JP3601673B2 - 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極 - Google Patents

被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極 Download PDF

Info

Publication number
JP3601673B2
JP3601673B2 JP11654699A JP11654699A JP3601673B2 JP 3601673 B2 JP3601673 B2 JP 3601673B2 JP 11654699 A JP11654699 A JP 11654699A JP 11654699 A JP11654699 A JP 11654699A JP 3601673 B2 JP3601673 B2 JP 3601673B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
water
platinum
electrolytic treatment
oxidizable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11654699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000301153A (ja
Inventor
敏次 中原
勲 上甲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP11654699A priority Critical patent/JP3601673B2/ja
Publication of JP2000301153A publication Critical patent/JP2000301153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3601673B2 publication Critical patent/JP3601673B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極に関する。さらに詳しくは、本発明は、被酸化性汚染物質含有水を常温、常圧で電解処理し、水中の被酸化性汚染物質を高い効率で酸化分解して、化学的酸素消費量(COD)を低下することができる被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、及び、電解処理に際して酸化剤発生効率が高く、寿命の長い電解処理用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物やアンモニアなどは、水中に放出されると富栄養化の原因となる。有機化合物やアンモニアなどの排出源には、化学工場、石油化学、石油精製、半導体工場などがある。
排水中の有機化合物やアンモニアなどの代表的な処理方法としては、活性炭吸着法や生物処理法などが知られている。活性炭吸着法によれば、吸着平衡に達したとき活性炭を再生する必要があり、再生にともなって高濃度に濃縮された再生排液が発生し、さらにその処理が必要になるという問題がある。有機化合物含有排水を生物処理する場合は、反応速度が小さいために処理時間が長くなり、大容量の生物反応槽が必要となり、また、余剰汚泥が多量に発生するという問題点がある。
本発明者らは、先に特開平9−117781号公報において、有機化合物を含有する排水に酸化剤を添加し、加温条件で金属触媒存在下に有機化合物を酸化分解する方法を提案した。この方法によれば、有機化合物を効率よく酸化分解することができるが、酸化剤を添加する必要がある点や、100℃以上の温度で加熱処理する必要がある点など、一層の改良が望まれていた。また、本発明者らは、特開平10−174976号公報において、酸化剤を使用することなく水中の窒素化合物を酸化分解して除去する方法として、窒素化合物と無機塩化物を含有する水を電気分解したのち、金属過酸化物触媒と接触させる方法を提案した。このとき、電気分解においては、白金メッキチタン電極を用いたが、白金メッキが減耗し比較的短期間で更新が必要となるために、さらに長寿命の電極が求められるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、酸化剤を使用することなく、被酸化性汚染物質含有水を常温、常圧で電解処理し、水中の被酸化性汚染物質を高い効率で酸化分解して、化学的酸素消費量(COD)を低下することができる被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、及び、電解処理に際して酸化剤の発生効率が高く、寿命の長い電解処理用電極を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極を陽極として電解処理することにより、被酸化性汚染物質を高い効率で酸化分解することができ、しかも電極が長寿命を保つことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を電気分解する被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法において、電極母体部に白金からなる厚さを1〜3μmの中間層をメッキ担持処理し、さらにその表面に白金とイリジウムからなる厚さ0 . 01〜1μmの混合層をメッキ担持処理してなる電極接液部を陽極として電気分解し、電解処理後の水を金属過酸化物触媒と接触させることを特徴とする被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、
