JP3597572B2 - 熱転写記録シート製造装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明に感熱ファクシミリ装置等に用いられる熱転写記録シートを製造するための熱転写記録シート製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置においては、ロール状の熱転写記録シートが用いられている。この記録シートはドナーともいわれ、ポリエステル等の薄いプラスチックフィルム基材の片面に、ワックスや樹脂等のバインダーと色剤からなるホットメルトインク層を設けたものである。この記録シートのインク層を紙と重ね合わせ、記録シート背面側からサーマルヘッド等の加熱手段により加熱を行い、インクを紙に転写することにより印字は行われる。このようなファクシミリ装置は、記録シートの終了を表示する装置が設けられている。
【0003】
記録シートの終了を表示するため、一般に記録シートのロールシャフト固定端(終了端)の近傍に反射表面を有するエンドマークが設けられている。このエンドマークは、記録シートのうちホットメルトインキ層側又はその反対側のいずれかに設けられ、光源と光検出器とを有するセンサにより光学的に検出されるようになっている。このようなエンドマークは、フレキソ印刷またはブラッシングにより記録シートに印刷される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらフレキソ印刷によりエンドマークを印刷する場合は、ゴム製の凸版によりインキを記録シートに付着させるため、記録シートが薄いとこの印刷中に記録シートにしわが入ることが考えられる。
【0005】
他方、ブラッシングにより小さいエンドマークを印刷する場合は、マーキングの品質が悪く、また長時間を要するという問題がある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、記録シートに精度よく良品質のエンドマークを設けることができるとともに、このような記録シートを迅速かつ大量に製造することができる熱転写記録シート製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材フィルムとホットメルトインキ層とを有するウエブを供給するウエブ供給装置と、このウエブ供給装置から供給されるウエブに対して、幅方向に所定間隔をおいて複数のエンドマークを印刷するグラビア印刷装置と、グラビア印刷されたエンドマークを乾燥させる乾燥装置と、前記ウエブから得られるシートを一端部に切欠を有する紙管の周囲にロール状に巻取ってシート巻取体を形成するシート巻取装置と、このシート巻取装置に前記紙管を供給する紙管供給装置と、前記シート巻取装置により形成されたシート巻取体を排出する排出装置と、を備え、乾燥装置はファンと、ヒータと、このファンおよびヒータに接続され加熱エアを循環させるとともにウエブ近傍に延びる循環ダクトとを有し、この循環ダクトに加熱エアを前記ウエブ上のエンドマークに吹付ける溝を形成し、循環ダクトの溝はシャッター作動装置により作動するシャッターにより覆われるとともに、前記シャッター作動装置はエンドマークが前記溝に接近した場合に前記シャッターを開とし、循環ダクト内であって溝より下流側に、前記循環ダクト内の流路を妨げる邪魔板を、エアの流れ方向に直交する方向に配置された回転軸回りに回転自在に設け、シャッター作動装置によりシャッターを開とした際、邪魔板を駆動機構により回転させて加熱エアの流れを妨げることを特徴とする熱転写記録シート製造装置である。
【0008】
本発明は紙管供給装置が、前記紙管を順次水平方向に移送する移送装置と、この移送装置の入口側に連結され、前記紙管を前記移送装置に導入する導入装置と、前記紙管を前記巻取部側へ排出する排出装置と、紙管の切欠有無および紙管の向きを検出する切欠検出装置と、前記切欠検出装置からの信号に基づいて、切欠が形成されかつ紙管の向きが正しい場合、前記移送装置上の前記紙管を把持しそのままの向きで前記排出装置まで移送し、切欠が形成されかつ紙管の向きが逆の場合、前記移送装置上の前記紙管を把持し水平方向に略180°回転させて前記排出装置まで移送する把持反転装置と、を備えたことを特徴とする熱転写記録シート製造装置である。
【0009】
本発明は、シート巻取装置が貼付け位置、巻取位置および排出位置を通る軌道上を順次移動するとともに、前記紙管を両側から保持して回転する複数の保持回転装置と、前記貼付け位置近傍に配置され、前記保持回転装置により保持された未使用の紙管外周に円周方向に沿って貼付け部を形成する貼付け装置と、前記巻取位置と前記排出位置との間に設けられ、前記排出位置にある巻取済のシート巻取体と前記巻取位置にある未使用の紙管との間に伸びるシートを切断する切断装置と、前記巻取位置の近傍に設けられ、前記保持回転装置により保持された未使用の紙管の外周にシートを押付ける押付けロールと、を備えたことを特徴とする熱転写記録シート製造装置である。
【0010】
本発明は、シート巻取装置が垂直方向に多段に配置され、排出装置は、前記シート巻取装置の配置段に対応して垂直方向に多段に設けられ、各シート巻取装置からのシート巻取体を載置する複数のシート巻取体受台と、前記シート巻取体受台の側方に設けられた搬出コンベアと、前記シート巻取体受台の搬出コンベアと反対側の側方に設けられ、垂直方向に配設された案内レールと、各シート巻取体受台に対応して案内レールに水平方向に取付けられ、各々が案内レールに沿って上下方向に移動するとともに水平方向に伸縮し、シート巻取体受台上のシート巻取体を受取り前記搬出コンベア上に移送する受取アームと、を備えたことを特徴とする熱転写記録シート製造装置である。
【0011】
【作用】
本発明によれば、ウエブ供給装置から供給されるウエブはグラビア印刷装置に送られ、グラビア印刷装置が作動してウエブの所定領域に、幅方向に所定間隔をおいて複数のエンドマークが印刷される。ウエブ上に印刷されたエンドマークは、その後乾燥装置により乾燥され、エンドマークを有する複数の熱転写記録シートが得られる。熱転写記録シートはシート巻取装置において、紙管供給装置から供給された紙管の周囲にロール状に巻取られてシート巻取体が形成され、このシート巻取体は排出装置から排出される。
