JP3602288B2 - 屋根の棟用面戸 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建造物の屋根の棟、とくに屋根裏の換気に対応する棟構造に付設される屋根の棟用面戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の屋根裏の換気に対応する棟構造に使用される棟用面戸にあっては、面戸本体20を、棟用瓦WAの下部に位置される棟材Yに取付けられる取付片部21と屋根瓦WBに面して立設状に位置されかつその縁部が屋根瓦WBの表面形状に沿う形状に形成された面戸脚部22とを一体的に曲折形成し、そして、前記取付片部21に通気孔23を形成してその取付け状態における面戸本体20の内側と棟用瓦WAの内側との連通を計るように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の棟用面戸にあっては、棟部に葺上げられる棟用瓦の種類によっては本来の機能である換気が全く損ねられるという事態を生起するものであった。すなわち、葺上げられる棟用瓦WAの内面が同一面となるようにその端部を重ね合わせられる棟用瓦にあっては、図4に示すように、棟材Yが棟用瓦WAの内面頂部に当接されるとともに、面戸本体20における取付片部21と面戸脚部22との折曲隅部が該棟用瓦WAの内面側部に当接されてその間において棟用瓦WAの内側の空間部Sbを密閉する結果、該空間部Sbに位置するように開けられた通気孔23が必然的に閉塞された状態となり、本来の換気機能を発揮することがまったくできない構造となってしまい、結局、限られた棟用瓦にしか対応することができないという問題点を惹起していた。
そこで、本発明は上記した従来の問題点をに鑑み、葺上げられる棟用瓦の種類に何ら拘束されることなく、屋根裏の換気機能を維持できる構造に対して簡易に対応することができる屋根の棟用面戸を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、屋根裏の換気をなすように構成された屋根の棟構造における棟用瓦の下部と葺き上げられた屋根瓦との間に定置される棟用面戸であって、該屋根瓦に面して立設状に位置されかつ該屋根瓦の表面形状に沿う形状に形成された縁部を有する面戸脚部と、棟用瓦の下部に位置されかつ棟材側に定置される取付片部を有する支持片部とを備え、この支持片部の内面側には一方側が該支持片部の内面側に連通されかつ他方側が前記面戸脚部の内面側に開放された多数の小径の通路を組み合わせた通気路を形成し、前記面戸脚部には、その縁部に前記屋根瓦の表面に当接されてその隙間を遮蔽可能な所定厚さの弾性部材を配設するとともに、前記通気路の開放側と連通されかつ前記通気路の通路より大径の開口孔部を形成したことを特徴とするものである。
この構成によれば、面戸脚部に形成した開口孔部、すなわち、棟用瓦の下端部と屋根瓦の表面との空隙部に面する面戸脚部の側部に開口孔部が位置されるので、棟用面戸の内側と外部とが通気路及び開口孔部を経て連通された状態となるので、該通路によって屋根裏の自然換気を可能とするものであり、換気機能を損ねることなく、開口孔部からの雨水等の侵入に対する雨仕様として有効に機能するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
先ず、この実施の形態における棟用面戸1を取付ける棟部10の概要について説明すると、その棟頂部を若干開口して組付けられた左右の野地板Y1に対して所定の間隔で棟用金具11が取付けられ、この金具11間には棟材Yが取付けられ、この棟材Yの上部には、例えば、断面ほぼ半円形の冠瓦状の棟用瓦WAが前記野地板Y1上に葺上げられた屋根瓦WB(本例の場合は和瓦(桟瓦ともいう)を示す。)における棟きわの屋根瓦WB1と所定の空間部Saをおいて葺上げられ、前記左右の野地板Y1の棟頂部の開口部には屋根裏と前記空間部Saとを連通する換気部材12が立ち上がり状に設けられており、この空間部Sa内に棟用面戸1が介装されてるものである。
【0007】
この棟用面戸1を構成する面戸本体1Aは、鉄鋼板、ステンレス鋼板あるいは合成樹脂材等から平板状に形成されていて、棟材Yに取付け定置される水平状の取付片部2と、該取付片部2の端部より所定の傾斜角で斜め下方に折曲された支持片部3と、該支持片部3から垂下状に曲折された面戸脚部4とから一体状に形成されている。
【0008】
