JP3605407B1 - 掘削効率を向上させた海底掘削機 - Google Patents

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Abstract

【課題】掘削効率を向上させることができ、パイプ又はケーブルを海水面と平行な直線状に埋設することができ、掘削動作を柔軟且つ高精度に行うことができ、海中のダイバーが直接に掘削機を操作することができる、海底掘削機を提供する。
【解決手段】パイプ又はケーブルを海底に埋設するための溝を形成する海底掘削機である。海底掘削機の移動方向と平行に、且つ、所定の距離を介して互いに対向するように配置された2つの平板であって、その高さが後方に向かうにしたがって徐々に大きくなっている略台形状の2つの平板により構成されている支持部7と、前記支持部を構成する2つの平板の下端部にそれぞれ海底掘削機の移動方向と平行に並ぶように備えられ、海底を掘削するための高圧水流を、海底掘削機の移動方向とは反対の方向と海底方向との間の方向に向けて噴出するためのノズルと、配水管と、高圧水を供給するための水中ポンプ2とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、パイプ又はケーブルを海底に埋設することなどの目的で使用される、掘削効率を向上させた海底掘削機に関する。
従来より、取水管、送水管あるいは送油管などのパイプ、又は通信ケーブルあるいは電力ケーブルなどのケーブルを海底に埋設するために、多数のノズルから高圧水を噴出してパイプ又はケーブルを埋設する溝を掘り進むようにしたウォータージェット式の海底掘削・埋設機が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平6−141430号公報 特開2001−112136号公報
しかしながら、従来のウォータージェット式の海底掘削・埋設機においては、前記多数のノズルと海底との間に隙間が生じてしまい、前記ノズルから放出された高圧水流の一部が海底の掘削のために使用されないまま海水中に流れてしまうので、掘削効率が悪くなってしまう、という問題があった。
また、従来のウォータージェット式の海底掘削・埋設機においては、前記多数のノズルからの高圧水が常に一定の高さ位置から放出されているため、その高圧水による掘削深さは常に海底面に対する一定の深さ位置となり、パイプ又はケーブルが「起伏がある海底面から一定の深さ位置」に埋設される結果、パイプ又はケーブルが海底面の起伏に対応して上下方向に湾曲した状態で埋設されてしまう、という問題があった。
また、従来のウォータージェット式の海底掘削・埋設機においては、船上から油圧をホースで送って海底掘削・埋設機を駆動するようにしていたので、掘削などの動作を柔軟且つ高精度に行うことができない、という問題があった。
さらに、従来のウォータージェット式の海底掘削・埋設機においては、掘削動作の操作などを行うための操作盤が船上のみに備えられ、海底掘削・埋設機に取り付けられたビデオカメラからの映像を見ながら船上でのみ操作を行っていたので、海中のダイバーが直接に海底掘削・埋設機を操作することができない、という問題があった。
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、掘削効率を従来よりも大幅に向上させることができ、パイプ又はケーブルを海水面と平行な直線状に埋設することができ、掘削動作を柔軟且つ高精度に行うことができ、しかも海中のダイバーが直接に掘削機を操作することができる、海底掘削機を提供することを目的とする。
このような従来技術の課題を解決するための本発明による海底掘削機は、パイプ又はケーブルを海底に埋設するための海底面の溝を所定の方向に向かって徐々に形成して行くために使用される海底掘削機であって、海底掘削機の移動方向に沿って備えられ、海底を掘削するための高圧水流を、海底方向に向けて、又は海底掘削機の移動方向とは反対の方向と海底方向との間の方向に向けて噴出するためのノズルと、海底掘削機本体に対して海底面へ近接するか又は海底面から離反する方向に移動自在に構成された支持部であって、海底掘削機本体の移動方向と平行に配置された平板から成り、その下端部に前記ノズルが複数個備えられている支持部と、前記ノズルから前記海底面を掘削するための高圧水流が噴出されているとき、前記支持部を所定の高さ位置から海底方向に向けて所定