JP3602505B2 - 液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機 - Google Patents

液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機、詳しくは、定常運転中貫流方式の高温再生器の上昇管内の液面が決して上部管寄せの管板面より上に上昇することがないように制御することにより、吸収液の飛散防止、冷媒系への吸収液の混入防止、吸収液の逆流防止等を図るようにした三重効用吸収冷温水機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、蒸気式二重効用吸収冷凍機として、図4に例示したようなものが知られている。この吸収冷凍機は、吸収液(例えば、臭化リチウム水溶液)が吸収器aから低温再生器cを経て高温再生器eに流されるというリバースサイクルを構成している。この吸収冷凍機における吸収サイクルを説明すると、まず、吸収器aで多量の冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた吸収液(稀吸収液)が吸収器aから低温熱交換器bに送給され、この低温熱交換器bにより加熱された後に低温再生器cに送給される。前記稀吸収液は、この低温再生器cにおいて低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がその分高くなって中間濃度の吸収液(中間吸収液)となる。次に、この中間吸収液は、低温再生器cから高温熱交換器dに送給され、この高温熱交換器dにより加熱された後に高温再生器eに送給される。
【0003】
前記中間吸収液は、この高温再生器eにおいて高温再生され、吸収している冷媒(例えば、水蒸気)の一部を放出し濃度がさらに高くなって高濃度の吸収液(濃吸収液)となる。そして、この濃吸収液が前記高温熱交換器dの加熱側に前記中間吸収液を加熱する加熱源として戻され、さらに、低温熱交換器bの加熱側に前記稀吸収液を加熱する加熱源として戻された後、前記吸収器aに帰還する。この帰還した濃吸収液は吸収器aにおいて伝熱管上に散布され、冷却水により冷却されながら再び冷媒蒸気を吸収して前記稀吸収液となる。
【0004】
このような蒸気式二重効用吸収冷凍機においては、前記高温再生器eには蒸気ボイラfから高温の蒸気(スチーム)が加熱源として供給されるようになっており、この蒸気により中間吸収液が加熱されて吸収していた冷媒が放出され、この放出された冷媒蒸気は、低温再生器cにこの低温再生器cでの加熱源として利用された後、凝縮器gに戻されて凝縮する。凝縮器gからの冷媒液(例えば、水)は蒸発器hに入り、この凝縮した冷媒液が冷媒ポンプにより蒸発器hの伝熱管(水が流通している)に散布され蒸発潜熱により冷却されて冷水が得られる。
また、低温再生器cからの吸収液配管iと、高温熱交換器dと低温熱交換器bとの間の加熱側の吸収液配管jとを接続するバイパス管kが設けられ、低温再生器cを出て高温再生器eへ供給される中間濃縮吸収液の一部を、吸収器aへ戻る濃吸収液配管にバイパスさせるように構成されている。
【0005】
ボイラは通常、単独で運転する場合の制御は、外部の負荷変化によって変化するボイラ出口部の蒸気圧力変化を検出して、蒸気圧力が定められた圧力範囲内に入るように燃焼量を制御している。また、運転中はボイラ内の保有水が定められた水位の範囲内に入るよう給水ポンプを発停制御して水位を制御している。
一方、図4に示すような従来の吸収冷凍機においては、外部の負荷変化によって変化する冷凍機出口部又は入口部の冷水温度変化を検出して、冷凍機出口部又は入口部の温度が定められた温度になるよう、供給される熱源の量を制御している。
【0006】
上記のボイラと吸収冷凍機については、インターロックを組んで連動運転をするなどの運転システムがあるが、制御はそれぞれ独立しているのが通常の運転システムである。ボイラは内部圧力が大気圧を越える圧力容器に該当し、吸収冷凍機は内部圧力が大気圧力以下の真空容器に該当する。このため、従来は両者を一体にして運転、制御することなどは無理なこととしてあきらめられていた。
しかし、環境問題などから、さらに省エネルギとなる冷温水機の開発が求められており、今回開発された本発明の冷温水機は、時代の要請に応えたものとなっている。
吸収冷凍機は、内部を循環し熱エネルギの交換をする媒体として、例えば臭化リチウム水溶液を保有している。一般的には吸収液と呼ばれ、冷媒となる水を吸収、蒸発させることによって冷房効果を発揮するよう構成されている。
また、特開2000−171123号公報には、高温再生器、中温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器、熱交換器類、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを主要構成機器とし、これらを溶液配管、冷媒配管で結んだ三重効用吸収冷凍機において、前記高温再生器に圧力センサと該高温再生器出口部に液面センサとを設け、該圧力センサの出力をもとに、吸収器から高温再生器に溶液を送る溶液ポンプの基本回転速度を設定し、該定した回転速度を前記液面センサで修正する溶液ポンプの回転速度制御装置を有する三重効用吸収冷凍機が記載されている。
【0007】
また、特開昭60−134172号公報には、外部熱源を加熱源とする貫流ボイラ形高温再生器と該高温再生器で発生した冷媒蒸気の凝縮潜熱を主な加熱源とする中温再生器と、該中温再生器で発生した冷媒蒸気の凝縮潜熱を主な加熱源とする低温再生器と凝縮器、吸収器、蒸発器などからなる三重効用吸収式冷温水機において、前記中温再生器への溶液供給管に該中温再生器から流出する冷媒含有量の少ない濃溶液量に応動する流量制御弁を配設した多重効用吸収式冷温水機が記載されている。
