JP3600069B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板表面にエミッタ領域、コレクタコンタクト領域、ベースコンタクト領域のそれぞれを配置したトランジスタセルを有する半導体装置に関する。特に、本発明は縦型構造の電力用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、音響機器のアンプとして使用される電力用半導体装置(パワーデバイス)として、縦型構造のpnp型バイポーラトランジスタが着目されている。
【0003】
このような電力用半導体装置は、p型シリコン単結晶基板とこのシリコン単結晶基板上に成長させたn型エピタキシャル層とからなる半導体基板を用いて形成されている。この種の電力用半導体装置(パワートランジスタ)は、単位面積当たりの電流容量を増加させるために、縦型構造のpnp型バイポーラトランジスタセル(ユニットセル)を、複数個電気的に並列に接続して構成されている。トランジスタセルは、p型コレクタ領域と、このコレクタ領域上のn型ベース領域と、このベース領域上のp型エミッタ領域とを備えて構成されている。コレクタ領域は半導体基板の主面部に形成され、ベース領域はコレクタ領域の主面部に形成され、さらにエミッタ領域はベース領域の主面部に形成されている。
【0004】
図5は本発明者が本発明に至る段階で検討したトランジスタセル(縦型構造のpnp型バイポーラトランジスタ)の平面レイアウト図である。トランジスタセルTrcは、図5中、横方向に間隔L10で複数配列された縦方向に細長い平面形状のp型コレクタコンタクト領域100、101と、このコレクタコンタクト領域100と101との間に配置されたn型ベース領域110と、このベース領域110の中央部分に配置されたベースコンタクト領域111と、ベース領域110の範囲内においてベースコンタクト領域111の周囲に複数配置されたp型エミッタ領域120A〜120Gとを備えて構築されている。コレクタコンタクト領域100と101との間において、図5中、破線で囲まれた領域内が1つのトランジスタセルTrcになっている。
【0005】
ベースコンタクト領域111はベース領域110と電気的に接続されており、ベースコンタクト領域111には配線コンタクト部112を通して図示しないベース配線が電気的に接続されている。
【0006】
1つのトランジスタセルTrcのエミッタ領域は複数のエミッタ領域120A〜120Gから形成されており、いわゆるエミッタ分割構造が採用されている。このエミッタ分割構造とは、複数のエミッタ領域120A〜120Gを配置することでこれらのエミッタ領域120A〜120Gの側面においてエミッタ領域とベース領域110との間のpn接合面積を増加させることができ、エミッタ領域とコレクタ領域(図示していない)との間に流れる主電流容量を増加させることができる。エミッタ領域120Aには配線コンタクト部121Aを通して図示しないエミッタ配線が電気的に接続されている。同様に、エミッタ領域120Bには配線コンタクト部121Bを通して、エミッタ領域120Cには配線コンタクト部121Cを通して、エミッタ領域120Dには配線コンタクト部121Dを通して、エミッタ領域120Eには配線コンタクト部121Eを通して、エミッタ領域120Fには配線コンタクト部121Fを通して、エミッタ領域120Gには配線コンタクト部121Gを通して、それぞれエミッタ配線が電気的に接続されている。
【0007】
コレクタコンタクト領域100、101のそれぞれはコレクタ領域に電気的に接続されており、このコレクタコンタクト領域100、101のそれぞれには図示しないコレクタ配線が電気的に接続されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来のパワートランジスタにおいては、以下の点について配慮がなされていなかった。
【0009】
(1)トランジスタセルTrcにはエミッタ分割構造が採用されており、エミッタ領域の分割数を増加すればより一層の主電流容量の増加を見込めるものと期待されていた。ところが、実際に主電流が流れるのはベースコンタクト領域111の周囲近傍の一部のエミッタ領域120A〜120Cだけであって、実効的にはエミッタ領域120D〜120Gは無駄な領域になってしまっていた。このため、充分な主電流容量を得ることができなかった。
【0010】
(2)実効的に無駄な領域が存在しているので、半導体基板上の面積使用率が低下してしまい、半導体装置の集積度を低下させていた。
【0011】
(3)実効的に無駄な領域の存在は、単位面積当たりのトランジスタセルTrc数を減少させてしまい、これに対応してコレクタコンタクト領域100、101の配列数が減少してしまうので、結果的にコレクタコンタクト領域全体の抵抗値が増大してしまい、主電流容量が減少してしまう。
【0012】
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明の第1の目的は、エミッタ領域−ベース領域間の接合面積を増加させつつ、コレクタコンタクト領域の抵抗値を減少させることにより、主電流容量を増加させることができる半導体装置を提供することである。
【0013】
さらに、本発明の第2の目的は、上記主電流容量を増加させることにより、単位面積当たりに配置できるトランジスタセル数を増加させることができ、集積度を向上させることができる半導体装置を提供することである。
【0014】