【0012】
本発明によれば、乾燥装置において、ファンおよびヒータにより生成された加熱エアは循環ダクト内を循環するので、ダクト内のエア温度が常に一定に保たれ、溝から常に一定条件の加熱エアをエンドマークに吹付けることができる。
【0013】
本発明によれば、一端部に切欠を有する紙管が、導入装置から移送装置に導入され、移送装置上で水平方向に順次移送される。紙管が切欠検出装置の下方までくると移送装置が停止し、切欠検出装置によって紙管の切欠の有無および紙管の向きが検出される。次に移送装置上で紙管が移送され、紙管が把持反転装置の下方までくると移送装置が停止する。把持反転装置は切欠検出装置からの信号に基づいて、紙管に切欠が形成されかつ向きが正しい場合、紙管を把持してそのままの向きで排出装置まで移送し、切欠が形成されかつ向きが逆の場合、紙管を把持し水平方向に略180°回転させて排出装置まで移送する。
【0014】
本発明によれば、軌道上の貼付け位置にある保持回転装置により、未使用の紙管の両端が保持され回転する。次に、貼付け装置により紙管の外周に円周方向に沿って貼付け部が形成され、その後紙管を保持した保持回転装置は巻取位置まで移動する。同時に、巻取位置ですでに巻取り形成されたシート巻取体が排出位置まで移動する。次に排出位置にあるシート巻取体と巻取位置にある未使用の紙管との間に延びるシートが、切断装置により切断される。巻取位置において、切断されたシートが押付ロールより未使用の紙管外周に押付けられて固着され、その後保持回転装置により、紙管が回転して紙管外周にシートが巻取られて、シート巻取体が得られる。
【0015】
本発明によれば、多段に配置された各シート巻取装置において、紙管の外周にシートが巻取られてシート巻取体が形成される。各シート巻取装置で得られたシート巻取体は、シート巻取装置の配置段に対応して多段に設けられたシート巻取体受台に載置される。次に各シート巻取体受台に対応して設けられた受取アームが、引込んだ状態で案内レールに沿って上昇し、各段のシート巻取体受台上に載置されたシート巻取体を持上げる。次に各受取アームが、搬出コンベア側へ伸びた後降下して、この受取アームによりシート巻取体を順次搬出コンベア上へ載置する。
【0016】
【実施例】
はじめに熱転写記録シートについて、図1により説明する。図1に示すように、ロールシャフト2から繰り出された熱転写記録シートは矢印A方向に引張られ、ロールシャフト2側にわずかのシートが残る。
【0017】
図1のII−II線断面図である図2に示すように、記録シート1は基材フィルム1aと、この基材フィルム1aの一方の面に設けられ熱転写によって対象となる複写の記録を行うホットメルトインキ層1bとを有している。このうち基材フィルム1aはポリエステル、ポリプロピレン、セロファンアセテート、ポリカーボネート等のプラスチック、またはコンデンサペーパ、パラフィンペーパ等の紙からなっている。このうちポリエステル製の基材フィルム1aが好ましい。またホットメルトインキ層1bは、公知の顔料、合成樹脂、およびワックスの混合物からなっている。このホットメルトインキ層は3〜8ミクロンの厚みとなっている。
【0018】
また、図1および図2に示すように、ロールシャフト2に固定された記録シート1の終端から所定の間隔を置いた部分に、長手方向に沿って幅の狭いエンドマーク3が設けられている。このエンドマーク3は基材フィルム1a側に設けられているが、ホットメルトインキ層1b側に設けてもよい。
【0019】
エンドマーク3は、グラビア印刷により1〜6ミクロンの厚さを有する光反射層となっている。このためエンドマークは銀色あるいは金色となっており、黒色の基材フィルムまたはホットメルトインキ層上を隠蔽するとともに、効果的な反射面を形成する。
【0020】
エンドマーク3の形成のため用いられるグラビア印刷用インキは次のとおりである。
【0021】
ここで“M−AT BC TF”は10%のテフロン粉末(ポリテトフルオロエチレン)(商品名)と、40%のアクリルポリオルと、30%のメチルエチルケトンと、20%の添加剤からなる。また“M−AT Mark FC113”は30%のグラフトポリマワックスと、65%のトルエンと、5%のエチルアセテートからなる。
【0022】
“CM950White”(商品名)は24%の酸化アルミニウムと、26.0%のワニスと、14.0%のワックスを含んでいる。
【0023】
なお、図3に示すように、記録シート1のロールシャフト2の固定端に対して第1エンドマーク3より更に遠方に、第2エンドマーク3Aを設けてもよい。第2エンドマーク3Aはグラビア印刷により一連の比較的短いストリップ状に形成されている。この第2エンドマーク3Aは、第1のエンドマーク3よりも前に記録シート1の終了の接近を知らせるものである。
【0024】
次に熱転写記録シート1の使用方法を図4により説明する。図4に示すように、ロールシャフト2の供給ロール1Rから引張られた熱転写記録シート1は、案内ロール4を矢印方向に移動し、サーマルヘッド5とバックアップロール6との間に入る。その後熱転写記録シート1は、他の案内ロール7に入り、巻取ロールシャフト8により巻取られる。
【0025】
記録されるべき紙9が、紙供給トレイ(図示せず)から供給され、記録シート1上におかれる。紙9とシート1とがサーマルヘッド5とバックアップロール6との間で互いに接触しながら移動すると、サーマルヘッドの加熱によりホットメルトインクが紙9上に熱転写されて記録が行われる。
【0026】
記録シート1が供給ロールシャフトにおいて、その終端近傍まで引張られると、反射型エンドマーク3が図1に示すように表わされる。図4に示すように、このエンドマーク3は、光源10と光検出器11とからなる赤外線センサに対向する位置まで達する。光源10から発せられる赤外線は、エンドマーク3に達し、これによって反射して光検出器11まで達する。このようにして、赤外線センサはシート1が終了する旨の検出を行う。アラーム12が光検出器11に接続され、エンドマーク3を検出して記録シート1が終了に近づくことを警告する。
【0027】