また、この公報には、低温再生器を経由して中温再生器に溶液を供給する経路とするとともに、該低温再生器及び中温再生器の溶液供給管に、それぞれの冷媒含存量少ない濃溶液流出量に応じて溶液を供給する流量制御弁を配設した多重効用吸収式冷温水機が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示すような、蒸気ボイラfを組み合わせた従来の蒸気式吸収冷凍機においては、以下のような不都合がある。
蒸気ボイラfはそれ自体が大型であり吸収冷凍機全体の大型化を招くことになる。しかも、その蒸気ボイラfを運転させるには吸収冷凍機の系とは別の系の給水、加熱後の蒸気ドレンの回収、および薬品の注入等が必要になるなど省エネルギの要請に反する上に、それらのための付随設備が必要になり装置の大型化を助長している。しかるに、前記蒸気ボイラfが吸収冷凍機に対し貢献するのは単に加熱源を供給するという役割をのみ果たすに止まっており、蒸気ボイラfでの燃焼のための燃料消費に見合う効果を充分に得ているとは言い難い。その上、法規制上も、取り扱い者として所定の有資格者や検査等が必要になるという煩わしさを伴うものとなる。
【0009】
吸収冷凍機とボイラを一体化して安定した運転を行うためには、ボイラとして必要な安全装置と、吸収冷凍機として必要な冷水温度制御装置を結合させ、安定して安全な運転が継続できるようにする必要がある。
吸収冷凍機とボイラを一体化して運転を行う場合には、蒸気の圧力制御はあまり重要な条件にはならない。それよりも、吸収冷凍機として求められている冷水温度を安定して供給することが重要になり、冷水温度が安定して供給できるよう加熱源のコントロールを十分に行うことが重要になる。
一方、ボイラでは吸収冷凍機が負荷変化などにより冷水温度が変化し加熱源の量をコントロールする信号が出て、蒸気圧力が変動したり、内部保有水の水位が急激に変動しても連続して運転ができるように制御されなくてはならない。
【0010】
そこで、吸収冷凍機の冷水温度制御とボイラの燃焼量制御を一対の制御とすると、別にボイラの蒸気圧変化、水位変化を検出して、吸収冷凍機に装備されている吸収液ポンプの回転数を制御して吸収液の循環量を制御する制御システムを構築して、ボイラの運転中の影響を少なくする制御を行うことにより、吸収冷凍機とボイラを一体化しても、ボイラの安定して安全な燃焼コントロールと吸収冷凍機としての安定した冷水温度制御が可能になる。
そのための制御として、蒸気温度もしくは圧力検出による吸収液ポンプの回転数制御、又は運転液面検出による吸収液ポンプの回転数制御が重要な要件になる。
しかし、その際にもボイラとして要求される安全弁、低水位燃焼遮断装置、給水装置は装備しておかなければならない。
なお、前記特開2000−171123号公報記載の三重効用吸収冷凍機においては、ポンプ毎に周波数を変えるような制御は行われていない。また、ポンプ吸込み口から分岐して戻り配管に戻すバイパス回路も設けられていない。また、この公報には、吸収冷凍機に貫流ボイラ等のボイラを組み合わせて一体化することは、何も記載されていない。
【0011】
また、従来から、三重効用機において液面制御することが知られているが、本発明では、高温再生器の運転状態をさらに詳しく分析し、最適な運転液面制御を行うものである。
上記の特開昭60−134172号公報記載の発明においては、貫流形熱交換器の気液分離器内に熱水が溜まっているので、つぎのような問題点が生じる。
(1) 蒸発した冷媒蒸気と一緒に吸収液が吹き上げられる。その結果、飛散した吸収液が冷媒系に混入して性能を低下させたり、効率を低下させたりする。
(2) 上昇管の上部を吸収液が流動して、他の上昇管内を吸収液が降下する逆流現象が起こる。
【0012】
本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、本発明の目的は、貫流タイプのボイラを高温再生器として、このボイラと吸収冷凍機とを一体化し、ボイラ側でこれらの装置に異常が生じた場合には、ボイラの燃焼遮断と連動して吸収冷凍機も安全停止する制御回路を組み込むようにした連続運転の可能な省エネルギ形の吸収式冷温水装置を構成し、すなわち、貫流方式ボイラ又は貫流方式ボイラと同等の構造を持つ高温再生器、中温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器、熱交換器類、溶液ポンプ、冷媒ポンプ及び排ガス熱交換器等を有する三重効用吸収冷温水機を構成し、この冷温水機において、定常運転中高温再生器の上昇管内の液面が決して上部管寄せの管板面より上に上昇することがないよう制御することにより、吸収液の飛散防止、冷媒系への吸収液の混入防止、吸収液の逆流防止等を図ることができる液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機は、貫流方式ボイラ又は貫流方式ボイラと同等の構造を持つボイラを高温再生器として、このボイラと吸収冷凍機とを一体化した三重効用吸収冷温水機であって、高温再生器、中温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器、熱交換器類、溶液ポンプ、冷媒ポンプ及び排ガス熱交換器を有し、吸収器の吸収液を低温再生器から中温再生器へ、ついで高温再生器へ導くリバースフロー式の三重効用吸収冷温水機において、冷温水温度センサから負荷側の温度変化を検出し、その温度変化を運転制御・安全制御用運転盤(以下、運転盤と称す)からの制御信号によりボイラに供給される燃料(ガス、油、廃熱)を増減し、燃焼装置の燃焼量を増減してボイラの効