JP3605002B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録ヘッドに設けられた複数の噴射ノズルからインクを噴射させながら、記録ヘッドを搭載したキャリッジを印字方向に移動することで、画像をドットパターンで用紙に印字するようにしたインクジェット記録装置においては、記録用のインクを収容したインクタンクを設け、そのインクタンクのインクをインク供給路を介して記録ヘッドに供給している。
【0003】
このようなインクジェット記録装置において、高精度で高品質な記録を行うための大きな要因の1つは、インクの吐出位置と被記録媒体(記録用紙等)との相対位置関係が正確に保たれることである。設計時点で、キャリッジおよびその搬送機構と被記録媒体の支持機構および搬送機構との相対関係が高精度に設定され、それを前提にして、所望の記録画像を得るためのキャリッジの移動とインク吐出のタイミングとが決められて、記録が行われる。しかし、製造や組立上の誤差や、経時的な摩耗や機械的劣化などにより、インクの吐出位置が多少狂うことがある。その場合、被記録媒体の所望の位置にインク滴を付着させることが困難になったり、被記録媒体に付着するインクの形状や大きさが変わったりして、形成される画像の品質が低下する。
【0004】
そこで、記録ヘッドを搭載したキャリッジの位置を検出する機構が設けられたインクジェット記録装置が用いられている。これは、リニアエンコーダ等を用いてキャリッジの位置を適宜検出するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来のインクジェット記録装置のキャリッジ位置検出機構は、基本的にキャリッジの移動方向における一次元的な位置検出を行うのみであり、インクの吐出口から被記録媒体までの間隔等を知ることはできない。また、リニアエンコーダが高価であるため、記録装置自体のコストが上昇してしまう。
【0006】
ところで、本出願人は、特願2000−114228号において、インクの情報収集に適した立体形半導体素子と、この立体形半導体素子を内蔵したインクタンクを有するインクジェット記録装置を提案している。これは、直径1ミリのシリコン・ボールの球面上に半導体集積回路が形成されているボール・セミコンダクター社のボール・セミコンダクター(立体形半導体素子)に着目して発明したものであり、インクタンク内の立体形半導体素子が、インク残量などのインクに関する情報やタンク内の圧力などの素子周囲の情報を入手して、リアルタイムで外部装置に伝達させ、インクジェット記録動作に反映させるものである。この立体形半導体素子は球形であるため、これをインクタンク内に収容すれば、周囲環境情報の検出や外部との双方向の情報のやり取りを平面形に比べて非常に効率良く行え、一方的にインクタンク内の情報を外部へ知らせるのみならず、外部からの問いかけに対して内部情報を返答するような双方向の情報のやり取りを実施できる。この立体形半導体素子には、情報入手手段や情報伝達手段などが設けられているが、他にも様々な機能を持たせることが可能であると考えられ、この立体形半導体素子をさらに多様に活用することによりインクジェット記録の品質向上に寄与することが望まれる。
【0007】
そこで本発明の目的は、立体形半導体素子を記録ヘッドの位置検出に利用して、記録ヘッドの位置を適宜検出して印字品質の向上に寄与するとともに、立体形半導体素子をより有効に活用することにより、あまり構成を複雑にすることなく多機能化したインクジェット記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、記録手段により記録を行うインクジェット記録ヘッドと、インクジェット記録ヘッドを搭載し主走査方向に走査するキャリッジを備えたインクジェット記録装置において、インクジェット記録ヘッドは、記録手段のインク吐出位置を求めるための位置検出部と、位置検出部により検出された吐出位置と所望の吐出位置とのずれを相殺するためにインク吐出のタイミングを補正する吐出タイミング制御部と、外部から与えられるエネルギーを、位置検出部および吐出タイミング制御部を動作させるための、前記エネルギーとは異なる種類のエネルギーに変換するエネルギー変換部と、を同一基体に形成したボール状半導体素子を有し、インクジェット記録装置の本体は、ボール状半導体素子に向けて電波を発信する少なくとも3つの固定通信手段と、記録手段に駆動信号を供給する駆動信号供給手段と、を備えており、固定通信手段と位置検出部とによって3次元的にインクジェット記録ヘッドの吐出位置を検出し、その検出結果に基づいて吐出タイミング制御部によって制御されたインク吐出動作を行うところにある。
【0009】
本発明によると、インクジェット記録装置におけるインクの吐出位置の3次元的な位置検出が可能になり、これをインク吐出制御に用いて記録の高精度・高品質化が図れる。特に、キャリッジの移動方向に1次元的に位置検出するのみならず、3次元的に位置検出できるため、被記録媒体と吐出位置との間の間隔等を知ることもでき、印字品質向上の効果が大きい。
【0010】
