JP3597313B2 - 椎体固定部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明の部材は、脊椎の疾患である椎間板ヘルニア、脊椎すべり症等で行う外科的処置において、疾患部椎体を固定するために用いられる固定部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
疾患部椎体を人体の前方から固定する場合、固定する部材及び方法として、以下に示す3つの方法がある。
▲1▼予め腸骨などの自分の体内の自家骨を採取しておいて、その自家骨を椎体間に挿入し、施術後経時的に得られる骨癒合により固定させる方法。
▲2▼水酸化アパタイト(以下、HAPと記す)、あるいはHAP結晶を析出させた結晶化ガラス等の生体活性を有する材料を、椎体間に挿入し、施術後経時的に得られる骨癒合により固定させる方法。
▲3▼生体不活性ではあるが、骨との親和性に優れ、機械的強度が高いチタン等の金属材料、あるいはカーボンファイバーで構成された固定部材を椎体間に挿入し、機械的な咬合と、施術後経時的に骨が密着することにより固定させる方法。
また、疾患部椎体を人体の後方から固定する場合、棘突起間を金属製デバイスで圧迫してブリッジ状に固定する方法、プレートとスクリューでブリッジ状に固定する方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記材料の内、前方から施術する方法では、▲1▼に示した自家骨を用いる方法では、腸骨等から移植用の骨を採取するので、正常な部分に侵襲を加えなければならず、患者に余計な苦痛を与えるという欠点がある。さらに、自家骨だけでは手術直後の初期固定には、充分な強度が得られないため、長期間の安静が必要となり、離床が遅くなる。
▲2▼に示したHAP等の人工材料を用いる方法では、前記の▲1▼と比較すると低侵襲ではあるが、骨伝導能に優れてはいるが、機械的強度が劣るため、荷重がかかる椎体に用いるには無理がある。
▲3▼に示したチタン、カーボンファイバー等の生体用構造材を用いる方法は、それらの固定部材自身には骨伝導能がないので単独で使うと骨形成が遅く、骨形成を早めるためには、自家骨移植を併用しなければならない。
また、後方から施術する方法では、例えばスクリューが移動して脊髄を損傷してしまう等、長期的な信頼性の面で、合併症の発現の可能性を残す虞があり理想的な方法とはいえない。
【0004】
本発明は、以上の問題に着目してなされたもので、椎体固定部材の一部、又は全体に経時的に自家骨に置換する性質を付与することで、自家骨を用いた場合と同等以上の固定ができる人工の椎体固定部材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、疾患部椎体を固定するための椎体固定部材において、骨伝導能を有する生体吸収性材料からなる、多孔体と緻密体とを複合させた構造体とした。
【0006】
このような構成とすることで、施術直後は、気孔のない緻密体側で初期の機械的強度を維持させ、時間の経過と共に、骨代謝に関連する細胞の作用を受けやすい多孔体側で、孔内での血管の新生、材料の吸収、骨の形成などが起こり、自家骨に置換されて、この自家骨で機械的強度を維持できるようになる。
このように、椎体固定部材を骨伝導能を有する生体吸収材料とすることで、椎体固定部材全体を生体の骨組織である自家骨に置換させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下に、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0008】
(構成)
図1乃至図3は本発明の第1実施形態に係り、図1は椎体固定部材の全体図、図2は本発明の椎体固定部材を施術した状態を示し、図2(a)は施術直後の状態、図2(b)は施術後の中間段階の状態、図2(c)は施術後の長時間経過後の状態を各々示す説明図、図3は椎体固定部材の変形例を示す全体図である。
【0009】
第1実施形態の椎体固定部材11は図1に示すように、緻密体部12と多孔体部13が積層状態で固着されている。緻密体部12は骨伝導能を有する生体吸収性材料であるβ−リン酸三カルシウム(以下、β−TCPと記す)からなる緻密体であり、機械的強度を有するが、骨形成と自家骨置換の進行速度は遅い。多孔体部13は、緻密体部12と同様にβ−TCPからなる多孔体であり、骨形成と自家骨置換の進行速度は速い。この多孔体部分から骨形成と自家骨置換が早期に進行して椎体と癒合する。