次に上記の熱転写記録シートの製造装置を、図5乃至図18により説明する。図5に示すように、製造装置はウエブ供給部14と、グラビア印刷部16と、スリット部17と、シート巻取装置18と、シート巻取体受台165とを備えている。また、シート巻取装置18の近傍には、紙管2をシート巻取装置18へ供給する紙管供給装置19が設けられている。なお、シート巻取装置18は、スリット部17の下流側に、上下2段に各々2台ずつ合計4台配置されている。
【0028】
供給部14から供給されたウエブSは記録シート1となるものである。またウエブSは基材フィルム1aと、このフィルムの一方の面に形成されたホットメルトインキを有するコーティング1bとを有し、エンドマーク3は未だ形成されておらず、またウエブSは記録シート1よりも2倍以上の幅を有している。図5はウエブがウエブ供給部14のロール支持体21上に、ロール20状に支持されている状態を示す。図5において、ウエブSは、供給部14から一連のガイドレール23、24により案内され、グラビア印刷部16に送られる。
【0029】
グラビア印刷部16において、エンドマーク3が各ウエブSに対し例えば4列に印刷される。図3に示す第2エンドマーク3Aはグラビア印刷部16で印刷してもよい。
【0030】
エンドマーク3を第2エンドマーク3Aとともに、あるいは第2エンドマーク3Aなしでエンドマーク3のみ印刷した後、ウエブSはスリット部17に送られ、ここで幅広のウエブSは長手方向にスリットされ複数の幅の狭いストリップ状の記録シートは、巻取部18においてシート巻取体26として巻取られる。
【0031】
上述した一連の案内ロール23、24および他のロールは、ウエブを連続供給するための組合せ供給手段を構成する。ウエブ供給部14は公知の装置を用いることができる。
【0032】
次にグラビア印刷部16およびスリット部17について、以下説明する。
【0033】
図6にグラビア印刷部16の詳細を示す。図6に示すようにグラビア印刷部16は、グラビア印刷ユニット30が取付けられたフレーム29を有する。ウエブSは、案内ロール24(図5参照)および他の案内ロール31を経て印刷ユニット30に供給される。印刷ユニット30の下流側において、ウエブSは案内ロール32、33、34、35、および36を経て印刷部16から離れていく。 図7は印刷ユニット30の更なる詳細図である。図7に示すように、印刷ユニット30は版胴37と、圧胴38と、版胴37下方に位置するインキパン39とを備えている。インキパン39は、グラビア印刷インキ40を収納しており、この中に版胴37が部分的に浸されている。
【0034】
版胴37はウエブS上に所望のエンドマークを印刷するため形成された多数のグラビアインキセルを有しており、一対のドクターブレード取付装置42が版胴37の両側に設けられている。各取付装置42は版胴37の表面上から過剰のインキを掻き取るためのブレード41を支持している。
【0035】
これらのドクターブレード取付装置42は、各々ドクターブレード調節ノブ43を有しており、このノブ43により版胴37の表面に対してドクタブレード41の押圧力を調整するようになっている。2つのドクターブレード41のうちの、いずれかのみが実際上印刷作業に用いられる。
【0036】
図8に示すように、圧胴38はシャフトに堅固に取付けられており、このシャフトの両端は一対のベアリングブロック45によって回転自在に支持されている。ベアリングブロック45は各々の直立案内ロール46に沿って、上下方向に移動可動となっている。このため、圧胴38は、それ自体が版胴37に対して上下方向に移動可能となっている。
【0037】
図7に示すように圧胴38の比較的長いストロークの垂直変位を生じさせるように、一対のエアシリンダC1 が、一対の案内レール46を連結するサポート48に取付けられている。このエアシリンダC1 からピストンロッド50が下方へ延び、各ピストンロッド50はベアリングブロック45に連結されている。そして、エアシリンダC1 は、版胴37を変換する時に引込み、圧胴38を図7の符号38′に示す位置まで上昇させる。
【0038】
図7および図8に示すように、他の一対のエアシリンダC2 が、その上端52においてフレーム29に揺動自在に連結されている。各エアシリンダC2 のピストンロッド53は、レバー55の一端に揺動自在に連結されている。各レバー55は中間点56を中心として揺動自在にフレーム29に連結されており、各レバー55はその他端においてローラ57を支持している。一対のレバー55上のローラー57は、各ベアリングブロック45の下面に係合している。このため図7において、シリンダC2 が伸びると、レバー55は時計方向に回動し、これによってベアリングブロック45を上昇させ、圧胴38を版胴37から引離す。
【0039】
公知のグラビア印刷機と同様、ウエブSは案内ロール31を通り、版胴37と圧胴38との間を通って、案内ロール32の下方から下流側へ向う。
【0040】
図8に示すように、適当な駆動機構Mが版胴37に連結され、版胴37に回転駆動力を与えるようになっている。ウエブに対して印刷するためには、版胴37が回転しウエブSを印刷ユニット30に供給するだけでなく、圧胴38も降下させウエブSを圧胴38と版胴37との間に係合させなければならない。このため、一対のエアシリンダC2 は、圧胴38を降下させるため引込められ、これによって印刷ユニット30を所望の作動状態にする。
【0041】
図6に示すように、乾燥装置60が、印刷ユニット30の上方に設けられている。乾燥装置60はフレーム29の上部に取付けられたファン61と、このファン61に接続されたエアヒータ62と、ファン61により生じエアヒータ62により加熱された空気流を循環させるとともにウエブ近傍まで達するダクト63とを有している。
【0042】
エアヒータ62から延びるダクト63は上述のようにファン61に戻り、加熱エアを循環させている。このダクト63の流路中央部分には、ウエブSの送り方向に延びる4本の円筒状の出口管66が設けられている。このように出口管66は、ウエブSに印刷された4列のエンドマーク3に対応した数だけ設けられ、各出口管66の下端には加熱エアをウエブSに印刷されたエンドマーク3に吹付けるための溝65がウエブSの送り方向に沿って形成されている。さらに、出口管66の入口側又はダクト63とエアヒータ62との連結部には温度計72が設置され、この温度計72からの信号に基づいて温度制御器70によりエアヒータ62は温度一定制御運転が行われる。