さらに、本発明の第3の目的は、特定のトランジスタに電界集中が発生することを防止し、破壊耐圧を向上させることができる半導体装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、第1の方向に配列された複数のトランジスタセルを並列接続した電力用半導体装置に関する。即ち、この電力用半導体装置を構成するトランジスタセルは、それぞれ、第1の方向に所定の間隔で配列されたコレクタコンタクト領域と、第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔で配列され、それぞれ第1の配線コンタクト部を有する複数の第1のエミッタ領域と、複数の第1のエミッタ領域のそれぞれに隣接して配置され、配線コンタクト部を有しない複数の第2のエミッタ領域とを含む半導体装置であることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の特徴に係る半導体装置において、このトランジスタセルは第1の方向、第2の方向のそれぞれに所定間隔で複数配列すれば、より定格電流容量が増大でき、大電力化に好ましい。「第1の方向に所定の間隔で配列された複数のコレクタコンタクト領域」とは、第1の方向に配列された複数のトランジスタセルの配列に対応させて、このトランジスタセルの配列間隔と同一間隔で配列された複数のコレクタコンタクト領域という意味で使用される。「第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔で配列された複数の第1のエミッタ領域」とは、1つのトランジスタセルのエミッタ領域が複数の第1のエミッタ領域と複数の第2のエミッタ領域とに分割され、この分割された複数の第1のエミッタ領域が第2方向に所定の間隔で複数配列されるという意味で使用される。同様に、「第2のエミッタ領域」は、1つのトランジスタセルのエミッタ領域が、第1及び第2のエミッタ領域とに分割され、この分割された第2のエミッタ領域が、複数個第1の方向に所定の間隔で複数配列すればよい。「第1の配線コンタクト部」とは、第1のエミッタ領域とそれに接続されるエミッタ配線との接続部という意味で使用される。「配線コンタクト部を有していない第2のエミッタ領域」とは、第2のエミッタ領域には、この第2のエミッタ領域とエミッタ配線との接続部が配置されていないという意味で使用され、配線コンタクト部を有していない分、第2のエミッタ領域の平面面積は第1のエミッタ領域の平面面積に比べて小さくなることを意味する表現である。
【0017】
例えば、本発明の半導体装置において、トランジスタセルは、p型コレクタ領域と、このp型コレクタ領域の表面近傍の内部、若しくはその上部に配置されたn型ベース領域と、このn型ベース領域の表面近傍の内部に配置された第1及び第2のエミッタ領域とを有する縦型構造のpnp型バイポーラトランジスタで構成すればよい。
【0018】
さらに、本発明の半導体装置において、エミッタ領域の平面形状が、隣接する第1のエミッタ領域の一方と複数の第2のエミッタ領域の少なくとも1つとを一体に形成したL字形状、又は隣接する第1のエミッタ領域の一方と複数の第2のエミッタ領域の少なくとも2つとを一体に形成したコの字形状で形成されることが好ましい。
【0019】
このように構成される半導体装置においては、トランジスタセルのエミッタ領域が複数の第1のエミッタ領域及び第2のエミッタ領域をを有するエミッタ分割構造で構成されているので、それぞれの第1のエミッタ領域の側面、第2のエミッタ領域の側面によりエミッタ領域とベース領域との間のpn接合面積を増加させることができ、エミッタ領域−コレクタ領域間の主電流容量を増加させることができる。さらに、本発明の半導体装置においては、第2のエミッタ領域は、配線コンタクト部を有していない分、第1のエミッタ領域に比べて、第1の方向に短い寸法で形成することができるので、第1の方向においてコレクタコンタクト領域間の離間寸法(コレクタコンタクト領域の第1の方向の配列ピッチ)を短くすることができる。この結果、第1の方向においてコレクタコンタクト領域の配列数を増加させることができ、コレクタコンタクト領域全体の抵抗値を減少させることができる。ここで、「コレクタコンタクト領域全体の抵抗値を減少させることができる」とは、複数のトランジスタセルに対応して配置される複数のコレクタコンタクト領域の配列数をさらに増加させ、この配列されたすべてのコレクタコンタクト領域の合計の断面面積を増加させてトランジスタセルの集合体であるトランジスタのコレクタコンタクト領域の抵抗値を減少させるという意味で使用される。従って、エミッタ領域−コレクタ領域間の主電流容量を増加させることができる。
【0020】
さらに、このように構成される半導体装置においては、第1の方向においてコレクタコンタクト領域間の離間寸法を短くすることにより、単位面積当たりにおいて第1の方向に配列できるトランジスタセル数を増加させることができるので、トランジスタセル配置の集積度を向上させることができる。
【0021】
また、本発明の半導体装置において、トランジスタセルは、複数の第1のエミッタ領域間に配置されたベースコンタクト領域と、ベースコンタクト領域の上部に配置され、第1の方向においてベースコンタクト領域よりも短い寸法の辺を有し、第2の方向においてベースコンタクト領域よりも長い寸法の辺を有する矩形の開口部からなる第2の配線コンタクト部とをさらに含むことが好ましい。ここで、「第2の配線コンタクト部」とは、ベースコンタクト領域とそれに接続されるベース配線との接続部という意味で使用される。「第1の方向においてベースコンタクト領域よりも短い寸法を有する第2の配線コンタクト部」とは、第1の方向においてベースコンタクト領域の範囲内に第2の配線コンタクト部が配置されるという意味で使用される。「第2の方向においてベースコンタクト領域よりも長い寸法を有する第2の配線コンタクト部」とは、第2の方向においてベースコンタクト領域の範囲内から範囲外に跨って第2の配線コンタクト部が配置されるという意味で使用される。
