JP3597511B2 - 無線装置およびその通信経路制御方法、コンピュータプログラム - Google Patents

無線装置およびその通信経路制御方法、コンピュータプログラム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備される無線装置およびその通信経路制御方法、並びにその無線装置をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチホップ型の無線通信ネットワーク(以下、マルチホップ無線ネットワークと称する)の実現化のための検討が各方面でなされている。マルチホップ無線ネットワークとは、ローカルエリア(半径数百メートル程度)内に配置された複数の無線装置の任意装置間で、直接通信することを可能にし、また直接電波が届かない無線装置間においてはその間にある無線装置が中継して相互通信を可能にするネットワークである。
【0003】
マルチホップ無線ネットワークにおいては、無線装置ごとの周囲の状況やアンテナ形状等の違いにより、無線装置の電波到達範囲はさまざまなものとなる。また、無線の性質上の相互通信可能な範囲ではメッシュ上に通信路が成立しうるために、複雑なネットワークトポロジーが構成される。また、無線装置には、位置の変わらない固定端末(固定無線局)と、位置の変化する移動端末(移動無線局)がある。さらに、常時電源が入っている無線装置とそうでない無線装置が存在する。例えば、FAXや冷蔵庫に無線装置を組み込んだ場合には一般的に常時電源が入っているが、ノート型パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistants:個人用情報機器)に無線装置を組み込んだ場合には、使用時にのみ電源が入れられることが多い。
【0004】
このようにマルチホップ無線ネットワークは、通信事業者や企業の通信ネットワークのように計画的に構築されたネットワークとは異なり、自然発生的に構築されてその構成が動的に変動するネットワークである。このため、従来の通信経路制御方法では、十分な経路制御を行うことができない。そこで、従来より、マルチホップ無線ネットワークに適した通信経路制御方法として、例えば、直接電波の届かない無線装置間での中継経路を構築する方法が検討されている。
【0005】
通信経路制御方法には、静的に経路を制御する方法、あるいは動的に経路を制御する方法などがある。静的経路制御方法では、ネットワーク管理者がネットワークの構成を元に経路を指定する。この方法では全ての経路制御装置について、各経路制御装置ごとの経路を考えて設定する必要がある。また、ネットワーク構成が変わったときには、それぞれの経路制御装置について新たな経路を設定しなおす必要がある。
【0006】
一方、動的経路制御方法では、経路制御装置同士が互いに経路情報を交換し合い、自動的に経路を決定する。この動的経路制御方法としては、距離ベクトル型経路制御プロトコルを用いるものや、リンクステート型経路制御プロトコルを用いるものなどがある。距離ベクトル型経路制御プロトコルの代表的なものの一つに、RIP(Routing Information Protocol)と称されるものがある。このRIPは、無線装置が30秒毎に1回ずつ、自己と接続する経路制御装置に自己の持つ全ての経路情報を送信する。そして、経路制御範囲は15ホップまでである。また、選択可能な経路数が多いと一つの経路に収束するのが遅い、経路制御装置の負荷が軽い、比較的小規模なネットワークに向く、といった特徴を有する。
【0007】
リンクステート型経路制御プロトコルの代表的なものの一つには、OSPF(Open Shortest Path First)と称されるものがある。このOSPFでは、ネットワーク上の全ての経路制御装置が同じリンク状態データベースを持つ。そして、コスト値により選択される経路を制御可能、経路制御装置の負荷が重い、比較的大規模なネットワークに向く、トポロジーが変化したときの経路収束が早い、といった特徴を有する。
【0008】
具体的には、従来の通信経路制御方法として、例えば特開2001−127797号公報に記載される方法が知られている。この方法では、上記RIPと同様に、隣接した無線局同士が互いに自己の持つ経路情報を交換し合い、ホップ数の最も少ない経路を採用する。
また、経路探索用のパケットが最も早く宛先無線局に届いた経路を最短経路として採用する技術が、「The Dynamic Source Routing Protocol for Mobile Ad Hoc Networks」、Josh Broch,David B. Johnson, & David A. Maltz, IETF MANET Working Group INTERNET−DRAFT,22 Oct. 1999.に記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の通信経路制御方法では、以下に示すような問題があった。
まず、ホップ数の最も少ない経路を採用する方法では、中継段数は少なくなるが、無線局から発する電波の到達範囲の境界に位置する無線局を中継局として採用する可能性がある。電波到達範囲の境界に位置する無線局との間の通信においては、電波状態が不安定になりがちであり、このためにパケットを正常に授受することができず、パケットの再送が頻繁に発生し、ネットワークの使用効率が悪くなるという問題がある。この結果、十分なスループットが得られなかったり、通信が不安定になるなど、通信品質上の問題も生じる。
【0010】
例えば、図1に示すように、5台の無線局102〜110によりマルチホップ無線ネットワークが構成されているとする。境界線P102〜P110は、それぞれ無線局102〜110の電波到達範囲の境界を示す。ここで、無線局102が無線局108と通信する場合、無線局108は境界線P102の範囲外に位置しているので、他の無線局により中継が必要である。この例では、無線局102から無線局108へ至る経路として、無線局102から無線局104、106を介して無線局108へ至る経路や、無線局102から無線局110を介して無線局108へ至る経路などがある。しかしながら、これらの経路の内、ホップ数最少の経路を採用すると、無線局102から無線局110を介して無線局108へ至る経路となり、無線局110が境界線P102上に位置しているために上記問題が生じる。このように、従来の方法では無線局間の電波状態を考慮せずに経路選択を行っていたために、良好な通信品質を確保することができない。
【0011】
次に、経路探索用のパケットが最も早く宛先無線局に届いた経路を採用する方法では、経路探索時に最短であった経路が最も定常的な最短経路であるとは限らず、偶然その経路が選択されたに過ぎないという事態が生じる虞がある。無線によるパケット通信では、パケット送信時の端末間の競合を回避するために、CSMA/CS方式などの衝突防止方式を用いるのが一般的となっている。この衝突防止方式においては、衝突時のパケット再送の順番を乱数により決定する。このため、本来、最短経路となるべき経路が、衝突発生によるパケット再送の順番が後の方となってしまい経路探索時には最短経路とはならず、たまたま他の経路が最短経路となることがある。このように、本来、最短経路となるべき経路が採用されず、最適な経路選択ができないという問題がある。