率的な運転を行い、同時に吸収冷凍機の各吸収液ポンプを運転して、水の含有割合の異なる吸収液を安定的に供給(循環)して連続運転が可能となる液の循環流動用配管を有し、低温再生器から上位の再生器に液を供給する吸収液ポンプに流入する吸収液の一部を分岐して戻り配管にバイパスする配管を有し、同時に中温再生器から水・吸収液供給ポンプに流入する液の一部を分岐して戻り配管にバイパスする配管を有して、水・吸収液(吸収液)の供給量(循環量)を調整して、ポンプに掛かる動力負荷を調整して、省エネルギと安定した連続運転ができるようにし、さらに、高温再生器の排ガス通路に排ガス熱交換器を設け、この排ガス熱交換器に、低温再生器から中温再生器に液を供給する吸収液ポンプからの液の一部を導入して排ガスで加熱するようにし、この排ガス熱交換器の出口の排ガス通路に排ガス温度センサを設け、この排ガス温度センサと前記運転制御・安全制御用運転盤とを連動接続し、前記高温再生器の気液混合物導管に接続された気液分離器に、高温再生器の上昇管内の液面が上部管寄せの管板面より上昇することがないように制御するための液面検出・制御装置を設けて構成されている。
【0014】
この冷温水機において、液面検出・制御装置が、気液分離器に上部液出入り管及び下部液出入り管を介して接続された鉛直管内の液面に、マグネットを内蔵したフロートを浮かべ、鉛直管の外面に高位液面検出スイッチ及び低位液面検出スイッチを取り付け、この高位液面検出スイッチは高温再生器の上部管寄せの管板面の高さ近傍に位置しており、これらのスイッチがフロートに内蔵されたマグネットの磁力により作動し、液面変化を電気信号として検出し、該信号を前記運転制御・安全制御用運転盤へ液面を知らせる制御信号として伝達されるようにした構成とすることが好ましい。
また、鉛直管の中間部に液面制御用検出スイッチを設けた構成とすることがある。
【0015】
これらの冷温水機において、負荷(冷温水)の温度変化によって燃焼装置の燃焼量(加熱量)を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、蒸気で加熱される吸収冷凍機の中温再生器出口部の蒸気ドレン温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げるようにし、ドレン温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げるようにし、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにした制御機能を持つように構成する。
【0016】
また、負荷(冷温水)の温度変化によって燃焼装置の燃焼量(加熱量)を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、ボイラ出口部の蒸気配管で検出される、蒸気圧力又は温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げるようにし、蒸気圧力又は温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げるようにし、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにした制御機能を持つように構成する。
【0017】
これらの冷温水機において、ボイラの運転中の液面を液面検出装置により検出して、液面が上昇した場合にはポンプの回転数を減らし、液循環量を減らして液面が下がるようにし、液面が低下した場合には、ポンプの回転数を増やして液循環量を増やし液面が上がるように制御し、また、運転液面が安全運転の下限設定値よりさらに低下した場合には警報を発し燃焼を遮断して安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つように構成する。
また、運転中の蒸気ドレン温度、蒸気温度、蒸気圧力又はボイラの運転液面を検出して、ポンプの回転数を制御する場合に、制御は低温吸収液ポンプ、高温吸収液ポンプ、水・吸収液供給ポンプの各ポンプを同時に、もしくは単独に、又は低温吸収液ポンプと水・吸収液供給ポンプの2台だけのような組合せの中から選択した運転方法から1方式を又は複数の方式を切り替えられるようにして、回転数制御をして水を含む吸収液の供給量(循環量)を制御し運転効率を高めるようにして、かつ各ポンプが供給量(循環量)不足や揚程不足を起こさない回転数を確保するように制御するように構成する。
【0018】
これらの冷温水機において、運転中に、ボイラへの水・吸収液を供給する供給装置が故障して、供給量が減少した場合には、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して連続運転に支障を生じるので、警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つ構成とする。
また、運転中に、ボイラへの水・吸収液供給量が減少した場合や、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して各部の温度が安全運転の設定値を越えた場合には、ボイラに設けた吸収液温度センサや空缶防止吸収液温度センサにより警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つ構成とする。
【0019】
さらに、ボイラが、加熱されて蒸発した蒸気、蒸発しなかった吸収液及びボイラに再循環する水を含む吸収液をそれぞれ分離して連続運転が可能となるよう蒸気、吸収液を分配する気液分離器を備えるボイラである構成とする。
【0020】