【0022】
このように構成される本発明の半導体装置においては、第2の配線コンタクト部の第1の方向の長さを第2の方向の長さに比べて短くし、第2の配線コンタクト部がベースコンタクト領域の範囲内に配置されるので、第2のエミッタ領域と第2の配線コンタクト部との間の耐圧に関係なく、第2のエミッタ領域とベースコンタクト領域との間の耐圧に基づいて第2のエミッタ領域とベースコンタクト領域との間の離間寸法を設定することができる。すなわち、第2のエミッタ領域とベースコンタクト領域との間の離間寸法を短くすることができ、結果的に隣接するコレクタコンタクト領域間の離間寸法をより一層を短くすることができるので、第1の方向のコレクタコンタクト領域の配列数を増加させることができ、コレクタコンタクト領域全体の抵抗値を減少させることができる。従って、エミッタ領域−コレクタ領域間の主電流容量をより一層増加させることができる。なお、第2の配線コンタクト部の平面形状を上記のように設定することにより、ベースコンタクト領域に接続されるベース配線幅を縮小することができ、ベース配線とそれに隣接するエミッタ配線との間の離間寸法を充分に確保することができるので、この配線層のルールに制約されずに第2のエミッタ領域とベースコンタクト領域との間の離間寸法を設定することがてきる。この点からもコレクタコクタクト領域間の離間寸法を短くすることができる。
【0023】
さらに、このように構成される本発明の半導体装置においては、第1の方向においてコレクタコンタクト領域間の離間寸法を短くすることにより、単位面積当たりの第1の方向に配列できるトランジスタセル数を増加させることができるので、トランジスタセル配置上の集積度を向上させることができる。
【0024】
さらに、このように構成される本発明の半導体装置においては、第2の配線コンタクト部の第1の方向の長さを第2の方向の長さに比べて短くし、第2の配線コンタクト部の実効的な面積を縮小してコンタクト抵抗を増加させることができるので、予期せぬ過大電流に対する破壊耐圧を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図3は本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置(パワートランジスタ)のトランジスタセルアレイを示す平面レイアウト図、図1は1つの(最小単位の)トランジスタセルTrcを示す平面図、図2は図1に示すF2−F2切断線で切ったトランジスタセルTrcの断面図である。
【0027】
図1乃至図3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置(パワートランジスタ)のトランジスタセルTrcは、第1の方向に配列された複数のトランジスタセルを並列接続している。即ち、それぞれのトランジスタセルTrcは、第1の方向に所定の間隔で配列されたコレクタコンタクト領域21,22,23,24,25と、第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔で配列され、それぞれ第1の配線コンタクト部410C,411C,420C,421Cを有する複数の第1のエミッタ領域(41,42)と、複数の第1のエミッタ領域(41,42)のそれぞれに隣接して配置され、配線コンタクト部を有しない複数の第2のエミッタ領域(43,44)とを含む半導体装置であることを特徴とする。
【0028】
図2に示すように、トランジスタセルTrc半導体基板10の上に形成されている。この半導体基板10は、低不純物密度のp型シリコン単結晶基板11と、このシリコン単結晶基板11上に成長させた低不純物密度のn型エピタキシャル層12とから構成されている。即ち、この半導体基板10の表面部分に配置された複数のトランジスタセルTrcを、電気的に並列に接続してパワートランジスタが構成される。トランジスタセルTrcは、その周囲を素子間分離領域(アイソレーション領域)で囲まれている。図1中及び図3に示すように、横方向及び縦方向に、トランジスタセルTrcは、規則的に配列されている。
【0029】
図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のトランジスタセルTrcは、p型コレクタ領域20と、このp型コレクタ領域20の表面近傍の内部、若しくはその上部に配置されたn型ベース領域30と、このn型ベース領域30の表面近傍の内部に配置された第1のエミッタ領域41及び第2のエミッタ領域43とを有する縦型構造のpnp型バイポーラトランジスタである。そして、素子間分離領域は、トランジスタセルTrc下のn型埋込型半導体領域15と、トランジスタセルTrcの周囲のエピタキシャル層12とを備えて構成されている。埋込型半導体領域15は、高不純物密度で形成され、半導体基板10のシリコン単結晶基板11とエピタキシャル層12との間に配置されている。素子間分離領域として使用されるエピタキシャル層12の所定の主面部には高不純物密度のn型半導体領域16が配置されており、この半導体領域16はガードリングとして使用され、固定電源が印加されるようになっている。半導体領域16は複数のトランジスタセルTrc毎にこれらを一括して取り囲むように配置されている。
【0030】
