JP2003255219A - 自動フレーミングカメラ - Google Patents

自動フレーミングカメラ

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JP2003255219A
JP2003255219A JP2002056728A JP2002056728A JP2003255219A JP 2003255219 A JP2003255219 A JP 2003255219A JP 2002056728 A JP2002056728 A JP 2002056728A JP 2002056728 A JP2002056728 A JP 2002056728A JP 2003255219 A JP2003255219 A JP 2003255219A
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JP2002056728A
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Yoshito Umeda
義人 梅田
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Nisca Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止状態の被写体を探し出し自動的にフレー
ミングして撮影する自動フレーミングカメラを提供す
る。 【解決手段】 パンモータ及びチルトモータで一方向の
測距が可能な測距ユニット(発光素子、受光素子)の測
距方向Dが変更され(S108〜116)、測距ユニッ
トからの信号変化で静止状態の人物Pが探し出される
(S118〜122)。そして、チルトモータにより探
し出された人物Pの顔の中心に撮像素子の撮影方向Dが
向けられて画角の中心に人物の顔の中心がフレーミング
されて(S124〜138)、撮像素子で人物の顔が撮
影される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動フレーミングカ
メラに係り、特に、静止状態の被写体を探し出して自動
的にフレーミングする自動フレーミングカメラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、人の顔の画像情報を元に本人であ
るか否かを自動的に認証する認証システムの開発や物体
の特定部位を自動的に認識する認識システム等の開発が
進められている。これらのシステムでは、認証又は認識
に必要な画像情報の情報量が多ければ誤判断を防ぐこと
ができるので、被写体となる人物の顔や物体の特定部位
をフレーミングした画像が必要となる。このフレーミン
グを自動的に行うには、人物や物体にカメラの撮影方向
を向け、人物の顔や物体の特定部位を捉えて撮影する必
要がある。
【0003】その方法として、例えば、特開平2001
−43381号公報には、人物を含む画像を連続的に入
力して時間的に連続する複数の画像間の差分画像を生成
し、人物の肩及び頭頂部の位置を基準に輪郭を設定し
て、顔等の人物領域を抽出する技術が開示されている。
この技術によれば、画像移動前と画像移動後の差分に対
して輪郭抽出を行って人物の顔等へカメラの撮影方向を
変更することができる。
【0004】また、特開平9−289609号公報に
は、被写体が発する音声方向にカメラを向ける技術が開
示されている。この技術によれば、音声方向に自動的に
カメラを向けることができるので、音声を発出する人物
等を撮影することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2001−43381号公報の技術では、画像を取得し
ながら高速で人物領域を抽出する画像処理を行う必要が
あるので、高速な画像処理機能が必要となり低コストの
システムには不向きである。また、画像処理機能の性能
によっては人物領域の抽出までに時間を要してしまう。
更に、移動前後の差分を得ているので、静止状態の被写
体への適用は難しい。
【0006】また、特開平9−289609号公報の技
術では、音声を発生しない物体に対しての使用や野外の
ような騒音のあるところでの使用は難しい。更に、音に
よる方向の検知は音の反射の問題や音の指向性の精度の
問題から、人物領域を正確にフレーミングして撮影する
手段として用いるには不向きである。
【0007】本発明は、上記問題点を解決すると共に、
