JP3595879B1 - 溶湯運搬容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶湯内の不純物を除去しつつ速やかに溶湯を移送することができ、且つ安全性の高い溶湯運搬容器を提供する。
【解決手段】 溶湯の収納空間Sを有する容器本体1と、容器本体1の下部に接続された移送管2とを備え、収容空間Sの内部を加圧することにより、移送管2を介して容器本体1内の溶湯を移送することができるように溶湯運搬容器10を構成し、移送管2を、収容空間Sよりも上方に頂部Tが位置する曲管とし、容器本体1との接続部となる溶湯引き込み口1cと頂部Tとの間に着脱可能な分離部Dを設け、該分離部Dにフィルタ3を介装する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶湯運搬容器に関し、より詳細にはフィルタを介して溶湯を移送する溶湯運搬容器に関する。
アルミニウムなどの溶湯においては、空気等と接触する溶湯表面に酸化物等の反応性不純物が直ぐに生成され、振動や攪拌によって溶湯に溶け込んでしまう。また、溶湯充填前の容器本体内には異物が付着残留している場合があり、これらも溶湯充填時に溶湯に溶け込んでしまう。これらの不純物は鋳造品質劣化の原因となるため、容器本体内の溶湯は、フィルタを通して鋳造装置の保持炉などの外部容器に移送される場合が多い。
例えば、特許文献1には、貯留した溶湯表面より上方に設けられた流出口を有する供給ノズルと、該供給ノズル内に設けられたフィルタと、該フィルタを加熱する加熱装置とを備え、炉体の傾動により溶湯が上記フィルタを介して移送される溶解炉が記載されている。
特開平9−234558号公報
しかしながら、上記溶解炉では、溶湯は、炉体傾動時に溶湯自体の荷重を受けてフィルタを通過するので、溶湯移送につれて上記荷重が減少し流速が低下してしまうため、溶湯移送に時間が掛かるという問題があった。また、炉体傾動時には空気と接触する溶湯表面の面積が増すため、この過程で多くの酸化物等が生成されてしまうという問題があった。
さらに、炉体の傾動自体は熟練を要する危険な作業であり、大掛かりな傾動用設備を必要とするので、出張配湯など、傾動用設備が設けられていない外部容器への溶湯移送への適用は困難であった。
上記のような問題点に鑑み、本発明者等は、鋭意研究の結果、容器本体内の溶湯を圧縮空気で加圧して取り出すことができる加圧式溶湯運搬容器を発明している(特願2002−381281号参照)。そして、上記加圧式溶湯運搬容器から外部容器への溶湯の注ぎ口となる延伸注湯管先端の延伸注湯口にフィルタを取り付け、該フィルタを介した溶湯移送を試みた。
しかしながら、上記方法ではフィルタが取り付けられた延伸注湯管先端に溶湯が残留し易く、溶湯移送が完了し、延伸注湯管を外部容器から引き抜いた後も、溶湯が滴下し続けることがあった。このような溶湯の滴下は、作業上危険であるだけでなく、火災の原因ともなり得る。また、滴下が収まるまでの作業が停滞する、床などの作業環境が損傷を受けるなどの問題もあった。
さらに、フィルタ回りに残留した溶湯が固まるとフィルタの取り外しが困難となるため、溶湯移送完了後は可能な限り早く、フィルタを取り外すことが望ましい。しかしながら、延伸注湯管先端に溶湯が残留しているか否かを外側から判断することは困難であり、このフィルタ取り外し作業も危険が伴うものであった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、溶湯内の不純物を除去しつつ速やかに溶湯を移送することができ、且つ安全性の高い溶湯運搬容器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明に係る溶湯運搬容器は、溶湯の収納空間を有する容器本体と、該容器本体の下部に形成された接続部に接続された移送管とを備え、前記収容空間の内部を加圧することにより、前記移送管を介して前記容器本体内の溶湯を移送することができる溶湯運搬容器であって、前記移送管は、前記収容空間よりも上方に頂部が位置する曲管であり、前記接続部と前記頂部との間に着脱可能な分離部を有しており、前記分離部にフィルタが介在されていることを特徴とする(発明1)。
ここで、前記フィルタは、セラミック繊維からなる単層のフィルタであることが望ましい(発明2)。
