JP3594890B2 - 高圧ランプの製造方法及び該方法にて形成された高圧ランプ - Google Patents

高圧ランプの製造方法及び該方法にて形成された高圧ランプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般照明や光学機器或いは車両などに用いられる新規な高圧ランプの製造方法と該製造方法にて形成された高圧ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、映像機器用、車両用、一般照明用を始めとするあらゆる分野でより特性の高いランプが要求されるようになってきた。特に、メタルハライドランプや水銀灯等の放電灯、及び白熱電灯、特にハロゲンランプにおいて前記要求が顕著である。具体的に言えば、ランプ効率(ルーメン/消費電力)、ランプ寿命、演色性、輝度の大幅な向上が要求されている。
【0003】
ランプ効率とランプ寿命とは互いに相反関係にあり、従来の方法ではどちらかを犠牲にしなければならなかった。輝度や光束の向上も一般的にはランプ寿命の犠牲の下に達成される。即ち、放電灯においては、電極間の距離を短くする事で輝度の向上が図られるが、ランプ寿命は大幅に短くなる。又、放電灯における演色性は放射光における微妙な赤、緑、青のカラーバランスの上に成り立っており、優れた演色性を得るためには、他の要求を犠牲にする必要があった。
【0004】
更に上記各特性の改良を推し進めて行くための1つの方策としてランプ内圧の高圧化がある。しかしながらランプ内圧の高圧化に伴い常に考慮せねばならない事は、発光管部内部に混入した極微量の不純物に起因する黒化や失透による短寿命、或いはこれらの現象に起因する発光管の破裂或いは前記ランプ内圧の高圧化に伴う欠陥部分からの封体容器の破裂である。これらは全てランプ製造が大気中で行われ、不純物の排除に限界があったためである。
【0005】
即ち、大気中でのランプ製造によって発光管部内部に混入した極微量の不純物は、ハロゲンサイクルを阻害して発光管部の黒化現象を生じさせたり、封体容器と反応して失透させたりする。また、封止個所の発光管部近傍部分には、封止個所から発光管部内に突出している電極棒が挿通されているが、前記封止箇所の電極棒と接する内面には電極棒と封止箇所との大きな熱膨張差に起因する微細クラックが無数に存在する。そして前記ランプ内圧の高圧化に伴いこの微細クラックの成長がランプ破裂の原因としてクローズアップされるようになってきた。
【0006】
前記微細クラックの発生メカニズムを簡単に説明する。前述のようにランプ内圧の高圧化に伴い、封体容器の肉厚を厚くしなければならないという事情がある。この封体容器を構成する石英ガラスの熱膨張率や熱伝導度は非常に小さい。封止のためにマウントを封体容器の封止箇所に挿入し、封止箇所を強熱していくとマウントの金属箔を始め被埋設部分や封止箇所の外周面は直ぐ高温に達するものの、封止箇所の内面部分が所定の温度に達するには必要以上に高い温度での長時間加熱が必要になる。その結果、マウントの被加熱部分である被埋設部分は必要以上に高温になり、より大きく膨張している。特に、強熱されている太い金属棒の電極棒の基部は大きく膨張する。
【0007】
この状態でマウントの被埋設部分をシュリンク方式或いはピンチシール方式で封体容器の封止箇所に埋入し、その後冷却されると通常のシール時より高温に加熱されているマウントの被埋設部分、特に、強熱されていた太い金属棒の電極棒の基部は大きく収縮し、密着していた封止箇所から大きく引き剥がされる事になり、この時に電極棒の基部に密着していた封止箇所の内面に微細クラックが発生する事になる。そしてこの微細クラックの成長が前述の破裂の原因に繋がる事になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ランプ内圧を高める上で前記微細クラックの解消が必要であり、同時に発光管部内への不純物の混入も極限まで下げることが封体容器の失透や黒化を防ぎ、寿命の大幅向上に寄与する。本発明は、前記不具合を解消する事の出来る製造方法の確立を第1の解決課題とし、該方法で形成された高圧ランプの提供を第2の課題とする。
【0009】
請求項1は両口タイプの高圧放電ランプ(A)の製造法に関し、
(イ) 発光管部(1)の両側に第1及び第2封止用管部(2)(3)が伸びている封体容器(a)の第1封止用管部(2)に、通電部材(T1)に電極棒(5a)が接続されている第1電極マウント(5)を挿入するステップと、
(ロ) 第1電極マウント(5)の被埋設部分(5s)に対応する封体容器(a)の第1封止箇所(2a)を加熱して被埋設部分(5s)を第1封止箇所(2a)に埋入するステップと、
(ハ) 封体容器(a)の発光管部(1)内に必要充填物質(7)(8)及び必要ガス並びに第2封止用管部(3)内に通電部材(T2)に電極棒(6a)が接続されている第2電極マウント(6)を挿入するステップと、
(ニ) 第2封止用管部(3)の、第2電極マウント(6)の被埋設部分(6s)を越えた発光管部(1)の反対側の部分(3b)を封止するステップと、
