JP3606979B2 - 枚葉式真空処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、枚葉式真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】
従来の真空処理装置には、トレイを使用して各真空処理室に基板を搬送するインライン方式や、共通搬送室の円周上に真空処理室を設けた枚葉式がある。公知のように、インライン方式は図12にその全体を1で示すように、仕込室2、スパッタ室3、4および取出室5がゲートバルブ7b、7c、7dを介して配設されており、これら各真空処理室2、3、4、5はそれぞれ真空ポンプ6a、6b、6c、6dにより独立排気可能となっている。そこで、未処理の基板8がゲートバルブ7aを介して仕込室2に仕込まれると、基板8は仕込室2内のキャリア9に搭載される。そしてゲートバルブ7b、7cの開閉により、このキャリア9がスパッタ室3、4に順次、搬送されてそれぞれの所定のスパッタ処理が行なわれる。その後、成膜された基板8はゲートバルブ7dを介して取出室5へと搬送され、さらにゲートバルブ7eを介して外部に取り出される。なお、図に示したインライン方式の真空処理装置1は仕込室2と取出室5との間に2つのスパッタ室3、4を設けているが、実際は基板8の処理態様に従って、スパッタ室3、4の他に、例えば基板8の加熱および冷却を行う加熱室および冷却室、CVD法による成膜室、エッチング室などの各種真空処理室が設けられることもある。
【0003】
図13は従来の枚葉式真空処理14の配置平面図を示し、ほぼ円筒形状の本体15の外周縁部には45度間隔で仕込室16、加熱室17、スパッタ室18a、18b、18c、18d、冷却室19および取出室20が配設されている。この枚葉式真空処理装置14は成膜されるべき基板(例えばハードディスク)を1枚づつ仕込室16へ仕込み、加熱室17、スパッタ室18a〜18dおよび冷却室19の各真空処理室で真空処理し、取出室20から成膜済の基板を外部に取り出す装置である。これら真空処理室および本体15は各々独立して真空排気可能となっている。
【0004】
この枚葉式真空処理装置14の詳細について説明すると、本体15の内部における基板22の搬送は公知のように図14に示す基板搬送機構23によって行われる。円板状の回転テーブル24の底部には、本体15の一部に固定される支持板25を貫通する軸部24aが真空シールに挿通しており、この下端部は回転テーブル24を所定距離だけ昇降させる昇降駆動部26に固定されている。回転テーブル24の軸部24aにはギヤ30が一体的かつ同心的に固定されており、このギヤ30と、支持板25上に配設される回転駆動部27の駆動軸31との間にタイミングベルト29が巻装されている。図示しない制御装置によりこの回転駆動部27は駆動され、回転テーブル24が所定角度づつで所定のタイミングで回転駆動(インデックシング−indexing)されるようになっている。これにより基板搬送機構23は、枚葉式真空処理装置14の真空処理工程に基づいて駆動されるようになっている。なお、回転テーブル24は本体15内部の所定の真空度に保たれた搬送空間(図14参照)内で上記回転駆動部27および昇降駆動部26により回転駆動および昇降駆動され、さらに回転テーブル24の軸部24aは本体15の底壁15aに対してシール部材を介して支持されており、金属ベローズ28を伸縮させて昇降駆動される。
【0005】
また図14に示すように、回転テーブル24の外周縁部には45度間隔で8個の基板ホルダ32がこの底板32aを介して配設されている。底板32aには図15に示すようにシール部材33が装着されており、また底板32aと回転テーブル24との間は複数のばね34により弾性支持されている。図示せずとも、ばね34の下端部にはそれぞれ台座が固定されており、この台座を介して回転テーブル24に固定されているものとする。なお、基板22はその下端部を基板ホルダ32の上端部に形成された円弧状の溝32bもしくは爪に係合させることにより保持されるようになっている。
【0006】
上述した基板搬送機構23により、図13を参照して、外部から仕込室16を介して枚葉式真空処理装置14に1枚づつ仕込まれた基板22は、それぞれ基板ホルダ32に保持される。回転テーブル24は基板搬送機構23の昇降駆動部26の駆動により所定距離だけ下降し、次いで回転駆動部27の駆動により時計方向(図中矢印)に所定角度(45度)だけ回転し、そして昇降駆動部26の駆動により再び所定距離だけ上昇する。この一連の駆動により、仕込室16に位置していた基板ホルダ32は次工程の真空処理室である加熱室17に位置するので、これに保持される基板22は、共に仕込室16から加熱室17に供給される。なお、このとき仕込室16には次の基板ホルダ32が供給され、これに新たな基板22が保持されるようになっている。図中一点鎖線Pは基板ホルダ32の描く軌跡を示している。
【0007】
加熱室17において所定時間、加熱処理された基板22はその後、所定のタイミングで基板搬送機構23の駆動によりスパッタ室18a〜18dに供給される。これは回転テーブル24が回転駆動部27の駆動により所定角度回転された後、昇降駆動部26の駆動により上昇し、また回転テーブル24上の基板22および基板ホルダ32は、スパッタ室18a〜18dの真空槽内部、すなわち真空処理室へと供給され、所定のスパッタ処理が行われる。このスパッタ処理が終了すると、基板搬送機構23により基板22は順次、冷却室19において冷却された後、取出室20から外部へと排出される。
【0008】
しかしながら、以上のように説明した従来の真空処理装置で、例えばウルトラクリーンテクノロジ(以下、単にUCTと略する)を使用した成膜や特殊なガスを流すプラズマCVDを同一の装置で行うことは、以下の理由で問題がある。すなわち、図12のインライン方式による枚葉式真空処理装置1ではキャリア9を使用するため、同じキャリア9にプラズマCVDによる膜やUCTによる成膜が積層され、キャリア9からの放出ガスが発生したり、膜剥離がおこる恐れがある。また図13の枚葉式真空処理装置14では、加熱室17、スパッタ室18a〜18d、冷却室19の各真空処理室における真空処理の前後で、これら真空処理室すべてが共通の雰囲気となり、UCTとプラズマCVDとを両立させることができない。
【0009】
すなわち、UCTによる成膜とは、H2 O(水)分子の残留ガス分圧が10-9Torr以下の状態での成膜(この場合はスパッタ)のことであるが、UCTとプラズマCVDとを両立させる場合、UCT成膜室とこの前処理側および後処理側の真空処理室とを相隔離する必要がある。その主な理由として、前処理側においては仕込室で粗引きが行われるが、そのガスの回り込みの防止、そして前処理として基板の加熱処理が挙げられるが、この基板からの放出ガスの持ち込みを防止しなければならず、また後処理側においては、これがプラズマCVDによる保護膜成膜の場合、CH(炭化水素)系またはその他のガスを使用するが、そのガスの回り込みを防止しなければならない。特に、基板を搬送するキャリア9または基板ホルダ32にもプラズマCVD膜が付着し、これがUCT成膜室に至るとこれからの放出ガスも考えられる。すなわち、前処理側の真空処理室または後処理側の真空処理室に起因するUCT成膜室の雰囲気の破壊を防止しなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする問題点】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、種々の複合プロセスを可能にする枚葉式真空処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【問題点を解決するための手段】