また、図1乃至図3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のトランジスタセルTrcは、それぞれ、複数の第1のエミッタ領域41,42間に配置されたベースコンタクト領域31と、ベースコンタクト領域31の上部に配置され、第1の方向においてベースコンタクト領域31よりも短い寸法を有し、第2の方向においてベースコンタクト領域31よりも長い寸法を有する第2の配線コンタクト部31Cとをさらに含む。
【0031】
コレクタ領域20はシリコン単結晶基板11とエピタキシャル層12との間に配置された高不純物密度のp型埋込型半導体領域で形成されている。このコレクタ領域20においては第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44のそれぞれの直下の重複する領域が実効的なコレクタ領域として使用されている。これ以外の領域において、コレクタ領域20はコレクタ電流を半導体基板10の表面側に導くグラフトコレクタ領域として使用されている。コレクタ領域20は例えば1017atoms/cm3〜1018atoms/cm3程度の不純物密度で形成されている。
【0032】
コレクタ領域20には半導体基板10のエピタキシャル層12表面からこのコレクタ領域20に達するコレクタコンタクト領域21、22のそれぞれが電気的に接続されている。コレクタコンタクト領域21、22のそれぞれは高不純物密度のp型半導体領域で形成されている。コレクタコンタクト領域21、22のそれぞれは、例えば1018atoms/cm3〜1020atoms/cm3程度の不純物密度で形成されている。
【0033】
図1に示すように、横方向に隣接するコレクタコンタクト領域21、22のそれぞれは、図中、縦方向に細長い平面形状で形成されており、トランジスタセルTrcの横方向の配列間隔に対応して(同一の配列間隔で)横方向に配列間隔L1で離間して配列されている。隣接するコレクタコンタクト領域21、22のそれぞれは双方の間において縦方向に配列される複数のトランジスタセルTrcのそれぞれのコレクタコンタクト領域として使用されている。図3に示すように、横方向にはさらにコレクタコンタクト領域23、24のそれぞれが配列間隔L1で規則的に配列されている。同様に、隣接するコレクタコンタクト領域22、23のそれぞれは双方の間において縦方向に配列される複数のトランジスタセルTrcのそれぞれのコレクタコンタクト領域として使用されている。隣接するコレクタコンタクト領域23、24のそれぞれは双方の間において縦方向に配列される複数のトランジスタセルTrcのそれぞれのコレクタコンタクト領域として使用されている。
【0034】
図2に示すように、コレクタコンタクト領域21にはパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔61を通してコレクタ配線71が電気的に接続されている。コレクタコンタクト領域21とコレクタ配線71との接続部(オーミックコンタクト部)が配線コンタクト部21Cであり、この配線コンタクト部21Cの平面形状は実質的にコンタクト孔61の平面形状と一致するようになっている。さらに、電流容量を確保するために、コレクタ配線71にはパッシベーション膜80に形成されたスルーホール81を通してコレクタ配線91が電気的に接続されている。同様に、コレクタコンタクト領域22にはパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔62を通してコレクタ配線72が電気的に接続されている。コレクタコンタクト領域22とコレクタ配線72との接続部が配線コンタクト部22Cであり、この配線コンタクト部22Cの平面形状は実質的にコンタクト孔62の平面形状と一致するようになっている。さらに、コレクタ配線72にはパッシベーション膜80に形成されたスルーホール82を通してコレクタ配線92が電気的に接続されている。なお、図示していないが、コレクタコンタクト領域23、24のそれぞれにも同様にコレクタ配線が電気的に接続されている。
【0035】
パッシベーション膜50には、シリコン酸化膜51とこのシリコン酸化膜51上に積層した燐・砒素ガラス(PAsSG)膜(若しくは燐ガラス(PSG)膜)52との複合膜を実用的に使用することができる。燐砒素ガラス(PAsSG)膜52、若しくは燐ガラス(PSG)膜52は、絶縁分離機能は勿論のこと、表面平坦化機能、汚染物質の捕獲機能、さらには半導体領域16(ガードリング)を形成する固相拡散源としての機能を備えている。パッシベーション膜80には、例えばシリコン酸化膜の単層か又はシリコン酸化膜を主体とする複合膜を実用的に使用することができる。
【0036】
コレクタ配線71、72は、いずれも同一配線層において形成されている。第1の実施の形態に係る半導体装置においては2層配線構造を採用しており、コレクタ配線71、72のそれぞれは第1層目配線層に形成されている。コレクタ配線71、72のそれぞれには例えばシリコン(Si)や銅(Cu)が適度に添加されたアルミニウム合金膜を実用的に使用することができる。
【0037】
コレクタ配線91、92は、いずれも同一の第2層目配線層において形成されている。コレクタ配線91、92のそれぞれには例えばコレクタ配線71、72のそれぞれと同様にアルミニウム合金膜を実用的に使用することができる。
【0038】
ベース領域30は、図1及び図2に示すように、エピタキシャル層12の主面部においてエピタキシャル層12の不純物密度よりも高い不純物密度のn型半導体領域で形成されている。ベース領域30は例えば例えば1015atoms/cm3〜1016atoms/cm3程度の不純物密度で形成されている。このベース領域30は横方向に隣接するコレクタコンタクト領域21と22との間においてコレクタコンタクト領域21、22のそれぞれと同様に縦方向に細長い平面形状で形成されている。
