JP3605900B2 - 無線制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線装置を備えた設備機器の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線装置は電波法により送信時には送信しようとしている周波数が使用されていないことを確認の上送信し、周波数が使用されている場合には送信してはいけないことになっている。従来、無線制御装置の使用周波数は、あらかじめ決められた周波数を決められたプログラムに従い特定のタイミングで切り換えることは行うが、無線制御装置それぞれの使用周波数に違いはなかった。
【0003】
また、親機と子機とで通信内容に応じて使用周波数のプログラムを変更する無線制御装置も従来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、無線制御装置を市場において使用する場合、例えばお互いの通信が支障なく受信できるほどの近距離に同じ無線制御装置が複数設置されたとき、それぞれの使用周波数が同じであったり、または同じタイミングで切り換わるため使用周波数で送信できない状態が発生する可能性があった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するもので、市場において極めて近距離に複数の同じ無線制御装置が設置された場合でも、容易に無線通信を行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線制御装置においては、使用許可された全電波周波数の中から識別番号により決定した複数の電波周波数を用いて無線信号を送受信する送受信手段と、電波周波数を切り換えて使用することを前記送受信手段に指示する送受信周波数変更手段を備えたものである。
【0007】
この本発明によれば、複数の同じ無線制御装置が近距離の位置に配設された場合であっても、無線制御装置はそれぞれ異なる識別番号を有し、使用する周波数の組合せが違うため、混信することなく無線通信が行なえる。
【0008】
【発明の実施の形態】
前記目的を達成するために、本発明による無線制御装置の第1の手段は、親機と子機から構成され、両機間で固有の識別番号を持ち、前記識別番号に応じて付与し、交信使用する全電波周波数の中から重複使用を少なくする所定数の電波周波数を用いて無線信号を送受信する送受信手段と、前記所定数の電波周波数を所定使用法に従って切り換え使用することを前記送受信手段に指示する送受信周波数変更手段を備えたものである。
【0009】
本発明の第2の手段は、前記無線制御装置において、親機と子機とで同期して所定時間の計測を繰り返すタイマー手段と、前記タイマー手段により所定時間を計測終了後に受信体制に入るよう子機の受信電源系を制御する電源制御手段と、前記タイマー手段からの所定時間の計測終了信号を受けて前記所定数の電波周波数の切り換え指示をする第1切換指示を行い、親機からの送信を受信した子機が前記送信をした親機の前記送信時の電波周波数をそのまま切り換えずに親機とともに継続使用する第2切換指示をし、返信後に前記第1切換指示をする周波数変更手段を備えたものである。
【0010】
また、本発明の第3の手段は、前記第2の手段の無線制御装置が前記タイマー手段からの所定時間の計測終了信号を受けて前記所定数の電波周波数の切り換え指示をする前記第1切換指示を行い、子機からの送信を受信した親機が前記送信をした子機の前記送信時の電波周波数をそのまま切り換えずに子機とともに継続使用する第3切換指示をし、返信後に前記第1切換指示をする周波数変更手段を備えたものである。
【0011】
そして、本発明の第4の手段は、前記第2の手段の無線制御装置が親機と複数の子機から構成される場合に、子機からの送信に対しての親機の応答は前記第1切換指示の周波数切り換えにしたがい情報を加えて返信し、親機からの送信に対しての子機の応答は前記第2切換指示の周波数切り換えにしたがい返信し、返信後に前記第1切換指示をするようにしたものである。
【0012】
そして本発明の第1の手段によれば、市場において極めて近距離に複数の同じ無線制御装置が設置された場合でも、無線制御装置それぞれが違う識別番号を持ち、使用する周波数の組み合わせが違うため容易に無線通信を行うことができる。
【0013】
本発明の第2の手段によれば、子機が送信を受けた周波数を使用して応答を返すことにより、子機から親機への応答時の使用周波数の空き確率を高め、他の無線制御装置の送信に邪魔されず応答信号を出すことができる。
【0014】
また、本発明の第3の手段によれば、親機が送信を受けた周波数を使用して応答を返すことにより、親機から子機への応答時の使用周波数の空き確率を高め、他の無線制御装置の送信に邪魔されず応答信号を出すことができる。
