JP3603898B2 - 交差判定方法及びこれを用いたゲーム装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、交差判定方法及びこの方法を用いたゲーム装置に関し、特に三次元座標で表示されるシューティイングゲームの標的に対し、発射された弾等の衝突即ち、交差を的確に判定し得る交差判定方法及びこれを用いたゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
演算処理装置を利用するゲーム装置が普及し、更に演算処理装置の高速化並びに半導体記憶素子の容量の拡大に伴って、ゲーム内容も複雑になっている。
【0003】
一方、より現実感を与えながらゲームを楽しむことのできる遊戯装置としてバーチャル・リアリティ(仮想現実感)を利用するゲーム装置も普及段階にある。
【0004】
このようなゲーム装置にあっては、図6に示す如く、表示されるスプライト等を含む情景を三次元座標空間における座標P(x,y,z)で特定する。そして、この三次元空間内の任意の位置(O)に視点(仮想視点)を設定し、TVモニタ等に映し出す映像をその視点から見渡した情景とする。
【0005】
更に、この情景を所定のTVモニタ等の二次元平面を投影面(60)として、これを透視し投影される二次元座標P’(X,Y)に変換して表示する。
【0006】
かかるバーチャル・リアリティ(仮想現実感)を利用するゲーム装置において、プレーヤがタイミングよく弾を発射し、表示される標的に衝突させることにより得られる得点を競うシューテングゲームが広く普及している。
【0007】
図7、図8は、従来例におけるシューテングゲームにおける交差判定方法の説明図である。即ち、図7において70、71は、三次元仮想空間にある標的がTVモニタ等の二次元平面(XY座標)に投影され表示された標的像の一例(T1、T2)である。
【0008】
Sは、発射点(O)から発射された弾の軌跡である。この場合、従来のゲーム装置においては、弾の軌跡Sが標的像70、71を横切り、弾と標的像70、71が衝突、即ち交差したと判断して得点が与えられるように処理される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで標的像70、71は、図8に示される仮想三次元空間に置かれた標的80、81を図6において説明した如くに二次元平面に投影して得られるものである。
【0010】
図8において、標的81は、標的80の前部に位置している。したがって、発射された弾の軌跡Sは、三次元空間では、実際は図8のように標的80と標的81の間を通過し、交差していない。
【0011】
このように従来方法及び装置では、三次元空間では衝突、即ち交差していない状態を、二次元平面に投影した標的像70、71と弾の軌跡Sとが図7に示すような関係にある場合は、交差と判定してゲームを進めることになる。したがって、バーチャル・リアリティ(仮想現実感)を利用した装置において、より正確に衝突、即ち標的と弾の軌跡の交差を判定することが必要である。
【0012】
本発明は、かかる観点から三次元空間における衝突を判断して、正確に交差と判定し得る方法およびこれを用いたゲーム装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成する本発明の第1の態様は、シューティングゲームを行うコンピュータを用いたゲーム装置において、三次元座標を有する複数のポリゴン平面で構成される標的と、前記シューティングゲームにおいて発射された弾等の軌跡を構成する線分との交差を判定する方法であって、前記標的を構成する複数のポリゴン平面のそれぞれを含む平面と前記線分とが平行であるか否かを判定し、前記判定により平行でない場合は、前記平面と前記線分との交点を求め、前記ポリゴン平面と前記交点を二次元面に投影し、前記複数のポリゴン平面のいずれかのポリゴン平面を投影して得られる多角形面内に、前記投影される交点が存在するか否かを判定し、前記多角形面内に前記投影される交点が存在すると判定される場合は、前記弾等の軌跡が前記標的と交差していると認定することを特徴とする。
【0014】
