JP3605832B2 - 研磨ツールの制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願発明は、研磨ツールの制御装置に関し、さらに詳しくは自動車のボディ等のワークにおける塗装面の欠陥部等を研磨する場合の研磨ツールの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下塗りや中塗りされた自動車ボディ等のワークの塗装面に対しては、上塗り塗装前にその全面を研磨除去することにより塗装面のレベリングおよび上塗り塗料の密着性を向上させる作業が施されていた。この種研磨作業は、研磨ツールをハンドまたはアーム先端に備えたロボットによって行なわれることとなっており、研磨ツールをワークの湾曲面に沿って移動させるために、実際のワークを研磨ステーションに搬入して前記研磨ツールをワーク塗装面に沿ってティーチングし、該ティーチングに基づいて動作させるようにした技術が良く知られている(例えば、特開昭60−20849号公報参照)。
【0003】
また、上記ワークの塗装面を検査し、塗装不良部分(即ち、欠陥部)を研磨ツールによって研磨除去するために、塗装面を検査する技術として塗装面をカメラ等の撮像手段で撮像し、かくして得られた撮像画像に基づいて欠陥部の位置を判別する手法が従来から多用されている。このようにして得られた欠陥部の位置データに基づいて研磨ツールの制御を行うものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように、研磨ツールによりワークの所定部位の研磨を行うに当たって、研磨ツールの作動パターンをティーチングで記憶させたり、撮像画面から得た位置データによる指令を入力する制御では、正確で質の良い研磨が行えなかったり、ティーチング処理が煩雑となるという問題を有している。
【0005】
即ち、研磨ツールによってワークを研磨する場合には、該研磨ツールはワーク面に対して垂直な法線方向から作業を行わないと良好な研磨が得られないものであり、前記したようにティーチングによってその作動方向を記憶させる作業には極めて煩雑な処理を必要とするとともに、部分的に研磨を行う場合、当該部位の作業方向を多数のティーチングから呼び出してそれに基づいて行う必要がある。
【0006】
また、撮像画面における位置データに基づいて研磨ツールの制御を行う場合、撮像手段により得られた平面画像での位置と3次元形状であるワーク面での位置とは一致せず各種のズレを有しており、しかもそのワーク面に対して垂直な法線方向から研磨ツールを作動させるように設定することは極めて困難な処理を伴うものである。
【0007】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、撮像画面を複数の分割画面に分割し、欠陥部が存在する分割画面における法線データに基づいて研磨ツールの姿勢制御を高精度で行い得るようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明では、上記課題を解決するための手段として、撮像手段により得られたワークの画像を解析し、その解析によるワークの研磨必要部位の位置データに基づいて研磨ツールによってワークの研磨必要部位の研磨を行う研磨ツールの制御装置において、前記撮像手段と対向するワーク面の撮像手段により得られた撮像画面を複数の分割画面に分割し、該分割された各分割画面に対応するワークの3次元データに基づき、前記各分割画面におけるワーク上下方向に対応するX軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のX軸周りの角度を水平面における補正角として求め、かつワーク前後方向に対応するY軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のY軸周りの角度を前記水平面と直交し前記Y軸方向から見た平面である鉛直面における補正角として求め、両補正角を法線データとして記憶する法線データ記憶手段と、前記撮像画面における研磨必要部位を前記分割画面の位置データとして求める解析手段と、該解析手段により求められた位置データおよび前記法線データ記憶手段に記憶されている前記研磨必要部位の分割画面に対応した法線データに基づいて研磨ツールのワーク面に対する姿勢を制御する姿勢制御手段とを付設するようにしている。
【0009】
【作用】
本願発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。
【0010】