静止状態の被写体を探し出し自動的にフレーミングして
撮影する自動フレーミングカメラを提供することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様は、被写体を撮影するための撮
影手段と、一方向の距離を測距する測距手段と、前記撮
影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向とを一体に
変更する方向変更手段とを備え、前記方向変更手段によ
り前記測距方向を変更して前記測距手段による距離情報
の変化から静止状態の被写体を探し出し、この探し出し
た被写体に前記方向変更手段により前記撮影手段の撮影
方向を向けて撮影することを特徴とする。
【0009】本態様の自動フレーミングカメラは、被写
体を撮影するための撮影手段と、一方向の距離を測距す
る測距手段と、撮影手段の撮影方向と測距手段の測距方
向とを一体として変更する方向変更手段とを備えてい
る。本態様では、一方向の測距が可能な測距手段の測距
方向が方向変更手段により変更され、測距手段による距
離情報の変化から静止状態の被写体が探し出される。そ
して、方向変更手段により探し出された被写体に撮影手
段の撮影方向が向けられ、撮影手段により被写体の撮影
が行われる。本態様によれば、方向変更手段で測距方向
が変更され測距手段による測距情報の変化から静止状態
の被写体が探し出され、方向変更手段で被写体に撮影手
段の撮影方向が向けられて被写体が撮影されるので、静
止状態の被写体の画像を得ることができると共に、得ら
れた画像には被写体がフレーミングされているので、フ
レーミングのための画像切り出し等の画像処理が不要な
ことから高速化、低コスト化を図ることができる。
【0010】また、上記課題を解決するために、本発明
の第2の態様は、被写体を撮影するための撮影手段と、
一方向の距離を測距する測距手段と、前記撮影手段の撮
影方向と前記測距手段の測距方向とを一体として変更す
る方向変更手段とを備え、前記方向変更手段により前記
測距方向を変更して距離情報を取得し、この距離情報に
よる最も近い被写体に合わせて前記方向変更手段により
前記撮影手段の撮影方向を向けて撮影することを特徴と
する。
【0011】本態様では、一方向の測距が可能な測距手
段の測距方向が方向変更手段により変更され、測距手段
から距離情報が取得される。そして、この距離情報によ
る最も近い被写体に合わせて方向変更手段により撮影手
段の撮影方向が向けられ、撮影手段により被写体の撮影
が行われる。本態様によれば、複数の被写体が存在する
場合でも、最も自動フレーミングカメラに近い静止状態
の被写体が撮影手段で撮影されるので、被写体を特定す
る(探し出す)ことが可能となると共に、最も近い被写
体を撮影対象の被写体と特定するので、被写体の検出が
簡素化され自動フレーミングカメラの小型化及び低コス
ト化を図ることができる。このとき、取得した距離情報
の変化の量を比較して、最も変化の量の大きい距離情報
に対応する被写体を撮影対象の被写体とするようにして
もよい。
【0012】上記第1乃至第2の態様において、測距手
段を、赤外線の光スポット発光素子と受光素子とを有し
て構成すれば、暗いところでも被写体を探し出すことが
できると共に、赤外線の光スポットの径を小さくするこ
とで、被写体の輪郭のぼけが防止され撮影手段による被
写体のフレーミングの誤差を小さくすることができる。
また、撮影手段を赤外線領域でも撮影可能にすれば、被
写体を暗いところでも撮影することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明
を、人物の顔を自動的にフレーミングする自動フレーミ
ングカメラに適用した実施の形態について説明する。
【0014】(構成)図1に示すように、図示しない壁
面には人が出入可能なドア33が具設されている。ドア
33の近傍(左側)には、ドア33の前に立った人物P
の顔を撮影する自動フレーミングカメラ(以下、カメラ
と略称する。)1が配置されている。カメラ1の上側に
は、人物Pにカメラ1の方向に顔を向けるよう指示する
ステッカ35が壁面に貼付されている。また、ドア33
の前の床面には、カメラ1が人物Pの顔を撮影可能な認
証エリア34が矩形状に画成されている。認証エリア3
4の床面には、認証エリア34内にいる人物Pを検出可
能な圧力スイッチ(図4の符号31参照)が埋設されて
いる。カメラ1で撮影された人物Pの顔の画像情報は、
