JP3600827B2 - 首振りカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体の位置を検知する測距手段を有した首振りカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、人の顔の画像情報を元に本人であるか否かを自動的に認証する認証システムの開発や物体の特定部位を自動的に認識する認識システム等の開発が進められている。これらのシステムではその認証または認識に必要な画像情報の情報量が多い方が誤判断を防ぐため、カメラ方向を人物の顔や物体の特定部位に向けて画面に大きくフレーミングする必要がある。
【0003】
そして、それを自動的におこなうには、人物の顔や物体の特定部位を自動的にフレーミングして撮影する方法が必要である。
【0004】
その方法としてはカメラ等のオートフォーカスに用いられる光学式の発光素子および受光素子を利用した測距センサー用い、撮影するための撮影部が前記の測距センサーと連動してパンまたはチルト方向に撮影方向を変え、この測距センサーによる距離情報の変化から人物の顔の位置を探し出して撮影部によって撮影する自動フレーミング機能を持った首振りカメラが考えられる。
【0005】
このような撮影方向を変えるカメラには、通常全体を外装カバーで覆うために前面に透明カバーを用いているものが多く、その形状は円弧面形状または球面形状をしている場合が多い。これは撮影方向が変化しても透明カバーでの光の屈折の影響を一定にして、撮影された画像の歪みがパンチルト動作によって変化するのを無くすためや、前面カバーを小さくできるので全体の外装カバーが小さくなるためである。
【0006】
しかし、ここで次のような問題が生じた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すように、撮影方向と略同一方向に向けられる発光素子5及び受光素子6は撮影レンズ3とは異なる位置に配置しなければならないため、測距方向Dに向かって発光素子から発せられる赤外光は透明前面カバー2bの斜めの部分を通過して行く。この時、赤外光の一部が前面の透明カバーに反射して反射光Rとなり、方向を変えて受光素子6に入光してしまう。
【0008】
このため、この反射して受光素子に入光する一部の赤外光が受光素子の目的物からの反射光に対してノイズ成分となって測距性能の誤差につながり、しいてはカメラ方向を人物の顔や物体の特定部位に正確に向けることができなくなる要因となっていた。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
上記問題を解決するために本発明は、被写体を撮影するための撮影手段と、発光手段と受光手段とを有し被写体との距離を測定する測距手段と、前記発光手段と前記受光手段の少なくとも一方に設けられた遮光フードと、前記撮影手段と前記測距手段と前記遮光フードとを一体に回動させて前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向を変更する方向変更手段と、前記撮影方向に設けられた光透過材料からなるカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は前記回動の回動軸を中心にした円弧形状であるとともに、前記遮光フードは前記カバー部材近傍まで形成されていること首振りカメラである。
【0010】
これにより、撮影方向及び測距方向がいかなる方向に変更されても、遮光フードとカバー部材の間は近接した状態で一定の間隔に保たれるので、遮光効果を一定に保つことができる。
【0011】
ここで撮影方向及び測距方向がパン方向及びチルト方向に変更が可能であっても、前記カバー部材は前記パン方向及び前記チルト方向の回動軸交差位置を中心とした球面形状とすることで、撮影方向及び測距方向がパン方向及びチルト方向のいかなる方向に変更されても、遮光フードとカバー部材の間は近接した状態で一定の間隔に保つことができ、上記同様に遮光効果を一定に保つことができる。
【0012】
さらに前記撮影手段は前記発光手段と前記受光手段の間に設けられ、前記発光手段と前記受光手段との間隔は前記遮光フードが前記撮影手段の撮影画角範囲を妨げない位置で最小間隔であることで、全体構成がコンパクトになり首振りカメラ全体形状を最小にすることが可能となる。
【0013】