また、前記フィルタは、セラミック繊維からなる主フィルタと、セラミック繊維からなり前記主フィルタよりも目が粗い目詰まり防止フィルタとを積層してなり、前記目詰まり防止フィルタが前記容器本体側に位置するように前記分離部において挟持されることが望ましい(発明3)。
また、前記フィルタは、セラミック繊維からなる主フィルタと、レジン含浸セラミック繊維又は金属ワイヤーからなり前記主フィルタよりも目が粗い補強フィルタとを積層してなり、前記主フィルタが前記容器本体側に位置するように前記分離部において挟持されることが望ましい(発明4)。
発明1によれば、前記収容空間の内部を加圧することにより、前記移送管の前記分離部に介在された前記フィルタを介して前記容器本体内の溶湯を移送することができる。したがって、溶湯内の不純物を除去しつつ速やかに溶湯を移送することができる。
また、前記フィルタは、前記接続部と前記頂部との間の前記分離部に介在するので、溶湯移送完了後に、前記フィルタ周辺に残留した溶湯は、速やかに前記接続部側へと流れ去る。したがって、容器湯面より上の移送管内に溶湯が残留せず、前記フィルタを容易且つ安全に取り外すことができる。
発明2によれば、セラミック繊維を適用することにより、耐熱性に優れ、溶湯の濾過に適したフィルタを、安価に実現することができる。
発明3によれば、上記の効果に加え、溶湯が前記フィルタを通過する際、目の粗い前記目詰まり防止フィルタでサイズの大きい不純物を捕捉し、目の細かい前記主フィルタでサイズの小さい不純物を捕捉することができる。これにより、サイズの大きい不純物が目の細かい前記主フィルタで捕捉されるのを防ぐことができ、前記主フィルタの寿命を長くすることができる。
発明4によれば、溶湯が前記フィルタを通過する際、目の細かい前記主フィルタで不純物を捕捉し、該主フィルタより目が粗く強固な前記補強フィルタで前記主フィルタを支持することができる。これにより、溶湯の流圧が強い場合においても、溶湯内の不純物を除去しつつ、前記フィルタが溶湯の流圧により破損してしまうのを防ぐことができる。
また、セラミック繊維、及びレジン含浸セラミック繊維を適用する場合、耐熱性に優れ、溶湯の濾過に適したフィルタを、安価に実現することができる。
以下、本発明に係る実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明をする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る溶湯運搬容器の縦断面図であり、図2は、図1に示した溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。
図示のように、本発明の第1の実施形態に係る溶湯運搬容器10は、アルミニウムの溶湯の収納空間Sを有する容器本体1と、容器本体1の下部に接続された移送管2と、移送管2の分離部Dに介装されたフィルタ3とを備えており、外部に設置されたコンプレッサ等の加圧部(図示せず)から、圧縮空気などの流体が、容器本体1の上部に設けられた圧縮空気導入部4のポーラス状部材41を介して収容空間Sの内部に導入されるようになっている。
容器本体1は、鉄皮ケース1aに断熱材及びキャスタブル耐火材料の耐火層1bを内張して形成されており、容器本体1の下部には溶湯引き込み口1cが形成されている。
移送管2は、収容空間Sよりも上方に頂部Tが位置する曲管であり、容器本体1の溶湯引き込み口1cに連結され、水平線に対して約70度の角度で斜め上方に突設された第1移送管21と、略逆U字状に形成されて頂部Tを含み、第1移送管21の上端に着脱可能な第2移送管22とを備えている。また、移送管2は、容器本体1との接続部となる溶湯引き込み口1cと上記頂部Tとの間に着脱可能な分離部Dを有しており、該分離部Dにはフィルタ3が介在されている。
第1移送管21は、金属管21aの管内に耐火層21bを内張し、さらに該耐火層21bの内側に挿入された耐火チューブ21cを備えて形成されており、第2移送管22は、金属管22aに珪酸カルシウム耐火材からなる耐火層22bを内張して形成されている。分離部Dの第1移送管21側には、フランジ21e及び金属製、例えば鋳鉄製の接続ノズル21dが設けられており、フランジ21eの外周縁の2箇所には180度の間隔で、フランジ21eの径方向に窪んだ溝21e1が形成されている。第2移送管22分離部Dには、上記接続ノズル21dと勘合する金属製、例えば鋳鉄製のフランジ22cが設けられており、同様に上記フランジ21eの溝21e1と対応するフランジ22cの外周縁の2箇所には、同様の溝22c1が形成されている。フランジ21e及び接続ノズル21dとフランジ22cとの間には、フィルタ3が挟持されている。第1移送管21と第2移送管22とは、フランジ21eとフランジ22cとの間を接続する緊締手段5によって強固に接続されている。