(ホ) 第2封止用管部(3)の第2封止箇所(3a)を加熱して第2電極マウント(6)の被埋設部分(6s)を第2封止箇所(3a)に埋入するステップとで構成された高圧放電ランプ(A)の製造方法であって、
ステップ(ロ)の第1封止箇所(2a)の加熱が、アルゴン雰囲気に保たれた作業容器(G)内にてアルゴンプラズマバーナ(L)により行われる事を特徴とする。
【0010】
請求項2は、両口タイプの高圧ハロゲンランプ(B)の製造法に関し、
(イ) 発光管部(1)の両側に第1及び第2封止用管部(2)(3)が伸びている封体容器(b)内に、フィラメント(4a)の両側に第1及び第2通電部材(T1)(T2)が接続されているフィラメントマウント(4)を挿入するステップと、
(ロ) フィラメントマウント(4)の第1被埋設部分(5s)に対応する封体容器(b)の第1封止箇所(2a)を加熱して第1被埋設部分(5s)を第1封止箇所(2a)に埋入するステップと、
(ハ) 封体容器(b)の発光管部(1)内に必要ガスを充填するステップと、
(ニ) 第2封止用管部(3)の、フィラメントマウントの第2被埋設部分(6s)を越えた発光管部(1)の反対側の部分(3b)を封止するステップと、
(ホ) 第2封止用管部(3)の第2封止箇所(3a)を加熱してフィラメントマウント(4)の第2被埋設部分(6s)を第2封止箇所(3a)に埋入するステップとで構成された高圧ハロゲンランプ(A2)の製造方法であって、
ステップ(ロ)の第1封止箇所(2a)の加熱が、アルゴン雰囲気に保たれた作業容器(G)内にてアルゴンプラズマバーナ(L)により行われる事を特徴とする。
【0011】
これによれば、従来、ステップ(ロ)の第1封止箇所(2a)の加熱が、大気中で封体容器(b)内に保護ガスとしてArや窒素を通流させつつ行われていたため、前記保護ガス中に混入していたHOやOがOH基の形で封体容器(b)の内壁に侵入し、これが製品となった時に点灯すると不純物として発光管部(1)内に放出され、前述の黒化や失透による短寿命や甚だしい場合には破裂の原因になっていたが、本発明ではアルゴン雰囲気に保たれた作業容器(G)内にてアルゴンプラズマバーナ(L)により行われるので、第1封止箇所(2a)の加熱時に前述のようにHOやOがOH基の形で封体容器(b)の内壁に侵入するというような事もなければ、発光管部(1)内に他の不純物が入り込むというような事もなく、前記不純物に起因する高圧点灯時の黒化や失透を防ぐ事が出来、ランプ寿命の向上を図る事が出来る。
【0012】
ここで被埋設部分の例としては、図10に示す(5s)「(6s)」の部分で、電極マウント(5)「(6)」の場合は、電極棒(5a)「(6a)」の金属箔(5b)「(6b)」側の基部から外部リード棒(5c)「(6c)」の金属箔(5b)「(6b)」側の基部に至る部分で、第1又は2封止箇所(2a)(3a)内に直接或いはガラスビーズ(11a)を介して埋設される部分である。
【0013】
フィラメントマウント(4)の場合は、フィラメント(4a)の両端に配設されたリード部(4r1)(4r2)の金属箔(4b1)「(4b2)」側の基部から外部リード棒(4c1)「(4c2)」の金属箔(4b1)「(4b2)」側の基部に至る部分で、第1、2封止箇所(2a)(3a)内に直接或いはガラスビーズ(11a)を介して埋設される部分である。前記金属箔は一般的にはモリブデン箔が使用される。
【0014】
「請求項3」は、請求項1又は2に記載のマウント(4)(5)(6)の他の実施例に関し、「マウント(4)(5)(6)の被埋設部分(5s')(6s')が予めアルゴン雰囲気に保たれた作業容器(G)内でアルゴンプラズマバーナ(L)にて1乃至多層のガラスビーズ(11a)(11b)中に埋入されたもの」である事を特徴とする。
【0015】
ここで言う被埋設部分(5s’)「(6s’)」は、請求項1又は2で言う被埋設部分(5s)「(6s)」と異なり、請求項1又は2で言う被埋設部分(5s)「(6s)」がガラスビーズ(11a)(11b)内に埋設されたもので、図12にその断面姿図を示す。
【0016】
まず、封体容器(a)(b)より薄肉のガラス管(11)内にマウント(4)(5)(6)の被埋設部分(5s)(6s)を挿入し、薄肉のガラス管(11)と被埋設部分(5s)(6s)とを加熱してガラス管(11)を軟化収縮させ、或いは金型でピンチして形を整えて被埋設部分(5s)(6s)を前記ガラス管(11)から構成されたガラスビーズ(11a)(11b)内に埋入する。この時、ガラス管(11)の肉厚は前述のように十分薄いので短時間で昇温し、ガラスビーズ(11a)(11b)と被埋設部分(5s)(6s)とは短時間の内に十分な密着性を持って一体化しビーズ巻きされ、これによりビーズ巻きマウント(4)(5)(6)となる。この部分を被埋設部分(5s’)(6s’)で示す。なお、非ビーズ巻きマウントもビーズ巻きマウントも説明を簡略にするために同じ(4)(5)(6)で示す。
【0017】
なお、前記ビーズ巻きでは短時間で作業が完了するため、被埋設部分(5s)(6s)の一部である電極棒(5a)(6a)やリード部(4r1)(4r2)の基部の過剰な加熱が回避出来、冷却時の前記基部の熱収縮量がそれだけ緩和され、その結果、ガラスビーズ(11a)(11b)の前記基部との接触内面に微細クラックが発生するのが回避される。換言すれば、微細クラックの発生なしでビーズ巻きが行われる事になる。