【0012】
また、従来の方法では、移動端末、あるいは電源のオン/オフが頻繁に繰り返されたりする端末が中継局として選択される可能性がある。このため、端末の移動や電源オフがなされると中継経路が消失してしまい、この結果、経路の再探索が発生して安定した通信経路を確保することができず、良好な通信品質を保つことができなくなる。
【0013】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、マルチホップ無線ネットワークを構成する無線局間の電波状態を考慮して通信経路を選択し、良好な通信品質を確保することができる無線装置およびその通信経路制御方法を提供することにある。
【0014】
また、本発明は、マルチホップ無線ネットワークの中継局としての安定度を考慮して中継局にする無線局を選択し、安定した通信経路を確保して良好な通信品質を保つことができる無線装置およびその通信経路制御方法を提供することも目的とする。
【0015】
また、本発明は、その無線装置をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムを提供することも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の無線装置は、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置において、隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する隣接局情報記録手段と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する経路探索手段と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する転送手段と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定手段と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する経路通知手段とを備え、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定手段は、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索する手段と、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する手段とを有することを特徴としている。
【0017】
請求項2に記載の無線装置は、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置において、新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する隣接局情報記録手段と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する経路探索手段と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する転送手段と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定手段と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する経路通知手段とを備え、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定手段は、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存時間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索する手段と、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する手段とを有することを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の無線装置においては、前記隣接局情報を他局へ提供する情報提供手段と、他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出する新規局検出手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の無線装置においては、前記転送手段は、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報のうち、前記受信した経路探索パケットを直前に中継した隣接局の隣接局情報および自局の隣接局情報に基づいて、経路探索パケットの重複転送を回避するように、当該経路探索パケットの転送先を選択することを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の通信経路制御方法は、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御方法であって、隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する過程と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する過程と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する過程と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定過程と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する過程とを含み、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定過程において、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択することを特徴としている。
【0021】
請求項6に記載の通信経路制御方法は、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御方法であって、新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する過程と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する過程と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する過程と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定過程と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する過程とを含み、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定過程において、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存時間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択することを特徴としている。