図示しないインターフェースを介してパーソナルコンピ
ュータ等の図示しないホスト部へ送出される。ホスト部
では、人物Pの顔の特徴量等のデータを抽出するために
人物Pの顔の画像情報についての処理がなされ、ホスト
部のデータベースに蓄積された人物Pの特徴量と一致す
る場合にドア33が開錠される。
【0015】図2に示すように、カメラ1は、後述する
カメラ部本体を覆うヘルメット状のケーシング2aと、
ケーシング2aの前方開口部を覆う半球状のフード2b
とを備えている。ケーシング2aには、例えば、ABS
(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等の材質を用
いることができ、フード2bには、例えば、PC(ポリ
カーボネート)等の材質を用いることができる。
【0016】図3に示すように、カメラ部本体は、カメ
ラ部本体を支持し雲台として機能する板金製の第1フレ
ーム7を有している。第1フレーム7は、中央部が矩形
板状とされており、(カメラ部本体の)正面側の中央部
に上方に折り曲げられた突起を有している。この突起の
正面側には、赤外線を発光(投光)する赤外LED14
が固定されている。一方、第1フレーム7の突起とは反
対側(背面側)の中央部からは、上方に断面L字状の支
持部材が延出されている。
【0017】第1フレーム7の中央部で突起の近傍、及
び、支持部材の正面側には、樹脂製の第2フレーム8を
パン方向(水平方向)に回動可能に支持するパン方向支
持軸10がそれぞれ上下方向に突設されており、パン方
向支持軸10は、第1フレームの中央部及び支持部材で
軸支されている。第2フレーム8は、正面側から見たと
きに、正面側中央を原点とした第1象限部が切り欠かれ
た概ね四角形の形状を有している。
【0018】第2フレーム8の内側には、樹脂製で板状
の第3フレーム9が配置されている。第3フレーム9の
正面側中央部には、人物Pの顔を撮影するための撮影レ
ンズ3の焦点位置に配置され、画像をフレーム転送又は
インターライン転送によりビデオ出力するCCD等の撮
像素子4が固定されている。撮影レンズ3には、通常、
光学系内に挿入されるIR(赤外線)カットフィルタを
欠いた固定焦点レンズが用いられている。
【0019】また、第3フレーム9の正面側には、撮影
レンズ3の両側に、3mm程度の赤外スポット光を発光
する円柱状の発光素子5と、発光素子5からの反射赤外
光を受光する円柱状の受光素子6とが固定されている。
発光素子5、撮影レンズ3(撮像素子4を含む。以下、
同じ。)及び受光素子6は、略水平方向に直線状に、か
つ、同一方向に配設されている。発光素子5と受光素子
6とは、アクティブ方式の測距ユニットを構成してお
り、測距ユニットの測距可能距離は約5m以内とされて
いる。
【0020】発光素子5及び受光素子6の筒胴外周側面
からは、それぞれ撮像素子4の反対側に略水平方向に、
第3フレームを第2フレームに対してチルト方向(垂直
方向)に回動可能に支持するチルト方向支持軸11が突
設されている。これらのチルト方向支持軸11は、同軸
線上にあり、第2フレームに軸支されている。発光素子
5及び受光素子6のチルト方向支持軸11の突設位置
は、垂直方向で第2フレームに最も近い位置で、第3フ
レームに固定された全ての部材に対して垂直方向での重
心位置(正面側から見たときに発光素子5及び受光素子
6を上下に均等に2分する直径位置)にあたると共に、
第3フレームに固定された全ての部材に対して奥行き方
向での重心位置にあたる位置とされている。
【0021】第3フレーム9の裏面側で中央からやや発
光素子5寄りの位置からは、第3フレーム9とほぼ同じ
厚さの板材がカメラ部本体の背面方向に突設されてい
る。この板材の中央部には長穴が形成されている。ま
た、第3フレーム9の裏面側には、撮像素子4の作動を
制御するCCD作動制御回路及び後述するようにカメラ
部本体を制御する制御回路(図4の符号20参照)の制
御基板がマウントされている。なお、制御基板からはリ
ード線が導出されており、上述したホスト部との接続を
確保するためにケーシング2aの背面側に配置された図
示しないコネクタ部に接続されている。
【0022】第2フレーム8の一側(発光素子5側)か
らは、断面略く字状のモータ固定板が背面方向へ延出さ
れている。モータ固定板の先端部には、第3フレーム9
を略垂直方向にチルト駆動させるためのステッピングモ
ータ(以下、チルトモータという。)12が、チルトモ
ータ12から延出された円柱状の2本の固定アーム12