そして、この面戸本体1A全体としては屋根の桁行き方向に対応して所定の長さ(屋根瓦の複数枚若しくは1枚分に相当する長さ)に形成されるとともに、その施工時にあっては前記棟きわの屋根瓦WB1に対応してその屋根瓦WB1の表面に対して面戸脚部4を立設状に位置するとともに、取付片部2を棟材YIに定置して屋根の桁行き方向に順次接続状に取付けられるものである。
【0009】
前記面戸脚部4の下端は葺上げられる屋根瓦WBの表面形状に沿う形状(本例の場合は和瓦(桟瓦ともいう)に対応する曲線形状)に形成された縁部4aとなし、この縁部4aには、該曲線形状に沿うように、例えば、所定の肉厚を有するスポンジゴム等からなる弾性部材5が接着剤等により止着されている。
【0010】
前記支持片部3の内面側には、前記該棟材Yの側面との間隔を残すように通気路6の形成部材7が取付けられている。すなわち、支持片部3の内面及び面戸脚部4との折曲隅部に臨むほぼ全域にかけて多数の空所(この空所が通気路5に相当する)部が層状(ハニカム状態)に形成するように、例えば、多数の孔を有する段ボール紙製或いは合成樹脂製等の平板を層状に積み重ねて通気路形成部材7が貼着されており、この多数の空所、すなわち、通気路6〜6は一方側が支持片部3の内面側内に連通されかつ他方側が前記面戸脚部4の内面側に面して開放されている。
【0011】
前記面戸本体1A、すなわち、面戸脚部4に通気路5の他方側の開放部位と連通された複数個の開口孔部8〜8が貫設されている。
【0012】
なお、前記面戸本体1A側における一方側端部は、他の面戸本体1Aの接続状態に対応するために前記弾性部材5を除して所定の幅の接続部9が形成されている。
【0013】
このように形成された棟用面戸1は、前述したように棟頂部を若干開口して組付けられた左右の野地板Y1に所定の間隔で棟用金具11が取付けられるとともに、両野地板Y1に屋根瓦WBが葺き上げられ、この金具11間には棟材Yが取付けられ、さらに、左右の野地板Y1の棟頂部の開口部に換気部材12が立ち上がり状に設けられた状態において、該棟材Yを挟んで両側の屋根に対し、その面戸本体1Aの下部(縁部4a)の弾性部材5を葺き上げられた屋根瓦WBの棟わきの屋根瓦WB1に押圧状態で沿わせるとともに、取付片部2を棟材Yに釘等により止着し、屋根の桁行き方向に沿って次位の棟用面戸1の一方側端面を前記棟用面戸1の接続部9に重合状にして組付けるものである。
【0014】
そして、上記状態において、棟用瓦WBを前記棟用面戸1を覆うようにして被せて棟材Yに対して順次取付けていくものであり、この棟用瓦WBは棟材Yに対して針金等で固定されるものである。
【0015】
この状態において、前記棟用面戸1は屋根瓦WBと棟用瓦WAとで形成される空間部S内に該棟用瓦WAの下部で覆われた状態で位置されるものであるが、仮に、図2に示すように、使用する棟用瓦WAの種類によって、棟材Yが棟用瓦WAの内面頂部に当接されるとともに、面戸本体1Aにおける支持片部3と面戸脚部4との折曲隅部が該棟用瓦WAの内面側部に当接されてその間において棟用瓦WAの内側の空間部が閉塞された状態となったとしても、面戸脚部4の開口孔部8〜8が棟用面戸1の側面、すなわち、屋根の流れ方向に指向されているので、屋根裏と外気とが換気部12から各通気路6〜6、空間部Saを経て連通状態となり、該屋根裏の自然換気が行われるものである。
【0016】
また、面戸脚部4の縁部4aの弾性部材5が屋根瓦WBの棟わきの屋根瓦WB1の表面に対して弾性的に圧縮された状態に設置されるので、屋根瓦WBの葺き具合に若干の不具合を生じて面戸脚部4の縁部4aと棟わきの屋根瓦WB1との間に隙間を生じても、この弾性部材5により同隙間を弾性的に遮蔽するものであるから、該隙間から雨水あるいは風等が侵入することを防止するものである。
【0017】
さらに、面戸本体1Aの側面に位置する面戸脚部4の開口孔部8〜8からの雨水あるいは風等の侵入に対しては該開口孔部8〜8に面して空所(この空所が通気路5に相当する)部が層状(ハニカム状態)に形成するように、例えば、多数の孔を有する段ボール紙製或いは合成樹脂製等の平板を層状に積み重ねて形成された通気路形成部材7が位置されているので、当該部位からの雨水あるいは風等の侵入を可及的に防止するものである。この場合、通気路形成部材7によって面戸本体1Aの強度を一層高めることができるとともに、上記した換気機能を損ねることものではないこと勿論である。
【0018】
なお、上記した実施の形態において、面戸脚部4の縁部4aの形状について、和瓦に対応する曲線形状としたが、平板瓦、S字瓦等の形状に対応する形状としてもよく、また、通気路6〜6に連通する開口孔部8〜8の形状も図示のものに限定するものではなく、例えば、通気路6〜6全体に対応する形状であってもよい。
