JP3605646B2 - Icカード製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄型の非接触ICカードを製造する際に用いて好適なICカード製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ICチップ等の電子部品を内蔵したICカードは知られている。ICカードは、カードの内部に電子部品を収容するため、カード表面は電子部品による凹凸が生じないように製造する必要があり、そのための製造方法及び装置も、特公平2−16234号公報,特開平6−176214号公報,特開平9−277766号公報及び特開平11−48660号公報等で提案されている。
【0003】
また、近時、厚さが数百ミクロンメートル程度のフレキシブルな薄型の非接触ICカードも実用化されており、既に、本出願人も、この種の非接触ICカードの製造に用いて好適なICカード製造装置を特開2000−182014号公報で提案した。このICカード製造装置は、基本的に、熱可塑性樹脂シートを含むシート部材によりICチップ等の電子部品を挟んでなる積層基材を、加圧面を有する一対のプレス盤部により両面側から加圧して熱圧着又は冷却するプレス機構を備えたものである。
【0004】
ところで、この種のICカード製造装置は、図12に示すように、加圧面91p,92pの面積がほぼ一致する一対のプレス盤部91,92を備え、熱圧着工程では、加熱したプレス盤部91と92間に積層基材Mを挟むとともに、プレス盤部91,92を加圧して積層基材Mを熱圧着する。この際、加圧時に一方のプレス盤部91の背面91rは二以上の支持部S1…により支持されるとともに、他方のプレス盤部92の背面92rは二以上の支持部S2…により支持される。この場合、支持部S1…とS2…は積層基材Mの全体を均一に加圧できるように、それぞれ対称性をもたせて分散配置し、また、支持部S1…とS2…は相対向する同一位置に配していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のICカード製造装置の場合、プレス盤部91,92の形状や構造によっては、加圧力が積層基材Mにおける支持部S1…とS2…に対応する位置に集中し、均一な加圧力が得られない問題があった。
【0006】
即ち、このような問題は、各プレス盤部91,92の厚さが十分に確保されていれば発生しない問題であるが、プレス盤部91,92の場合、十分な厚さ(通常、100〔mm〕程度)が確保されていても、各プレス盤部91,92の内部には複数の長孔部を有し、この長孔部に棒ヒータを挿入して加熱を行ったり或いは冷却水を流通させて冷却を行うため、各プレス盤部91,92には厚さが実質的に薄くなる部位が生じ、結局、この薄くなる部位が撓みを許容する部位となり、結果的に、支持部S1…とS2…の位置に加圧力が集中し、偏加重の発生によりICカードの品質低下や電子部品の破損を招く問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、積層基材に対する偏加重を回避し、積層基材に付加される加圧力の均一性を高めることにより、ICカードの品質向上及び電子部品の破損防止による歩留率向上を図ることができるICカード製造装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明は、熱可塑性樹脂シートEa,Ebを含むシート部材Ua,UbによりICチップ等の電子部品Pを挟んでなる積層基材Mを、加圧面3u,3dを有する一対のプレス盤部2u,2dにより両面側から加圧して熱圧着又は冷却するプレス機構2を備えるICカード製造装置1を構成するに際して、加圧時に一方のプレス盤部2uの背面2urを一又は二以上の支持部Su…により支持し、かつ他方のプレス盤部2dの背面2drを二以上の支持部Sd…により支持するとともに、加圧時における一対のプレス盤部2u,2dが共に湾曲するように、一方のプレス盤部2uの支持部Su…の位置と他方のプレス盤部2dの支持部Sd…の位置を異ならせたことを特徴とする。
【0009】
