JP2003346722A - 高圧放電ランプおよびその製造方法 - Google Patents

高圧放電ランプおよびその製造方法

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JP2003346722A
JP2003346722A JP2002153809A JP2002153809A JP2003346722A JP 2003346722 A JP2003346722 A JP 2003346722A JP 2002153809 A JP2002153809 A JP 2002153809A JP 2002153809 A JP2002153809 A JP 2002153809A JP 2003346722 A JP2003346722 A JP 2003346722A
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thermal expansion
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Hitoshi Nozaki
仁史 野崎
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NEC Lighting Ltd
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    • H01J61/02Details
    • H01J61/36Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
    • H01J61/366Seals for leading-in conductors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/24Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
    • H01J9/32Sealing leading-in conductors
    • H01J9/323Sealing leading-in conductors into a discharge lamp or a gas-filled discharge device
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極アセンブリを封止する際にクラックが発
生するのを容易かつ確実に防止し、耐圧性を向上させ
る。 【解決手段】 高圧放電ランプ1は、ガラス製のバルブ
部材2と、バルブ部材2の両端部に封止された一対の電
極アセンブリ6とを有する。電極アセンブリ6は、電極
棒3と、モリブデン箔4と、導入棒5とを直列に接続し
たものである。電極アセンブリ6は、バルブ部材2に封
止される部位が中間部材7に封止された状態で、バルブ
部材2に封止される。中間部材7は、電極棒3の熱膨張
係数とバルブ部材2の熱膨張係数との間の熱膨張係数を
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電ランプお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に従来の高圧放電ランプの断面図を
示す。図9に示す高圧放電ランプ101は、石英ガラス
からなるバルブ部材102と、バルブ部材102の両端
部に保持された2つの電極アセンブリ106とを有す
る。電極アセンブリ106は、タングステンからなる電
極棒103と、モリブデン箔104と、導入棒105と
が溶接によって直列に接続されて構成される。電極アセ
ンブリ106は、それぞれ電極棒103側からバルブ部
材102に挿入され、電極棒103の先端部をバルブ部
材102の放電空間102a内に突出させた状態でバル
ブ部材102に気密に保持される。この、バルブ部材1
02が電極アセンブリ106を保持している部分を封止
部という。
【0003】電極アセンブリ106をバルブ部材102
に保持する方法としては、ピンチシール法やシュリンク
シール法がある。ピンチシール法は、電極アセンブリ1
06をバルブ部材102に挿入した状態で、バルブ部材
102の封止部となる部分を加熱して軟化させ、軟化し
た部分を押し潰すことによって、バルブ部材102を電
極アセンブリ106に密着させる方法である。シュリン
クシール法は、電極アセンブリ106をバルブ部材10
2に挿入した状態で、バルブ部材102の内部を真空排
気し、封止部となる部分を加熱して軟化させることで、
軟化した部分を径方向に収縮させて、バルブ部材102
を電極アセンブリ106に密着させる方法である。
【0004】このように、従来の高圧放電ランプでは、
電極アセンブリがガラス製のバルブ部材に直接封止され
ている。しかし、電極アセンブリの封止時にバルブ部材
を加熱したときの電極アセンブリとバルブ部材との熱膨