【0039】
隣接するコレクタコンタクト領域21と22との間の中央部分であってベース領域30の中央部の主面部にはこのベース領域30の不純物密度よりも高不純物密度のn型ベースコンタクト領域31が配置されている。ベースコンタクト領域31は、ベース領域30にベース電流を供給するようになっており、ベース配線75との間でオーミックコンタクトが実現できるようになっている。ベースコンタクト領域31は例えば1019atoms/cm3〜1020atoms/cm3程度の不純物密度で形成されている。ベースコンタクト領域31の平面形状は第1の実施の形態に係る半導体装置において実質的に正方形形状で形成されている。例えば、半導体装置が5.0μmを最小加工寸法とする製造プロセスで製作される場合、ベースコンタクト領域31の1辺の寸法は12μmで形成されている。
【0040】
このベースコンタクト領域31には、コレクタ配線71、72のそれぞれと同様に、パッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔66を通してベース配線75が電気的に接続されている。つまり、ベース配線75は第1層目配線層に形成されている。ここで、ベースコンタクト領域31とベース配線75との接続部(オーミックコンタクト部)が配線コンタクト部31C(第2の配線コンタクト部)であり、この第2の配線コンタクト部31Cの平面形状は実質的にコンタクト孔66の平面形状に一致するようになっている。第1の実施の形態に係る半導体装置において、第2の配線コンタクト部31Cは、図1中、横方向においてベースコンタクト領域31よりも短い寸法L2で形成され、縦方向においてベースコンタクト領域31よりも長い寸法L3で形成された平面長方形形状で形成されている。すなわち、第2の配線コンタクト部31Cは、横方向においてベースコンタクト領域31の範囲内に配置され、縦方向においてベースコンタクト領域31の範囲内から範囲外に跨って配置されるようになっている。第2の配線コンタクト部31C(コンタクト孔66)とベースコンタクト領域31との間に製造上のアライメントずれが生じても、第2の配線コンタクト部31Cの実効的な平面面積(実際にオーミックコンタクトがなされている部分の面積)は常に一定に保つことができる。第1の実施の形態に係る半導体装置において、第2の配線コンタクト部31Cの横方向の寸法L2は例えば5.0μmに設定され、縦方向の寸法L3は例えば12.0μmに設定されている。第2の配線コンタクト部31Cの平面形状が長方形形状に形成される結果、ベース配線75の配線幅L4は例えば最大でも(第2の配線コンタクト部31C部分が最大の配線幅になる。)例えば12.0μm程度に留めることができ、配線幅L4を縮小することができる。
【0041】
第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44のそれぞれは、1つのエミッタ領域を複数に分割したものであり、いずれもベース領域30の主面部において高不純物密度のp型半導体領域で形成されている。図1中、第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44のそれぞれの領域を明確にするために、各領域の範囲は便宜的に破線で囲んで示している。第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44のうち、エミッタ領域41、42(第1のエミッタ領域)のそれぞれはベースコンタクト領域31を中心として縦方向の上側、下側に各々所定間隔で配置されている。第1のエミッタ領域41には後述する第1の配線コンタクト部410C及び411Cを備えており、同様にエミッタ領域42には第1の配線コンタクト部420C及び421Cを備えているので、第1のエミッタ領域41、42は、いずれもエミッタ領域43、44のそれぞれの幅寸法(短手方向又は横方向の寸法)L6に比べて若干大きい幅寸法(短手方向又は縦方向の寸法)L5で形成されている。第1の実施の形態に係る半導体装置において、第1のエミッタ領域41、42のそれぞれの幅寸法L5は例えば14.0μmに設定されている。
【0042】
第1のエミッタ領域41には、図1中、左側端部においてパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔65Aを通してエミッタ配線73が電気的に接続され、右側端部においてパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔65Bを通してエミッタ配線74が電気的に接続されている。ここで、第1のエミッタ領域41とエミッタ配線73との接続部(オーミックコンタクト部、以下エミッタ領域とエミッタ配線との接続部において同義。)が配線コンタクト部410C(第1の配線コンタクト部)であり、この第1の配線コンタクト部410Cの平面形状は実質的にコンタクト孔65Aの平面形状と一致するようになっている。第1のエミッタ領域41とエミッタ配線74との接続部は配線コンタクト部411Cであり、この配線コンタクト部411Cの平面形状は実質的にコンタクト孔65Bの平面形状と一致するようになっている。
【0043】
一方、エミッタ領域42には、図1中、左側端部においてパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔65Cを通してエミッタ配線73が電気的に接続され、右側端部においてパッシベーション膜50に形成されたコンタクト孔65Dを通してエミッタ配線74が電気的に接続されている。ここで、エミッタ領域42とエミッタ配線73との接続部が配線コンタクト部420C(第1の配線コンタクト部)であり、この第1の配線コンタクト部420Cの平面形状は実質的にコンタクト孔65Cの平面形状と一致するようになっている。エミッタ領域42とエミッタ配線74との接続部は配線コンタクト部421Cであり、この配線コンタクト部421Cの平面形状は実質的にコンタクト孔65Dの平面形状と一致するようになっている。