ボール状半導体素子を用いることにより、リニアエンコーダ等を記録装置本体に設置する必要がなくなり、例えばキャリッジスピードが可変にできるなど、インクジェット記録装置の設計の自由度が増す。また、リニアエンコーダ等の高価な部品が不要であるとともに、他の目的で用いられるボール状半導体素子に位置検出の機能を併せ持たせることができ、さらなる高機能化および部品共通化による低コスト化も可能である。
【0012】
ボール状半導体素子が、電波を受信してこれを識別し解析して電波の通信距離を求めてもよく、ボール状半導体素子が、電波の位相のずれに基づいて通信距離を求め、通信距離からボール状半導体素子の位置を求め、ボール状半導体素子の位置に基づいて記録手段の吐出位置を検出することが好ましい。
【0013】
電波を用いることにより、レーザー等よりも放射が広がるため、移動するキャリッジを追いかけながら発信する必要がない。また、ボール状半導体素子はインダクタンスが小さくできるので、電波による通信に適している。
【0014】
少なくとも3つの固定通信手段がボール状半導体素子に向けて電波を発信することが好ましい。その場合、各固定通信手段が、それぞれ周波数または振幅または信号パターンが異なっている電波を発信することが好ましい。
【0015】
こうすることにより、位置検出が三辺測量法により行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1に、本発明の第1の実施の形態であるインクジェット記録装置の概略図が示されている。まず、このインクジェット記録装置600の全体構成について簡単に説明する。
【0018】
このインクジェット記録装置600にはヘッドカートリッジ(インクジェット記録ヘッド)601が搭載されており、ヘッドカートリッジ601は、印字記録のためにインクを吐出する液体吐出部(記録手段)23と、その液体吐出部23に供給される液体を保持する後述するインクタンクとを有するものである。インクタンク内には立体形半導体素子(ボール状半導体素子)11が配されており、後述するが、この立体形半導体素子11は、外部から供給された起電力を電力に変換するエネルギー変換手段14と、エネルギー変換手段14で得た電力により起動する吐出制御手段15とを備えている。なお、以下の説明において、本発明の「立体形半導体素子」とは全て「ボール状半導体素子」を指している。
図2に示すように、記録装置本体28には、外部エネルギーである起電力を立体形半導体素子11に供給する起電力供給手段622と、立体形半導体素子11と情報を通信する3つの固定通信手段26とが設置されている。なお、液体吐出部23は、液路内でヒーター等の電気熱変換素子の熱によりインクを発泡させ、その気泡成長エネルギーにより、液路と連通する微小開口(吐出口)よりインクを吐出するものが考えられる。
【0019】
ヘッドカートリッジ601は、図1に示すように、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギヤ603および604を介して回転するリードスクリュー605の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上に搭載されている。駆動モータ602の動力によってヘッドカートリッジ601がキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印aおよびbの方向に往復移動される。インクジェット記録装置600には、ヘッドカートリッジ601から吐出されたインクなどの液体を受ける被記録媒体としてのプリント用紙Pを搬送する被記録媒体搬送手段(不図示)が備えられている。その被記録媒体搬送手段によってプラテン609上を搬送されるプリント用紙Pの紙押さえ板610は、キャリッジ607の移動方向にわたってプリント用紙Pをプラテン609に対して押圧する。
【0020】
リードスクリュー605の一端の近傍には、フォトカプラ611および612が配設されている。フォトカプラ611および612は、キャリッジ607のレバー607aの、フォトカプラ611および612の領域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向の切り換えなどを行うためのホームポジション検知手段である。プラテン609の一端の近傍には、ヘッドカートリッジ601の吐出口のある前面を覆うキャップ部材614を支持する支持部材613が備えられている。また、ヘッドカートリッジ601から空吐出などされてキャップ部材614の内部に溜まったインクを吸引するインク吸引手段615が備えられている。このインク吸引手段615によりキャップ部材614の開口部を介してヘッドカートリッジ601の吸引回復が行われる。
【0021】