【0043】
また図9および図10(a)(b)に示すように、各出口管66の溝65は、出口管66内に配置され長手方向に延びる細長状シャッター67により覆われるようになっている。各細長状シャッター67は、各出口管66の上方に設けられた一対のエアシリンダC3 によりロッド72を介して上下方向に移動し、溝65を開閉する。
【0044】
また、各出口管66内であって、溝65より下流側に、出口管66内の流路を遮断する円形邪摩板68が設けられ、この邪摩板68はエアの流れ方向に対して直交する回転軸68aを中心として回転するようになっている。この回転軸68aは、エアシリンダC3 と同期して作動する駆動機構C4 により回転する。
【0045】
すなわち通常時に、エアシリンダC3 によりシャッター67が降下して溝65を閉とするとともに、邪摩板68が駆動機構C4 により出口管66内で水平方向に保たれる。次にウエブS上に印刷されたエンドマーク3が溝65の下方に達すると、エアシリンダC3 によりシャッター67が上昇して溝65を開とする。同時に邪摩板68が駆動機構C4 により回転軸68を中心として出口管66内で垂直方向位置まで回転し、加熱エアの流れを妨げる。
【0046】
このようにして出口管66内の略全部の加熱エアを溝65からウエブSのエンドマーク3に対して吹付けることができ、これによりエンドマーク3を効率的に乾燥させることができる。また通常時にはシャッター67により溝65を閉とするとともに、邪摩板68を水平方向に維持することにより、加熱エアをダクト63内で循環させることができる。この場合、加熱エアは温度計71からの信号に基づいて温度制御器70により温度一定制御されているので、出口管66内の温度を略一定に維持することができ、溝65を開とした場合に速やかに一定温度の加熱エアをエンドマーク3に吹付けることができる。
【0047】
印刷部16においてウエブS上にエンドマークが印刷され、その後乾燥された後、ウエブSは案内ロール75によってスリット部17に案内される。スリット部17は公知の装置であり、ウエブSは案内ロール75から追加の案内ロール76、76に向って進行し、その後、マスターロール78に向う。次に図11に示すように、ウエブSは案内ロール79を通って一対のスリットロール80a、80b上に向う。一方のスリットロール80aは固定軸回りに回転し、また他方のスリットロール80bは移動自在のアーム81上に回転自在に取付けられている。固定軸スリットロール80aは、例えば公知の環状スリットブレードを有しており、ウエブSをスリットすることによって得られるストリップ状の記録シートは、スリット部17から2つの分離ロール83a、83bのいずれかを通って記録シート巻取部18に巻取られてシート巻取体26となる。
【0048】
図5および図11に示すように、マスターロール78近傍には、マスターロールの回転およびこれによる供給ウエブSの長さを検出するための回転数検出回路90が設けられている。回転数検出回路90は、マスターロール78の回転数に対応するパルスを計算するようになっている。パルスがエンドマーク印刷開始に対応するとともにウエブSの所望位置を示す予め定められた数値に達すると、一対のエアシリンダC2 が引込み、これによってそれまで版胴37から離れていた圧胴38が降下する。このようにしてウエブSが版胴37と圧胴38との間で狭まれ、エンドマークの印刷が開始される。
【0049】
回転数検出回路90は、ウエブSに印刷された4列のエンドマーク3が乾燥装置60に達することも確認でき、これによってエアシリンダC3 が縮んでシャッタ67を上昇させ、出口管66の溝65から加熱エアをエンドマーク3に吹付けることができる。同時に駆動機構C4 により、邪摩板68が垂直方向位置まで回転し、出口管66内の流路を妨げるので、出口管66内の略全部の加熱エアをエンドマーク3に吹き付けることができる。
【0050】
次に4列のエンドマーク3が溝65を通過すると、回転数検出回路90の制御によりエアシリンダC3 がシャッター67を降下させて溝65を閉とし、駆動機構C4 により邪摩板68が水平方向位置まで回転する。
【0051】
図10(b)に示すように、各列のエンドマーク3の先端が出口溝65の上流側の先端が出口溝65の上流側の所定距離Xの地点まできたところで、シャッター67により溝65は開となる。またエンドマークの後端が出口溝65の下流側の所定距離Yの地点まできたところでシャッター67により溝65は閉となる。これらのシャッター67の開閉作業は回転数検出回路90の制御により行われる。
【0052】
このようにグラビア印刷部16において、4列のエンドマーク3が印刷ユニット30によって各ウエブSの所定位置に印刷され、次にエンドマーク3のみが他のウエブ部分に悪影響を与えないように乾燥装置60により乾燥される。次にスリット部17において、印刷されたウエブの各々の部分が長手方向にスリットされ、所望幅を有する複数、例えば4枚の熱転写型記録シート1が形成される。これらの各記録シート1はシート巻取装置18に巻取られてシート巻取体26となる。
【0053】
なお、図2に示すように、エンドマーク3は基材フィルム1aの一面、または基材フィルム1aの他方の面に設けられたホットメルトインキ層1bの一面のいずれかに設けてもよい。エンドマーク3をウエブSのいずれの面に形成するかは、ウエブが図6の実線で示された通路を通るのか、あるいは仮想線で示された通路を通るかで決められる。仮想線の通路を通る場合には、ウエブSは追加の案内ロール92、93、94および案内ロール32を通過して、版胴37と圧胴38との間を通り、案内ロール31を通る。
【0054】
次に紙管供給装置19について、図5、図12、図13および図14により説明する。
【0055】