bを介してねじ止め固定されている。チルトモータ12
のモータ軸には、略L字状の駆動レバー12aが嵌着さ
れている。駆動レバー12aの先端部は、上述した第3
フレーム9の板材の長穴に挿入されている。
【0023】一方、第1フレーム7の中央部の裏面側
(底面側)には、第2フレーム9を略水平方向にパン駆
動させるためのステッピングモータ(以下、パンモータ
という。)13が、パンモータ13から延出された図示
しない円柱状の2本の固定アームを介してねじ止め固定
されている。パンモータ13のモータ軸には、略L字状
の駆動レバー13aが嵌着されている。駆動レバー13
aの先端部は、撮影レンズ3と受光素子6とのほぼ中間
点位置に対応する第2フレーム9の位置に形成されたU
字状切り欠きに挿入されている。
【0024】従って、第3フレーム9はチルト方向支持
軸11で第2フレーム8に対してチルト方向に回動可能
に軸支され、第2フレーム8はパン方向支持軸10で第
1フレーム7に対して回動可能に軸支されているので、
第3フレーム9に固定された発光素子5、撮影レンズ3
及び受光素子6は、パンモータ13及びチルトモータ1
2の駆動により、水平及び垂直方向に一体に方向(向
き)を変更可能な構造とされている。なお、チルトモー
タ12及びパンモータ13には、本例でのステッピング
モータの代わりに駆動レバー12a、13aを半周(1
80°)未満回動させる回動位置センサー付きのメータ
を用いても良い。
【0025】図4に示すように、カメラ部本体は、チル
トモータ12及びパンモータ13の駆動、並びに、発光
素子5、受光素子6及び発光LED14の赤外線の発光
・受光を制御する制御回路20を有している。制御回路
20は、CPU、RAM、ROM及びインターフェース
を内蔵したマイクロコンピュータ(以下、マイコンとい
う。)21、マイコン21からのH(ハイ)レベル信号
により発光素子5を発光させるドライバ25、演算回路
を有し受光素子6で受光した赤外反射光を光電変換して
被写体までの距離を測距する測距デバイス22、マイコ
ン21からのH(ハイ)レベル信号により赤外LED1
4を発光させるドライバ26、及び、チルトモータ1
2、パンモータ13を正逆転の双方向に駆動するドライ
バ28、29を含んで構成されている。マイコン21は
測距デバイス22に接続されており、測距デバイス22
は受光素子6に接続されている。また、マイコン21は
ドライバ25、26に接続されており、ドライバ25、
26はそれぞれ発光素子5、発光LED14に接続され
ている。更に、マイコン21は、ドライバ28、29に
接続されており、ドライバ28はパンモータ13に、ド
ライバ29はチルトモータ12にそれぞれ接続されてい
る。なお、マイコン21は上述した圧力スイッチ31に
も接続されている。
【0026】(動作)次に、フローチャートを参照し
て、本実施形態のカメラ1の動作について説明する。な
お、マイコン21は既にROMに記憶されたプログラム
や後述する設定値等のデータのRAMへの展開を行う初
期処理を終了しており、カメラ部本体の撮像素子4を人
物Pの顔に向かせてフレーミングし撮像するためのフレ
ーミングルーチンが実行可能な状態にあるものとする。
【0027】図5に示すように、このフレーミングルー
チンでは、まずステップ102において、圧力スイッチ
31がオン状態となるまで待機する。圧力スイッチ31
がオン状態となると、次のステップ104において、ド
ライバ28、29にパンモータ13及びチルトモータ1
2を駆動させ、カメラ部本体(測距ユニット)が測距方
向の初期位置の方向を向くように移動させ、パンモータ
13及びチルトモータ12の駆動を停止させる。
【0028】図6に示すように、測距ユニットの測距方
向Dは、パン方向(水平方向)及びチルト方向(垂直方
向)で測距許容範囲S内に規制されている。測距許容範
囲Sは、パンモータ13及びチルトモータ12の可動範
囲に依存している。なお、図6に示す測距許容範囲S
は、人物Pの位置における測距ユニットの測距範囲を模
式的に示したものである。初期位置(初期方向)S
は、この測距許容範囲Sのチルト方向下端かつパン方
向一端部の位置とされている。測距許容範囲Sのチルト
方向下端は、測距ユニットの測距可能距離の限界におい
て床面より上方の位置、換言すれば、測距可能距離が床
面までの距離より短くなるように設定されている。初期
位置Sは、測距許容範囲S内において、水平方向で
は、人物P(又は人物P’)が存在しない位置に設定さ