【0018】
さて、ランプ内圧が高くなると内圧に合わせて封体容器(a)(b)の肉厚を厚くする必要がある。封体容器(a)(b)の肉厚を厚くすると、非ビーズ巻きの被埋設部分(5s)(6s)との密着性を高めるために第1、2封止箇所(2a)(3a)の加熱時間が長くなる。これは前述のように微細クラック発生の原因になり、その成長はランプ破裂に繋がる。
【0019】
しかしながら、ガラスビーズ(11a)(11b)を使用すると、封体容器(a)(b)の第1、2封止箇所(2a)(3a)とビーズ巻き被埋設部分(5s’)(6s’)とは同種ガラス同士の溶着となるので、ガラス−金属間の密着より容易に融着が完了する。
【0020】
なお、ガラスビーズ(11a)(11b)を構成するガラス管(11)は単なる1層の石英ガラス管でもよいし、最内側層を金属箔(5b)「(6b)(4b1)(4b2)」の熱膨張率にほぼ等しい例えばボロンシリケート系のガラスで構成し、中層をそれよりも熱膨張係数の小さいアルミノシリケート系のガラスで構成し、最外層を石英ガラスで構成した3層構造(或いは内側層をアルミノシリケート系のガラス、外層を石英ガラスとした2層)のもの或いはそれ以上のもの等がある。
【0021】
請求項4、5は、請求項3の更なる改善で、請求項4は図16(a)「フィラメントマウント(4)の例は割愛する。」に示すように「ガラスビーズ(11a)(11b)が発光管部(1)内に露出するように埋入されている」事を特徴とするものであり、請求項5は図16(b)に示すように「の電極棒(5a)(6a)の基部或いはフィラメント(4)のリード部分(4r1)(4r2)の基部が封体容器(a)(b)に接触する事なくガラスビーズ(11a)(11b)を介して封体容器(a)(b)に接続している」事を特徴とするものである。
【0022】
即ち、内圧を超高圧にするには前述のように封体容器(a)(b)を耐圧の関係で厚肉石英ガラス管を採用しなければならないが、従来では、前述のメカニズムによりシール後の冷却時、封体容器(a)(b)と電極棒(5a)(6a)の基部或いはフィラメント(4a)のリード部分(4r1)(4r2)の基部との接触部分が電極棒(5a)(6a)或いはリード部分(4r1)(4r2)の収縮により、前記接触内面が電極棒(5a)(6a)の基部或いはリード部分(4r1)(4r2)から強制的に引き剥がされるようになり、前記引き剥がし面に微細クラックが発生する事がある。これが点灯・消灯の繰り返しで次第に成長し、遂には点灯時の高圧のランプ内圧に負けて破裂を引き起こす事になる。
【0023】
しかるに、ガラスビーズ(11a)(11b)が発光管部(1)内に露出するようにしたり、電極棒(5a)(6a)の基部やリード部分(4r1)(4r2)の基部が封体容器(a)(b)に非接触であれば、前述の微細クラックが接触内面に発生せず、従ってこの部分を原因とする破裂もなくなる。
【0027】
【発明の実施の態様】
以下、本発明方法を図示実施例に従って説明する。本発明方法は、点灯時の内圧が数10気圧〜数100気圧に達する両口タイプの高圧ランプ(A)(B)の製造に関するものである。両口タイプ高圧ランプとしては、高圧水銀放電ランプ(A)と、高圧ハロゲンランプ(B)とがあり、高圧水銀放電ランプ(A)には第1、2放電マウント(5)(6)の被埋設部分(5s)(6s)がそのまま第1、2封止箇所(2a)(3a)に埋入されるもの(A1)と、被埋設部分(5s)(6s)が予めガラスビーズ(11a)(11b)内に埋入されたビーズ巻き第1、2放電マウント(5)(6)を使用するタイプ(A2)とがある。同様に高圧ハロゲンランプ(B)にはフィラメントマウント(4)の第1、2通電部材(T1)(T2)の被埋設部分(5s)(6s)がそのまま第1、2封止箇所(2a)(3a)に埋入されるもの(B1)と、被埋設部分(5s)(6s)が予めガラスビーズ(11a)(11b)内に埋入されたフィラメントマウント(4)を使用するタイプ(B2)とがある。ビーズ巻き被埋設部分は、非ビーズ巻き被埋設部分(5s)(6s)と区別するために(5s’)(6s’)で表す。
【0028】
まず、両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)の第1実施例(A1)を説明し、続いて第2実施例(A2)を説明し、次に高圧ハロゲンランプ(B)の第1実施例(B1)を説明した後、第2実施例(B2)に付いて説明する。なお、共通個所は両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)の第1実施例(A1)の説明を援用するものとし、異なる部分を中心に説明する。
【0029】
まず、両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)の第1実施例(A1)について説明する。図9は両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)の断面図で、封体容器(a)の球或いは回転楕円体状の発光管部(1)の両端から第1及び第2封止箇所(2a)(3a)が伸び、発光管部(1)内に対向電極棒(5a)(6a)が配設されている。第1及び第2封止箇所(2a)(3a)は、シュリンク或いはピンチシールにより形成されるもので、第1及び第2封止箇所(2a)(3a)内に第1及び第2通電部材(T1)(T2)の被埋設部分(5s)(6s)が埋入されている。(図の場合は屈曲部分(5d)(6d)が切除されている。)