この場合、好適な実施の形態により、一方のプレス盤部2u側に、四角形の角に位置する四つの支持部Su…を配し、かつ他方のプレス盤部2d側に、四角形の角に位置する四つの支持部Sd…を配するとともに、一方のプレス盤部2u側の支持部Su…を、他方のプレス盤部2d側の支持部Sd…よりも内方に配する。この際、一方のプレス盤部2u側における相隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…は、他方のプレス盤部2d側における相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定することが望ましい。また、少なくとも一方のプレス盤部2u側の支持部Su…の位置を変更可能な位置調整機構4u…を設けることが望ましい。
【0010】
これにより、一方のプレス盤部2u側の支持部Su…の位置と他方のプレス盤部2d側の支持部Sd…の位置が異なることから、加圧時には、一対のプレス盤部2u,2dの湾曲を許容することができる。この結果、加圧力が分散し、積層基材Mに対する加圧力の均一性が高められる。なお、積層基材M(ICカード)の厚さは前述したように極めて薄いため、一対のプレス盤部2u,2dが湾曲しても加圧面3uと3dの平行性が確保される限りその影響は無視できる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0012】
まず、第一実施例に係るICカード製造装置1の構成について、図1〜図7を参照して説明する。
【0013】
最初に、ICカード製造装置1により製造される積層基材Mについて、図6を参照して説明する。図6は、積層基材Mの分解断面図を示す。同図に示す積層基材Mにおいて、PはICチップPiとアンテナPaからなる電子部品であり、ベースシートB上に実装される。そして、ベースシートBと電子部品Pは、両側から、ホットメルトシートTa及び接着剤Caの付着した熱可塑性樹脂シート(ポリエチレンテレフタレート等)Eaを含むシート部材Uaと、ホットメルトシートTb及び接着剤Cbの付着した熱可塑性樹脂シートEbを含むシート部材Ubにより挟まれる。また、積層基材Mは、通常、ICカード複数枚分(一般にn×m枚)を連続させて一枚に綴り、この積層基材MをICカード製造装置1により製造した後、カッティングして目的のICカードを得る。
【0014】
一方、本実施例に係るICカード製造装置1は、製造装置本体1xと、この製造装置本体1xとは別体に構成した積層基材挟持部1yを備える。積層基材挟持部1yは、図4に示す上挟持部11uと下挟持部11dを有し、上挟持部11uが下挟持部11dの上に重なることにより、内部が密封される積層基材挟持部1yとなる。上挟持部11uは、上加圧プレート12uと、この上加圧プレート12uよりも大きい矩形枠状に構成した上フレーム13uを有し、上加圧プレート12uは積層基材Mの上面に重なる。
【0015】
上加圧プレート12uは、一定の厚さを有する弾性プレート、望ましくは、厚さが1〔mm〕程度のステンレス板を用いる。また、上加圧プレート12uと上フレーム13uは、上加圧プレート12uに一体形成した複数の矩形状の連結片14u…を介して連結する。これにより、熱による上加圧プレート12uの変形が吸収される。各連結片14u…は、図5に示すように、上加圧プレート12uにおける対向する一対の端辺部からそれぞれ突出し、当該端辺部に沿って一定間隔置きに設ける。この場合、各連結片14u…はクランク状に折曲形成する。そして、連結片14u…の全部又は一部の先端を固定ねじ15…を用いて上フレーム13uにねじ止めする。
【0016】
他方、下挟持部11dも基本的には上挟持部11uと同様に形成する。下挟持部11dにおいて、12dは下加圧プレート、13dは下フレーム、14d…は複数の連結片をそれぞれ示す。なお、下加圧プレート12dの上面には、周縁に沿ったシール材16を固着する。また、上加圧プレート12uには脱気口17を設け、この脱気口17は通気管18を介して不図示の脱気装置(真空ポンプ等)に接続する。これにより、積層基材挟持部1yの内部を脱気できるとともに、切換により脱気口17から積層基材挟持部1yの内部に空気を供給できる。なお、上フレーム13uと下フレーム13dの所定位置には、重ねた際に両者を位置決めする不図示の位置決め部が設けられている。
【0017】
一方、製造装置本体1xは、三台のプレス部、即ち、予熱プレス部(不図示),熱圧力プレス部となるプレス機構2及び冷却プレス部(不図示)を備える。図1は、プレス機構(熱圧力プレス部)2のみを示す。プレス機構2は、上側に配した固定プレス盤部(一方のプレス盤部)2uと下側に配した可動プレス盤部(他方のプレス盤部)2dを備える。固定プレス盤部2uの下面は上側の加圧面3uになるとともに、可動プレス盤部2dの上面は下側の加圧面3dになり、各プレス盤部2u,2dには多数の加熱用棒ヒータを内蔵する。