以上の目的は、回転テーブルの外周縁部に等角度間隔に配設された複数の基板ホルダと、該各基板ホルダの直上方に配設された複数の真空処理室と、前記回転テーブルを回転駆動する第1駆動機構と、前記回転テーブルを昇降駆動する第2駆動機構とから成る枚葉式真空処理機械を複数備え、真空処理工程の順序で、第1の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を仕込室とし、又更に他の少なくとも1つの真空処理室を搬送室とし、第2の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室は第2搬送室とし、同様に、第3の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室を第2搬送室とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第n番目の前記枚葉式真空処理機械を構成し、かつ該第n番目の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室は取出室とし、前記第1、第2駆動機構により前記回転テーブルを所定角度ずつ回転させ、かつ前記回転テーブルを所定距離上昇させて前記各真空処理室を真空絶縁して所定の真空処理を行わせるようにし、前記第1の枚葉式真空処理機械の前記各真空処理室で第1の真空処理を行った基板を前記搬送室及び前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第2の真空処理を行わせ、該第2の真空処理を行った前記基板を前記第2の搬送室及び前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次、前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第3の真空処理を行わせ、前記第2搬送室及び前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して、以下同様に、第4、第5、・・・、第n番目の真空処理を行わせた後、前記取出室より外方に前記第1乃至第n番目の真空処理済の前記基板を取り出すようにし、かつ前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室内と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第1隔離室を設け、該第1隔離室内部に前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室から前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第1搬送手段と、前記第1の枚葉式真空処理機械内と前記第2の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第1ロックバルブを設け、該第1ロックバルブは前記第1隔離室の壁部に形成された一対の第1開口を開閉するための第1弁板を備え、かつ前記第1隔離室と前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室、及び前記第1隔離室と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第2隔離室を設け、該第2隔離室内部に前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室から前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第2搬送手段と、前記第2の枚葉式真空処理機械内と前記第3の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第2ロックバルブを設け、該第2ロックバルブは前記第2隔離室の壁部に形成された一対の第2開口を開閉するための第2弁板を備え、かつ前記第2隔離室と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室、及び前記第2隔離室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室と前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第3隔離室を設け、該第3隔離室内部に前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室から前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第3搬送手段と、前記第3の枚葉式真空処理機械内と前記第4の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第3ロックバルブを設け、該第3ロックバルブは前記第3隔離室の壁部に形成された一対の第3開口を開閉するための第3弁板を備え、かつ前記第3隔離室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室、及び前記第3隔離室と前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第(n−1)隔離室を構成し、常に各前記枚葉式真空処理機械内を相真空絶縁するようにしたことを特徴とする枚葉式真空処理装置、によって達成される。
【0012】
また以上の目的は、回転テーブルの外周縁部に等角度間隔に配設された複数の基板ホルダと、該各基板ホルダの直上方に配設された複数の真空処理室と、前記回転テーブルを回転駆動する第1駆動機構と、前記回転テーブルを昇降駆動する第2駆動機構とから成る枚葉式真空処理機械を複数備え、真空処理工程の順序で、第1の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を仕込室とし、又更に他の少なくとも1つの真空処理室を搬送室とし、第2の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室は第2搬送室とし、同様に、第3の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室を第2搬送室とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第n番目の前記枚葉式真空処理機械を構成し、かつ該第n番目の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室は取出室とし、前記第1、第2駆動機構により前記回転テーブルを所定角度ずつ回転させ、かつ前記回転テーブルを所定距離上昇させて前記各真空処理室を真空絶縁して所定の真空処理を行わせるようにし、前記第1の枚葉式真空処理機械の前記各真空処理室で第1の真空処理を行った基板を前記搬送室及び前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第2の真空処理を行わせ、該第2の真空処理を行った前記基板を前記第2の搬送室及び前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次、前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第3の真空処理を行わせ、前記第2搬送室及び前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して、以下同様に、第4、第5、・・・、第n番目の真空処理を行わせた後、前記取出室より外方に前記第1乃至第n番目の真空処理済の前記基板を取り出すようにし、かつ前記仕込室及び/又は前記取出室と前記枚葉式真空処理機械の外部に連通可能な基板供給室との間に共通の隔離室を設け、該隔離室内部に前記仕込室及び/又は前記取出室と前記基板供給室との間で前記基板を搬送する搬送手段と、前記仕込室及び/又は前記取出室内と前記基板供給室内とを相互に真空絶縁する一対のロックバルブを設け、該ロックバルブは前記隔離室の壁部に形成された一対の開口を開閉するための弁板を備え、かつ前記隔離室と前記仕込室及び/又は前記取出室、及び前記隔離室と前記基板供給室とを交互に真空絶縁可能とし、常に各前記枚葉式真空処理機械の内外とを相真空絶縁するようにしたことを特徴とする枚葉式真空処理装置、によって達成される。