れており、垂直方向では、人物P(又は人物P’)が存
在する位置に設定されている(図1も参照)。
【0029】次のステップ106では、ドライバ25に
Hレベル信号を出力して発光素子5を点灯させる。これ
により、受光素子6は人物P(又は人物P’)で反射し
た赤外反射光を受光可能な状態となる。
【0030】次のステップ108では、ドライバ28に
パンモータ13を駆動させて、測距方向Dをパン方向
(図6の矢印A方向)に移動させる。これにより、測距
方向Dは、チルト方向を初期位置のままとして、初期位
置Sからパン方向にパン方向終端位置Sまで移動す
ることになる。パン方向終端位置Sは、認証エリア3
4を挟んだ初期位置Sの反対側で人物Pが存在しない
位置に設定されている。
【0031】次にステップ110において、受光素子6
で受光した信号に変化があるか、換言すれば、人物Pの
一側Pや他端Pを捉えたか否かを判断する。測距デ
バイス22は、受光素子からの電圧により被写体までの
距離を測距しており、図6に示すように、人物Pの一側
、人物Pの他端PB、人物Pよりも遠方に位置して
いる人物P’の端部(図示せず)を含むパン動作中の各
測距方向Dでその測距情報(距離情報)をマイコン21
に出力している。このため、マイコン21は被写体を捉
えた位置、すなわち、人物Pの一側Pや他端Pを判
断することができる。
【0032】ステップ110での判断が否定のときは、
ステップ114へ進み、肯定のときは、次のステップ1
12において、初期位置Sから信号変化のあったとこ
ろ(人物Pの一端Pや他端P)までドライバ28が
パンモータ13に出力したパルス数の値及びそこでの測
距デバイス22からの測距情報をRAMに記憶する。
【0033】次にステップ114では、測距方向Dがパ
ン方向終端位置Sに到達したか否かを、ドライバ28
がパンモータ13に出力するパルス数が予め定められた
パルス数となったか否かにより判断する。否定判定のと
きは、ステップ108に戻りパンモータ13のパン駆動
を続行させ、肯定判定のときは、次のステップ116に
おいてパンモータ13の駆動を停止させる。次いで、ス
テップ118では、ステップ112で記憶した距離情報
を読み出し、カメラ1に最も近い被写体(人物P)を選
択する。
【0034】次のステップ120では、ステップ112
で記憶した人物Pの一側P及び他側Pまでのパルス
数の値を読み出し、その中間のパルス数の値{(P
でのパルス数+Pまでのパルス数)/2}を演算し
て、演算されたパルス数の位置(方向)を人物Pの体軸
位置(体軸方向)Pとする。初期位置Sからパン方
向終端位置Sまでドライバ28がパンモータ13へ出
力するパルス数は一定であり、初期位置Sから体軸位
置Pまでのパルス数は演算されているので、前者から
後者を減算することで、測距ユニットの測距方向Dをパ
ン方向終端位置S から体軸位置Pに向かせるための
パルス数を演算することができる。ステップ122で
は、このように演算されたパルス数分、パンモータ13
を逆転駆動させて測距方向Dを体軸位置Pに向かせ、
パンモータ13の駆動を停止させる。
【0035】従って、測距ユニットは、測距許容範囲S
の下端を水平方向に、パンモータ13の正転駆動によ
り、初期位置Sから人物P、P’を通過してパン方向
終端位置Sまで向き、パン方向終端位置Sで一旦停
止した後、パンモータ13の逆転駆動により、体軸位置
を向くこととなる。
【0036】ステップ124では、測距ユニットが体軸
位置Pから上方(図6の矢印B方向)を向くようにド
ライバ29にチルトモータ12を駆動させ、次のステッ
プ126において、信号変化があるか否かを判断する。
すなわち、図6に示すように、測距ユニットを体軸位置
から上方に向かせると、人物Pの頭部端(頭の頂
部)Pで信号変化が得られるが、ステップ126で
は、この信号変化で測距方向Dが頭部端P越えたか否
かを判断する。
【0037】ステップ126で否定判断のときは、ステ
ップ128において、体軸位置Pでの測距許容範囲S
内の終端(上端位置)となる体軸チルト方向終端位置S
まで駆動させたか否かを判断し、ステップ128での
判断が否定のときは、測距方向Dを更に上方に向かせる
ためにステップ124へ戻る。なお、測距許容範囲Sの
上端位置は、身長がおよそ2.5mを超える人は存在し
ないことやカメラ1の垂直(高さ)方向の設置位置を考
慮して設定することができる。ステップ128での判断
が肯定のときは、人物Pが移動したと考えられるので、