【0018】
固定プレス盤部2uは、上支持機構部20により支持される。上支持機構部20は、上支持盤21を備え、この上支持盤21には、上下に貫通し、かつ図3に示すように、上支持盤21の中央から対角線に沿って形成した四つのスリット23…を設ける。一方、固定プレス盤部2uの上面には、図1に示すように、断面が逆T形となり、各スリット23…に対向する四つのT溝部2us…を設ける。そして、上支持盤21と固定プレス盤部2u間に、円柱ブロック状に形成し、かつ中心にボルト挿通孔Suo…を有する四つの支持部Su…を介在させるとともに、調整用ボルト24…を、上支持盤21の上から各スリット23…に挿通させ、さらに、ボルト挿通孔Suo…に挿通させた後、T溝部2us…に収容した回止形状を有するナット部Nu…に先端を螺着する。
【0019】
また、ナット部Nu…に対して調整用ボルト24…を緩めれば、支持部Su…をスリット23…に沿って変位させることができるとともに、ナット部Nu…に対して調整用ボルト24…を締めれば、任意の位置に固定できる位置調整機構4u…が構成される。このような位置調整機構4u…により、通常稼働時における微調整や加圧条件の変更時等における再調整を行うことができるため、支持部Su…を常に最適な位置に設定できる。
【0020】
他方、下側に位置する可動プレス盤部2dは、下支持機構部40により支持される。下支持機構部40は、下支持盤41を備え、可動プレス盤部2dの背面2drは、下支持盤41の上面に配設し、かつ円柱ブロック状に形成した四つの支持部Sd…により支持される。
【0021】
ところで、各支持部Su…,Sd…の配置は重要であり、特に、加圧時における一対の固定プレス盤部2u及び可動プレス盤部2dが共に湾曲するように、支持部Su…の位置と支持部Sd…の位置を異ならせる。具体的には、図7に示すように、可動プレス盤部2d側の支持部Sd…は、四角形の角に配することにより対称性をもたせるとともに、固定プレス盤部2u側の支持部Su…は当該四角形よりも小さい四角形の角に配することにより対称性をもたせる。これにより、固定プレス盤部2u側の支持部Su…は、可動プレス盤部2d側の支持部Sd…よりも内方に配される。この場合、相隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…は、相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定する。
【0022】
さらに、51は機台部であり、この機台部51と下支持盤41間にはトグルリンク機構52を架設する。また、53はトグルリンク機構52を駆動する駆動機構部であり、この駆動機構部53は、機台部51に取付けたサーボモータ54と、このサーボモータ54により駆動せしめられるボールねじ機構55を備える。これにより、ボールねじ機構55のボールねじ部56はサーボモータ54により回転駆動され、かつボールねじ機構55のナット部57はトグルリンク機構52の入力部となる。
【0023】
次に、第一実施例に係るICカード製造装置1の動作(機能)について、図1〜図7及び図11を参照して説明する。
【0024】
まず、積層基材Mは積層基材挟持部1yに収容する。即ち、下挟持部11dの上面に積層基材Mを載置し、上から上挟持部11uを重ねることにより、積層基材Mを上挟持部11uと下挟持部11dにより挟む。この後、不図示の脱気装置を作動させ、積層基材挟持部1yの内部を脱気する。これにより、積層基材Mは上挟持部11uと下挟持部11dにより押圧されるとともに、積層基材Mの内部に含む気泡が完全に除去される。
【0025】
そして、積層基材Mを収容した積層基材挟持部1yは、最初に、不図示の予熱プレス部により予熱処理される。即ち、積層基材挟持部1yは一対のプレス盤により加圧され、熱圧着する際における正規の加熱温度よりも低い予熱温度、具体的には、ホットメルトシートTa,Tbの塑性変形又は溶着が始まる直前の温度(例えば、70℃前後)に加熱される。これにより、積層基材Mは加圧されつつ予熱温度により徐々に昇温せしめられるとともに、脱気が促進する。
【0026】