距離だけ押し下げるための押し下げ部と、パイプ又はケーブルを埋設する対象となる海底面の起伏などの地形データを海底の位置座標データと関連付けて記録しておくための地形データベースと、海底掘削機の現在位置を推測するための現在位置推測手段と、前記現在位置推測手段からの現在位置データと前記地形データベースからの地形データとに基づいて、海底掘削機の現在位置の前記ノズルからの高圧水流による海底の掘削深さが海底面の起伏に拘わらず海水面から常にほぼ一定の深さとなるように、前記押し下げ部により前記支持部を押し下げるべき距離を求めるための押し下げ距離算出手段と、前記ノズルから前記海底面を掘削するための高圧水流が噴出されているとき、前記押し下げ距離算出手段からの出力に基づいて、前記押し下げ部を制御して、前記押し下げ部による前記支持部の海底方向への前記押し下げ距離を調整するための押し下げ制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明による掘削効率を向上させた海底掘削機においては、油圧モーター及び油圧タンクを前記支持部の近傍に配置し、海上の船からケーブルを介して前記油圧モーターに電力及び制御信号を送信するようにした、ことが望ましい。
さらに、本発明による掘削効率を向上させた海底掘削機においては、前記支持部を構成する2つの平板は、埋設すべきパイプ又はケーブルの直径よりも大きな距離を介して互いに対向するように配置されており、海底掘削時には、前記2つの平板の間の空間に埋設すべきパイプ又はケーブルが配置されるようになっている、ことが望ましい。
以上に説明したように、本発明においては、「前記ノズルを備えた支持部を上下方向(海底面に対して近接又は離反する方向)に移動自在に構成し、さらに、前記ノズルから前記海底を掘削するための高圧水流が噴出されているとき(すなわち海底での掘削作業中に)、前記複数のノズルが備えられた支持部を所定の高さ位置から海底方向に向けて所定距離だけ押し下げるための押し下げ部(図5の押圧シリンダ9参照)」を備えるようにしている。したがって、本発明によれば、「従来のようにノズルから噴出された高圧水の一部が掘削のために使用されないままノズルと海底面との間の隙間から海中に逃げてしまうということが無くなり、掘削効率を大幅に向上させられるようになる」という格別の効果が得られるようになる。
また、本発明においては、「前記押し下げ部を制御して前記押し下げ部による支持部の海底方向への押し下げ距離を任意の距離に調整できるようにするための押し下げ制御手段」を備えるようにしている。したがって、本発明によれば、「海底面の起伏などの状況に応じて、海底面からの掘削深さをきめ細かく調整できるようになる」という格別の効果が得られるようになる。
また、本発明においては、海底掘削機の現在の推測位置に対応する海底の地形データに基づいて、海底掘削機により掘削すべき「海底面からの掘削深さ」(例えば、海水面から一定の距離を保った、海水面と平行な掘削深さ)を求め、さらに、この求めた掘削深さを実現するための前記押し下げ部(図4の押圧シリンダ9など)による支持部の押し下げ距離を求め、この押し下げ距離を実現するように前記押し下げ部を制御・調整するようにしている。したがって、本発明によれば、海水面から一定の距離の深さ位置(海水面から平行な深さ位置)にケーブル又はパイプを埋設することが可能になる。すなわち、従来は、海底面から一定の距離の深さ位置(海底面と平行な深さ位置)にケーブル又はパイプを埋設していたため、ケーブル又はパイプが海底面の起伏に対応して上下方向に湾曲した状態で埋設されてしまうという問題があった(後述の図8(a)参照。なお、このように、ケーブル又はパイプが上下方向に湾曲して埋設されてしまうと、例えば、サイホン方式で海洋深層水を海上に取水しようとする場合、パイプの中の気泡がパイプの上方に湾曲した箇所で膨張して空気層となり、この空気層が海洋深層水の流れを遮断してしまうなどの問題があった)。これに対して、本発明では、海底面の起伏に拘わらず、海水面から一定の距離の深さ位置(海水面と平行な深さ位置)にケーブル又はパイプを埋設することが可能になる(後述の図8(b)参照)ので、上記のような従来の問題点を回避することができる。