上述のように紙管供給装置19は、シート巻取装置18に切欠110を有する紙管2を供給するものである。図12に示すように、紙管供給装置19は一対のプーリ101、102間に掛け渡され矢印L方向に移動する無端リンク121と、無端リンク121に固着され紙管2を受ける受台122とからなる移送装置を備えている。移送装置の左端に位置する受台122には、紙管2を受台122に導入する導入回転板125が配設されている。なお、一対のプーリ101、102のうちプーリ101が駆動プーリとなる。
【0056】
導入回転板125の外周には、紙管2を保持する保持溝125aが設けられ、この保持溝125a内で紙管2を保持するとともに導入回転板125を回転させることにより、送り部128にある紙管2を移送装置の左端に位置する受台122上に導入するようになっている。導入回転板125の回転中、紙管2は図示しない保持板により保持溝125a内で保持される。
【0057】
また無端リンク121の上方には、紙管2に設けられた切欠110が紙管2の所定の一端部に形成されたか否かを検出する切欠検出装置127が設けられている。さらに、切欠検出装置127の下方には、受台122上の紙管2を持上げて切欠検出装置127まで上昇させ、その後受台122まで降下させる昇降用エアシリンダ126が設けられている。
【0058】
さらに、切欠検出装置127の下流側であって無端リンク121の上方には、受台122上の紙管2を把持するとともに排出装置129まで移送する把持反転装置123が設けられている。この把持反転装置123は、切欠検出装置127からの信号に基づいて、切欠110が紙管2の所定一端部に形成されている場合(切欠110が形成されかつ紙管2の向きが正しい場合)、受台122上の紙管2を把持してそのままの向きで排出装置129まで移送し、切欠110が紙管2の他端部に形成されている場合(切欠110が形成されかつ紙管2の向きが逆の場合)、受台122上の紙管2を把持した後、水平方向に180°回転して排出装置129まで紙管2を移送するようになっている。さらに、紙管2に切欠110が形成されていない場合は、把持反転装置123は作動せず、これにより受台122上の紙管2は無端リンク121の移動に伴って廃棄側115へ廃棄される。
【0059】
なお、排出装置129側へ排出された紙管2は、その後図5に示すシート巻取装置18まで移送される。
【0060】
次に切欠検出装置127の詳細を、図13および図14により説明する。図13および図14に示すように切欠検出装置127は、紙管2の両端側に各々設けられた赤外線投光器111と赤外線受光器112とを有し、この赤外線投光器111と赤外線受光器112とにより切欠110を検出するようになっている。また赤外線受光器112は、コンペレータ機能を有する増幅器113に接続され、増幅器113により赤外線受光器112からのアナログ信号が無接点電圧出力に変換され、この無接点電圧出力は制御装置114に入力される。この制御装置114は、駆動プーリ101、把持反転装置123、導入回転板125、エアシリンダ126を各々駆動制御するものである。
【0061】
なお、図13において、赤外線投光器111と赤外線受光器112は便宜上紙管2の一端側のみに示されているが、実際は紙管2の両端側に各々配置されている。また紙管2は切欠検出装置127において、図12に示すエアシリンダ126の上端に設けられた一対のコロ(図示せず)により回転自在に支持され、同時に切欠検出装置127の駆動ロール127aにより下方へ押付けられて回転するようになっている。
【0062】
次に紙管供給装置19の作用について以下、説明する。まず図12に示すように、送り部128に送られてきた切欠110を有する紙管2は、導入回転板125の外周に形成された保持溝125a内に嵌込まれる。次に導入回転板125が時計方向に回転し、保持溝125a内に嵌込まれた紙管2は、無端リンク121に固着された左端の受台122上に導入される。この間、無端リング121は駆動プーリ101により矢印L方向へ断続的に移動し、受台122上の紙管2を図2の右方向へ移送する。
【0063】
受台122上の紙管2が切欠検出装置127の真下にきたところで、無端リンク121は停止する。次にエアシリンダ126によって紙管2を持上げ、切欠検出装置127まで上昇させる。
【0064】
切欠検出装置127において、紙管2は上記の回転機構により保持され回転する。この間、紙管2の両端部に対して、赤外線投光器111から赤外線が投光される。図14(a)に示すように、紙管2に切欠110が形成されている場合、赤外線投光器111から投光された赤外線が直接、切欠110を経て赤外線受光器112に受光され、赤外線受光器112からのアナログ信号が、増幅器113によって接続電圧出力に変換される。増幅器113からの無接点電圧出力は、その後制御装置114に入力される。この間の赤外線受光器112からの出力および増幅器のコンバレータ値を図14(b)に示し、増幅器113からの出力を図14(c)に示す。
【0065】
図14(a),(b),(c)に示すように、紙管2の切欠110は、増幅器113の出力として表わされ、これにより制御装置114において紙管2の切欠110の有無を確認することができる。また、上述のように赤外線投光器111および赤外線受光器112は紙管2の両端部に設けられているので、どちら側の赤外線受光器12から信号が出力されているか制御装置114において特定することにより、切欠110が紙管2のいずれの側に形成されているか、すなわち紙管2の向きについても確認することができる。
【0066】
次に図12に示すように、エアシリンダ126が降下して、紙管2を受台122上に戻し、無端リンク121が矢印L方向へ移動する。次に受台122上の紙管2が把持反転装置123の真下にきたところで、無端リンク121が停止し、把持反転装置123が降下して受台122上の紙管2を把持する。
【0067】
把持反転装置123は、制御装置114からの信号に基づいて、次のような作用を行う。まず紙管2に切欠110が形成されかつ紙管2の向きが正しい場合、把持反転装置123が降下して受台122上の紙管2を把持する。その後、把持反転装置123は上昇し、紙管2をそのままの向きで排出装置129まで移送する。排出装置129まで移送された紙管2は、その後図5に示す巻取部18まで送られる。
【0068】