図2に示すように本実施形態では、緊締手段5は、引き型トグルクランプ51を備え、該引き型トグルクランプ51は第1移送管21の外側に形成されたブラケット52に取り付けられている。引き型トグルクランプ51は、ハンドル511を備え、該ハンドル511の基端部はブラケット52にピンPにより枢着され、ハンドル511の中間部にはピンPにより連結リンク512の基端部が枢着され、連結リンク512の前端部には引っ掛け部513が設けられている。
図2は引き型トグルクランプ51により第2移送管22が第1移送管21に緊締された状態を示し、上述のようにフィルタ3を挟持するように第2移送管22を第1移送管21に接続し、フランジ21e,22c同士を重ねた状態で、引っ掛け部513でフランジ22cを引っ掛けてロックする。これにより、第2移送管22の第1移送管21への緊締が完了する。他方、ロックを解除する場合には、2点鎖線のようにハンドル511を上方に回動させて引っ掛け部513を上方に押し出す。また、再度ロックする場合には、連結リンク512をフランジ22cの溝22c1内に位置させた後にハンドル511を下方に回動させて引っ掛け部513を下降させる。本実施形態ではトグルクランプを用いているが、他の緊締手段を用いることもできる。
本実施形態では、フィルタ3は、セラミック繊維からなる単層のフィルタであり、縦横に織り込まれたセラミック繊維で構成され、隣接する繊維間の間隔は約3mmとなっているが、適宜変更可能である。本実施形態のように、セラミック繊維を適用することによって、耐熱性に優れ、溶湯の濾過に適したフィルタを、安価に実現することができる。
本実施形態に係る溶湯運搬容器10によれば、収容空間Sの内部を加圧することにより、容器本体1内の溶湯を移送管2の分離部Dに介在されたフィルタ3を介して移送管2から押し出すことができる。したがって、溶湯内の不純物を除去しつつ速やかに容器本体1内の溶湯を移送することができる。
また、フィルタ3は、容器本体1との接続部となる溶湯引き込み口1cと頂部Tとの間の分離部Dに介在されているので、溶湯移送完了後に、フィルタ3周辺に残留した溶湯は、速やかに溶湯引き込み口1c側へと流れ去る。したがって、溶湯移送完了後には、フィルタ3周辺に殆ど溶湯が残留しないので、溶湯が滴下することがなく、さらに速やかに冷却される。これにより、短い冷却時間で、フィルタ3を容易且つ安全に取り外すことができる。また、溶湯は、耐熱金属性のフランジ21e、22c及び接続ノズル21dより、セラミック繊維からなるフィルタ3により吸着し易い。したがって、溶湯はフィルタ3周囲に吸着するので、フィルタ3取り外しが容易となるだけでなく、フランジ21e、22c及び接続ノズル21dのメンテナンスが容易となる。
また、移送中、溶湯の一部が移送管2によって定義された流路を外れて、フィルタ3の外側部分に浸み出し得る。しかしながら、本実施形態においては、フィルタ3の外側部分に浸み出した溶湯を速やかに冷却及び凝固させ得るように、第1移送管21と第2移送管22とが近接してフィルタ3を挟持している。これにより、浸み出した溶湯は第1移送管21及び第2移送管22によって速やかに冷却されて凝固し、フィルタ3内に次に浸み出してくる溶湯を防ぐ壁を形成する。したがって、溶湯が分離部Dから漏れてしまうことがない。本実施形態では、上記効果を得るため、フィルタ3の厚みを約0.4mm〜約1mmとしている。このようにフィルタの厚みは、薄く形成されていることが望ましいが、溶湯の漏れが発生しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態に係る溶湯運搬容器は、特に、溶湯の濾過品質に対する要求が高くない場合に好適である。また、例えば、同一工場内で溶解した溶湯を溶湯運搬容器に給湯し、直ぐに外部容器に移送する場合のように溶湯移送までの時間が短い場合には、濾過品質に対する要求が高い場合にも適用することができる。