JP3602853B2 - 磁気記録装置 - Google Patents
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Description
本発明は、磁気ディスクや光磁気ディスク等の情報記録媒体上にヘッドを保持して情報記録媒体に情報を記録し、または情報記録媒体から情報の読み出しを行う磁気記録装置に係わり、特にそのヘッドの支持機構に関する。
背景技術
従来の磁気記録装置としては、磁気記録媒体である磁気ディスク(以下、ディスクという)上に磁気ヘッド素子(以下、磁気ヘッドという)を所定の間隔をもって浮上させ情報の記録再生を行うエアーベアリング浮上タイプの磁気ディスク装置が知られている。このエアーベアリング浮上タイプの磁気ディスク装置においては、一般に、磁気ヘッドをスライダと呼ばれる部材上に設け、このスライダをコンタクト−スタート−ストップ(Contact−Start−Stop:CSS)と呼ばれる方式で運用している。この方式は、ディスクが停止しているときスライダはディスク表面に接触しており、ディスクが回転を始めてこの回転に伴う流体力を受けて浮上するまでの間、スライダはディスク表面と摺動している。ディスクの回転が停止されるときも、ディスクの回転速度が遅くなりスライダに十分な流体力が作用しなくなると、スライダはディスク表面と摺動し始める。
また、従来の磁気記録装置としては、磁気ヘッドまたはスライダをディスクと接触摺動させながら記録再生を行うコンタクトレコーディング方式の磁気ディスク装置がある。この磁気ディスク装置では、磁気ヘッドまたはスライダとディスクとが定常的に接触している。
従来の磁気ディスク装置における磁気ヘッド及びこの磁気ヘッドを支持するヘッド支持機構は、特開昭55−22296号公報に開示されているように、スライダにディスクへの押しつけ荷重を与える支持アームに、荷重点となるピボットとこのピボットを回転中心としてスライダをそのピッチング及びローリング方向に回転可能に支持する回転バネとを持つジンバル部が接続され、このジンバル部にスライダの上面が取り付けられている。
ヘッド支持機構はスライダを含んで呼ばれる場合もあるし、このスライダを支持する支持アーム(以下、ヘッド支持アームという)を指すこともある。以下の説明において、特に説明のないときは、ヘッド支持アームを指すものとする。また、以下の説明では、スライダのディスクに対向する側及びその反対側をそれぞれ下面及び上面と呼び、ディスク回転方向の上流側及び下流側をそれぞれ前方及び後方と呼ぶ。
上述のヘッド支持機構にあっては、スライダのピッチング方向の回転中心がスライダの摺動面より上方にあるため、スライダが前述したようなディスクとの摺動動作によって摩擦力を受けるとき、スライダのディスク回転方向上流側においてディスクとの接触力が非常に大きくなる状態、つまりディスク回転方向上流側に向かってつんのめる状態になる。このとき、スライダは不安定に摺動や前述した局部的に発生する非常に大きな接触力により、ディスク表面及びスライダ表面の損傷を引き起こす可能性がある。
これに対し特開平2−192082号公報に示されるヘッド支持機構では、スライダにディスクからの摩擦力が働いてもつんのめりが発生しない構成となっている。キャリッジに取り付けられたアーム先端部分には、上板とこれに平行な下板より成る平行平板構造が備えられ、荷重を与える構造となっている。ジンバル部は、上下の主板部3a、3b、およびこれら主板部を連結する前面板3及び後面板13で構成されている。この支持機構において、スライダの後方向に摩擦力が働くとジンバルの前面板3がディスク面と水平になるように、また、後面板13はディスク面と垂直になるように変形する。このとき、スライダのピッチング方向の回転中心が摺動面よりも下方にあるため、スライダの前方が持ち上がる姿勢となり上記のつんのめりが発生しない。
しかしながら、前記のヘッド支持機構では、スライダ前方が持ち上がるかわりに、スライダ後方がディスク面に押しつけられる方向に変位し、スライダ摺動面に生じる荷重が前方から後方にかけて大きくなるような分布(荷重分布)を持つことになる。このとき、スライダ自体が受けている押しつけ荷重は変化しないため、スライダ後方部分での接触力が増大することにより、スライダ及びディスクが損傷する可能性がある。
また、特開平2−192082号公報に示されるヘッド支持機構では、ジンバル部分の構造が複雑であり、ディスク装置の小型化、特にディスクを積層するタイプの装置ではディスク間隔を狭くすることや、低価格化に対しては配慮されていない。
発明の開示
本発明の目的は、磁気ヘッドをディスク上に支持する部材がディスクと摺動する時に、これらの摺動面において局部的な接触力の増大を防止または低減するのに好適なヘッド支持機構を備えた磁気記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の磁気記録装置は、記録媒体の移動方向の上流側から順に第1の変形可能部、第1の剛体部、第2の変形可能部、第2の剛体部を備えてヘッド支持機構を構成し、記録媒体移動方向上流側から磁気ヘッドを片持ち状に支持する。このため、第1の変形可能部側が磁気ヘッドを移動するアクチュエータに取り付けられ、磁気ヘッドは第2の剛体部側に設けられる。