張差が原因で、封止条件によっては、封止部においてバ
ルブ部材に無数のクラックが発生する。一般に高圧放電
ランプでは、点灯時の放電空間内の圧力が数百気圧とな
る。そのため、封止部に生じたクラックは、高圧放電ラ
ンプのオン/オフを繰り返すことにより進行し、最終的
にはバルブ部材が破裂してしまう。
【0005】そこで、電極アセンブリの封止時にクラッ
クが発生しないようにするために、特開平11−154
491号公報には、電極アセンブリの電極棒の一部を予
め、バルブ部材と同質のガラス部材で封止し、このガラ
ス部材を介して電極アセンブリがバルブ部材に封止され
た高圧放電ランプが開示されている。
【0006】また、特開2001−23570号公報に
は、バルブ部材の、電極棒が封止される箇所の表面に剥
離層を形成した高圧放電ランプが開示されている。電極
アセンブリの封止工程における冷却時に、電極棒はバル
ブ部材に比べて大きく収縮するが、剥離層は、このとき
に電極棒がバルブ部材から剥離し易くするための層であ
り、これによってバルブ部材にクラックが発生しないよ
うにするものである。同公報には、剥離層の例として、
金属薄膜、金属塩基、酸化皮膜が挙げられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の高圧放電ランプでは、以下に示すような問題点
があった。
【0008】特開平11−154491号公報に記載の
ものは、ガラス部材で封止された電極アセンブリとバル
ブ部材との封止時には、確かにバルブ部材にクラックが
発生するのを防止できるものの、電極アセンブリとガラ
ス部材との封止時にガラス部材にクラックが発生するお
それがあるので、やはり前述したのと同様の問題が生じ
る。
【0009】特開2001−23570号公報に記載の
ものは、バルブ部材の電極棒が封止される箇所の表面に
実際に剥離層を形成するのは非常に困難である。また、
剥離層を形成することで、放電空間の内容積が変化した
り、放電空間内に封入されている物質が剥離層と電極棒
との間に生じた隙間に入り込んだりする。その結果、放
電空間内の圧力が所定の圧力よりも低くなり、所定の照
度が達成できなくなってしまう。さらに、剥離層を形成
する物質自身が不純物となり、ランプ寿命の低下を招い
てしまう。
【0010】また、電極アセンブリをバルブ部材に直接
封止した高圧放電ランプにおいては、前述したクラック
の発生の問題の他に、電極アセンブリの一部を構成する
モリブデン箔(金属箔)の変形により電極棒が偏芯して
しまうという問題も生じる。電極棒が偏芯すると、ラン
プの点灯時に生じたアーク放電がバルブ部材の内壁に接
近し、バルブ部材の温度が局所的に高くなる。このこと
によりバルブ部材の内壁が失透し、ランプの明るさが低
下してしまう。また、ランプの焦点がずれてしまい、設
計どおりに光が放出されなくなるため、所定の明るさが
得られなくなってしまう。
【0011】なお、特開2001−23570号公報に
は、金属箔の変形を防止するための構造として、金属箔
をガラス部材で封止した構造が開示されている。しかし
ながら、この構造では、金属箔はガラス部材で補強され
るものの、特開平11−154491号公報に記載のも
のと同様に、金属箔の封止時にガラス部材にクラックが
発生するおそれがある。
【0012】そこで本発明は、電極アセンブリを封止す
る際にクラックが発生するのを容易かつ確実に防止し、
耐圧性を向上させることのできる高圧放電ランプおよび
その製造方法を提供することを目的とする。
【0013】また本発明は、電極アセンブリをバルブ部
材に封止する際の金属箔の変形を防止し、結果的に電極
アセンブリの偏芯が生じない高圧放電ランプおよびその
製造方法を提供することを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の高圧放電ランプは、放電空間が形成されたガラ
ス製のバルブ部材と、それぞれ放電用の電極棒を備え、
電極棒の一部を放電空間内に突出させてバルブ部材の端
部で封止された一対の電極アセンブリと、電極アセンブ
リの封止された部位を包囲して電極アセンブリとバルブ
部材との間に介在して両者と密着している中間部材とを
有する。さらに本発明の高圧放電ランプは、中間部材
が、電極棒の熱膨張係数とバルブ部材の熱膨張係数との
間の熱膨張係数を有している。
【0015】また、本発明の高圧放電ランプの製造方法
は、それぞれ放電用の電極棒を有する一対の電極アセン
ブリを作製する工程と、電極棒の一部を除いて電極アセ
ンブリをそれぞれ中間部材に封止して一対の封止アセン
ブリを作製する工程と、封止アセンブリをそれぞれ、放
電空間が形成されたガラス製のバルブ部材の端部に、電
極棒の中間部材に封止されていない部分を放電空間に突
出させた状態で封止する工程とを有する。そして本発明
の高圧放電ランプの製造方法では、中間部材として、電
極棒の熱膨張係数とバルブ部材の熱膨張係数との間の熱
