JP2002216096A - Icカード製造装置 - Google Patents

Icカード製造装置

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JP2002216096A
JP2002216096A JP2001011321A JP2001011321A JP2002216096A JP 2002216096 A JP2002216096 A JP 2002216096A JP 2001011321 A JP2001011321 A JP 2001011321A JP 2001011321 A JP2001011321 A JP 2001011321A JP 2002216096 A JP2002216096 A JP 2002216096A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層基材に対する偏加重を回避し、積層基材に
付加される加圧力の均一性を高めることにより、ICカ
ードの品質向上及び電子部品の破損防止による歩留率向
上を図る。 【解決手段】加圧時に一方のプレス盤部2uの背面2u
rを一又は二以上の支持部Su…により支持し、かつ他
方のプレス盤部2dの背面2drを二以上の支持部Sd
…により支持するとともに、加圧時における一対のプレ
ス盤部2u,2dが共に湾曲するように、一方のプレス
盤部2uの支持部Su…の位置と他方のプレス盤部2d
の支持部Sd…の位置を異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型の非接触IC
カードを製造する際に用いて好適なICカード製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICチップ等の電子部品を内蔵
したICカードは知られている。ICカードは、カード
の内部に電子部品を収容するため、カード表面は電子部
品による凹凸が生じないように製造する必要があり、そ
のための製造方法及び装置も、特公平2−16234号
公報,特開平6−176214号公報,特開平9−27
7766号公報及び特開平11−48660号公報等で
提案されている。
【0003】また、近時、厚さが数百ミクロンメートル
程度のフレキシブルな薄型の非接触ICカードも実用化
されており、既に、本出願人も、この種の非接触ICカ
ードの製造に用いて好適なICカード製造装置を特開2
000−182014号公報で提案した。このICカー
ド製造装置は、基本的に、熱可塑性樹脂シートを含むシ
ート部材によりICチップ等の電子部品を挟んでなる積
層基材を、加圧面を有する一対のプレス盤部により両面
側から加圧して熱圧着又は冷却するプレス機構を備えた
ものである。
【0004】ところで、この種のICカード製造装置
は、図12に示すように、加圧面91p,92pの面積
がほぼ一致する一対のプレス盤部91,92を備え、熱
圧着工程では、加熱したプレス盤部91と92間に積層
基材Mを挟むとともに、プレス盤部91,92を加圧し
て積層基材Mを熱圧着する。この際、加圧時に一方のプ
レス盤部91の背面91rは二以上の支持部S1…によ
り支持されるとともに、他方のプレス盤部92の背面9
2rは二以上の支持部S2…により支持される。この場
合、支持部S1…とS2…は積層基材Mの全体を均一に
加圧できるように、それぞれ対称性をもたせて分散配置
し、また、支持部S1…とS2…は相対向する同一位置
に配していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のICカード製造装置の場合、プレス盤部91,92
の形状や構造によっては、加圧力が積層基材Mにおける
支持部S1…とS2…に対応する位置に集中し、均一な
加圧力が得られない問題があった。
【0006】即ち、このような問題は、各プレス盤部9
1,92の厚さが十分に確保されていれば発生しない問
題であるが、プレス盤部91,92の場合、十分な厚さ
(通常、100〔mm〕程度)が確保されていても、各
プレス盤部91,92の内部には複数の長孔部を有し、
この長孔部に棒ヒータを挿入して加熱を行ったり或いは
冷却水を流通させて冷却を行うため、各プレス盤部9
1,92には厚さが実質的に薄くなる部位が生じ、結
局、この薄くなる部位が撓みを許容する部位となり、結
果的に、支持部S1…とS2…の位置に加圧力が集中
し、偏加重の発生によりICカードの品質低下や電子部
品の破損を招く問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の技術に存在す
る課題を解決したものであり、積層基材に対する偏加重
を回避し、積層基材に付加される加圧力の均一性を高め