(2)被酸化性汚染物質が、有機化合物である第(1)項記載の被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、及び、
(3)被酸化性汚染物質が、アンモニア又はヒドラジンである第(1)項記載の被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(4)金属過酸化物触媒が、過酸化ニッケル又は過酸化コバルトである第(1)項記載の被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明方法においては、被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極を陽極として電解処理する。本発明の電極は、被酸化性汚染物質含有水を電解処理するための電極であって、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなるものである。本発明方法により処理することができる被酸化性汚染物質としては、水中に含まれる有機化合物一般、及び、アンモニア、ヒドラジンなどの無機化合物を挙げることができる。
本発明方法の適用に際して、被酸化性汚染物質含有水が無機塩化物をも含有する場合は、そのまま電解処理することができ、被酸化性汚染物質含有水が十分な量の無機塩化物を含有しない場合は、無機塩化物を添加したのち電解処理することができる。添加する無機塩化物は、水溶性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを挙げることができる。
本発明の電解処理用電極は、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極であり、本発明方法においては、被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極を陽極として電解処理する。白金とイリジウムの混合層の形態に特に制限はなく、例えば、白金とイリジウムの合金層とすることができ、あるいは、白金の部分とイリジウムの部分とが分散して点在する混合層とすることもできる。電極は、接液部のみならず、電極全体を白金とイリジウムとから形成することもできるが、加工面、コスト面からは、電極の母体部は、他の素材で構成することが好ましい。電極母体部を構成する素材としては、例えば、チタン、ステンレス鋼、炭素など、通常電極素材として使用される材料を用いることができる。この場合、電極母体部の表面を覆うように、白金とイリジウムの混合層を薄膜状に形成することができる。
【0006】
本発明の電極においては、電極母体部と電極接液部との中間に、白金からなる中間層を設けることが好ましい。白金からなる中間層を設けることにより、白金とイリジウムの混合層からなる電極接液部の保持が容易になり、また、電極を長期間使用して、電極接液部の白金とイリジウムの混合層が減耗したのちも、ある期間は被酸化性汚染物質の電解処理を継続することができる。本発明の電極の厚さに特に制限はないが、例えば、電極母体部の厚さを数mm、白金からなる中間層の厚さを1〜3μm、白金とイリジウムの混合層からなる電極接液部を0.01〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmとすることができる。白金とイリジウムの混合層の厚さが0.01μm未満であると、電極の耐久性が低く、電極の交換頻度が過大となるおそれがある。白金とイリジウムの混合層の厚さが1μmを超えると、電極の単価が高くなり、経済性が損なわれるおそれがある。
本発明の電極の製造方法に特に制限はないが、メッキにより製造した電極が、耐久性に優れ好ましい。メッキは、電解メッキ、無電解メッキのいずれでもよい。例えば、チタンを電極母体部として電気メッキにより製造する場合は、塩化白金を溶解したリン酸塩浴に電極母体部を浸漬し、温度50〜70℃、電流密度0.5〜1A/dmの条件でメッキ担持処理することにより、白金からなる中間層を形成し、さらに、塩化白金と塩化イリジウムの含水塩を溶解したリン酸塩浴を用いてメッキ担持処理を継続し、白金とイリジウムの混合層からなる電極接液部を形成することができる。
本発明方法において、使用する陰極に特に制限はなく、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、炭素などの公知の電極を用いることができる。
【0007】
本発明方法において、無機塩化物は水に溶解して塩素イオンを生成し、電解処理によって、塩素イオンは次式に示されるように次亜塩素酸イオンとなる。
Cl+2OH → ClO+HO+2e
被酸化性汚染物質が有機化合物である場合は、次亜塩素酸イオンは有機化合物と反応して、無害な二酸化炭素、水などに変換して、処理水の全有機体炭素量及び化学的酸素消費量(COD)を低下させる。被酸化性汚染物質が、アンモニア、ヒドラジンなどの無機化合物である場合は、次亜塩素酸イオンはこれらと反応して、無害な窒素ガスと水に変換する。本発明の電解処理用電極は、その接液部が触媒作用をも有するので、これらの反応は迅速に進行する。