上記の課題を達成する本発明の第2の態様は、シューティングゲームを行うコンピュータを用いたゲーム装置において、シューティングゲームを行うコンピュータを用いたゲーム装置において、三次元座標を有する複数のポリゴン平面で構成される標的と、前記シューティングゲームにおいて発射された弾等の軌跡を構成する線分との交差を判定する方法であって、前記標的を構成する複数のポリゴン平面のそれぞれを含む平面と前記線分とが平行であるか否かを判定し、前記判定により平行でない場合は、前記平面と前記線分との交点を求め、前記標的を構成する複数のポリゴン平面のそれぞれに対し、三次元座標軸X,Y,ZによるXY平面、YZ平面、及びZX平面に投影されるときに傾きが最小の多角形面を特定し、前記交点を、前記特定される傾きが最小のXY平面、YZ平面、またはZX平面に投影し、前記投影された交点から前記多角形面の各頂点に向かうベクトルのそれぞれ隣接するベクトルの外積を求め、全ての外積が正であるとき、前記投影された交点は前記多角形面内にあると判定し、前記弾等の軌跡が前記標的と交差していると認定することを特徴とする。
【0015】
上記の課題を達成する本発明の第3の態様は、前記第1または第2の態様において、前記ポリゴン平面を含む平面と前記線分とが平行であるか否かを判定は、前記ポリゴン平面の法泉方向のベクトルと前記線分の直線方向のベクトルとの内積をとり、前記内積が0となるとき、前記ポリゴン平面を含む平面と前記線分とが平行であるとすることを特徴とする。
【0016】
上記の課題を達成する本発明の第4の態様は、三次元座標を有する複数のポリゴン平面で構成される標的と、発射された弾等の軌跡を構成する線分との交差を判定してシューティングゲームにおける衝突判定を実行するゲーム装置であって、標的を構成する三次元座標を有する複数のポリゴン平面の頂点データ、前記複数のポリゴン平面のそれぞれに対し、三次元座標軸X,Y,ZによるXY平面、YZ平面、及びZX平面に投影されるときに傾きが最小の多角形面を特定するデータを記憶する記憶回路と、前記記憶回路から前記標的を構成する複数のポリゴン平面の頂点データを読み出し、前記標的を構成する複数のポリゴン平面のそれぞれを含む平面と前記線分とが平行であるか否かを判定し、前記判定により平行でない場合は、前記平面と前記線分との交点を求める演算を行なう演算処理装置を有し、前記演算処理装置は、更に前記交点を、前記特定される傾きが最小のXY平面、YZ平面、またはZX平面に投影し、前記投影された交点から前記多角形面の各頂点に向かうベクトルのそれぞれ隣接するベクトルの外積を求め、更に、全ての外積が正であるとき、前記投影された交点は前記多角形面内にあると判定する演算し、前記弾等の軌跡が前記標的と交差していると認定する処理を行うことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の方法を適用するゲーム装置の構成例を示すブロック図である。図において、記憶装置101は、ゲームプログラムを記憶する固定記憶メモリ(ROM)及びプログラムの細かい設定やその他の情報を記憶する書込/読出可能のメモリ(RAM)を有する。
【0018】
主中央演算処理装置10は、記憶回路101のRAMに記憶される内容を参照しつつROMに記憶されるゲームプログラムを実行する。
【0019】
補助演算処理装置(コ・プロセッサ)11は、主中央演算処理装置10に対して特に計算の補助を行う機能を有し、座標変換等の演算を高速に行う。
特に、本発明の適用において、後に説明するシューティングゲームにおける弾の軌跡Sと標的との関係を高速に計算する。
【0020】
記憶回路111は、補助演算処理装置11の演算処理のために使用されるデータを記憶するROM及びRAMを有する。本発明の実施のためのデータも
この記憶回路111に記憶されるがその内容については、後に詳細に説明する。
【0021】
信号送受制御インタフェース15は、ゲーム装置本体の外部に備えられる、図示省略されているプレーヤによって操作されるハンドル、スイッチ等からの信号を受け、主中央演算処理装置10等に入力する、あるいはゲーム装置本体からランプ表示等のための信号を外部に出力するためのインタフェース機能を有する。
【0022】
音声出力制御インタフェース回路16は、主中央演算処理装置10の指示に基づき所定の音楽や効果音を生成し、この生成された音源を増幅し、図示しないスピーカに出力する。