【0022】
請求項7に記載の通信経路制御方法においては、前記隣接局情報を他局へ提供する過程と、他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出する過程とをさらに含むことを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の通信経路制御方法においては、前記記録された隣接局情報のうち、前記受信した経路探索パケットを直前に中継した隣接局の隣接局情報および自局の隣接局情報に基づいて、経路探索パケットの重複転送を回避するように、当該経路探索パケットの転送先を選択することを特徴とする。
【0024】
請求項9に記載のコンピュータプログラムは、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御処理を行うためのコンピュータプログラムであって、隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する機能と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する機能と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する機能と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定機能と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定機能は、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択することを特徴としている。これにより、前述の無線装置がコンピュータを利用して実現できるようになる。
【0025】
請求項10に記載のコンピュータプログラムは、マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御処理を行うためのコンピュータプログラムであって、新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する機能と、新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する機能と、経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する機能と、前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定機能と、この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、前記経路決定機能は、前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存期間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択することを特徴としている。これにより、前述の無線装置がコンピュータを利用して実現できるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。以下の説明において通信経路のことを単に経路と称する。
図2は、本発明の一実施形態による無線装置の構成を示すブロック図である。この図2の無線装置は無線端末(無線局)に具備される。この無線装置を備えた複数の無線局によって図1に示すようなマルチホップ無線ネットワークが構成される。そして、図2の無線装置は、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する。
【0027】
図2の無線装置は、アンテナ2と、無線送信部4と、無線受信部6と、演算部8と、制御部10と、主記憶部12と、キーボード14と、ディスプレイ16と、補助記憶部18とから構成される。
【0028】
無線受信部4は、電波を送受するアンテナ2を介して無線信号を受信し、復調およびA/D変換して無線信号に含まれるパケットデータを取得する。無線受信部4は、このパケットデータを主記憶部12に記憶させる。演算部8は、主記憶部12に記憶されたパケットデータを解析し、経路制御用のデータであった場合に制御部10へ通知する。制御部10は、この経路制御用データを使用して経路制御処理を行う。また、制御部10は、パケット通信機能およびパケット中継機能を有する。
【0029】
キーボード14は入力装置であり、コマンド入力やデータ入力が可能である。ディスプレイ16は表示装置であり、メッセージ等の表示を行う。
制御部10は、経路制御用データが中継処理を要する場合、該データを所定フォーマットのパケットにして無線送信部6へ出力する。また、キーボード14から入力されたデータや自局で発生した送信データなども、パケットにして無線送信部6へ出力する。無線送信部6は、これら受け取ったパケットデータをD/A変換し、さらにスペクトラム拡散変調などの変調方式により変換後、アンテナ2を介して送信する。
【0030】
上記演算部8と制御部10は、CPU(中央処理装置)により構成され、各部8、10の機能を実現するためのプログラムを主記憶部12にロードして実行することによりその機能が実現される。補助記憶装置18には、そのプログラム(OS(オペレーティングシステム)およびアプリケーションプログラム)を記憶しており、無線装置の起動時にプログラムが主記憶部12にロードされる。
【0031】
上記図2の無線装置は、例えば、FAXや冷蔵庫、ノート型パーソナルコンピュータ、PDAなど、各種電子機器に具備することが可能である。
【0032】
次に、上記図2の無線装置の制御部10が行う経路制御処理について、順次説明する。初めに、制御部10が経路制御処理で使用する経路制御用パケットの種類を説明する。図3〜図7は、各経路制御用パケットのフォーマット例を示す図である。経路制御用パケットには、ビーコンパケット、経路探索パケット、経路通知パケット、隣接局確認パケット、経路削除パケットの5種類がある。
【0033】