【0013】
【作用】
請求項1の発明のよれば、真空処理工程の順序で、第1の枚葉式真空処理機械の仕込室に1枚づつ仕込まれた未処理の基板は基板ホルダに保持され、第1駆動機構および第2駆動機構の駆動により回転テーブルが所定角度の回転および所定距離の昇降作用を行うことにより各真空処理室を真空絶縁し、各真空処理室において第1の真空処理が行われる。この第1の真空処理が終了すると、回転テーブルの駆動により搬送室および第2の枚葉式真空処理機械の第1搬送室を介して、基板を1枚づつ第1の枚葉式真空処理機械から第2の枚葉式真空処理機械へと搬送するのであるが、基板は第1の枚葉式真空処理機械の搬送室と第2の枚葉式真空処理機械の第1搬送室との間に設けられる第1隔離室の一対の第1開口を介して搬送される。この第1開口は第1隔離室内部に配設される一対の第1ロックバルブにより、第1の枚葉式真空処理機械内と第2の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁可能である。第1の枚葉式真空処理機械の搬送室から第1隔離室内に基板を搬送するときはこの搬送室側の第1開口を開弁し、第1搬送手段により基板が第1隔離室内に搬送された後、再び第1開口を閉弁する。そして、第1隔離室から第2の枚葉式真空処理機械の第1搬送室に基板を搬送するときはこの第1搬送室側の第1開口を開弁し、同じく第1搬送手段により基板が第1搬送室内に搬送された後、再びこの第1開口を閉弁する。これにより、第1の枚葉式真空処理機械内と第2の枚葉式真空処理機械内とは常に相真空絶縁でき、かつ基板のみを搬送することができるので、第1および第2の枚葉式真空処理機械内部の雰囲気が相互に影響を及ぼされることはない。
【0014】
第1隔離室を介して第2の枚葉式真空処理機械に供給された基板は、上述の回転テーブルの駆動により各真空処理室を真空絶縁し、各真空処理室で第2の真空処理が行われる。この第2の真空処理が終了すると、回転テーブルの駆動により第2の枚葉式真空処理機械の第2搬送室および第3の枚葉式真空処理機械の第1搬送室を介して、基板を1枚づつ第2の枚葉式真空処理機械から第2の枚葉式真空処理機械へと搬送するのであるが、基板は第2の枚葉式真空処理機械の第2搬送室と第3の枚葉式真空処理機械の第1搬送室との間に設けられる第2隔離室の一対の第2開口を介して搬送される。この第2隔離室は上述の第1隔離室と同様な作用を行い、第2の枚葉式真空処理機械内と第3の枚葉式真空処理機械内とを常に相真空絶縁することができ、かつ基板のみを搬送することができる。以下、同様にして基板は第3、第4、・・・、第n番目の枚葉式真空処理機械において第3、第4、・・・、第n番目の真空処理が行われるのであるが、各枚葉式真空処理機械の間は第3、第4、・・・、第(n−1)隔離室により常に相真空絶縁される。そして、第n番目の真空処理が行われた基板は第n番目の枚葉式真空処理機械の取出室から1枚づつ外方へと取り出される。
【0015】
請求項3の発明によれば、基板は装置外部の基板供給室から隔離室を介して第1の枚葉式真空処理機械の仕込室に基板が仕込まれるのであるが、基板はこの隔離室に形成される一対の開口を通って仕込室に搬送される。この開口は隔離室内部に配設される一対のロックバルブにより、基板供給室と仕込室とを相互に真空絶縁可能である。基板供給室から隔離室内に基板を搬送するときはこの基板供給室側の開口を開弁し、搬送手段により基板が隔離室内に搬送された後、再び開口を閉弁する。そして、隔離室から仕込室に基板を搬送するときはこの仕込室側の開口を開弁し、同じく搬送手段により基板が仕込室内に搬送された後、再びこの開口を閉弁する。基板は仕込室に位置する基板ホルダに保持されるのであるが、第1駆動機構および第2駆動機構の駆動により回転テーブルが所定角度の回転および所定距離の昇降作用を行うことにより各真空処理室を真空絶縁し、第1の真空処理が行われる。この第1の真空処理が終了すると、回転テーブルの駆動により搬送室および第2の枚葉式真空処理機械の第1搬送室を介して、基板を1枚づつ第1の枚葉式真空処理機械から第2の枚葉式真空処理機械へと供給する。第1搬送室を介して第2の枚葉式真空処理機械に供給された基板は、上述の回転テーブルの駆動により各真空処理室を真空絶縁し、各真空処理室において第2の真空処理が行われる。この第2の真空処理が終了すると、回転テーブルの駆動により第2搬送室および第3の枚葉式真空処理機械の第1搬送室を介して、基板は第3の枚葉式真空処理機械へと供給され、以下、同様に第3、第4、・・・、第n番目の真空処理が行われる。これら第1ないし第n番目の真空処理済の基板は第n番目の枚葉式真空処理機械の取出室より外方へと取り出されるのであるが、上述した仕込室への基板の仕込みとは逆の手順で外部の基板供給室へと移送される。以上により、常に各枚葉式真空処理機械の内外とを相真空絶縁することができるので、装置内での基板の成膜を能率的に、かつ安定して行うことができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明の実施例による枚葉式真空処理装置の配置平面図を示しており、その全体は50で示され、図2はその外観図を示している。本実施例による枚葉式真空処理装置50はハードディスク用基板(アルミニウム合金製)の成膜を行う装置であり、第1の枚葉式真空処理機械(以下、単に第1サテライトと称する)51、第2の枚葉式真空処理機械(以下、単に第2サテライトと称する)52および第3の枚葉式真空処理機械(以下、単に第3サテライトと称する)53から成る。第1サテライト51の本体54には仕込室57、予備室58a、58b、加熱室59a、59b、第1搬送室60、再生室61および予備室58cがそれぞれ45度間隔で配設されている。また、第2サテライト52の本体55には第1搬送室60、加熱室62、第1スパッタ室63a、63b、第2スパッタ室63c、63d、第2搬送室65および再生室66が同様に45度間隔で配設されており、さらに、第3サテライト53の本体56には第2搬送室65、反応室68a、68b、68c、取出室、予備室70および再生室71が同様に45度間隔で配設されている。これらの真空処理室は各々独立して真空排気可能となっている。
【0018】
すなわち、本実施例の枚葉式真空処理装置50は第1サテライト51で基板の仕込み、および前処理としての加熱処理を行い、第2サテライト52では主に磁性層成膜処理を行い、そして第3サテライト53では主に保護膜成膜処理を行うのであるが、特に第2サテライト52の第1スパッタ室63a、63bではCr(クロム)層の成膜、第2スパッタ室64a、64bではCo(コバルト)合金の成膜を行い、これら第1、第2スパッタ室63a、63b、64a、64bはUCT(ウルトラクリーンテクノロジ)成膜室となっている。第3サテライト53の反応室68a〜68cではプラズマCVD(P−CVD)によりC(カーボン)膜の成膜を行うようにしている。
【0019】
次に各サテライト51、52、53の本体54、55、56の構成について説明するが、各本体54、55、56はそれぞれ同様な構成を有するので、代表的に第1サテライト51の本体54について説明する。
【0020】
第1サテライト51の本体54内部には、図13に示した従来の枚葉式真空処理装置14と同様に、図14に示す基板搬送機構23が配設されている。すなわち、回転テーブル24の中央底部には、本体54の一部に固定される支持板25を貫通する軸部24aが真空シールに挿通しており、この下端部は回転テーブル24を所定距離だけ昇降させるための、本発明の構成要素である第2駆動機構としての昇降駆動部26に固定されている。回転テーブル24の軸部24aにはギヤ30が一体的かつ同心的に固定されており、このギヤ30と、支持板25上に配設される、本発明の構成要素でもある第1駆動機構としての回転駆動部27の駆動軸31との間にタイミングベルト29が巻装されている。この回転駆動部27の駆動により、回転テーブル24が所定角度づつ、所定のタイミングで回転駆動されるようになっている。