次いで、予熱処理された積層基材挟持部1yは、熱圧着プレス部となるプレス機構2に供給される。この場合、可動プレス盤部2dは、図1に示すように下降しているため、積層基材挟持部1yを可動プレス盤部2dに載置した後、サーボモータ54を作動させれば、ナット部57が上昇し、トグルリンク機構52により可動プレス盤部2dが上昇する。そして、可動プレス盤部2dが予め設定した上昇位置まで上昇したならサーボモータ54を停止させる。
【0027】
この際、固定プレス盤部2uと可動プレス盤部2dはそれぞれ内蔵する加熱用棒ヒータにより正規の加熱温度(例えば、120℃前後)に加熱される。なお、積層基材Mは、その両面側が上挟持部11uと下挟持部11dにより挟まれ、かつ密封状態の積層基材挟持部1yの内部に収容されるとともに、この積層基材挟持部1yの内部は脱気装置により脱気されているため、積層基材Mが予熱プレス部から熱圧着プレス部2に移動しても、加熱状態及び加圧状態の連続性が確保、即ち、積層基材Mに対する保温性と保圧性が確保される。
【0028】
そして、設定時間が経過して積層基材Mが軟化したなら、サーボモータ54を再作動させ、可動プレス盤部2dを最上昇位置まで上昇させて停止させる。これにより、加圧面3dはICカードの厚さ位置まで変位して停止する。この状態を図2に示す。この際、固定プレス盤部2uの背面2urは四つの支持部Su…により支持されるとともに、可動プレス盤部2dの背面2drは四つの支持部Sd…により支持される。また、四つの支持部Su…は四つの支持部Sd…の内方に配されるため、一対のプレス盤部2u,2dは共に湾曲が許容され、図11に示すように、正面から見た場合には、中央が下方に撓んで弓状に湾曲する。この結果、加圧力が分散し、積層基材Mに対する加圧力の均一性が高められる。特に、相隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…を、相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定することにより、最良の効果を得ることができる。なお、積層基材M(ICカード)の厚さは前述したように極めて薄いため、一対のプレス盤部2u,2dが湾曲しても加圧面3uと3dの平行性が確保される限りその影響は無視できる。
【0029】
プレス機構2における積層基材挟持部1yは、固定プレス盤部2uと可動プレス盤部2dによって上下から加熱及び加圧され、積層基材Mが熱圧着される。この際、積層基材挟持部1yにおける各加圧プレート12u及び12dは、熱(高温)により変形(拡大)するが、当該変形は複数の連結片14u…及び14d…により吸収されるため、積層基材Mは、常に、平行度の高い一対の加圧プレート12u及び12dにより熱圧着され、製造時における歩留率(生産性)を高めることができるとともに、ICカードの品質及び均質性の向上、さらには商品性を格段に高めることができる。
【0030】
この後、設定時間(例えば、20秒前後)が経過したなら、可動プレス盤部2dを下降させ、熱圧着された積層基材M、即ち、製造されたICカードを冷却プレス部に移して冷却処理する。冷却処理では、ICカードが加圧されつつ冷却せしめられる。一方、冷却処理後、積層基材挟持部1yからICカードを取出すには、脱気口17から積層基材挟持部1yの内部に空気を供給すればよい。これにより、積層基材挟持部1yの脱気状態が解除され、かつICカードは積層基材挟持部1yから剥離する。よって、上挟持部11uを上昇させ、製造されたICカードを取出すことができる。
【0031】
次に、第二実施例に係るICカード製造装置1について、図8〜図10を参照して説明する。
【0032】
第二実施例における上支持機構部20は、上支持盤21を備え、固定プレス盤部2uは、上支持盤21に挿通させた複数の吊下ボルト22…により、上支持盤21の下方に吊下げられる。これにより、固定プレス盤部2uは、上支持盤21に対して一定ストロークにわたって昇降変位自在となる。また、上支持盤21には、加圧時に固定プレス盤部2uの背面2urを支持する四つの支持部Su…を配設する。
【0033】