ビーコンパケットは、図3に示すフォーマットのパケットであり、定期的に送信される。このビーコンパケットにより自局の存在を他局に通知するとともに、自局から直接接続可能な無線局の情報を他局に提供する。図3において、宛先アドレスには、パケットを受信する無線局のアドレスとして全ての他局を宛先とするための所定値を設定する。発信元アドレスには、パケットを発信した無線局のアドレスとして自局のアドレスを設定する。中継局アドレスには、パケットを中継した無線局のアドレスが設定される。パケット種別にはビーコンパケットを示す所定値を設定する。ホップ制限には、パケットの中継可能回数の最大値を設定する。このホップ制限値は中継される度に中継局により1ずつ減じられ、0の場合には中継されない。
【0034】
ビーコン周期には、ビーコンパケットの送出周期を設定する。ビーコン周期以降には、自局の有する隣接局情報を隣接局リストとして設定する。隣接局情報には、後述する隣接局データベース(隣接局DB)に登録されている登録局の情報を使用する。具体的には、隣接局アドレスと信号強度と登録日時である。隣接局アドレスとは、自局から直接通信可能な無線局のアドレスである。信号強度とは、当該隣接局から発信された電波の自局での受信強度である。登録日時とは、当該隣接局を新規に登録した日時である。
【0035】
経路探索パケットは、図4に示すフォーマットのパケットであり、他の無線局への経路を検出するために使用される。図4において、宛先アドレス、発信元アドレス、中継局アドレス、パケット種別、ホップ制限は上記ビーコンパケットと同様である。但し、宛先アドレスには特定の無線局のアドレスを設定し、パケット種別を経路探索とする。
【0036】
経路ポリシーには、「信号強度優先」または「生存期間優先」のいずれかを設定する。生存期間とは無線局が連続して稼動している期間のことをいう。経路ポリシー・オプションには、経路ポリシー毎のオプションパラメータを設定する。信号強度優先の場合には信号強度閾値を設定し、この閾値以上の信号強度の無線局が中継局の候補となる。生存期間優先の場合には期間閾値を設定し、この閾値以上の生存期間の無線局が中継局の候補となる。中継局リスト内の中継局アドレスには、パケットを中継した局が、中継時に自局のアドレスを設定する。
【0037】
経路通知パケットは、図5に示すフォーマットのパケットであり、経路探索パケットに対する応答に使用される。この経路通知パケットにより、経路探索パケットの発信元に対して自局までの経路が通知される。図5において、経路通知パケットの内容は経路探索パケットと同様である。但し、パケット種別を経路通知とする。また、中継局アドレス群により、宛先アドレスの局から、発信元アドレスの局までの経路上の中継局のアドレスリスト(中継経路リスト)が構成される。中継経路リストの内容については、返送途上の各無線局により、経路探索パケットに記録された中継局のアドレスリストを元に、経路ポリシーに従って適宜編集される。
【0038】
隣接局確認パケットは、図6に示すフォーマットのパケットであり、隣接局が直接通信可能であるか否かを確認するために使用される。図6において、宛先アドレス、発信元アドレス、中継局アドレス、パケット種別、ホップ制限は上記パケットと同様である。但し、パケット種別を隣接局確認とし、ホップ制限値を1とする。REQには、確認要求元が所定値を設定する。ACKには、確認要求を受け取った局が応答時に所定値を設定する。
【0039】
経路削除パケットは、図7に示すフォーマットのパケットであり、局間の経路が消滅したことを通知するために使用される。図7において、宛先アドレス、発信元アドレス、中継局アドレス、パケット種別、ホップ制限は上記パケットと同様である。但し、パケット種別を経路削除とする。削除局アドレスには消失した局(削除局)のアドレスを設定する。検出局アドレスには削除局の検出をした局(検出局)のアドレスを設定する。これは、削除局と検出局の間の経路がなくなったことを示す。中継局アドレスには、経路削除パケットを中継した局が、中継時に自局のアドレスを設定する。
【0040】
次に、上記図2の無線装置が備えるデータベースについて説明する。無線装置は、隣接局データベース(隣接局DB)、中継経路データベース(中継経路DB)、パケット中継記録データベース(パケット中継記録DB)の3つのデータベースを備える。これらデータベースの内容は主記憶部12に記憶されており、制御部10が各データベースの内容を更新する。
【0041】
隣接局DBは隣接局の情報を記録するためのデータベースであり、図8に一つの隣接局の記録構成例を示す。図8において、局アドレスには、記録対象の隣接局のアドレスを記録する。信号強度には、その記録対象隣接局から発信された電波の自局での受信強度を無線受信部4から取得して記録する。新規登録日時には、記録対象隣接局を新規に登録した日時を記録する。更新日時には、記録対象隣接局に関する記録内容を更新した日時を記録する。仮登録フラグには、記録対象隣接局と自局間で相互に通信可能であることが未確認である場合に、この未確認の状態を示すフラグを記録する。非対称局フラグには、記録対象隣接局と自局間で、いずれか片方の局からのビーコンパケットしか届かない場合に、この非対称の状態を示すフラグを記録する。
【0042】
ビーコン周期には、記録対象隣接局におけるビーコンパケットの送出周期を記録する。ビーコン周期以降の記録内容(隣接局アドレス,信号強度,登録日時)は、記録対象隣接局の隣接局に関する情報であり、記録対象隣接局から受信したビーコンパケットにより取得したものである。そして、隣接局アドレスには、記録対象隣接局についての隣接局のアドレスを記録する。信号強度には、記録対象隣接局についての隣接局の信号強度を記録する。登録日時には、記録対象隣接局についての隣接局の登録日時を記録する。
【0043】
中継経路DBは、他局による中継が必要な無線局へ至るまでの経路を記録するためのデータベースであり、図9に一つの経路の記録構成例を示す。図9において、無線局アドレスには、宛先の無線局のアドレスを記録する。新規登録日時には、経路を新規に登録した日時を記録する。更新日時には、経路に関する記録内容を更新した日時を記録する。経路ポリシーには、経路選択時に使用した経路ポリシーを記録する。中継経路リスト内の中継局アドレスには、宛先の無線局に至るまでに経由する無線局(中継局)のアドレスを記録する。
【0044】
パケット中継記録DBは、パケットを中継した内容を記録するためのデータベースであり、図10に一つの中継内容の記録構成例を示す。但し、経路探索パケットまたは経路削除パケットに関する内容が記録対象である。図10において、パケット種別には、中継したパケットの種別(経路探索または経路削除)を記録する。無線局アドレスには、中継したパケットの発信元局のアドレスを記録する。中継日時には、パケットを中継した日時を記録する。
【0045】
次に、図11を参照して、図2の無線装置が制御部10の経路制御処理により、マルチホップ無線ネットワーク内の他の無線局へ至る経路の情報を取得する動作を説明する。図11は、図2に示す無線装置が経路情報を取得するまでの処理の流れを示す概略フローチャートである。
先ず、ビーコン送受信フェーズにおいて、新規にマルチホップ無線ネットワークへ参加する無線局(新規局)は、隣接局に関する情報を取得するためにビーコンパケットを送出する。また、既に参加している無線局は、自局の生存を示すためにビーコンパケットを定期的に送出する(ステップS1)。