インクジェット記録装置600には本体支持体619が備えられている。この本体支持体619には移動部材618が、前後方向、すなわちキャリッジ607の移動方向に対して直角な方向に移動可能に支持されている。移動部材618には、クリーニングブレード617が取り付けられている。クリーニングブレード617はこの形態に限らず、他の形態の公知のクリーニングブレードであってもよい。さらに、インク吸引手段615による吸引回復操作にあたって吸引を開始するためのレバー620が備えられており、レバー620は、キャリッジ607と係合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ602からの駆動力がクラッチ切り換えなどの公知の伝達手段で移動制御される。ヘッドカートリッジ601に設けられた発熱体に信号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったりするインクジェット記録制御部は記録装置本体28側に設けられており、図1には示されていない。
【0022】
上述した構成を有するインクジェット記録装置600では、前記の被記録媒体搬送手段によりプラテン609上を搬送されるプリント用紙Pに対して、ヘッドカートリッジ601がプリント用紙Pの全幅にわたって往復移動する。この移動時に駆動信号供給手段24からヘッドカートリッジ601に駆動信号が供給されると、この信号に応じて液体吐出部23から被記録媒体に対してインク(記録液体)が吐出され、記録が行われる。
【0023】
次に、このインクジェット記録装置600のヘッドカートリッジ601のインクタンク内に収容される立体形半導体素子11について詳細に説明する。
【0024】
図2は、立体形半導体素子11を含むインクジェット記録ヘッド201と記録装置本体28のブロック構成図である。この立体形半導体素子11は、起電力供給手段622から立体形半導体素子11に向かって非接触で供給された起電力12を電力13に変換するエネルギー変換手段14と、エネルギー変換手段14で得た電力により起動する吐出制御手段15とを備えており、後述するインクタンク内に配される。立体形半導体素子11を動作させるために供給される起電力は、電磁誘導により生じる。エネルギー変換手段14は、立体形半導体素子11の表面もしくは表面付近に形成されていることが望ましい。
【0025】
吐出制御手段15は、電波受信部16と、電波解析部17と、位置検出部18と、吐出タイミング制御部19と、メモリ20と、時刻信号受信部21と、時計22とを有している。電波受信部16は、記録装置本体28の3つの固定通信手段26からの電波を受信する。電波解析部17は、電波受信部16にて受信した電波の周波数または振幅を識別し、それに基づいて、各固定通信手段26から電波受信部16までの距離を算出する。位置検出部18は、3つの固定通信手段26からの距離に基づいて導かれるインクジェット記録装置600内における電波受信部16の位置から、このインクジェット記録ヘッド601の実際の吐出位置を求める。吐出タイミング制御部19は、実際の吐出位置を、理想的なインク吐出を行うための吐出位置になるように吐出のタイミングを補正するための、吐出タイミング制御信号を発信する。メモリ20には、各固定通信手段26から電波受信部16までの距離に基づいてインクジェット記録装置600内における電波受信部16の位置を求めるためのデータや、電波受信部16の位置とインクジェット記録ヘッド601の吐出位置との相対位置関係のデータや、実際の吐出位置を、理想的なインク吐出を行うための吐出位置に補正するためのデータ等が格納されている。時計22は、各固定通信手段26からの電波がどのタイミングで発信されたかを知るために、時刻データを電波解析部17に供給する。時刻信号受信部21は、記録装置本体28と時計22との時刻を合わせ、固定通信手段26からの電波発信時刻を知るために、記録装置本体28に設けられている時刻信号発信部25からの時刻信号を受信して、時計22を適宜修正する。なお、固定通信手段26および時刻信号発信部25は、時計機能・信号発信タイミング発生機能27により制御される。
【0026】
ここで、位置検出の原理を簡単に説明する。本実施形態では、いわゆるGPS(グローバル・ポジショニング・システム)として一般に広く知られている位置検出手段と同様な三辺測量法を用いている。
【0027】
図3に示すように、既知の3点(本実施形態では3つの固定通信手段)B1,B2,B3の座標をそれぞれ(x1,y1,z1),(x2,y2,z2),(x3,y3,z3)とし、未知の1点(立体形半導体素子)Aの座標を(x,y,z)とする。そして、B1,B2,B3からAまでの距離をそれぞれL1,L2,L3とすると、以下の関係が成り立つ。
【0028】
【数1】
Figure 0003605002
【0029】
従って、各距離L1,L2,L3が判明すれば、3つの数式を用いて計算することにより3つの変数(x,y,z)が求められる。
【0030】
次に、本発明において、距離を求める方法について簡単に説明する。例えば、周波数100MHzで速度30万km/s(=30cm/ns)の電波を発信したとき、送信点と受信点との距離が30cm離れているとすると、送信点を出発してから受信点に到達するまでに要する時間は1nsである。従って、送信点における位相と受信点における位相は、1nsに相当する分だけずれる。この例の場合、位相が約40゜ずれている。そこで、このような関係に基づいて、発信点(固定通信手段)から所定の位相で発信された電波を、受信点(立体形半導体素子の電波受信部)で受信したときの位相が、所定の位相からずれている量を調べることにより、両者の距離が求められる。
【0031】