また、本発明では、海底掘削機に油圧ユニット(油圧タンク、油圧モーター、油圧ポンプなどを含む)を備え、船上からの電力と制御信号により、この油圧ユニットを制御・駆動させるようにしたので、従来のように船上の油圧タンクから油圧ホースで油圧を海底側に供給する場合と比較して、油圧タンクから油圧モーターなどへの油圧の移送距離が大幅に短くなり、それだけ油圧モーターなどの駆動装置の起動速度や動作精度を向上させられるようになる。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
以下、本発明の実施例1による海底掘削・埋設機を図面を参照して説明する。図1は本実施例の海底掘削・埋設機を示す正面図である。なお、この図1では、走行用車輪(図3の符号5参照)などの図示を省略している。図1において、1は海底掘削・埋設機が海底の柔らかい地盤の中に沈み込むことを防止するためのソリ部、2は水中ポンプ、3は海底面に置かれたケーブル又はパイプを取り込むための取り込み部である。
図2は前記取り込み部3の構成を説明するための図である。前記取り込み部3は、まず、海底面に置かれたケーブル又はパイプ4をその両側から囲むようにし(図2(a)参照)、その後、そのケーブル又はパイプ4をその両面からその下面をすくい上げるようにして自らの内部に取り込む(図2(b)参照)。海底掘削・埋設機は、この状態で、後述の海底面掘削作業を行いながら、所定速度で海底面を走行・移動していく。
次に、図3は本実施例の海底掘削・埋設機を示す平面図である。図3において、5は本実施例1の海底掘削・埋設機の走行用の車輪、6は前記水中ポンプ2などを駆動するための油圧ユニットである。本実施例の海底掘削・埋設機は、海底を掘削してケーブル又はパイプを埋設しながら、前記車輪5により、所定速度で海底を走行していく。
次に、図4は本実施例の海底掘削・埋設機を示す側面図である。図4に示す海底掘削・埋設機は、車輪5により、図の矢印α方向に移動していく。図4において、7は海底掘削・埋設機の移動方向と平行に備えられた側面が略台形状(略扇状)のステンレス製の平板(2枚)から成る支持部、8はこの支持部7の各平板の下端部に前記移動方向(矢印α方向)に沿って並べられた多数のノズル、9は前記支持部7を海底方向(図の矢印β方向)に押し下げるための押圧シリンダ(前記油圧ユニット6内の油圧モーターにより駆動される)、10は前記の車輪5、油圧ユニット6、支持部7、及び押圧シリンダ9などを固定するためのフレーム、である。
なお、図4では、支持部7の下端部(ノズル8が備えられた部分)の図示右側端部(支持部の略台形状側面の高さが最も大きい部分の下端部)Aと、車輪5の下端部Bとを結ぶ線が、海底面(地盤面)と一致している。
また、図4において、前記支持部7は、前記フレーム10と接続部(ヒンジ部)11により接続されている。また、前記支持部7は、前記フレーム10に対して、前記接続部11を支点として、矢印γ方向に回動自在に接続されている(図5も参照)。また、前記フレーム10の左側先端部10aには周囲の映像を取り込んでその映像を海上の船のモニター装置に送るための水中テレビカメラ12が備えられている。
また、図4において、油圧ユニット6は、船上からのケーブルで送られてくる電力及び制御信号により制御・駆動される油圧モーター、油圧ポンプ、及び油圧タンクなどで構成されている。前記油圧ユニット6により、前記フレーム10に固定された水中ポンプ2、車輪5、及び押圧シリンダ9などが駆動される。また、図示していないが、前記フレーム10上の前記油圧ユニット6の近傍の位置には、海中のダイバーが直接に前記油圧ユニット6を操作するための海底操作盤が設置されている。
また、図6は図4の支持部7の構成をより詳細に説明するための図である。図6(a)は支持部7を本実施例の背面方向から見たときの図、図6(b)は支持部7の側面を示す図、図6(c)は支持部7を本実施例の前方(走行方向)から見たときの図である。図6(a)及び(c)に示すように、支持部7は、2枚の略台形状(略扇状)のステンレス製平板により構成されている。この2つの平板は、お互いに、所定の距離(埋設するケーブル又はパイプの直径(例えば50cm)よりも少し大きい距離)だけ離れた位置で対向するように配置されている。
また、図6において、13は、水中ポンプ2(図3参照)とジャバラ形ホース(図示せず)などで接続された状態で支持部7に取り付けられた配水管、14は配水管13と複数のノズル8とを接続するために支持部7に取り付けられた配水支管である(詳しくは後述する)。
