JP3602403B2 - 構造物の震動変位計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電波を用いて被測定対象の構造物の震動による歪みや基準位置からの変位量を測定する構造物の震動変位計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加震機上に載せられた建造物の応答や橋梁等の構造物の震動による変位や歪みを計測することは、耐震性向上または疲労破壊防止等の研究に大変有用である。震動による変位や歪みを測定するためには、構造物全体に分布する複数の計測点の位置を精密に測定する必要がある。但し、例えばビルの壁面の揺れを解析する場合を想定すればわかるように、このような計測点は一般に広範囲に分散して存在する。
【0003】
図9は、従来の構造物の震動変位計測装置の例を示す概略図である。図において、101は計測対象である建造物の壁面、102は光学式のカメラ、103はカメラ102の画像を位置情報に変換する測位計算手段である。複数のカメラ102が計測点を視野に入れて、ステレオ視することにより計測点の変位を計測する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構造物の震動変位計測装置は以上のように構成されているので、光学式のカメラ102の視野は計測対象である構造物の壁面101に比べると狭く、壁面に広く分散した全ての計測点の変位を同時に測定するためには、各計測点毎あるいは隣接する計測点から構成される各グループ毎にそれぞれ視野を向けた多数のカメラが必要となる。但し、カメラ102の位置を計測対象である壁面101から十分に離せば1つのカメラの視野に多数の計測点を捉えることができるが、カメラと計測点の距離が離れれば変位計測の計測精度が劣化する。したがって、従来の構造物の震動変位計測装置では、多数のカメラを要することが避けられず、そのため多大のコストを要するという課題があった。
【0005】
また、従来の構造物の震動変位計測装置では、光学画像により変位を計測するために、照明等の周囲環境に計測精度が大きく影響されるという課題があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、構造物の広い測定範囲における各計測点の変位を同時かつ精密に低コストで測定することができる構造物の震動変位計測装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0008】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、測位計算手段が受信機の経路に係る透過位相誤差に起因する2つのアンテナの組み合せについての位相差誤差を補正するための透過位相差補正量を記憶する位相差補正量記憶部を備えるようにしたものである。
【0009】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、既知の位置に配置される電波送信機を備えるようにしたものである。
【0010】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、計測点毎に設けられ、それぞれが割り当てられた個別の周波数に対して2種類のキャリア周波数を作用させて、それぞれ2種類の周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、各キャリア周波数を単位として、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機毎の個別の周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、各キャリア周波数を単位として、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機毎に、2つのアンテナに係るそれぞれの組み合せに対してキャリア周波数毎に求められた2つの位相差からそれぞれの組み合せに係る等位相差面を確定して、確定された少なくとも3つの位相差面の交点を求めて、当該電波発信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0011】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該変調コードで変調された電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0012】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該送信タイミングを有する電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0013】
この発明に係る構造物の震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0014】
この発明に係る震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該変調コードで変調された電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0015】