なお、本実施形態では、3つの固定通信手段26からの電波を1つの電波受信部で受信するため、それぞれの電波を識別するために、各固定通信手段26から発信する電波の周波数または振幅またはパターンをそれぞれ変えている。このように、各固定通信手段26は、それぞれ特有の電波を発信できるように、識別モジュレーション機能を有している。
【0032】
以上のようにして、立体形半導体素子11の電波受信部16の、インクジェット記録装置600内における位置を算出する。それから、インクジェット記録ヘッド601内における、立体形半導体素子11とインクの吐出口との相対位置関係が、インクジェット記録ヘッド601製造時に予め求められているため、インクジェット記録装置600内における、インクの吐出口の位置(実際の吐出位置)を求めることができる。
【0033】
インクジェット記録装置600により記録を行う上で、高精度および高品質の印字を行うための重要な要素の1つは、位置関係である。長期の使用等により、キャリッジ607の移動機構に誤差が生じたりして、被記録媒体とインク吐出位置とが必ずしも理想的な位置関係に保たれるとは限らない。しかし、この相対位置のずれを機械的に修正することは、非常に大がかりな作業を要することになり、容易に行えるものではない。そこで、インクを吐出するタイミングを少しずらすことにより、被記録媒体とインク吐出位置との位置ずれを補正して、高精度および高品質の印字を行うようにすることが考えられる。従って、前記の方法で、実際のインク吐出位置を求めたら、所望の吐出位置とのずれを調べ、さらにそのずれを補正するために必要な吐出タイミングの修正を行うための吐出タイミング制御信号を、吐出タイミング制御部19から発信する。
【0034】
以上が本実施形態の立体形半導体素子11の主な働きであり、各種計算等に必要なデータ等は予めメモリ20に格納されている。通常、これらのデータは、インクジェット記録ヘッド601の製造時またはインクジェット記録装置600の製造時に、初期データとしてメモリ20に記憶されている。
【0035】
通常、インクジェット記録ヘッド601は、記録装置本体28の駆動信号供給手段24から駆動信号が供給されて、キャリッジ607の移動と同期して選択的にインクの吐出を行って、所望の画像等の記録を行うが、本実施形態では、この駆動信号により指示されるインク吐出のタイミングを、立体形半導体素子11の吐出タイミング制御部19から発信される吐出タイミング制御信号により補正して、インク吐出を行う。ただし、位置検出部18により、実際の吐出位置が所望の位置と合致していることが判明した場合には、吐出タイミング制御部19は吐出タイミング制御信号を発信しない。
【0036】
ここで、図4(a),(b)のフローチャートを参照して、本実施形態のインクジェット記録装置の動作の概略を説明する。
【0037】
本実施形態のインクジェット記録装置600では、まず、ヘッドの製造工程において、図示しない治具を用いて、インクジェット記録ヘッド601内における立体形半導体素子11の電波受信部16とインクの吐出口との相対位置関係を実測して求める。そして、その実測データを初期状態のデータとしてメモリ20に記憶しておく。そして、これらの位置関係が初期状態からずれたとき、すなわちこれらの相対位置関係が所望の関係にないときに、これを補正するためには吐出タイミングをどのように調整すればよいかということや、前記した立体形半導体素子11の位置検出のための計算に必要な数式など様々なデータを、立体形半導体素子11のメモリ20に格納しておく。
【0038】
その後、インクジェット記録装置600が完成して使用者により使用される際には、まず、時刻信号発信部25から立体形半導体素子11へ向けて時刻信号を送信し、時刻信号受信部21がそれを受信すると、時刻信号の時刻と時計22の時刻とが一致しているかどうかを判断し、一致していない場合には時計22を修正して一致させる。そして、3つの固定通信手段26から立体形半導体素子11にむけて、位置検出のための電波を送信する。電波受信部16がそれを受信すると、電波解析部17と位置検出部18が、前記した通り、位相のずれに基づいて各固定通信手段26から電波受信部16までのそれぞれの距離を算出し、それに基づいてインクジェット記録装置600内での電波受信部16の位置を求め、それに基づいて、インクジェット記録装置600内での吐出口の位置(実際のインク吐出位置)を求める。こうして求めた吐出口の位置が初期状態と異なっている場合、本実施形態では、この位置ずれを相殺するために吐出タイミングをずらす。そこで、吐出タイミング制御部19が、液体吐出部23に吐出タイミング制御信号を送信する。なお、以上のデータ処理において必要とされる各種データ等は、すべて予めメモリ20に格納されている。また、このようにして検出された位置ずれは、記録手段に記憶させておくことが好ましい。
【0039】
液体吐出部23は、記録装置本体28の駆動信号供給手段24から供給される駆動信号と、吐出タイミング制御部19からの吐出タイミング制御信号とにより制御され、プリント用紙Pの搬送およびキャリッジ607の往復移動と同期してプリント用紙Pにインク滴を噴射して、記録を行う。
【0040】