前記被埋設部分(5s)(6s)の一部を構成する金属箔(5b)(6b)の一端には発光管部(1)内に延びる一対の対向電極棒(5a)(6a)の端部が接続されており、前記金属箔(5b)(6b)の他端には外部に延びる外部リード棒(5c)(6c)の端部が接続されている。発光管部(1)内には必要希ガスと一般的には必要ハロゲン化物(7)及び水銀(8)とが封入されている。前記ハロゲン化物(7)としては、例えばハロゲン化水銀或いは沃化水銀等があり、希ガスにはキセノンガスやアルゴンガスがある。
【0030】
このように形成された両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)はそのまま或いは図示しないリフレクタに装着されて使用され、点灯時の色温度が5,000〜8,000K、内圧が数10気圧〜数100気圧に達し白っぽい光を放つ。
【0031】
次に、両口タイプ高圧水銀放電ランプ(A)の第1実施例(A1)の製造手順を説明する。図1に示すように例えば2.5mm程度の厚肉の石英ガラス管(M)を所定の長さでカットし、続いて図2に示すようにバーナ(R)で石英ガラス管(M)の所定箇所を回転させつつ加熱し、型(D)で加熱部分を変形させ、略回転楕円体或いは球状の発光管部(1)とその両端に第1及び第2封止用管部(2)(3)が一体的に延びた封体容器(a)を形成する。発光管部(1)と第1、2封止用管部(2)(3)の境界部分(112)は一般的にはくびれている。このようにして大気中で形成された封体容器(a)は、組み立て前に石英ガラスが失透直前の温度、例えば1050℃、真空中で数〜10数時間加熱して吸蔵ガスを放出させておく。前記熱処理は、作業容器(G)内或いは作業容器(G)外にて適時に行われる。
【0032】
本実施例の第1、2電極マウント(5)(6)は非ビーズ巻きタイプで、金属箔(5b)(6b)の一端に電極棒(5a)(6a)が接続され、他端には外部リード棒(5c)(6c)が接続されている。そして外部リード棒(5c)(6c)は第1、2封止用管部(2)(3)内に挿入されたとき、第1、2電極マウント(5)(6)が第1、2封止用管部(2)(3)の所定場所に固定できるように細長いC形に屈曲されており、前記屈曲部分(5d)(6d)の幅は第1、2封止用管部(2)(3)の内径より若干大きく形成されており、挿入時に屈曲部分(5d)(6d)の弾性力が作用するようになっている。また、第1、2電極マウント(5)(6)の第1、2封止用管部(2)(3)内への挿入時に第1、2電極マウント(5)(6)の電極棒(5a)(6a)が封体容器(a)の中心線に対応するように第1、2電極マウント(5)(6)の金属箔(5b)(6b)、電極棒(5a)(6a)及び外部リード棒(5c)(6c)が一直線となるように接続されている。
【0033】
ここで、第1電極マウント(5)の封体容器(a)の第1封止用管部(2)への挿入は、大略次の3通りが考えられるが、勿論、これらに限られる事はない。以下、各ケースを簡単に説明する。
(1) 第1電極マウント(5)を大気中で組み、大気中で封体容器(a)の第1封止用管部(2)へ挿入し、然る後、第1電極マウント(5)入りの封体容器(a)を作業容器(G)に持ち込む場合。
(2) 第1電極マウント(5)を大気中で組み、組み立てた第1電極マウント(5)と封体容器(a)を作業容器(G)内に持ち込み、作業容器(G)内で封体容器(a)の第1封止用管部(2)へ挿入する場合。
(3) 第1電極マウント(5)や封体容器(a)を最初から作業容器(G)内で組み立てる場合。
【0034】
(1)の場合は、第1電極マウント(5)の構成部品である電極棒(5a)(6a)はアルカリ或いは酸等の薬液にて洗浄・乾燥され、表面に付着している不純物の除去がなされた後、約2,400℃にて数〜10数時間の高温真空ガス出し処理が行われる。金属箔(5b)(6b)及び外部リード棒(5c)(6c)も同様にアルカリ或いは酸等の薬液にて洗浄・乾燥され、表面に付着している不純物の除去がなされた後、水素還元処理が行われる。そして、前記処理のなされた構成部品を大気中で組み立て、第1電極マウント(5)とする。封体容器(a)については失透直前の温度、例えば1050℃で10数時間加熱して吸蔵ガスを放出させておく。このようにして用意した封体容器(a)の第1封止用管部(2)へ大気中で第1電極マウント(5)を所定位置に挿入する。第1封止用管部(2)内の所定位置に挿入された第1電極マウント(5)は、その外部リード棒(5c)の屈曲部分(5d)の弾性力にて所定の位置にて封体容器(a)の中心線に合致して正確に保持される。挿入後、第1電極マウント(5)入りの封体容器(a)を作業容器(G)に持ち込む。この場合、組み立てに際して第1電極マウント(5)や封体容器(a)の表面にコンタミネーションが付着した状態で持ち込まれるため、作業容器(G)内で水素処理が行われ、然る後、非酸化性加熱装置(L)による作業容器(G)内での第1封止作業が行われる。