【0044】
これらの第1の配線コンタクト部410C、411C、420C、421Cのそれぞれは第1の実施の形態においていずれも平面形状が正方形形状で形成されており、例えば1辺の寸法は6.0μmで形成されている。エミッタ配線73、74は、いずれもベース配線75と同一の第1層目配線層に形成されており、エミッタ配線73、74のそれぞれの配線幅L7は例えば18.0μmで形成されている。エミッタ配線73にはパッシベーション膜80に形成されたスルーホール83を通してエミッタ配線93が電気的に接続され、エミッタ配線74にはパッシベーション膜80に形成されたスルーホール84を通してエミッタ配線94が電気的に接続されており、電流容量を稼ぐようになっている。エミッタ配線93、94は、いずれもコレクタ配線91、92のそれぞれと同一の第2層目配線層に形成されている。
【0045】
一方、第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44のうち、エミッタ領域43、44(第2のエミッタ領域)のそれぞれはベースコンタクト領域31を中心として横方向の左側、右側に各々所定間隔で配置されている。エミッタ領域43には基本的に配線コンタクト部は備えておらず、このエミッタ領域43は図1中下側において隣接する一方のエミッタ領域42の左側端部に一体に形成されている。ここで、「一体に形成される」とは、エミッタ領域43とエミッタ領域42との間にベース領域30を介在させずに連続的なパターンとして形成され、かつ電気的には接続されているという意味で使用される。エミッタ領域43、42のそれぞれが一体に形成された結果、その平面形状はL字形状になっている。同様に、エミッタ領域44には基本的に配線コンタクト部は備えておらず、このエミッタ領域44は図1中上側において隣接する他方の第1のエミッタ領域41の右側端部に一体に形成されている。エミッタ領域44、41のそれぞれが一体に形成された結果、その平面形状はL字形状になっている。このエミッタ領域44及び41で形作られるL字形状は、エミッタ領域43及び42で形作られるL字形状に対して、ベースコンタクト領域31を中心軸とした180度の点対称形状になっている。第1の実施の形態に係る半導体装置において、エミッタ領域43、44のそれぞれの幅寸法L6は例えば10.0μmに設定されている。
【0046】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る半導体装置においては、半導体基板10の表面の横方向(第1の方向)に所定の間隔で配列された複数のコレクタコンタクト領域21、22と、隣接するコレクタコンタクト領域21、22間において半導体基板10の表面の縦方向(第2の方向)に所定の間隔で配列され、第1の配線コンタクト部410C及び411Cを有する第1のエミッタ領域41、第1の配線コンタクト部420C及び421Cを有するエミッタ領域42と、隣接するコレクタコンタクト領域21、22間及び隣接する第1のエミッタ領域41、42間において半導体基板10の表面の横方向に所定の間隔で配置され、隣接する第1のエミッタ領域41に一体に形成され配線コンタクト部を有していないエミッタ領域44、エミッタ領域42に一体に形成され配線コンタクト部を有していないエミッタ領域43とを含むトランジスタセルTrcを備えている。このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、トランジスタセルTrcのエミッタ領域が複数の第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44を有するエミッタ分割構造で構成されているので、それぞれの第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44の側面により第1のエミッタ領域41,42、第2のエミッタ領域43,44とベース領域30との間のpn接合面積を増加させることができ、エミッタ領域−コレクタ領域間の主電流容量(エミッタ−コレクタ電流)を増加させることができる。さらに、第1の実施の形態に係る半導体装置においては、エミッタ領域43、44は、配線コンタクト部を有していない分、第1のエミッタ領域41、42の幅寸法L5に比べて、幅寸法L6を短い寸法で形成することができるので、横方向に隣接されたコレクタコンタクト領域21と22との間の離間寸法L1(コレクタコンタクト領域21と22との間の横方向の配列ピッチ)を短くすることができる。この結果、横方向のコレクタコンタクト領域21、22、…の配列数を増加させることができ、コレクタコンタクト領域全体の抵抗値を減少させることができる。従って、エミッタ領域−コレクタ領域間の主電流容量を増加させることができる。さらに、このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、横方向に隣接されたコレクタコンタクト領域21、22間の離間寸法L1を短くすることにより、単位面積当たりにおいて横方向に配列できるトランジスタセルTrc数を増加させることができるので、集積度を向上させることができる。さらに、このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、横方向に配列できるトランジスタセルTrc数を増加することにより、トランジスタセルTrc数の増加に対応してベース抵抗の並列数を増加させることができるので、予期せぬ過大電流の分散能力を向上させることができ、破壊耐圧を向上させることができる。