例えば、次亜塩素酸イオンとメタノール、メチルエチルケトン、エタノールアミン、トルエン、フェノール、アニリン、尿素、アンモニア、ヒドラジンの反応は下記の式のように進行する。
CHOH + 3ClO → CO + 2HO + 3Cl
CHCOC + 11ClO → 4CO + 4HO + 11Cl
2HNCHCHOH + 13ClO
→ N + 4CO + 7HO + 13Cl
CH + 18ClO → 7CO + 4HO + 18Cl
OH + 14ClO → 6CO + 3HO + 14Cl
2CNH + 31ClO → N + 12CO + 7HO + 31ClCO(NH + 3ClO → N + CO + 2HO + 3Cl
2NH + 3ClO → N + 3HO + 3Cl
+ 2ClO → N + 2HO + 2Cl
【0008】
本発明方法において、無機塩化物が水に溶解して生ずる塩素イオンは、電気分解により次亜塩素酸イオンとなって被酸化性汚染物質を酸化して塩素イオンとなり、ふたたび電気分解により次亜塩素酸イオンとなるように、塩素イオンの形態と次亜塩素酸イオンの形態の間を循環し、1個の塩素イオンが複数回の反応に関与する。したがって、被酸化性汚染物質と共存する無機塩化物の量は、通常は上記の式に示される化学量論的な値よりも少ない量で十分である。被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を貯槽と電解反応槽の間を循環しつつ電解処理を行うようなプロセスにおいては、水中に含有される被酸化性汚染物質の種類、濃度や、電解反応槽への循環速度などの条件を考慮して、無機塩化物の最適存在量を決めることができる。
本発明方法において、電解処理条件に特に制限はないが、電極間距離2〜10mm、電流密度10〜30A/dmであることが好ましい。電極間距離が2mm未満であると、気泡やスケールなどが発生し、電圧上昇や電流短絡を生ずるおそれがある。電極間距離が10mmを超えると、必要とする電圧が高くなり、電力消費量の増大を招くおそれがある。電流密度が10A/dm未満であると、装置が大型化しすぎるおそれがある。電流密度が30A/dmを超えると、電極の寿命が短くなるおそれがある。
本発明方法においては、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極を陽極として電解処理を行うので、接液部が白金からなる電極を陽極として電解処理する場合に比べて、陽極における次亜塩素酸イオンの発生量が多く、被酸化性汚染物質を効果的に酸化分解することができる。また、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる電極は、電解処理に際してその表面が減耗しがたく、接液部が白金からなる電極と比較するとその表面減耗速度は30分の1ないし50分の1であり、長寿命を保って長期間にわたり電極を交換することなく電解処理を続けることができる。
【0009】
本発明方法においては、電解処理後の水を、さらに金属酸化物触媒と接触させることができる。電解処理後の水を金属酸化物と接触させることにより、電解処理後の水中に残留する被酸化性汚染物質を次亜塩素酸イオンと反応して完全に分解除去するとともに、電解処理後の水中に存在する過剰の次亜塩素酸イオンを分解して、処理水の水質を向上することができる。被酸化性汚染物質と次亜塩素酸イオンを含有する水が、金属過酸化物触媒と接触すると、上記の反応式などにより表される被酸化性汚染物質の分解反応が常温、常圧において急速に進み、被酸化性汚染物質が分解除去される。本発明方法に用いる金属過酸化物触媒としては、例えば、過酸化ニッケル、過酸化コバルト、過酸化銅、過酸化銀などを挙げることができる。これらの中で、過酸化ニッケルと過酸化コバルトを特に好適に使用することができる。これらの金属過酸化物触媒は、X型、Y型又はA型の合成ゼオライト、クリノプチロライト型又はモルデナイト型の天然ゼオライト、チタニア、α−アルミナ、γ−アルミナなどに担持させて使用することが好ましい。電解処理水を金属過酸化物触媒と接触させる方法に特に制限はなく、例えば、金属過酸化物触媒を充填した充填塔に通水することができる。
本発明方法によれば、酸化剤を使用することなく、被酸化性汚染物質を含有する水を常温、常圧で処理して、容易に化学的酸素消費量(COD)の低い良好な水質の処理水とすることができる。過剰に発生した次亜塩素酸イオンは、金属過酸化物触媒により容易に分解され、処理水中に残留しない。また、本発明の電極は、従来より用いられてきた白金メッキチタン電極に比べて、はるかに長寿命を保つので、電極の交換頻度を減じて、経済的に被酸化性汚染物質含有水を処理することができる。
【0010】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
図1は、本実施例に用いた電解処理装置の概略図である。試料水槽1と電解槽2を隣接して設け、電解槽には、幅4cm、高さ25cmの陽極3と陰極4を、極間距離を3mmとして設置している。陽極は、厚さ3mmのチタン板に厚さ1.8μmの白金層をメッキ担持処理してコートし、さらに厚さ0.2μmの白金とイリジウムの混合層をメッキ担持処理して設けたものである。陰極は、厚さ3mmのSUS316L板である。電流密度は、10A/dmである。試料水は、循環ポンプ5により電解槽に送り込まれ、電解処理された水はオーバフローして試料水槽に戻され、循環処理される。試料水槽中の水は、撹拌子6により撹拌される。