この発明に係る震動変位計測装置は、計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該送信タイミングを有する電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。図1において、1は計測対象である構造物の壁面、2(j=1〜n:jは送信機番号)はそれぞれ壁面1上の各計測点に設置された電波送信機、3(i=1〜4:iはアンテナ番号)はそれぞれ互いに異なる位置に配置されたアンテナ、4は局部発信機、5(iはアンテナ番号)は対応するアンテナに接続されたダウンコンバータ、6(iはアンテナ番号)はA/D変換器、7ij(iはアンテナ番号、jは送信機番号)は各アンテナ毎に設置されそれぞれ通過帯域の中心周波数がf〜fである帯域通過フィルタ、8a,8b,8cはそれぞれアンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3で測定された同一送信源からの電波の位相差を検出する位相差検出手段、9は測位計算手段、10は表示手段である。なお、アンテナ3〜3は直線配列ではないように配列され、これらのアンテナに複数の送信機2〜2から正弦波が入射する。
【0017】
次に動作について説明する。
各計測点に設置された電波送信機2〜2は、キャリア周波数fを基準にして、それぞれ(f+f),…,(f+f)の周波数の電波を送信する。ここで、f,…,fはfに比べ十分に小さな値とする。これらの電波を、異なる位置に設置された少なくとも4個の受信アンテナ3〜3で受信する。また、第i番の受信アンテナ3の位置を =[X,Y,Z]と表すことにする。なお、qに付されたアンダーラインは、本願明細書においてベクトルを表すものとし、以下の記載においても同様の意義を有する。
【0018】
それぞれの受信アンテナ3で受信された信号は、ダウンコンバータ5で局部発信機4が出力する周波数fの局発信号と乗じられて、それぞれf,…,fの周波数を有する信号に変換される。これらの受信信号はA/D変換器6でデジタル信号に変換された後、帯域通過フィルタ7ijを通過して、電波送信機2毎の信号に弁別される。すなわち、帯域通過フィルタ7inから出力される信号は、第n計測点の電波送信機2からの受信信号r’n,iのみとなる。
【0019】
帯域通過フィルタ7ijの作用により、複数の送信機2からの電波を独立して処理することができるので、以降では、第n計測点の位置=[x,y,z]を推定する測位処理を代表として動作について説明する。第n計測点に設置された電波送信機2から放射された電波s(t)=exp[j2π(f+f)t]は、各受信アンテナ3〜3で受信される。
【0020】
第1の受信アンテナ3および第2の受信アンテナ3における受信信号はそれぞれ次式で与えられる。
n,1(t)=s(t)exp[jφ] (1)
n,2(t)=s(t)exp[jφ] (2)
ここで、φ,φはそれぞれ受信アンテナ3,3における受信信号の位相であり、次式のように表すことができる。
【数1】
Figure 0003602403
ここでkは整数である。なお、‖ ‖は計測点(送信機2)から受信アンテナ3までの距離、λ≡c/(f+f)は電波の波長、cは電波の速度(光速)を示すものである。帯域通過フィルタ71n,72nから出力される受信信号r’n,1,r’n,2はそれぞれ次式のようになる。
【数2】
Figure 0003602403
位相差検出手段8aは、受信信号r’n,1(t)とr’n,2(t)との相関を次式のように求めることにより受信信号の位相差Δφ12≡φ−φを測定する。
【数3】
Figure 0003602403
ここで、<>は時間tに関する平均操作を与え、*は複素共役を表すものである。位相差検出手段8b,8cも同様に、それぞれ受信アンテナ3の受信信号r’n,1(t)と受信アンテナ3の受信信号r’n,3(t)との位相差Δφ13≡φ−φ、受信アンテナ3の受信信号r’n,1(t)と受信アンテナ3の受信信号r’n,4(t)との位相差Δφ14≡φ−φを測定する。
【0021】
測位計算手段9は、上記位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を入力し、後述の測位計算を行うことにより第n計測点の位置=[x,y,z]を算出し、これを表示手段10に出力する。測位計算手段9は、他の計測点についても異なる帯域通過フィルタの出力信号の位相差を入力することで同様に位置を算出し、 表示手段10はすべての計測点の位置を合成することにより、計測対象である壁面の震動変位の分布を表示する。
【0022】
次に、測位計算手段9の測位計算について説明する。位相差Δφ12≡φ−φの関係に、式(3)および式(4)を代入すると、計測点の位置=[x,y,z]に関する方程式を次のように得ることができる。
【数4】
Figure 0003602403
ここで、k12はk12≡k−kなる整数であり、以降kを整数値バイアスと呼ぶこととする。同様に、位相差Δφ13、位相差Δφ14について、次の関係式が成立する。
【数5】
Figure 0003602403
【0023】
したがって、整数値バイアスk12,k13,k14が計測点の初期位置などの情報により既知であるとすると、位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を測定すれば、式(8)、式(9)および式(10)を解くことにより、第n計測点の位置=[x,y,z]を決定することができる。他の計測点についても同様に独立に位置を推定することができる。
【0024】