【0047】
さらに、第1の実施の形態に係る半導体装置においては、第1のエミッタ領域41、42間でエミッタ領域43、44間に配置されたベースコンタクト領域31と、このベースコンタクト領域31に配置され、横方向においてベースコンタクト領域31よりも短い寸法L2を有し縦方向においてベースコンタクト領域31よりも長い寸法L3を有する第2の配線コンタクト部31Cとをさらに備えている。このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、第2の配線コンタクト部31Cの横方向の寸法L2を縦方向の寸法L3に比べて短くし、第2の配線コンタクト部31Cがベースコンタクト領域31の範囲内に配置されるので、エミッタ領域43、44のそれぞれと第2の配線コンタクト部31Cとの間の耐圧に関係なく、エミッタ領域43、44のそれぞれとベースコンタクト領域31との間の耐圧に基づいてエミッタ領域43、44のそれぞれとベースコンタクト領域31との間の離間寸法を、設計ルール(最小寸法)で設定することができる。従って、最小寸法(設計ルール)を縮小することにより、隣接するコレクタコンタクト領域21、22間の離間寸法L1をより一層短くすることができる。
【0048】
なお、第2の配線コンタクト部31Cの平面形状を上記のように設定することにより、ベースコンタクト領域31に接続されるベース配線75の配線幅L4を縮小することができるので、この点からも隣接するコレクタコクタクト領域21、22間の離間寸法L1を短くすることができる。さらに、このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、横方向に隣接されたコレクタコンタクト領域21、22間の離間寸法L1を短くすることにより、単位面積当たりにおいて横方向に配列できるトランジスタセルTrc数を増加させることができるので、集積度を向上させることができる。
【0049】
さらに、このように構成される第1の実施の形態に係る半導体装置においては、第2の配線コンタクト部31Cの横方向の寸法L2を縦方向の寸法L3に比べて短くし、第2の配線コンタクト部31Cがベースコンタクト領域31の範囲内に配設されるので、第2の配線コンタクト部31Cの実効的な面積を減少させてコンタクト抵抗値を増加させることができる。このコンタクト抵抗値の増加により、予期せぬ過大電流をなまらせることができるので、トランジスタセルTrcの破壊耐圧を向上させることができる。
【0050】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置においてトランジスタセルのエミッタ領域の平面形状を代えた例を説明するものである。図4は本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の1つのトランジスタセルを示す平面図である。図4に示すように、第2の実施の形態に係る半導体装置のトランジスタセルTrcは、第1の方向に所定の間隔で配列されたコレクタコンタクト領域21,22と、第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔で配列され、それぞれ第1の配線コンタクト部410C,411C,420C,421Cを有する複数の第1のエミッタ領域(41,42)と、複数の第1のエミッタ領域(41,42)のそれぞれに隣接して配置され、配線コンタクト部を有しない複数の第2のエミッタ領域(431,432,441,442)とを含む半導体装置であることを特徴とする。
【0051】
トランジスタセルTrcの横方向に第2のエミッタ領域431及び432、441及び442が複数配列されている。第2のエミッタ領域431、432、441、442のそれぞれには第1の実施の形態に係る半導体装置の第2のエミッタ領域43、44のそれぞれと同様に、配線コンタクト部は備えていない。第2のエミッタ領域431は図4中上側において第1のエミッタ領域41の左側端部に一体に形成され、第2のエミッタ領域441は上側において同一の第1のエミッタ領域41の右側端部に一体に形成されている。第1のエミッタ領域41、第2のエミッタ領域431、441のそれぞれが一体に形成された結果、その平面形状はコ字形状になっている。同様に、第2のエミッタ領域432は図4中下側において第1のエミッタ領域42の左側端部に一体に形成され、第2のエミッタ領域442は下側において同一の第1のエミッタ領域42の右側端部に一体に形成されている。第1のエミッタ領域42、第2のエミッタ領域432、442のそれぞれが一体に形成された結果、その平面形状はコ字形状になっている。第1のエミッタ領域41、第2のエミッタ領域431及び441で形作られるコ字形状は、第1のエミッタ領域42、第2のエミッタ領域432及び442で形作られるコ字形状に対して、ベースコンタクト領域31を中心軸とした180度の点対称形状になっている。
【0052】
このように構成される第2の実施の形態に係る半導体装置においては、第1の実施の形態に係る半導体装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
【0053】