ることにより、ICカードの品質向上及び電子部品の破
損防止による歩留率向上を図ることができるICカード
製造装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明
は、熱可塑性樹脂シートEa,Ebを含むシート部材U
a,UbによりICチップ等の電子部品Pを挟んでなる
積層基材Mを、加圧面3u,3dを有する一対のプレス
盤部2u,2dにより両面側から加圧して熱圧着又は冷
却するプレス機構2を備えるICカード製造装置1を構
成するに際して、加圧時に一方のプレス盤部2uの背面
2urを一又は二以上の支持部Su…により支持し、か
つ他方のプレス盤部2dの背面2drを二以上の支持部
Sd…により支持するとともに、加圧時における一対の
プレス盤部2u,2dが共に湾曲するように、一方のプ
レス盤部2uの支持部Su…の位置と他方のプレス盤部
2dの支持部Sd…の位置を異ならせたことを特徴とす
る。
【0009】この場合、好適な実施の形態により、一方
のプレス盤部2u側に、四角形の角に位置する四つの支
持部Su…を配し、かつ他方のプレス盤部2d側に、四
角形の角に位置する四つの支持部Sd…を配するととも
に、一方のプレス盤部2u側の支持部Su…を、他方の
プレス盤部2d側の支持部Sd…よりも内方に配する。
この際、一方のプレス盤部2u側における相隣る支持部
SuとSu…の間隔Lu…は、他方のプレス盤部2d側
における相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/
2以下に設定することが望ましい。また、少なくとも一
方のプレス盤部2u側の支持部Su…の位置を変更可能
な位置調整機構4u…を設けることが望ましい。
【0010】これにより、一方のプレス盤部2u側の支
持部Su…の位置と他方のプレス盤部2d側の支持部S
d…の位置が異なることから、加圧時には、一対のプレ
ス盤部2u,2dの湾曲を許容することができる。この
結果、加圧力が分散し、積層基材Mに対する加圧力の均
一性が高められる。なお、積層基材M(ICカード)の
厚さは前述したように極めて薄いため、一対のプレス盤
部2u,2dが湾曲しても加圧面3uと3dの平行性が
確保される限りその影響は無視できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。
【0012】まず、第一実施例に係るICカード製造装
置1の構成について、図1〜図7を参照して説明する。
【0013】最初に、ICカード製造装置1により製造
される積層基材Mについて、図6を参照して説明する。
図6は、積層基材Mの分解断面図を示す。同図に示す積
層基材Mにおいて、PはICチップPiとアンテナPa
からなる電子部品であり、ベースシートB上に実装され
る。そして、ベースシートBと電子部品Pは、両側か
ら、ホットメルトシートTa及び接着剤Caの付着した
熱可塑性樹脂シート(ポリエチレンテレフタレート等)
Eaを含むシート部材Uaと、ホットメルトシートTb
及び接着剤Cbの付着した熱可塑性樹脂シートEbを含
むシート部材Ubにより挟まれる。また、積層基材M
は、通常、ICカード複数枚分(一般にn×m枚)を連
続させて一枚に綴り、この積層基材MをICカード製造
装置1により製造した後、カッティングして目的のIC
カードを得る。
【0014】一方、本実施例に係るICカード製造装置
1は、製造装置本体1xと、この製造装置本体1xとは
別体に構成した積層基材挟持部1yを備える。積層基材
挟持部1yは、図4に示す上挟持部11uと下挟持部1
1dを有し、上挟持部11uが下挟持部11dの上に重
なることにより、内部が密封される積層基材挟持部1y
となる。上挟持部11uは、上加圧プレート12uと、
この上加圧プレート12uよりも大きい矩形枠状に構成
した上フレーム13uを有し、上加圧プレート12uは
積層基材Mの上面に重なる。
【0015】上加圧プレート12uは、一定の厚さを有
する弾性プレート、望ましくは、厚さが1〔mm〕程度
のステンレス板を用いる。また、上加圧プレート12u
と上フレーム13uは、上加圧プレート12uに一体形
成した複数の矩形状の連結片14u…を介して連結す
る。これにより、熱による上加圧プレート12uの変形
が吸収される。各連結片14u…は、図5に示すよう
に、上加圧プレート12uにおける対向する一対の端辺
部からそれぞれ突出し、当該端辺部に沿って一定間隔置
きに設ける。この場合、各連結片14u…はクランク状
に折曲形成する。そして、連結片14u…の全部又は一
部の先端を固定ねじ15…を用いて上フレーム13uに
ねじ止めする。
【0016】他方、下挟持部11dも基本的には上挟持