図2は、2つのアンテナに受信される電波に係る等位相差面を示す図である。図2に示されるように、式(8)を満足する[x,y,z]は放物面として与えられる位相差Δφ12に係る等位相差面上に存在する。図3は、2種類の等位相差面の交差状態を示す図である。式(8)の場合と同様に、式(9)を満足する[x,y,z]は位相差Δφ13に係る等位相差面上に存在するから、[x,y,z]の存在範囲は位相差Δφ12に係る等位相差面と位相差Δφ13に係る等位相差面との交差曲線上に限定される。さらに、式(10)を満足する[x,y,z]は位相差Δφ14に係る等位相差面上に存在するから、上記の交差曲線と位相差Δφ14に係る等位相差面との交点を求めることで、第n計測点の位置=[x,y,z]を決定することができる。
【0025】
以上のように、この実施の形態1によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機2と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナ3と、各アンテナ3毎に設けられて、それぞれのアンテナ3で受信された信号を電波送信機2毎の対応する周波数帯の信号に弁別する帯域通過フィルタ7ijと、複数のアンテナ3のなかの2つのアンテナ3に係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、電波送信機2から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ3間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段(8a,8b,8c)と、電波送信機2から送信される異なる周波数の電波毎に、2つのアンテナ3に係る3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる3つの等位相差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機2の位置を推定する測位計算手段9とを備えるように構成したので、計測点が広範囲に分布していてもすべての計測点に係る電波送信機2から送信される電波をアンテナ3で受信して、各電波送信機2から送信される電波毎にそれぞれの組み合せに係るアンテナ3間での位相差を基にして当該電波送信機2の位置を独立に演算することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができるという効果を奏する。
【0026】
また、計測点の位置を電波の位相差から求めるよう構成したので、電波の波長の数分の1〜数10分の1の精度で高精度に位置を推定することができるという効果を奏する。また、電波を用いて計測しているので、周囲の照明環境に影響を受けることがないから、暗い室内の測定や屋外における夜間の測定でも十分な計測精度を得ることができるという効果を奏する。
【0027】
さらに、この発明の実施の形態では、広い測定範囲を計測するには多数の電波発信機を要するが、受信信号の位相差からその位置を算出するよう構成したので、発信電波の波形に係る制約が小さくなり、単純な構造の電波発信機を用いることができるから、広範囲にまたがる壁面等の変位を低コストで高精度に観測することができるという効果を奏する。
【0028】
なお、この実施の形態では、電波送信機2から正弦波信号を放射するように構成しているが、帯域通過フィルタ7ijの通過帯域幅以下の周波数帯域を有する任意の波形形状の信号を用いても同様の効果を奏する。
【0029】
また、位相差検出手段(8a,8b,8c)は、アンテナ3の受信信号とアンテナ3の受信信号との位相差、アンテナ3の受信信号とアンテナ3の受信信号との位相差、アンテナ3の受信信号とアンテナ3の受信信号との位相差を検出するように構成されているが、アンテナ3の受信信号とアンテナ3の受信信号との位相差のように他の受信信号の組合わせから得られる位相差を用いる構成としてもよく、この場合にも同様の効果を奏することができる。
【0030】
局部発信機4、ダウンコンバータ5による受信信号の周波数変換は、さらに複数の段数に分けたスーパーヘテロダイン等の受信機構成を用いることもできる。また、A/D変換器6は帯域通過フィルタ7ijの後段に設置することもでき、A/D変換器6を省いて位相差検出手段8がアナログ信号を入力して位相差を検出するように構成することもできる。さらに、図1では受信信号のアンプが省略されているが、例えば受信アンテナ3の直後等に挿入することもできる。
【0031】
実施の形態2.
実施の形態1では、アンテナ3から位相差検出手段8に至る受信機の経路に係る透過位相誤差を考慮してはいないが、実際の装置にはこの透過位相誤差が存在する。したがって、実施の形態1による構造物の震動変位計測装置の構成では、測位計算手段9が用いる位相差に誤差が生じて、その結果計測点の測位精度が劣化する。この実施の形態2による構造物の震動変位計測装置は、透過位相誤差を補償する点で実施の形態1と相違する。また、この実施の形態2による構造物の震動変位計測装置の構成は、図1に示される実施の形態1による構造物の震動変位計測装置と基本的には同一であり、測位計算手段9が位相補正量記憶部を備える点で相違する。
【0032】
次に動作について説明する。
図4は、この発明の実施の形態2による構造物の震動変位計測装置を用いての送信機位置の導出過程を示すフローチャートである。第1に、測定前または測定後等の構造物が静止している時点で、任意の電波送信機2が既知の位置にある際あるいはレーザ等の他の測定手段でその位置を決定できる位置にある際に、当該位置[x,y,z]を記録する(ステップST1)。そして、位相差検出手段(8a,8b,8c)を用いて、既知の位置にある電波送信機2から送信される電波について、アンテナ3間の受信信号の位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を測定する(ステップST2)。