【0021】
また図14に示すように、回転テーブル24上の外周縁部には45度間隔で8個の基板ホルダ32が配設されており、これは図15に示されるように、基板ホルダ32の底板32aにはシール部材33が装着されており、また底板32aと回転テーブル24との間は複数のばね34により弾性支持されている。図示せずとも、ばね34の下端部にはそれぞれ台座が固定されており、この台座を介して回転テーブル24に固定されているものとする。なお、基板22はその下端部を基板ホルダ32の上端部に形成された円弧状の溝32bに係合させることにより保持されるようになっている。
【0022】
第2および第3サテライト52、53の本体55、56内にも上述のような基板搬送機構23が配設されているのであるが、回転テーブル24は本体54、55、56内の所定の真空度に保たれた搬送空間(図10参照)内で回転駆動部27により回転駆動され、また昇降駆動部26の駆動により所定距離だけ上昇駆動されたときは、それぞれの基板ホルダ32は本体54、55、56に等角度間隔で配設される各真空処理室に収容されるようになっている。このとき基板ホルダ32の底板32aの装着されるシール部材33により、各真空処理室と搬送空間とは相真空絶縁された状態となる。この状態で、それぞれの真空処理室で所定の真空処理がされるようになっている。
【0023】
図2に示すように、第1サテライト51の仕込室57と第3サテライト53の取出室69とは一直線上に並んで配設されており、これら仕込室57および取出室69の下方には直線コンベヤ80が搬送台81の上に敷設されている。直線コンベヤ80には所定の間隔をおいてカセット82が載置されており、それぞれのカセット82は12枚の基板22を収容することが可能となっている。直線コンベヤ80の上流側から矢印aの方向に移送されてくるカセット82が仕込室57の近傍にまで到達すると、ここで基板仕込装置74により1枚づつ基板22が仕込室57へと仕込まれるようになっている。なお、仕込室57は後述するように基板供給室72、隔離室73aおよび仕込室本体76から成り、このうち基板供給室72へと基板22が基板仕込装置74により供給されるようになっている。そこで、この基板仕込装置74の詳細について以下に説明する。
【0024】
図3に基板仕込装置74の要部の拡大図を示すが、基板供給室72の直下方には、図15に示す基板ホルダ32と同様な構成の保持部材85が架台88上に配設されている。すなわち、保持部材85の底板85aにはシール部材86が装着されており、底板85aと架台88との間は複数のばね87により弾性支持されている。これもまた図示せずとも、ばね87の下端部にはそれぞれ台座が固定されており、この台座を介して架台88に固定されているものとする。そして保持部材85の上端部には円弧状の溝85bが形成されており、ここに基板22の下端部を係合させることにより、基板22を保持させるようになっている。また架台88の下端部には、図示せずともこの保持部材85を所定距離だけ昇降させる駆動装置が取り付けられており、保持部材85を図3に示す下降位置から所定距離だけ上昇させたときには、上方の基板供給室72の開口72aを介して底板85aから基板22を含めた保持部材上部を収容させ、かつ底板85aに装着されるシール部材86により基板供給室72内と外気とを相隔離することができるようになっている。
【0025】
保持部材85の側部には、直線コンベヤ80上のカセット82から1枚づつ基板22を保持部材85に転送する転送部材90が配設されており、これは図3ないし図5に示すように軸部91と翼部92とから成る。軸部91は軸方向に所定距離だけ昇降することができ、また軸のまわりに所定角度だけ回動することができるようになっている。他方、翼部92の先端中央部には一対の係合部93、93が配設されており、これら係合部93、93は図4に示すように、翼部92から外方へ所定距離だけ突出することができ、さらにこの位置から上下方向に所定距離だけ移動させることにより、一点鎖線で示す基板22の中心孔22aに係合可能となっている。
【0026】
基板仕込装置74は以上のように構成されるが、次に仕込室57の詳細について説明する。
【0027】
仕込室57は上述したように基板供給室72、隔離室73aおよび仕込室本体76から成っており、図6に隔離室73aの拡大断面図を示す。基板仕込装置74により基板供給室72に供給された基板22は図6に示す隔離室73aを通って第1サテライト51の真空処理室の1つである仕込室本体76に搬送されるのであるが、以下、隔離室73aの詳細について説明する。
【0028】
中継部材98は隔離室73aの底部中央に配設され、これは中継ブロック104、駆動ロッド105および第1駆動部としての駆動部106から成る。この中継部材98の駆動部106はケーシング95の底壁下面中央にシール部材103を介して固定されており、その駆動ロッド105をケーシング95の第1貫通孔102に挿通させている。そして、この駆動ロッド105の端部には、上部に基板22を保持するための係合溝104aを形成した中継ブロック104が固定されており、駆動部106の駆動により中継ブロック104は所定距離だけ昇降駆動されるようになっている。中継部材98は以上のようにして構成されるが、隔離室73aはこの中継部材98を中心に図中左右対称な構成となっている。
【0029】
隔離室73aの左右の側壁には搬送部材97a、97bおよびロックバルブ99a、99bが配設されている。搬送部材97a、97bは搬送ブロック111a、111b、駆動ロッド112a、112bおよび第2駆動部としての駆動部113a、113bとから成る。搬送部材97a、97bの駆動部113a、113bはケーシング95の両側壁外部にシール部材109a、109bを介して固定されており、その駆動ロッド112a、112bをケーシング95の両側壁の第2貫通孔107a、107bに挿通させている。そして、この駆動ロッド112a、112bの端部には、上部に基板22を保持するための係合溝114a、114bを形成した搬送ブロック111a、111bが固定されており、駆動部113a、113bの駆動により搬送ブロック111a、111bは、図6において一点鎖線で示すP(P’)の位置から隔離室73a中央の二点鎖線で示すQの位置まで水平方向に移動可能となっている。なお、この搬送部材97a、97bは図7に示すように、その駆動ロッド112a、112bは端部で二股に分岐しており、その各々の端部に搬送ブロック111a、111bが二分割されて固定されている。これら両ブロック間の間隔は図示するように中継部材98の中継ブロック104の幅より若干大きく形成されている。
【0030】
次に、ロックバルブ99a、99bの詳細について説明する。図6においてケーシング95の底壁部および側壁部にはそれぞれ開口101a、101bおよび第3貫通孔108a、108bが形成されており、開口101a、101bには弁座形成部材100a、100bがシールリング115a、115bを介在して取り付けられている。これに対向して直方形状の弁体114a、114bがその外周縁部に形成した溝にエラストマー等で成るシール部材116a、116bを嵌着していて、弁座形成部材100a、100bと当接して図示するような弁閉状態をとることができる。第3貫通孔108a、108bを気密に固定するように第4駆動部としての駆動部117a、117bがシール部材110a、110bを介してケーシング95の外壁に固定されており、その駆動ロッド118a、118bが第3貫通孔108a、108bに遊嵌して端部に上述した弁体114a、114bを固定している。駆動部117a、117bは弁体114a、114bを図6においてx方向およびy方向に所定距離だけ移動させることができ、弁体114a、114bをy方向のストローク分だけ上方に駆動して一点鎖線で示すRの位置に移動させ、弁開状態をとらせることができるようになっている。これらxおよびy方向の駆動は、図示せずとも、駆動部117a、117b内の駆動ロッド118a、118bには永久磁石が固定されており、これと同心的にこれら永久磁石と対向するように電磁石を配設し、この電磁石の移動および電磁力の調整により行われるようになっている。これにより、弁体114a、114bをx方向の駆動により弁開位置および弁閉位置に移動させ、またy方向の駆動により弁閉位置で弁体114a、114bを弁座形成部材100a、100bに対して押圧させて隔離室73aを密閉するようにしている。