なお、立体形半導体素子11の動作は、起電力供給手段622が立体形半導体素子11に対して起電力12を与え、エネルギー変換手段14が起電力12を電力13へと変換し、その電力により吐出制御手段15を起動することによって行われる。
【0041】
次に、本発明の立体形半導体素子11に適用可能なエネルギー発生手段について説明する。図5は本発明の立体形半導体素子の構成要素であるエネルギー発生手段の電力発生原理を説明するための図である。
【0042】
本実施形態では、立体形半導体素子11にコイル(インダクター)Lが設けられており、起電力供給手段622が、コイルLの周囲の磁束を変化させることにより、電磁誘導によりコイルLに誘導起電力を発生させる。すなわち、起電力供給手段622の外部共振回路101のコイルLaに隣接して、発振回路102の導電体コイルLを置き、外部共振回路101を通じてコイルLaに電流Iaを流すと、電流Iaによって発振回路102のコイルLを貫く磁束Bが生じる。ここで、電流Iaを変化させるとコイルLを貫く磁束Bが変化するので、コイルLには誘導起電力Vが生じる。したがって、球状シリコンにエネルギー発生手段としての発振回路102を作り込み、立体形半導体素子11外部の記録本体28に、起電力供給手段622としての外部共振回路101を、立体形半導体素子11側の発振回路102の導電体コイルLと立体形半導体素子外部の外部共振回路101のコイルLaとが隣接するように配設することにより、外部からの電磁誘導による誘導起電力で、立体形半導体素子11を動作させる電力を発生することができる。
【0043】
具体的には、キャリッジ607の移動範囲内の特定の位置に磁界発生装置を配置して、これにより発生する磁束が立体形半導体素子11のコイルLに作用するようになっている。例えば、ホームポジションなどに電磁石装置を配置し、キャリッジ607がこのホームポジションに度々停止する構成が考えられる。この場合、ホームポジションでキャリッジ607が停止した状態、すなわち、立体形半導体素子11のコイルLが電磁石装置の位置にある状態で、電磁石装置が交流駆動されると、常に磁束の向きが変化し続ける。コイルLに加わる磁界が変化し続けるため、コイルLには誘導起電力が生じる。また、キャリッジ607の移動範囲内に磁界発生装置を固定しておき、それにより発生する磁界を立体形半導体素子11のコイルLが横切る際に、コイルLに誘導起電力が生じる構成とすることもできる。この場合、磁界発生装置は磁界を変化させる必要がないので、電磁石装置でも永久磁石でも構わない。
【0044】
次に、本実施形態の立体形半導体素子11の製造方法について説明する。図6は、本発明の立体形半導体素子の製造方法の一例を説明するための工程図であり、各工程を球状シリコンの中心を通る断面で示している。また、ここでは、球状シリコンの重心を中心より下部になるように作成し、且つ、球面体内部の上部を空洞にして、さらに、その空洞部を気密状態に保持する製造方法を例に挙げる。
【0045】
図6(a)に示す球状シリコンに対し、その全表面上に図6(b)に示すように熱酸化のSiO膜202を形成した後、フォトリソグラフィプロセスを用いてパターニングをし、図6(c)に示すようにSiO膜の一部に開口203を形成する。
【0046】
そして、図6(d)に示すように、開口203を通じてのKOH溶液を用いた異方性エッチングにより、シリコンの上部を部分的に除去し、空洞部204を形成する。その後、図6(e)に示すように、LPCVD法を用いて、立体形素子の内外表面にSiN膜205を形成する。
【0047】
さらに、図6(f)に示すように、メタルCVD法を用いて、立体形素子の全表面上にCu膜206を形成する。そして、図6(g)に示すように、周知のフォトリソグラフィプロセスを用いてCu膜206をパターニングし、発振回路の一部である巻き数Nの導電体コイルLを形成する。その後、導電体コイルLを形成した立体形素子を真空装置から大気中に出し、上部の開口203を樹脂や栓などの封止部材207で塞ぎ、球面体内部の空洞部204を密閉状態にする。
【0048】
また、このような立体形半導体素子を製造する前に球状シリコンに形成しておくコイルL以外の駆動回路素子はN−MOS回路素子を用いている。図7に、N−MOS回路素子を縦断するように切断した模式的断面図を示す。
【0049】
図7によれば、P導電体のSi基板401に、一般的なMosプロセスを用いたイオンプランテーション等の不純物導入および拡散により、N型ウェル領域402にP−Mos450が構成され、P型ウェル領域403にN−Mos451が構成されている。P−Mos450およびN−Mos451は、それぞれ厚さ数百オングストロームのゲート絶縁膜408を介して、4000オングストローム以上5000オングストローム以下の厚さにCVD法で堆積したpoly−Siによるゲート配線415、およびN型あるいはP型の不純物導入をしたソース領域405、ドレイン領域406等で構成され、それらP−Mos450とN−Mos451によりC−Mosロジックが構成されている。
【0050】
素子駆動用のN−Mosトランジスタ301は、やはり不純物導入および拡散等の工程により、P型ウェル基板402上のドレイン領域411、ソース領域412およびゲート配線413等で構成されている。
