JP3604779B2 - 太陽電池とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電セルの境界にレーザーを照射して、隣接する発電セルを直列に接続している太陽電池とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池は、複数の発電セルを直列に接続して出力電圧を高くできる。このことを実現するために、1枚の太陽電池は、発電素子を複数の発電セルに分割し、分割した発電セルを直列に接続している。発電セルは、図1の概略断面図に示すように、隣接する発電セル1で、第一電極3と第二電極4を接続して直列に接続できる。発電セル1を直列接続すると、発電セル1の間に発電しない領域ができる。それは、発電セルを直列に接続するための領域が、発電に寄与しない無効領域となるからである。発電しない無効領域が広くなると、太陽電池が実質的に発電する面積が小さくなって、出力が小さくなるので、発電しない領域を狭くすることが大切である。
【0003】
発電しない領域を狭くするために、発電セルの境界にレーザーを照射して、直列接続する技術が、特公平5−18273号公報に記載されている。この公報に記載される太陽電池は、図12と図13の断面図に示すように、発電セル1の境界に、スポットに並べてレーザーウェルディング部2を設けている。レーザーウェルディング部2は、隣接する発電セル1の第一電極3を第二電極4に接続して直列接続する。レーザーウェルディング部2は、第二電極4を溶融する部分で、第一電極3と第二電極4とに接続されて、隣接する発電セル1を直列に接続する。隣接する発電セル1は、第二電極4が電極切断溝5で切断され、第一電極3と光発電層8とが素子切断溝6で切断されている。レーザーウェルディング部2は、素子切断溝6と電極切断溝5の間にあって、素子切断溝6と電極切断溝5で切断された発電セル1を直列に接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図12と図13に示す太陽電池は、3列にならべて平行に配設される、
▲1▼ 電極切断溝5
▲2▼ レーザーウェルディング部2
▲3▼ 素子切断溝6
で、太陽電池を複数の発電セル1に分割し、分割した発電セル1を直列に接続できる。電極切断溝5とレーザーウェルディング部2と素子切断溝6は互いに接近して配設できるので、発電セル1を分割して直列に接続する領域を狭くできる特長もある。
【0005】
この構造の太陽電池は、レーザーを照射して、素子切断溝6とレーザーウェルディング部2とを設けることができる。ただ、レーザーを同一条件で照射して、素子切断溝6とレーザーウェルディング部2とを設けることができない。素子切断溝6は連続溝であるが、レーザーウェルディング部2はスポット状をしているからである。このため、レーザーウェルディング部2を設けるときに、レーザーの照射条件を相当に変更する必要があり、同一条件で簡単に能率よく多量生産できない欠点がある。
【0006】
本発明の第1の目的は、この弊害を解消すること、すなわち、レーザーを連続的に照射して、発電セルを直列接続するレーザーウェルディング部を設けることができる太陽電池とその製造方法を提供するにある。
【0007】
さらに、図12と図13に示す太陽電池は、レーザーウェルディング部2の抵抗を充分に小さくすることが難しい欠点もある。それは、第二電極4にスポット状に照射されるレーザーが、熱エネルギーで第二電極4を酸化させるからである。本発明の第2の目的は、レーザーウェルディング部の抵抗を小さくすることである。
【0008】
さらにまた、太陽電池は、ほとんどのものが、光発電層と反対側に位置して、第二電極4の密着する、プラスチックフィルムや基板等の密着層7を有する。この構造の太陽電池は、第二電極4を密着層7に接着させることが大切であるが、第二電極4を強固に密着層7に接着するのが難しい欠点もある。本発明の第3の目的は、第二電極を密着層に確実に接着することを可能とする太陽電池とその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載され太陽電池は、隣接して配設されている発電セル1の境界に、第一電極3と光発電層8とを貫通し、部分的には第一電極3と光発電層8と第二電極4とを貫通してレーザーウェルディング部2を設けている。このレーザーウェルディング部2は、隣接する発電セル1を直列に接続している。