【0023】
ポリゴン・パラメータメモリ12には、主中央演算処理装置10からゲームプログラムの進行中に送られるプレーヤの位置(例えば、プレーヤが乗船している如くにイメージされる宇宙船の先頭部)、標的である敵対物、他の表示物等の位置情報(ポリゴン・データ)が格納される。
【0024】
ここでポリゴン・データとは、複数の多角形により立体を構築し、物体を複数の多角形板集合体であるとみなし、その多角形単位で表される三次元座標上の位置情報データである。
【0025】
プロセッサ13は、スクリーン座標変換専用処理装置である。ポリゴン・パラメータメモリ12からの三次元座標のポリゴン・データをTVモニタ等の二次元平面ディスプレー17に表示するための座標変換を行う。
【0026】
この座標変換専用処理装置13に対し、ROM及びRAMを有する記憶回路131が備えられる。そして上記座標変換は、記憶回路131のROMに記憶されているプログラムにより実行される。記憶回路131のRAMは、座標変換途中のデータを記憶する。
【0027】
このように座標変換された二次元表示座標であるポリゴン・データは、ポリゴン・ペイント装置14に導かれる。ポリゴン・ペイント装置14は、フレームメモリ141にポリゴン・データの書込を行う。全てのポリゴン・データの書込が終了すると、それが読みだされてディスプレー装置17に導かれ、表示される。
【0028】
図2は、本発明の方法を実施するために記憶回路111に記憶されるROMデータの構成例である。ここに記憶されるのは、三次元空間座標により表示される標的を構成するポリゴン群に関するデータである。
【0029】
即ち、ポインタ番号で特定されるROMの対応記憶位置に、頂点データ、平面方程式の各係数及び傾きデータが記憶される。図2において、例としてIの範囲のポインタ番号で特定される記憶位置には、図8に示す標的80を構成するポリゴン群に関するデータが記憶される。
【0030】
更にポインタ番号10の位置には、標的80を構成する頂点A、B、C、Dで構成されるポリゴン平面のデータが記憶される。
【0031】
具体的には、頂点データの欄には、各頂点の座標即ち、A(xA,yA,zA )、B(xB,yB,zB )、C(xC,yC,zC )、D(xD,yD,zD )が記憶される。
【0032】
平面方程式の各係数の欄には、ポリゴン平面ABCDを表す平面方程式を a1 x+b1 y+c1 +d=0 とすると、
それらの各係数 a1 、b1 、c1 、d1 が記憶される。
【0033】
更に、ポリゴン平面ABCDの傾きデータとして、ポリゴン平面ABCDをXZ平面、XY平面、YZ平面に投影したときの傾き角の小さい順に1、2、3の番号で表している。これは、後に説明するように、より一番角度の浅い(傾き角の小さい)二次元面に投影することによって精度を上げるためのデータを与えるためである。
【0034】
したがって、図2において、10番のポインタ位置に記憶されるポリゴン平面ABCDは、XZ平面に対して、一番傾き角が小さいことを意味している。
【0035】
尚、図2では、傾きデータとして、XZ平面、XY平面、YZ平面の各々に対して、傾きの角の小さい順に番号を付しているが、本発明は、これらの平面毎に記号又は番号を対応付けて置き、傾き角の一番小さい平面の記号又は番号のみを記憶するようにしても良い。
【0036】
図3、図4は、本発明に従う交差判定方法の実施例動作フローである。また、図5は、本発明の動作説明図である。
【0037】
ここで今、弾の軌跡Sと図8に示した3次元空間にある標的80との衝突を判定することを例として考える。先ず主中央演算処理装置10が記憶回路101のROMに記憶されるプログラムに従って、判定の対象となる弾の軌跡Sを構成する線分の2点間の座標(x,y,z)と(x0,y0,z0 )及び、標的80を構成する複数のポリゴン平面群(図8の例では、6つの面を含む)の番号、図2に示す例では6つの面に対応するポインタ番号10〜15を補助演算処理装置11に付属する記憶回路111のRAMに記憶する(ステップS1)。
【0038】
次に補助演算処理装置11は、記憶回路111のRAMに記憶された弾の軌跡Sを構成する線分の2点間の座標データ(x,y,z)と(x0,y0,z0 )からこの2点間の直線方程式を次のように求める(ステップS2)。