【0010】
(作用)
このように構成された椎体固定部材11を図2に示すように、椎体14の荷重が掛かる方向(図2の上下方向)と、椎体固定部材11の積層方向とが直角となるように組み込むと、施術直後は図2(a)に示すように、緻密体部12で初期強度を維持し、中期的には図2(b)に示すように、多孔体部13で自家骨置換が進行し、この自家骨により強度が増す。更に時間の経過とともに、緻密体部12も自家骨への置換が進行し、将来的には図2(c)に示すように、椎体固定部材11全体が生体の骨組織となる。
【0011】
(効果)
この椎体固定部材を用いることにより、自家骨を採取することなく、自家骨を用いた場合と同等の椎体固定が可能となる。
【0012】
本実施形態では、椎体固定部材の形状や積層状態を図1に基づいて説明を行ったが、椎体固定部材を例えば、図3(a)に示すように円形状、また図3(b)に示すように、3層としてもよく、更には、緻密体部12と多孔体部13をより多くの積層状態や他の任意の形状にしてもよい。
【0013】
形状については、内視鏡的に椎体固定施術を行う場合は、挿入のしやすさ、低侵襲にするために器具を小型化するという観点から、円筒型や円盤型等の形状とすることが好ましい。
【0014】
なお、緻密体部12と多孔体部13の材質としたβ−TCPは、骨の無機成分であるリン酸カルシウム系の化合物で、前述のHAP同様に優れた骨伝導能を有するとともに、HAPにはない生体吸収性に優れている。
【0015】
そして、β−TCPの多孔体は、速やかな自家骨への置換が得られること、及び緻密体の強度は、圧縮方向で1300kg/cm2程度であることが実験で確認されている。一般的に、椎体固定部材として必要な圧縮強度は、180kg/cm2程度であるとされているので、β−TCPの緻密体は充分な強度を有することになる。
【0016】
また、β−TCPにHAPを適当量添加した複合体とすると、さらに強度が向上する。例えば、β−TCPに10wt%程度のHAPを加えると、生体への吸収性に影響を与えることなく、機械的強度を約2割向上させることができる。β−TCPとアルミナやシリカ等の複合物も機械的強度を向上させることができる。従って、本実施形態で説明した椎体固定部材11の緻密体部12や多孔体部13の材質を、上記の複合体に置き換えることが可能であり、その場合は、より機械的強度が増すという効果が得られる。
【0017】
また、緻密体部12や多孔体部13に、骨誘導能を有するBMP(Bone Morphogenetic Protein:骨形成因子)やTGF−β(Transforming Growth Factor−β:組織成長因子)等を適当量添加した複合体とすると、さらに自家骨への置換速度が促進され、より早期の治癒が可能となる。
【0018】
<第2実施形態>
(構成)
図4は本発明の第2実施形態に係り、図4(a)は椎体固定部材の全体図、図4(b)椎体固定部材の断面図である。
【0019】
第2実施形態の椎体固定部材21は図4に示すように、緻密体部22と多孔体部23がポリ乳酸層24により積層状態で融着されている。緻密体部22は骨伝導能を有する生体吸収性材料であるβ−TCPにHAPを10wt%程度含有させた複合物、多孔体部23はβ−TCPの多孔質顆粒とポリ乳酸の複合体で構成されている。そして、緻密体部22と多孔体部23の各間をポリ乳酸層24で融着させたものである。
【0020】
(作用)
このように構成された椎体固定部材21の作用は、第1実施形態と同じである。
また、ポリ乳酸層24は、体内で分解吸収されるので、人体に影響を与えることはない。
【0021】
(効果)
この椎体固定部材を用いた場合の効果は、第1実施形態の効果に加えて、ポリ乳酸層24で融着させているので、緻密体部22と多孔体部23を異なる工程で製作可能となり、各々異なる材料を含有できる。特に、リン酸カルシウム等のセラミックスの緻密体と多孔体の複合体を一体で製造すると、その界面に歪みが生じたりして、緻密体部分の強度が緻密体単体の強度より劣下する場合があるが、緻密体と多孔体を別々な工程で製造すれば、緻密体の本来の強度を維持できる。したがって、使用目的に応じて任意の組成の複合物とすることができ、例えば、多孔体の生体活性を劣下させずに緻密体部分だけを高強度化したり、緻密体の強度を劣下させずに多孔体部分だけの生体活性を向上させるというように、初期の機械的強度、及び自家骨への置換速度を制御できる。