次のステップ130において、圧力スイッチ31がオン
状態か否かを判断する。ステップ130で肯定判断のと
きは、人物Pが認証エリア34内に存在するものの、人
物Pが移動したためにこのままフレーミングルーチンを
続行しても人物Pの顔のフレーミングを正確には得られ
ないものとして、再度ステップ104へ戻り、ステップ
130で否定判断のときは、人物Pが認証エリア34内
に存在しないので、フレーミングルーチンを終了する。
【0038】一方、ステップ126での判断が肯定のと
きは、測距方向Dが人物Pの頭部端P越えたので、ス
テップ132において、チルトモータ12のチルト駆動
を停止させると共に、発光素子5を消灯させる。次いで
ステップ134でチルトモータ12を逆転駆動させ、次
のステップ136において、ドライバ29が予め設定さ
れた所定パルス数をチルトモータ12に出力したか否か
を判断する。本実施形態のカメラ1ように人の顔のフレ
ーミングを行う場合に、体軸位置Pの上方の頭部端P
が既知のときには、人の顔のサイズは大凡決められて
いるので、頭部端Pから例えば15cm程度の下方の
位置を人物Pの顔の中心Pと考えることができる。ス
テップ136では、測距方向Dが人物Pの顔の中心P
に向いたか否かを判断するために、チルトモータ12に
この15cm程度に相当する所定パルス数が出力された
か否かを判定する。
【0039】ステップ136で否定判定のときは、チル
トモータ12の逆転駆動を続行するためにステップ13
4へ戻り、肯定判断のときは、ステップ138におい
て、チルトモータ12の逆転駆動を停止させる。
【0040】従って、測距ユニットは、測距許容範囲S
の下端の体軸位置Pから垂直方向に、チルトモータ1
2の正転駆動により、人物Pの頭部端Pを通過して一
旦停止した後、チルトモータ12の逆転駆動により、人
物Pの顔の中心Pを向くこととなる。撮像素子4は、
第3フレーム9上に測距ユニットに挟まれて略水平方向
に直線状に、かつ、同一方向に配置されているので、測
距ユニットが人物Pの顔の中心Pを向くことで、図6
に示すように、人物Pの顔の中心Pを中心とした画角
で人物Pの顔をフレーミングしている。
【0041】次にステップ140では、発光LED14
を点灯させ、次のステップ142でフレーミングの完了
をホスト部へ報知するフレーミング完了信号を出力し
て、フレーミングルーチンを終了する。これにより、ホ
スト部は、撮像素子4からの画像を取り込み、上述した
ように、人物Pの顔の特徴量等のデータを抽出する画像
処理を行い、ホスト部のデータベースに蓄積された人物
Pの特徴量と一致する場合にドア33を開錠する。
【0042】(作用等)次に、本実施形態のカメラ1の
作用等について説明する。
【0043】本実施形態のカメラ1では、パンモータ1
3及びチルトモータ12により一方向の測距が可能な測
距ユニット(発光素子5、受光素子6)の測距方向Dが
変更され(ステップ108〜116)、制御回路20に
より測距ユニットからの信号変化で静止状態の人物Pが
探し出される(ステップ118〜122)。そして、チ
ルトモータ12により、探し出された人物Pの顔の中心
に撮影レンズ3の撮影方向Dが向けられて画角V
の中心に人物Pの顔の中心Pがフレーミングされて
(ステップ124〜138)、撮像素子4で人物Pの顔
が撮影される。従って、本実施形態のカメラ1によれ
ば、静止状態の人物Pの顔の画像を得ることができるの
で、ホスト部では、従来技術のように人物Pの顔の部分
を背景等から切り出すトリミング処理が不要なため画像
処理の時間を短縮することができると共に、トリミング
処理に伴って発生する撮像素子4の高解像度化が不要な
ため画素数が少ない低コストのカメラを使用することが
できる。換言すれば、本実施形態のカメラ1を使用する
ことにより、画像を取り込んだ後人物Pの顔を中心とす
るトリミング処理が必要なく画像を取り込む時点でトリ
ミング処理後の画像を得ることができるので、ホスト部
での処理時間の短縮化やカメラの低コスト化を図ること
ができる。
【0044】また、殆どの場合に撮影対象となる被写体
(人物P)は、カメラ1に最も近い位置に存在するの
で、本実施形態では、人物P、P’を含む複数の被写体
が存在する場合でも、カメラ1に最も近い被写体である
人物Pの顔を撮像素子4で撮影することで、被写体の特
定を簡素化した。従って、本実施形態では、マイコン2
1をソフトウエア(プログラム)で作動させる例を示し
たが、マイコン21やソフトウエアによらずコンパレー