このような場合には、ノロと呼ばれるガラス状の不純物や酸化物等の発生が少なく、フィルタ3は殆ど目詰まりしないので、要求された濾過品質に合わせて十分にフィルタ3の目を細かくすることができる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。フィルタ3A以外の構成要素は先の第1の実施形態に示したものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、フィルタ3Aは、セラミック繊維からなる主フィルタ3Abと、セラミック繊維からなり主フィルタ3Abよりも目が粗い目詰まり防止フィルタ3Aaとを積層してなり、目詰まり防止フィルタ3Aaが容器本体1側に位置するように分離部Dにおいて挟持されている。
主フィルタ3Ab及び目詰まり防止フィルタ3Aaは、上記実施形態と同様に縦横に織り込まれたセラミック繊維で構成されている。隣接する繊維間の間隔は、主フィルタ3Abでは約1mm〜約2mmとし、目詰まり防止フィルタ3Aaでは約3mmとしているが、目詰まり防止フィルタ3Aaの目が主フィルタ3Abよりも目が粗い条件下で適宜変更可能である。
このように構成された第2の実施形態に係る溶湯運搬容器によれば、上記第1の実施形態での効果に加え、溶湯がフィルタ3Aを通過する際、目の粗い目詰まり防止フィルタ3Aaでサイズの大きい不純物を捕捉し、目の細かい主フィルタ3Abでサイズの小さい不純物を捕捉することができる。これにより、サイズの大きい不純物が目の細かい主フィルタ3Abで捕捉されるのを防ぐことができ、主フィルタ3Abの寿命を長くすることができる。
本実施形態に係る溶湯運搬容器は、主フィルタ3Abの寿命を長くなるので、特に溶湯の濾過品質に対する要求が高い場合に好適である。また、目詰まり防止フィルタ3Aaが発生したサイズの大きい不純物を選択的に捕捉するので、溶湯運搬容器への給湯から外部容器への移送までの時間が比較的長い場合にも適用することができる。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。フィルタ3B以外の構成要素は先の第1の実施形態に示したものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、フィルタ3Bは、セラミック繊維からなる主フィルタ3Bbと、レジン含浸セラミック繊維からなり主フィルタ3Bbよりも目が粗い補強フィルタ3Bcとを積層して構成され、主フィルタ3Bbが容器本体1側に位置するように、上記分離部Dにおいて挟持されている。本実施形態では、主フィルタ3Bb及び補強フィルタ3Bcを縦横に織り込まれたセラミック繊維で構成し、隣接する繊維間の間隔を主フィルタ3Bbでは約1mm〜約2mm、補強フィルタ3Bcでは約3mmとしているが、補強フィルタ3Bcの目が主フィルタ3Bbよりも目が粗い条件下で適宜変更可能である。上記と同様に、セラミック繊維、及びレジン含浸セラミック繊維の適用によって、耐熱性に優れ、溶湯の濾過に適したフィルタを、安価に実現することができる。尚、他の実施の形態では、補強フィルタ3Bcを金属ワイヤーで構成された網状、或いはフレーム状のフィルタとしても良い。金属ワイヤーの金属としてはステンレスなど、アルミニウムより十分に高い融点を有する金属を使用する。
上述した第1又は第2の実施形態では、溶湯の濾過品質に対する要求が高い場合などには、フィルタ3、3Aの目の間隔を細かくすることとなる。しかし、溶湯移送時、フィルタ3、3Aには、緊締手段5による挟み込み時の圧縮応力に加え、溶湯の流圧による引っ張り応力が加わっておりフィルタ3、3Aの強度が不足している場合には、分離部Dの開口形状に沿って裂けてしまう。特に、溶湯の移送開始時には、通常、移送管2内の溶湯表面に酸化物等が生成されており、該酸化物等が圧送されてくるため、フィルタ3、3Aには大きな負荷が掛かる。
これに対し、本実施形態に係る溶湯運搬容器によれば、溶湯がフィルタ3Bを通過する際、目の細かい主フィルタ3Bbで不純物を捕捉し、該主フィルタ3Bbより目が粗く強固な補強フィルタ3Bcで主フィルタ3Bbを支持するので、上記負荷に耐え得るものとすることができる。これにより、溶湯の流圧が強い場合においても、溶湯内の不純物を除去しつつ、前記フィルタが溶湯の流圧により破損してしまうのを防ぐことができる。