一方、紙管2に切欠110が形成されかつ紙管2の向きが逆の場合、把持反転装置123は降下して受台122上の紙管2を把持する。その後、把持装置123は上昇し、紙管2を水平方向に180°回転させた後、紙管2を排出装置129まで移送する。
【0069】
なお、紙管2に切欠110が形成されない場合は、把持反転装置123は作動せず、無端リンク121が図12の矢印L方向に移動する。これに伴って受台122上の紙管2は、廃棄側115へ不良品として廃棄される。
【0070】
このように、紙管2の所定一端部に切欠110が形成されているか否かを検出するとともに、紙管2の向きが逆の場合に紙管2の向きを修正した後に紙管2を巻取部18側に供給することができる。さらに紙管2に切欠110が形成されていない場合は、紙管2を巻取部18に供給することなく、システム外方へ廃棄することができる。
【0071】
次に、シート巻取・排出装置について、図5および図15乃至図18により更に説明する。シート巻取・排出装置は図5に示すように、上下2段に2台ずつ、合計4台設けられたシート巻取装置18と、シート巻取装置18の配置段に対応して上下2段に設けられ、シート巻取装置18からのシート巻取体26を載置するシート巻取体受台165とを有している。各シート巻取装置18は図15および図16に示すように、紙管2を両側から保持して回転する一対の回転チャック153a、153bからなる保持回転装置153を有している。この保持回転装置153は円軌道152上に複数設けられており、円軌道152に沿って移動するとともに、円軌道152の貼付け位置152a、巻取位置152bおよび排出位置152cにおいて停止するようになっている。
【0072】
また貼付け位置152a近傍には、貼付け装置160が配設され、貼付け装置160の先端部160aにより未使用の紙管2外周に円周方向に沿って、例えば3本の貼付け部155を形成するようになっている(図16参照)。貼付け装置160は、図17に示すように保持部161により保持されており、保持部161が図17の左右方向に移動することにより、貼付け装置160が実線位置から二点鎖線位置との間を移動できるようになっている。また図17において、貼付け位置にある紙管2の下方には、紙管供給装置19(図5)から供給される紙管2が一時的に載置される載置台158が配置されている。
【0073】
また、円軌道152の巻取位置152b近傍に、巻取位置152bに位置する紙管2に対して記録シート1を押付ける押付ロール155が設けられている。さらに巻取位置152bと排出位置152cとの間には、排出位置152cにある巻取済のシート巻取体26と巻取位置152bにある未使用の紙管2の間に延びる記録シート1を切断する切断装置156が設けられている。この切断装置156はカッタ156aを有し、カッタ156aを記録シート1に対して直交する方向に移動させることにより記録シート1を切断するようになっている。
【0074】
次にシート巻取体受台165を含むシート巻取体26の排出機構について図18(a)(b)(c)により説明する。シート巻取体受台165は、上述のようにシート巻取装置18の配置段に対応して上下2段に各々1台ずつ設けられている。そして上段のシート巻取体受台165へは、上段の2台のシート巻取装置18で得られたシート巻取体26が例えばベルトコンベア177により移送され、下段のシート巻取体受台165へは、下段の2台のシート巻取装置18で得られたシート巻取体26が移送される。
【0075】
ベルトコンベア177により巻取体26をシート巻取体受台165へ移送する場合、シート巻取体受台165はコロから構成することが好ましい。すなわちシート巻取体受台165は、シート巻取体26の移送方向に直交して配置された複数のコロ165aと、シート巻取体26を両側から保持する保持板165bとからなっている。またシート巻取体受台165のベルトコンベア177と反対側には、シート巻取体26を停止するストッパ176が設けられている。
【0076】
図18(a)に示すように、上下2段のシート巻取体受台165、165の側方にはプーリ173aの回りに掛け渡された搬出コンベア173が設けられ、搬出コンベア173の表面にはシート巻取体26を保持する保持爪175が設けられている。またシート巻取体受台165の搬出コンベア173と反対側の側方には、案内レール170が垂直方向に配設され、この案内レール170にはシート巻取体受台165側に水平方向に延びる受取アーム171が取付けられている。
【0077】
受取アーム171は、各シート巻取体受台165に対応して上下2段に一対配置され、各受取アーム171は案内レール17に沿って上下方向に移動するとともに、水平方向に伸縮するようになっている。また各受取アーム171は先端側に受取部172を有している。さらに一対の受取アーム171は、図18(b)に示すように各シート巻取体受台165の両側に配置されている。受取部172は受取アーム171から直線状に延び、このためシート巻取体受台165とストッパ176との間およびシート巻取体受台165とベルトコンベア177との間に配置される。そして各一対の受取部172によりシート巻取体26の両端下部を支持するようになっている。なお受取部172を図18(c)に示すように、先端が平面上からみて2つの分岐部172a、172aに分岐し、この一対の分岐部172a、172aによりシート巻取体26の両端下部を支持するようにしてもよい。
【0078】
次にこのような構成からなるシート巻取・排出装置の作用について説明する。まず図5および図17において、紙管供給装置19から未使用の紙管2が上下2段の載置台158に一時的に載置され、その後、紙管2が各巻取装置18の円軌道152上の貼付け位置152aまで、図示しない上昇手段により持上げられる。各巻取装置18において、貼付け位置152aまで達した紙管2は、次に一対の回転チャック153a、153bからなる保持回転装置153により保持される。
【0079】
次に保持部161により貼付け装置160が図17の右方向へ移動して、貼付け装置160の先端部160aが紙管2の外周に当接する。貼付け装置160は紙管2の長手方向に沿って3個設けられている。このため保持回転装置153が回転することによって、紙管2の外周に3本の貼付け部155が円周方向に沿って形成される。