【0033】
次に、以下の式(11)〜式(13)を満足する位相差Δφ 12,Δφ 13,Δφ 14を求める。なお、電波送信機2が既知の位置[x,y,z]にあるときには、幾何学的条件からそれぞれの2つのアンテナ3の組み合せに係る受信信号の位相差Δφ 12,Δφ 13,Δφ 14は、式(11)〜式(13)により一意に決定される。
【数6】
Figure 0003602403
位相差Δφ 12,Δφ 13,Δφ 14が求められれば、以下の式(14)〜式(16)を用いて、受信機の経路に係る透過位相誤差に起因するそれぞれの2つのアンテナの組み合せについての位相差誤差を補正するための透過位相差補正量η12,η13,η14を算出して、これらの透過位相差補正量を測位計算手段9内に設けられた位相差補正量記憶部に記憶する(ステップST3)。
η12=Δφ12−Δ 12 (14)
η13=Δφ13−Δ 13 (15)
η14=Δφ14−Δ 14 (16)
【0034】
次に、計測点の位置測定時には、位相差検出手段8は、電波送信機2から送信される電波毎に、受信信号の位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を測定する(ステップST4)。位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14が測定されれば、測位計算手段9は、位相差補正量記憶部に記憶された透過位相差補正量η12,η13,η14を用いて、以下の式(17)〜式(19)に示されるように位相差を補正する(ステップST5)。
Δφ12←Δφ12−η12 (17)
Δφ13←Δφ13−η13 (18)
Δφ14←Δφ14−η14 (19)
位相差が補正されれば、測位計算手段9は、補正後の位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を用いて、実施の形態1と同様に、式(8)〜式(10)から計測点の位置=[x,y,z]を算出する。
【0035】
以上のように、この実施の形態2によれば、測位計算手段9が受信機の経路に係る透過位相誤差に起因する2つのアンテナの組み合せについての位相差誤差を補正するための透過位相差補正量を記憶する位相差補正量記憶部を備えるように構成したので、位相差検出手段8から得られる位相差を補正して、正確な位相差を基にして計測点の位置を算出するから、計測点位置に係る測位精度の劣化を防止することができるという効果を奏する。
【0036】
この実施の形態2では、測定の前後に、任意の電波送信機2が既知の位置[x,y,z]にあるときに透過位相差補正量η12,η13,η14を求めている。これに代えて、既知の位置にある送信機を別途設ける構成を採ることもできる。図5は、この発明の実施の形態2の変形例による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すのでその説明を省略する。20は、既知の位置[x,y,z]にある別途設けられた電波送信機である。また、7i0(iはアンテナ番号)はアンテナ毎に設けられて、(f+f)の周波数の電波を送信する電波送信機20からの受信信号を通過させる通過帯域の中心周波数がfの帯域通過フィルタである。
【0037】
上記のような構成を用いることで、既に述べたように計測点位置に係る測位精度の劣化を防止することができるという効果が得られ、さらに構造物の測定範囲外の既知の位置[x,y,z]に配置される電波送信機20を備えるように構成したので、レーザ等の他の測定手段を用いて電波送信機の初期位置を測定する必要がなく、装置構成を簡略化することができるという効果を奏する。また、通過帯域の中心周波数がfである帯域通過フィルタ7i0を付加することで、透過位相補正処理を計測点測定時に同時に実施することができる。
【0038】
実施の形態3.
実施の形態1では、式(8)〜式(10)の整数値バイアスk12,k13,k14が既知であることを前提としている。ところが、k12,k13,k14を知ることが難しい場合には、整数値バイアスによる推定位置の曖昧さが生じないように長い波長の電波を用いることが強いられ、このために十分な測位精度が得られないことがある。これは、測位精度が一般に波長に反比例するからである。この実施の形態3による構造物の震動変位計測装置は、整数値バイアスk12,k13,k14が未知の場合にも計測点の位置を曖昧なく測定できるようにする点で実施の形態1と相違する。
【0039】
図6は、この発明の実施の形態3による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。図6において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すのでその説明を省略する。31(j=1〜n:jは送信機番号)は壁面1上の各計測点に設置されて周波数(f+fc1)の電波と周波数(f+fc2)の電波との2種類の電波を送信する電波送信機、32,32は分配器、33は周波数fc1の局発信号を発生する局部発信機、33は周波数fc2の局発信号を発生する局部発信機、34a,34b,34cはそれぞれアンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3で測定された同一送信源からの周波数(f+fc1)の電波の位相差を検出する位相差検出手段、34a’,34b’,34c’はそれぞれアンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3で測定された同一送信源からの周波数(f+fc2)の電波の位相差を検出する位相差検出手段、35は測位計算手段である。ここで、fc1とfc2とは互いに異なるキャリア周波数である。