本発明の冷温水機の制御方法は、ボイラと吸収冷凍機とを一体化した吸収冷温水機において、冷温水温度センサから負荷側の温度変化を検出し、その温度変化を運転制御・安全制御用運転盤(運転盤)からの制御信号によりボイラに供給される燃料(ガス、油、廃熱)を増減し、燃焼装置の燃焼量を増減してボイラの効率的な運転を行い、同時に吸収冷凍機の各吸収液ポンプを運転して、水の含有割合の異なる吸収液を安定的に供給(循環)して連続運転を可能とし、低温再生器から上位の再生器に液を供給する吸収液ポンプに流入する吸収液の一部を分岐して戻り配管にバイパスさせ、同時に中温再生器から水・吸収液供給ポンプに流入する液の一部を分岐して戻り配管にバイパスさせ、水・吸収液(吸収液)の供給量(循環量)を調整して、ポンプに掛かる動力負荷を調整して、省エネルギと安定した連続運転を行う。
【0021】
この方法において、負荷(冷温水)の温度変化によって燃焼装置の燃焼量(加熱量)を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、蒸気で加熱される吸収冷凍機の高温再生器出口部の蒸気ドレン温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げ、ドレン温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げ、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるように制御するように構成する。
【0022】
また、負荷(冷温水)の温度変化によって燃焼装置の燃焼量(加熱量)を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、ボイラ出口部の蒸気配管で検出される、蒸気圧力又は温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げ、蒸気圧力又は温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げ、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるように制御するように構成する。
【0023】
これらの方法において、ボイラの運転中の液面を液面検出装置により検出して、液面が上昇した場合にはポンプの回転数を減らし、液循環量を減らして液面を下げ、液面が低下した場合には、ポンプの回転数を増やして液循環量を増やし液面を上げるように制御し、また、運転液面が安全運転の下限設定値よりさらに低下した場合には警報を発し燃焼を遮断して安全停止動作に入るように制御する。
【0024】
この方法において、ボイラの運転中の液面を液面検出装置により検出して、ポンプの回転数を制御する方法として、運転条件、制御信号を受けて、あらかじめ定めた回転数に段階的に変化させるようにした段階制御式を用いる方法としたり、又は、ボイラの運転中の液面を液面検出装置により検出して、ポンプの回転数を制御する方法として、運転条件、負荷信号、制御信号を受けて、連続的に回転数を変化させるようにした連続制御式を用いる方法とする。
【0025】
これらの方法において、運転中の蒸気ドレン温度、蒸気温度、蒸気圧力又はボイラの運転液面を検出して、ポンプの回転数を制御する場合に、制御は低温吸収液ポンプ、高温吸収液ポンプ、水・吸収液供給ポンプの各ポンプを同時に、もしくは単独に、又は低温吸収液ポンプと水・吸収液供給ポンプの2台だけのような組合せの中から選択した運転方法から1方式を又は複数の方式を切り替えられるようにして、回転数制御をして水を含む吸収液の供給量(循環量)を制御し運転効率を高め、かつ各ポンプが供給量(循環量)不足や揚程不足を起こさない回転数を確保するように制御する。
【0026】
これらの方法において、運転中に、ボイラへの水・吸収液を供給する供給装置が故障して、供給量が減少した場合には、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して連続運転に支障を生じるので、警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るように制御する。
また、運転中に、ボイラへの水・吸収液供給量が減少した場合や、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して各部の温度が安全運転の設定値を越えた場合には、ボイラに設けた吸収液温度センサや空缶防止吸収液温度センサにより警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るように制御する。
【0027】
これらの方法において、ボイラとして、加熱されて蒸発した蒸気、蒸発しなかった吸収液及びボイラに再循環する水を含む吸収液をそれぞれ分離して連続運転が可能となるよう蒸気、吸収液を分配する気液分離器を備えるボイラを用いるように構成する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。図1は、本発明の実施の第1形態による吸収冷温水機を示している。高温再生器としては、貫流方式ボイラ又はこれと同等の機能、構造を有するボイラが用いられるが、本実施形態では、高温再生器として貫流式ボイラ形のものを用いる場合を示している。10は貫流式ボイラ構造の高温再生器で、上部と下部に環状の上部管寄せ(上部ヘッダー)12及び下部管寄せ(下部ヘッダー)14を有し、これらの管寄せ12、14間に鉛直方向の多数の上昇管16を略円筒状に配設し、上部中央部に燃焼装置18、例えばバーナーを有し、稀吸収液を下部管寄せ14に導入して加熱濃縮し、上部管寄せ12から気液混合物を取り出すことができるように構成されている。20は燃焼室である。