【0039】
x=x0 +ft,y=y0 +gt,z=z0 +ht
ついで記憶回路111のRAMに記憶されたポリゴン平面の番号群の番号から一つ、例えば、ポインタ番号10をセットする(ステップS3)。
【0040】
これにより、以下の衝突判定ループがスタートする(ステップS4)。尚、この衝突判定ループを実行するプログラムは、記憶回路101のROMあるいは、記憶回路111のROMに記憶されている。
【0041】
先ず、ポインタ番号10に対応する記憶回路111のROMの記憶位置から
順番にIの領域に記憶される標的80を構成するポリゴン平面群のデータが読み出される(ステップS5)。
【0042】
ついで交差判定サブルーチン(図4)に移行して処理が行われる。このサブルーチンにおいて、補助演算処理装置11により先ずポインタ番号10に対応する記憶位置に記憶されるポリゴン平面ABCDを含む平面Pと弾の軌跡Sを構成する線分との交差判定が行われる〔図5(1)参照〕。
【0043】
この交差判定のためのフローにおいて、先ず平面Pと弾の軌跡Sとが平行の関係にあるか否かが判断される(ステップS11)。
【0044】
平行の関係に有れば、ポリゴン平面ABCDを含む平面Pと弾の軌跡Sが交差することはあり得ない〔図5(2)参照〕。また、平行の関係になければ、交差する必要要件を満たす。但し、十分要件ではない。なぜならば、軌跡Sがポリゴン平面ABCDの領域外を通過する場合があるからである。
【0045】
ここで、平行の関係に有るか否かは、補助演算処理装置11において、次の関係式(1)を求めることにより行われる。
【0046】
平面の方程式を、ax+by+cz+d=0 とし、
直線の方程式を、x=x0 +ft
y=y0 +gt
z=z0 +ht
とすると、
a×f+b×g+c×h=0 ・・(1)
のとき直線と平面Pは、平行となる。
【0047】
即ち直線の方向ベクトルは、(f,g,h)であり、平面の法線ベクトルは、(a,b,c)であるので、この2つのベクトルが垂直になるときに直線Sと平面Pは、平行になる。したがって、2つのベクトルの内積は、式(2)で表される。
【0048】
【数1】
【0049】
よってこの内積が0となる時、2つのベクトルは垂直、即ち軌跡Sの線分と平面Pは、平行となる。ここで、補助演算処理装置11が上記の関係から線分と平面Pが平行であると判定する場合は、図5(2)に示すように線分は、平面Pと交差することはない。
【0050】
反対に補助演算処理装置11が上記の関係から線分と平面Pが平行でないと判定する場合は、図5(3)に示すように線分は、平面Pとに交点SC が存在する。しかし、線分と平面Pとの交点SC が存在すると判定するだけでは、先に説明したように発射された弾がポリゴン平面ABCDと交差していることを確定できない。
【0051】
そこで、次に交点SC が2点間の座標データ(x,y,z)と(x0,y0,z0)で示される線分上に有るか否かを判断する(ステップS12)。線分上に有れば、その線分上の交点座標を求める(ステップS13)。
【0052】
ここで、交点が線分にあるか否かは、次のように判定される。
【0053】
即ち、線分と平面Pの交点の直線方程式パラメータtの値は、式3のように表される。
【0054】
【数2】
【0055】
2点を通る直線の方程式において、2点間の線分は、0≦t≦1 の範囲で表せる。よって、このtの値により平面Pと線分が交差するかどうかが分かる。
【0056】
次に、補助演算処理装置11は、記憶装置11のROMに記憶された傾きデータから、二次元面XZ,XY,YZの内、ポリゴン平面ABCDが二次元面XZと成す角が一番小さい(傾きデータが1である)ので、ポリゴン平面ABCDを二次元面XZに投影して、投影されたポリゴン平面ABCDに対応する矩形平面領域の二次元座標を求める(ステップS14)。
【0057】
更に、補助演算処理装置11は、レジスタのループ値を、i=0にセットする(ステップS15)。次いで、線分と、ポリゴン平面ABCDが投影された矩形平面との交点SCXZ (三次元座標での交点SC を二次元面XZに投影したもの)から前記矩形平面の領域を構成する第i頂点(例えば、AXZ:ポリゴン平面ABCDの頂点Aが二次元面XZに投影された点)と第i+1頂点(同様にBXZ:ポリゴン平面ABCDの頂点Bが二次元面XZに投影された点)にベクトルを延ばす(ステップS16)〔図5(4)参照〕。