【0031】
上述の開口101aは基板供給室72に連通しており、他方の開口101bは
仕込室本体76に連通しているのであるが、隔離室73a上部のこれら開口101a、101bに対応する位置には基板支持部材96a、96bが配設されている。これら基板支持部材96a、96bは第3駆動部としての駆動部119a、119bおよび支持部120a、120bとから成り、駆動部119a、119bの駆動により支持部120a、120bを図6の位置から開口101a、101bを介してそれぞれ基板供給室72および仕込室本体76内部にまで下降させることができるようになっている。またこの支持部120a、120bの端部には上下一対のアーム121a、121a、121b、121bが配設されており、これらアーム121a、121bは図8に示すように、軸方向および上下方向に移動可能で、図8Cに示すように基板22の中心孔22aに係合することができるようになっている。
【0032】
隔離室73aは以上のように構成され、主として基板支持部材96a、96b、搬送部材97a、97b中継部材98及び第1駆動部106、第2駆動部113a、113b及び第3駆動部119a、119bにより本発明の搬送手段が構成される。また通常、ロックバルブ99a、99bは図6に示すように閉弁状態をとっており、また隔離室73a内部はターボ分子ポンプ83(図2参照)により図示しない排気口を介して所定の真空度に保たれている。
【0033】
第1サテライト51と第2サテライト52との間に配設される第1搬送室60は図10に示すように、第1サテライト51側の搬送室本体V、第2サテライト52側の搬送室本体Wおよびこれら搬送室本体V、Wの間に配設される隔離室73bとから成るが、この隔離室73bは図6を参照して説明した仕込室57の隔離室73aとまったく同一の構成となっている。すなわち、後述するように仕込室57に仕込まれた基板22は加熱室59a、59bにおいて所定の加熱処理が行われた後、この第1搬送室60を通って基板22が第1サテライト51から第2サテライト52へと供給されるのであるが、第1サテライト51側の基板ホルダ32に保持されて搬送室本体Vに収容された基板22は、隔離室73b内部の基板支持部材96a、96b、搬送部材97a、97bおよび中継部材98とから成る搬送手段により第2サテライト52側の搬送室本体W内に収容される基板ホルダ32’に保持される。また、第2サテライト52と第3サテライト53との間に配設される第2搬送室65の隔離室73cも同様に構成される。
【0034】
さらに取出室69について説明すると、図2を参照して、取出室69は取出室本体77、隔離室73dおよび基板供給室123とから成り、この基板供給室123の直下方に、上述した基板仕込装置74と同様な構成の基板取出装置75が配設されている。基板取出装置75は転送部材124および保持部材125等からなり、これにより基板供給室123から外方へ取り出された基板22を前方の直線コンベヤ80上を流れるカセット82内へと収容するようになっている。
【0035】
本実施例の枚葉式真空処理装置50は以上のように構成されるが、次にこの作用について説明する。
【0036】
図2を参照して、仕込室57への基板22の仕込みについて説明する。直線コンベヤ80により移送される未処理の基板22を収容したカセット82が基板仕込装置74の近傍にまで到達すると、転送部材90の翼部92が図示の位置まで回動し、かつ軸部91が軸方向に所定距離下降する。このとき、その翼部92の係合部93、93が基板22の中心孔22aに対向する。すると、これら係合部93、93が軸方向に所定距離だけ突出し、また上下方向に移動することにより係合部93、93が基板22の中心孔22aに係合する。そして軸部91が軸方向に所定距離だけ上昇し、翼部92を所定角度だけ回動させ、再び軸方向に所定距離だけ下降させると、図3に示すように基板22が保持部材85の溝85b上に転送される。そして架台88が所定距離だけ上昇することにより基板22が直上方の基板供給室72内に収容される。
【0037】
図6を参照して、隔離室73a内部において左方の搬送部材97aは先ずP位置にあり、基板22が基板供給室72内に収容されると、ロックバルブ99aはR位置に移動して開口101aを開弁状態とする。すなわち隔離室73aと基板供給室72とが相連通する。なお、このとき保持部材85の底板85aに装着されるシール部材86により基板供給室72と装置外部とは真空絶縁されており、また隔離室73a内部における右方のロックバルブ99bは弁閉位置にあるので隔離室73bと仕込室本体76とは真空絶縁された状態となっている。この状態で基板支持部材96aの支持部120aが下方へと延び、開弁状態となっている開口100aを通って基板供給室72内の基板22の中心孔22aに対して、支持部120aのアーム121a、121aが対向する。この状態を図8Aに示す。次いで図8Bおよび図8Cに示すようにアーム121a、121aが軸方向に突出することにより基板22の中心孔22aを貫通し、そして上下方向に移動して基板22の中心孔22aに係合する。その後、再び支持部120aが上方へと移動し、図6に示す位置まで上昇し、下方の搬送部材97aがP位置から実線で示す位置に、またロックバルブがR位置から実線で示す弁閉状態となり、再び隔離室73aが基板供給室72および仕込室本体76の双方から隔離する。なお、ロックバルブ99aの開閉に伴って隔離室73a内の真空度が低下しても、隔離室73の内部はターボ分子ポンプ83の真空排気作用により常に所定の真空度にまで回復される。
【0038】
基板22を支持した基板支持部材120aは下方の搬送部材97aの搬送ブロック111aに向けて下降し、搬送ブロック111aの係合溝114aに基板を載置する。すると支持部120aのアーム121a、121aが先と逆の手順で基板22の中心孔22aに対する係合状態を解除する。このときの搬送部材97aおよび基板22の状態を簡単にではあるが図7に示す。次いで中継部材98の下降位置で搬送部材97aが図6において右方へと移動し、基板22を保持したまま搬送ブロック111aを図中二点鎖線で示すQの位置まで搬送する。搬送ブロック111aがQの位置に停止すると、中継部材が図6に示す下降位置から上方へと移動し、中継ブロック104の係合溝104aに基板22の下端部を係合させ、さらに上昇することにより搬送ブロック111aに代わって中継ブロック104が基板22を保持する。基板22と搬送ブロック111aとの係合状態が解除されると、搬送ブロック111aは駆動部113aにより再び左方へと移動され、一点鎖線で示すP位置において次の基板を保持すべく待機する。
【0039】
図7を参照して、基板22を保持した中継ブロック104がその上昇位置を保った状態で、右方の搬送部材97bが駆動を開始する。すなわち、駆動部113bの駆動により搬送ブロック111bを中継部材106が位置するQ位置(図7において一点鎖線で示す位置)まで移動し、そこで停止する。そして駆動部106の駆動により中継ブロック104が下降し、基板22を搬送ブロック111bの係合溝114bに係合させ、さらに下降することにより中継ブロック104に代わって搬送ブロック111bが基板22を保持する。次いで搬送ブロック111bは基板22を保持したまま駆動部113bの駆動により図6において実線で示す位置にまで移動して停止する。そこで搬送ブロック111bの直上方に位置する基板支持部材96bの支持部120bが駆動部119bの駆動により下方に移動し、アーム121b、121bを基板22の中心孔22aに対向させ、上述した他方の基板支持部材119aのアーム121a、121aと同様な作用で搬送ブロック111b上の基板22を保持し、その後、所定距離だけ上昇する。この状態で、搬送部材97bがP’の位置まで後退し、またロックバルブ99bがR位置まで後退する。すなわち、ロックバルブ99bは弁開位置にあり、隔離室73aと仕込室本体76とが相連通する。このとき、第1サテライト51の回転テーブル9は上昇位置にあり、回転テーブル9の外周縁部に配設された各基板ホルダ32が仕込室本体76を含む第1サテライト51の各真空処理室内に収容されている。この状態で、基板22を支持している基板支持部材96bの保持部120bは下方へと延び、弁開状態となっている開口101bを介して仕込室本体76に収容される基板ホルダ32へと基板22を載置する。そしてアーム121b、121bと基板22の中心孔22aとの係合状態を解除して再び図6に示す位置まで上昇し、その後、ロックバルブ99bが図示する弁閉状態をとる。