【0046】
ステップS2では、ビーコンパケットを受信した無線局は、自局の隣接局DBと中継経路DBを検索し、ビーコンパケット送信局に関するデータがない場合には、該送信局を新規局と判断し、隣接局DBに該送信局を仮登録する(ここで仮登録フラグをセット)。さらに、新規局からのビーコンパケットを受信した無線局は、自局からもビーコンパケットを送信する。新規局は、このビーコンパケットを受信して隣接局に関する情報を取得し、隣接局DBに登録する。
一方、ビーコンパケット送信局のデータがある場合には、受信したビーコンパケットの内容に従って隣接局DBの該当データを更新する。
【0047】
次に、隣接局確認フェーズにおいて、新規局からビーコンパケットを受信した無線局は、該ビーコンパケット送信局との間で相互通信が可能か否かを確認するために、REQをセットして隣接局確認パケットを該ビーコンパケット送信局宛てに送信する(ステップS3)。この隣接局確認パケットを受信したビーコンパケット送信局は、ACKをセットして隣接局確認パケットを返信する(ステップS4)。この応答パケット(ACKがセットされた隣接局確認パケット)を受信すると、隣接局確認パケット発信元の無線局は、隣接局DBの仮登録フラグをリセットする(ステップS5)。
【0048】
上記ビーコン送受信フェーズおよび隣接局確認フェーズについて、図12を参照して具体的に説明する。図12において、X局が新規局であり、その隣接局DBと中継経路DBの内容は空である。このX局がビーコンパケットを送信して、既存局のA局が受信する(ステップS11)。ここでA局は、自局の隣接局DBと中継経路DBにはX局に関するデータがないのでX局を新規局と判断し、隣接局DBにX局を仮登録し、その仮登録フラグをセットする。さらに、隣接局DBのB,C,D局データを記録したビーコンパケットを送信し(ステップS12)、X局宛ての隣接局確認パケット(REQセット)を送信する(ステップS13)。
【0049】
X局は、ステップS12のビーコンパケットを受信すると、このビーコンパケットの内容に基づいて自局の隣接局DBにA局を仮登録する。ここで、B,C,D局データをA局の隣接局データとして記録し、その仮登録フラグをセットする。さらに、A局宛ての隣接局確認パケット(REQセット)を送信する(ステップS15)。
【0050】
また、X局は、ステップS13の隣接局確認パケット(REQセット)を受信すると、ACKをセットして隣接局確認パケットを返信する(ステップS14)。A局は、この隣接局確認パケット(ACKセット)を受信すると、隣接局DBに仮登録したX局の仮登録フラグをリセットし、X局との間で相互通信が可能である状態とする。
【0051】
また、A局は、ステップS15の隣接局確認パケット(REQセット)を受信すると、ACKをセットして隣接局確認パケットを返信する(ステップS16)。X局は、この隣接局確認パケット(ACKセット)を受信すると、隣接局DBに仮登録したA局の仮登録フラグをリセットし、A局との間で相互通信が可能である状態とする。
【0052】
なお、A局は、ステップS14の隣接局確認パケット(ACKセット)が所定時間経過しても返信されず、且つステップS15のX局からの隣接局確認パケット(REQセット)を受信した場合には、片方向の通信しか行えないと判断して隣接局DBのX局の非対称フラグをセットする。同様に、X局は、ステップS16の隣接局確認パケット(ACKセット)が返信されず、且つステップS13のA局からの隣接局確認パケット(REQセット)を受信した場合には、隣接局DBのA局の非対称フラグをセットする。このように、片方向の通信しか行えない要因としては、電波到達範囲の境界付近に相手局が位置している等の理由により、自局から発した電波を相手局が受信できない状態になっていることが考えられる。
【0053】
次に、図11の経路構築フェーズを説明する。ビーコンパケットを受信した無線局は、該受信したビーコンパケットの隣接局リスト内に、自局の隣接局DBと中継経路DBには未登録の隣接局に関するデータを発見した場合、このビーコンパケット送信元の隣接局宛てに経路探索パケットを送信する(ステップS6)。ここで、経路探索パケットには、経路ポリシーとホップ制限値を設定しておく。
【0054】
例えば、図13に示すように、A局が隣接のX局からビーコンパケットを受信する(ステップS21)。このビーコンパケットの隣接局リストは、X局の隣接局DBの内容が記録されたものであり、A局の隣接局DBと中継経路DBに未登録のY局に関するデータを含んでいる。A局は、受信したビーコンパケットの隣接局リスト内にY局に関するデータを発見すると、X局宛てに経路探索パケットを送信する(ステップS22)。
【0055】
この経路探索パケットを受信すると、X局は、該経路探索パケットのホップ制限範囲内(ホップ制限値が1以上)であれば、該経路探索パケットの中継処理を行う。ここで、図14の中継例を参照して、経路探索パケットの中継処理を説明する。
【0056】
図14において、A局は、ある発信元局から送信された経路探索パケットを受信し、この経路探索パケットのホップ制限の範囲内であれば、該経路探索パケットを自局の隣接局宛てに転送する。ここで、転送先を次のようにして決定する。経路探索パケットを受信した無線局は、自局の隣接局DBの登録局の中から、経路探索パケット送信元局と自局との共通の隣接局を除き、残りの隣接局を求める。さらに、この残りの隣接局の内、経路探索パケットの中継局リスト内には無い局を転送先として選択する。
【0057】
また、中継する場合には、A局は、経路探索パケット中継時に、転送する経路探索パケットに対して、自局のアドレスを中継局アドレスに設定し、さらに、中継局リストの最後に自局のアドレスを追加し、ホップ制限値を1減じて設定する。そして、自局のパケット中継記録DBにその中継内容を記録する。
【0058】
図14の例では、A局は、受信した経路探索パケットをB局とC局へ、それぞれ経路探索パケットPKT1,PKT2として転送する。次いで、B局は、経路探索パケットPKT1を中継するが、ここで、転送先としてD局のみを選択する。これは、B局の隣接局DBのA局データ内にC局のデータが存在するので、C局は自局(B局)と経路探索パケット送信元局(A局)との共通の隣接局であることによる。このように、経路探索パケット送信元局と自局の隣接局とが隣接している場合、当該隣接局へは転送不要と判断する。同様に、C局は、経路探索パケットPKT2を中継するが、転送先としてD局のみを選択し、B局へは転送しない。
【0059】
次いで、D局は、経路探索パケットPKT1を受信すると、同様にして転送先をE局およびF局に決定し、各局へ経路探索パケットPKT1を転送する。また、D局は、続けて経路探索パケットPKT2も受信する。このように同一局から発信された経路探索パケットを所定時間内に複数受信した場合には、2番目以降の経路探索パケットを中継しない。したがって、D局は、経路探索パケットPKT2については転送しない。
次いで、E局およびF局は、それぞれに経路探索パケットPKT1を受信して、G局へ転送する。
【0060】
また、経路探索パケットを受信した無線局は、該経路探索パケットの内容を元に経路通知パケットを作成して、経路探索パケットの発信元局宛てに送信する。ここで、経路通知パケットの作成方法を説明する。経路通知パケット作成時には、経路探索パケットの中継局リストに基づいて、経路探索パケット発信元局へ通知する中継経路を記載した中継経路リストの編集を行う。この編集方法は経路探索パケットの経路ポリシーによって異なる。また、経路通知パケットの経路ポリシーには、経路探索パケットの経路ポリシーと同じ内容を設定する。
【0061】
初めに、図15を参照して、経路ポリシーが「信号強度優先」の場合について説明する。図15において、Z局が経路探索パケットを受信して経路通知パケットを作成する。また、経路探索パケットの経路ポリシーが「信号強度優先」であり、経路ポリシー・オプションの信号強度閾値が「6」である。
【0062】
Z局は、経路探索パケットを受信すると、自局の隣接局DBから、信号強度が信号強度閾値「6」以上である記録対象局を検索する。図15の例では、F局,H局,R局,Y局が該当し、信号強度閾値条件を満足する。次いで、これらの局の中から、経路探索パケットの中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つその局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する局を探す。図15の例では、R局がV局への経路を持ち、そのV局間の信号強度が6であり条件を満たす。また、Y局がX局への経路を持ち、そのX局間の信号強度が6であり条件を満たす。
【0063】
次いで、これらR局とY局の中から、経路探索パケット発信元局により近い局(この局を「対象リスト局」とする)への経路を持つ局を選択する。図15の例では、V局の方がX局よりも経路探索パケット発信元局に近いので、V局を隣接局に持つR局を選択する。
【0064】
なお、ここで、一つの局に絞れず、候補が複数ある場合には、自局と隣接局間の信号強度と、隣接局と対象リスト局間の信号強度との和が最大となる隣接局を選択する。さらに、複数の候補が残った場合には、所定の方法(例えば乱数を利用)により一つの局を選ぶ。
【0065】
次いで、選択した一つの隣接局(R局)を自局(Z局)の次の中継局となるように、経路探索パケットの中継局リストの内容を編集して経路通知パケットの中継経路リストを作成する。図15の例では、中継経路がV局からR局、次いでZ局へ至るように中継経路リストを編集する。
【0066】
なお、該当する隣接局が無い場合には、経路探索パケットの中継局リストの内容を未変更のまま、経路通知パケットの中継経路リストとする。
【0067】
次に、図16を参照して、経路ポリシーが「生存期間優先」の場合について説明する。図16において、Z局が経路探索パケットを受信して経路通知パケットを作成する。また、経路探索パケットの経路ポリシーが「生存期間優先」であり、経路ポリシー・オプションの期間閾値が「24時間」である。
【0068】
Z局は、経路探索パケットを受信すると、自局の隣接局DBから、生存期間が期間閾値「24時間」以上である記録対象局を検索する。図16の例では、現在、2001年12月12日の15時00分であり、F局,H局,K局,Y局が、登録日時から24時間以上経過しており、生存期間閾値条件を満足する。なお、該当する局が無い場合には、期間閾値の値を例えば20%ずつ下げて、見つかるまで再検索する。
【0069】
次いで、見つかった局の中から、経路探索パケットの中継局リスト内の局を隣接局に持つ局を探す。図16の例では、K局がV局への経路を持ち条件を満たす。また、Y局がX局への経路を持ち条件を満たす。なお、ここで条件を満たす局が無い場合には、上記の生存期間閾値条件を満足する局の検索処理(期間閾値の値を例えば20%ずつ下げながらの再検索)から再度行う。
【0070】
次いで、これらK局とY局の中から、経路探索パケット発信元局により近い局(対象リスト局)への経路を持つ局を選択する。図16の例では、V局の方がX局よりも経路探索パケット発信元局に近いので、V局を隣接局に持つK局を選択する。
【0071】
なお、ここで、一つの局に絞れず、候補が複数ある場合には、「信号強度優先」の場合と同様にして一つの局を選ぶ。
【0072】
次いで、選択した一つの隣接局(K局)を自局(Z局)の次の中継局となるように、経路探索パケットの中継局リストの内容を編集して経路通知パケットの中継経路リストを作成する。図16の例では、中継経路がV局からK局、次いでZ局へ至るように中継経路リストを編集する。
【0073】
なお、該当する隣接局が無い場合には、経路探索パケットの中継局リストの内容を未変更のまま、経路通知パケットの中継経路リストとする。
【0074】
経路探索パケットを受信した無線局は、上記のようにして経路通知パケットを作成し、この経路通知パケットを自局の次の中継局宛てに送信する。図15の例ではZ局がR局宛てに経路通知パケットを送信する。また、図16の例ではZ局がK局宛てに経路通知パケットを送信する。
【0075】
上記経路通知パケットを受信した無線局は、上述した中継経路リストの編集と同様に、経路通知パケットの経路ポリシーに応じて経路通知パケットの中継経路リストを編集する。次いで、編集後の中継経路リストを持つ経路通知パケットを自局の次の中継局宛てに送信する。
【0076】
このようにして、経路通知パケットは、中継経路リストの内容が書き換えられながら、順次、中継局を経由して経路探索パケット発信元局へ届けられる(図11のステップS7)。経路探索パケット発信元局は、この経路通知パケットの中継経路リストに記載されている中継局およびその記載順序により、自局からホップ制限内の各無線局(中継経路リストの最初から最後までの各局)に至る経路を知ることができる。この経路情報に従って自局の中継経路DBを更新する(ステップS8)。
【0077】
次に、図2の無線装置が制御部10の経路制御処理により、経路を削除する動作を説明する。無線局は、所定期間以上の間、特定の隣接局からビーコンパケットが届かない場合、該隣接局宛てに隣接局確認パケットを送信する。そして、この隣接局確認パケットに対する応答がない場合に、自局の隣接局DBおよび中継経路DBから、該隣接局に関するデータを削除する。さらに、その削除した内容を記録した経路削除パケットを送信する。この宛先には、自局の隣接局の内、削除した隣接局に隣接した局とは異なる局を選択する。
【0078】
また、中継経路DBの中継経路の中に、削除した局を中継局として含むものがあった場合には、該当中継経路の再探索のために経路探索パケットを送信する。この宛先には、自局の隣接局の内、削除した隣接局に隣接した局と共通の隣接局があれば、その中で自局と共通でない隣接局を最も多く持つ局を選択する。一方、削除した隣接局に隣接した局と共通の隣接局がなければ、自局と共通でない隣接局を最も多く持つ、自局の隣接局を選択する。
【0079】
経路削除パケットを受信した無線局は、中継経路DBの中に、削除された局を中継局として含む中継経路がある場合には、該中継経路を削除し、該当中継経路の再探索のために経路探索パケットを送信する。この宛先には、経路探索パケットを自局に中継してきた局を設定する。次いで、経路削除パケットの中継処理を行う。この中継処理は、上記経路探索パケットの中継方法と同様な手順で行われる。
【0080】
上述した実施形態によれば、信号強度優先により経路探索を行うことができるので、マルチホップ無線ネットワークを構成する無線局間の電波状態を考慮して通信経路を選択し、良好な通信品質を確保することができるという効果が得られる。
【0081】
また、生存期間優先により経路探索を行うこともできるので、マルチホップ無線ネットワークの中継局としての安定度を考慮して中継局にする無線局を選択し、安定した通信経路を確保して良好な通信品質を保つことができるという効果も得られる。
【0082】
また、ビーコンパケットを用いて隣接局情報を他局へ提供し、他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出するので、新たな通信経路の探索契機を得て適宜経路探索を行うことができる。
【0083】
また、経路探索パケットの送信元局の隣接局情報および自局の隣接局情報に基づいて、経路探索パケットの重複転送を回避するように、当該経路探索パケットの転送先を選択するので、能率よく経路探索を行うことができる。
【0084】
また、図2に示す制御部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより経路制御処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0085】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0086】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マルチホップ無線ネットワークを構成する無線局間の電波状態を考慮して通信経路を選択し、良好な通信品質を確保することができるという効果が得られる。
【0088】
また、マルチホップ無線ネットワークの中継局としての安定度を考慮して中継局にする無線局を選択し、安定した通信経路を確保して良好な通信品質を保つことができるという効果が得られる。
【0089】
また、隣接局情報を他局へ提供し、他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出するので、新たな通信経路の探索契機を得て適宜経路探索を行うことができる。
【0090】
また、経路探索パケットの重複転送を回避するように経路探索パケットの転送先を選択するので、能率よく経路探索を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルチホップ無線ネットワークの構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による無線装置の構成を示すブロック図である。
【図3】ビーコンパケットのフォーマット例を示す図である。
【図4】経路探索パケットのフォーマット例を示す図である。
【図5】経路通知パケットのフォーマット例を示す図である。
【図6】隣接局確認パケットのフォーマット例を示す図である。
【図7】経路削除パケットのフォーマット例を示す図である。
【図8】隣接局データベースの構成例を示す図である。
【図9】中継経路データベースの構成例を示す図である。
【図10】パケット中継記録データベースの構成例を示す図である。
【図11】図2に示す無線装置が経路情報を取得するまでの処理の流れを示す概略フローチャートである。
【図12】図11に示すビーコン送受信フェーズと隣接局確認フェーズの処理の流れを説明するための図である。
【図13】図11に示す経路構築フェーズの処理の流れを説明するための図である。
【図14】経路探索パケットの中継方法を説明するための中継例を示す図である。
【図15】信号強度優先による中継経路決定方法を説明するための中継経路リスト編集例を示す図である。
【図16】生存期間優先による中継経路決定方法を説明するための中継経路リスト編集例を示す図である。
【符号の説明】
2…アンテナ、4…無線送信部、6…無線受信部、8…演算部、10…制御部、12…主記憶部、14…キーボード、16…ディスプレイ、18…補助記憶部

Claims (10)

  1. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置において、
    隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する隣接局情報記録手段と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する経路探索手段と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する転送手段と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定手段と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する経路通知手段とを備え、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定手段は、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索する手段と、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する手段とを有する
    ことを特徴とする無線装置。
  2. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置において、
    新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する隣接局情報記録手段と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する経路探索手段と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する転送手段と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定手段と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する経路通知手段とを備え、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定手段は、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存時間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索する手段と、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する手段とを有する
