電解質液を用いた+2Vの電圧印加のみとしたこと以外は操作19と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0143】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に金が析出していた。金の外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい金の析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0144】
〔操作22〕
操作19における電圧印加を、第2の電解質液を用いた+10Vの電圧印加のみとし、レーザーマーキング及びエッチング処理を行わないこと以外は操作19と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0145】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に銅が析出していた。外径が0.2μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。外径が10μm以上の大きい銅の析出物では、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0146】
[実施例6]
直径150mm(6インチ)のリンドープSiウェハ(比抵抗:3.4Ωcm、厚さ:625μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作を行った。
【0147】
〔操作23〕
約2Nの硝酸と約2Nの塩酸とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0148】
乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のように設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の通りである。
【0149】
(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25cmの直方体型上面開放容器。
【0150】
(電極部5a) 直径150mmφ(6インチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレスピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成したもの。
【0151】
(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚さ0.02cmの白金製平板。
【0152】
(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製Oリング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0153】
白金を王水に溶解し、約0.0001モル/Lの濃度で白金を含む約0.5N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して第1の電解質液とした。
【0154】
他方、塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加して第2の電解質液とした。
【0155】
第1の電解質液を貯蔵容器4に投入した。これにより、試料基板の窒化ケイ素膜表面のみが第1の電解質液と接触した。電極部5a及び電極部5bに+2Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を2分間印加した。
【0156】
次に、電解質液を第2の電解質液に交換し、電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に交換して、+10Vの電圧を30分間印加した。
【0157】
この後、試料基板の窒化ケイ素膜上に析出した金属の周囲4箇所に、レーザーを用いて切込みを入れることによってマークとした。このマークは、延長線の交わる点が析出物の中心を示すように形成し、且つ、4つの切込みのうちの1つが他の3つと大きさや形状が異なるようにして基板の方向等が判るようにした。
【0158】
マークを形成した試料基板を、約2N硝酸を用いて約25℃で約10分間エッチング処理し、約25℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0159】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に白金が析出していた。又、レーザーマーキングの際に、外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効でありマーキングが可能であった。マークの状態から、欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に白金及び銅が析出した後に、エッチングによって銅が除去できた。従って、エッチング処理前の外径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、白金の析出物により欠陥の中心位置を最大誤差0.05μmの精度で特定できた。
【0160】
〔操作24〕
レーザーマーキング及びエッチング処理を行わないこと以外は実施例23と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0161】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に白金及び銅が同心円状に析出していた。白金は銅で被覆され、中心部に位置していた。外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0162】
〔操作25〕
操作23における電圧印加を、第1の電解質液を用いた+2Vの電圧印加のみとしたこと以外は操作23と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0163】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に白金が析出していた。白金の外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径が10μm以上の大きい金の析出物であっても、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0164】
〔操作26〕
操作23における電圧印加を、第2の電解質液を用いた+10Vの電圧印加のみとし、レーザーマーキング及びエッチング処理を行わないこと以外は操作23と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0165】
顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応する位置に銅が析出していた。外径が0.2μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。外径が10μm以上の大きい金の析出物では、欠陥の中心位置を最大誤差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0166】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の欠陥検出方法を用いれば、絶縁膜の欠陥の位置、大きさ及び分布を迅速且つ簡便に精度良く決定できるので、その工業的価値は非常に大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜の欠陥検出方法を実施する検出装置の一具体例を示す概略構成図である。
【図2】図1の検出処理装置を用いて実施する欠陥検出方法の一例を説明するための基板の平面図(a)及び断面図(b)。
【図3】図1の検出処理装置を用いて実施する欠陥検出方法の他の例を説明するための一工程図であり、基板の断面図(左)及び平面図(右)。
【図4】図3の工程に続く工程を示す基板の断面図(左)及び平面図(右)。
【図5】図4の工程に続く工程を示す基板の断面図(左)及び平面図(右)。
【符号の説明】
E 電解質溶液
1 検出処理装置
2 処理部
3 処理制御部
4 貯蔵容器
5a,5b 電極部(電極板)
6 試料基板(Si基板)
8 保持具
9 可変直流電圧発生装置
10 電流計
11 電圧計
12 絶縁膜(SiO2膜)
13 欠陥
14 金属
Claims (6)
- 金属を含有する電解質溶液中で絶縁膜が負電極となるように絶縁膜に電圧を印加することによって絶縁膜に存在する欠陥の位置に対応して絶縁膜表面に該電解質溶液の金属を析出させる析出工程を有し、析出した金属によって絶縁膜の欠陥が検出される絶縁膜の欠陥検出方法であって、該電解質溶液の金属は、金、銀及び白金族元素からなる群より選択される貴金属を含むことを特徴とする絶縁膜の欠陥検出方法。
- 前記析出工程の前に、前記貴金属と異なる他の金属を含有する電解質溶液中で前記絶縁膜が負電極となるように絶縁膜に電圧を印加して絶縁膜表面に前記他の金属を析出させる工程と、前記絶縁膜が正電極となるように前記絶縁膜に電圧を印加して、析出した前記他の金属の一部を溶出させる工程とを有することを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
- 金属を含有する電解質溶液中で絶縁膜が負電極となるように絶縁膜に電圧を印加することによって絶縁膜に存在する欠陥の位置に対応して絶縁膜表面に該電解質溶液の金属を析出させる析出工程を有し、析出した金属によって絶縁膜の欠陥が検出される絶縁膜の欠陥検出方法であって、該電解質溶液の金属は、金、銀及び白金族元素からなる群より選択される貴金属を含み、前記析出工程を複数有し、当該複数の析出工程の各々において絶縁膜に析出させる金属が異なりイオン化傾向の小さな金属から順番に析出することを特徴とする絶縁膜の欠陥検出方法。
- 前記析出工程の後に、前記絶縁膜を酸化性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする請求項3記載の欠陥検出方法。
- 前記絶縁膜表面にシリコン膜が形成され、前記析出工程の後に更に、シリコン膜の表面を硝酸を用いて酸化させる酸化工程と、酸化したシリコン膜の表面を弗酸を用いてエッチングするエッチング工程とを有することを特徴とする請求項3記載の欠陥検出方法。
- 前記電解質溶液は、水溶性有機溶剤を含有することを特徴とする請求項3記載の欠陥検出方法。
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