【0022】
なお、緻密体部22と多孔体部23の材質は、第1実施形態と同様にβ−TCPのみで構成してもよい。
また、ポリ乳酸層24は、生分解性物質であれば、例えば、ポリグリコールや、ポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマー等、またはコラーゲン、キチン等を用いても効果は変わらない。
【0023】
<第3実施形態>
(構成)
図5は本発明の第3実施形態に係り、図5(a)は椎体固定部材の全体図、図5(b)は椎体固定部材の正面図、図5(c)椎体固定部材の側面図である。
【0024】
第3実施形態の椎体固定部材31は図5に示すように、第1実施形態の椎体固定部材11とは緻密体部32の表面形状のみが異なる。すなわち、生体吸収材料であるβ−TCPからなる緻密体部32と、同じくβ−TCPからなる多孔体部13が積層状態で固着されており、緻密体部32の表面には、椎体と咬合する複数の三角錐状、または四角錐状の凸部が形成されている。
【0025】
(作用)
このように構成された椎体固定部材31の作用は、第1実施形態の作用に加えて、椎体固定部材31を図2に示すように、椎体14の間に挿入すると、緻密体部32表面上の複数の凸部33と椎体側とが咬合し易くなる。
【0026】
(効果)
この椎体固定部材31を用いた効果は、第1実施形態の効果に加えて、凸部33と椎体側とが咬合することにより、施術直後の固定性が向上し、より早期の離床が可能となる。
【0027】
なお、椎体固定部材31の凸部33は、椎体間への挿入が可能で、椎体との咬合に適する形状であれば、三角錐や四角錐の形状に限定されるものではなく、例えば、円筒状、半球状等の突起であってもよい。
【0028】
<第4実施形態>
(構成)
図6は本発明の第4実施形態に係り、図6(a)は椎体固定部材の全体図、図6(b)椎体固定部材の断面図である。
【0029】
第4実施形態の椎体固定部材41は図6に示すように、第1実施形態の椎体固定部材11とは、緻密体部42にねじ43と突出部材44を追加した点が異なる。すなわち、生体吸収材料であるβ−TCPからなる緻密体部42と、同じくβ−TCPからなる多孔体部13が積層状態で固着されており、緻密体部42の内部には、図6(b)に示すように、先端部が細径のテーパを有するチタン製ねじ43と、このねじ43のねじ込み動作に連動して緻密体部42の椎体と接する側表面から外へ突出するチタン製突出部材44が組み込まれている。
【0030】
(作用)
このように構成された椎体固定部材41の作用は、第1実施形態の作用に加えて、椎体固定部材41を図2に示すように、椎体14の間に挿入した後、緻密体部42のねじ43をねじ込むと、これに連動して椎体14側に突出部材44が突出して咬合する。
【0031】
(効果)
この椎体固定部材41を用いた効果は、第1実施形態の効果に加えて、椎体固定部材41を椎体14の間に挿入した後、緻密体部42のねじ43をねじ込むと、連動して突出部材44が椎体14側に突出して咬合するので、椎体14に椎体固定部材41を確実に固定できるので、施術直後でも、確実な固定保持ができる。
【0032】
なお、本実施形態の構成は、本体がチタンやカーボンファイバー等の生体用構造材からなる椎体固定部材等にも利用できる。
【0033】
また、ねじ43と突出部材44の材質は、チタン材だけに限定されず、骨との親和性に優れ、かつ機械的強度に優れたものであれば、例えば、β−TCP、あるいはチタン合金等の材料であって、また、その数は複数個であっても構わない。
さらに、ねじ43と突出部材44の材質を前述したβ−TCPで形成すれば、長期的には椎体固定部材41の全てが自家骨へ置換することができ、人体に対してより好ましい。
【0034】
<第5実施形態>
(構成)
図7及び図8は本発明の第5実施形態に係り、図7(a)は椎体固定部材の全体図、図7(b)椎体固定部材の断面図、図7(c)は椎体固定部材の正面図、図8は本実施形態の椎体固定部材を施術した状態を示す説明図である。
【0035】