【0040】
以上のようにして、図9に示すように、基板22は1枚づつ基板保持部材85により基板供給室72に供給され、隔離室73a内部の搬送手段、すなわち基板支持部材96aから搬送部材97a、中継部材98、搬送部材97b、次いで基板支持部材96bを経由して仕込室本体76内に位置する第1サテライト51の本体54内の回転テーブル9の外周縁部に固定される基板ホルダ32へと保持される。この隔離室73aにより、基板22の装置外部から第1サテライト51の基板ホルダ32への仕込みは、常に第1サテライト51内の雰囲気すなわち真空状態と外気とを真空絶縁した状態で行うことができる。
【0041】
図1を参照して、仕込室57内において、さらに詳しくは仕込室本体76内において未処理の基板22を保持した基板ホルダ32は、回転テーブル9の所定距離の下降、45度回転(図中矢印の向き)および所定距離の上昇により予備室58aに移送される。このとき、上述のような過程を経て仕込室本体76において新たな未処理の基板22が基板ホルダ32に保持される。そして再び回転テーブル9の下降、45度回転および上昇の一連の動作を繰り返すことにより、仕込室57へと順次、未処理の基板22が基板ホルダ32に保持される。先に未処理の基板22を保持した基板ホルダ32が加熱室59bに供給されると、これより上流側の加熱室59aにも未処理の基板22を保持した基板ホルダ32が供給された状態となるが、この時点で加熱室59aおよび59bにおいて一斉に基板22の所定の真空加熱処理(脱ガス処理)が行われる。なお、予備室58a、58bに供給された基板22はここでは何ら真空処理はされることなく、待機しているだけである。
【0042】
加熱室59a、59bにおける所定の真空加熱処理が終了すると、再び回転テーブル9の上述した一連の駆動が再開され、仕込室57においては上述のように未処理の基板22が順次、仕込まれる。また第1搬送室60に至った基板ホルダ32は図10に示すように第1サテライト51側のすなわち上流側の搬送室本体Vに収容される。ここに収容された加熱処理済の基板22は隔離室73bを介して、第2サテライト52側のすなわち下流側の搬送室本体Wに収容される基板ホルダ32’へと移送される。この第1搬送室60の隔離室73b内に配設される搬送手段は、仕込室57の隔離室73a内に配設される搬送手段と同様な作用で第1サテライト51側の搬送室本体Vから第2サテライト52側の搬送室本体Wへと基板22を搬送するので、その詳細な説明は省略する。
【0043】
第1搬送室を介して第2サテライト52の基板ホルダ32’に供給された基板22は、第1サテライト51と同様に、回転テーブル9の一連の駆動により搬送室本体Wから加熱室62に移送され、ここで再び所定の真空加熱処理(〜280℃)が行われる。このとき、第2サテライト52の搬送室本体W内に位置する基板ホルダ32’は、隔離室73bを搬送されてきた次の基板22を保持する。このようにして順次、基板22が第2サテライト52へと搬送される。加熱室62において所定の加熱真空処理された基板22は第1スパッタ室63a、63bにそれぞれ移送され、ここで先ずCr(クロム)のUCT成膜が一斉に行われる。その後、これら成膜済の基板22を第2スパッタ室64a、64bに移送し、Co合金のUCT成膜を一斉に行う。これら第1、第2のスパッタ処理により基板22に磁性層の成膜が行われる。この第2サテライト52において磁性層の成膜が行われた基板22は順次第2搬送室65を介して第3サテライト53の基板ホルダ32”(図示されていない)へと供給されるのであるが、第2搬送室65の隔離室73cも仕込室57の隔離室73aと同様な作用を行うことにより、基板22を第2サテライト52から第3サテライト53へと搬送する。
【0044】
第2搬送室65を介して第3サテライト53の基板ホルダ32”に供給された基板22は、上述した第1、第2サテライト51、52の回転テーブル9と同様に、第3サテライト53の回転テーブル9が下降、45度回転および上昇の一連の駆動を行い、第1搬送室65から冷却室67へと移送され、所定の冷却処理が行われる。この基板22の冷却処理が終了すると再び回転テーブル9の一連の駆動が再開され、これにより順次、第2サテライト52から第2搬送室65を介して第3サテライト53の基板ホルダ32”に搬送されてきた基板22を冷却室へと供給する。冷却済の基板22はそれぞれ反応室68a〜68cに移送され、ここでプラズマCVD法によりC(カーボン)膜を磁性層の上から成膜する。すなわち保護膜の成膜を行う。反応室68a〜68cにおいて保護膜の成膜が行われた基板22は、回転テーブル9の一連の駆動により取出室69を介して装置外部へと取り出されるのであるが、以下、この基板22の取出作用について説明する。
【0045】
図2を参照して、第3サテライト53の回転テーブル9の一連の駆動により取出室本体77に移送されてきた成膜済の基板22は隔離室73dの上述と同様な搬送手段により基板供給室123に搬送されるのであるが、このとき基板供給室123の直下方に配設される基板取出装置75の保持部材125は基板供給室123内に収容されている。すなわち、先に説明した基板仕込装置74の保持部材85が仕込室57の基板供給室72内に収容されたときの状態と同様に、基板供給室123と外気とを相真空絶縁した状態となっている。この状態で、隔離室73d内の搬送手段の作用により基板22を保持した保持部材125は図2に示す下降位置をとり、転送部材124が上述した基板仕込装置74の転送部材90と同様な作用で保持部材125から直線コンベヤ80上の前方のカセット82へと基板22を転送する。以下、この動作を繰り返すことにより、第3サテライト53で保護膜の成膜が行われた基板22は順次、取出室69から1枚づつ装置外部に取り出され、直線コンベヤ80上のカセット82へと収容される。
【0046】
なお、第1、第2および第3サテライト51、52、53にそれぞれ配設される再生室61、66、71は、各サテライト51、52、53の基板ホルダ32、32’、32”が基板22の真空処理の過程で積層した付着膜の除去、すなわちスパッタクリーニング等による基板ホルダのクリーニングをする真空処理室であり、枚葉式真空処理装置50の運転中でも上記基板ホルダのクリーニング作用を行うことができるようにしている。また付着物の除去が困難な場合は、装置全体を大気にベントすることなしに、これら再生室61、66、71で基板ホルダの交換を行うことができるようになっており、装置の稼働率を向上させるようにしている。
【0047】
本実施例による枚葉式真空処理装置50は以上のような作用を行うのであるが、以下のような効果を奏することができる。
【0048】
すなわち、仕込室57および取出室69のそれぞれに図6に示す隔離室73a(73d)を設けているので、枚葉式真空処理装置50とその外部とを常に真空絶縁することができ、能率的に、かつ基板22への安定な薄膜作成を行うことができる。
【0049】