【0051】
ここで、素子駆動ドライバとしてN−Mosトランジスタ301を使うと、1つのトランジスタを構成するドレインゲート間の距離Lは、最小値で約10μmとなる。その10μmの内訳の1つは、ソースとドレインのコンタクト417の幅であり、それらの幅分は2×2μmであるが、実際は、その半分が隣のトランジスタとの兼用となるため、その1/2の2μmである。内訳の他は、コンタクト417とゲート413の距離分の2×2μmの4μmと、ゲート413の幅分の4μmであり、合計10μmとなる。
【0052】
各素子間には、5000オングストローム以上10000オングストローム以下の厚さのフィールド酸化により酸化膜分離領域453が形成され、素子分離されている。このフィールド酸化膜は、一層目の蓄熱層414として作用する。
【0053】
各素子が形成された後、層間絶縁膜416が約7000オングストロームの厚さにCVD法によるPSG、BPSG膜等で堆積され、熱処理により平坦化処理等をされてから、コンタクトホールを介して、第1の配線層となるAl電極417により配線が行なわれている。その後、プラズマCVD法によるSiO膜等の層間絶縁膜418を10000オングストローム以上15000オングストローム以下の厚さに堆積し、さらにスルーホールを形成した。
【0054】
このN−Mos回路を、図6のような立体形半導体素子を形成する前に形成しておく。そして、本発明のエネルギー発生手段としての発振回路や情報入手手段としてのセンサ部などとの接続を上記スルーホールを介して行なう。
【0055】
本実施形態では、上述したような立体形半導体素子がインクタンクの壁面等に固定されている。このインクタンクの構成例を図8〜図11に示す。図8に示すインクタンク501は、インクを収納した可撓性のインク袋502を筐体503内に配置し、筐体503に固定したゴム栓504で袋口502aを閉じておき、インク導出用の中空針505をゴム栓504に突き刺して袋内に連通させることで、不図示の液体吐出部へインク供給を行なうものである。
【0056】
また、図9に示すインクタンク511は、インク513を収容した筐体512のインク供給口514に、インクを記録紙Sに向けて吐出し記録を行なう液体吐出部515を取付けたものである。
【0057】
また、図10に示すインクタンク521は、インク522を収容する完全密閉状態の第1室と、負圧発生部材523を収納する大気連通状態の第2室と、タンク最下部で第1室と第2室を連通させる連通路524とを備えたものである。第2室側のインク供給口525よりインクが消費されると、第2室側より大気が第1室へ入ることに替わって第1室のインク522が第2室に導出される。このような構成のタンク521において第1室と第2室の壁面にそれぞれ立体形半導体素子525,526を固定してもよい。
【0058】
また、図11に示すインクタンク531は、インクを保持した多孔質部材532を収納し、収納インクを記録のために使用する液体吐出部533を取付けたものである。このような構成のタンク531においても、インクタンク側と液体吐出部側にそれぞれ立体形半導体素子534,535を固定してもよい。
【0059】
図10,図11に示す例のように、記録ヘッド中に複数の立体形半導体素子を設ける構成とすることもできる。これは、様々な他部材に囲まれた中をキャリッジが広い範囲に移動すること、また、将来的に3次元的な立体への記録が行なわれることを考慮すると、1個の立体形半導体素子のみでは通信の死角ができるおそれがあるからである。また、このように複数の立体形半導体素子を設ける場合には、図12に示すように、記録装置本体には、固定通信手段26を4つ以上設けることが好ましい。このように、立体形半導体素子11を2つ以上設けたり、固定通信手段26を4つ以上設けたりすることにより、吐出位置検出をより高精度にすることができる。
【0060】
立体形半導体素子を複数設ける場合、図2に示すような独立した素子を別個に用意してもよいが、一部の機能を共通化し、立体形半導体素子同士で通信し合う構成としてもよい。
【0061】
本実施形態によれば、立体形半導体素子11がエネルギー変換手段14を有しているので、外部と直接的な電気的配線を行う必要がなくなり、外部と直接的な電気的配線を行うことが困難な個所であっても立体形半導体素子11を使用することができ、キャリッジ607の移動中にリアルタイムで吐出口の位置を把握することが可能となる。また、立体形半導体素子11がエネルギー変換手段14を有しているので、立体形半導体素子11を動作させるための起電力を蓄積する手段を配置する必要がなくなるため、立体形半導体素子11の小型化が可能となり、狭い個所であっても配設することができる。
【0062】
なお、立体形半導体素子と外部との双方向通信方法としては、マイクロ波帯周波数を用いる無線LANシステムや、準ミリ波・ミリ波帯周波数を利用する無線アクセスシステムを適用することができる。
【0063】
ここで、無線LANシステムによる送受信の概要を説明する。下記では、立体形半導体素子から記録装置へのデータ送信について述べる。尚、逆に記録装置側から立体形半導体素子へのデータ送信を行う場合は、それぞれ側にデータIDを配しており、それによって、識別される。