第5実施形態の椎体固定部材51は図7に示すように、チタンからなる円筒体52の中空部に、β−TCPからなる多孔体53を充填した構成となっている。また、円筒体52の外周面にはねじ部54が形成されておりと、このねじ部54の谷部に、多孔体53と外周部とを連通する複数の窓55が形成されている。
【0036】
(作用)
このように構成された椎体固定部材51の作用は、椎体固定部材51を図8に示すように、椎体14の間にねじ込むように挿入すると、ねじ部54と椎体14の咬合により、施術直後の初期固定が強固になる。
また、ある程度時間が経過した後は、内部の多孔体53が自家骨に置換して、より強固な固定ができる。
【0037】
(効果)
この椎体固定部材51を用いた効果は、施術直後の固定が強固で、かつ時間の経過と共に、多孔体53が自家骨へ置換されて、確実な固定保持ができるので、早期の離床が可能となる。
【0038】
なお、図9(a)に示すように、多孔体53aの内部に、チタン材又は緻密質からなる少なくとも1つの補強部材57を設けて椎体固定部材56の強度を増したり、図9(b)に示すように、多孔体53と本体59の間に、β−TCPからなる緻密体52bを設けても、また各々を組み合わせた構成としてもよい。
【0039】
なお、ねじ部54、54bは、椎体固定部材51が回転と共に、椎体14間に挿入できれば、ねじ状ではなく、例えば、複数の凸部で形成してもよい。
また、中空部を有する円筒体52は、チタン材に限定されるのもではなく、強度を向上させるために、β−TCPや、第4実施形態のようにチタン合金、カーボンファイバーのような生体用構造材でもよく、また各々任意に組み合わせて用いてもよい。
【0040】
<第6実施形態>
(構成)
図10及び図11は本発明の第6実施形態に係り、図10(a)は椎体固定部材の正面図、図10(b)椎体固定部材の側面図、図11は本実施形態の椎体固定部材を施術した状態を示す説明図である。
【0041】
第6実施形態の椎体固定部材61は図10に示すように、β−TCPからなる緻密体62と、同じくβ−TCPからなる多孔体63が積層状態で固着されている。そして、椎体と接触する両面の一部は、中心線64を中心軸とする円筒体の側面が突出した形状となっており、その表面に隣り合う緻密体を連結する複数の連結部材65が形状されている。
【0042】
(作用)
このように構成された椎体固定部材61の作用は、図11に示すように、予め円筒状に切削した椎体間に椎体固定部材61を挿入する。施術後は、椎体間の強度を緻密体62で維持し、時間の経過と共に多孔体63が自家骨へ置換される。
【0043】
(効果)
この椎体固定部材61を用いた効果は、第1実施形態の効果に加えて、両面が円筒状に突出しているので、椎体固定部材61を円筒状に切削した椎体間にスムースに挿入でき、また施術直後も回転やズレを防止できる。
さらに、椎体固定部材61の外径形状が円筒形に近いために、内視鏡的に挿入し易く、また体内に挿入する際に最小限の大きさの切開で済むため、器具の小型化が可能であり、人体に対しても低侵襲で、早い離床、回復が可能となる。
【0044】
なお、円筒面の突出部は、両面の場合で説明したが、片面のみでも、また片面に複数個の円筒面を設けてもよい。
また、連結部材65は1つでも、特に設けなくても、その効果は変わらない。
【0045】
以上、各実施形態において詳述したように、椎体固定部材の形状、緻密体部と多孔体部の積層の数、材質等については、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせが可能である。
【0046】
[付記]
以上詳述したように本発明の実施態様によれば、以下のような構成を得ることができる。すなわち、
[付記1] 疾患部椎体を固定するための椎体固定部材において、骨伝導能を有する生体吸収性材料からなる、多孔体と緻密体とを複合させた構造体としたことを特徴とする椎体固定部材。
【0047】
[付記2] 疾患部椎体を固定するための椎体固定部材において、骨伝導能を有する生体吸収性材料からなる、多孔体と緻密体とを複合させた構造体とし、前記多孔体を自家骨置換促進材、前記緻密体を椎体に対する機械的強度保持材としたことを特徴とする椎体固定部材。
【0048】
[付記3] 付記1乃至2項記載の椎体固定部材であって、前記多孔体部と前記緻密体部は、主な荷重方向と平行な方向に少なくとも1つの層を有する積層状態で固着されている。
【0049】
[付記4] 付記3項記載の椎体固定部材であって、前記多孔体部と前記緻密体部との間は、生分解性ポリマー、あるいはコラーゲン、あるいはキチンで接合されている。