    ことを特徴とする無線装置。
  3. 前記隣接局情報を他局へ提供する情報提供手段と、
    他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出する新規局検出手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線装置。
  4. 前記転送手段は、
    前記隣接局情報記録手段の隣接局情報のうち、前記受信した経路探索パケットを直前に中継した隣接局の隣接局情報および自局の隣接局情報に基づいて、経路探索パケットの重複転送を回避するように、当該経路探索パケットの転送先を選択する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線装置。
  5. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御方法であって、
    隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する過程と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する過程と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する過程と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定過程と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する過程とを含み、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定過程において、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する
    ことを特徴とする通信経路制御方法。
  6. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御方法であって、
    新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する過程と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する過程と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する過程と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定過程と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する過程とを含み、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定過程において、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存時間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する
    ことを特徴とする通信経路制御方法。
  7. 前記隣接局情報を他局へ提供する過程と、
    他局の隣接局情報に基づいて新規局を検出する過程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の通信経路制御方法。
  8. 前記記録された隣接局情報のうち、前記受信した経路探索パケットを直前に中継した隣接局の隣接局情報および自局の隣接局情報に基づいて、経路探索パケットの重複転送を回避するように、当該経路探索パケットの転送先を選択する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信経路制御方法。
  9. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御処理を行うためのコンピュータプログラムであって、
    隣接局から発信された電波の自局での受信強度を示す信号強度情報を、当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する機能と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する機能と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する機能と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定機能と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定機能は、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ自局との間の信号強度が信号強度閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  10. マルチホップ型の無線通信ネットワークを構成する複数の無線局に具備され、パケット通信機能およびパケット中継機能を有し、自局の電波到達範囲外に位置する通信相手とは他局を介してパケットを授受する無線装置における通信経路制御処理を行うためのコンピュータプログラムであって、
    新たな隣接局の登録日時を当該隣接局の隣接局情報に含めて記録する機能と、
    新たな経路を探索するために経路探索パケットを発信する機能と、
    経路探索パケットを受信して該経路探索パケットの中継局リストの最後に自局の情報を追加し、該経路探索パケットを隣接局へ転送する機能と、
    前記受信した経路探索パケットの中継局リストに基づいて、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報を検索し、最適な中継経路を求める経路決定機能と、
    この求めた中継経路を前記受信した経路探索パケットの発信元へ通知する機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、
    前記隣接局情報は当該記録対象局の隣接局情報を含むものであり、
    前記経路決定機能は、
    前記中継局リスト内の局を隣接局に持ち、且つ生存期間閾値条件を満足する隣接局を、前記隣接局情報記録手段の隣接局情報から検索し、
    前記検索された隣接局の中から、前記受信した経路探索パケットの発信元により近い局への経路を持つ隣接局を、前記受信した経路探索パケットの発信元に至る自局からの経路上における自局の次の中継局に選択する
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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