部11uと同様に形成する。下挟持部11dにおいて、
12dは下加圧プレート、13dは下フレーム、14d
…は複数の連結片をそれぞれ示す。なお、下加圧プレー
ト12dの上面には、周縁に沿ったシール材16を固着
する。また、上加圧プレート12uには脱気口17を設
け、この脱気口17は通気管18を介して不図示の脱気
装置(真空ポンプ等)に接続する。これにより、積層基
材挟持部1yの内部を脱気できるとともに、切換により
脱気口17から積層基材挟持部1yの内部に空気を供給
できる。なお、上フレーム13uと下フレーム13dの
所定位置には、重ねた際に両者を位置決めする不図示の
位置決め部が設けられている。
【0017】一方、製造装置本体1xは、三台のプレス
部、即ち、予熱プレス部(不図示),熱圧力プレス部と
なるプレス機構2及び冷却プレス部(不図示)を備え
る。図1は、プレス機構(熱圧力プレス部)2のみを示
す。プレス機構2は、上側に配した固定プレス盤部(一
方のプレス盤部)2uと下側に配した可動プレス盤部
(他方のプレス盤部)2dを備える。固定プレス盤部2
uの下面は上側の加圧面3uになるとともに、可動プレ
ス盤部2dの上面は下側の加圧面3dになり、各プレス
盤部2u,2dには多数の加熱用棒ヒータを内蔵する。
【0018】固定プレス盤部2uは、上支持機構部20
により支持される。上支持機構部20は、上支持盤21
を備え、この上支持盤21には、上下に貫通し、かつ図
3に示すように、上支持盤21の中央から対角線に沿っ
て形成した四つのスリット23…を設ける。一方、固定
プレス盤部2uの上面には、図1に示すように、断面が
逆T形となり、各スリット23…に対向する四つのT溝
部2us…を設ける。そして、上支持盤21と固定プレ
ス盤部2u間に、円柱ブロック状に形成し、かつ中心に
ボルト挿通孔Suo…を有する四つの支持部Su…を介
在させるとともに、調整用ボルト24…を、上支持盤2
1の上から各スリット23…に挿通させ、さらに、ボル
ト挿通孔Suo…に挿通させた後、T溝部2us…に収
容した回止形状を有するナット部Nu…に先端を螺着す
る。
【0019】また、ナット部Nu…に対して調整用ボル
ト24…を緩めれば、支持部Su…をスリット23…に
沿って変位させることができるとともに、ナット部Nu
…に対して調整用ボルト24…を締めれば、任意の位置
に固定できる位置調整機構4u…が構成される。このよ
うな位置調整機構4u…により、通常稼働時における微
調整や加圧条件の変更時等における再調整を行うことが
できるため、支持部Su…を常に最適な位置に設定でき
る。
【0020】他方、下側に位置する可動プレス盤部2d
は、下支持機構部40により支持される。下支持機構部
40は、下支持盤41を備え、可動プレス盤部2dの背
面2drは、下支持盤41の上面に配設し、かつ円柱ブ
ロック状に形成した四つの支持部Sd…により支持され
る。
【0021】ところで、各支持部Su…,Sd…の配置
は重要であり、特に、加圧時における一対の固定プレス
盤部2u及び可動プレス盤部2dが共に湾曲するよう
に、支持部Su…の位置と支持部Sd…の位置を異なら
せる。具体的には、図7に示すように、可動プレス盤部
2d側の支持部Sd…は、四角形の角に配することによ
り対称性をもたせるとともに、固定プレス盤部2u側の
支持部Su…は当該四角形よりも小さい四角形の角に配
することにより対称性をもたせる。これにより、固定プ
レス盤部2u側の支持部Su…は、可動プレス盤部2d
側の支持部Sd…よりも内方に配される。この場合、相
隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…は、相隣る支持部
SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定する。
【0022】さらに、51は機台部であり、この機台部
51と下支持盤41間にはトグルリンク機構52を架設
する。また、53はトグルリンク機構52を駆動する駆
動機構部であり、この駆動機構部53は、機台部51に
取付けたサーボモータ54と、このサーボモータ54に
より駆動せしめられるボールねじ機構55を備える。こ
れにより、ボールねじ機構55のボールねじ部56はサ
ーボモータ54により回転駆動され、かつボールねじ機
構55のナット部57はトグルリンク機構52の入力部
となる。
【0023】次に、第一実施例に係るICカード製造装
置1の動作(機能)について、図1〜図7及び図11を
参照して説明する。
【0024】まず、積層基材Mは積層基材挟持部1yに
収容する。即ち、下挟持部11dの上面に積層基材Mを
載置し、上から上挟持部11uを重ねることにより、積
層基材Mを上挟持部11uと下挟持部11dにより挟