前記2つの支持部7は、配水管13と配水支管14とノズル8などを支持するためのものである。この2つの支持部7は、図6(a)及び(c)に示すように、配水管13及び配水支管14を含めて、略逆U字状に形成されている。なお、図1の符号7で示す破線は、前記の略逆U字状の支持部7の概略位置を示している。
次に、図7は本実施例の電気的構成の一部を説明するためのブロック図である。図7において、21は船上に備えられたGPS(グローバルポジショニングシステム)受信機、22はケーブル又はパイプの埋設予定地の海底面の起伏などを含む地形データを記録しておくための地形データベースであって船上に備えられたハードディスクなどで構成される地形データベース、23は前記GPS受信機21及び地形データベース22からのデータに基づいて後述の海底の油圧モーター6b(及び押圧シリンダ9)を制御するための制御信号を出力するための押し下げ制御機能を備えたパソコン(船上に備えられている)、25は前記油圧モーター6bなどを操作するために船上の前記パソコン23の近傍に備えられた船上操作盤(船上の乗組員が図4の水中テレビカメラ12からの映像を見ながら操作するための船上操作盤)、25は船上に備えられ、前記パソコン23又は船上操作盤24からの制御信号を海底掘削・埋設機側に制御信号ケーブル26を介して送信するための制御信号送信部、である。
前記地形データベース22には、ケーブル又はパイプの埋設作業の前に、予め、海底の起伏などの地形データを収集するためのサイドスキャンソナーと船上のGPS受信機21とを使用して取得したケーブル又はパイプの埋設予定地の海底面の起伏などを含む地形データが、位置座標データと関連付けられて記録されている。
次に、前記パソコン23による機能の一部としての押し下げ制御機能を説明する。この機能では、GPS受信機21からの船の現在位置データを受信すると、この船の現在位置を海底の海底掘削・埋設機の現在位置と推測する。そして、この推測した海底掘削・埋設機の現在位置に対応する海底面の地形データを前記地形データベース22から呼び出す。そして、この地形データベース22から呼び出した現在位置に対応した地形データに基づいて、海底掘削・埋設機が海底を掘削するときの「あるべき掘削深さ」を所定のプログラムにより求め、この求めた「あるべき掘削深さ」を実現するために必要な押圧シリンダ9の支持部7の押し下げ距離、及びこの押し下げ距離を実現するための油圧モーター6bへの制御信号を生成する。この生成された制御信号は、制御信号送信部25から制御信号ケーブル26を介して海底にある海底掘削・埋設機の油圧モーター6bに送信される。
また、図7において、6aは海底掘削・埋設機の油圧ユニット6に内蔵された油圧タンク、6bは海底掘削・埋設機の油圧ユニット6に内蔵された油圧モーター、9は前記油圧モーター6bにより駆動されて前記支持部7を海底方向に所定距離だけ押し下げるための押圧シリンダ、27は前記油圧モーター6bなどを海中のダイバーが直接に操作するために海底掘削・埋設機の油圧ユニット6の近傍(フレーム10の上)に備えられた海底操作盤である。なお、この図7の海底操作盤27などは、図4においては図示を省略している。
なお、図7の海底操作盤27及び船上操作盤24は、図7の押圧シリンダ9を駆動するための油圧モーター6bを操作するためだけでなく、図1の水中ポンプ2を駆動するための油圧モーター(図7では図示を省略している)などを操作するためにも使用できるように構成されている。以上のように、図7の海底操作盤27は、水中のダイバーが直接に海底操作盤27を操作して油圧モーター6bや水中ポンプ2などを操作するために使用できるように構成されている。
次に、本実施例の動作を、主として図5及び図8を参照して、説明する。図7について前述したように、本実施例を使用するときは、予め、ケーブル又はパイプの埋設予定経路の海上を船で巡航しながら、GPS受信機21とサイドスキャンソナーを使用して埋設予定経路の海底の地形データを位置座標データと関連付けて地形データベース22に記録しておく。
その後、実際にケーブル又はパイプの埋設作業をするときは、まず、船でケーブル又はパイプを海底に置く。そして、船で牽引しながら本実施例の海底掘削・埋設機をケーブル又はパイプの上に置いて、図2に示すように、取り込み部3でケーブル又はパイプを取り込む。