膨張係数を有する少なくとも1種の材料を用いる。
【0016】本発明によれば、このような熱膨張係数を
有する中間部材を電極アセンブリとバルブ部材との間に
介在させることで、電極アセンブリをバルブ部材に封止
する際の、各部材の熱膨張差が小さくなる。その結果、
バルブ部材へのクラックの発生が抑制され、高圧放電ラ
ンプの耐圧性が向上する。
【0017】本発明において、電極アセンブリは、電極
棒と、金属箔と、引き出し電極とが直列に接続されたも
のであってもよい。この場合、金属箔はバルブ部材に封
止される前に封止される。これにより、電極アセンブリ
をバルブ部材に封止する際の金属箔の変形が防止され、
電極棒の偏芯もなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施形態による高圧放
電ランプの断面図である。
【0020】図1に示す高圧放電ランプ1は、中央部が
放電空間2aとなるバルブ部材2と、バルブ部材2の両
端部にそれぞれ位置する一対の電極アセンブリ6と、電
極アセンブリ6の一部を封止して電極アセンブリ6とバ
ルブ部材2との間に介在する中間部材7とを有する。
【0021】バルブ部材2は、石英ガラスからなる。バ
ルブ部材2の放電空間2a内には、水銀が0.12〜
0.30mg/mm3の割合、ハロゲンガスが10-8
10-2μmol/mm3の割合で封入されている。バル
ブ部材2の両端部は封止部2bとなっており、封止部2
bにおいて、中間部材7に封止された電極アセンブリ6
が気密に保持されている。
【0022】電極アセンブリ6は、タングステンからな
る放電用の電極棒3と、モリブデン箔4と、外部への引
き出し電極となる導入棒5とが直列に接続されて構成さ
れる。電極アセンブリ6は、電極棒3の先端部を放電空
間2a内に突出させた状態でバルブ部材2に保持されて
いる。また、導入棒5の一部はバルブ部材2の外部に露
出している。
【0023】中間部材7は、電極アセンブリ6の、封止
部1bに封止される領域、すなわちモリブデン箔4、電
極棒3のモリブデン箔4に隣接する領域、および導入棒
5のモリブデン箔4に隣接する領域を封止しており、こ
の状態で、バルブ部材2の封止部2bに気密に保持され
ている。中間部材7は、熱膨張係数が、バルブ部材2の
熱膨張係数と電極棒3の熱膨張係数との間の値を持つ材
料で構成されている。
【0024】このような性質を持つ材料のうち中間部材
7として用いるのに好ましいのはガラス材料であり、具
体的にはコーニング(Corning)社製のVyco
rガラス(商品名)やGBグラス(GBGlass)社
製のGBガラス(商品名)などが挙げられる。ガラス材
料は、軟化させることで電極アセンブリ6の上述した領
域の封止を容易に行うことができ、しかも固化した後は
変形することなく電極アセンブリ6を保持することがで
きるからである。
【0025】参考のため、本実施形態で用いたバルブ部
材2、電極棒3、および中間部材7の熱膨張係数を示
す。バルブ部材2の熱膨張係数は、5.4×10-7
℃、電極棒3の熱膨張係数は、32×10-7/℃、中間
部材7の熱膨張係数は、8.0〜20×10-7/℃、で
ある。
【0026】次に、上述した高圧放電ランプ1の製造方
法の一例について、図2〜図7を参照して説明する。
【0027】まず、図2に示すように、電極棒3と、モ
リブデン箔4と、導入棒5とを直列に接続して電極アセ
ンブリ6を作製する。電極棒3とモリブデン箔4との接
続、およびモリブデン箔4と導入棒5との接続は、それ
ぞれ溶接によって行うことができる。
【0028】次いで、図3に示すように、チューブ状に
形成された中間部材7に電極アセンブリ6を挿入する。
【0029】その後、図4に示すように、電極アセンブ
リ6の上述した領域を中間部材7によって封止する。電
極アセンブリ6の封止には、ピンチシール法やシュリン
クシール法を用いることができる。ピンチシール法の場
合、まず、中間部材7を加熱して中間部材7を軟化させ
る。次いで、中間部材7の電極アセンブリ6を封止する
領域を押し潰し、これによって電極アセンブリ6が封止
される。シュリンクシール法の場合、まず、中間部材7
の内部を真空排気する。この状態で、中間部材7の電極
アセンブリ6を封止する領域を加熱し、その部分を軟化
させる。これにより、中間部材7の軟化した部分がその
径方向に収縮して電極アセンブリ6に密着し、電極アセ
ンブリ6が封止される。
【0030】シュリンクシール法は、中間部材7の周囲
に均等に力が加わり、電極アセンブリ6に捻れや曲げな
どの変形を生じさせることなく電極アセンブリ6を封止
することができる。従って、シュリンクシール法は、変
形し易いモリブデン箔4を含む電極アセンブリ6の封止
方法として好ましい方法である。
【0031】次いで、図5に示すように、中間部材7の
電極アセンブリ6を封止していない部分(中間部材7
の、電極アセンブリ6に密着させなかった部位)を切断
によって除去する。これにより、電極棒3の一部および