【0010】
さらに、この太陽電池は、レーザーウェルディング部2が設けられている部分に位置して、光発電層8と第二電極4の境界面に、部分的に連結窓9Aのある絶縁ペースト9を塗布している。絶縁ペースト9の連結窓9Aを貫通するレーザーウェルディング部2は、第一電極 (3) と光発電層 (8) に加えて、第二電極(4)を溶融し、隣接する発電セル1の第一電極3と第二電極4とを電気接続して、発電セル1を直列に接続している。
【0011】
さらに、本発明の請求項2に記載される太陽電池の製造方法は、第二電極4を電極切断溝5で切断し、第一電極3と光発電層8を素子切断溝6で切断してなる発電セル1に、電極切断溝5と素子切断溝6の間に沿ってレーザーを照射し、照射するレーザーで、第一電極3及び光発電層8に加えて、第二電極4の一部を溶融して、隣接する発電セル1の第一電極3を第二電極4に電気接続する製造方法を改良したものである。本発明の製法は、電極切断溝5と素子切断溝6が設けられている部分に位置して、第二電極4と光発電層8の間に、連結窓9Aのある絶縁ペースト9を塗布する。絶縁ペースト9を塗布した後、第一電極3から第二電極4に向かってレーザーを照射する。レーザーは連結窓9Aに透過し、連結窓9Aのある部分では、第一電極3と光発電層8に加えて、第二電極4も溶融して、隣接する発電セル1を直列に接続する。
【0012】
【作用】
本発明の太陽電池は、第一電極3と光発電層8に連続する溝を設けて、レーザーウェルディング部2とすることができる。レーザーウェルディング部2が、隣接する発電セル1を直列接続する状態を図2と図3に示す。図2は、絶縁ペースト9の連結窓9A部分の断面図を示している。図3は、絶縁ペースト9の連結窓9Aのない部分の断面図である。
【0013】
図2に示すように、レーザーウェルディング部2は、絶縁ペースト9の連結窓9Aの部分では第二電極4を溶融し、窓のない部分では、図3に示すように第一電極3と光発電層8とを溶融するが、第二電極4を溶融しない。第二電極4を溶融するレーザーウェルディング部2は、図2と図3において、レーザーウェルディング部2の右側に位置する発電セル1の第一電極3を、レーザーウェルディング部2の左側に位置する発電セル1の第二電極4に接続する。第二電極4は、レーザーウェルディング部2の下端部で左右に分割されることはない。それは、レーザーウェルディング部2が、図2に示すように、連結窓9Aの部分で局部的に第二電極4を溶融するが、図3に示すように、連結窓9Aのない部分では、第二電極4を溶融しないからである。レーザーウェルディング部2は、第二電極4を分割しないが、図2に示すように、第二電極4を溶融する部分で第一電極3を第二電極4に電気接続する。それは、レーザーウェルディング部2においては、第一電極3が溶融されてレーザーウェルディング部2の内面に溶着され、溶着された第一電極3が第二電極4に接続されるからである。すなわち、レーザーウェルディング部2は、第一電極3を溶融して下端部で第二電極4に電気接続する。図2において、レーザーウェルディング部2の上部は、素子切断溝6の左側に隣接する発電セル1の第一電極3を溶融してここに接続され、レーザーウェルディング部2の下端部は、溶着される第一電極3を、電極切断溝5の右側に隣接する発電セル1の第二電極4に接続する。したがって、レーザーウェルディング部2の内面に溶着される第一電極3は、図2と図3において、素子切断溝6の左側に隣接する発電セル1の第一電極3を、電極切断溝5の右側に隣接する発電セル1の第二電極4に接続する。レーザーウェルディング部2の下端部において、第一電極3に接続される第二電極4は、連結窓9Aのない部分においては、図3に示すように、レーザーウェルディング部2の下端部で左右に切り離されないので、レーザーウェルディング部2の内面に溶着される第一電極3を介して、素子切断溝6の左に隣接する発電セル1の第一電極3に接続される。
【0014】
レーザーウェルディング部2は、絶縁ペースト9の連結窓9Aで第二電極4を溶融し、連結窓9Aのない部分では第二電極4を溶融しない。このため、図2と図3に示すように、第一電極3と光発電層8に、連続するレーザーウェルディング部2を設けて、左右の発電セル1を直列に接続できる。レーザーウェルディング部2は横に隣接して素子切断溝6が設けられる。素子切断溝6とレーザーウェルディング部2は、両方が連続する溝である。このため、第一電極3と光発電層8に、連続する溝を設けるようにレーザーを照射して、素子切断溝6とレーザーウェルディング部2の両方を設けることができる。