次に、前記水中ポンプ2が駆動されて、海水を、それぞれについて予め設定された圧力で、配水管13及び配水支管14を介して複数のノズル8に送る。各ノズル8からは、高圧水が、「前記車輪5による海底掘削・埋設機の走行方向とは反対の方向(後ろ方向)と海底方向との間の中間の方向」に噴出される。この噴出は、前記車輪5による海底掘削・埋設機の走行と同時平行的に行われる。また、これと同時に、前記押圧シリンダ9が支持部7の上端部を図5に示すように海底方向(矢印β方向)に押し下げる。この押し下げにより、前記ノズル8から高圧水が海底面へ放出されるとき、前記ノズル8からの高圧水の一部がノズルと海底面との間の隙間から逃げなくなるので、前記高圧水による海底面の掘削が極めて効率的に行えるようになる。
このような高圧水の噴出による海底面の掘削が行われていくのと同時並行的に、前記取り込み部3(図1参照)で取り込まれたケーブル又はパイプが、車輪5による海底掘削・埋設機の走行に伴って、前記の掘削により形成された溝の中に置かれていく。さらに、このような動作と同時平行的に海底掘削・埋設機が所定速度で走行して行くので、前記ノズル8からの高圧水により掘削された海底の土砂は、海底掘削・埋設機の走行方向と反対の方向(後ろ方向)に巻き揚げられ、その巻き揚げられた土砂が前記溝の中に置かれたケーブル又はパイプの上に堆積していくことにより、ケーブル又はパイプの埋設が継続的に行われていく。
以上のように、本実施例では、前記ノズル8から高圧水が噴出されるとき、前記押圧シリンダ9が支持部7を海底方向(図5のβ方向)に押し下げるようにしている。このような「押圧シリンダ9による支持部7の押し下げ」が無いときは、前記ノズル8から高圧水が噴出されても、その高圧水の一部が、掘削のために使用されないままノズル8と海底面との間の隙間から海中に逃げてしまうため、掘削効率が悪くなってしまう。このような不都合を防ぐため、本実施例では、前述のように押圧シリンダ9により支持部7を押し下げて、ノズル8と海底面との間に隙間が形成されないようにしている。よって、本実施例では、従来よりも掘削効率を大幅に向上させられるようになる。
また、本実施例では、図7で前述したように、船上のパソコン23が、船上のGPS受信機21からのデータに基づいて、海底掘削・埋設機の現在位置を推測し、この推測位置と対応する海底の地形データに基づいて、海底掘削・埋設機により掘削すべき「海底面からの掘削深さ」(例えば、海水面から一定の距離の深さでケーブル又はパイプを埋設するための、海底面からの掘削深さ)を求め、さらに、この求めた掘削深さを実現するための前記押圧シリンダ9による支持部7の押し下げ距離を求め、この押し下げ距離だけ押圧シリンダ9を駆動するための制御信号を、制御信号送信部25を介して海底の油圧モーター6bに送信する。
これにより、本実施例では、前記押圧シリンダ9による支持部7の押し下げ距離を任意に変更・調整して、前記ノズルからの高圧水による海底面からの掘削深さを任意に調節することができるようになる。例えば、本実施例では、押圧シリンダ9の押し下げ距離を調整することにより、図5に示すように、支持部7の図示右下端部を図5のAの位置からA’の位置まで押し下げてこのA’の位置まで掘削することもできるし、支持部7をA”の位置まで押し下げてこのA2”の位置まで掘削することもできるようになる。
すなわち、本実施例では、従来は困難であった、海水面から一定の距離の深さ位置(海水面と平行な深さ位置)にケーブル又はパイプを埋設することが可能になる。すなわち、従来の海底掘削・埋設機では海底面の起伏を含む地形に応じた掘削は不可能で、図8(a)に示すように、海底面M(海水面Hではなく)から一定の距離の深さ位置(海底面Mと平行な深さ位置)Lに、ケーブル又はパイプを埋設するしかなかった。しかし、実際の海底面は多様な起伏があるため、海底面Mと平行にケーブル又はパイプを埋設すると、ケーブル又はパイプが海底面Mの起伏と同じように大きく湾曲した状態(図8(a)のL参照)で埋設されてしまうという問題があった。これに対して、本実施例では、前述のように、海底面Mの起伏に拘わらず、海水面Hから一定の距離の深さ位置(海水面Hと平行な深さ位置)L’(図8(b)参照)に、ケーブル又はパイプを埋設することが可能になる。よって、本実施例では、図8(b)に示すように、海底面Mに起伏があっても、それに拘わらず、ケーブル又はパイプを海水面Hと平行な直線状(図8(b)の符号L’参照)に埋設することが可能になる。