【0058】
次いで、これら二つのベクトルの外積を式4のように求め、その外積が正か否かを判断する(ステップS17)。
【0059】
【数3】
【0060】
この式4の式で Sinθは、0〜180度までの時に正となる。したがって、外積が正となれば、図5(4)に示す、ポリゴン平面ABCDを二次元面XZに投影して得られる矩形平面の(AXZ−BXZ)辺の右側に交点SCXZがあると判断される。
【0061】
このようにして、図5(4)に示す二次元面XZに投影された矩形平面を構成する各点(AXZ,BXZ,CXZ,DXZ)について外積を求め(ステップS18、19)、全ての外積が正であれば、交点SCXZが、図5(4)に示すポリゴン平面ABCDを二次元面XZに投影して得られる矩形平面の領域の内側にあることが理解出来る。
【0062】
したがって、この場合は、軌跡Sの線分がポリゴン平面ABCDと交差していると判定する(ステップS20)。
【0063】
一方、いずれかの外積が負となる場合は、交点SCXZ は、図5(4)に示すポリゴン平面ABCDを二次元面XZに投影して得られる矩形平面の内側にはない、即ち軌跡Sの線分はポリゴン平面ABCDと交差していないと判定する(ステップS21)。
【0064】
以上の交差判定サブルーチン(図4)が終了すると、再び衝突判定ルーチン(図3)に戻り、交差判定サブルーチンの結果が、交差しているか、いないかが判断される(ステップS7)。
【0065】
交差していると判断される場合は、動作ルーチンは終了し(ステップS8)、シューティングの結果は、当たりであると判定して終わる(ステップS9)。
【0066】
一方、交差していないと判断される場合は、ポリゴン平面ABCDに関しては外れであると判定して終わる(ステップS10)。
【0067】
ついで他のポリゴン平面(図2のポインタ番号11乃至15で示される)についても上記と同様の判定を繰り返して行う。これにより、全ての面に対し、交差していないと判断される場合は、発射された弾は、標的80には、当たっていない、外れと判定する。
【0068】
標的80を構成するいずれかのポリゴン平面と交差していると判断される場合は、結果として発射された弾は、ポリゴン標的80に当たっていると判定する。
【0069】
尚、以上の動作は、更にゲームプレー中、発射された弾の全てに対し、且つ表示される複数の標的に対し、衝突したか否かを順次継続して実行される。また、上記実施例の説明では、矩形平面として4点で囲まれる例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、矩形平面が凸型平面である限り、3点以上で囲まれる場合も当然に含まれる。
【0070】
【発明の効果】
以上実施例について説明した様に、本発明では、三次元データを基に標的と発射された弾との衝突が判断されるので、映像として見たとおりのより正確な衝突判定の結果を得ることができる。したがって、より興味あるゲーム装置が提供されることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するゲーム装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】記憶装置11のROMデータの構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施例動作を説明するフロー(その1)である。
【図4】本発明の実施例動作を説明するフロー(その2)である。
【図5】本発明の動作を説明する図である。
【図6】三次元座標空間と二次元投影面の説明図である。
【図7】従来例を説明する図(その1)である。
【図8】従来例を説明する図(その2)である。
【符号の説明】
10 主中央演算処理装置
11 補助演算処理装置
12 ポリゴン・パラメータメモリ
13 スクリーン座標変換専用処理装置
14 ポリゴン・ペイント処理装置
15 信号送受信制御インタフェース
16 音声出力制御インタフェース
17 ディスプレー装置
101、111、131、141 記憶回路