以上、本発明を上記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、同一半導体基板にパワートランジスタとその制御系の回路等をモノリシックに集積化したパワーIC等の半導体装置に適用することもできる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、エミッタ領域−ベース領域間の接合面積を増加させつつ、コレクタコンタクト領域の抵抗値を減少させることにより、主電流容量を増加させることができるトランジスタセルを多数並列接続した半導体装置を提供することができる。
【0055】
さらに、本発明は、上記主電流容量を増加させることにより、単位面積当たりに配置できるトランジスタセル数を増加させることができ、集積度を向上させることができる半導体装置を提供することができる。
【0056】
さらに、本発明は、上記単位面積当たりに配置できるトランジスタセル数を増加させることにより、特定のトランジスタセルに電界集中が発生することを防止し、破壊耐圧を向上させることができる半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置(パワートランジスタ)のトランジスタセルアレイを示す平面レイアウト図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置を構成する1つのトランジスタセルを示す平面図である。
【図3】図1に示すトランジスタセルのF2−F2切断線で切った断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置を構成する1つのトランジスタセルを示す平面図である。
【図5】本発明の先行技術に係る半導体装置のトランジスタセルを示す平面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板
11 シリコン単結晶基板
12 エピタキシャル層
20 コレクタ領域
21〜25 コレクタコンタクト領域
30 ベース領域
31 ベースコンタクト領域
21C,22C,31C,410C,411C,420C,421C 配線コンタクト部
41〜44,431,432,441,442 エミッタ領域
50,80 パッシベーション膜
71,72,91,92 コレクタ配線
75 ベース配線
73,74,93,94 エミッタ配線
Claims (7)
- 第1の方向、及び該第1の方向と交差する第2の方向に、複数のトランジスタセルを規則的に配列した電力用半導体装置であって、前記トランジスタセルは、それぞれ、
前記第1の方向に配列された一対のコレクタコンタクト領域と、
前記一対のコレクタコンタクト領域の間に配置されたベース領域と、
前記一対のコレクタコンタクト領域の中央部分に配置されたベースコンタクト領域と、
平面パターン上ベース領域の内部となる位置において、前記第2の方向に前記ベースコンタクト領域から所定の間隔で配列され、それぞれ第1の配線コンタクト部を有し、互いに分離した複数の第1のエミッタ領域と、
平面パターン上ベース領域の内部となる位置において、前記第1の方向に前記ベースコンタクト領域から所定の間隔で配列され、且つ前記複数の第1のエミッタ領域のそれぞれに隣接して配置され、前記配線コンタクト部を有しない複数の第2のエミッタ領域
とを含むことを特徴とする半導体装置。 - 前記トランジスタセルは、
前記一対のコレクタコンタクト領域に接続されるp型コレクタ領域を更に有し、
前記ベース領域は、前記p型コレクタ領域の表面近傍の内部、若しくはその上部に配置されたn型ベース領域であり、前記第1及び第2のエミッタ領域は、前記n型ベース領域の表面近傍の内部に配置されたp 型のエミッタ領域であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記トランジスタセルは、
前記ベースコンタクト領域の上部に配置され、前記第1の方向において前記ベースコンタクト領域よりも短い寸法の辺を有し、前記第2の方向において前記ベースコンタクト領域よりも長い寸法の辺を有する矩形の開口部からなる第2の配線コンタクト部
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記複数の第1のエミッタ領域の内の一つと前記複数の第2のエミッタ領域の内の一つとが一体に形成され、第1のL型形状の孤立パターンを形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記複数の第1のエミッタ領域の内の他の一つと及び前記複数の第2のエミッタ領域の内の他の一つとが一体に形成され、第2のL型形状の孤立パターンを形成し、前記第1のL型形状の孤立パターンと前記第2のL型形状の孤立パターンとは、前記ベースコンタクト領域を中心軸とした 180 度の点対称形状になっていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
- 前記複数の第1のエミッタ領域の内の一つと前記複数の第2のエミッタ領域の内の二つとが一体に形成され第1のコ字型形状の孤立パターンを形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記複数の第1のエミッタ領域の内の他の一つと前記複数の第2のエミッタ領域の内の他の二つとが一体に形成され第2のコ字型形状の孤立パターンを形成し、前記第1のコ字型形状の孤立パターンと前記第2のコ字型形状の孤立パターンとは、前記ベースコンタクト領域を中心軸とした 180 度の点対称形状になっていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
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