また、第1搬送室60および第2搬送室65にも同様な隔離室73b、73cを設けているので、各サテライト間の雰囲気を完全に分離することができる。すなわち例えば第2および第3サテライト52、53について言えば、本実施例では第2サテライト52ではUCT成膜を、他方、第3サテライト53ではプラズマCVDによる成膜をそれぞれ行うようにしたが、第3サテライト53ではCH(炭化水素)系その他の特殊なガスを使用する。しかし第2搬送室65の隔離室73cによりこれらの特殊なガスが第2サテライト52に回り込むのを防止することができ、よって第2サテライト52において常に安定なUCT成膜を行うことができる。
【0050】
また隔離室73a〜73dでは基板22のみを搬送するようにしているので、特に第1、第2搬送室60、65について言えば、上述した従来のインライン方式のスパッタ装置1の有していた問題点、すなわち同一キャリア9(基板ホルダ32、32’、32”)にプラズマCVDによる膜や、UCTによる成膜が積層され、キャリアからの放出ガスまたは膜剥離が発生して成膜室の雰囲気を悪化させてしまう、という問題が生じる恐れがない。
【0051】
以上を換言すると、本実施例の枚葉式真空処理装置50によれば、従来、行い得なかったUCT成膜とプラズマCVDによる成膜とがひとつの装置で安定に行うことができる。
【0052】
以上、本発明の実施例について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0053】
例えば以上の実施例では、枚葉式真空処理装置50の各サテライト51、52、53の各真空処理室を図1および図2に示したように配置したが、これに限らず、各真空処理室の配置変更または真空処理室の変更も可能である。例えば、第1サテライト51の予備室58a、58bを加熱室に、また加熱室59a、59bを基板表面改質用スパッタ室に、また第2サテライトの真空処理室を上述の実施例と同様な配置にし、かつ第3サテライト53の反応室68a〜68cをC(カーボン)膜成膜用スパッタ室として配置しても、基板(この例ではガラス基板に好適)の成膜を実施することも勿論、本発明に適用可能である。この場合でも、勿論、上述の実施例と同様な効果を奏することができる。
【0054】
また以上の実施例では、仕込室57および取出室69の双方に同一構成の隔離室73a、73dを設けたが、どちらか一方のみとしてもよい。
【0055】
また以上の実施例では、隔離室内部に配設される一対のロックバルブ99a、99bは電磁力により駆動されるようにしたが、これに代えて、図11に示すような構成のロックバルブ129としてもよい。これは、端部が斜め方向に形成された開口134の縁部にシール部材133を装着させ、これに対向するように弁板130を当接させるようにしたものであり、この弁板130を駆動ロッド131を介して駆動部132により駆動させ、隔離室E内と下方の真空処理室Fとの間を真空絶縁可能としたものである。
【0056】
また以上の実施例では、一対の開口101a、101bは隔離室73a(ないし73d)の底壁部に形成したが、これを側壁部に形成して、隔離室内部における基板の搬送を水平方向を主体にするようにしてもよい。
【0057】
また以上の実施例では、サテライト(枚葉式真空処理機械)を3台として説明したが、これに限らず、第4、第5、・・・、とさらに複数のサテライトを配設して行ってもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の枚葉式真空処理装置によれば、基板の成膜を行う真空処理室の雰囲気をその前処理側および後処理側の真空処理室の雰囲気と完全に分離することができるので、ウルトラクリーンテクノロジ(UCT)による成膜やプラズマCVDによる成膜等の種々の複合プロセスをひとつの装置で両立して行うことができる。更に、請求項2によれば、確実に各枚葉式真空処理機械の真空の独立性を何ら損なうことなく、最小距離でこれら真空処理機械間の転送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による枚葉式真空処理装置の配置平面図である。
【図2】同外観を示す斜視図である。
【図3】図2の要部を示す拡大図である。
【図4】図3の要部を示す正面図である。
【図5】同側面図である。
【図6】本発明の実施例による枚葉式真空処理装置の隔離室の拡大断面図である。
【図7】図6の作用を説明するための要部の簡略した斜視図である。
【図8】本発明の実施例における搬送手段である基板支持部材の作用を説明するための部分概略側面図で、Aは基板との係合位置を示す図、Bは係合作用の途中を示す図、Cは係合状態を示す図である。
【図9】図6の作用を説明する概略斜視図である。
【図10】他の隔離室の配置構成を示す拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例におけるロックバルブの変形例を示す拡大断面図である。
【図12】従来例の真空処理装置を示す部分破断側面図である。
【図13】他の従来例の真空処理装置を示す平面図である。
【図14】図13の内部機構を説明する斜視図である。
【図15】図14の要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
22 基板
24 回転テーブル
32 基板ホルダ
50 枚葉式真空処理装置
51 第1の枚葉式真空処理機械(第1サテライト)
52 第2の枚葉式真空処理機械(第2サテライト)
53 第3の枚葉式真空処理機械(第3サテライト)
57 仕込室
60 第1搬送室
65 第2搬送室
69 取出室
72 基板供給室
73a 隔離室
73b 隔離室
73c 隔離室
73d 隔離室
76 仕込室本体
77 取出室本体
96a 基板支持部材
96b 基板支持部材
97a 搬送部材
97b 搬送部材
98 中継部材
99a ロックバルブ
99b ロックバルブ
101a 開口
101b 開口
111a、111b 搬送ブロック
106 第1駆動部
113a、113b 第2駆動部
117a、117b 第4駆動部
119a、119b 第3駆動部
121a、121b 一対のアーム
123 基板供給室
129 ロックバルブ
134 開口

Claims (3)

  1. 回転テーブルの外周縁部に等角度間隔に配設された複数の基板ホルダと、該各基板ホルダの直上方に配設された複数の真空処理室と、前記回転テーブルを回転駆動する第1駆動機構と、前記回転テーブルを昇降駆動する第2駆動機構とから成る枚葉式真空処理機械を複数備え、真空処理工程の順序で、第1の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を仕込室とし、又更に他の少なくとも1つの真空処理室を搬送室とし、第2の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室は第2搬送室とし、同様に、第3の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室を第2搬送室とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第n番目の前記枚葉式真空処理機械を構成し、かつ該第n番目の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室は取出室とし、前記第1、第2駆動機構により前記回転テーブルを所定角度ずつ回転させ、かつ前記回転テーブルを所定距離上昇させて前記各真空処理室を真空絶縁して所定の真空処理を行わせるようにし、前記第1の枚葉式真空処理機械の前記各真空処理室で第1の真空処理を行った基板を前記搬送室及び前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第2の真空処理を行わせ、該第2の真空処理を行った前記基板を前記第2の搬送室及び前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次、前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第3の真空処理を行わせ、前記第2搬送室及び前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して、以下同様に、第