さらにまた、前記遮光フードは前記カバー部材近傍形状が前記円弧形状又は前記球面形状に沿った形状としたり、その形状を筒形状としたりすることで効果的な遮光が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を、人物の顔を自動的にフレーミングする首振りカメラに適用した実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、図示しない壁面には人が出入可能なドア33が具設されている。ドア33の近傍(左側)には、ドア33の前に立った人物Pの顔を撮影する首振りカメラ(以下、カメラと略称する。)1が配置されている。カメラ1の上側には、人物Pにカメラ1の方向に顔を向けるよう指示するステッカ35が壁面に貼付されている。また、ドア33の前の床面には、カメラ1が人物Pの顔を撮影可能な認証エリア34が矩形状に画成されている。認証エリア34の床面には、認証エリア34内にいる人物Pを検出可能な圧力スイッチ(図4の符号31参照)が埋設されている。カメラ1で撮影された人物Pの顔の画像情報は、図示しないインターフェースを介してパーソナルコンピュータ等の図示しないホスト部へ送出される。ホスト部では、人物Pの顔の特徴量等のデータを抽出するために人物Pの顔の画像情報についての処理がなされ、ホスト部のデータベースに蓄積された人物Pの特徴量と一致する場合にドア33が開錠される。
【0015】
図2に示すように、カメラ1は、後述するカメラ部本体を覆うヘルメット状の本体カバー2aと、本体カバー2aの前方開口部を覆う半球状の前面カバー2bとを備えている。本体カバー2aには、例えば、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等の材質を用いることができ、前面カバー2bには、例えば、光透過材料であるPC(ポリカーボネート)等の材質を用いることができる。そして、前面カバー2bは、後述するパン方向支持軸10とチルト方向支持軸11の夫々の軸中心の交差位置を中心とした球面形状となっている。
【0016】
図3に示すように、カメラ部本体は、カメラ部本体を支持し雲台として機能する板金製の第1フレーム7を有している。第1フレーム7は、中央部が矩形板状とされており、(カメラ部本体の)正面側の中央部に上方に折り曲げられた突起を有している。この突起の正面側には、赤外線を発光(投光)する赤外LED14が固定されている。一方、第1フレーム7の突起とは反対側(背面側)の中央部からは、上方に断面L字状の支持部材が延出されている。
【0017】
第1フレーム7の中央部で突起の近傍、及び、支持部材の正面側には、樹脂製の第2フレーム8をパン方向(水平方向)に回動可能に支持するパン方向支持軸10がそれぞれ上下方向に突設されており、パン方向支持軸10は、第1フレームの中央部及び支持部材で軸支されている。第2フレーム8は、正面側から見たときに、正面側中央を原点とした上下部が切り欠かれた概ね四角形の形状を有している。
【0018】
第2フレーム8の内側には、樹脂製で板状の第3フレーム9が配置されている。第3フレーム9の正面側中央部には、人物Pの顔を撮影するための撮影レンズ3の焦点位置に配置され、画像をフレーム転送又はインターライン転送によりビデオ出力するCCD等の撮像素子4が固定されている。撮影レンズ3には、光学系内に挿入されるIR(赤外線)カットフィルタを欠いた固定焦点レンズが用いられている。
【0019】
また、第3フレーム9の正面側には、撮影レンズ3の両側に、3mm程度の赤外スポット光を発光する円柱状の発光素子5と、発光素子5からの反射赤外光を受光する円柱状の受光素子6とが固定されている。そして、発光素子5と受光素子6には筒状の遮光フード5a、6aが装着されており、この遮光フードは前面カバー2b近傍まで形成されて、先端が前面カバーの曲面に沿った形状となっている。そして発光素子5、撮影レンズ3(撮像素子4を含む。以下、同じ。)及び受光素子6は、略水平方向に直線状に、かつ、同一方向に配設されている。発光素子5と受光素子6とは、アクティブ方式の測距ユニットを構成しており、測距ユニットの測距可能距離は約5m以内とされている。
【0020】
発光素子5及び受光素子6の筒胴外周側面からは、それぞれ撮像素子4の反対側に略水平方向に、第3フレームを第2フレームに対してチルト方向(垂直方向)に回動可能に支持するチルト方向支持軸11が突設されている。これらのチルト方向支持軸11は、同軸線上にあり、第2フレームに軸支されている。発光素子5及び受光素子6のチルト方向支持軸11の突設位置は、垂直方向で第2フレームに最も近い位置で、第3フレームに固定された全ての部材に対して垂直方向での重心位置(正面側から見たときに発光素子5及び受光素子6を上下に均等に2分する直径位置)にあたると共に、第3フレームに固定された全ての部材に対して奥行き方向での重心位置にあたる位置とされている。