タ(比較器)等を含んたハードウエアで制御回路を構成
することも可能なため、より低コスト化、ダウンサイジ
ング化を図ることができる。
【0045】更に、本実施形態のカメラ1では、アクテ
ィブ方式の三角測距を採用している。このため、発光素
子5を赤外域で発光させることで、暗いところでも人物
P等の被写体を探し出すことができる。また、本実施形
態のカメラ1は、一旦人物Pの顔の中心を探し出した
後、赤外LED14を発光させて(ステップ140)、
撮像素子4で人物Pの顔を撮影するので、被写体の人物
Pを驚かせたり、人物Pの視力を損傷することもない。
また更に、本実施形態のカメラ1では、撮影レンズ3に
IRカットフィルタを欠く構成としたので、撮像素子4
は赤外域でも撮影が可能である。すなわち、一般に本実
施形態のような認証用のカメラ1は廊下や玄関等の比較
的暗いところに配置されるので、赤外域のアクティブ方
式を採用し、赤外LED14で被写体に投光し、更に、
IRカットフィルタを取り外した撮影レンズ3を用いる
ことで、暗い場所でも撮影可能な認証用カメラ本来の機
能を発揮させることができる。
【0046】更にまた、本実施形態のカメラ1では、光
スポット径を3mm程度とした発光素子5を用いた。光
スポット径が大き過ぎると、受光素子6からの出力での
判別が難しく人物Pの輪郭等がぼけてしまう場合があ
る。本実施形態のカメラ1では、発光素子5の光スポッ
トをぼけが生じない小径としたので、信号変化を精度よ
く把握することができ、誤差なく人物Pの顔をフレーミ
ングして撮影することができる。
【0047】なお、本実施形態では、人物の顔をフレー
ミングして撮影する例を示したが、本発明はこれに限定
されることなく、物の特定の部位をフレーミングして撮
影するカメラにも適用できることは論を待たない。この
ような場合には、撮影対象となる物の形状に応じて一側
や他側及び頭部端に相当する個所を定めるようにすれば
よい。
【0048】また、本実施形態では、連続投光型の発光
LED14を例示したが、フラッシュ型の発光LEDを
用いるようにしてもよい。このようにすれば、真っ暗な
場所にカメラ1が配置されても鮮明な人物Pの顔の画像
を得ることができる。
【0049】更に、本実施形態では、撮影レンズ3から
IRカットフィルタを除き暗い場所での適用例を示した
が、カメラ1が常時明るい場所に配置されるときには、
撮影レンズ3にIRカットフィルタを挿入することで、
撮像素子4に入る光線のうち不要となる赤外域の光線を
排除して人の目に馴染みのある画像を得るようにしても
よい。
【0050】また、本実施形態では、カメラ1側に制御
回路20を設けた例を示したが、このような制御回路2
0は、カメラ1の外部や上述した図示しないホスト部側
でもソフトウエアにより同様の機能を果たさせることが
できる。このような態様では、ホスト部側とカメラ側を
接続する制御用のインターフェースを確保したり、BLUE
TOOTHに代表される無線リンクを確保するようにすれば
よい。
【0051】そして、本実施形態では、人物Pの顔にカ
メラ1の画角Vを向けるために、体軸位置Pから図
6の矢印B方向に(上方に)チルトモータ12をチルト
駆動させる例を示したが、測距許容範囲Sの体軸位置P
の上端となる体軸チルト方向終端位置Sから矢印B
方向とは反対側に(下方に)チルトモータ12をチルト
駆動させて頭部端Pの信号変化を捉えるようにしても
よい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の態
様によれば、方向変更手段で測距方向が変更され測距手
段による測距情報の変化から静止状態の被写体が探し出
され、方向変更手段で被写体に撮影手段の撮影方向が向
けられて被写体が撮影されるので、静止状態の被写体の
画像を得ることができると共に、得られた画像には被写
体がフレーミングされているので、フレーミングのため
の画像切り出し等の画像処理が不要なことから高速化、
低コスト化を図ることができ、本発明の第2の態様によ
れば、複数の被写体が存在する場合でも、最も自動フレ
ーミングカメラに近い静止状態の被写体が撮影手段で撮
影されるので、被写体を特定することが可能となると共
に、最も近い被写体を撮影対象の被写体と特定するの
で、被写体の検出が簡素化され自動フレーミングカメラ
の小型化及び低コスト化を図ることができる、という効
果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の自動フレーミン