本実施形態に係る溶湯運搬容器は、上記のように補強フィルタ3Bcが主フィルタ3Bbを支持するので、溶湯運搬容器への給湯から外部容器への移送までの時間が長く、酸化物等が多く生成された溶湯を移送するような場合等にも適用することができる。また、溶湯の流圧が高い場合にも適用することができるので、溶湯運搬容器内に高い圧力を加え、溶湯を高速で移送するような場合にも適用することができる。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。フィルタ3C以外の構成要素は先の第1の実施形態に示したものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、フィルタ3Cは、セラミック繊維からなる主フィルタ3Cbと、セラミック繊維からなり主フィルタ3Cbよりも目が粗い目詰まり防止フィルタ3Caと、レジン含浸セラミック繊維からなり主フィルタ3Cbよりも目が粗い補強フィルタ3Ccとを積層して構成され、目詰まり防止フィルタ3Caが容器本体1側に位置するように分離部Dにおいて挟持されている。目詰まり防止フィルタ3Ca、主フィルタ3Cb及び補強フィルタ3Ccの構成は、上記した第2又は第3の実施形態のものと同様である。
このように構成された第4の実施形態に係る溶湯運搬容器によれば、上記第1〜3の実施形態での効果を合わせて得ることができる。
本実施形態に係る溶湯運搬容器は、溶湯の濾過品質に対する要求、溶湯運搬容器への給湯から外部容器への移送までの時間によらず適用することができる。
以上本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく種々の変更が可能である。例えば、上記第2の実施形態において主フィルタをレジン含浸セラミック繊維で構成し、強度が高く目の細かいフィルタとしても良い。或いは、上記第3の実施形態のフィルタを逆向きに介装し、上記第2の実施形態記載の溶湯運搬容器を構成しても良い。
また、フィルタは、主フィルタと目詰まり防止フィルタ及び/又は補強フィルタとの機能を併せ持った1枚のフィルタとしてもよく、主フィルタと目詰まり防止フィルタ及び/又は補強フィルタとを含む3枚以上のフィルタを積層したものとしてもよい。また、フィルタの積層においては、フィルタの装着時に積層してもよく、予め積層されたものを用いてもよい。或いは、移送管の分離部に装着可能なカートリッジ型とすることもできる。
本発明の第1の実施形態に係る溶湯運搬容器の縦断面図である。 図1に示した溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る溶湯運搬容器においてフィルタが介装される分離部周辺の縦断面図である。
符号の説明
1 容器本体
1c 接続部(溶湯引き込み口)
2 移送管
21 第1移送管
22 第2移送管
3、3A、3B、3C フィルタ
3Aa、3Ca 目詰まり防止フィルタ
3Ab、3Bb、3Cb 主フィルタ
3Bc、3Cc 補強フィルタ
5 緊締手段
10 溶湯運搬容器
D 分離部
S 収納空間
T 頂部

Claims (4)

  1. 溶湯の収納空間を有する容器本体と、該容器本体の下部に形成された接続部に接続された移送管とを備え、前記収容空間の内部を加圧することにより、前記移送管を介して前記容器本体内の溶湯を移送することができる溶湯運搬容器であって、
    前記移送管は、前記収容空間よりも上方に頂部が位置する曲管であり、前記接続部と前記頂部との間に着脱可能な分離部を有しており、
    前記分離部にフィルタが介在されている溶湯運搬容器。
  2. 前記フィルタは、セラミック繊維からなる単層のフィルタである請求項1に記載の溶湯運搬容器。
  3. 前記フィルタは、セラミック繊維からなる主フィルタと、セラミック繊維からなり前記主フィルタよりも目が粗い目詰まり防止フィルタとを積層してなり、前記目詰まり防止フィルタが前記容器本体側に位置するように前記分離部において挟持される請求項1に記載の溶湯運搬容器。
  4. 前記フィルタは、セラミック繊維からなる主フィルタと、レジン含浸セラミック繊維又は金属ワイヤーからなり前記主フィルタよりも目が粗い補強フィルタとを積層してなり、前記主フィルタが前記容器本体側に位置するように前記分離部において挟持される請求項1に記載の溶湯運搬容器。
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