【0064】
送信側の立体形半導体素子には、ライン監視部、データ・ハンドリング部、アクノリッジ・チェック部、エラー処理部を有し、受信側の記録装置には、データ・ハンドリング部、アクノリッジ部、エラー処理部、そして、表示部などが付設されている。
【0065】
送信側の立体形半導体素子でのフローチャートを図13に示す。データの送信を行う場合、決められた送信プロコトルにより、初期設定を行った後、受信側のアドレスを設定し、データの送信を行う。送信中に信号の衝突が発生したり、あるいは、指定した受信側の装置からアクノリッジが返って来なかったときは再送を行う。動作中は、ラインの状態やアクノリッジの有無について、受信側の記録装置などに設けた表示部上に表示し、ユーザに的確な判断をうながす。
【0066】
受信側の記録装置でのフローチャートを図14に示す。この受信側では、常にライン監視を行い、自分のアドレスを確認したら、ラインからデータを取り込み、メイン・メモリ上のバッファに蓄積していく。受信中に、16バイト毎のブロック・マークが確認できなかったり、あるいは受信終了後の誤り検出処理でチェックサムが一致しなかった場合は、受信エラーとして、受信を中断し、再度ラインを監視し、ヘッダの到着を待つ。エラー無く受信できた場合には、表示部上に受信内容を表示する。
【0067】
立体形半導体素子11は、以上説明した吐出位置検出および吐出タイミング制御の一連の動作以外にも、様々な機能を有することができる。例えば、図示しないが、前記したエネルギー変換手段14および吐出制御手段15に加えて、立体形半導体素子の周囲の情報を入手する情報入手手段と、この情報が外部に伝達すべき内容であるかどうかを判断する判断手段と、この情報を外部に伝達する伝達手段とを有する構成とすることもできる。具体的には、インクタンク内に配置される立体形半導体素子が球状シリコンに作り込まれる場合、(1)SiO膜やSiN膜をイオン感応膜として作り、インクのpHを検知するセンサーや、(2)ダイヤフラム構造を有し、タンク内の圧力変化を検知する圧力センサーや、(3)材料の導電効果を用いて、タンク内の水分量により、インク有無を検知するセンサー等を情報入手手段として設けることができる。また、情報伝達手段が、判断手段が外部へ情報を伝達する必要があると判断した場合に、エネルギー変換により得た電力を、情報を外部へ伝達するためのエネルギーへと変換する構成とすることもできる。この伝達するためのエネルギーは磁界、光、形、色、電波、音などを使用することが可能であり、例えば、インク残量が2ミリリットル以下になったと判断された場合には音を鳴らしてタンク交換が必要であることをインクジェット記録装置本体に伝達してもよい。また、伝達先はインクジェット記録装置本体のみでなく、特に光、形、色や音などの場合は人の視覚や聴覚に伝達してもよい。さらに、インク残量が2ミリリットル以下になったと判断された場合には音で、インクのphが大きく変化したときには光で知らせるなど、情報に応じてその伝達方法を変えてもよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明によると、インクジェット記録装置におけるインクの吐出位置の3次元的な位置検出が可能になり、これをインク吐出制御に用いて記録の高精度・高品質化が図れる。特に、キャリッジの移動方向に1次元的に位置検出するのみならず、3次元的に位置検出できるため、被記録媒体と吐出位置との間の間隔等を知ることもでき、印字品質向上の効果が大きい。
【0069】
立体形半導体素子を用いることにより、リニアエンコーダ等を記録装置本体に設置する必要がなくなり、例えばキャリッジスピードが可変にできるなど、インクジェット記録装置の設計の自由度が増す。また、リニアエンコーダ等の高価な部品が不要であるとともに、他の目的で用いられる立体形半導体素子に位置検出の機能を併せ持たせることができ、さらなる高機能化および部品共通化による低コスト化も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のインクジェット記録装置を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態のインクジェット記録装置の要部のブロック構成図である。
【図3】位置検出原理を示す説明図である。
【図4】(a)はインクジェット記録装置製造時の初期設定のフローチャート、(b)はその使用時のフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態の立体形半導体素子の電力発生原理を説明するための図である。
【図6】第1の実施の形態の立体形半導体素子の製造方法を説明するための工程図である。
【図7】図6に示す立体形半導体素子に使用するN−MOS回路素子を縦断するように切断した模式的断面図である。
【図8】立体形半導体素子を配するのに好適なインクタンクの第1の例を示す図である。
【図9】立体形半導体素子を配するのに好適なインクタンクの第2の例を示す図である。
【図10】立体形半導体素子を配するのに好適なインクタンクの第3の例を示す図である。