【0035】
(2)の場合は、第1電極マウント(5)の各パーツが前述同様洗浄及び熱処理された後、大気中で組み立てられて第1電極マウント(5)となる。封体容器(a)も同様の熱処理がなされ、組み立てられた第1電極マウント(5)と封体容器(a)とが作業容器(G)内に持ち込まれ、作業容器(G)内で封体容器(a)の第1封止用管部(2)へ挿入する。この場合も挿入前までは作業容器(G)外で行われるため第1電極マウント(5)や封体容器(a)の表面にコンタミネーションが付着している。従って、作業容器(G)内で水素処理が行われ、然る後、非酸化性加熱装置(L)による作業容器(G)内での第1封止作業が行われる。
【0036】
(3)の場合は、第1電極マウント(5)や封体容器(a)を最初から作業容器(G)内で組み立てるのであるから、作業容器(G)内で第1電極マウント(5)の各パーツが前述同様洗浄及び熱処理され、続いて作業容器(G)内で組み立てられ第1電極マウント(5)となる。封体容器(a)も同様の熱処理がなされ、組み立てられた第1電極マウント(5)が封体容器(a)の第1封止用管部(2)へ作業容器(G)内で挿入される。従って、この場合はコンタミネーションの付着がないので、挿入後直ちに非酸化性加熱装置(L)による作業容器(G)内での第1封止作業が行われる。なお、非酸化性雰囲気に保たれた作業容器(G)の例としては、アルゴンガスが充填されたグローブボックスのようなものが該当する。
【0037】
第1封止作業を詳述すると、図4のように作業容器(G)内で第1電極マウント(5)の被埋設部分(5s)に一致した部分である第1封止箇所(2a)をアルゴンプラズマバーナのような非酸化性加熱装置(L)から出た加熱手段にて加熱し、第1封止箇所(2a)を収縮させて或いはピンチシールにて被埋設部分(5s)を第1封止箇所(2a)に埋入する。第1シールは非酸化性加熱装置(L)から出た加熱手段にて行われるので、従来のように酸素−水素ガスバーナを使用して大気中で加熱した場合のようにOH基が第1封止箇所(2a)の内壁に浸透すると言うようなことがないし、雰囲気ガス(例えば、アルゴンガス)が充填されている作業容器(G)内で行われるため、他の不純物が封体容器(a)内に混入するというような事もない。なお、第1シール時の封体容器(a)の支持は適宜な方法で行われる。
【0038】
第1シールが終了すると、図5に示すように水銀(8)やハロゲン化物(7)が発光管部(1)に封入される。水銀(7)やハロゲン化物(8)の発光管部(1)への封入が完了すると、続いて作業容器(G)内で図6に示すように第2電極マウント(6)を第2封止用管部(3)の所定位置に挿入する。挿入された第2電極マウント(6)は第1電極マウント(5)と同様、屈曲部分(6d)の弾発力で封体容器(a)の中心線に合致し且つ第1電極マウント(5)の電極棒(5a)の先端との間隔が正確に保持された状態で仮固定される。然る後、配管(9)を第2封止用管部(3)の開口端に接続する。
【0039】
なお、第2電極マウント(6)の組み立てや熱処理も前述の第1電極マウント(5)同様、作業容器(G)外で組み立て作業容器(G)内に持ち込み熱処理した後、第2封止用管部(3)に挿入される場合や、作業容器(G)内で組み立てと熱処理が行われ、第2封止用管部(3)に挿入される場合その他があるが、いずれにせよクリーンな状態で第2封止用管部(3)に挿入される。
【0040】
続いて、配管(9)に第2封止用管部(3)の開口端が接続され、必要ガス(XeやArなど)が発光体部(1)内に充填され、然る後、前記開口端近傍部分(3b)、即ち、第2封止用管部(3)の、第2電極マウント(6)の被埋設部分(6s)「本実施例では第2通電部材(T2)」を越えた発光管部(1)の反対側の部分(3b)を加熱してシュリンク或いはピンチシールによってこの部分(3b)を閉塞する。
【0041】
通常、開口端近傍部分(3b)の封止までは作業容器(G)内で行われる事になるが、配管(9)の第2封止用管部(3)の開口端への接続後は封体容器(a)内に不純物が混入する危険がないので、配管(9)が装備されている設備ごと大気中に持ち出し、大気中で封止作業を行ってもよい。前者の場合は非酸化性加熱装置(L)にて行われることになるし、後者の場合は通常の水素バーナ(R)を用いて行われる事になる。
【0042】
開口端近傍部分(3b)の封止作業が終了すると、図8のように第2封止用管部(3)の封止が大気中で行われる。(勿論、作業容器(G)内で行ってもよい。)図8の第2シールを説明すると、遮蔽板(12)を設けて第1封止用管部(2)から発光管部(1)迄の部分に液体窒素(N)を吹きかけたり、液体窒素(N)中に浸漬して封体容器(a)内の必要ガスや必要封入物(7)(8)を発光管部(1)に凝集させておき、この状態で第2電極マウント(6)の被埋設部分(6s)に対応する第2封止用管部(3)の所定場所を加熱し、シュリンク或いはピンチシールによりシールする。第2シールの終了後、図9に示すように不必要部分をカットする。これにより、発光管部(1)内に不純物が混入しない、極めて純な状態の高圧放電ランプ(A1)が得られる。