【0021】
第3フレーム9の裏面側で中央からやや発光素子5寄りの位置からは、第3フレーム9とほぼ同じ厚さの板材がカメラ部本体の背面方向に突設されている。この板材の中央部には長穴が形成されている。また、第3フレーム9の裏面側には、撮像素子4の作動を制御するCCD作動制御回路及び後述するようにカメラ部本体を制御する制御回路(図4の符号20参照)の制御基板がマウントされている。なお、制御基板からはリード線が導出されており、上述したホスト部との接続を確保するために本体カバー2aの背面側に配置された図示しないコネクタ部に接続されている。
【0022】
第2フレーム8の一側(発光素子5側)からは、断面略く字状のモータ固定板が背面方向へ延出されている。モータ固定板の先端部には、第3フレーム9を略垂直方向にチルト駆動させるためのステッピングモータ(以下、チルトモータという。)12が、チルトモータ12から延出された円柱状の2本の固定支柱12bを介してねじ止め固定されている。チルトモータ12のモータ軸には、略L字状の駆動レバー12aが嵌着されている。駆動レバー12aの先端部は、上述した第3フレーム9の板材の長穴に挿入されている。
【0023】
一方、第1フレーム7の中央部の裏面側(底面側)には、第2フレーム9を略水平方向にパン駆動させるためのステッピングモータ(以下、パンモータという。)13が、パンモータ13から延出された図示しない円柱状の2本の固定支柱を介してねじ止め固定されている。パンモータ13のモータ軸には、略L字状の駆動レバー13aが嵌着されている。駆動レバー13aの先端部は、撮影レンズ3と受光素子6とのほぼ中間点位置に対応する第2フレーム9の位置に形成されたU字状切り欠きに挿入されている。
【0024】
従って、第3フレーム9はチルト方向支持軸11で第2フレーム8に対してチルト方向に回動可能に軸支され、第2フレーム8はパン方向支持軸10で第1フレーム7に対して回動可能に軸支されているので、第3フレーム9に固定された発光素子5、撮影レンズ3及び受光素子6は、パンモータ13及びチルトモータ12の駆動により、水平及び垂直方向に一体に方向(向き)を変更可能な構造とされている。なお、チルトモータ12及びパンモータ13には、本例でのステッピングモータの代わりに駆動レバー12a、13aを半周(180°)未満回動させる回動位置センサー付きのメータを用いても良い。
【0025】
図4に示すように、カメラ部本体は、チルトモータ12及びパンモータ13の駆動、並びに、発光素子5、受光素子6及び発光LED14の赤外線の発光・受光を制御する制御回路20を有している。制御回路20は、CPU、RAM、ROM及びインターフェースを内蔵したマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)21、マイコン21からのH(ハイ)レベル信号により発光素子5を発光させるドライバ25、演算回路を有し受光素子6で受光した赤外反射光を光電変換して被写体までの距離を測距する測距デバイス22、マイコン21からのH(ハイ)レベル信号により赤外LED14を発光させるドライバ26、及び、チルトモータ12、パンモータ13を正逆転の双方向に駆動するドライバ28、29を含んで構成されている。マイコン21は測距デバイス22に接続されており、測距デバイス22は受光素子6に接続されている。また、マイコン21はドライバ25、26に接続されており、ドライバ25、26はそれぞれ発光素子5、発光LED14に接続されている。更に、マイコン21は、ドライバ28、29に接続されており、ドライバ28はパンモータ13に、ドライバ29はチルトモータ12にそれぞれ接続されている。なお、マイコン21は上述した圧力スイッチ31にも接続されている。
(動作)
次に、フローチャートを参照して、本実施形態のカメラ1の動作について説明する。なお、マイコン21は既にROMに記憶されたプログラムや後述する設定値等のデータのRAMへの展開を行う初期処理を終了しており、カメラ部本体の撮像素子4を人物Pの顔に向かせてフレーミングし撮像するためのフレーミングルーチンが実行可能な状態にあるものとする。
【0026】