【0015】
さらに、本発明の太陽電池とその製法は、連結窓9Aのない部分、いいかえると、レーザーに溶融されないで残存する第二電極4が、熱に起因して悪い影響を受けるのを少なくできる。それは、連結窓9Aのない部分に照射されるレーザーが絶縁ペースト9に吸収されると共に、連結窓9Aにレーザーを照射するときに、レーザーで加熱される第二電極4が絶縁ペースト9で保護されるからである。第二電極4が熱の影響を受ける従来の太陽電池は、内部抵抗が大きくなる。熱の影響を少なくするために、スポット状に照射するレーザーウェルディング部2の間隔を広くするからである。
【0016】
図4は、従来の太陽電池と本発明の太陽電池の、照度に対する出力電力を示している。この図において△は本発明の太陽電池の特性を示し、□は従来の太陽電池の特性を示す。本発明の太陽電池は、照度が強いとき、いいかえると大電流をとりだすときの出力電力を大きくできる。内部抵抗を小さくできるからである。ただし、この図は、従来の太陽電池と、本発明の太陽電池のレーザーウェルディング部2を下記の条件で試作したものの実測値である。
【0017】
[従来の太陽電池]
▲1▼ レーザーウェルディング部2のスポット径………40μm
▲2▼ レーザーウェルディング部2のスポット間隔……60μm
[本発明の太陽電池]
▲1▼ 絶縁ペースト9の幅………………………………1.3mm
▲2▼ 連結窓9Aの幅……………………………………0.4mm
▲3▼ 連結窓9Aの長さ…………………………………1.5mm
▲4▼ 連結窓9Aのない部分の長さ……………………0.6mm
【0018】
さらに、本発明の太陽電池は、レーザーウェルディング部2を連続溝とするので、ここにプラスチック10を充填して、第二電極4の表面に積層される密着層7に確実に接着できる特長もある。とくに、連続溝のレーザーウェルディング部2には未硬化で液状のプラスチックを確実に充填できる。レーザーウェルディング部2に隙間なく充填されるプラスチック10は、密着層7に確実に接着される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための太陽電池とその製造方法を例示するものであって、本発明は太陽電池と製法を下記に特定しない。
【0020】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】
図5ないし図8に示す太陽電池は、3つの発電セル1を直列に接続している。発電セル1は、ポリイミド樹脂である密着層7の上に、順番に、第二電極4と、光発電層8と、第一電極3を積層している。第二電極4は導電性を有する金属のメタル層で、光発電層8は光に照射されて発電するa−Si層で、第一電極3は導電性と透光性のあるITOである。
【0022】
発電セル1の境界部分の拡大図を、図2と図3に示している。これ等の図に示すように、発電セル1は、レーザーウェルディング部2を介して互いに直列に接続されている。隣接する発電セル1は、電極切断溝5と素子切断溝6で電気的に切り離されている。電極切断溝5は第二電極4を切断し、素子切断溝6は第一電極3と光発電層8を切断している。電極切断溝5と素子切断溝6の間にレーザーウェルディング部2を設けて、発電セル1を直列に接続している。
【0023】
レーザーウェルディング部2は、第一電極3を第二電極4に接続して、発電セル1を直列に接続する。連続して設けられるレーザーウェルディング部2が、第二電極4を左右に切り離してしまうと、隣接する発電セル1を直列に接続できなくなる。レーザーウェルディング部2が第二電極4を切り離さないように、第二電極4と光発電層8の境界に絶縁ペースト9が塗布される。絶縁ペースト9は、電気抵抗が大きくて、レーザーを吸収するものが使用できる。絶縁ペースト9には、たとえば、ポリイミド樹脂系、エポキシ系、ポリエステル樹脂系、ウレタン系、シリコン系の接着剤にカーボンやベンガラ等の顔料を混合したものが使用できる。
【0024】
絶縁ペースト9は、電極切断溝5と素子切断溝6が設けられる部分に沿って設けられる。絶縁ペースト9は、電極切断溝5と素子切断溝6の外側まで延長される幅に塗布される。図2と図3に示すように、電極切断溝5と素子切断溝6の開口部に絶縁ペースト9が位置するからである。絶縁ペースト9は、電極切断溝5を設けた後の工程で、第二電極4に塗布される。このため、第二電極4の電極切断溝5には、図2と図3に示すように、絶縁ペースト9が充填される。絶縁ペースト9の幅は、たとえば、約1mmである。ただし、本発明は絶縁ペースト9の幅を特定せず、たとえば、絶縁ペースト9の幅は0.5〜3mmとすることもできる。
【0025】
絶縁ペースト9は、図5に示すように連結窓9Aを設けている。連結窓9Aは、一定の間隔で絶縁ペースト9の中央に沿って設けられている。連結窓9Aは、レーザーウェルディング部2を第二電極4に溶融させる開口部である。電極切断溝5と素子切断溝6は、絶縁ペースト9を貫通しない。したがって、電極切断溝5と素子切断溝6は、連結窓9Aのない部分に設けられる。いいかえると、連結窓9Aは電極切断溝5と素子切断溝6のない部分に設けられる。連結窓9Aは、たとえば、幅を約0.4mmとし、連結窓9Aの長さを1.5mm、連結窓9Aの間隔を0.6mmとする。ただし、連結窓9Aの幅は、0.1〜0.9mmとすることもできる。また、連結窓9Aの長さと間隔は、0.1〜10mmとすることもできる。
【0026】
本発明の太陽電池は、絶縁ペースト9の形状を図5に示すはしご状に特定しない。絶縁ペースト9は、電極切断溝5と素子切断溝6の開口部を閉塞し、連結窓9Aを貫通するレーザーウェルディング部2を第二電極4に接続できる全ての形状にできる。図9は他の実施例の太陽電池を示す。この図の太陽電池は、絶縁ペースト9の中心にそってスリット9Bを設け、スリット9Bの内側に点状に絶縁ペースト9を塗布して、スリット9Bに連結窓9Aを設けている。
【0027】
絶縁ペースト9の連結窓9Aに沿って設けられるレーザーウェルディング部2は、連結窓9Aの部分で第二電極4を溶融し、連結窓9Aのない部分で第二電極4を溶融しない。第二電極4を溶融する部分で、レーザーウェルディング部2は、第二電極4に電気接続される。
【0028】
以上の構造をしている太陽電池は、図10に示すようにして、下記の工程で製造される。
(1) 密着層7であるポリイミド樹脂の表面に、メタル層である第二電極4を形成する。
(2) レーザーを照射して、第二電極4を切断する。このとき、密着層7に透明の樹脂やガラスを使用すると、密着層7がレーザーを吸収しないので、第二電極4にのみ電極切断溝5を設けることができる。
(3) 電極切断溝5に沿って、第二電極4の表面に絶縁ペースト9を塗布する。
絶縁ペースト9は、図5のハッチングで示すように、所定の間隔で連結窓9Aのある形状とする。
(4) 第二電極4の表面に、a−Si層である光発電層8を形成する。
(5) さらに、光発電層8の上に、ITOである第一電極3を形成する。
(6) 絶縁ペースト9に沿って、レーザーを照射して、連続する溝状に、素子切断溝6とレーザーウェルディング部2とを設ける。素子切断溝6は絶縁ペースト9の連結窓9Aのない部分に設け、レーザーウェルディング部2は連結窓9Aを貫通する位置に設ける。
【0029】
素子切断溝6を設けるレーザーは、絶縁ペースト9に吸収されるので、第二電極4を溶融せず、第一電極3と光発電層8を溶融する。レーザーウェルディング部2を設けるレーザーは、連結窓9Aのない部分では絶縁ペースト9に吸収され、連結窓9Aの部分では絶縁ペースト9に吸収されない。したがって、連結窓9Aのない部分では第一電極3と光発電層8を溶融し、連結窓9Aの部分では第一電極3と光発電層8と第二電極4とを溶融する。図2に示すように、連結窓9Aを貫通して、第二電極4を溶融するレーザーウェルディング部2が、第一電極3を第二電極4に電気接続して、発電セル1を直列に接続する。
【0030】
以上のようにして製造された発電セル1は、密着層7の背面を背面フィルムで被覆し、第一電極3の表面には、アクリル樹脂等の透光性を有する未硬化で液状のプラスチックを塗布し、これを硬化させて太陽電池の表面を保護する。表面に塗布される液状のプラスチック10は、図11の断面図に示すように、連続溝であるレーザーウェルディング部2に充填され、連結窓9Aの部分では密着層7に接着される。
【0031】
【発明の効果】