【0029】
この高温再生器10に気液混合物導管24を介して気液分離器26が接続されている。気液分離器26の上部には蒸気抜出導管28が接続され、気液分離器26の下側部には吸収液抜出導管30が接続されている。
気液分離器26の下部と高温再生器10の下部管寄せ14とは、吸収液循環導管36を介して接続されている。吸収液循環導管36又は下部管寄せ14には、吸収液供給管42が接続されている。44は気液分離器26の液面検出・制御装置である。また、下部管寄せ14の下面又は側面には、空缶防止用の吸収液温度センサ46が設けられている。
【0030】
本実施形態は、吸収器81、ポンプ(稀液ポンプ)82、低温熱交換器83、低温再生器84、ポンプ(中間液ポンプ)85、高温熱交換器86、中温再生器87、凝縮器88、蒸発器89、冷媒ポンプ90及びこれらの機器を接続する吸収液配管、冷媒配管等を構成要素とするリバースサイクル式の二重効用式吸収冷凍機に対し、貫流式ボイラ構造の高温再生器10、溶液供給手段としての水・吸収液供給ポンプ93、付加熱交換器94等を組み合わせて一体化したものである。なお、図1において、実線に付した矢印は吸収液、冷媒液又は水の流れ方向を示し、破線に付した矢印は冷媒蒸気、又は冷媒蒸気と凝縮冷媒(冷媒ドレン)との混合物の流れ方向を示す。
【0031】
95は第一バイパス管で、低温再生器84からの吸収液の一部を高温熱交換器86からの濃吸収液配管にバイパスさせるためのものである。また、96は第二バイパス管で、中温再生器87からの吸収液の一部を付加熱交換器94からの戻り濃吸収液配管にバイパスさせるためのものである。99は冷温水ポンプ、100は冷却水ポンプ、151は冷暖切替弁である。なお、中温再生器87と高温再生器10との間に別の濃縮器を設置することも可能である。
【0032】
つぎに、上記のように構成された吸収冷凍機において、吸収液の循環サイクルについて順に説明する。まず、吸収器81で多量の冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた稀吸収液が、稀液ポンプ82によって吸収器81から低温熱交換器83に送給され、この低温熱交換器83により加熱された後に低温再生器84に送給される。そして、この稀吸収液は、この低温再生器84において低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がその分高くなって中間濃度の中間吸収液となる。
【0033】
この中間濃縮吸収液の大部分は、低温再生器84から中間吸収液ポンプ85によって高温熱交換器86に送給され、この高温熱交換器86により加熱された後に中温再生器87に送給される。この中間濃縮吸収液は、この中温再生器87において高温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がさらに高くなって高濃度の濃吸収液となる。
低温再生器84からの中間濃縮吸収液の残部は、吸収器81へ戻る濃吸収液配管にバイパス管95を経てバイパス供給される。
【0034】
中温再生器87からの濃吸収液の一部又は全部は、吸収液ポンプ93により付加熱交換器94へ送給され、ここで、高温再生器10からの濃吸収液と熱交換して加熱された後、高温再生器10に供給される。中温再生器87からの濃吸収液の残部(零の場合もあり得る)は、第二バイパス管96を経て付加熱交換器94からの加熱側の吸収液配管に合流する。
【0035】
高温再生器10において、燃料の燃焼熱により加熱濃縮された濃吸収液は、付加熱交換器94の加熱側に導入されて中温再生器87からの濃吸収液を加熱した後、高温熱交換器86の加熱側に導入される。中温再生器87からの濃吸収液の残部(零の場合もあり得る)は、第二バイパス管96を経て付加熱交換器94からの加熱側の吸収液配管に合流する。
高温再生器10からの冷媒蒸気は蒸気抜出導管28を経て中温再生器87へ導入され、ここで吸収液を加熱濃縮させた後、冷媒ドレンは低温再生器84へ導入される。
【0036】
中温再生器87からの冷媒蒸気は冷媒蒸気配管97を経て、中温再生器87からの冷媒ドレンとともに低温再生器84に送られ、ここで吸収液を加熱濃縮させる。
低温再生器84からの冷媒蒸気は冷媒蒸気配管98を経て、低温再生器84からの冷媒ドレンとともに凝縮器88に導入される。後で詳細に説明するが、高温再生器10からの燃焼排ガスを排ガス熱交換器120に導入して、吸収液を加熱し、排ガスの保有熱を回収するように構成している。
【0037】
上記のように構成された吸収冷温水機において、さらに次のような構成が付加されて本発明の吸収冷温水機が完成する。すなわち、冷温水取出管に冷温水温度センサ102が設けられ、中温再生器87からの蒸気ドレン管に蒸気ドレン温度センサ104が設けられ、気液分離器26からの吸収液抜出導管30に吸収液温度センサ112が設けられ、蒸気抜出導管(蒸気供給管)28に蒸気温度センサ116、圧力計(圧力センサ)118が設けられている。蒸気ドレン温度センサ、蒸気温度センサ、蒸気圧力センサは同時に設けるのではなく、どれか1つを選択して設ければよい。また、2つ以上設けてもよい。また、前述のように、高温再生器10の下部管寄せ14の下面に空缶防止用の吸収液温度センサ46が設けられている。
【0038】
さらに、高温再生器10の排ガス通路122に排ガス熱交換器120が設けられ、この排ガス熱交換器120に、低温再生器から中温再生器に液を供給する吸収液ポンプ85からの液の一部を導入して排ガスで加熱するように構成され、この排ガス熱交換器120の出口の排ガス通路122に排ガス温度センサ124が設けられている。