図5に示すように、このフレーミングルーチンでは、まずステップ102において、圧力スイッチ31がオン状態となるまで待機する。圧力スイッチ31がオン状態となると、次のステップ104において、ドライバ28、29にパンモータ13及びチルトモータ12を駆動させ、カメラ部本体(測距ユニット)が測距方向の初期位置の方向を向くように移動させ、パンモータ13及びチルトモータ12の駆動を停止させる。
【0027】
図6に示すように、測距ユニットの測距方向Dは、パン方向(水平方向)及びチルト方向(垂直方向)で測距許容範囲S内に規制されている。測距許容範囲Sは、パンモータ13及びチルトモータ12の可動範囲に依存している。なお、図6に示す測距許容範囲Sは、人物Pの位置における測距ユニットの測距範囲を模式的に示したものである。初期位置(初期方向)SOは、この測距許容範囲Sのチルト方向下端かつパン方向一端部の位置とされている。測距許容範囲Sのチルト方向下端は、測距ユニットの測距可能距離の限界において床面より上方の位置、換言すれば、測距可能距離が床面までの距離より短くなるように設定されている。初期位置SOは、測距許容範囲S内において、水平方向では、人物P(又は人物P’)が存在しない位置に設定されており、垂直方向では、人物P(又は人物P’)が存在する位置に設定されている(図1も参照)。
【0028】
次のステップ106では、ドライバ25にHレベル信号を出力して発光素子5を点灯させる。これにより、受光素子6は人物P(又は人物P’)で反射した赤外反射光を受光可能な状態となる。
【0029】
次のステップ108では、ドライバ28にパンモータ13を駆動させて、測距方向Dをパン方向(図6の矢印A方向)に移動させる。これにより、測距方向Dは、チルト方向を初期位置のままとして、初期位置SOからパン方向にパン方向終端位置SEまで移動することになる。パン方向終端位置SEは、認証エリア34を挟んだ初期位置SOの反対側で人物Pが存在しない位置に設定されている。
【0030】
次にステップ110において、受光素子6で受光した信号に変化があるか、換言すれば、人物Pの一側PAや他端PBを捉えたか否かを判断する。測距デバイス22は、受光素子からの電圧により被写体までの距離を測距しており、図6に示すように、人物Pの一側PA、人物Pの他端PB、人物Pよりも遠方に位置している人物P’の端部(図示せず)を含むパン動作中の各測距方向Dでその測距情報(距離情報)をマイコン21に出力している。このため、マイコン21は被写体を捉えた位置、すなわち、人物Pの一側PAや他端PBを判断することができる。
【0031】
ステップ110での判断が否定のときは、ステップ114へ進み、肯定のときは、次のステップ112において、初期位置SOから信号変化のあったところ(人物Pの一端PAや他端PB)までドライバ28がパンモータ13に出力したパルス数の値及びそこでの測距デバイス22からの測距情報をRAMに記憶する。
【0032】
次にステップ114では、測距方向Dがパン方向終端位置SEに到達したか否かを、ドライバ28がパンモータ13に出力するパルス数が予め定められたパルス数となったか否かにより判断する。否定判定のときは、ステップ108に戻りパンモータ13のパン駆動を続行させ、肯定判定のときは、次のステップ116においてパンモータ13の駆動を停止させる。次いで、ステップ118では、ステップ112で記憶した距離情報を読み出し、カメラ1に最も近い被写体(人物P)を選択する。
【0033】
次のステップ120では、ステップ112で記憶した人物Pの一側PA及び他側PBまでのパルス数の値を読み出し、その中間のパルス数の値{(PAまでのパルス数+PBまでのパルス数)/2}を演算して、演算されたパルス数の位置(方向)を人物Pの体軸位置(体軸方向)PCとする。初期位置SOからパン方向終端位置SEまでドライバ28がパンモータ13へ出力するパルス数は一定であり、初期位置SOから体軸位置PCまでのパルス数は演算されているので、前者から後者を減算することで、測距ユニットの測距方向Dをパン方向終端位置SEから体軸位置PCに向かせるためのパルス数を演算することができる。ステップ122では、このように演算されたパルス数分、パンモータ13を逆転駆動させて測距方向Dを体軸位置PCに向かせ、パンモータ13の駆動を停止させる。
【0034】
従って、測距ユニットは、測距許容範囲Sの下端を水平方向に、パンモータ13の正転駆動により、初期位置SOから人物P、P’を通過してパン方向終端位置SEまで向き、パン方向終端位置SEで一旦停止した後、パンモータ13の逆転駆動により、体軸位置PCを向くこととなる。
【0035】