【0040】
次に動作について説明する。
実施の形態1と同様に、帯域通過フィルタ7ijの作用により、複数の送信機31からの電波を独立して処理することができるので、以降では、第n計測点の位置=[x,y,z]を推定する測位処理を代表として動作について説明する。第n計測点に設置された電波送信機31は周波数(f+fc1)の電波と周波数(f+fc2)の電波とを、すなわち波長λ≡c/(f+fc1)の電波と波長λ≡c/(f+fc2)の電波との2種類の電波を放射する。
【0041】
これらの電波は、異なる位置に設置された少なくとも4個の受信アンテナ3〜3で受信され、これら受信信号は分配器32,32でそれぞれ分配され、ダウンコンバータ5で局部発信機33が出力する周波数fc1の局発信号、および局部発信機33が出力する周波数fc2の局発信号と乗じられて、共にfの周波数の信号に変換される。これらの受信信号は、それぞれA/D変換器6でデジタル信号に変換され、帯域通過フィルタ7ijで電波送信機31毎の信号に弁別される。このようにして、位相差検出手段34a〜34cはそれぞれ波長λの電波の受信信号の位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14を、位相差検出手段34a’〜34c’はそれぞれ波長λの電波の受信信号の位相差Δψ12,Δψ13,Δψ14を測定する。
【0042】
測位計算手段35は、以下の式(20)〜式(22)を満足するように、整数値バイアスk12,k13,k14およびl12,l13,l14を決定する。
【数7】
Figure 0003602403
上記の式(20)〜式(22)は、計測点の位置=[x,y,z]と位相差Δφ12,Δφ13,Δφ14,Δψ12,Δψ13,Δψ14と整数値バイアスk12,k13,k14,l12,l13,l14との関係が以下の式(23)〜式(28)を満たすことに基づいて得られたものである。例えば、式(20)は式(23)と式(26)とから導出される。
【数8】
Figure 0003602403
次に、測位計算手段35は、式(20)〜式(22)で決定された整数値バイアスk12,k13,k14を用いて、式(23)〜式(25)を満たす=[x,y,z]を算出して、これを第n計測点位置の推定結果として出力する。
【0043】
この実施の形態3における式(20)〜式(22)に基づいた整数値バイアスの決定は、図7を用いて説明される。図7は、2種類の電波に係る等位相差面を示す図である。図7において、太い点線は波長λの電波に係る位相差Δφ12の等位相差面であり、これは式(23)を満たす座標[x,y,z]の集合として与えられるものである。位相差Δφ12に係る複数個の等位相差面は、それぞれ対応する整数値バイアスk12が互いに異なっている。一方、一点鎖線は波長λの電波に係る位相差Δψ12の等位相差面であり、これは式(26)を満たす座標[x,y,z]の集合として与えられるものである。位相差Δψ12に係る複数個の等位相差面は、それぞれ対応する整数値バイアスl12が互いに異なっている。
【0044】
電波送信機31とアンテナ3との間の距離と、電波送信機31とアンテナ3との間の距離との距離差は測定する電波の波長によらず一定である。したがって、図7に示されるように、上記2種類の等位相差面のなかで電波送信機31が真に存在する面は互いに一致する。すなわち、整数値バイアスk12,l12が一意に決定される。
【0045】
以上のように、この実施の形態3によれば、2種類のキャリア周波数に基づいてそれぞれ2種類の電波を送信する複数の電波送信機31と、各キャリア周波数毎に2つのアンテナ3間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段34a〜34c’と、キャリア周波数毎に求められた2つの位相差からそれぞれの2つのアンテナ3の組み合せに係る等位相差面を確定して、確定された3つの等位相差面の交点を求めて電波発信機31の位置を推定する測位計算手段35とを備えるように構成したので、2つのアンテナ3の組み合せに係る等位相差面を正確に導けるから、計測点の位置測定に係る測位精度の劣化を防止することができるという効果を奏する。
【0046】
また、計測点の位置測定に係る測位精度を高いレベルに維持できるので、比較的短い波長の電波を用いることができるから、計測点の位置をより高精度に推定することができるという効果を奏する。
【0047】
なお、この実施の形態3では、2種類の波長の電波を用いたが、さらに別の波長の電波を用いることもできる。また、測位計算手段35は、式(20)〜式(22)で決定された整数値バイアスk12,k13,k14を用いて式(23)〜式(25)から第n計測点位置を算出しているが、同時に決定できる整数値バイアスl12,l13,l14を用いて式(26)〜式(28)から第n計測点位置を算出しても同様な効果を奏する。さらに、直接式(23)〜式(28)の最小二乗解を求めても、同様な効果を奏する。
【0048】
実施の形態4.