この排ガス温度センサ124と前記運転制御・安全制御用運転盤114とは制御ラインで連動接続され、前記高温再生器10の気液混合物導管24に接続された気液分離器26に、高温再生器10の上昇管16内の液面が上部管寄せ12の管板面126より上昇することがないように制御するための液面検出・制御装置44が設けられている。
【0039】
さらに、運転制御・安全制御用運転盤114と、冷温水温度センサ102、蒸気ドレン温度センサ104、気液分離器の液面検出・制御装置44、燃焼装置18、吸収液温度センサ112、空缶防止用の吸収液温度センサ46、稀液ポンプ(低温吸収液ポンプ)82、中間液ポンプ(高温吸収液ポンプ)85、水・吸収液供給ポンプ93、蒸気抜出導管(蒸気供給管)28の蒸気温度センサ116、圧力計(圧力センサ)118、排ガス温度センサ124とが連動接続されて、これら各部の温度、圧力、流量等が制御できるように構成されている。なお、蒸気ドレン温度センサ、蒸気温度センサ、蒸気圧力センサは同時に設けるのではなく、どれか1つを選択して設ける。また、2つ以上設けてもよい。
【0040】
このように構成された本発明の吸収冷温水機の作用について説明する。蒸発器89からの冷温水取出管に設けられた冷温水温度センサ102から負荷側の温度変化を検出し、その温度変化を運転制御・安全制御運転盤114からの制御信号を燃焼装置18又は燃料流量調節弁(図示略)に導入することにより高温再生器10に供給される燃料を増減し、燃焼装置18の燃焼量を増減して高温再生器10の効率的な運転を行う。
同時に各吸収液ポンプ82、85、93を運転して、水の含有割合の異なる吸収液を安定的に供給・循環して連続運転を行う。すなわち、低温再生器84から中温再生器87に液を供給する吸収液ポンプ85に流入する吸収液の一部を分岐させてバイパス管95により戻り配管にバイパスさせ、同時に中温再生器87から水・吸収液供給ポンプ93に流入する液の一部を分岐させてバイパス管96によりバイパスさせ、水・吸収液の供給・循環量を調整して、ポンプ85、93に掛かる動力負荷を調整して、省エネルギと安定した連続運転を行う。
【0041】
また、負荷(冷温水)の温度を冷温水温度センサ102で検知し、運転盤114を介して燃焼装置18の燃焼量(加熱量)を増減すると同時に、高温再生器10内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、蒸気で加熱される吸収冷凍機の中温再生器出口部の蒸気ドレン温度センサ104で検出する温度が上昇した場合には、安全のため、運転盤114を介して吸収液供給ポンプ93の回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げ、蒸気ドレン温度センサ104で検出するドレン温度が低下すれば、運転盤114を介して吸収液供給ポンプ93の回転数を下げて循環液量を減らして蒸気圧を上げ、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにする。ポンプ93と同時にポンプ82を回転数制御すると、さらに対応速度を速める効果がある。ポンプ85は、回転数を変えずに一定速度で運転しても、バイパス管95で流量が調整されるので、回転数を制御しなくても、問題は生じない。
【0042】
又は、負荷(冷温水)の温度変化によって燃焼装置18の燃焼量(加熱量)を増減するのと同時に、高温再生器10内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、高温再生器出口部の蒸気配管で検出される、蒸気圧又は温度センサ116で検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液ポンプ93の回転数を上げて、液循環量を増加させて、その結果蒸気圧を下げ、蒸気圧力又は温度が低下すれば、吸収液供給ポンプ93の回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げ、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにする。ポンプ93の回転数を上げ下げするのと同時に、ポンプ82の回転数を上げ下げすると、応答速度が速まり制御性がよくなるという効果がある。
【0043】
また、高温再生器10の運転中の液面を液面検出・制御装置44により検出して、気液分離器26の液面が少しでも上昇した場合には、水・吸収液供給ポンプ93の回転数を減らし、液循環量を減らして液面を下げる。一方、液面が少しでも降下した場合には、ポンプ93の回転数を増やして液循環量を多くし液面を上げるように制御して、管板面126より上昇することがないようにする。また、高温再生器10の運転液面が安全運転の下限設定値よりさらに低下した場合には、運転盤114を介して、警報を発し燃焼を遮断して安全停止動作に入るようにする。
【0044】
この場合、高温再生器10の運転中の液面を液面検出・制御装置44により検出して、ポンプ93の回転数を制御する方法として、運転条件、制御信号を受けて予め定められた回転数に段階的に変化させるようにした段階制御式を用いる方法や、運転条件、負荷信号、制御信号を受けて連続的に回転数を変化させるようにした連続制御式を用いる方法等が採用される。
【0045】
運転中の蒸気ドレン温度、蒸気温度、蒸気圧力又はボイラの運転液面を、蒸気ドレン温度センサ104、蒸気温度センサ116、蒸気圧力計118又は液面検出装置44で検出して、ポンプの回転数を制御する場合に、制御方式としては、低温吸収液ポンプ82、高温吸収液ポンプ85、水・吸収液供給ポンプ93の各ポンプを同時にもしくは単独に、又は低温吸収液ポンプ82と水・吸収液供給ポンプ93の2台だけ等の組合せの中から選択した運転方法から、1方式又は複数の方式に切り替えられるようにして、回転数制御をして水を含む吸収液の供給量(循環量)を制御し運転効率を高め、かつ各ポンプが供給量(循環量)不足や揚程(ヘッド)不足を起こさない回転数を確保するように制御される。