【0080】
次に保持回転装置153が、円軌道152上に沿って巻取装置152bまで移動する。この間、巻取位置152bにおいてすでに巻取られて形成されたシート巻取体26が、巻取位置152bから排出位置152cまで移動する。この場合、排出位置152cにあるシート巻取体26と巻取位置152bにある未使用の紙管2との間に記録シート1が延びることになる。
【0081】
次に切断装置156のカッタ156aが記録シート1側に接近して記録シート1が切断される。次に各巻取装置18の巻取位置152bにある未使用の紙管2に対して、記録シートが押付ロール155により押付けられて、紙管2の外周に記録シート1の端部が固着される。次に保持回転装置153が回転することにより、紙管2の外周に記録シート1が巻取られる。このとき押付ロール155は、常に巻取体に接しながら回転することにより、巻取体に入るエアーを抜くよう作用するエア抜き機構としても機能する。このようにして巻取位置152bにおいて、合計4個のシート巻取体26(図1および図15)が形成される。各巻取装置18において得られたシート巻取体26は、その後上述のように排出位置152cまで移送され、後端の記録シート1が切断された後、排出位置152cから各段に対応して設けられたシート巻取体受台165(図5および図18)へ例えばベルトコンベア177のような排出手段により排出される。この場合、シート巻取体26は、シート巻取体受台165のコロ165a上を滑り、ストッパ177により所定位置で停止する。
【0082】
次に、図18に示すように、上下2段に設けられたシート巻取体受台165,165上のシート巻取体26を搬出コンベア173上へ移送する作用について説明する。図18(a)に示すように、まず上下2段に設けられた合計2対の受取アーム171が図18(a)の位置まで引込み、その後各受取アーム171が上昇して一対の各受取アーム171により、対応するシート巻取体受台165上のシート巻取体26の両端下部を支持して持上げる。次に各受取アーム171が更に上昇して、上・下段の各一対の受取アーム171がいずれも搬出コンベア173より上方に達する。
【0083】
次に各受取アーム171が搬出コンベア173側へ伸び、その後各受取アーム171が降下する。この場合、まず下段の一対の受取アーム171上のシート巻取付26が、排出コンベア173上へ載置されて保持爪175により保持される。次に下段の一対の受取アーム171は、そのまま降下する。その後、上段の一対の受取アーム171上のシート巻取体26が搬出コンベア173上へ載置されて保持爪175により保持され、一対の上段の受取アーム171はそのまま降下する。
【0084】
なお、一対の受取アーム171が搬送コンベア173を通過する際、各受取アーム171が搬送コンベア173の側方を通るので、受取アーム171と搬送コンベア173が互いに干渉することはない。
【0085】
以上のように、シート巻取装置18の配置段に対応して設けられた上下2段のシート巻取体受台165から、シート巻取体26を単段の排出コンベア173上まで容易に移送することができる。このようにシート巻取装置18を2段に設けるとともに、各シート巻取装置18によって形成されてシート巻取体26を単段の排出コンベア173により一箇所にまとめることができるので、各構成部材をコンパクトに配置することができるとともにシート巻取体26の排出経路を単純化することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、紙管の周囲に熱転写記録シートをロール状に巻取ってなるシート巻取体をシート巻取装置において、容易かつ簡単に形成することができ、このように形成されたシート巻取体は排出装置から排出され、このようにしてシート巻取体を容易に得ることができる。
【0087】
本発明によれば、乾燥装置内において、ファンおよびヒータにより生成された加熱エアを循環ダクト内で循環されることができるので、循環ダクト内の加熱エアを溝から常に一定の条件の下で、ウエブ上に印刷されたエンドマークに対して吹付けることができる。このため、ウエブに印刷されたエンドマークを同一条件で精度良く乾燥させることができ、品質の良好な記録シートを得ることができる。
【0088】
本発明によれば、切欠検出装置により切欠の有無および紙管の向きを検出することができるとともに、紙管の向きが逆の場合に紙管の向きを修正した後に巻取部側へ供給することができる。このため、所定一端部に切欠を有する紙管の周囲に記録シートを巻取ることにより、ロール状記録シートの製品精度を向上させることができる。
【0089】
本発明によれば巻取位置において容易かつ迅速に紙管の外周にシートを巻取ってシート巻取体を形成することができるとともに、巻取位置で形成したシート巻取体を迅速に排出位置まで移送することができる。また貼付け位置において紙管の外周に全周に沿って貼付けを行うことにより、巻取位置における紙管の回転位置にかかわらず、常に紙管に切断されたシートの端部を押付けて固着することができる。このため、迅速に精度の良好なシート巻取体を得ることができる。
【0090】
本発明によれば、シート巻取装置の配置段に対応して設けられた多段のシート巻取体受台からシート巻取体を排出コンベア上へ容易かつ簡単に移送するることができる。このように、シート巻取装置を多段に設けるとともに、各シート巻取装置によって形成されたシート巻取体を排出コンベアによりまとめることができるので、各構成部材をコンパクトに配置することができるとともに、シート巻取体の排出経路を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱転写記録シートの製造装置によって得られるエンドマークを有する熱転写記録シートを示す斜視図。
【図2】図1のII−II線方向断面図。
【図3】他の熱転写記録シートを示す図1と同様の図。
【図4】熱転写記録シートに設けられたエンドマークを光学的に検出する状態を示す概略図。
【図5】本発明による熱転写記録シートの製造装置の概略図。
【図6】図5に示す熱転写記録シートの製造装置のグラビア印刷部の拡大図。