実施の形態1では、複数の計測点を同時かつ独立に測位するために、電波送信機2の発信周波数の違いを利用して、各アンテナ3で受信された受信信号を帯域通過フィルタ7ijで弁別して位相差を求めた。これに対し、この実施の形態4では電波送信機2の送信信号の変調コードの違いを利用して各アンテナ3で受信された受信信号を弁別することにより、複数の計測点を同時かつ独立に測位する。
【0049】
この実施の形態4による構造物の震動変位計測装置の構成は、基本的には図1に示された実施の形態1による構造物の震動変位計測装置と同様である。但し、電波送信機2は、擬似ランダム系列等の互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する。また、各アンテナ3で受信された受信信号を弁別するために、帯域通過フィルタ7ijに代えて各電波発信機2毎の変調コードにそれぞれ対応する複数のマッチトフィルタ(復調器)を用いる。
【0050】
以上のように、この実施の形態4によれば、計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、各アンテナで受信された受信信号を弁別するための各電波発信機毎の変調コードにそれぞれ対応するように設けられたマッチトフィルタとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別して2つのアンテナ間の位相差を検出することができるから、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。また、互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機2を備えるように構成したので、電波送信機が使用する周波数帯域幅を小さくすることができるという効果を奏する。
【0051】
実施の形態5.
実施の形態1では、複数の計測点を同時かつ独立に測位するために、電波送信機2の発信周波数の違いを利用して、各アンテナ3で受信された受信信号を帯域通過フィルタ7ijで弁別して位相差を求めた。これに対し、この実施の形態5では電波送信機2の送信信号の送信タイミングの違いを利用して各アンテナ3で受信された受信信号を弁別することにより、複数の計測点を同時かつ独立に測位する。
【0052】
この実施の形態5による構造物の震動変位計測装置の構成は、基本的には図1に示された実施の形態1による構造物の震動変位計測装置と同様である。但し、電波送信機2は、互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する。また、各アンテナ3で受信された受信信号を弁別するために、帯域通過フィルタ7ijに代えて各電波送信機2毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチを用いる。
【0053】
以上のように、この実施の形態5によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、各アンテナで受信された受信信号を弁別するために各電波発信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通するように設けられた複数のスイッチとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別して2つのアンテナ間の位相差を検出することができるから、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。また、互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機2を備えるように構成したので、電波送信機が使用する周波数帯域幅を小さくすることができるという効果を奏する。
【0054】
実施の形態6.
実施の形態1〜5では、受信信号の位相差を用いて計測点の位置を求めている。この実施の形態6は、受信信号の遅延時間差から計測点の位置を求める点で実施の形態1〜5と相違する。図8は、この発明の実施の形態6による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。図8において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すのでその説明を省略する。41(j=1〜n:jは送信機番号)は壁面1上の各計測点に設置されてそれぞれ異なる周波数の変調信号の電波を送信する電波送信機、42a,42b,42cはそれぞれアンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3、アンテナ3とアンテナ3で測定された同一送信源からの電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段、43は測位計算手段である。
【0055】
次に動作について説明する。
実施の形態1と同様に、帯域通過フィルタ7ijの作用により、複数の送信機41からの電波を独立して処理することができるので、以降では、第n計測点の位置=[x,y,z]を推定する測位処理を代表として動作を説明する。第n計測点に設置された電波送信機41は、s(t)=ξ(t)exp[j2π(f+f)t]なる電波を放射する。但し、変調信号ξ(t)の帯域幅は帯域通過フィルタ7ijの通過帯域幅以下とする。帯域通過フィルタ71n,72nから出力される受信信号r’n,1および受信信号r’n,2はそれぞれ次式のようになる。
【数9】
Figure 0003602403
ここで、τ1,τ2は次式で表される遅延時間である。
τ=‖ ‖/c (31)
τ=‖ ‖/c (32)
遅延時間差検出手段42aは、受信信号r’n,1(t)とr’n,2(t)との相関関数を式(33)に示されるように求めて、相関関数のピーク位置を求めることにより遅延時間差Δτ12≡τ−τを測定する。
【数10】
Figure 0003602403
【0056】
測位計算手段43は、遅延時間差検出手段42a,42b,42cにより求められた遅延時間差Δτ12,Δτ13,Δτ14を入力して、以下の式(34)〜式(36)を満たす=[x,y,z]を算出し、これを第n計測点位置の推定結果として出力する。
【数11】
Figure 0003602403
この場合も実施の形態1と同様に、式(34)〜式(36)によりそれぞれ放物面として与えられる3つの等遅延時間差面の交点を求めることで、第n計測点の位置が導かれる。
【0057】
以上のように、この実施の形態6によれば、壁面1上の各計測点に設置されてそれぞれ異なる周波数の変調信号の電波を送信する複数の電波送信機41と、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ3で受信された同一送信源からの電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段(42a,42b,42c)とを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別して2つのアンテナ間の遅延時間差を検出することができるから、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
【0058】
なお、この実施の形態6では、電波発信機41毎の異なる送信周波数に基づいて、アンテナ3に受信される受信信号を各計測点毎の信号に弁別して計測している。しかし、この実施の形態はこのような態様に限定されるものではなく、実施の形態4および実施の形態5に示されるように、電波の変調コードまたは電波の送信タイミングで受信信号を弁別して計測するように構成しても、同様な効果を得ることができる。さらに、実施の形態2と同様に、既知の位置に設置された電波送信機からの受信信号を用いて、遅延時間差の較正を行うこともできる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるように構成したので、計測点が広範囲に分布していてもすべての計測点に係る電波送信機から送信される電波をアンテナで受信して、各電波送信機から送信される電波毎にアンテナ間での位相差を基にして当該電波送信機の位置を独立に演算することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができるという効果を奏する。また、計測点の位置を電波の位相差から求めるように構成したので、電波の波長の数分の1〜数10分の1の精度で高精度に位置を推定することができるという効果を奏する。また、電波を用いて計測しているので、周囲の照明環境に影響を受けることがないから、暗い室内の測定や屋外における夜間の測定でも十分な計測精度を得ることができるという効果を奏する。さらに、受信信号の位相差から計測点の位置を算出するように構成したので、発信電波の波形に係る制約が小さくなり、単純な構造の電波発信機を用いることができるから、広範囲にまたがる壁面等の変位を低コストで高精度に観測することができるという効果を奏する。
【0060】
この発明によれば、測位計算手段が受信機の経路に係る透過位相誤差に起因する2つのアンテナの組み合せについての位相差誤差を補正するための透過位相差補正量を記憶する位相差補正量記憶部を備えるように構成したので、位相差検出手段から得られる位相差を補正して、正確な位相差を基にして計測点の位置を算出するから、計測点位置に係る測位精度の劣化を防止することができるという効果を奏する。
【0061】
この発明によれば、既知の位置に配置される電波送信機を備えるように構成したので、レーザ等の他の測定手段を用いて電波送信機の位置を測定する必要がなく、装置構成を簡略化することができるという効果を奏する。
【0062】
この発明によれば、計測点毎に設けられ、それぞれが割り当てられた個別の周波数帯に対して2種類のキャリア周波数を作用させて、それぞれ2種類の周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、各キャリア周波数を単位として、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、電波送信機毎に、2つのアンテナに係るそれぞれの組み合せに対してキャリア周波数毎に求められた2つの位相差からそれぞれの組み合せに係る等位相差面を確定して、確定された少なくとも3つの位相差面の交点を求めて、当該電波発信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるように構成したので、2つのアンテナの組み合せに係る等位相差面を正確に導けるから、計測点の位置測定に係る測位精度の劣化を防止することができるという効果を奏する。また、計測点の位置測定に係る測位精度を高いレベルに維持できるので、比較的短い波長の電波を用いることができ、計測点の位置をより高精度に推定することができるという効果を奏する。
【0063】
この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別してそれぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間の位相差を検出することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができる等の効果を奏する。また、互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機を備えるように構成したので、電波送信機が使用する周波数帯域幅を小さくすることができるという効果を奏する。
【0064】
この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別してそれぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間の位相差を検出することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができる等の効果を奏する。また、互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機を備えるように構成したので、電波送信機が使用する周波数帯域幅を小さくすることができるという効果を奏する。
【0065】
この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、複数のアンテナのなかの2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つのアンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えるように構成したので、計測点が広範囲に分布していてもすべての計測点に係る電波送信機から送信される電波をアンテナで受信して、各電波送信機から送信される電波毎にアンテナ間での遅延時間差を基にして当該電波送信機の位置を独立に演算することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができる等の効果を奏する。
【0066】
この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別してそれぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間の遅延時間差を検出することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができる等の効果を奏する。
【0067】
この発明によれば、計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、それぞれのアンテナ毎に設けられて、それぞれのアンテナで受信された信号を電波送信機から送信される信号毎に弁別するように電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチとを備えるように構成したので、アンテナに受信された電波を各電波発信機毎の信号に弁別してそれぞれの組み合せに係る2つのアンテナ間の遅延時間差を検出することができるから、構造物についての広い測定範囲における各計測点の位置を同時に独立して推定することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。
【図2】2つのアンテナに受信される電波に係る等位相差面を示す図である。
【図3】2種類の等位相差面の交差状態を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2による構造物の震動変位計測装置を用いての送信機位置の導出過程を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態2の変形例による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態3による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。
【図7】2種類の電波に係る等位相差面を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態6による構造物の震動変位計測装置を示す構成図である。
【図9】従来の構造物の震動変位計測装置の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 壁面、2(j=1〜n),20,31(j=1〜n),41(j=1〜n) 電波送信機、3(i=1〜4) アンテナ、4,33,33 局部発信機、5(i=1〜4) ダウンコンバータ、6(i=1〜4) A/D変換器、7ij(i=1〜4,j=1〜n) 帯域通過フィルタ、8a,8b,8c,34a,34b,34c,34a’,34b’,34c’ 位相差検出手段、9,35,43 測位計算手段、10 表示手段、32,32 分配器、42a,42b,42c 遅延時間差検出手段。

Claims (9)

  1. 計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、前記電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  2. 測位計算手段が、受信機の経路に係る透過位相誤差に起因する2つのアンテナの組み合せについての位相差誤差を補正するための透過位相差補正量を記憶する位相差補正量記憶部を備えることを特徴とする請求項1記載の構造物の震動変位計測装置。
  3. 既知の位置に配置される電波送信機を備えることを特徴とする請求項2記載の構造物の震動変位計測装置。
  4. 計測点毎に設けられ、それぞれが割り当てられた個別の周波数に対して2種類のキャリア周波数を作用させて、それぞれ2種類の周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    各キャリア周波数を単位として、それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機毎の個別の周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、
    各キャリア周波数を単位として、複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、前記電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記電波送信機毎に、2つの前記アンテナに係るそれぞれの組み合せに対してキャリア周波数毎に求められた2つの位相差からそれぞれの組み合せに係る等位相差面を確定して、確定された少なくとも3つの位相差面の交点を求めて、当該電波発信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  5. 計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機から送信される信号毎に弁別するように前記電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、前記電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該変調コードで変調された電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  6. 計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機から送信される信号毎に弁別するように前記電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、前記電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての位相差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等位相差面の交点を求めて、当該送信タイミングを有する電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  7. 計測点毎に設けられて互いに異なる周波数の電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機毎の対応する周波数帯の信号に弁別する複数の帯域通過フィルタと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合わせについて、前記電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる周波数の電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該周波数の電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  8. 計測点毎に設けられて互いに直交する変調コードでそれぞれ変調された電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機から送信される信号毎に弁別するように前記電波送信機毎の変調コードにそれぞれ対応可能である複数のマッチトフィルタと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、前記電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる変調コードで変調された電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該変調コードで変調された電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
  9. 計測点毎に設けられて互いに異なる送信タイミングを有する電波を送信する複数の電波送信機と、
    互いに異なる位置に配置された複数のアンテナと、
    それぞれの前記アンテナ毎に設けられて、それぞれの前記アンテナで受信された信号を前記電波送信機から送信される信号毎に弁別するように前記電波送信機毎の送信タイミングにそれぞれ同期して導通状態となる複数のスイッチと、
    複数の前記アンテナのなかの2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについて、前記電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、それぞれの組み合せに係る2つの前記アンテナ間での受信電波の遅延時間差を検出する遅延時間差検出手段と、
    前記電波送信機から送信される異なる送信タイミングを有する電波毎に、2つの前記アンテナに係る少なくとも3つの異なる組み合せについての遅延時間差からそれぞれ導かれる少なくとも3つの等遅延時間差面の交点を求めて、当該送信タイミングを有する電波を送信する電波送信機の位置を推定する測位計算手段とを備えたことを特徴とする構造物の震動変位計測装置。
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