導入棒5の一部を露出させた状態で電極アセンブリ6が
中間部材7に封止された封止アセンブリ8が得られる。
封止アセンブリ8は、一つの高圧放電ランプ1(図1参
照)に対して2つずつ用いられ、一つずつバルブ部材2
に封止される。
【0032】2つの封止アセンブリ8の、バルブ部材2
への封止は、ピンチシール法によって行うこともできる
し、シュリンクシール法によって行うこともできる。以
下に、シュリンクシール法によって封止する場合の手順
について説明する。
【0033】図6に示すように、一つの封止アセンブリ
8を、電極棒3側からバルブ部材2の片側内に挿入す
る。封止アセンブリ8の挿入は、中間部材7がバルブ部
材2の封止部2bに位置するまで、言い換えれば、電極
棒3の中間部材7に封止されていない部分が、バルブ部
材2の放電空間2a内に位置するまで行う。
【0034】封止アセンブリ8がバルブ部材2の上述し
た所定の位置に挿入されたら、その状態で、バルブ部材
2の内部を真空排気する。その後、バルブ部材2の封止
アセンブリ8が挿入された側の封止部2bを加熱し、そ
の部分を軟化させる。これにより、図7に示すように、
バルブ部材2の封止部2bがその径方向に収縮して封止
アセンブリ8に密着し、封止アセンブリ8が封止部2b
に封止される。
【0035】一方の封止部2bについての封止アセンブ
リ8の封止が終了したら、反対側の封止部2bについて
も同様にしてもう一つの封止アセンブリ8を封止する。
ただし、もう一つの封止アセンブリ8の封止に際して
は、バルブ部材2の内部を真空排気した後、バルブ部材
2の内部に水銀およびハロゲンガスを、それぞれ0.1
2〜0.30mg/mm3、および10-8〜10-2μm
ol/mm3の割合で導入する。
【0036】最後に、バルブ部材2の両端部を切断によ
って除去する。これにより、図1に示すような高圧放電
ランプ1が作製される。
【0037】本実施形態の高圧放電ランプ1によれば、
電極アセンブリ6とバルブ部材2との間に中間部材7が
介在しており、電極アセンブリ6とバルブ部材2とは直
接接触していない。中間部材7は、熱膨張係数が電極棒
3の熱膨張係数とバルブ部材2の熱膨張係数との間の値
となる材料で構成されている。そのため、極めて簡単な
構成でありながらも、電極アセンブリ6の封止時および
封止アセンブリ8の封止時に加えられる熱による各部材
の熱膨張差が、電極アセンブリ6をバルブ部材2に直接
封止する場合と比べて小さくなる。その結果、封止部2
bにおける残留歪みが低減しクラックの発生も抑制され
るので、高圧放電ランプ1の耐圧性が向上する。
【0038】耐圧性が向上することにより、高圧放電ラ
ンプ1のオン/オフを繰り返しても高圧放電ランプ1が
破裂する危険性が少なくなり、結果的に、高圧放電ラン
プ1の信頼性が向上し、長寿命化が達成される。また、
耐圧性が向上することにより、高圧放電ランプ1の動作
圧力を高くすることができる。動作圧力は高圧放電ラン
プ1の輝度に影響を及ぼす。動作圧力を高くすることに
より輝度が向上し、それに伴い、演色性も向上させるこ
とができる。具体的には、バルブ部材2、電極棒3、お
よび中間部材7をそれぞれ前述した熱膨張係数を有する
材料で構成した場合、動作圧力を2.6×107Paと
することができた。ちなみに、中間部材7を用いず、電
極アセンブリ6をバルブ部材2に直接封止した場合の動
作圧力は2.0×107Paであり、中間部材7を用い
ることにより、動作圧力を約30%向上させることがで
きる。
【0039】中間部材7は、熱膨張係数が所定の範囲に
あれば、特殊な材料ではなく市販されている材料を利用
することができ、しかも、中間部材7への電極アセンブ
リ6の封止は、電極アセンブリ6をバルブ部材2に封止
するのに一般的に用いられる方法で行うことができる。
したがって、本発明による高圧放電ランプ1は、製造が
容易である。
【0040】さらに、電極アセンブリ6を、中間部材7
に封止した封止アセンブリ8としてバルブ部材2に封止
することで、電極アセンブリ6をバルブ部材2に封止す
る際の電極アセンブリ6の変形、特にモリブデン箔4の
変形を防止することができる。これにより、バルブ部材
2に対する電極棒3の偏芯が抑制され、結果的に、電極
棒3の偏芯に起因する高圧放電ランプ1の明るさの低下
がない、良好な高圧放電ランプ1を得ることができる。
【0041】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。
【0042】前述した実施形態では、中間部材7は単一
材料からなるものを示したが、複数種の材料で構成して
もよい。図8に、中間部材を複数種の材料で構成した場
合の封止アセンブリの断面図を示す。図8に示す封止ア
センブリ18は、電極アセンブリ16と、電極アセンブ
リ16の所定の部位を封止した中間部材17とを有す
る。そして、一対の封止アセンブリ18が、図1と同様
に、バルブ部材(不図示)の両端部に封止されて高圧放