む。この後、不図示の脱気装置を作動させ、積層基材挟
持部1yの内部を脱気する。これにより、積層基材Mは
上挟持部11uと下挟持部11dにより押圧されるとと
もに、積層基材Mの内部に含む気泡が完全に除去され
る。
【0025】そして、積層基材Mを収容した積層基材挟
持部1yは、最初に、不図示の予熱プレス部により予熱
処理される。即ち、積層基材挟持部1yは一対のプレス
盤により加圧され、熱圧着する際における正規の加熱温
度よりも低い予熱温度、具体的には、ホットメルトシー
トTa,Tbの塑性変形又は溶着が始まる直前の温度
(例えば、70℃前後)に加熱される。これにより、積
層基材Mは加圧されつつ予熱温度により徐々に昇温せし
められるとともに、脱気が促進する。
【0026】次いで、予熱処理された積層基材挟持部1
yは、熱圧着プレス部となるプレス機構2に供給され
る。この場合、可動プレス盤部2dは、図1に示すよう
に下降しているため、積層基材挟持部1yを可動プレス
盤部2dに載置した後、サーボモータ54を作動させれ
ば、ナット部57が上昇し、トグルリンク機構52によ
り可動プレス盤部2dが上昇する。そして、可動プレス
盤部2dが予め設定した上昇位置まで上昇したならサー
ボモータ54を停止させる。
【0027】この際、固定プレス盤部2uと可動プレス
盤部2dはそれぞれ内蔵する加熱用棒ヒータにより正規
の加熱温度(例えば、120℃前後)に加熱される。な
お、積層基材Mは、その両面側が上挟持部11uと下挟
持部11dにより挟まれ、かつ密封状態の積層基材挟持
部1yの内部に収容されるとともに、この積層基材挟持
部1yの内部は脱気装置により脱気されているため、積
層基材Mが予熱プレス部から熱圧着プレス部2に移動し
ても、加熱状態及び加圧状態の連続性が確保、即ち、積
層基材Mに対する保温性と保圧性が確保される。
【0028】そして、設定時間が経過して積層基材Mが
軟化したなら、サーボモータ54を再作動させ、可動プ
レス盤部2dを最上昇位置まで上昇させて停止させる。
これにより、加圧面3dはICカードの厚さ位置まで変
位して停止する。この状態を図2に示す。この際、固定
プレス盤部2uの背面2urは四つの支持部Su…によ
り支持されるとともに、可動プレス盤部2dの背面2d
rは四つの支持部Sd…により支持される。また、四つ
の支持部Su…は四つの支持部Sd…の内方に配される
ため、一対のプレス盤部2u,2dは共に湾曲が許容さ
れ、図11に示すように、正面から見た場合には、中央
が下方に撓んで弓状に湾曲する。この結果、加圧力が分
散し、積層基材Mに対する加圧力の均一性が高められ
る。特に、相隣る支持部SuとSu…の間隔Lu…を、
相隣る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に
設定することにより、最良の効果を得ることができる。
なお、積層基材M(ICカード)の厚さは前述したよう
に極めて薄いため、一対のプレス盤部2u,2dが湾曲
しても加圧面3uと3dの平行性が確保される限りその
影響は無視できる。
【0029】プレス機構2における積層基材挟持部1y
は、固定プレス盤部2uと可動プレス盤部2dによって
上下から加熱及び加圧され、積層基材Mが熱圧着され
る。この際、積層基材挟持部1yにおける各加圧プレー
ト12u及び12dは、熱(高温)により変形(拡大)
するが、当該変形は複数の連結片14u…及び14d…
により吸収されるため、積層基材Mは、常に、平行度の
高い一対の加圧プレート12u及び12dにより熱圧着
され、製造時における歩留率(生産性)を高めることが
できるとともに、ICカードの品質及び均質性の向上、
さらには商品性を格段に高めることができる。
【0030】この後、設定時間(例えば、20秒前後)
が経過したなら、可動プレス盤部2dを下降させ、熱圧
着された積層基材M、即ち、製造されたICカードを冷
却プレス部に移して冷却処理する。冷却処理では、IC
カードが加圧されつつ冷却せしめられる。一方、冷却処
理後、積層基材挟持部1yからICカードを取出すに
は、脱気口17から積層基材挟持部1yの内部に空気を
供給すればよい。これにより、積層基材挟持部1yの脱
気状態が解除され、かつICカードは積層基材挟持部1
yから剥離する。よって、上挟持部11uを上昇させ、
製造されたICカードを取出すことができる。
【0031】次に、第二実施例に係るICカード製造装
置1について、図8〜図10を参照して説明する。
【0032】第二実施例における上支持機構部20は、
上支持盤21を備え、固定プレス盤部2uは、上支持盤
21に挿通させた複数の吊下ボルト22…により、上支
持盤21の下方に吊下げられる。これにより、固定プレ