本発明の太陽電池とその製造方法は、レーザーを連続的に照射して、隣接する発電セルを直列に接続するレーザーウェルディング部を設けることができる。それは、本発明の太陽電池が、第二電極と光発電層との境界に、連結窓のある絶縁ペーストを設けているからである。連結窓のある絶縁ペーストは、連結窓を貫通するレーザーウェルディング部で第二電極を部分的に溶融でき、連結窓のない部分では、レーザーウェルディング部が第二電極を溶融するのを阻止できる。このため、素子切断溝と同じように連続溝を設ける方法で、レーザーウェルディング部を設けることができ、素子切断溝とレーザーウェルディング部とを能率よく簡単に設けることができる。
【0032】
さらに、本発明の太陽電池は、内部抵抗を小さくして、発電電力を有効に取出できる特長もある。それは、レーザーウェルディング部が第二電極を加熱して溶融することに起因する悪影響を少なくして、発電セルを小さい内部抵抗で直列に接続できるからである。このことは、図4の△で示す本発明の太陽電池の特性から明らかである。この図の□は従来の太陽電池の特性を示している。この図から明らかなように、本発明の太陽電池は入射光線の強度が強いときに、発電出力を大きくできる。
【0033】
さらに、本発明の太陽電池は、レーザーウェルディング部を連続する溝状としているので、ここに隙間なくプラスチック等を充填できる。レーザーウェルディング部に充填されるプラスチックは、連結窓の部分で密着層に接着される。この構造の太陽電池は、レーザーウェルディング部に充填されるプラスチックで、密着層を確実に接着でき、密着層の剥離を有効に阻止できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発電セルを直列に接続する状態を示す概略断面図
【図2】本発明の実施例の太陽電池であって、絶縁ペーストの連結窓の部分で切断した一部断面斜視図
【図3】本発明の実施例の太陽電池であって、絶縁ペーストの連結窓のない部分で切断した一部断面斜視図
【図4】従来の太陽電池と本発明の太陽電池の照度に対する発電出力を示すグラフ
【図5】本発明の実施例の太陽電池を示す平面図
【図6】図5に示す太陽電池のA−A線断面図
【図7】図5に示す太陽電池のB−B線断面図
【図8】図5に示す太陽電池のC−C線断面図
【図9】本発明の他の実施例の太陽電池の平面図
【図10】図5に示す太陽電池の製造工程を示す概略断面図
【図11】第一電極にプラスチックを充填している太陽電池の断面図
【図12】従来の太陽電池の一例を示す一部断面斜視図
【図13】図12に示す太陽電池であって、レーザーウェルディング部のない部分の一部断面斜視図
【符号の説明】
1…発電セル
2…レーザーウェルディング部
3…第一電極
4…第二電極
5…電極切断溝
6…素子切断溝
7…密着層
8…光発電層
9…絶縁ペースト 9A…連結窓 9B…スリット
10…プラスチック

Claims (2)

  1. 隣接して配設される発電セル(1)の境界に、第一電極(3)と光発電層(8)とを貫通し、部分的に第一電極(3)と光発電層(8)と第二電極(4)とを貫通してレーザーウェルディング部(2)が設けられており、このレーザーウェルディング部(2)で隣接する発電セル(1)が直列に接続されている太陽電池において、レーザーウェルディング部(2)が設けられている部分に位置して、光発電層(8)と第二電極(4)の境界面に、部分的に連結窓(9A)のある絶縁ペースト(9)が塗布されており、絶縁ペースト(9)の連結窓(9A)を貫通するレーザーウェルディング部(2)が第一電極 (3) と光発電層 (8) に加えて、第二電極(4)を溶融し、隣接する発電セル(1)の第一電極(3)と第二電極(4)とを電気接続してなることを特徴とする太陽電池。
  2. 第二電極(4)が電極切断溝(5)で切断され、第一電極(3)と光発電層(8)とが素子切断溝(6)で切断された発電セル(1)に、電極切断溝(5)と素子切断溝(6)の間に沿ってレーザーを照射し、照射するレーザーで、第一電極(3)及び光発電層(8)に加えて、第二電極(4)の一部を溶融して隣接する発電セル(1)の第一電極(3)を第二電極(4)に電気接続する太陽電池の製造方法において、電極切断溝(5)と素子切断溝(6)が設けられている部分に位置して、第二電極(4)と光発電層(8)との間に、連結窓(9A)のある絶縁ペースト(9)を塗布し、この絶縁ペースト(9)を塗布した後にレーザーを照射し、レーザーを連結窓(9A)に透過させて、連結窓(9A)部分で第一電極(3)と光発電層(8)に加えて、第二電極(4)も溶融することを特徴とする太陽電池の製造方法。
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