【図7】グラビア印刷部の更なる部分拡大図。
【図8】図6に示すグラビア印刷部の左方向側面図。
【図9】乾燥装置の出口管部分を示す図。
【図10】出口管に設けられたシャッターを示す図。
【図11】図5に示す熱転写記録シートの製造装置のスリット部およびマスターロールの回転を検出する回転数検出回路を示す図。
【図12】紙管供給装置を示す概略図。
【図13】切欠検出装置を示す概略図。
【図14】切欠検出装置における信号の流れおよびその大きさを示す図。
【図15】シート巻取装置およびシート巻取体を示す概略図。
【図16】紙管を保持して回転する保持回転装置を示す図。
【図17】貼付け装置を示す図。
【図18】シート巻取体の排出機構を示す図。
【符号の説明】
14 ウエブ供給部
16 グラビア印刷部
17 スリット部
18 シート巻取装置
19 紙管供給部
60 乾燥装置
61 ファン
62 エアヒータ
63 循環ダクト
65 溝
66 出口管
78 マスターロール
110 切欠
111 赤外線投光器
112 赤外線受光器
114 制御装置
121 無端リンク
122 受台
123 把持反転装置
125 導入回転板
126 エアシリンダ
127 切欠検出装置
128 送り部
129 排出装置
152 円軌道
152a 貼付け位置
152b 巻取位置
152c 排出位置
155 押付ロール
156 切断装置
156a カッタ
160 貼付け装置
165 シート巻取体受台
170 案内レール
171 受取アーム
173 搬出コンベア
Claims (8)
- 基材フィルムとホットメルトインキ層とを有するウエブを供給するウエブ供給装置と、
このウエブ供給装置から供給されるウエブに対して、幅方向に所定間隔をおいて複数のエンドマークを印刷するグラビア印刷装置と、
グラビア印刷されたエンドマークを乾燥させる乾燥装置と、
前記ウエブから得られるシートを一端部に切欠を有する紙管の周囲にロール状に巻取ってシート巻取体を形成するシート巻取装置と、
このシート巻取装置に前記紙管を供給する紙管供給装置と、
前記シート巻取装置により形成されたシート巻取体を排出する排出装置と、
を備え、
乾燥装置はファンと、ヒータと、このファンおよびヒータに接続され加熱エアを循環させるとともにウエブ近傍に延びる循環ダクトとを有し、この循環ダクトに加熱エアを前記ウエブ上のエンドマークに吹付ける溝を形成し、
循環ダクトの溝はシャッター作動装置により作動するシャッターにより覆われるとともに、前記シャッター作動装置はエンドマークが前記溝に接近した場合に前記シャッターを開とし、
循環ダクト内であって溝より下流側に、前記循環ダクト内の流路を妨げる邪魔板を、エアの流れ方向に直交する方向に配置された回転軸回りに回転自在に設け、シャッター作動装置によりシャッターを開とした際、邪魔板を駆動機構により回転させて加熱エアの流れを妨げることを特徴とする熱転写記録シート製造装置。 - 循環ダクト内に温度計が設置され、この温度計からの信号に基づいて加熱エアを温度一定制御する温度制御器を設けたことを特徴とする請求項1記載の熱転写記録シート製造装置。
- 紙管供給装置は、
紙管を順次水平方向に移送する移送装置と、
この移送装置の入口側に連結され、前記紙管を前記移送装置に導入する導入装置と、
前記移送装置の出口側に連結され、前記紙管を前記巻取部側へ排出する排出装置と、
紙管の切欠有無および紙管の向きを検出する切欠検出装置と、
前記切欠検出装置からの信号に基づいて、切欠が形成されかつ紙管の向きが正しい場合、前記移送装置上の前記紙管を把持しそのままの向きで前記排出装置まで移送し、切欠が形成されかつ紙管の向きが逆の場合、前記移送装置上の前記紙管を把持し水平方向に略180°回転させて前記排出装置まで移送する把持反転装置と、
を有することを特徴とする請求項1記載の熱転写記録シート製造装置。 - 移送装置は廃棄側に接続され、把持反転装置は、紙管に切欠が形成されていない場合作動せず、これにより紙管を廃棄側へ送ることを特徴とする請求項3記載の熱転写記録シート製造装置。
- 移送装置は一対のプーリ間に掛け渡され、この一対のプーリ間を移動する無端リンクと、この無端リンクに固着され前記紙管を受ける受台とからなることを特徴とする請求項3記載の熱転写記録シート製造装置。
- 導入装置は外周に保持溝を有する導入回転板からなることを特徴とする請求項3記載の熱転写記録シート製造装置。
- シート巻取装置は、
貼付け位置、巻取位置および排出位置を通る軌道上を順次移動するとともに、前記紙管を両側から保持して回転する複数の保持回転装置と、
前記貼付け位置近傍に配置され、前記保持回転装置により保持された未使用の紙管外周に円周方向に沿って貼付け部を形成する貼付け装置と、
前記巻取位置と前記排出位置との間に設けられ、前記排出位置にある巻取済のシート巻取体と前記巻取位置にある未使用の紙管との間に伸びるシートを切断する切断装置と、
前記巻取位置の近傍に設けられ、前記保持回転装置により保持された未使用の紙管の外周にシートを押付ける押付けロールと、
を有することを特徴とする請求項1記載の熱転写記録シート製造装置。 - シート巻取装置は垂直方向に多段に配置され、
排出装置は、
前記シート巻取装置の配置段に対応して垂直方向に多段に設けられ、各シート巻取装置からのシート巻取体を載置する複数のシート巻取体受台と、
前記シート巻取体受台の側方に設けられた搬出コンベアと、
前記シート巻取体受台の搬出コンベアと反対側の側方に設けられ、垂直方向に配設された案内レールと、
各シート巻取体受台に対応して案内レールに水平方向に取付けられ、各々が案内レールに沿って上下方向に移動するとともに水平方向に伸縮し、シート巻取体受台上のシート巻取体を受取り前記搬出コンベア上に移送する受取アームと、
を有することを特徴とする請求項1記載の熱転写記録シート製造装置。
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JPH11314346A (ja) | スクリーン印刷方法及びその装置 |
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