【図11】立体形半導体素子を配するのに好適なインクタンクの第4の例を示す図である。
【図12】複数の立体形半導体素子を有するインクジェット記録装置の概略図である。
【図13】本発明のインクジェット記録装置の立体形半導体素子と記録装置本体とで双方向通信を行なう場合の、送信側の立体形半導体素子でのフローチャートを示す図である。
【図14】本発明のインクジェット記録装置の立体形半導体素子と記録装置本体とで双方向通信を行なう場合の、受信側の記録装置本体でのフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
11 立体形半導体素子
12 起電力
13 電力
14 エネルギー変換手段
15 吐出制御手段
16 電波受信部
17 電波解析部
18 位置検出部
19 吐出タイミング制御部
20 メモリ
21 時刻信号受信部
22 時計
23 液体吐出部(記録手段)
24 駆動信号供給手段
25 時刻信号発信部
26 固定通信手段
27 時計機能・信号発信タイミング発生機能
28 記録装置本体
101 外部共振回路
102 発振回路
201 球状シリコン
202 SiO
203 開口
204 空洞部
205 SiN膜
206 Cu膜
207 封止部材
210 立体形半導体素子
501 インクタンク
502 インク袋
502a 袋口
503 筐体
504 ゴム栓
505 中空針
511 インクタンク
512 筐体
513 インク
514 インク供給口
515 液体吐出部
521 インクタンク
522 インク
523 負圧発生部材
524 連通路
525,526 立体形半導体素子
531 インクタンク
532 多孔質部材
533 液体吐出部
534,535 立体形半導体素子
600 インクジェット記録装置
601 ヘッドカートリッジ(インクジェット記録ヘッド)
602 駆動モータ
603,604 駆動力伝達ギヤ
605 リードスクリュー
606 螺旋溝
607 キャリッジ
608 ガイド
609 プラテン
610 紙押さえ板
611,612 フォトカプラ
613 支持部材
614 キャップ部材
615 インク吸引手段
617 クリーニングブレード
618 移動部材
619 本体支持体
620 レバー
621 カム
P プリント用紙
B 磁束
L コイル(インダクター)

Claims (6)

  1. 記録手段により記録を行うインクジェット記録ヘッドと、インクジェット記録ヘッドを搭載し主走査方向に走査するキャリッジを備えたインクジェット記録装置において、
    前記インクジェット記録ヘッドは、前記記録手段のインク吐出位置を求めるための位置検出部と、該位置検出部により検出された前記吐出位置と所望の吐出位置とのずれを相殺するためにインク吐出のタイミングを補正する吐出タイミング制御部と、外部から与えられるエネルギーを、前記位置検出部および前記吐出タイミング制御部を動作させるための、前記エネルギーとは異なる種類のエネルギーに変換するエネルギー変換部と、を同一基体に形成したボール状半導体素子を有し、
    前記インクジェット記録装置の本体は、前記ボール状半導体素子に向けて電波を発信する少なくとも3つの固定通信手段と、前記記録手段に駆動信号を供給する駆動信号供給手段と、を備えており、
    前記固定通信手段と前記位置検出部によって3次元的に前記インクジェット記録ヘッドの前記吐出位置を検出し、その検出結果に基づいて前記吐出タイミング制御部によって制御されたインク吐出動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置
  2. 前記ボール状半導体素子が、外部からの電波を受信する電波受信部と、前記電波を識別し解析して電波の通信距離を求める電波解析部とをさらに有し、該電波解析部および前記位置検出部が、前記電波受信部にて受信した外部からの電波の位相のずれに基づいて電波の通信距離を求め、該通信距離から前記ボール状半導体素子の位置を求め、該ボール状半導体素子の位置に基づいて前記記録手段の前記吐出位置を検出する、請求項1に記載のインクジェット記録装置
  3. 前記ボール状半導体素子が時計を有するとともに、該時計が外部からの信号により時刻合わせ可能である、請求項1または2のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置
  4. 前記ボール状半導体素子が、所望のインク吐出位置と、該所望の吐出位置と前記位置検出手段により検出された実際の前記吐出位置との位置関係に基づいて前記吐出タイミングを補正するためのデータとを格納するメモリを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置
  5. 前記ボール状半導体素子を複数個有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置
  6. 前記各固定通信手段から発信される電波は、それぞれ周波数または振幅または信号パターンが異なっている、請求項に記載のインクジェット記録装置。
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