電ランプが構成される。
【0043】電極アセンブリ16は、図2に示したもの
と同様に構成されるので、その詳細な説明は省略する。
中間部材17は、電極アセンブリ16に密着する内側の
第1の層17aと、バルブ部材に封止されたときにバル
ブ部材と密着する外側の第2の層17bの二重構造を有
している。第1の層17aと第2の層17bとは、熱膨
張係数が互いに異なる材料で構成される。より詳しく
は、第1の層17aの熱膨張係数は、電極アセンブリ1
6の電極棒13の熱膨張係数と第2の層17bの熱膨張
係数との間の値を有し、かつ、第2の層17bの熱膨張
係数は、第1の熱膨張係数とバルブ部材の熱膨張係数と
の間の値を有している。つまり、電極棒13、第1の層
17a、第2の層17b、バルブ部材の順に熱膨張係数
が小さくなっている。
【0044】このように、中間部材17自身も熱膨張係
数を段階的に変化させることで、互いに密着する部分間
での熱膨張係数の差をより小さくすることができる。そ
の結果、高圧放電ランプの封止部にクラックがより発生
しにくくなる。
【0045】第1の層17aおよび第2の層17bは、
それぞれガラス材料で構成することができる。また、本
実施形態のような二重構造の中間部材17は、それ自身
が二重構造の部材として構成してもよいし、第1の層1
7aと第2の層17bとを別々の部材で構成してもよ
い。中間部材17自身を二重構造の部材として構成した
場合、封止アセンブリ18は、チューブ状に形成した中
間部材17を用い、図3〜図5を参照して説明したのと
同様の工程を経て作製することができる。また、中間部
材17の各層17a,17bを別々の部材で構成した場
合には、各層17a,17bについてそれぞれチューブ
状に形成した部材を用い、熱膨張係数が大きな部材から
順番に図3〜図5を参照して説明した工程を繰り返すこ
とによって、結果的に中間部材17が二重構造となった
封止アセンブリ18を作製することができる。なお、中
間部材17の不要な個所の切断による除去は、封止工程
が終了する都度行ってもよいし、最後に一括して行って
もよい。
【0046】図8では二重構造の中間部材を示したが、
中間部材は、熱膨張係数の差をより小さくするために、
三重以上の構造としてもよい。この場合も、中間部材の
各層は、電極アセンブリ側からバルブ部材側へ向かって
熱膨張係数が段階的に小さくなるように複数種の材料で
構成される。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
極アセンブリとバルブ部材との間に、両者の熱膨張係数
の中間の値の熱膨張係数を有する中間部材を介在させる
ことで、電極アセンブリをバルブ部材に封止する際の、
バルブ部材へのクラックの発生を抑制し、高圧放電ラン
プの耐圧性を向上させることができる。その結果、高圧
放電ランプの寿命を向上させることができるとともに、
動作圧力を高く設定し輝度を向上させることができる。
しかも、本発明の高圧放電ランプは、一般的な高圧放電
ランプの製造技術を利用して容易に製造することができ
る。
【0048】また、電極アセンブリが金属箔を含んでい
る場合、金属箔は中間部材によって保護されるので、電
極アセンブリをバルブ部材に封止する際の金属箔の変形
が防止され、結果的に、高圧放電ランプの明るさを低下
させる原因の一つである、電極棒の偏芯を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による高圧放電ランプの断
面図である。
【図2】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、電極アセンブリを作製した状態を示
す。
【図3】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、電極アセンブリを中間部材に挿入し
た状態を示す。
【図4】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、電極アセンブリを中間部材に封止し
た状態を示す。
【図5】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、中間部材の不要な部分を除去した状
態を示す。
【図6】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、封止アセンブリをバルブ部材に挿入
した状態を示す。
【図7】図1に示す高圧放電ランプの製造方法の一例を
説明する図であり、封止アセンブリをバルブ部材に封止
した状態を示す。
【図8】本発明の他の実施形態による封止アセンブリの
断面図である。
【図9】従来の高圧放電ランプの断面図である。
【符号の説明】
1 高圧放電ランプ 2 バルブ部材 2a 放電空間 2b 封止部 3,13 電極棒 4 モリブデン箔 5 導入棒 6,16 電極アセンブリ 7,17 中間部材 8,18 封止アセンブリ 17a 第1の層 17b 第2の層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間が形成されたガラス製のバルブ