ステップ124では、測距ユニットが体軸位置PCから上方(図6の矢印B方向)を向くようにドライバ29にチルトモータ12を駆動させ、次のステップ126において、信号変化があるか否かを判断する。すなわち、図6に示すように、測距ユニットを体軸位置PCから上方に向かせると、人物Pの頭部端(頭の頂部)PDで信号変化が得られるが、ステップ126では、この信号変化で測距方向Dが頭部端PD越えたか否かを判断する。
【0036】
ステップ126で否定判断のときは、ステップ128において、体軸位置PCでの測距許容範囲S内の終端(上端位置)となる体軸チルト方向終端位置SCまで駆動させたか否かを判断し、ステップ128での判断が否定のときは、測距方向Dを更に上方に向かせるためにステップ124へ戻る。なお、測距許容範囲Sの上端位置は、身長がおよそ2.5mを超える人は存在しないことやカメラ1の垂直(高さ)方向の設置位置を考慮して設定することができる。ステップ128での判断が肯定のときは、人物Pが移動したと考えられるので、次のステップ130において、圧力スイッチ31がオン状態か否かを判断する。ステップ130で肯定判断のときは、人物Pが認証エリア34内に存在するものの、人物Pが移動したためにこのままフレーミングルーチンを続行しても人物Pの顔のフレーミングを正確には得られないものとして、再度ステップ104へ戻り、ステップ130で否定判断のときは、人物Pが認証エリア34内に存在しないので、フレーミングルーチンを終了する。
【0037】
一方、ステップ126での判断が肯定のときは、測距方向Dが人物Pの頭部端PD越えたので、ステップ132において、チルトモータ12のチルト駆動を停止させると共に、発光素子5を消灯させる。次いでステップ134でチルトモータ12を逆転駆動させ、次のステップ136において、ドライバ29が予め設定された所定パルス数をチルトモータ12に出力したか否かを判断する。本実施形態のカメラ1ように人の顔のフレーミングを行う場合に、体軸位置PCの上方の頭部端PDが既知のときには、人の顔のサイズは大凡決められているので、頭部端PDから例えば15cm程度の下方の位置を人物Pの顔の中心PEと考えることができる。ステップ136では、測距方向Dが人物Pの顔の中心PEに向いたか否かを判断するために、チルトモータ12にこの15cm程度に相当する所定パルス数が出力されたか否かを判定する。
【0038】
ステップ136で否定判定のときは、チルトモータ12の逆転駆動を続行するためにステップ134へ戻り、肯定判断のときは、ステップ138において、チルトモータ12の逆転駆動を停止させる。
【0039】
従って、測距ユニットは、測距許容範囲Sの下端の体軸位置PCから垂直方向に、チルトモータ12の正転駆動により、人物Pの頭部端PDを通過して一旦停止した後、チルトモータ12の逆転駆動により、人物Pの顔の中心PEを向くこととなる。撮像素子4は、第3フレーム9上に測距ユニットに挟まれて略水平方向に直線状に、かつ、同一方向に配置されているので、測距ユニットが人物Pの顔の中心PEを向くことで、図6に示すように、人物Pの顔の中心PEを中心とした画角VAで人物Pの顔をフレーミングしている。
【0040】
次にステップ140では、暗い場所でも撮影可能なように発光LED14を点灯させ、次のステップ142でフレーミングの完了をホスト部へ報知するフレーミング完了信号を出力して、フレーミングルーチンを終了する。これにより、ホスト部は、撮像素子4からの画像を取り込み、上述したように、人物Pの顔の特徴量等のデータを抽出する画像処理を行い、ホスト部のデータベースに蓄積された人物Pの特徴量と一致する場合にドア33を開錠する。
(作用等)
次に、本実施形態のカメラ1の作用等について図7を参照して説明する。
【0041】
図7は図2における撮影レンズ3の中心軸を含む水平方向のY方向矢視部分断面図である。
【0042】
図7において、発光素子5が発光した赤外光線は測距方向Dに向かって進むが、光透過材料からなる前面カバー2bを通過する際にその一部が前面カバー2bの内側面で反射して反射光線Rとなる。反射光線Rは前面カバー2bとの反射角に応じた方向に進むが、遮光カフード5aによって遮光されるのでこの反射光線Rが受光素子6に入射することは無く、受光素子は目的物からの反射光のみを受光できるので測距が正確に行なわれ、しいてはカメラ方向を人物の顔や物体の特定部位に正確に向けることがでる。
【0043】
前面カバー2bは、パン方向支持軸10とチルト方向支持軸11の夫々の軸中心の交差位置を中心とした球面形状となっているので、測距方向Dがその可動範囲内でいかなる方向に向いても前面カバー2bとの入射角度は変わらないので、測距方向に関係無く一定の遮光効果が得られる。