磁気ヘッドは記録媒体との摺動面を有するスライダを介して第2の剛体部に設けても良いし、第2の剛体部がスライダを兼ねる構造にして、この第2の剛体部に直接設けても良い。但し、スライダは第2の剛体部に対して、記録媒体移動方向を横切る方向の軸回りには回転しない構造にする。また、いずれの場合も、ヘッド支持機構はスライダ又は第2の剛体部の摺動面を記録媒体に押し付ける荷重を発生する。
さらに、磁気ヘッドが停止した記録媒体上に設定された状態において、スライダ又は第2の剛体部の摺動部摺動面の記録媒体移動方向上流端は、前記第1及び第2の変形可能部を直線状に結んだ仮想線分の延長線と記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に存在するようにする。
本発明に好適な磁気記録装置の態様を以下に示す。
(1)磁気ヘッドと摺動部とを有するブロックを、記録媒体移動方向上流側から、両端にそれぞれ柔支持体を有する剛支持体を介して片持ちで支持し、前記摺動部の記録媒体移動方向上流端を、記録媒体が停止した状態で、前記2つの柔支持体を結ぶ線分の延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設ける。
(2)磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを記録媒体上に保持するスライダと、このスライダを記録媒体に押し付ける荷重を発生して支持するヘッド支持アームを備え、このヘッド支持アームは、記録媒体移動方向上流側から順に第1の変形可能部、第1の剛体部、第2の変形可能部、第2の剛体部を備え、この第2の剛体部に取り付けられた前記スライダを記録媒体移動方向上流側から片持ちで支持し、前記スライダの前記記録媒体との摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設ける。
(3)(2)において、前記第2の剛体部は、枠体と、スライダ取付け部と、このスライダ取付け部を記録媒体移動方向と平行で前記枠体上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部とを備える。
(4)ヘッド支持アームは、記録媒体移動方向上流側から順に第1の変形可能部、第1の剛体部、第2の変形可能部及び第2の剛体部と、この第2の剛体部の記録媒体と対向する側に記録媒体との摺動部とを備え、前記摺動部を記録媒体移動方向上流側から片持ちに支持するとともに、記録媒体に押し付ける荷重を発生して磁気ヘッドを記録媒体上に支持し、前記摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設ける。
(5)(4)において、前記第2の剛体部は、枠体と、前記摺動部を記録媒体移動方向と平行で前記枠体上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部とを備える。
(6)(2)〜(5)のいずれかにおいて、前記第1の変形可能部、第2の変形可能部を薄板の曲げ加工により形成する。
(7)(2)〜(5)のいずれかにおいて、前記第1の変形可能部、第2の変形可能部を薄板の切り欠き加工により形成する。
(8)(2)〜(7)のいずれかにおいて、前記第1、第2の剛体部及び第1、第2の変形可能部は樹脂材料を用いて一体成形する。
(9)(4)において、前記ヘッド支持アームと、前記摺動部と、前記磁気ヘッドと、この磁気ヘッドへの配線とが集積一体型構造体として形成する。
(10)(2)〜(9)のいずれかにおいて、前記第2の変形可能部の剛性を前記第1の変形可能部の剛性より低くする。これによって、ガイドアーム等のヘッド支持アーム取り付け位置における記録媒体面に垂直な方向のヘッド支持アーム取り付け誤差を吸収しやすい構造にすることができる。
(11)(2)〜(10)のいずれかにおいて、前記磁気ヘッドとして、少なくとも記録媒体から情報の再生を行う磁気抵抗効果再生素子を備える。
(12)(2)〜(11)のいずれかにおいて、前記摺動部は複数の摺動面を有する。
(13)磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを記録媒体に押し付ける荷重を発生するように支持するヘッド支持アームとを備え、このヘッド支持アームは、第2の剛体部と、この第2の剛体部の記録媒体移動方向上流側につながる第2の変形可能部と、この第2の変形可能部の前記第2の剛体部と反対側につながる第1の剛体部と、この第1の剛体部の前記第2の変形可能部の反対側につながる第1の変形可能部とを備え、前記第2の剛体部は、前記磁気ヘッドが設けられ記録媒体と摺動する摺動部と、この摺動部を記録媒体移動方向と平行な軸回りに回転可能に支持する支持部とを備え、前記第1及び第2の変形可能部並びに前記支持部の一部を、前記ヘッド支持アームに設けられる前記磁気ヘッドへの配線によって構成し、前記ヘッド支持アーム、前記磁気ヘッド及び前記配線は、薄膜の積層プロセスによって形成され、前記摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設ける。
(14)(1)において、ブロックとこのブロックを支持する剛支持体とを備えたヘッド支持機構の記録媒体移動方向について固有振動数を200Hz以下にする。
(15)(2)〜(13)のいずれかにおいて、前記ヘッド支持アームの記録媒体移動方向について固有振動数を200Hz以下にする。
以下、本発明の作用について説明する。以下では、スライダを有するもので説明するが、第2の剛体部に摺動部を備えるものでも、摺動面に着目すれば同様である。
上記の構成において、第1及び第2の剛体部又は剛支持体はほとんど変形せず、第1及び第2の変形可能部が変形を受け持つたため、第2の変形可能部は第1の変形可能部を中心とした円周上で、かつスライダの摺動点を中心とした円周上で移動可能である。摺動点とは、ヘッド支持機構を記録媒体面に平行で記録媒体移動方向を横切る方向(側方)から見たときの、スライダ又は摺動面の記録媒体移動方向上流端と考えて差し支えない。
摺動面の記録媒体移動方向上流端が、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設けられるとき、第2の変形可能部の位置について次の関係が成り立つ。つまり、記録媒体が停止しているとき、第2の変形可能部は前記二つの円周の交点のひとつに位置し、摺動点が記録媒体からの摩擦力を受けるとき、もう一つの交点にのみ移動が可能である。本発明では、この変位可能な位置は記録媒体が停止しているときの第2変形可能部の位置に対し記録媒体から離れる方向にある。またスライダのピッチング方向の回転中心は、第1の変形可能部と第2の変形可能部を結んだ仮想線の延長線と摩擦力が働く摺動面に対する垂線との交点となり、摺動面に対し記録媒体側にある。
そこで、摩擦力が働くと、第1、第2変形可能部が変形し、第2変形可能部は記録媒体から離れる方向に変位するため、スライダにかかる荷重が低減するとともに、スライダの記録媒体移動方向上流側(以下、前方という)がもちあがる方向にスライダも変位する。記録媒体とスライダは互いに弾性変形しながら接触しており、スライダの変位によりスライダ摺動面の面圧分布が前方が小さく後方が大きくなるような状態となる。作用力が大きく変位が大きいと前方が持ち上がった状態となる場合もある。ここで、理論的には、荷重が低減しているため、流出側の面圧も当初の平均面圧より大きくなることはない。これによりつんのめりが回避でき、それに伴う不安低振動も回避できる。
また、摩擦力が働いた際、前記作用により荷重が減少するため、摩擦力が下がり、摩擦力変動を緩和し、摩擦力が均一化する作用も期待できる。
また、スライダ取り付け部を支持する支持部は、記録媒体に所定の荷重でスライダを設定するとき、ねじり変形してスライダ摺動面を情報記録媒体に対して平行になるよう変形する。従って、取り付け部の誤差、加工上の誤差等によって、スライダにローリング方向の傾きがあった場合でも、これらの誤差を吸収することができる。
また、樹脂製材料を用いた場合、樹脂製材料が高い減衰効果を有するため、磁気ヘッド及びヘッド支持機構の振動を抑制することができる。上述したスライダがつんのめることによる不安低振動を低減した上で樹脂製材料によるさらなる振動の減衰を図れば、記録媒体の起動から定常回転まで安定した磁気ヘッドの支持が可能になる。これは、記録再生動作の高速化に有効であるが、特にコンタクトレコーディング方式において有効と考えられる。
また、第1及び第2変形可能部の変形に伴う情報媒体移動方向への摺動面の運動の固有振動数が200Hz以下にすれば、摺動時の摩擦力が入力された場合、スライダは固有振動以上の周波数には応答しないため、200Hz以上の高い周波数を有する摩擦力の変動成分により振動が発生させられない。
本発明によれば、スライダがディスクと接触摺動による摩擦力を受けたとき、スライダはディスクに対する局所的な押し付け荷重の増加を招くことなくその前方をディスク面から離れる方向に変位させることができる。従って、つんのめりによる不安定振動及び局所的な接触力の増大を防止または低減することができ、スライダ及び記録媒体の損傷を極力低減し信頼性の高いヘッド支持機構並びに磁気記録装置を提供することができる。
また、本発明をコンタクトレコーディング方式に用いれば、不安定振動及び局所的な接触力の増大を防止または低減することができるため、信頼性の高い磁気記録装置が提供できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッド、スライダの斜視図である。
第2図は、本発明の効果を表す説明図である。
第3図は、本発明の効果を表す説明図である。
第4図は、本発明とは異なるヘッド支持アームの動作を表す説明図である。
第5図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、スライダの斜視図である。
第6図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッド、スライダの斜視図である。
第7図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッド、スライダの斜視図である。
第8図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッド、スライダの斜視図である。
第9図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッドの断面図である。
第10図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アーム、磁気ヘッドの断面図である。
第11図は、本発明の一実施例を表す、ヘッド支持アームの斜視図である。
第12図は、本発明を用いた磁気ディスク装置の平面図である。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係わるヘッド、スライダ、ヘッド支持機構の斜視図である。この図で30は図示しないアクチュエータに取り付けられているガイドアームで、ヘッド支持アーム10、スライダ20を備えるヘッド支持機構10が取り付けられている。スライダ20の後端面(記録媒体移動方向下流側端面)には、磁気ヘッド(ヘッド素子)21が設けられている。ヘッド支持アーム10は一枚の薄板で構成されており変形可能部12、14はレーザー加工あるいはエッチング加工等による深さ方向への溝加工で形成されている。図中13、15は12、14に比較し十分剛性が高く剛体部とみなせる。16は配線を、17はスルーホールを示し、配線16をスライダ取り付け面側から反対の面に取り回した例を示している。ここで配線はヘッド支持アーム10に一体配線されている。
ヘッド支持機構10はスライダ20を含んで呼ばれる場合もあるし、このスライダ20を支持する支持アーム(以下、ヘッド支持アームという)を指すこともある。以下の説明において、特に説明のないときは、ヘッド支持アームを指すものとする。
ここで、第2図を用いて、本実施例のヘッド支持アームの動作を説明する。第2図は(a)、(b)、(c)はそれぞれヘッド支持機構の側面図を示している。
(a)はスライダ20がヘッド支持アーム10に取り付けられた状態を示す。この段階では薄い板は変形しておらず一平面状になっている。次に、(b)に、スライダ20及びヘッド支持アーム10を記録媒体であるディスク40上に設定し、スライダ20に押し付け荷重Wをかけた状態を示す。この状態でスライダの摺動面201はディスク表面と平行であるためにヘッド支持アームの取り付け部は傾斜させてある。荷重が設定された状態で変形可能部12と14を結ぶ仮想線の延長線202とディスク40との交点Pがスライダの摺動部20aー20bよりも摺動方向(記録媒体移動方向)の上流側にある。摺動部20aー20bの中央を摺動点とみなすと、スライダの回転中心Qは変形可能部12と14を結ぶ線の延長線202と摺動面に対する垂線との交点になり、図に示すように摺動面201よりディスク内部側にある。
この状態で装置を起動させディスクが矢印203の方向に回転し摩擦力が働くと、図中(c)の状態になる。(c)において、点線204で示した状態は(b)の状態を示している。ヘッド支持アーム10は全体に摺動方向に伸張しながら変形可能部14がディスク面から離れる方向に変位し、ヘッド支持アーム全体としてもディスク面から離れる方向に変位することになる。この時の押し付け荷重W'は初期設定荷重Wよりも小さくなる。スライダ20の摺動面201は回転中心Qのまわりに流入側(スライダ前方)の20aが持ち上がる方向に変位する。
この動作を計算により確認した例を第3図に示す。停止時の荷重を100mgfに設定し任意の摩擦力Fが働いた際の流入端20aの変位角度θと荷重W´をそれぞれ(a)、(b)に示している。このとき、各図において、F=0mgfはディスクの回転速度vが0rpmのときを示している。摩擦力Fが働くと荷重W´が低減し、かつ流入側持ち上がる方向に変位することがわかる。実際にはディスク媒体及びスライダ20の弾性変形があるため摺動面201の流入側が完全に離れるのではなく流入側から流出側にかけて大きくなる面圧分布が発生すると考えてもよい。この面圧分布はヘッド支持アーム10の剛体部13、15の長さと変形可能部12、14の剛性により任意に設計することが可能である。
上述の動作により、摺動時に大きな摩擦力が入力されれば荷重の減少も大きく、その結果、摩擦力が下げられることになる。ディスク一周において摩擦力変動が存在する場合、本実施例のスライダ20、ヘッド支持アーム10を備えたヘッド支持機構を用いれば大きな摩擦力にたいしては大きく、小さな摩擦力に対しては小さく摩擦力を減少させることとなり、その結果摩擦力の均一化が達成される。この効果は特に常時摺動しているコンタクトレコーディングにおいて安定接触を実現するのに有効となる。
第4図を用いて、本発明に属さない例の動作の相違を説明する。
(a)、(b)は第1の実施例と同様、薄板の溝加工により形成されており、(c)は薄板の折り曲げ加工で構成した例である。(b)、(c)において点線401、402はそれぞれヘッド支持機構がディスク40上に設定された静止状態、実線はディスク40の回転によって摩擦力が働いた状態を示している。
変形可能部12と変形可能部14を結ぶ仮想線202とディスク面の交点Pがスライダ摺動面201の摺動方向の下流側にある。この時スライダ20の回転中心Qは、摺動面よりもスライダ側に存在し、摩擦力が働くとスライダ20はこのQ点回りに回転して摺動部前方がディスク40に押しつけられる方向変位し、前のめりのつんのめった状態(ディスク回転方向上流側に向かって倒れ込む状態)となる。またこの時、第2変形可能部もディスクに押しつけられる方向に変位するため、押しつけ荷重も大きくなる。
第5図に、配線を一体形成した樹脂材料を用いたヘッド支持アームの実施例を示す。(a)はヘッド支持アームの斜視図、(b)は(a)のB−B矢視断面図、(c)は(a)のC−C矢視断面図、(d)は(a)のヘッド支持アームをディスク上に設定した状態(荷重設定時の状態)での側面図、(e)はスライダの摺動面がディスクの回転による摩擦力を受けた状態(摺動時の状態)を示す側面図である。
まず配線を形成した樹脂材料の基板を作成する。基板の作成方法の概略を以下に示す。厚さ25μmのポリイミドベース502上に接着層503を介して18μm程度の銅箔504を接着し、さらに10μm程度の樹脂系のカバー材505で覆う。その後ベースポリイミドの裏側に裏打ち材501として200μm程度のポリイミドを接着する。さらにヘッド素子21の電極(図示せず)との結線部分や、回路への接続のために必要な部分には銅箔上面に電極をメッキにて形成する。次にエキシマレーザー等で形状を加工する。図中12、14の変形可能部は、図に示した配線の部分を残して切り抜き加工し剛性を下げる。図中13、15は基板のままで12、14の部分に比べ充分剛性が高く、13、15は剛体部として考えられる。
本実施例では、第1の変形可能部12の回転剛性は4.8gf/rad、第2の変形可能部14の回転剛性は2.8/radとなっている。また、本実施例はヘッド支持アーム10の取り付け面をディスク面と平行とした場合の実施例で、スライダ摺動面201がディスク面に平行になった状態で所定の設定荷重を与えることができるように、第1の変形可能部12は溝加工された後、折り曲げ加工されている。(d)、(e)に示すように、第一の実施例と同様、摩擦力が働くと荷重が低減し、摺動部流入側の面圧が下がる方向にヘッド支持アーム10が変形し、スライダ20が変位する。本実施例では、ヘッド支持アーム10の取り付け部となるガイドアーム30の部分に傾斜を設ける必要が無く、加工の簡素化が図れる。
第6図に、薄板の折り曲げ加工によりヘッド支持アーム10を構成した実施例を示す。第1の変形可能部12は所定の荷重が設定できるようあらかじめ曲げられ、剛体部13、15は幅方向の両端にフランジ加工601を施し剛性を上げてある。
第7図は磁気抵抗効果再生素子を搭載したスライダを取り付けた実施例であり、(a)はディスクに対向する面側から見た斜視図、(b)は荷重設定時の側面図である。また、(b)では、点線701で示した摩擦力が働かない状態に対し、摩擦力が働いた際の動作を実線で示している。図中21は磁気抵抗効果再生素子含んだ記録再生素子素子を示し、図中22は電極を示し、この電極22は、ヘッド支持アーム10に一体配線された配線16bと接続されている。磁気抵抗効果再生素子は摺動等に伴う発熱により熱による出力損失であるサーマルアスペリティーが発生し再生に支障をきたすことがある。そこでヘッド素子21を摺動面201の流入側に配置し、摩擦力が働いた際、ヘッド素子21の配置されている流入側の面圧が下がる様に設定することでヘッド素子21への摺動発熱の影響を低減し、サーマルアスペリティーの発生を低減することも可能である。
次に、第8図にヘッド支持アームの他の実施例を示す。(a)は第1図と同様に切り欠き部によって変形可能部を設ける実施例であり、(b)は第6図と同様にフランジによって板状部材の剛性を高めることによって剛体部と変形可能部を設ける実施例である。
本実施例では、第2の剛体部15を第2の変形可能部14に連結される枠体15bとスライダ取付け部19、スライダ取付け部19が枠体15bに対し、記録媒体移動方向と平行で枠体15b上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部18で構成する。装置に組み込んだ時、加工誤差、組立誤差等により、スライダ20の摺動面201がディスク面に対し傾いて設定される場合がある。スライダ20のピッチング方向の傾き誤差に対しては、第1及び第2の変形可能部の変形により吸収できる。本実施例はスライダ20のローリング方向の傾き誤差を補正するものである。
図中第2の変形可能部14に枠体15bが連結されている。スライダ取り付け部19は狭幅の支持部18で枠体15bと連結されており、この支持部18のねじり変形によりスライダ20はローリング方向に回転可能である。スライダ20が傾いて設定された場合、接触している部分でディスク面から離れる方向の回転モーメントが作用して、接触している側が押し上げられ接触していない側が押し下げられる方向に回転し、スライダ摺動面201はディスク面に平行に設定される。この面合わせ効果に対し、図に示すような回転軸回りに対称に摺動面201a、201bが配置された3パッドスライダ28を、本実施例のヘッド支持アームと組み合わせることがより効果的である。
第9図〜第10図は、本発明のヘッド支持アームを、ヘッド素子、配線を含む集積一体型構造体とした例である。ここでの集積一体型構造体とは、ヘッド支持アームとヘッド素子及びスライダの制作方法に関係するものである。ここでは、薄膜形成加工技術によって本発明のヘッド支持アームを制作し、かつこの制作課程においてその内部にヘッド素子を埋設するか、ヘッド支持アームを形成した後に第2剛体部の先端部に素子部を直接形成することで得られた構造体のことを定義している。このように集積一体型構造体とすることで、ヘッド支持アームとヘッド素子を形成したスライダを接着する場合に比べ、ヘッド取り付け位置の位置ずれを防止できると共に、素子と配線との接続やそれに伴う位置決めの工程を省くことができ、コストが低減できるという利点がある。また、スライダを接着する場合に比べ、全体をロープロファイル化でき装置の小型化に適するという利点もある。
第9図において、(a)は集積一体型構造体でヘッド支持アームを形成する例を示しており、(b)は(a)のヘッド素子21部の拡大図、(c)、(d)はヘッド素子21の他の実施例を示している。剛体部13、15及びヘッド支持アーム10をガイドアームに取り付ける取り付け部11の母材61は、Al2O3をスパッタリングにより形成した。変形可能部12、14は配線を兼ねるため、図中63を銅あるいは金の薄膜をそれ単体またはAl2O3等の絶縁膜ではさんだサンドイッチ構造で形成する。図中62は第1の変形可能部12と第2の変形可能部14との間を電気的に接続するための銅、あるいは金等を形成している。ヘッド素子21はヘッド支持アーム10を形成した後、第2の剛体部15の端部に形成し、ヘッド素子21の摺動面201に媒体対抗面保護膜26を形成した後、エッチング加工技術により摺動面を成すパッドを形成している。
次に、(b)でヘッド素子部の詳細を説明する。記録用素子23には、銅製あるいはアルミニウム合金製のコイル23a及び鉄ーニッケル合金のパーマロイ軟磁性膜で形成した磁極23b、再生用素子25には、磁気抵抗効果の大きいパーマロイの磁気抵抗効果素子25及び鉄ーニッケル合金のパーマロイ軟磁性膜で形成した磁極25b、電極22には銅あるいは金、これら素子部品を取り囲む部分には絶縁膜および保護膜の働きをするAl2O3を形成した。これらのヘッド素子部は全てスパッタリング、蒸着、エッチング、メッキなどの薄膜形成加工技術により順次形成した。再生用素子25にはパーマロイとCo合金との積層膜、パーマロイやCo合金とNiOなどの反強磁性膜との積層膜、磁極22はFe−Ni合金の他、Co−Fe系合金、FeーAl−Si合金などの軟磁性材料でもよい。
(c)は(b)の実施例に対し、再生用素子25と記録素子23の位置を入れ替えた構造をしており、電極22と配線16が比較的容易になるという特徴を有する。図9(d)は磁気抵抗再生素子を形成せず記録用素子で再生も兼ねるものである。常時スライダがディスクと摺動するコンタクトレコーディングの場合、磁気抵抗再生素子では摺動発熱によるサーマルアスペリティが発生しやすいため、信号が不安定となる可能性がある。そこで本実施例のように磁気抵抗効果素子を再生用素子としてを用いず、記録用素子が再生を兼ねるように構成することで安定した出力を確保できるという特長がある。
第10図を用いて、ヘッド支持アームの他の実施例を説明する。
(a)は、コイル23aをヘッド支持アーム10の長手方向平面内に形成した実施例で、ヘッド支持アーム10にヘッド素子21が埋設された構造となっている。この場合、コイルに関する磁極23bは1本のみで構成され、垂直磁気記録に方式に好適である。
(b)は、コイル23aをヘッド支持アーム10の長手方向平面内に2ヶ形成した実施例で、記録再生ともにこの素子でおこなうもので、面内磁気記録方式に好適な構造である
(c)は、コイル23aをヘッド支持アーム10の長手方向平面内に形成した場合の実施例であり、磁気抵抗効果素子25aを再生用子として形成している。この例では、磁極25bの一部であるリターンヨークを形成し、面内磁気記録方式で高記録密度を達成するのに好適な構造である。
(d)は、上記第9図〜第10図に示した集積一体型構造体でスライダが形成されたヘッド支持アームの設定状態を示す。図中12、14は銅あるいは金の薄膜をそれ単体またはAl2O3等の絶縁膜ではさんだサンドイッチ構造のみで形成されており、ここが変形可能部となり、母材のAl2O3で形成されている13、15が剛体部と定義できる。摩擦力が働いた際の動作については本発明の第一の実施例と同様である。
第11図に、第2の剛体部を第2の変形可能部に連結される枠体とスライダ取付け部、スライダ取付け部が枠体に対し、記録媒体移動方向と平行で枠体上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部で構成する本発明を集積一体型構造体で実施した例を示す。
集積一体型構造体の形成方法は前述の実施例と同様である。図中69はヘッド素子が形成されたAl2O3母材で構成されたヘッド取り付け部である。このヘッド取り付け部69は、図中68で示す銅あるいは金の薄膜を、それ単体またはAl2O3等の絶縁膜ではさんだサンドイッチ構造のみで形成された配線部材を介して、枠体を構成する第2の剛体部分15と接続されている。この配線部分68のねじり変形によりヘッド取り付け部69はローリング方向に回転可能である。また、このヘッド取り付け部69は摺動面を備え、スライダを兼ねているものとする。ヘッド取り付け部69が傾いて設定された場合、接触している部分でディスク面から離れる方向の回転モーメントが作用して接触している側が押し上げられ、接触していない側が押し下げられる方向に回転し、スライダ摺動面はディスク面に平行に設定される。この面合わせ効果に対し、前述のような回転軸回りに対称に摺動面が配置された3パッドスライダを、本実施例のヘッド支持アームと組み合わせることがより効果的である。
第12図に、本発明の磁気ディスク装置の一実施例を示す。(a)は磁気ディスク装置の全体の平面図を示し、(b)は磁気ディスクに対して設定されたヘッド支持アーム10の側面図を示す。
第2の剛体部15の先端に一体に形成されたスライダ20を備えたヘッド支持アーム10が、ガイドアーム30に取り付けられている。ガイドアーム30はボイスコイルモータ80に取り付けられており、これによりスライダ20及びこれに設けられたヘッド素子は情報記録媒体である磁気ディスク40の半径方向に移動可能である。磁気ディスク40はスピンドルモータ81に取り付けられており、5400rpm〜10000rpmで回転する。スピンドルモータ、その他の性能が許せば、これ以上の回転数で回転することも可能であるし、さらに低回転数側で用いても良い。ディスクは多数枚搭載されており、図12の下方に、そのうちの2枚のディスク間での構成を示す。本実施例のように、上述した集積一体型構造体として構成したヘッド支持アームを用いればディスク間隔を狭めることが容易で、ディスク装置の薄型化に好適である。また、上述の各実施例で説明した本発明に係わるヘッド支持アームを用いることができることは、言うまでもない。
以上本発明に係る実施例を図を用いて説明した。いずれの実施例を用いても、摩擦力が働いてもつんのめることなく安定に摺動するため、磁気ヘッドスライダと磁気記録媒体が常時接触しているコンタクト方式を実現でき、これにより2Geit/inch2相当の高記録密度が達成される。
なお、実施例では、主に磁気ディスク装置を例に説明したが、本発明は磁気ディスク装置に限らず、それ以外の一般の磁気記録装置でも、記録媒体と磁気ヘッドまたは磁気ヘッドを支持する部材を摺動させる装置であれば、適用可能である。
また、上述の各実施例において、磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果素子を含んだ記録再生素子を用いても良いし、インダクティブヘッドのみ、またはその他の磁気ヘッド、さらには光学素子を用いるものを用いることも可能である。
上述の各実施例の説明において、ピッチングとは、記録媒体に平行で記録媒体の移動方向に垂直な方向に回転軸を持つ回転運動を言い、ローリングとは、記録媒体の移動方向に回転軸を持つ回転運動を言う。
尚、以上の説明で用いた図面は、説明の関係上、縦横比、各部の寸法比は必ずしも正しくない。
本発明の各実施例によれば、磁気ヘッドスライダが磁気記録媒体と接触摺動する際、摩擦力が働くと、荷重が減ると共にスライダの前方があがる方向に変位することから、つんのめりによる不安定振動、及び局所的な応力の発生を回避できるという効果があると共に摩擦力の均一化という効果もある。また本発明を用いることでコンタクトレコーディング方式による高密度、大容量の磁気記録装置が提供できるという効果もある。
Claims (15)
- 磁気ヘッドと摺動部とを有するブロックを、記録媒体移動方向上流側から、両端にそれぞれ柔支持体を有する剛支持体を介して片持ちで支持し、前記摺動部の記録媒体移動方向上流端を、記録媒体が停止した状態で、前記2つの柔支持体を結ぶ線分の延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設けたことを特徴とする磁気記録装置。
- 磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを記録媒体上に保持するスライダと、このスライダを記録媒体に押し付ける荷重を発生して支持するヘッド支持アームを備え、
このヘッド支持アームは、記録媒体移動方向上流側から順に第1の変形可能部、第1の剛体部、第2の変形可能部、第2の剛体部を備え、この第2の剛体部に取り付けられた前記スライダを記録媒体移動方向上流側から片持ちで支持し、
前記スライダの前記記録媒体との摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設けたことを特徴とする磁気記録装置。 - 請求項2記載の磁気記録装置において、前記第2の剛体部は、枠体と、スライダ取付け部と、このスライダ取付け部を記録媒体移動方向と平行で前記枠体上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部とを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
- ヘッド支持アームは、記録媒体移動方向上流側から順に第1の変形可能部、第1の剛体部、第2の変形可能部及び第2の剛体部と、この第2の剛体部の記録媒体と対向する側に記録媒体との摺動部とを備え、前記摺動部を記録媒体移動方向上流側から片持ちに支持するとともに、記録媒体に押し付ける荷重を発生して磁気ヘッドを記録媒体上に支持し、
前記摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設けたことを特徴とする磁気記録装置。 - 請求項4記載の磁気記録装置において、前記第2の剛体部は、枠体と、前記摺動部を記録媒体移動方向と平行で前記枠体上に存在する回転軸回りに回転可能に支持する支持部とを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至5のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記第1の変形可能部、第2の変形可能部を薄板の曲げ加工により形成したことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至5のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記第1の変形可能部、第2の変形可能部を薄板の切り欠き加工により形成したことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至7のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記第1、第2の剛体部及び第1、第2の変形可能部は樹脂材料を用いて一体成形されたことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項4記載の磁気記録装置において、前記ヘッド支持アームと、前記摺動部と、前記磁気ヘッドと、この磁気ヘッドへの配線とが集積一体型構造体として形成されたことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至9のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記第2の変形可能部の剛性が前記第1の変形可能部の剛性より低いことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至10のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記磁気ヘッドとして、少なくとも記録媒体から情報の再生を行う磁気抵抗効果再生素子を備えていることを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至11のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記摺動部は複数の摺動面を有することを特徴とする磁気記録装置。
- 磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを記録媒体に押し付ける荷重を発生するように支持するヘッド支持アームとを備え、
このヘッド支持アームは、第2の剛体部と、この第2の剛体部の記録媒体移動方向上流側につながる第2の変形可能部と、この第2の変形可能部の前記第2の剛体部と反対側につながる第1の剛体部と、この第1の剛体部の前記第2の変形可能部の反対側につながる第1の変形可能部とを備え、
前記第2の剛体部は、前記磁気ヘッドが設けられ記録媒体と摺動する摺動部と、この摺動部を記録媒体移動方向と平行な軸回りに回転可能に支持する支持部とを備え、
前記第1及び第2の変形可能部並びに前記支持部の一部を、前記ヘッド支持アームに設けられる前記磁気ヘッドへの配線によって構成し、
前記ヘッド支持アーム、前記磁気ヘッド及び前記配線は、薄膜の積層プロセスによって形成され、
前記摺動部の記録媒体移動方向上流端は、記録媒体が停止した状態で、前記第1及び第2の変形可能部を結ぶ延長線と前記記録媒体との交点から記録媒体移動方向下流側に設けたものであることを特徴とする磁気記録装置。 - 請求項1記載の磁気記録装置において、ブロックとこのブロックを支持する剛支持体とを備えたヘッド支持機構の記録媒体移動方向について固有振動数を200Hz以下にしたことを特徴とする磁気記録装置。
- 請求項2乃至13のいずれかに記載の磁気記録装置において、前記ヘッド支持アームの記録媒体移動方向について固有振動数を200Hz以下にしたことを特徴とする磁気記録装置。
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