この場合、上支持盤21には、上下に貫通し、かつ図10に示すように、上支持盤21の中央から対角線に沿って形成した四つのスリット23…を設ける。そして、各スリット23…に、下方から円柱形の支持部Su…を挿入するとともに、上方から挿入したボルト24…の下端を支持部Su…の上端面に螺着する。各スリット23…の内部には段差が形成されており、支持部Su…は当該段差に係止するまで上方変位可能になるとともに、上方変位した際には図9に示すように、支持部Su…が上支持盤21の下面から僅かに突出する。また、ボルト24…の外周にはブッシュ25…を装着し、このブッシュ25…はベース26…を介して上支持盤21の上面に配したX形の下支持プレート27の先端側にナット28…により固定するとともに、ボルト24…の上端はX形の上支持プレート29の先端側にダブルナット30…により固定する。下支持プレート27と上支持プレート29には、各スリット23…に対応した長孔が形成されており、ナット28…とダブルナット30…を緩めることにより、支持部Su…をスリット23…に沿って変位させることができるとともに、ナット28…とダブルナット30…を締めることにより、任意の位置に固定できる。よって、支持部Su…の位置を変更できる位置調整機構4u…が構成される。このような位置調整機構4u…を設ければ、通常稼働時における微調整や加圧条件の変更時等における再調整を行うことができるため、支持部Su…を常に最適な位置に設定できる。なお、31は、上支持プレート29の中央下面を支持するダンパを示す。
【0034】
他方、下側に位置する可動プレス盤部2dは、下支持機構部40により支持される。下支持機構部40は、下支持盤41を備え、可動プレス盤部2dは、下支持盤41に挿通させた複数の保持ボルト43…により、下支持盤41の上に保持される。なお、44…は保持ボルト43…に装着したスプリングを示す。これにより、可動プレス盤部2dは、下支持盤41に対して一定ストロークにわたって昇降変位自在となる。また、下支持盤41には、加圧時に可動プレス盤部2dの背面2drを支持する四つの支持部Sd…を配設する。
【0035】
この場合、下支持盤41には、上下に貫通する四つの孔部45…を設け、この孔部45…にブッシュを介して円柱形の支持部Sd…を挿入する。また、下支持盤41の下面には四つの加圧シリンダ46…を取付け、各加圧シリンダ46…のロッド(ラム)を孔部45…の内部に臨ませることにより、ロッドの先端で支持部Sd…の下端面を支持する。
【0036】
第二実施例のICカード製造装置1の動作も、基本的な動作は第一実施例のICカード製造装置1の動作と同じである。異なる点は、トグルリンク機構52により可動プレス盤部2dを上昇させた際に、可動プレス盤部2dが予め設定した最上昇位置まで上昇したならサーボモータ54を停止させるとともに、設定時間が経過して積層基材Mが軟化したなら、各加圧シリンダ46…を作動させて可動プレス盤部2dを加圧する点である。即ち、第二実施例では、各加圧シリンダ46…により可動プレス盤部2dを加圧するようにした。なお、加圧時の状態を図9に示す。
【0037】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,素材等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、各実施例は、一方のプレス盤部2u側に、四角形の角に位置する四つの支持部Su…を配し、かつ他方のプレス盤部2d側に、四角形の角に位置する四つの支持部Sd…を配した場合を示したが、支持部Su…,Sd…を配する位置や数量は任意に実施できる。基本的には一方のプレス盤部2u(又は2d)側に一又は二以上の支持部Su…(又はSd…)を配し、他方のプレス盤部2d(又は2u)側に二以上の支持部Sd…(又はSu…)を配することができる。また、一方のプレス盤部2u側における相隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…は、他方のプレス盤部2d側における相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定することが最良であるが、この設定条件に限定されるものではない。さらに、積層基材M(ICカード)の構成や素材は例示に限定されることなく任意のタイプに適用できる。
【0038】
【発明の効果】
このように、本発明に係るICカード製造装置は、加圧時に一方のプレス盤部の背面を一又は二以上の支持部により支持し、かつ他方のプレス盤部の背面を二以上の支持部により支持するとともに、加圧時における一対のプレス盤部が共に湾曲するように、一方のプレス盤部の支持部の位置と他方のプレス盤部の支持部の位置を異ならせたため、次のような顕著な効果を奏する。