ブタノール4,000mg/リットル(CODMn2,500mg/リットル)及び塩化ナトリウム33,000mg/リットル(塩化物イオン20,000mg/リットル)を含有する水のpHを、水酸化ナトリウムを用いて10に調整して試料水とした。
この試料水1リットルを試料水槽に入れ、毎分110mlで循環させながら電解処理した。5時間処理後の試料水のCODMnは50mg/リットルとなり、CODMn除去率は98%であった。また、試料水中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、11,000mg/リットルであった。
電解処理後の試料水を、過酸化ニッケル触媒50mlと過酸化コバルト触媒50mlを2層に充填したカラムに、SV2h−1、30℃で通水したところ、カラムから流出する処理水のCODMnは1mg/リットル以下、次亜塩素酸ナトリウム濃度は1mg/リットルであった。
試料水槽に給水ポンプと抜き取りポンプを取りつけ、連続処理に切り替えた。ブタノールと塩化ナトリウムを含有し、pHを調整した試料水を200ml/hで試料水槽に供給するとともに、試料水槽より電解処理された試料水を200ml/hで抜き出して、触媒充填カラムに通水した。陽極の白金層と白金とイリジウムの混合層の合計の厚さは、2カ月後1.96μm、6カ月後1.94μm、12カ月後1.87μm、18カ月後1.80μm、24カ月後1.24μmであった。
この間、電解処理後の試料水のCODMnは50mg/リットル、次亜塩素酸ナトリウムの濃度は11,000mg/リットルであり、触媒カラム通水後の処理水のCODMnは1mg/リットル以下、次亜塩素酸ナトリウムの濃度は1mg/リットルで安定していた。
比較例1
陽極として、厚さ3mmのチタン板に厚さ2μmの白金層をメッキ担持処理してコートした、白金とイリジウムの混合層を有しない電極を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行った。
5時間処理後の試料水のCODMnは100mg/リットルとなり、CODMn除去率は96%であった。また、試料水中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、9,000mg/リットルであった。この電解処理後の試料水を、実施例1と同様にして触媒カラムに通水したところ、カラムから流出する処理水のCODMnは1mg/リットル、次亜塩素酸ナトリウム濃度は1mg/リットルであった。
実施例1と同様にして、連続処理に切り替えた。陽極の白金層の厚さは、2カ月後1.13μmとなり、3カ月後には0.62μmとなったので、試験を打ち切った。
実施例1と比較例1の結果から、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる陽極を用いることにより、電極接液部が白金からなる陽極を用いた場合に比べて、次亜塩素酸イオンの発生量が多く、試料水のCODMnがより低水準まで除去されること、及び、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる陽極は、電極接液部が白金からなる陽極よりもはるかに長寿命を保つことが分かる。また、電解処理後の試料水を過酸化物触媒を充填したカラムに通水することにより、CODMn成分はほぼ完全に除去され、過剰の次亜塩素酸ナトリウムも分解除去される。
実施例2
アンモニア性窒素1,800mg/リットル及び塩化ナトリウム12,000mg/リットルを含有する水のpHを、水酸化ナトリウムを用いて11に調整して試料水とした。
実施例1と同じ装置を用いて、この試料水1リットルを原水槽に入れ、毎分 110mlで循環させながら電解処理した。1.5時間処理後の試料水中のアンモニア性窒素の濃度は1mg/リットルとなり、アンモニア性窒素の除去率は100%であった。また、試料水中の亜硝酸性窒素と硝酸性窒素の合計は30mg/リットル以下であり、次亜塩素酸ナトリウムの濃度は3,000mg/リットルであった。
電解処理後の試料水を、過酸化ニッケル触媒50mlと過酸化コバルト触媒50mlを2層に充填したカラムに、SV2h−1、30℃で通水したところ、カラムから流出する処理水のアンモニア性窒素濃度は1mg/リットル以下、亜硝酸性窒素と硝酸性窒素の合計は3mg/リットル以下であり、次亜塩素酸ナトリウム濃度は1mg/リットルであった。
実施例2の結果から、アンモニアを含有する試料水を、電極接液部が白金とイリジウムの混合層からなる陽極を用いて電解処理することにより、水中のアンモニアが効果的に分解除去され、さらに電解処理された試料水を、過酸化物触媒を充填したカラムに通水することにより、アンモニアと過剰の次亜塩素酸ナトリウムがほぼ完全に除去されることが分かる。
【0011】
【発明の効果】
本発明方法によれば、酸化剤を使用することなく、被酸化性汚染物質を含有する水を常温、常圧で処理して、容易に化学的酸素消費量(COD)の低い良好な水質の処理水とすることができる。過剰に発生した次亜塩素酸イオンは、金属過酸化物触媒により容易に分解され、処理水中に残留しない。また、本発明の電極は、従来より用いられてきた白金メッキチタン電極に比べて、はるかに長寿命を保つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例に用いた電解処理装置の概略図である。
【符号の説明】
1 試料水槽
2 電解槽
3 陽極
4 陰極
5 循環ポンプ
6 撹拌子