【0046】
図2は、本発明の実施の第2形態による吸収冷温水機における高温再生器10まわりを示し、図3は図2における液面検出・制御装置44aを示している。
すなわち、本実施形態における液面検出・制御装置44aは、気液分離器26に上部液出入り管128及び下部液出入り管130を介して接続された鉛直管132(例えば、金属管)内の液面134に、マグネット136を内蔵したフロート138を浮かべ、鉛直管132の外面に高位液面検出スイッチ140及び低位液面検出スイッチ142を取り付け、この高位液面検出スイッチは高温再生器の上部管寄せ12の管板面126の高さ近傍に位置しており、これらのスイッチ140、142がフロート138に内蔵されたマグネット136の磁力により作動し、液面変化を電気信号として検出し、該信号を前記運転制御・安全制御用運転盤114へ液面を知らせる制御信号として伝達されるように構成されている。なお、鉛直管132の中間部に液面制御用検出スイッチを設けた構成とする場合もある。他の構成及び作用は、実施の第1形態の場合と同様である。
【0047】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
(1) 吸収液液面、すなわち沸騰液面が管板面より上に上昇しないよう制御する構成とすることにより、蒸発した冷媒蒸気と一緒に吸収液が吹き上げられる程度が軽減することができる。その結果、飛散した吸収液が冷媒系に混入して性能を低下させたり、効率を低下させたりする弊害を防止することができる。
(2) 吸収液液面、すなわち沸騰液面が管板面より上に上昇しないよう制御する構成とすることにより、上昇管の上部を吸収液が流動して他の上昇管内を吸収液が降下する逆流現象を防止することができる。
(3) 上記(1)と同等の理由で、吸収液の飛散や混入が軽減されることにより、高温再生器の出口部に設ける気液分離器を小さくすることが可能になり、高温再生器をコンパクトにすることができる。
(4) 以上の理由により、高温再生器の液面を上部管寄せより下になるように制御することは、単なる液面制御の域を越えて、吸収液の混入防止による効率、性能の低下防止や、吸収液の逆流防止に多大の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による三重効用吸収冷温水機の系統的概略構成図である。
【図2】図1の冷温水機における貫流方式の高温再生器及び液面検出・制御装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】図2における液面検出・制御装置の詳細を示す構成図である。
【図4】従来の吸収式冷凍機の一例を示す系統的概略構成図である。
【符号の説明】
10 高温再生器
12 上部管寄せ
14 下部管寄せ
16 上昇管
18 燃焼装置
20 燃焼室
24 気液混合物導管
26 気液分離器
28 蒸気抜出導管(蒸気供給管)
30 吸収液抜出導管
36 吸収液循環導管
42 吸収液供給管(水・吸収液供給管)
44、44a 液面検出・制御装置
46 空缶防止用の吸収液温度センサ
81 吸収器
82 稀液ポンプ(低温吸収液ポンプ)
83 低温熱交換器
84 低温再生器
85 中間液ポンプ(高温吸収液ポンプ)
86 高温熱交換器
87 中温再生器
88 凝縮器
89 蒸発器
90 冷媒ポンプ
93 吸収液ポンプ(水・吸収液供給ポンプ)
94 付加熱交換器
95、96 バイパス管
97、98 冷媒蒸気配管
99 冷温水ポンプ
100 冷却水ポンプ
102 冷温水温度センサ
104 蒸気ドレン温度センサ
112 吸収液温度センサ
114 運転制御・安全制御用運転盤
116 蒸気温度センサ
118 圧力計(圧力センサ)
120 排ガス熱交換器
122 排ガス通路
124 排ガス温度センサ
126 管板面
128 上部液出入り管
130 下部液出入り管
132 鉛直管
134 液面
136 マグネット
138 フロート
140 高位液面検出スイッチ
142 低位液面検出スイッチ
151 冷暖切替弁

Claims (10)

  1. 貫流方式ボイラ又は貫流方式ボイラと同等の構造を持つボイラを高温再生器として、このボイラと吸収冷凍機とを一体化した三重効用吸収冷温水機であって、高温再生器、中温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器、熱交換器類、溶液ポンプ、冷媒ポンプ及び排ガス熱交換器を有し、吸収器の吸収液を低温再生器から中温再生器へ、ついで高温再生器へ導くリバースフロー式の三重効用吸収冷温水機において、冷温水温度センサから負荷側の温度変化を検出し、その温度変化を運転制御・安全制御用運転盤からの制御信号によりボイラに供給される燃料を増減し、燃焼装置の燃焼量を増減してボイラの効率的な運転を行い、同時に吸収冷凍機の各吸収液ポンプを運転して、水の含有割合の異なる吸収液を安定的に供給して連続運転が可能となる液の循環流動用配管を有し、低温再生器から上位の再生器に液を供給する吸収液ポンプに流入する吸収液の一部を分岐して戻り配管にバイパスする配管を有し、同時に中温再生器から水・吸収液供給ポンプに流入する液の一部を分岐して戻り配管にバイパスする配管を有して、水・吸収液の供給量を調整して、ポンプに掛かる動力負荷を調整して、省エネルギと安定した連続運転ができるようにし、さらに、高温再生器の排ガス通路に排ガス熱交換器を設け、この排ガス熱交換器に、低温再生器から中温再生器に液を供給する吸収液ポンプからの液の一部を導入して排ガスで加熱するようにし、この排ガス熱交換器の出口の排ガス通路に排ガス温度センサを設け、この排ガス温度センサと前記運転制御・安全制御用運転盤とを連動接続し、前記高温再生器の気液混合物導管に接続された気液分離器に、高温再生器の上昇管内の液面が上部管寄せの管板面より上昇することがないように制御するための液面検出・制御装置を設けたことを特徴とする液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  2. 液面検出・制御装置が、気液分離器に上部液出入り管及び下部液出入り管を介して接続された鉛直管内の液面に、マグネットを内蔵したフロートを浮かべ、鉛直管の外面に高位液面検出スイッチ及び低位液面検出スイッチを取り付け、この高位液面検出スイッチは高温再生器の上部管寄せの管板面の高さ近傍に位置しており、これらのスイッチがフロートに内蔵されたマグネットの磁力により作動し、液面変化を電気信号として検出し、該信号を前記運転制御・安全制御用運転盤へ液面を知らせる制御信号として伝達されるようにした請求項1記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  3. 鉛直管の中間部に液面制御用検出スイッチを設けた請求項2記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  4. 負荷の温度変化によって燃焼装置の燃焼量を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、蒸気で加熱される吸収冷凍機の中温再生器出口部の蒸気ドレン温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げるようにし、ドレン温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げるようにし、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにした制御機能を持つ請求項1、2又は3記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  5. 負荷の温度変化によって燃焼装置の燃焼量を増減するのと同時に、ボイラ内部の蒸気圧が上昇し温度が上昇して、ボイラ出口部の蒸気配管で検出される、蒸気圧力又は温度センサで検出する温度が上昇した場合には、安全のため吸収液供給ポンプの回転数を上げて、液循環量を増加させてその結果蒸気圧を下げるようにし、蒸気圧力又は温度が低下すれば吸収液供給ポンプの回転数を下げて液循環量を減らして蒸気圧を上げるようにし、連続運転に適した温度範囲と圧力範囲で安定した運転が継続できるようにした制御機能を持つ請求項1、2又は3記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  6. ボイラの運転中の液面を液面検出装置により検出して、液面が上昇した場合にはポンプの回転数を減らし、液循環量を減らして液面が下がるようにし、液面が低下した場合には、ポンプの回転数を増やして液循環量を増やし液面が上がるように制御し、また、運転液面が安全運転の下限設定値よりさらに低下した場合には警報を発し燃焼を遮断して安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つ請求項1〜5のいずれかに記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  7. 運転中の蒸気ドレン温度、蒸気温度、蒸気圧力又はボイラの運転液面を検出して、ポンプの回転数を制御する場合に、制御は低温吸収液ポンプ、高温吸収液ポンプ、水・吸収液供給ポンプの各ポンプを同時に、もしくは単独に、又は低温吸収液ポンプと水・吸収液供給ポンプの2台だけのような組合せの中から選択した運転方法から1方式を又は複数の方式を切り替えられるようにして、回転数制御をして水を含む吸収液の供給量を制御し運転効率を高めるようにして、かつ各ポンプが供給量不足や揚程不足を起こさない回転数を確保するように制御するようにした請求項1〜5のいずれかに記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  8. 運転中に、ボイラへの水・吸収液を供給する供給装置が故障して、供給量が減少した場合には、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して連続運転に支障を生じるので、警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つ請求項1〜7のいずれかに記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  9. 運転中に、ボイラへの水・吸収液供給量が減少した場合や、ボイラ内部に保有する水・吸収液量が減少して各部の温度が安全運転の設定値を越えた場合には、ボイラに設けた吸収液温度センサや空缶防止吸収液温度センサにより警報を発すると同時に燃焼を遮断して、安全停止動作に入るようにした安全制御機能を持つ請求項1〜8のいずれかに記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
  10. ボイラが、加熱されて蒸発した蒸気、蒸発しなかった吸収液及びボイラに再循環する水を含む吸収液をそれぞれ分離して連続運転が可能となるよう蒸気、吸収液を分配する気液分離器を備えるボイラである請求項1〜9のいずれかに記載の液面制御機能を有する三重効用吸収冷温水機。
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