    部材と、 それぞれ放電用の電極棒を備え、前記電極棒の一部を前
    記放電空間内に突出させて前記バルブ部材の端部で封止
    された一対の電極アセンブリと、 前記電極アセンブリの封止された部位を包囲して前記電
    極アセンブリと前記バルブ部材との間に介在して両者と
    密着している中間部材とを有し、 前記中間部材は、前記電極棒の熱膨張係数と前記バルブ
    部材の熱膨張係数との間の熱膨張係数を有している高圧
    放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記電極アセンブリは、直列に接続され
    た、前記電極棒と、金属箔と、外部への引き出し電極と
    を有する、請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記中間部材はガラス材料で構成されて
    いる、請求項1または2に記載の高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記中間部材は、前記電極アセンブリ側
    から前記バルブ部材側へ熱膨張係数が段階的に小さくな
    っている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高
    圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記中間部材はそれぞれ熱膨張係数が異
    なる複数の層で構成される多重構造を有する、請求項4
    に記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 それぞれ放電用の電極棒を有する一対の
    電極アセンブリを作製する工程と、 前記電極棒の一部を除いて前記電極アセンブリをそれぞ
    れ中間部材に封止して一対の封止アセンブリを作製する
    工程と、 前記封止アセンブリをそれぞれ、放電空間が形成された
    ガラス製のバルブ部材の端部に、前記電極棒の前記中間
    部材に封止されていない部分を前記放電空間に突出させ
    た状態で封止する工程とを有し、 前記中間部材には、前記電極棒の熱膨張係数と前記バル
    ブ部材の熱膨張係数との間の熱膨張係数を有する少なく
    とも1種の材料を用いる、高圧放電ランプの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電極アセンブリを作製する工程は、
    前記電極棒と、金属箔と、外部への引き出し電極とを直
    列に接続する工程を含む、請求項6に記載の高圧放電ラ
    ンプの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記封止アセンブリを作製する工程は、 チューブ状に形成されたガラス材料からなる前記中間部
    材を用意する工程と、前記中間部材内に前記電極アセン
    ブリを挿入する工程と、 前記電極アセンブリが挿入された前記中間部材を加熱し
    て軟化する工程と、 軟化した前記中間部材の前記電極アセンブリを封止する
    部位を、前記電極アセンブリに密着させる工程と、 前記中間部材の、前記電極アセンブリに密着させなかっ
    た部位を除去する工程とを有する、請求項6または7に
    記載の高圧放電ランプの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記封止アセンブリを作製する工程は、 内側から外側へ向かって熱膨張係数が段階的に小さくな
    るように複数種の材料でチューブ状に形成された前記中
    間部材を用意する工程と、 前記中間部材内に前記電極アセンブリを挿入する工程
    と、 前記電極アセンブリが挿入された前記中間部材を加熱し
    て軟化する工程と、 軟化した前記中間部材の前記電極アセンブリを封止する
    部位を、前記電極アセンブリに密着させる工程と、 前記中間部材の、前記電極アセンブリに密着させなかっ
    た部位を除去する工程とを有する、請求項6または7に
    記載の高圧放電ランプの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記封止アセンブリを作製する工程
    は、 前記中間部材として、それぞれ熱膨張係数が異なる材料
    で形成された複数の部材を用意する工程と、 前記電極アセンブリを、前記複数の部材に、熱膨張係数
    が大きなものから順番に封止する工程とを有する、請求
    項6または7に記載の高圧放電ランプの製造方法。
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