【0043】
図11〜16は、ビーズ巻きタイプの電極マウント(5)(6)を使用する場合で、ビーズ巻きを行う部分以外は前記の場合と作業手順は同じであるので、同一部分の説明は省略し異なる部分のみを主として説明する。なお、ビーズ巻きタイプの電極マウント(5)(6)を使用する理由は、前述のように電極マウント(5)(6)の被埋設部分(5s)(6s)とガラスビーズ(11a)(11b)との密着性向上、特に電極棒(5a)(6a)の埋入部分とガラスビーズ(11a)(11b)との接触部分の密着性向上及び微細クラック発生の防止を目的として行われるものである。ガラスビーズ(11a)(11b)は前述のように薄い石英ガラスで形成された1層のものから異種ガラスを積層した多層のものまで各種のものがある。また、前述のように被埋設部分の用語は、非ビーズ巻きの場合(5s)(6s)で示し、ビーズ巻きの場合は(5s’)(6s’)で示す。
【0044】
本実施例の電極マウント(5)(6)へのビーズ巻きは図11、12に示すような方法で行われる。即ち、0.2〜1mm程度の肉厚の石英ガラス管(11)を用意しその端部を細く絞る。このようにして用意した石英ガラス管(11)と電極マウント(5)(6)とを作業容器(G)内に持ち込み、作業容器(G)内で電極マウント(5)(6)を石英ガラス管(11)に挿入する。(勿論、ガラス管(11)の成形や電極マウント(5)(6)の組立を作業容器(G)内で行ってもよい。)ガラス管(11)及び電極マウント(5)(6)は前述の洗浄・熱処理が組み立て前に行われている。
【0045】
続いてガラス管(11)全体を非酸化性加熱装置(L)からの加熱手段にて加熱し、収縮或いはピンチシールにより被埋設部分(5s)(6s)を石英ガラス管(11)を前身とするガラスビーズ(11a)(11b)内に埋入する。ガラスビーズ(11a)(11b)を構成するガラス管(11)は薄肉のものであるから加熱されやすく被埋設部分(5s)(6s)並びに電極棒(5a)(6a)の埋入部分と密着しやすく且つ冷却時の金属部分である被埋設部分(5s)(6s)の収縮量が小さいので、被埋設部分(5s)(6s)、特に電極棒(5a)(6a)の埋入部分とガラスビーズ(11a)(11b)の接触内面における微細クラックが発生しにくい。
【0046】
前記ガラス管(11)はビーズ巻きの前に十分に熱処理されており、前記封体容器(a)やマウント(5)(6)の場合と同様、付着不純物や吸蔵不純物は徹底的に排除されている。そして、ビーズ巻き作業は作業容器(G)内で行われ、不純物が巻き込まれないように細心の注意を払って作業される。
【0047】
ガラスビーズ(11a)(11b)の電極棒(5a)(6a)との接触部分は本実施例の場合細く絞られており、この細径部(111)の外径は封体容器(a)の発光管部(1)と第1、2封止用管部(2)(3)との境のネック部分(112)の内径よりやや細く形成されている。従って、図13、14から分かるように細径部(111)は、ネック部分(112)内を通って発光管部(1)内に突出している。(勿論、細径部(111)がネック部分(112)と面一に成るようにしても良いし、逆に引っ込むようにしてもよい。)
このように形成されたビーズ巻きの電極マウント(5)(6)は、前記実施例と同じ手順で作業容器(G)を使用して組み立てられる。ここで重要なのは、細径部(111)がネック部分(112)内を通って発光管部(1)内に突出しているので、封止した時に細径部(111)が発光管部(1)内に露出し、封止箇所(2a)(3a)と電極棒(5a)(6a)の埋入部分の接触が防がれる。これにより前述の封止箇所(2a)(3a)の微細クラック発生が防止できる(図16(a)参照)。
【0048】
図16(b)のように、前述したように細径部(111)がネック部分(112)より奥に引っ込み、電極棒(5a)(6a)の基部とネック部分(112)との間に空隙(10)を形成した場合も電極棒(5a)(6a)の基部にネック部分(112)が接触しないので、封止箇所(2a)(3a)の微細クラック発生が防止できる。
【0049】
次に、両口タイプの高圧ハロゲンランプ(B)の第1実施例に付いて説明する。第1実施例のフィラメントマウント(4)は、通常のハロゲンランプに使用されるものと同じで、フィラメント(4a)の両端のリード部分(4r1)(4r2)に金属箔(4b1)(4b2)が溶接されており、更に金属箔(4b1)(4b2)の他端に外部リード棒(4c1)(4c2)が溶接されている。そして、一方の外部リード棒(4c2)が長円状に曲成され、この屈曲部分(4d2)でフィラメントマウント(4)が高圧ハロゲンランプ(B)の封体容器(b)の所定位置に仮固定されるようになっている。
【0050】
両口タイプ高圧ハロゲンランプ(B)の第1実施例の構造は、発光管部(1)がフィラメント(4a)を収納する関係上、長細い円筒体である点、発光管部(1)内に収納される必要ガスがハロゲンガスと希ガスである点で相違する以外基本的には同じである。
【0051】