【0044】
遮光フード5aは測距方向Dと前面カバー2bの曲率とからなる赤外光線の入射角に応じた反射を遮光する位置まで形成すれば良いが、反射面での乱反射による拡散光も発生するので、可動部がパンチルト動作しても前面カバー2bに当接しない近傍位置まで形成されている必要がある。また、遮光効果を上げる為に、遮光フード形状は前面カバー2b近傍が前面カバー2bの曲面に沿った形状であり、また全体が筒形状であることが望ましい。
【0045】
また、遮光フード6aは、前記乱反射で遮光フード5aから洩れた拡散光や、前面カバー2bの厚みの外側面で反射した反射光が受光素子6に入光するのを防止する為に有効である。
【0046】
そしてまた、遮光フード5a、6aは撮像部の撮影画角範囲Wを妨げない位置で遮光フード5a、6aの間隔を最小にすることで、上記遮光効果を維持しながらカメラ全体形状を最小にすることができる。
【0047】
なお、本実施形態では、人物の顔をフレーミングして撮影する例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、物の特定の部位をフレーミングして撮影するカメラにも適用できることは論を待たない。また、発光手段及び受光手段を有した追尾カメラにも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の首振りカメラの配置位置を模式的に示す外観斜視図である。
【図2】実施形態の首振りカメラの外観斜視図である。
【図3】実施形態の首振りカメラのカメラ部本体の概略構成を示す外観斜視図である。
【図4】実施形態の首振りカメラの制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態の首振りカメラの制御回路のマイコンが実行するフレーミングルーチンのフローチャートである。
【図6】実施形態の首振りカメラの測距方向及び測距許容範囲を模式的に示す説明図である。
【図7】図2における撮影レンズ3の中心軸を含む水平方向のY方向矢視部分断面図である。
【図8】解決しようとする課題を説明する図であり、図7と同様の部分断面図である。
【符号の説明】
1 首振りカメラ
2b 前面カバー
3 撮影レンズ(撮影手段の一部)
4 撮像素子(撮影手段の一部)
5 発光素子(測距手段の一部)
5a 遮光フード
6 受光素子(測距手段の一部)
6a 遮光フード
9 第3フレーム(基材)
11 チルト方向支持軸(回転軸)
12 チルトモータ(方向変更手段の一部)
13 パンモータ(方向変更手段の一部)
20 制御回路(測距手段の一部、方向変更手段の一部)
22 測距デバイス(測距手段の一部)
Claims (6)
- 被写体を撮影するための撮影手段と、発光手段と受光手段とを有し被写体との距離を測定する測距手段と、前記発光手段と前記受光手段の少なくとも一方に設けられた遮光フードと、前記撮影手段と前記測距手段と前記遮光フードとを一体に回動させて前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向を変更する方向変更手段と、前記撮影方向に設けられた光透過材料からなるカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は前記回動の回動軸を中心にした円弧形状であるとともに、前記遮光フードは前記カバー部材近傍まで形成されていることを特徴とする首振りカメラ。 - 前記遮光フードは前記カバー部材近傍形状が前記円弧形状に沿った形状であることを特徴とする請求項1に記載の首振りカメラ。
- 前記方向変更手段はパン方向及びチルト方向に方向変更が可能であり、前記カバー部材は前記パン方向及び前記チルト方向の回動軸の夫々の交差位置を中心とした球面形状であることを特徴とする請求項1に記載の首振りカメラ。
- 前記遮光フードは前記カバー部材近傍形状が前記球面形状に沿った形状であることを特徴とする請求項3に記載の首振りカメラ。
- 前記遮光フードは筒形状であることを特徴とする請求項1又は3に記載の首振りカメラ。
- 前記撮影手段は前記発光手段と前記受光手段の間に設けられ、前記発光手段と前記受光手段との間隔は前記遮光フードが前記撮影手段の撮影画角範囲を妨げない位置で最小間隔であることを特徴とする請求項1又は3に記載の首振りカメラ。
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