JP3602346B2 - シートバックフレームの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用シートのシートバックの芯材となるシートバックフレームの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車用シートは、シートクッションとその後方に取付けられるシートバックと、シートバックの上部に取付けられるヘッドレストとから構成されている。
【0003】
シートバックの芯材となる従来のシートバックフレーム1の製造方法につき、アッパフレーム2とサイドブラケット3の接合方法を中心にして、図5に示すその接合部の拡大図と図6に示すその断面図に基づき説明する。このシートバックフレーム1は、逆U字形のパイプからなるアッパフレーム2と、左右1対のサイドブラケット3とから主構成される。このシートバックフレーム1は、アッパフレーム2の下端部2aを、左右のサイドブラケット3の上端部に捲き曲げ加工で形成した管状部3bに嵌挿した後、アッパフレーム2の下端部2aをサイドブラケット3の管状部3bに接合することにより製造される。
【0004】
アッパフレーム2の下端部2aとサイドブラケット3の管状部3bとの嵌合部7を接合するため、従来では図6に示すガス溶接や図示しないスポット溶接が行われていた。
【0005】
CO2 溶接などのガス溶接は、前記のようにしてサイドブラケット3の管状部3bとアッパフレーム2の下端部2aとの嵌合部7における向き合う開放端3c、3cにおいて、図示しない溶接トーチの先端でガスを燃焼させ、その燃焼熱を利用して図示しない溶接棒を溶融することによって、サイドブラケット3とアッパフレーム2とを接合したものであり、11はその溶接部を示している。
【0006】
他方スポット溶接は、開放端3c、3cの対向側に位置するアッパフレーム2とサイドブラケット3との嵌合部7の重合部において、アッパフレーム2の下端部2aとサイドブラケットの管状部3bとを外方から電極で挟み、圧力を加えて電流を通して接合したものであり、溶接部であるナゲットを形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のアッパフレーム2とサイドブラケット3と嵌合部7における接合方法には、次のような問題があった。
【0008】
まずガス溶接は、溶接棒の先端を燃焼させてその部分を溶融する必要があるため、溶接に時間を要するという問題があった。他方スポット溶接は、被溶接材となるアッパフレーム2とサイドブラケット3の重合面を溶融することによって接合されるため、その溶融に耐えうるだけの板厚を必要とし、接合強度を図るために前記ナゲットを大きくすれば、その分だけ板厚がアップし、軽量化や低コストを図る上で不利になるという問題があった。
【0009】
また、接合部が欠陥なく所望の強度が保たれているかどうかを調べるために溶接部を検査する際、スポット溶接の場合には、適正なナゲット径であるかどうかを放射線や超音波などを用いてチェックする必要があり、ガス溶接の場合には、破壊して切断チェックを行う必要がある等、接合後の検査にもコストがかかるというという問題もあった。
【0010】
そこで本発明は上記問題点を解決し、アッパフレームとサイドブラケットとの接合に要する時間が短く、接合するアッパフレームの板厚を薄くでき軽量化と低コストを図ることのできるシートバックフレームの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、逆U字形のパイプからなるアッパフレームの両下端部を、左右のサイドブラケットの各上端部に捲き曲げ加工で形成した管状部に嵌挿した後、アッパフレームの両下端部を左右のサイドブラケットの管状部に嵌合することによりシートバックフレームを製造する方法において、アッパフレームの下端部とサイドブラケットの管状部との嵌合部を外方から1対の押圧具で挟み付けるようにして押圧すると同時に両押圧具間に電圧を印加して、前記押圧具で押圧する箇所を流れる電流で生ずる熱により前記嵌合部を軟化させつつ、その押圧力で嵌合部を凹形状にカシメることによって、アッパフレームの下端部とサイドブラケットの管状部とを接合することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、アッパフレームとサイドブラケットとの嵌合部が、外方から挟み付けた押圧具による押圧力と、押圧する箇所を流れる電流で生ずる熱による軟化とによって凹形状にカシメられ、アッパフレームとサイドブラケットの接合面においてスポット溶接のナゲットのような溶融部分ができず、アッパフレームの板厚をダウンすることができ軽量化やコスト面で有利になる。また、1対の押圧具で挟み付けるようにカシメているため、形成されるカシメ部は径方向に向き合って嵌合部を周方向に拘束する上、押圧加熱作業後の硬化により接合強度は充分に確保することができる。
【0013】
その接合に際しては、押圧具で挟み付けて嵌合部を電圧を印加する作業だけで済むので、ガス溶接等のような長い作業時間を要しない。
【0014】
更に、アッパフレームとサイドブラケットの接合部分のチェックは、カシメ径やカシメ凹部の高さといった外観検査で行うことができるので、スポット溶接におけるナゲットのような外観されないチェックやガス溶接における破壊検査を必要としないため、接合後の検査にもコストと手間を要しない。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態につき、図1〜図4を参照しながら以下具体的に説明する。なお、従来図で既述した共通部分には共通の符号を付している。
【0016】
図4はシートバックの芯材となるシートバックフレーム1を示している。このシートバックフレーム1は、逆U字形のパイプからなるアッパフレーム2と、左右1対の金属製鋼板からなるサイドブラケット3とから主構成される。
【0017】
サイドブラケット3の下端部3aは、図示しないシートクッションの芯材となるシートクッションフレームの後端部に連結される。4は、アッパフレーム2の上部に取付けられるヘッドレスト支持パイプであり、5は、サイドブラケット3の内側に取付けられて前方からの衝撃を吸収緩和するSバネであり、6は同じくサイドブラケット3の内側に取付けられてシートバックフレーム1の補強部材となるロアフレームである。
【0018】
このシートバックフレーム1は、アッパフレーム2の下端部2a、2aを、左右のサイドブラケット3の上端部に、捲き曲げ加工で形成した管状部3b、3bに嵌合状態に挿入した後、アッパフレーム2の下端部2a、2aをサイドブラケット3の管状部3b、3bに接合することにより製造される。
【0019】
アッパフレーム2の下端部2aとサイドブラケット3の管状部3bとの嵌合部7を接合するため、本実施形態では、以下に示すような接合方法を採っている。
【0020】
つまり、嵌合部7を、外方から1対の押圧具8(図3に仮想線で示す。)で挟み付けるようにして押圧すると同時に押圧具8、8間に電圧を印加して、押圧具8で押圧する箇所を流れる電流で生ずる熱により嵌合部7を軟化させつつ、その押圧力で嵌合部7を凹形状にカシメている。
【0021】
本実施形態によれば、嵌合部7が、押圧具8による押圧力と、押圧する箇所を流れる電流で生ずる熱による軟化とによって凹形状にカシメられる。押圧具8の凸形状が被押圧側のサイドブラケット3の管状部3bの凹形状となり、そして同凹形状に重合するアッパフレーム2の下端部2aがカシメられる。アッパフレーム2とサイドブラケット3の接合面においてスポット溶接のナゲットのような溶融部分ができず、アッパフレーム2の板厚をダウンすることができ軽量化やコスト面で有利になる。また、1対の押圧具8、8で挟み付けるようにカシメているため、形成されるカシメ部9は径方向に向き合って嵌合部7を周方向に拘束する上、押圧加熱作業後の硬化により接合強度を充分に確保することができる。尚、本実施形態では向き合う1対のカシメ部9を2箇所配したたもの(シートバックフレーム1全体として左右合計4箇所)で示したが、その数や形状(押圧具8の凸部形状)はこれに限定されない。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、押圧具による押圧力と電熱による軟化とによってアッパフレームとサイドブラケットとの嵌合部を凹形状て両者を確実に接合するので、アッパフレームの板厚をダウンできる上、作業時間も短くできることにより、軽量化と低コストを図ることができると共に、接合後の検査にももコストと手間を要しないシートバックフレームの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるシートバックフレームを示す斜視図。
【図2】同実施形態におけるシートバックフレームの要部拡大斜視図。
【図3】図2におけるA−A線断面図。
【図4】図2におけるB−B線断面図
【図5】従来例におけるシートバックフレームの要部拡大斜視図。
【図6】図5におけるa−a線断面図。
【符号の説明】
1 シートバックフレーム
2 アッパフレーム
2a アッパフレームの下端部
3 サイドブラケット
3a サイドブラケットの管状部
7 嵌合部
8 押圧具
9 カシメ部
Claims (1)
- 逆U字形のパイプからなるアッパフレームの両下端部を、左右のサイドブラケットの各上端部に捲き曲げ加工で形成した管状部に嵌挿した後、アッパフレームの両下端部を左右のサイドブラケットの管状部に嵌合することによりシートバックフレームを製造する方法において、アッパフレームの下端部とサイドブラケットの管状部との嵌合部を外方から1対の押圧具で挟み付けるようにして押圧すると同時に両押圧具間に電圧を印加して、前記押圧具で押圧する箇所を流れる電流で生ずる熱により前記嵌合部を軟化させつつ、その押圧力で嵌合部を凹形状にカシメることによって、アッパフレームの下端部とサイドブラケットの管状部とを接合することを特徴とするシートバックフレームの製造方法。
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JP27168598A JP3602346B2 (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | シートバックフレームの製造方法 |
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JP27168598A Expired - Lifetime JP3602346B2 (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | シートバックフレームの製造方法 |
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- 1998-09-25 JP JP27168598A patent/JP3602346B2/ja not_active Expired - Lifetime
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