次に、両口タイプ高圧ハロゲンランプ(B)の第1実施例の製造手順も第1実施例(A1)とほぼ同様である。即ち、図1に示すように例えば2.5mm程度の厚肉の石英ガラス管(M)を所定の長さでカットしこれを封体容器(b)とする。封体容器(b)は、組み立て前に石英ガラスが失透直前の温度、例えば1050℃で真空中で数〜10数時間加熱して吸蔵ガスを放出させておく。
【0052】
フィラメントマウント(4)は、前述のようにフィラメント(4a)の両端のリード部分(4r1)(4r2)に金属箔(4b1)(4b2)を溶接し、更に金属箔(4b1)(4b2)の他端に外部リード棒(4c1)(4c2)を溶接して構成する。
【0053】
前記フィラメント(4a)、リード部分(4r1)(4r2)、金属箔(4b1)(4b2)及び外部リード棒(4c1)(4c2)は吸蔵不純物や表面に付着している不純物を除去するために組立前に予め前にアルカリ或いは酸等の薬液にて洗浄・乾燥され、続いて例えば1,600℃で数時間の真空加熱を行っておき、非酸化性雰囲気に保たれた作業容器(G)内で前述の組立が行われる。フィラメントマウント(4)の組み立て、フィラメントマウント(4)の封体容器(b)の挿入作業などは前述のように作業容器(G)内或いは外で行われるが、いずれにせよ、作業容器(G)内で行われる第1封止作業以前にはフィラメントマウント(4)の封体容器(b)はクリーンな状態に処理されている。また、フィラメントマウント(4)は外部リード棒(4c2)の屈曲部分(4d2)の弾性力にて所定の位置にて封体容器(b)の中心線に合致して正確に保持される。
【0054】
次に、図17のように作業容器(G)内で封体容器(b)を適宜手段で支持しながらフィラメントマウント(4)の被埋設部分(5s)に対応した部分である第1封止箇所(2a)を例えばアルゴンプラズマバーナのような非酸化性加熱装置(L)から出た加熱手段にて加熱し、第1封止箇所(2a)を収縮させて或いはピンチシールにて被埋設部分(5s)を第1封止箇所(2a)に埋入する。これにより、前述同様第1シールでOH基が第1封止箇所(2a)に浸透すると言うようなことがないし、作業容器(G)内で行われるため、他の不純物が封体容器(a)内に混入するというような事もない。第1シールが終了すると、図18に示すように配管(9)に接続し、必要ガスを発光管部(1)に封入し、続いて前記開口端近傍部分(3b)、即ち、第2封止用管部(3)の、フィラメントマウントの第2被埋設部分(3a)「ここでは第2通電部材(T2)」を越えた発光管部(1)の反対側の部分(3b)を加熱してシュリンク或いはピンチシールによって閉塞する。
【0055】
前述同様通常、開口端近傍部分(3b)の封止までは作業容器(G)内で行われる事になるが、配管(9)の第2封止用管部(3)の開口端への接続後は封体容器(a)内に不純物が混入する危険がないので、前述同様大気中に持ち出し、大気中で封止作業を行ってもよい。前者の場合は非酸化性加熱装置(L)にて行われることになるし、後者の場合は通常の酸素−水素バーナ(R)を用いて行われる事になる。
【0056】
開口端近傍部分(3b)の封止作業が終了すると、図19のように第2封止用管部(3)の封止が大気中で行われる。(勿論、作業容器(G)内で行ってもよい。)図19の第2シールは前述と同様である。第2シールの終了後、図20に示すように不必要部分をカットする。これにより、発光管部(1)内に不純物が混入しない、極めて純な状態の高圧ハロゲンランプ(B1)が得られる。
【0057】
高圧ハロゲンランプ(B)の第2実施例(図示せず)は、ビーズ巻きタイプのフィラメントマウント(図示せず)を使用する場合で、ビーズ巻きを行う方法は前述通りであり、封止箇所(2a)(3a)において、ガラスビーズ(11a)が発光管部(1)内に露出して封止箇所(2a)(3a)がリード部分(4r1)(4r2)の埋入部分に接触しないようになる場合、或いは空隙(10)を設ける点も同じであるので、これ以上の説明は割愛する。
【0058】
【発明の効果】
本発明方法によれば、両口タイプの高圧ランプにおいて、少なくとも第1シールを非酸化性雰囲気に保たれた作業容器内でアルゴンプラズマバーナを使用して行う事になるので、発光管部内への不純物の混入を極限まで下げることが出来、失透や黒化は勿論、これら短寿命原因を排除する事が出来、ランプ寿命を大幅に延ばす事が出来るようになった。
【0059】
また、マウントの被埋設部分をビーズ巻きにした場合、ガラスビーズと封止箇所とのガラス同士の封着になり、厚手の封体容器を使用した場合でも迅速に接合させることができ、封止作業中に吸蔵ガスが発光管部内に混入したりする事もなければ、被埋設部分が過熱により弱体化し、封止作業中に捻れたり断裂したり更には電極間距離が変わったりするようなことがない。
【0060】
更に、ガラスビーズが発光管部内に露出するようにして封着した場合、厚手の封体容器を使用したとしても電極棒或いはフィラメントのリード部分が直接封止箇所のガラスに接触せず、封止後の冷却時の熱収縮によって封止箇所の電極棒或いはフィラメントのリード部分との接触面における微細クラックの発生を防ぐ事が出来、点灯時の破裂防止を効果的に防ぐ事が出来る。加えて、ガラスビーズの電極棒との接触部分の細く絞られた細径部は、封体容器の発光管部と第1、2封止用管部との境のネック部分内を通って発光管部内に突出し、或いはネック部分と面一又は逆に引っ込むようになっているので、封止箇所と電極棒の埋入部分の接触が防がれ、これにより前述の封止箇所の微細クラック発生が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される石英ガラス管のカット状態の断面図