【0050】
[付記5] 付記1項乃至4項記載の椎体固定部材であって、前記多孔体部は骨伝導性を有する生体吸収性材料からなる多孔質顆粒と生分解性ポリマー、あるいはコラーゲン、あるいはキチンの複合体で構成されている。
【0051】
[付記6] 付記1項乃至5項記載の椎体固定部材であって、椎体と接触する前記緻密体部表面の少なくとも一方に、凸部を設けた。
【0052】
[付記7] 付記1項乃至5項記載の椎体固定部材であって、椎体と接触する前記緻密体部表面の少なくとも一方に、円筒体の側面からなる突出部を設けた。
【0053】
[付記8] 付記1項乃至7項記載の椎体固定部材であって、前記多孔体部に骨誘導能を有する物質を含有させた。
【0054】
[付記9] 付記1項乃至2項記載の椎体固定部材であって、前記椎体固定部材は、操作手段と、この操作手段の操作により椎体との接触面に突出する少なくとも1つの突出部材とを内蔵している。
【0055】
[付記10] 付記1項乃至2項記載の椎体固定部材であって、前記緻密体部は、外周部に凸部、あるいはねじ部を有する。
【0056】
[付記11] 付記1項乃至2項記載の椎体固定部材であって、前記緻密体部は、外部と連通する中空部を設け、この中空部に前記多孔体を充填した。
【0057】
[付記12] 疾患部椎体を固定するための椎体固定部材において、骨親和性を有する生体用構造材からなる本体に外部と連通する中空部を設け、前記中空部に骨伝導能を有する生体吸収材料からなる多孔体を充填したことを特徴とする椎体固定部材。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の椎体固定部材によれば、初期強度を維持する緻密体部と、自家骨に置換し易い多孔体部とを複合させた椎体固定部材としたので、自家骨の採取が不要なため低侵襲で、かつ施術直後の機械的強度を維持しつつ、時間の経過と共に自家骨へ置換させることで、安全性が高く、早期の離床が可能である。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態に係り、椎体固定部材を示す全体図である。
【図2】図2は本発明の第1実施形態に係り、図2(a)は施術直後の状態、図2(b)は施術後の中間段階の状態、図2(c)は施術後の長時間経過後の状態を各々示す説明図である。
【図3】図3は本発明の第1実施形態に係り、椎体固定部材の変形例を示す全体図である。
【図4】図4は本発明の第2実施形態に係り、図4(a)は椎体固定部材の全体図、図4(b)椎体固定部材の断面図である。
【図5】図5は本発明の第3実施形態に係り、図5(a)は椎体固定部材の全体図、図5(b)椎体固定部材の正面図、図5(c)椎体固定部材の側面図である。
【図6】図6は本発明の第4実施形態に係り、図6(a)は椎体固定部材の全体図、図6(b)椎体固定部材の断面図である。
【図7】図7は本発明の第5実施形態に係り、図7(a)は椎体固定部材の全体図、図7(b)椎体固定部材の断面図、図7(c)は椎体固定部材の正面図である。
【図8】図8は本発明の第5実施形態に係り、本実施形態の椎体固定部材を施術した状態を示す説明図である。
【図9】図9は本発明の第5実施形態に係り、本実施形態の変形例を示す側面図である。
【図10】図10は本発明の第6実施形態に係り、図10(a)は椎体固定部材の正面図、図10(b)椎体固定部材の側面図である。
【図11】図11は本発明の第6実施形態に係り、本実施形態の椎体固定部材を施術した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
11、21、31、41、51、56、58、61 椎体固定部材
12、22、32、42、52b、62 緻密体部
13、23、53、53a、63 多孔体部
14 椎体
24 ポリ乳酸
33 凸部
43 ねじ
44 突出部材
52 円筒体
54 ねじ部
55 窓
57 補強部材
59 本体
64 中心線
65 連結部材
Claims (1)
- 疾患部椎体を固定するための椎体固定部材において、骨伝導能を有する生体吸収性材料からなる、多孔体と緻密体とを複合させた構造体としたことを特徴とする椎体固定部材。
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