4、第5、・・・、第n番目の真空処理を行わせた後、前記取出室より外方に前記第1乃至第n番目の真空処理済の前記基板を取り出すようにし、かつ前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室内と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第1隔離室を設け、該第1隔離室内部に前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室から前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第1搬送手段と、前記第1の枚葉式真空処理機械内と前記第2の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第1ロックバルブを設け、該第1ロックバルブは前記第1隔離室の壁部に形成された一対の第1開口を開閉するための第1弁板を備え、かつ前記第1隔離室と前記第1の枚葉式真空処理機械の前記搬送室、及び前記第1隔離室と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第2隔離室を設け、該第2隔離室内部に前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室から前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第2搬送手段と、前記第2の枚葉式真空処理機械内と前記第3の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第2ロックバルブを設け、該第2ロックバルブは前記第2隔離室の壁部に形成された一対の第2開口を開閉するための第2弁板を備え、かつ前記第2隔離室と前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室、及び前記第2隔離室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室と前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室との間に共通の第3隔離室を設け、該第3隔離室内部に前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室から前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室へ基板を搬送する第3搬送手段と、前記第3の枚葉式真空処理機械内と前記第4の枚葉式真空処理機械内とを相互に真空絶縁する一対の第3ロックバルブを設け、該第3ロックバルブは前記第3隔離室の壁部に形成された一対の第3開口を開閉するための第3弁板を備え、かつ前記第3隔離室と前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室、及び前記第3隔離室と前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を交互に真空絶縁可能とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第(n−1)隔離室を構成し、常に各前記枚葉式真空処理機械内を相真空絶縁するようにしたことを特徴とする枚葉式真空処理装置。
  2. 前記第1乃至第(n−1)隔離室における前記搬送手段は、
    (1)底部中央に配設され、第1駆動部によって、垂直方向に駆動される中継部材と;
    (2)前記中継部材の両側に配設され、それぞれ第2駆動部によって水平方向に駆動される搬送部材と;
    (3)前記隔離室内の上部に配設され、それぞれ第3駆動部によって垂直方向に駆動され、前記一対の開口の直上方にある基板支持部材と;
    から成り、
    a)前記一対の開口はそれぞれ上流側搬送室本体内と下流側搬送室本体内とに連通しており、
    b)前記一対のロックバルブは前記中継部材の両側に配設され、それぞれ第4駆動部によって駆動され、前記一対の開口を交互に開閉し、前記一方の基板支持部材が下降し、前記一方の開口に連通している前記上流側搬送室本体内に基板ホルダにより保持されている基板を受け取り上昇し、次いで、一方の搬送部材に該基板を受け渡し、該一方の搬送部材の水平方向の移動により、前記中継部材に受け渡し、次いで、他方の搬送部材の前記中継部材への水平方向の移動により、前記中継部材から前記基板を受け取り、次いで、前記他方の基板支持部材の下降により、該他方の搬送部材に保持されている基板を受け取り、更に、該他方の基板支持部材の下降により、前記他方の開口に連通している前記下流側搬送室本体内の基板ホルダに該基板を受け渡すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の枚葉式真空処理装置。
  3. 回転テーブルの外周縁部に等角度間隔に配設された複数の基板ホルダと、該各基板ホルダの直上方に配設された複数の真空処理室と、前記回転テーブルを回転駆動する第1駆動機構と、前記回転テーブルを昇降駆動する第2駆動機構とから成る枚葉式真空処理機械を複数備え、真空処理工程の順序で、第1の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を仕込室とし、又更に他の少なくとも1つの真空処理室を搬送室とし、第2の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室は第2搬送室とし、同様に、第3の前記枚葉式真空処理機械は前記複数の真空処理室のうち少なくとも1つの真空処理室を第1搬送室とし、又他の少なくとも1つの真空処理室を第2搬送室とし、以下、同様に第4、第5、・・・、第n番目の前記枚葉式真空処理機械を構成し、かつ該第n番目の枚葉式真空処理機械の前記第2搬送室は取出室とし、前記第1、第2駆動機構により前記回転テーブルを所定角度ずつ回転させ、かつ前記回転テーブルを所定距離上昇させて前記各真空処理室を真空絶縁して所定の真空処理を行わせるようにし、前記第1の枚葉式真空処理機械の前記各真空処理室で第1の真空処理を行った基板を前記搬送室及び前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第2の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第2の真空処理を行わせ、該第2の真空処理を行った前記基板を前記第2の搬送室及び前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して前記第3の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室、前記各真空処理室に前記第1、第2駆動機構の駆動により順次、前記基板ホルダで支持し、かつ真空絶縁して第3の真空処理を行わせ、前記第2搬送室及び前記第4の枚葉式真空処理機械の前記第1搬送室を介して、以下同様に、第4、第5、・・・、第n番目の真空処理を行わせた後、前記取出室より外方に前記第1乃至第n番目の真空処理済の前記基板を取り出すようにし、かつ前記仕込室及び/又は前記取出室と前記枚葉式真空処理機械の外部に連通可能な基板供給室との間に共通の隔離室を設け、該隔離室内部に前記仕込室及び/又は前記取出室と前記基板供給室との間で前記基板を搬送する搬送手段と、前記仕込室及び/又は前記取出室内と前記基板供給室内とを相互に真空絶縁する一対のロックバルブを設け、該ロックバルブは前記隔離室の壁部に形成された一対の開口を開閉するための弁板を備え、かつ前記隔離室と前記仕込室及び/又は前記取出室、及び前記隔離室と前記基板供給室とを交互に真空絶縁可能とし、常に各前記枚葉式真空処理機械の内外とを相真空絶縁するようにしたことを特徴とする枚葉式真空処理装置。
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