【0039】
(1) 積層基材に対する偏加重を回避し、積層基材に付加される加圧力の均一性を高めることにより、ICカードの品質向上及び電子部品の破損防止による歩留率向上を図ることができる。
【0040】
(2) 好適な実施の形態により、一方のプレス盤部側に、四角形の角に位置する四つの支持部を配し、かつ他方のプレス盤部側に、四角形の角に位置する四つの支持部を配するとともに、一方のプレス盤部側の支持部を他方のプレス盤部側の支持部よりも内方、特に、一方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔を、他方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔の1/2以下に設定すれば、最良の効果を得ることができる。
【0041】
(3) 好適な実施の形態により、少なくとも一方のプレス盤部側の支持部の位置を変更可能な位置調整機構を設ければ、通常稼働時における微調整や加圧条件の変更時等における再調整を行うことができるため、支持部を常に最適な位置に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るICカード製造装置におけるプレス機構を示す一部断面正面図、
【図2】同ICカード製造装置におけるプレス機構の加圧時の状態を示す一部断面正面図、
【図3】同ICカード製造装置における上支持機構部の一部を省略した平面図、
【図4】同ICカード製造装置における積層基材挟持部の断面正面図、
【図5】同ICカード製造装置における積層基材挟持部の平面図、
【図6】同ICカード製造装置により製造される積層基材の分解断面図、
【図7】同ICカード製造装置の要部説明図、
【図8】本発明の第二実施例に係るICカード製造装置におけるプレス機構を示す一部断面正面図、
【図9】同ICカード製造装置におけるプレス機構の加圧時の状態を示す一部断面正面図、
【図10】同ICカード製造装置における上支持機構部の一部を省略した平面図、
【図11】本発明に係るICカード製造装置の作用説明図、
【図12】従来の技術に係るICカード製造装置の作用説明図、
【符号の説明】
1 ICカード製造装置
2 プレス機構
2u 一方のプレス盤部(固定プレス盤部)
2ur 一方のプレス盤部の背面
2d 他方のプレス盤部(可動プレス盤部)
2dr 他方のプレス盤部の背面
3u 加圧面
3d 加圧面
4u… 位置調整機構
Su… 支持部
Sd… 支持部
Lu… 支持部の間隔
Ld… 支持部の間隔
Ea… 熱可塑性樹脂シート
Ua… シート部材
P 電子部品
M 積層基材

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂シートを含むシート部材によりICチップ等の電子部品を挟んでなる積層基材を、加圧面を有する一対のプレス盤部により両面側から加圧して熱圧着又は冷却するプレス機構を備えるICカード製造装置において、加圧時に一方のプレス盤部の背面を一又は二以上の支持部により支持し、かつ他方のプレス盤部の背面を二以上の支持部により支持するとともに、加圧時における一対のプレス盤部が共に湾曲するように、一方のプレス盤部の支持部の位置と他方のプレス盤部の支持部の位置を異ならせたことを特徴とするICカード製造装置。
  2. 一方のプレス盤部側に、四角形の角に位置する四つの支持部を配し、かつ他方のプレス盤部側に、四角形の角に位置する四つの支持部を配するとともに、一方のプレス盤部側の支持部を他方のプレス盤部側の支持部よりも内方に配することを特徴とする請求項1記載のICカード製造装置。
  3. 一方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔は、他方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔の1/2以下に設定することを特徴とする請求項2記載のICカード製造装置。
  4. 少なくとも一方のプレス盤部側の支持部の位置を変更可能な位置調整機構を備えることを特徴とする請求項1記載のICカード製造装置。
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