【0015】
そして、本発明の第4の手段によれば、複数の子機を使用した場合、子機と親機の周波数切り換えを別のものにすることで、1台の子機からの送信に対する応答信号を他の子機が同時に受信できるタイミングで親機が送信し、他の子機へも新しい情報を迅速に伝えることができる。
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1において、1は親機、2は子機8との同期タイミングを計時する親機タイマー手段、3は与えられた識別番号から使用する周波数を決定する演算手段、4は親機送受信周波数変更手段であり親機タイマー手段2の計時時間により演算手段3で決められた周波数を変更する。5は無線信号を送受信する親機送受信手段、6はスイッチ等から成る親機操作手段(信号発生手段でもよい)、7は親機送受信用アンテナである。
【0017】
9は親機1との同期タイミングを計時する子機タイマー手段、10は子機送受信周波数変更手段であり子機タイマー手段9の計時時間により演算手段3で決められた周波数を変更する。11は無線信号を送受信する子機送受信手段、12は子機タイマー手段9の計時時間により子機送受信手段11への電池からの電源供給を制御する電源制御手段、13はスイッチ等からなる子機操作手段(信号発生手段でもよい)、14は子機送受信用アンテナである。
【0018】
次に上記構成における動作を説明する。
親機1はこの場合、AC100Vの電源を無尽蔵に使えるものとし、したがって常時受信でき、必要なときにはいつでも送信し、その後すぐに受信できる状態にある。そして、子機8はこの場合、電池等のエネルギーの制限があるものを電源とし(図示はしていない)、子機タイマー手段9により計時されるタイミングで電源制御手段12が子機送受信手段11に電源を供給することにより間欠受信を行い、子機操作手段13からの信号があるとすぐに送信できる。もちろん、電源の構成は親機と子機が反対でもよいし、どちらもAC100Vでもよいしどちらも電池でもよい。また、電池等であっても消耗時間との兼ね合いで常時受信にしてもよい。
【0019】
図2は本発明の同期通信タイミングチャートの一例である。子機8のスイッチ操作を行うと(P4)、子機8は操作信号を親機1に向けて送信し(K)、常時受信している親機1はこの信号を受信する(L)。その後親機1は子機8へ応答信号(基本的に送信を受けた方は、信号を受信したことを送信側にわかるように応答信号を必ず返す。)を送信し(M)、子機8はそれを受信する(N)。この応答信号の終了時点から所定時間のT4秒後に親機1と子機8はタイミングをあわせて通信できるようにそれぞれタイマー手段2および9を動作させる。
【0020】
ここまでの送受信動作はあらかじめ決められた送受信周波数であるチャンネルAで行われる。この動作によりタイマー同期を確立し子機8ではそれ以降T5秒ごとに電源制御手段12により受信手段の電源をオンさせ周波数B、C、D、B、…で示すように間欠的に受信を行い(P)、親機1も所定時間のT5秒毎に子機8への送信タイミングを周波数B、C、D、B、…で待つようにする(O)。
【0021】
この周波数B、C、Dは、与えられた識別番号をもとに演算手段3により決められた3つの通信チャンネルであり、前述のチャンネルAによる親機1から子機8への応答の際(M)、この周波数情報を送信する。これを子機8が受信し(N)、子機送受信周波数変更手段10で記憶することにより、子機8と親機1で同じ通信チャンネルを共有できる。
【0022】
演算手段3では、例えば、与えられた識別番号の下1桁を一定のチャンネル数(ここでは使用する周波数46チャンネルのうちチャンネル1〜6が間欠通信帯であることから6とする。)でわり算してその余りに1を足してBチャンネルにし、同じように識別番号の下2桁を一定のチャンネル数(ここでは最大チャンネル数の46とする)でわり算してその余りに1を足してCチャンネルにするといった具合である。つまり、識別番号の下2桁が54とすると、チャンネルBは(4÷6の余り)+1で5、チャンネルCは(54÷46の余り)+1で9になる。
【0023】
このように、チャンネルB、C、Dを与えられた識別番号により決定することで、単純計算で46周波数から3周波数を順列のように組み合わせると考えると、46×45×44=91080個の異なる周波数の組み合わせの装置をつくることができ、周波数の重複使用を少なくすることができる。
【0024】
また、タイマー同期の確立以降は次のようなタイミングで親機1、子機8とも送受信周波数を切り換えていく。まず、親機1の受信はI親機受信チャンネルに示すように子機8の間欠受信周期T5秒間はチャンネルB、T5/2秒間はチャンネルC、次のT5/2秒間はチャンネルDを1周期として切り換えていく(1周期の時間配分は別なパターンでもよい)。これは、親機タイマー手段2の計時する時間を親機送受信周波数変更手段4が確認して親機送受信手段5を制御するものである。これに対応する子機8の送信は親機1の受信チャンネルと同一のチャンネルで送信する必要がある。例えば、P5においてスイッチ操作があった場合、子機8は操作信号を送信するが(K)、この時の送信チャンネルは親機1が受信しているチャンネルBに合わせればよい。すなわち(J)で示すように子機8の送信チャンネルは子機タイマー手段9の計時する時間を子機送受信周波数変更手段10が確認して、親機1と同一のタイミングで子機送受信手段11の送信チャンネルを切り換えていく。もし、子機8が送信直前に同一周波数の電波がすでに送信されていると判断したときは、次の送信チャンネルCまで待って送信すれば問題ない。
【0025】
次に、P子機受信チャンネル&タイミングで示すように、子機8の受信は前記したようにT5秒周期で間欠受信を行っているが、このときの受信はまずチャンネルBで受信し、T5秒後の受信タイミングではチャンネルCで受信し、次はチャンネルD、次は再度チャンネルBと周期的に変化させていく。これは子機タイマー手段9が計時するT5秒の経過を子機送受信周波数変更手段10がカウントし、T5秒毎に子機送受信手段11の受信チャンネルを制御することで可能である。これに対応する親機1の送信は子機8の受信チャンネルと同一のチャンネルで送信する必要がある。これは親機タイマー手段2が計時するT5秒の経過を親機送受信周波数変更手段4がカウントし、T5秒毎に親機送受信手段5の送信チャンネルを制御することで可能である。もし、親機1が送信直前に同一周波数の電波がすでに送信されていると判断したときは、T5秒後の次のチャンネルまで待って送信すれば問題ない。
【0026】
以上の例は使用周波数を三つで行ったが、もっと多くして更に周波数の空く確率を高めてもよい。また、演算手段3は親機1に内蔵はしないで、外部で識別番号から演算する手段を持ち、演算結果のみ親機送受信周波数変更手段4に入力してもよいし、親機か子機のどちらか一方で演算してその結果を通信により他方に送ってもよい。
【0027】
次に、P6にて親機1の親機操作手段6により信号が発生した場合、親機送受信手段5はT6秒後の親機送信タイミングでチャンネルDにより子機8に送信し(O)、子機送受信手段11はチャンネルDでこれを受ける(P)。そして、この後の子機8から親機1への応答は、子機送信チャンネルBで行わなければならないところだが、チャンネルDでこれを返す(K)。これは、これから使うチャンネルBがどのような使用状況かわからず、それにくらべ送信を受けたチャンネルDの方が送信を受けることができたという実績があり、応答信号も送信を受けてからすぐに返すことから空いている可能性が高いからである。そして、応答を受ける親機1もチャンネルDで受信するようにする。
【0028】
この子機8から親機1への応答動作が終了すると、その後は次のT5秒周期のタイミングまで、親機、子機ともどもチャンネルBを待つ。こうすることにより、他の子機から送信があった場合も親機は受信することができる。
【0029】
反対に、親機1から子機8への応答時のタイミングチャートを図3に示す。P7にて子機8の子機操作手段13により信号が発生した場合、子機送受信手段11はチャンネルBにより親機1に送信し(Q)、親機送受信手段5はチャンネルBでこれを受ける(R)。そして、T7秒後の親機送信タイミングで、親機送信チャンネルCで子機8へ応答を返すところを、チャンネルBで行う(U)。
【0030】
しかし、子機が複数になってくると、子機で送信要求が発生して親機に信号を送る場合、一台の子機からの信号に合わせたチャンネルで親機が応答を返すと、他の子機の受信チャンネルは本来の親機送信チャンネルのままなので、この親機の応答を受信できないことになる。したがって、次の送信タイミングで他の子機に親機の状態変化を送信することになり、情報の受信遅れが起こることになる。よって、子機が複数ある場合の子機からの送信に対する親機の応答に限り、通信がない場合のチャンネル切り換えを使用するようにする。これにより、親機からの応答を複数の子機が一斉に受信することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の手段によれば、市場において極めて近距離に複数の同じ無線制御装置が設置された場合でも、無線制御装置それぞれが違う識別番号を持ち、使用する周波数の組み合わせが違うため、容易に無線通信を行うことができる。
【0032】
本発明の第2の手段によれば、子機が送信を受けた周波数を使用して応答を返すことにより、子機から親機への応答時の使用周波数の空き確率を高め、他の無線制御装置の送信に邪魔されず応答信号を出すことができる。
【0033】
また、本発明の第3の手段によれば、親機が送信を受けた周波数を使用して応答を返すことにより、親機から子機への応答時の使用周波数の空き確率を高め、他の無線制御装置の送信に邪魔されず応答信号を出すことができる。
【0034】
さらに、本発明の第4の手段によれば、複数の子機を使用した場合、子機から親機への応答時の使用周波数の空き確率を高めながら、親機から子機への応答信号を通信のない場合の周波数切り換えにすることで、1台の子機からの送信に対する応答信号を他の子機が同時に受信できるタイミングで親機が送信し、他の子機へも新しい情報を迅速に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における無線制御装置のブロック図
【図2】同装置の同期通信タイミングチャート
【図3】同装置の親機から子機への応答通信タイミングチャート
【符号の説明】
1 親機
2 親機タイマー手段
3 演算手段
4 親機送受信周波数変更手段
5 親機送受信手段
6 親機操作手段
7 親機送受信アンテナ
8 子機
9 子機タイマー手段
10 子機送受信周波数変更手段
11 子機送受信手段
12 電源制御手段
13 子機操作手段
14 子機送受信アンテナ
Claims (4)
- 親機と子機から構成され、両機間で固有の識別番号を持ち、使用許可されている全電波周波数の中から前記識別番号により決定した複数の電波周波数を用いて無線信号を送受信する送受信手段と、前記電波周波数を切り換え使用することを前記送受信手段に指示する送受信周波数変更手段を備えた無線制御装置。
- 親機と子機とで同期して所定時間の計測を繰り返すタイマー手段と、前記タイマー手段により所定時間を計測終了後に受信体制に入るよう子機の受信電源系を制御する電源制御手段と、前記タイマー手段からの所定時間の計測終了信号を受けて所定数の電波周波数の切り換え指示をする第1切換指示を行い、親機からの送信を受信した子機が送信をした親機の送信時の電波周波数をそのまま切り換えずに親機とともに継続使用する第2切換指示をし、返信後に前記第1切換指示をする周波数変更手段を備えた請求項1記載の無線制御装置。
- タイマー手段からの所定時間の計測終了信号を受けて所定数の電波周波数の切り換え指示をする第1切換指示を行い、子機からの送信を受信した親機が送信をした子機の送信時の電波周波数をそのまま切り換えずに子機とともに継続使用する第3切換指示をし、返信後に前記第1切換指示をする周波数変更手段を備えた請求項2記載の無線制御装置。
- 請求項2記載の無線制御装置が親機と複数の子機から構成される場合に、子機からの送信に対しての親機の応答は第1切換指示の周波数切り換えにしたがい情報を加えて返信し、親機からの送信に対しての子機の応答は第2切換指示の周波数切り換えにしたがい返信し、返信後に前記第1切換指示をする無線制御装置。
Priority Applications (1)
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JP26125395A JP3605900B2 (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 無線制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP26125395A JP3605900B2 (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 無線制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP26125395A Expired - Lifetime JP3605900B2 (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 無線制御装置 |
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Families Citing this family (3)
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-
1995
- 1995-10-09 JP JP26125395A patent/JP3605900B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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