【0019】
さらに、支持片部3における通気路6〜6の構成も図示した通気路形成部材7に限定するものではなく、また、棟用面戸1全体としては、図に示すように棟部に対する片側ずつ対応する構成としたが、図2に示す棟木Yを挟んで両側に位置する棟用面戸1を左右一体状として形成する構成であってもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成したものであるから、屋根瓦と棟用瓦との空所内に位置された面戸本体の側面に位置する面戸脚部の各開口孔部によって屋根裏と外気との自然換気が簡易になし得、棟用瓦の種類に何ら制約を受けること無く、その換気構造を確保することができるとともに、その構造及び施工を極めて簡単にできるとともに、上述した換気機能を損ねることなく、開口孔部からの雨水等の侵入を可及的に防止して、その雨仕様として有効に機能することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】棟用面戸の斜視図である。
【図2】棟用面戸の使用状態を示す棟構造の断面図である。
【図3】棟用面戸の使用状態を示す棟用瓦を削除した棟構造の正面図である。
【図4】従来の棟用面戸の取付状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 棟用面戸
2 取付板本体
3 支持片部
4 面戸脚部
4a 縁部
5 弾性部材
6 通気路
8 開口孔部
10 棟部
Y 棟材
WA 棟用瓦
WB 屋根瓦
Sa 空間部
Claims (1)
- 屋根裏の換気をなすように構成された屋根の棟構造における棟用瓦の下部と葺き上げられた屋根瓦との間に定置される棟用面戸であって、該屋根瓦に面して立設状に位置されかつ該屋根瓦の表面形状に沿う形状に形成された縁部を有する面戸脚部と、棟用瓦の下部に位置されかつ棟材側に定置される取付片部を有する支持片部とを備え、この支持片部の内面側には一方側が該支持片部の内面側に連通されかつ他方側が前記面戸脚部の内面側に開放された多数の小径の通路を組み合わせた通気路を形成し、前記面戸脚部には、その縁部に前記屋根瓦の表面に当接されてその隙間を遮蔽可能な所定厚さの弾性部材を配設するとともに、前記通気路の開放側と連通されかつ前記通気路の通路より大径の開口孔部を形成したことを特徴とする屋根の棟用面戸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05348497A JP3602288B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 屋根の棟用面戸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05348497A JP3602288B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 屋根の棟用面戸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245938A JPH10245938A (ja) | 1998-09-14 |
JP3602288B2 true JP3602288B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=12944129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05348497A Expired - Lifetime JP3602288B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 屋根の棟用面戸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3602288B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP05348497A patent/JP3602288B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10245938A (ja) | 1998-09-14 |
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