Claims (4)
- シューティングゲームを行うコンピュータを用いたゲーム装置において、三次元座標を有する複数の凸型のポリゴン平面で構成される標的と、前記シューティングゲームにおいて発射された弾等の軌跡を構成する線分との交差判定を前記コンピュータに実行させる方法であって、
前記標的を構成する三次元座標を有する複数の凸型のポリゴン平面から一つのポリゴン平面を順次に特定し、該特定されたポリゴン平面の頂点データと、前記特定されたポリゴン平面が三次元座標軸X,Y,ZによるXY平面、YZ平面、及びZX平面に投影されるときに何れの平面に対して最小の傾きとなるかを示す傾きデータとを、前記記憶回路から読み出し、
演算処理装置により、前記標的を構成する複数の凸型のポリゴン平面のうち前記記憶回路から読み出された頂点データのポリゴン平面と前記線分とが平行であるか否かを判定し、前記判定により平行でない場合は、前記判定されたポリゴン平面を含む平面と前記線分との交点を求める演算を行い、更に
前記判定されたポリゴン平面と前記交点を、前記XY平面、YZ平面、またはZX平面のうち前記傾きデータにより示される傾きが最小となる平面に投影し、前記投影されたポリゴン平面内に前記投影された交点が存在するか否かを判定し、
前記投影されたポリゴン平面内に前記投影された交点が存在すると判定される場合は、前記弾等の軌跡が前記判定されたポリゴン平面により構成される標的と交差していると認定する
ことを特徴とするコンピュータゲーム装置における交差判定方法。 - 請求項1において、
前記投影されたポリゴン平面内に前記投影された交点が存在するか否かの判定は、前記投影された交点から前記投影されたポリゴン平面の各頂点に向かうベクトルのそれぞれ隣接するベクトルの外積を求め、全ての外積が正であるとき、前記投影された交点は前記投影されたポリゴン平面内にあると判定する
ことを特徴とする交差判定方法。 - 請求項1または2において、
前記標的を構成する複数のポリゴン平面のうち前記記憶回路から読み出された頂点データのポリゴン平面と前記線分とが平行であるか否かを判定は、前記読み出された頂点データのポリゴン平面の法線方向のベクトルと前記線分の直線方向のベクトルとの内積をとり、前記内積が0となるとき、前記読み出された頂点データのポリゴン平面と前記線分とが平行であるとすることを特徴とする交差判定方法。 - 三次元座標を有する複数の凸型のポリゴン平面で構成される標的と、発射された弾等の軌跡を構成する線分との交差を判定してシューティングゲームにおける衝突判定を実行するゲーム装置において、
標的を構成する三次元座標を有する複数の凸型のポリゴン平面の頂点データと、前記複数のポリゴン平面のそれぞれに対し、三次元座標軸X,Y,ZによるXY平面、YZ平面、及びZX平面に投影されるときに、何れの平面に対して最小の傾きとなるかを示す傾きデータを記憶する記憶回路と、
前記記憶回路から前記標的を構成する三次元座標を有する前記複数の凸型のポリゴン平面から一つのポリゴン平面を順次に特定し、該特定されたポリゴン平面の頂点データと、前記特定されたポリゴン平面が三次元座標軸X,Y,ZによるXY平面、YZ平面、及びZX平面に投影されるときに何れの平面に対して最小の傾きとなるかを示す傾きデータとを、読み出し、前記読み出された頂点データのポリゴン平面と前記線分とが平行であるか否かを判定し、前記判定により平行でない場合は、前記判定されたポリゴン平面を含む平面と前記線分との交点を求める演算を行なう演算処理装置を有し、
前記演算処理装置は、前記交点と前記判定されたポリゴン平面を、前記傾きデータにより示される傾きが最小となるXY平面、YZ平面、またはZX平面に投影し、前記投影された交点から前記投影されたポリゴン平面の各頂点に向かうベクトルのそれぞれ隣接するベクトルの外積を求め、
更に、全ての外積が正であるとき、前記投影された交点は前記投影されたポリゴン平面内にあると判定し、前記弾等の軌跡が前記判定されたポリゴン平面により構成される標的と交差していると認定する処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
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