【図2】図1の石英ガラス管の加工状態を示す断面図
【図3】作業容器内で第1電極マウントを両口タイプの封体容器に挿入した時の断面図
【図4】図3の封体容器の作業容器内での第1シール時の断面図
【図5】図3の第1シール後、作業容器内で水銀やハロゲン化物を発光管部内に封入した状態の断面図
【図6】水銀やハロゲン化物、第2放電マウントの挿入後、第2封止用管部の開口端近傍部分を閉塞している状態の断面図
【図7】第2封止用管部の開口端近傍部分の閉塞が終了した時の状態の断面図
【図8】第2シール時の断面図
【図9】第2シール後、不要部分を切除した時の断面図
【図10】電極マウント或いはフィラメントマウントの通電部材の斜視図
【図11】電極マウントのビーズ巻作業の1例を示す断面図
【図12】ビーズ巻された電極マウントの断面図
【図13】作業容器内でビーズ巻第1電極マウントを封体容器に挿入した時の断面図
【図14】図13の第1シール後、水銀やハロゲン化物、第2電極マウントを発光管部内に封入した状態の断面図
【図15】第2シール後、不要部分を切除した時の断面図
【図16】図15のX範囲の拡大断面図
【図17】フィラメントマウントを封体容器に挿入し、作業容器内で第1シールを行っている時の断面図
【図18】ハロゲンガスや希ガスなどの必要ガスの封入後、第2封止用管部の開口端近傍部分を閉塞している状態の断面図
【図19】封体容器の第2シールをしている状態の断面図
【図20】第2シール後、不要部分を切除した時の断面図
【符号の説明】
(A) 高圧放電ランプ
(B) 高圧ハロゲンランプ
(1) 発光管部
(2) 第1封止用管部
(2a) 第1封止箇所
(3) 第2封止用管部
(3a) 第2封止箇所
(3b) 第2封止用管部の、第2通電部材を越えた発光管部の反対側の部分
(4) フィラメントマウント
(5) 第1電極マウント
(6) 第2電極マウント
(7) 水銀
(8) ハロゲン化物
(G) 作業容器

Claims (5)

  1. (イ) 発光管部の両側に第1及び第2封止用管部が伸びている封体容器の第1封止用管部に、通電部材に電極棒が接続されている第1電極マウントを挿入するステップと、
    (ロ) 第1電極マウントの被埋設部分に対応する封体容器の第1封止箇所を加熱して被埋設部分を第1封止箇所に埋入するステップと、
    (ハ) 封体容器の発光管部内に必要充填物質及び必要ガス並びに第2封止用管部内に通電部材に電極棒が接続されている第2電極マウントを挿入するステップと、
    (ニ) 第2封止用管部の、第2電極マウントの被埋設部分を越えた発光管部の反対側の部分を封止するステップと、
    (ホ) 第2封止用管部の第2封止箇所を加熱して第2電極マウントの被埋設部分を第2封止箇所に埋入するステップとで構成された高圧ランプの製造方法において、
    ステップ(ロ)の第1封止箇所の加熱が、アルゴン雰囲気に保たれた作業容器内にてアルゴンプラズマバーナにより行われる事を特徴とする高圧ランプの製造方法。
  2. (イ) 発光管部の両側に第1及び第2封止用管部が伸びている封体容器内に、フィラメントの両側に第1及び第2通電部材が接続されているフィラメントマウントを挿入するステップと、
    (ロ) フィラメントマウントの第1被埋設部分に対応する封体容器の第1封止箇所を加熱して第1被埋設部分を第1封止箇所に埋入するステップと、
    (ハ) 封体容器の発光管部内に必要ガスを充填するステップと、
    (ニ) 第2封止用管部の、フィラメントマウントの第2被埋設部分を越えた発光管部の反対側の部分を封止するステップと、
    (ホ) 第2封止用管部の第2封止箇所を加熱してフィラメントマウントの第2被埋設部分を第2封止箇所に埋入するステップとで構成された高圧ランプの製造方法において、
    ステップ(ロ)の第1封止箇所の加熱が、アルゴン雰囲気に保たれた作業容器内にてアルゴンプラズマバーナにより行われる事を特徴とする高圧ランプの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の通電部材が金属箔と外部リード棒で構成されており、少なくとも金属箔が予めアルゴン雰囲気内でアルゴンプラズマバーナにて1乃至多層のガラスビーズ中に埋入されている事を特徴とする高圧ランプの製造方法。
  4. 請求項3に記載のガラスビーズが発光管部内に露出するように埋入されている事を特徴とする高圧ランプの製造方法。
  5. 請求項3に記載のマウントの電極棒の基部或いはフィラメントのリード部分の基部が封体容器に接触する事なくガラスビーズを介して封体容器に接続している事を特徴とする高圧ランプの製造方法。
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