また、本実施例では、図7に関して前述したように、海底掘削・埋設機に油圧ユニット(油圧タンク、油圧ポンプ、油圧モーターなどを含む)を備え、船上からの電力と制御信号により、この油圧ユニット6を制御・駆動させるようにしたので、従来のように船上の油圧タンクから油圧ホースで油圧を海底側に供給する場合と比較して、油圧タンクから油圧モーターなどへの油圧の移送距離が大幅に短くなり、それだけ油圧モーターなどの駆動装置の起動速度や動作精度を向上させられるようになる。
さらに、本実施例では、船上に油圧ユニット6や水中ポンプ2などを操作するための操作盤を備えるだけでなく、海底掘削・埋設機の側にも油圧ユニット6や水中ポンプ2などを操作できる操作盤を備えるようにしたので、従来のように船上から乗組員が油圧ユニット6や水中ポンプ2などを操作するだけでなく、海中のダイバーが直接に油圧ユニット6や水中ポンプ2などを操作することが可能になる。
本発明の実施例による海底掘削・埋設機を示す正面図。 図1の取り込み部の動作を説明するための図。 本実施例による海底掘削・埋設機の平面図。 本実施例による海底掘削・埋設機の側面図。 本実施例による海底掘削・埋設機の動作を説明するための図。 本実施例による海底掘削・埋設機の支持部の構成を説明するための図。 本実施例による海底掘削・埋設機の電気的構成の一部を示すブロック図。 本実施例による海底掘削・埋設機の動作を説明するための図。
符号の説明
2 水中ポンプ
4 パイプ
5 車輪
6 油圧ユニット
6b 油圧モーター
7 支持部
7a 支持部の左端部
7b 支持部の右端部
8 ノズル
9 押圧シリンダ
10 フレーム
11 接続部
12 水中テレビカメラ
13 配水管
14 配水支管
21 GPS受信機
22 地形データベース
23 パソコン
24 船上操作盤
25 制御信号送信部
26 制御信号ケーブル
27 海底操作盤
H 海水面
L 埋設位置
M 海底面

Claims (3)

  1. パイプ又はケーブルを海底に埋設するための海底面の溝を所定の方向に向かって徐々に形成して行くために使用される海底掘削機であって、
    海底掘削機の移動方向に沿って備えられ、海底を掘削するための高圧水流を、海底方向に向けて、又は海底掘削機の移動方向とは反対の方向と海底方向との間の方向に向けて噴出するためのノズルと、
    海底掘削機本体に対して海底面へ近接するか又は海底面から離反する方向に移動自在に構成された支持部であって、海底掘削機本体の移動方向と平行に配置された平板から成り、その下端部に前記ノズルが複数個備えられている支持部と、
    前記ノズルから前記海底面を掘削するための高圧水流が噴出されているとき、前記支持部を所定の高さ位置から海底方向に向けて所定距離だけ押し下げるための押し下げ部と、
    パイプ又はケーブルを埋設する対象となる海底面の起伏などの地形データを海底の位置座標データと関連付けて記録しておくための地形データベースと、
    海底掘削機の現在位置を推測するための現在位置推測手段と、
    前記現在位置推測手段からの現在位置データと前記地形データベースからの地形データとに基づいて、海底掘削機の現在位置の前記ノズルからの高圧水流による海底の掘削深さが海底面の起伏に拘わらず海水面から常にほぼ一定の深さとなるように、前記押し下げ部により前記支持部を押し下げるべき距離を求めるための押し下げ距離算出手段と、
    前記ノズルから前記海底面を掘削するための高圧水流が噴出されているとき、前記押し下げ距離算出手段からの出力に基づいて、前記押し下げ部を制御して、前記押し下げ部による前記支持部の海底方向への前記押し下げ距離を調整するための押し下げ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする掘削効率を向上させた海底掘削機。
  2. 請求項1において、油圧モーター及び油圧タンクを前記支持部の近傍に配置し、海上の船からケーブルを介して前記油圧モーターに電力及び制御信号を送信するようにした、ことを特徴とする掘削効率を向上させた海底掘削機。
  3. 請求項1又は2において、前記支持部を構成する2つの平板は、埋設すべきパイプ又はケーブルの直径よりも大きな距離を介して互いに対向するように配置されており、海底掘削時には、前記2つの平板の間の空間に埋設すべきパイプ又はケーブルが配置されるようになっている、ことを特徴とする掘削効率を向上させた海底掘削機。
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