ス盤部2uは、上支持盤21に対して一定ストロークに
わたって昇降変位自在となる。また、上支持盤21に
は、加圧時に固定プレス盤部2uの背面2urを支持す
る四つの支持部Su…を配設する。
【0033】この場合、上支持盤21には、上下に貫通
し、かつ図10に示すように、上支持盤21の中央から
対角線に沿って形成した四つのスリット23…を設け
る。そして、各スリット23…に、下方から円柱形の支
持部Su…を挿入するとともに、上方から挿入したボル
ト24…の下端を支持部Su…の上端面に螺着する。各
スリット23…の内部には段差が形成されており、支持
部Su…は当該段差に係止するまで上方変位可能になる
とともに、上方変位した際には図9に示すように、支持
部Su…が上支持盤21の下面から僅かに突出する。ま
た、ボルト24…の外周にはブッシュ25…を装着し、
このブッシュ25…はベース26…を介して上支持盤2
1の上面に配したX形の下支持プレート27の先端側に
ナット28…により固定するとともに、ボルト24…の
上端はX形の上支持プレート29の先端側にダブルナッ
ト30…により固定する。下支持プレート27と上支持
プレート29には、各スリット23…に対応した長孔が
形成されており、ナット28…とダブルナット30…を
緩めることにより、支持部Su…をスリット23…に沿
って変位させることができるとともに、ナット28…と
ダブルナット30…を締めることにより、任意の位置に
固定できる。よって、支持部Su…の位置を変更できる
位置調整機構4u…が構成される。このような位置調整
機構4u…を設ければ、通常稼働時における微調整や加
圧条件の変更時等における再調整を行うことができるた
め、支持部Su…を常に最適な位置に設定できる。な
お、31は、上支持プレート29の中央下面を支持する
ダンパを示す。
【0034】他方、下側に位置する可動プレス盤部2d
は、下支持機構部40により支持される。下支持機構部
40は、下支持盤41を備え、可動プレス盤部2dは、
下支持盤41に挿通させた複数の保持ボルト43…によ
り、下支持盤41の上に保持される。なお、44…は保
持ボルト43…に装着したスプリングを示す。これによ
り、可動プレス盤部2dは、下支持盤41に対して一定
ストロークにわたって昇降変位自在となる。また、下支
持盤41には、加圧時に可動プレス盤部2dの背面2d
rを支持する四つの支持部Sd…を配設する。
【0035】この場合、下支持盤41には、上下に貫通
する四つの孔部45…を設け、この孔部45…にブッシ
ュを介して円柱形の支持部Sd…を挿入する。また、下
支持盤41の下面には四つの加圧シリンダ46…を取付
け、各加圧シリンダ46…のロッド(ラム)を孔部45
…の内部に臨ませることにより、ロッドの先端で支持部
Sd…の下端面を支持する。
【0036】第二実施例のICカード製造装置1の動作
も、基本的な動作は第一実施例のICカード製造装置1
の動作と同じである。異なる点は、トグルリンク機構5
2により可動プレス盤部2dを上昇させた際に、可動プ
レス盤部2dが予め設定した最上昇位置まで上昇したな
らサーボモータ54を停止させるとともに、設定時間が
経過して積層基材Mが軟化したなら、各加圧シリンダ4
6…を作動させて可動プレス盤部2dを加圧する点であ
る。即ち、第二実施例では、各加圧シリンダ46…によ
り可動プレス盤部2dを加圧するようにした。なお、加
圧時の状態を図9に示す。
【0037】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、
細部の構成,形状,数量,素材等において、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除すること
ができる。例えば、各実施例は、一方のプレス盤部2u
側に、四角形の角に位置する四つの支持部Su…を配
し、かつ他方のプレス盤部2d側に、四角形の角に位置
する四つの支持部Sd…を配した場合を示したが、支持
部Su…,Sd…を配する位置や数量は任意に実施でき
る。基本的には一方のプレス盤部2u(又は2d)側に
一又は二以上の支持部Su…(又はSd…)を配し、他
方のプレス盤部2d(又は2u)側に二以上の支持部S
d…(又はSu…)を配することができる。また、一方
のプレス盤部2u側における相隣る支持部SuとSu…
の間隔Lu…は、他方のプレス盤部2d側における相隣
る支持部SdとSd…の間隔Ld…の1/2以下に設定
することが最良であるが、この設定条件に限定されるも
のではない。さらに、積層基材M(ICカード)の構成
や素材は例示に限定されることなく任意のタイプに適用
できる。
【0038】
【発明の効果】このように、本発明に係るICカード製
造装置は、加圧時に一方のプレス盤部の背面を一又は二