グカメラの配置位置を模式的に示す外観斜視図である。
【図2】実施形態の自動フレーミングカメラの外観斜視
図である。
【図3】実施形態の自動フレーミングカメラのカメラ部
本体の概略構成を示す外観斜視図である。
【図4】実施形態の自動フレーミングカメラの制御回路
の概略構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態の自動フレーミングカメラの制御回路
のマイコンが実行するフレーミングルーチンのフローチ
ャートである。
【図6】実施形態の自動フレーミングカメラの測距方向
及び測距許容範囲を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動フレーミングカメラ 3 撮影レンズ(撮影手段の一部) 4 撮像素子(撮影手段の一部) 5 発光素子(測距手段の一部) 6 受光素子(測距手段の一部) 12 チルトモータ(方向変更手段の一部) 13 パンモータ(方向変更手段の一部) 20 制御回路(測距手段の一部、方向変更手段の一
部) 22 測距デバイス(測距手段の一部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/225 G02B 7/11 Z 5/232 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2F112 AD03 BA05 BA06 CA02 DA15 FA03 FA07 FA21 FA45 2H011 AA01 BA11 DA00 2H051 AA01 BB11 CC03 DA17 EB20 GB15 5C022 AA15 AB62

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を撮影するための撮影手段と、一
    方向の距離を測距する測距手段と、前記撮影手段の撮影
    方向と前記測距手段の測距方向とを一体に変更する方向
    変更手段とを備え、前記方向変更手段により前記測距方
    向を変更して前記測距手段による距離情報の変化から静
    止状態の被写体を探し出し、この探し出した被写体に前
    記方向変更手段により前記撮影手段の撮影方向を向けて
    撮影することを特徴とする自動フレーミングカメラ。
  2. 【請求項2】 被写体を撮影するための撮影手段と、一
    方向の距離を測距する測距手段と、前記撮影手段の撮影
    方向と前記測距手段の測距方向とを一体として変更する
    方向変更手段とを備え、前記方向変更手段により前記測
    距方向を変更して距離情報を取得し、この距離情報によ
    る最も近い被写体に合わせて前記方向変更手段により前
    記撮影手段の撮影方向を向けて撮影することを特徴とす
    る自動フレーミングカメラ。
  3. 【請求項3】 前記取得した距離情報の変化の量を比較
    して、最も変化の量の大きい距離情報に対応する被写体
    を撮影対象の被写体とすることを特徴とする請求項2に
    記載の自動フレーミングカメラ。
  4. 【請求項4】 前記測距手段は、赤外線の光スポット発
    光素子と受光素子とを有することを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動フレーミング
    カメラ。
  5. 【請求項5】 前記撮影手段は、赤外線領域でも撮影可
    能なことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    1項に記載の自動フレーミングカメラ。
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JP2007327750A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 National Institute Of Advanced Industrial & Technology カメラ位置検出方法
WO2017056776A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 富士フイルム株式会社 距離画像取得装置付きプロジェクタ装置及びプロジェクション方法

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