即ち、撮像画面を複数に分割して得られた分割画面それぞれについてのワークの3次元データに基づき、前記各分割画面におけるワーク上下方向に対応するX軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のX軸周りの角度を水平面における補正角として求め、かつワーク前後方向に対応するY軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のY軸周りの角度を前記水平面と直交し前記Y軸方向から見た平面である鉛直面における補正角として求め、両補正角を法線データとして記憶しておき、研磨必要部位を有する分割画面の位置データと前記研磨必要部位の分割画面に対応した法線データとに基づいて、研磨ツールのワーク面に対する姿勢(即ち、法線方向姿勢)が制御されることとなる。
【0011】
【発明の効果】
本願発明によれば、撮像手段により得られたワークの画像を解析し、その解析によるワークの研磨必要部位の位置データに基づいて研磨ツールによってワークの研磨必要部位の研磨を行う研磨ツールの制御装置において、前記撮像手段と対向するワーク面の撮像手段により得られた撮像画面を複数の分割画面に分割し、この分割された各分割画面に対応するワークの3次元データに基づき、前記各分割画面におけるワーク上下方向に対応するX軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のX軸周りの角度を水平面における補正角として求め、かつワーク前後方向に対応するY軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のY軸周りの角度を前記水平面と直交し前記Y軸方向から見た平面である鉛直面における補正角として求め、両補正角を法線データとして記憶する法線データ記憶手段と、前記撮像画面における研磨必要部位を前記分割画面の位置データとして求める解析手段と、該解析手段により求められた位置データおよび前記法線データ記憶手段に記憶されている前記研磨必要部位の分割画面に対応した法線データに基づいて研磨ツールのワーク面に対する姿勢を制御する姿勢制御手段とを付設して、撮像画面を複数に分割して得られた分割画面それぞれについてのX軸方向とY軸方向の法線方向成分を法線データとして記憶しておき、該法線データと研磨必要部位を有する分割画面の位置データとに基づいて、研磨ツールのワーク面に対する姿勢(即ち、法線方向姿勢)を制御するようにしたので、研磨ツールを高精度で法線方向姿勢制御できるとともに、記憶データ数の削減および高速化をも図れるという優れた効果がある。
【0012】
【実施例】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の好適な実施例を説明する。
【0013】
図2には、本実施例にかかる研磨ツールの制御装置を備えた自動車製造工場の水研加工ラインの概略平面構造が示されている。なお、以下の説明においては、ワークWとしての車体の前後左右方向が基準とされている。
【0014】
自動車の水研加工ラインLは、中塗り塗装ライン(図示省略)の下流側に設けられており、上流側から撮像ステーションL1、研磨ステーションL2、補修ステーションL3および水洗ステーションL4を備えて構成されている。
【0015】
前記撮像ステーションL1には、ワークWの表面を撮影するための前後一対の撮像ロボットR1,R2が設けられており、中塗りされたワークWはこの撮像ステーションL1に搬送され、例えば前方の撮像ロボットR1でワークWの前半部を撮影し、後方の撮像ロボットR2でワークWの後半部を撮影するようになっている。この撮像ロボットR1,R2におけるカメラ28(後に詳述する)で撮影された画像は、画像処理装置1に入力されて、塗装面における欠陥部が検出されることとなっている。前記画像処理装置1は、詳細な構造については図示省略されているが、演算処理および記憶を行う本体部分と、画像表示を行うCRTディスプレーと、入力操作用のキーボードおよびタブレット等により構成されている。
【0016】
前記研磨ステーションL2には、前記撮像ロボットR1,R2と同型の研磨ロボットR3が設けられており、該研磨ロボットR3によって前記撮像ステーションL1からの画像解析結果による位置データに基づいて塗装欠陥部(換言すれば、研磨必要部位)の研磨が行なわれることとなっている。
【0017】
前記補修ステーションL3は、研磨必要部位の数が多く、所定のラインタクト内で研磨ロボットR3が全ての塗装欠陥部の研磨ができない場合に、作業者により残った研磨必要部位の研磨を行うために設けられるものである。
【0018】
前記水洗ステーションL4には、複数の水洗シャワー31,31と水洗ブラシ32,33とが設けられており、研磨後のワークWの水洗いをすることとなっている。
【0019】
次に、撮像手段として作用する撮像ロボットR1,R2および研磨ロボットR3の機械的構造の一例について説明する。各ロボットは基本的には同型のロボットであり、それらの構造も同様なので、前方の撮像ロボットR1について図3を参照して説明する。なお、各ロボットにおける同様の部材には同一の符号を付してある。
【0020】
撮像ステーションL1の前後左右の4隅には4本のコラム10,10・・が立設されており、左右の各2本のコラム10,10の上端にはそれぞれ前後方向に延びるビーム11,11が固着されている。左右の各ビーム11,11の上端にはガイドレール12,12が前後方向に設けられており、両側のビーム11,11間には左右方向に延びる可動フレーム13が架設されている。
【0021】
該可動フレーム13の両端部には、前記ガイドレール12,12に係合されるベアリング付係合部13a,13aが設けられており、可動フレーム13はガイドレール12,12に案内されて前後方向に移動可能とされている。
【0022】
そして、右側のビーム11の上端には、サーボモータ(図示省略)で回転駆動されるボールネジシャフト14が前後方向に延びて設けられており、前記可動フレーム13の右側端部には、前記ボールネジシャフト14に螺合するナット(図示省略)が設けられている。しかして、サーボモータでボールネジシャフト14を回転駆動させることにより可動フレーム13はナットを介して前後方向に移動せしめられることとなっている。
【0023】
一方、前記可動フレーム13には、サーボモータ15で回転駆動される左右方向のボールネジシャフト16と、該ボールネジシャフト16の上下に位置する一対のガイドレール17,17とが設けられており、該ガイドレール17,17に対して摺動自在に係合する係合部(図示省略)と前記ボールネジシャフト16に螺合するナット(図示省略)とを有する可動台18が左右方向に移動自在に設けられている。しかして、サーボモータ15でボールネジシャフト16を回転駆動させることにより可動台18はナットを介して左右方向に移動せしめられることとなっている。
【0024】
さらに、前記可動台18には、縦向きのサーボモータ(図示省略)で回転駆動されるボールネジナット19と、該ボールネジナット19の左右に位置する一対のロッドガイド20,20とが設けられており、該ボールネジナット19に挿通螺合されるボールネジシャフト21と前記ロッドガイド20,20にそれぞれ挿通されるガイドロッド22,22との下端部にはハンド保持部材23が固着されている。しかして、前記ボールネジナット19を回転駆動されることによりハンド保持部材23が昇降作動されることとなっている。
【0025】
前記ハンド保持部材23には、サーボモータ(図示省略)により鉛直軸回りに回転するための駆動連結部24と、サーボモータにより水平軸回りに回転駆動するための駆動連結部25と、サーボモータによりハンド軸回りに回転駆動するための駆動連結部26とを介してハンド27が装着されている。該ハンド27の先端には、撮像用のカメラ28と照明用の投光器29とが支持部材30によって取り付けられている。
【0026】
なお、研磨ロボットR3の場合には、前記ハンド27の先端に対して、図4に示すような研磨ツール34が取り付けられている。該研磨ツール34は、先端の砥石35と、該砥石35を横方向に振動駆動させるアクチュエータ36とを備えて構成されている。
【0027】
上記のように構成された撮像ロボットR1,R2および研磨ロボットR3は、X軸(上下方向)、Y軸(前後方向)、Z軸(左右方向)、鉛直軸、水平軸およびハンド軸の6軸の自由度を備えており、撮像ステーションL1および研磨ステーションL2に付設されたロボット制御装置37および研磨制御装置38により作動制御されることとなっている。
【0028】
前記ロボット制御装置37は、撮像ロボットR1,R2の位置制御を行うとともに、撮像ロボットR1,R2のカメラ28により撮影された画像を画像処理装置1へ入力することとなっている。
【0029】
前記研磨制御装置38は、前記画像処理装置1から入力される位置データおよび法線データ(後に詳述する)に基づいて研磨ロボットR3の位置制御を行うとともに、研磨ツール34の研磨条件を制御することとなっている。
【0030】
次に、本実施例にかかる研磨ツールの制御装置について詳述する。
【0031】
上記水研加工ラインLに搬入されたワークWの塗装面における欠陥部を検出するに当たっては、まずワークWの塗装面をカメラ28により順次撮影して画像を取り込む。かくして取り込まれた各画像は、画像処理装置1に入力されて3次元画面として表示され、ここで次のような処理がなされる。
【0032】
即ち、図5ないし図8に示すように、各撮像画面KをX軸方向およびY軸方向を基準として9個の分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)に分割する。このようにすると、図6における分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)と図8における分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)とは同一の位置データを表示することとなる。ここで、点(H0,T0)は、カメラ28と対向するワークWの塗装面(即ち、撮像画面Kの中心点)を示している。
【0033】
そして、例えばカメラ28が車体の左右側方にあるとき、前記各分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)についてX軸方向(換言すれば、車体上下方向)とY軸方向(換言すれば、車体前後方向)に関する法線方向成分を水平面(図5に示す車体上方から見た平面)および鉛直面(図7に示す車体前方から見た平面)に対する補正角(θXA1〜θXA3、θXB1〜θXB3、θXC1〜θXC3)および(θYA1〜θYA3、θYB1〜θYB3、θYC1〜θYC3)として演算により求め、その結果を法線データとして法線データ記憶手段3(図1参照)に記憶する。
【0034】
また、カメラ28により撮像されたときの撮像画面Kにおける分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)のいずれか(例えば、分割画面B3)に塗装欠陥部Pがある場合には、当該分割画面B3の位置を位置データとして解析手段4(図1参照)により解析することとなっている。
【0035】
そして、上記法線データ記憶手段3に記憶されている法線データおよび解析手段4により求められた位置データは、研磨制御装置38に入力され、該研磨制御装置38の姿勢制御手段5により研磨ツール34のワーク面に対する姿勢が制御されることとなっている。
【0036】
つまり、本実施例の研磨ツールの制御装置は、図1に示すように、撮像手段2(換言すれば、ロボットR1,R2)により得られた撮像画面Kを、複数(本実施例の場合、9個)の分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)に分割し、該各分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)についてX軸方向(換言すれば、上下方向)とY軸方向(換言すれば、前後方向)に関する法線方向成分を法線データとして記憶する法線データ記憶手段3と、前記撮像画面Kにおける研磨必要部位を前記分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)の位置データとして求める解析手段4と、該解析手段4により求められた位置データおよび前記法線データ記憶手段2に記憶されている法線データに基づいて研磨ツール34のワーク面に対する姿勢を制御する姿勢制御手段5とを備えて構成されているのである。
【0037】
ついで、本実施例にかかる研磨ツールの制御装置の作用を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0038】
ステップS1において撮像手段である撮像ロボットR1,R2(具体的にはカメラ28)により画像の取り込みが行なわれ、画像処理装置1に撮像画面Kとして表示される。ステップS2において当該撮像画面Kを9個の分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)に分割し、ステップS3において各分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)における法線データである補正角(θXA1〜θXA3、θXB1〜θXB3、θXC1〜θXC3)および(θYA1〜θYA3、θYB1〜θYB3、θYC1〜θYC3)がワークWの3次元データから求められ、ステップS4において上記法線データが法線データ記憶手段3に記憶される。次にステップS5において上記撮像画面K中に塗装欠陥部Pが存在しているか否かが判別され、「塗装欠陥部P有り」と判別された場合には、ステップS6に進み、塗装欠陥部Pの位置判定がなされる。ついで、ステップS7において塗装欠陥部Pが前記分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)のいずれに属しているかの判定(即ち、面直補正分割領域判定)がなされる。例えば、塗装欠陥部Pは分割画面B3に属しているとの判定がなされる。しかる後、ステップS8において塗装欠陥部Pが属している分割画面B3における法線データ(θXB3,θYB3)が法線データ記憶手段3から読み出されて補正角が決定され、ステップS9において塗装欠陥部Pの位置データおよび補正角が研磨制御装置38に出力される。上記処理が撮像ロボットR1,R2による計測が終了したとステップS10において判定されるまで繰り返される。なお、ステップS5において「塗装欠陥部P無し」と判別された場合にはステップS10へ直接進む。
【0039】
研磨制御装置38では、塗装欠陥部Pの位置データおよび補正角に基づいて姿勢制御手段5によって研磨ロボットR3の姿勢制御がなされ、塗装欠陥部Pに対して法線方向(換言すれば、面直方向)から研磨ツール34が作動せしめられる。
【0040】
上記したように、撮像画面Kを複数に分割して得られた分割画面(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)それぞれについてのX軸方向とY軸方向の法線データ(θXA1〜θXA3、θXB1〜θXB3、θXC1〜θXC3)および(θYA1〜θYA3、θYB1〜θYB3、θYC1〜θYC3)を記憶しておき、該法線データ(θXA1〜θXA3、θXB1〜θXB3、θXC1〜θXC3)および(θYA1〜θYA3、θYB1〜θYB3、θYC1〜θYC3)と塗装欠陥部Pを有する分割画面(例えば、B3)の位置データとに基づいて、研磨ツール34のワーク面に対する姿勢(即ち、法線方向姿勢)を制御するようにしているため、研磨ツール34を高精度で法線方向姿勢制御できるとともに、記憶データ数の削減および高速化をも図れるのである。
【0041】
なお、上記実施例では、撮像ロボットR1,R2および研磨ロボットR3はステーションに設置されたコラム10に設置して移動する方式の構造を有しているが、本体部分から間接を有するアームが延設されたロボットの先端にカメラ28または研磨ツール34を設置するように構成してもよく、さらに他の形式のロボットを適宜採用してもよい。
【0042】
また、上記実施例では、撮像ステーションL1と研磨ステーションL2とを別々に配置するようにしているが、同一のステーションにおいて撮像と研磨とを行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の研磨ツールの制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる研磨ツールの制御装置を備えた水研加工ラインの概略平面図である。
【図3】図2の撮像ステーションにおける縦断正面図である。
【図4】研磨ツールの斜視図である。
【図5】カメラによる撮像領域におけるX軸方向断面図である。
【図6】撮像画面におけるX軸基準の分割画面を示す図である。
【図7】カメラによる撮像領域におけるY軸方向断面図である。
【図8】撮像画面におけるY軸基準の分割画面を示す図である。
【図9】本願発明の実施例にかかる研磨ツールの制御装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1は画像処理装置、2は撮像手段、3は法線データ記憶手段、4は解析手段、5は姿勢制御手段、28はカメラ、34は研磨ツール、37はロボット制御装置、38は研磨制御装置、Kは撮像画面、A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3は分割画面、Pは塗装欠陥部、R1,R2は撮像ロボット、R3は研磨ロボット、Wはワーク、θXA1〜θXA3、θXB1〜θXB3、θXC1〜θXC3、θYA1〜θYA3、θYB1〜θYB3、θYC1〜θYC3は法線データ(補正角)。
Claims (1)
- 撮像手段により得られたワークの画像を解析し、その解析によるワークの研磨必要部位の位置データに基づいて研磨ツールによってワークの研磨必要部位の研磨を行う研磨ツールの制御装置であって、
前記撮像手段と対向するワーク面の撮像手段により得られた撮像画面を複数の分割画面に分割し、該分割された各分割画面に対応するワークの3次元データに基づき、前記各分割画面におけるワーク上下方向に対応するX軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のX軸周りの角度を水平面における補正角として求め、かつワーク前後方向に対応するY軸方向から見た各分割画面の中央部のワーク面に対して垂直な法線方向成分のY軸周りの角度を前記水平面と直交し前記Y軸方向から見た平面である鉛直面における補正角として求め、両補正角を法線データとして記憶する法線データ記憶手段と、
前記撮像画面における研磨必要部位を前記分割画面の位置データとして求める解析手段と、
前記解析手段により求められた位置データおよび前記法線データ記憶手段に記憶されている前記研磨必要部位の分割画面に対応した法線データに基づいて研磨ツールのワーク面に対する姿勢を制御する姿勢制御手段とを備えたことを特徴とする研磨ツールの制御装置。
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