以上の支持部により支持し、かつ他方のプレス盤部の背
面を二以上の支持部により支持するとともに、加圧時に
おける一対のプレス盤部が共に湾曲するように、一方の
プレス盤部の支持部の位置と他方のプレス盤部の支持部
の位置を異ならせたため、次のような顕著な効果を奏す
る。
【0039】(1) 積層基材に対する偏加重を回避
し、積層基材に付加される加圧力の均一性を高めること
により、ICカードの品質向上及び電子部品の破損防止
による歩留率向上を図ることができる。
【0040】(2) 好適な実施の形態により、一方の
プレス盤部側に、四角形の角に位置する四つの支持部を
配し、かつ他方のプレス盤部側に、四角形の角に位置す
る四つの支持部を配するとともに、一方のプレス盤部側
の支持部を他方のプレス盤部側の支持部よりも内方、特
に、一方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔
を、他方のプレス盤部側における相隣る支持部の間隔の
1/2以下に設定すれば、最良の効果を得ることができ
る。
【0041】(3) 好適な実施の形態により、少なく
とも一方のプレス盤部側の支持部の位置を変更可能な位
置調整機構を設ければ、通常稼働時における微調整や加
圧条件の変更時等における再調整を行うことができるた
め、支持部を常に最適な位置に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るICカード製造装置
におけるプレス機構を示す一部断面正面図、
【図2】同ICカード製造装置におけるプレス機構の加
圧時の状態を示す一部断面正面図、
【図3】同ICカード製造装置における上支持機構部の
一部を省略した平面図、
【図4】同ICカード製造装置における積層基材挟持部
の断面正面図、
【図5】同ICカード製造装置における積層基材挟持部
の平面図、
【図6】同ICカード製造装置により製造される積層基
材の分解断面図、
【図7】同ICカード製造装置の要部説明図、
【図8】本発明の第二実施例に係るICカード製造装置
におけるプレス機構を示す一部断面正面図、
【図9】同ICカード製造装置におけるプレス機構の加
圧時の状態を示す一部断面正面図、
【図10】同ICカード製造装置における上支持機構部
の一部を省略した平面図、
【図11】本発明に係るICカード製造装置の作用説明
図、
【図12】従来の技術に係るICカード製造装置の作用
説明図、
【符号の説明】
1 ICカード製造装置 2 プレス機構 2u 一方のプレス盤部(固定プレス盤部) 2ur 一方のプレス盤部の背面 2d 他方のプレス盤部(可動プレス盤部) 2dr 他方のプレス盤部の背面 3u 加圧面 3d 加圧面 4u… 位置調整機構 Su… 支持部 Sd… 支持部 Lu… 支持部の間隔 Ld… 支持部の間隔 Ea… 熱可塑性樹脂シート Ua… シート部材 P 電子部品 M 積層基材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートを含むシート部材に
    よりICチップ等の電子部品を挟んでなる積層基材を、
    加圧面を有する一対のプレス盤部により両面側から加圧
    して熱圧着又は冷却するプレス機構を備えるICカード
    製造装置において、加圧時に一方のプレス盤部の背面を
    一又は二以上の支持部により支持し、かつ他方のプレス
    盤部の背面を二以上の支持部により支持するとともに、
    加圧時における一対のプレス盤部が共に湾曲するよう
    に、一方のプレス盤部の支持部の位置と他方のプレス盤
    部の支持部の位置を異ならせたことを特徴とするICカ
    ード製造装置。
  2. 【請求項2】 一方のプレス盤部側に、四角形の角に位
    置する四つの支持部を配し、かつ他方のプレス盤部側
    に、四角形の角に位置する四つの支持部を配するととも
    に、一方のプレス盤部側の支持部を他方のプレス盤部側
    の支持部よりも内方に配することを特徴とする請求項1
    記載のICカード製造装置。
  3. 【請求項3】 一方のプレス盤部側における相隣る支持
    部の間隔は、他方のプレス盤部側における相隣る支持部
    の間隔の1/2以下に設定することを特徴とする請求項
    2記載のICカード製造装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方のプレス盤部側の支持部
    の位置を変更可能な位置調整機構を備えることを特徴と
    する請求項1記載のICカード製造装置。
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