Claims (3)

  1. 被酸化性汚染物質と無機塩化物を含有する水を電気分解する被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法において、電極母体部に白金からなる厚さを1〜3μmの中間層をメッキ担持処理し、さらにその表面に白金とイリジウムからなる厚さ0 . 01〜1μmの混合層をメッキ担持処理してなる電極接液部を陽極として電気分解し、電解処理後の水を金属過酸化物触媒と接触させることを特徴とする被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法。
  2. 被酸化性汚染物質が、有機化合物である請求項1記載の被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法。
  3. 被酸化性汚染物質が、アンモニア又はヒドラジンである請求項1記載の被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法。
JP11654699A 1999-04-23 1999-04-23 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極 Expired - Fee Related JP3601673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11654699A JP3601673B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11654699A JP3601673B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000301153A JP2000301153A (ja) 2000-10-31
JP3601673B2 true JP3601673B2 (ja) 2004-12-15

Family

ID=14689802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11654699A Expired - Fee Related JP3601673B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3601673B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4020787B2 (ja) * 2001-04-27 2007-12-12 三洋電機株式会社 水処理装置
JP4000508B2 (ja) 2001-10-22 2007-10-31 株式会社オメガ 廃液又は排水の処理方法
EP1889317B1 (en) * 2005-05-06 2017-09-06 Ohio University Electrocatalysts and additives for the oxidation of solid fuels
JP4837956B2 (ja) * 2005-08-22 2011-12-14 株式会社日立プラントテクノロジー 汚泥の電解処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000301153A (ja) 2000-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4671743B2 (ja) アンモニア性窒素含有廃水の電解処理方法及び装置
Garcia-Segura et al. Electrocatalytic reduction of nitrate: Fundamentals to full-scale water treatment applications
JP4003016B2 (ja) 窒素化合物含有水の処理方法
JP3716042B2 (ja) 酸性水の製造方法及び電解槽
JP4473456B2 (ja) 浄水プロセス
JP4040028B2 (ja) 有機物と窒素化合物を含む被処理水の処理方法及び処理システム
JP2002317287A (ja) 過酸化水素製造用電解槽及び過酸化水素製造方法
US6984326B2 (en) Nitrogen treating method and nitrogen treating system
JP2007105673A (ja) 硝酸性窒素を含む排水の処理方法及び処理装置、並びに該排水処理用電解槽
JP3601673B2 (ja) 被酸化性汚染物質含有水の電解処理方法及び電解処理用電極
JP3982500B2 (ja) 有機化合物含有排水の処理方法および装置
JP2007061681A (ja) 硝酸性窒素を含む排水の処理方法及び処理装置、並びに該排水処理用電解槽
US3582485A (en) Water purification
Lin et al. Electrochemical nitrite and ammonia oxidation in sea water
JPH08155463A (ja) アンモニア性窒素、硝酸性窒素及び/又は亜硝酸窒素の分解方法及び装置
JP3788688B2 (ja) 酸化態窒素含有水の電解処理方法と装置
JP3988473B2 (ja) 被酸化性物質含有水の処理方法
KR100545306B1 (ko) 질산성 폐수의 전기 화학적 처리 방법
JPH1110160A (ja) 電解酸化水処理方法
JP4011197B2 (ja) エタノールアミン含有水の処理方法
JP2006272060A (ja) 硝酸性窒素を含む排水の連続的処理方法及び装置
KR100616134B1 (ko) 자체 pH-조정조를 구비하는 암모니아 전해장치와 이를 이용한 암모니아 전해 분해방법
JP4140057B2 (ja) 窒素化合物含有排水の電解処理方法
JP2745278B2 (ja) 貴金属シアン浴めっき廃水及び水洗水の処理方法
JPH10230291A (ja) 水の生物学的脱窒方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081001

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091001

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121001

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees