JP3594491B2 - Pcカード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、デジタルムービーカメラ、及び携帯端末機器等の電子機器に設けられたカードスロットに挿入して使用されるPCカードに関する、特にPCカードにおける金属ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なPCカードとしては、モデムカード、LANカード、FAXカード、ISDNカード、及びICメモリカード等があるが、以下の説明においては、上記一般的なPCカードの他に、コンパクトフラッシュカードやスモールPCカード等を総称してPCカードとする。
図10は従来の一般的なPCカードを示す分解斜視図である。図10に示すように、従来の一般的なPCカードは、樹脂製のフレーム10と、電子部品2aやコネクター4等が実装された回路基板2と、これらのフレーム10と回路基板2とを表裏両面から挟み込む2枚の略長方形の導電性を有する金属ケース33,53とを有している。また、図10に示した従来のPCカードには、断面がコの字状を有し、フレーム10の長辺側の枠体10a,10bをそれぞれ挟むように配置される一対の金属体34a,34bが設けられている。金属体34a,34bは、導電性を有する金属により形成されており、PCカードの表裏両面に配置された金属ケース33,53を電気的に接続している。また、金属ケース33,53は、コネクタ4の表裏両面から突出する突起爪4aと接触するよう配置されている。
【0003】
図11は、図10に示したPCカードの一部を拡大して示した断面図である。図11に示すように、フレーム10の枠体10a,10bを挟む金属体34a,34bは、2つの金属ケース33,53の各裏面と接触しており、金属ケース33,53を互いに同電位としている。
上記のように構成された従来のPCカードにおいて、ノイズ等の対策用として回路基板2のグランド端子がPCカードの側面に形成されている。PCカードにおけるグランド端子の形成方法としては、例えばコネクタ4の表面を導電性の金属皮膜により覆い、この金属被膜が回路基板2のグランド部(接地金属枠などの接地電位の導体)と接続されるよう形成されている。コネクタ4に形成された突起爪4aが金属ケース33,53に接触しているため、これらの金属ケース33,53と接触する金属体34a、34bがPCカードのグランド端子として機能している。すなわち、PCカードの側面に設けられた一対の金属体34a,34bは、パーソナルコンピュータ等の電子機器のカードスロットに挿入されたとき、そのカードスロットの内部(図示せず)に設けられたグランド端子と接続され、回路基板2の回路グランドは接地される。
【0004】
図12は従来のPCカードの別の例を示す分解斜視図である。図13は図12の従来のPCカードの一部を拡大して示した断面図である。図12に示す従来のPCカードは、導電性を有する金属ケース35,55の長辺側の端部35a,55aがコの字状となるよう形成されている。図13に示すように、金属ケース35,55の端部35a,55aは、それらの断面がコの字状となるよう形成されており、フレーム11の側面に形成された溝11aに各端部35a,55aの先端が入り込むよう構成されている。フレーム11に形成された溝11aは、その側面の上下方向における略中央部分に形成されている。また、金属ケース35,55の短辺側にも断面がコの字状の端部35b,55bが形成されている。これらの端部35b,55bの先端はフレーム11の側面に形成された溝11bに入り込みフレーム11と金属ケース35,55は接着して組み立てられる。
図12に示したPCカードにおいて、フレーム11の長辺側の側面の溝11aに係合している端部35a,55aは、回路基板2のグランド端子として機能している。このPCカードがパーソナルコンピュータ等のカードスロットに挿入されたとき、金属ケース35,55の端部35a,55aはカードスロットの内部(図示せず)に設けられたグランド端子と接触するよう構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図10と図12に示した従来のPCカードにおいては、次のような問題があった。
図10に示した従来のPCカードにおいては、回路基板のグランド端子として機能するコの字状の金属体34a,34bが金属ケース33,53と別体で構成されており、一対の金属体34a,34bと一対の金属ケース33,53が、それぞれ分離して形成されている。このため、図10の従来のPCカードは、構造的に複雑であり、組立性が悪く、また部品点数が多いためコストが高くなる等の問題があった。
また、図12に示した従来のPCカードにおいては、金属ケース35,55の長辺側の端部35a、55aをコの字状に形成してフレームの側面に回り込ませて、回路基板のグランド端子として機能させている。このため、図12の従来のPCカードは、金属ケースとグランド端子の機能部分が一体的に構成されている。しかし、一般的に金属ケースの表裏両面のうち表面には、製品名、品番、メーカー名等を表示する印刷がなされている。このような印刷処理は、金属ケースの形成加工前の素材段階である平板状の金属板に対して行っていた。また、印刷後において、印刷面の擦過傷を防止するため金属ケースの印刷面の表面にはハードコートの絶縁膜等を被覆していた。PCカードの金属ケースに対する一般的な被覆処理としては、片方のローラにのみ絶縁材料が染み込んだローラ間に当該金属ケースを通過させて金属ケースの片面にのみ絶縁膜を形成していた。このため、PCカードにおける回路基板のグランド端子を金属ケースのコの字状の部分の表面に形成する場合、ハードコートの被覆処理の前にマスキング処理を行って、ハードコートの絶縁膜がコの字状の部分の表面に形成されないようにしなければならなかった。
【0006】
また、上記のようなマスキング処理以外の処理としては、金属ケースをコの字状に成形加工を行った後に金属ケースの所望の位置にのみ印刷を行ったり、金属ケースに直接印刷するのではなく、印刷されたシールを金属カバーの表面の所望の位置に貼る方法が取られていた。
しかしながら、上記のような処理を行うには、高価な加工設備が必要であり、また加工処理のための工程数が増大するという問題があった。すなわち、マスキング処理のための加工・除去作業のための工程や、又はシールを貼るための工程等が必要となり、さらにシールを貼る位置やその状態がばらつかないように、煩雑な位置規制作業や確認作業が必要になるという問題があった。
【0007】
本発明は、組立性や性能面での信頼性を向上させるとともに、金属ケースへの印刷が容易にかつ正確にできる機能を有するPCカードを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため、本発明に係るPCカードは、回路基板を有するフレームと、前記フレームを両側から挟持する一対の矩形状の金属ケースとを備え、
前記一対の金属ケースが同じ形状を有し、
一方の金属ケースは、第1の辺に折り曲げ部を、第2の辺に接触部を有し、
他方の金属ケースは、第1の辺に接触部を、第2の辺に折り曲げ部を有し、
前記一対の金属ケースの各金属ケースにおける前記第1の辺と前記第2の辺は対向する位置にあり、
前記一対の金属ケースの少なくとも一方に前記回路基板のグランド部が電気的に接続されており、
前記折り曲げ部は前記フレームの側面から前記金属ケースの内面が露出するように折り曲げられた形状を有し、
前記一方の金属ケースの折り曲げ部と前記他方の金属ケースの接触部が接触し、前記一方の金属ケースの接触部と前記他方の金属ケースの折り曲げ部が接触するよう構成されている。上記のように本発明のPCカードおいては、印刷時に施されたハードコート等の絶縁膜が金属ケースの外面に形成されていても、金属ケースの内面にはそのような絶縁膜が被覆されていないため、金属ケースの内面がPCカードの側面から露出するよう折り曲げた折り曲げ部を金属ケースに形成し、この折り曲げ部がPCカードのグランド端子として確実に機能する。また、この構成により、本発明のPCカードは、一対の金属ケースが同一形状で構成されるため、部品点数が大幅に削減される。
【0009】
また、本発明の他の観点によるPCカードは、前記金属ケースの少なくとも他方に、前記一方の金属ケースの折り曲げ部に接触する接触部を有している。
上記のように本発明のPCカードおいては、金属ケースの内面がPCカードの側面から折り曲げ部として露出するよう構成されており、他方の金属ケースに折り曲げ部と電気的に接触する接触部が形成されているため、本発明のPCカードは、折り曲げ部が回路基板のグランド端子として確実に機能する。
また、本発明の他の観点によるPCカードは、前記折り曲げ部が3重以上に折り曲げられて形成されている。
上記のように本発明のPCカードおいては、金属ケースの折り曲げ部が3重に形成されて、本発明のPCカードの折り曲げ部において金属板の切断面が露出していないため、このような切断面のエッジによる引っかかりや切り傷等の危険防止のための面取り加工等を実施する必要がない。
【0010】
また、本発明の他の観点によるPCカードは、前記接触部が前記折り曲げ部の内面と面接触するよう折り曲げられている。
この構成により、本発明のPCカードは、PCカードを構成する金属ケース同士の導通が得られ、例えば、パーソナルコンピュータのカードスロットに設けられたグランド端子と確実に接続することができる。
【0011】
また、本発明の他の観点によるPCカードは、前記折り曲げ部の両側に当該折り曲げ部が形成されている前記金属ケースの辺と平行な方向に突出する突出爪が形成され、前記折り曲げ部を収納する前記フレームの凹部に前記突出爪が嵌合する切欠き溝が形成されている。
この構成により、本発明のPCカードは、金属ケースに設けられた折り曲げ部が外部の応力等により、外側へ開いてPCカードの外形寸法からはみ出し、例えば、パーソナルコンピュータのカードスロットへ挿入できなくなるなどの不具合を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPCカードの実施の形態である実施例1及び実施例2を添付の図面を用いて説明する。
【0014】
《実施例1》
図1は本発明に係る実施例1のPCカードを示す分解斜視図である。実施例1のPCカードは、例えば、パーソナルコンピュータ(図示せず)に用いられるモデムカード、LANカード等の一般的なPCカードである。
図1に示すように、実施例1のPCカードは、プラスチック等の樹脂製の枠状のフレーム1と、電子部品2aやコネクター4等が実装された回路基板2と、それらのフレーム1と回路基板2とを表裏両面から挟み込む一対の金属ケース3,5とを有している。図1において、上側の金属ケース3と下側の金属ケース5は、それぞれ略長方形の導電性を有する金属、例えばステンレス等により構成されている。
【0015】
上記のように構成されたPCカードにおいて、ノイズ等の対策として、回路基板2のグランド端子が挿入されたパーソナルコンピュータ(図示せず)のカードスロットの内部に設けられたグランド端子と接続できるよう構成する必要がある。そのため、実施例1のPCカードは以下のように構成されている。
図1に示すように、回路基板2にはコネクタ4が設けられており、このコネクタ4の上下両面の少なくとも一方には2つの突起爪4a,4bが形成されている。また、回路基板2のコネクタ4の表面には導電性の膜が被覆されており、この導電性の膜と回路基板2における回路グランドが接続されている。金属ケース3,5の少なくとも一方は、例えば、回路基板2上のコネクタ4に設けられた突起爪4a,4bと電気的に接触している。このため、金属ケース3,5の一方は、回路基板2の回路グランドと同電位になっている。
なお、上記実施例1においてはコネクタ4の表面を導電性膜で被覆した構成で示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、樹脂製のコネクタ4の外周面を金属筒で包囲し、2つの突起爪4a,4bを切り起こして形成し、この金属筒と回路基板2の回路グランドとを接続する構成でも良い。
【0016】
図1に示すように、上面の金属ケース3は、短辺側3Xの一方に2個の屈曲部3f,3fがフレーム1の方に突出するよう形成されている。また、金属ケース3の長辺側3Yの一方には折り曲げ部3a、細長い屈曲部3b、及び屈曲部3cが、屈曲部3fと同じようにフレーム1の方に突出するよう形成されている。さらに、金属ケース3の長辺側3Yの他方には屈曲部3d、細長い屈曲部3b、及び接触部3eが形成されている。金属ケース3に形成された複数の屈曲部3c,3d,3fは、樹脂製のフレーム1に形成された孔に嵌入されるよう構成されている。これらの屈曲部3c,3d,3fの先端部分は矢先のように形成されており、屈曲部3c,3d,3fが一旦該当する孔に挿入されると、屈曲部3c,3d,3fは孔から容易に抜けないよう構成されている。金属ケース3の長辺側3Yに形成された細長い屈曲部3bは、金属ケース3の強度を高めるものである。
【0017】
実施例1において、図1の下側の金属ケース5は上記上側の金属ケース3と同じように形成されており、複数の屈曲部5c,5d,5f、及び細長い屈曲部5bを有している。また、金属ケース5の長辺側5Yの一方には、上側の金属ケース3の折り曲げ部3aと対向する位置に折り曲げ部3aと接触するための接触部5eが形成されている。さらに、金属ケース5の長辺側5Yの他方には、上側の金属ケース3の接触部3eと対向する位置に折り曲げ部5aが形成されている。以上のように形成された折り曲げ部3a,5aは、実施例1のPCカードの長辺側の外面壁として露出するよう構成されている。
【0018】
図2は実施例1のPCカードにおける折り曲げ部3aと接触部5eの接触状態を示す断面図である。図2に示すように、実施例1における上側の金属ケース3の折り曲げ部3aは、金属ケース3の内面(図2における下側の面)が下側の金属ケース5の内面(図2における上側の面)と接触するよう形成されている。すなわち、上側の金属ケース3の折り曲げ部3aは、その折り曲げ点3hにおいて金属ケース5の接触部5eと対向するよう2重に折り曲げられている。
前述のように、金属ケース3,5の外面には製品名、品番、メーカ名等が印刷されており、また擦過傷防止等のためその印刷面にはハードコートが施されている。しかし、金属ケース3,5の内面には何も印刷されておらず、金属が露出した状態である。このため、本発明における実施例1においては、金属ケース3,5のそれぞれの内面が互いに電気的に接続するよう接触している。
【0019】
図3は本発明の実施例1におけるPCカードの他の例を示す断面図である。図3に示したPCカードは、上側の金属ケース3の折り曲げ部3aと下側の金属ケース5の接触領域を大きく構成したものである。図3に示すように、下側の金属ケース5には、断面がUの字状の折り曲げ部3aと接触するための接触部5jが形成されている。このため、上側の金属ケース3の折り曲げ部3aと下側の金属ケース5の接触部5jが面接触し、下側の金属ケース5は確実に上側の金属ケース3と接触している。なお、図3においては溝部の断面形状がUの字であるが、本発明はこの形状に限るものではなく面接触する形状であればよく、折り曲げた部分に隙間があっても密着していてもよい。
【0020】
以上のように、本発明の実施例1のPCカードにおいて、金属ケース3の折り曲げ部3aは回路基板2の回路グランドと確実に同電位となり、PCカードの長辺側3Yに形成されている。このため、当該PCカードがカードスロットに挿入されたとき、カードスロットの内部に設けられたグランド端子と折り曲げ部3aは確実に接続される。
【0021】
《実施例2》
次に、本発明に係る実施例2のPCカードについて添付の図面を用いて説明する。図4は実施例2のPCカードにおける上側の金属ケース30の折り曲げ部30aと下側の金属ケース50の接触部50eを示す断面図である。実施例2のPCカードは前述の実施例1のPCカードとほぼ同じ構成を有しているが、実施例1と実施例2のPCカードにおいて異なる点は折り曲げ部3a,30aの形状である。図4に示すように、実施例2のPCカードにおける折り曲げ部30aは、上側の金属ケース30の内面(下側の金属ケース50と対向する面)が接触点30hにおいて接触するよう3重に折り曲げられている。このように折り曲げ部30aが3重に折り曲げられているため、上側の金属ケース30の端が折り曲げ部30aの内側に入り、外部に露出していない構成である。図に示してはいないが、下側の金属ケース50の折り曲げ部も同じようにその端が外部に露出しないように3重に折り曲げられて形成されている。このように、実施例2のPCカードは金属ケース30、50の折り曲げ部の端が外部に露出していないため、操作者を傷付けたり、カードスロットの内部を損傷させることが防止されている。また、実施例2のPCカードの折り曲げ部においては、金属板の切断面が露出していないため、この切断面のエッジによる引っかかりや切り傷等の危険防止のための面取り加工等を実施する必要がない。
【0022】
図5は本発明の実施例2におけるPCカードの他の例を示す断面図である。図5に示したPCカードは、上側の金属ケース30の折り曲げ部30aと下側の金属ケース50の接触領域を大きく構成したものである。図5に示すように、下側の金属ケース50には、断面がUの字状の接触部50jが形成されている。このため、上側の金属ケース30の折り曲げ部30aと下側の金属ケース50の接触部50jが面接触し、下側の金属ケース50は確実に上側の金属ケース30と接触し同電位となっている。なお、図5においては溝部の断面形状がUの字であるが、本発明はこの形状に限るものではなく面接触する形状であればよく、折り曲げた部分に隙間があっても密着していてもよい。
【0023】
《実施例3》
次に、本発明に係る実施例3のPCカードについて添付の図面を用いて説明する。図6は本発明に係る実施例3のPCカードにおける上側の金属ケース31の折り曲げ部31aの加工前の状態を示す斜視図である。図7は実施例3のPCカードにおける上側の金属ケース31の折り曲げ部31aとフレーム1とを示す分解斜視図である。実施例3のPCカードにおいて、前述の実施例1のPCカードと異なる点は金属ケース31,51に形成される折り曲げ部の形状であり、その他の点は実施例1と同じ構成である。
図6に示されているように、金属ケース31の長辺側31Yには舌状の延設部分が形成されており、この延設部分の先端近傍の両側には長辺側31Yの辺と例えば実質的に平行な方向に突出する突起31j,31kが形成されている。図6において、延設部分の細線で示す部分が山側に折られ、破線で示す部分が谷側に折られて、折り曲げ部31aが形成される。
【0024】
上記のように形成された金属ケース31は、フレーム1に接着手段、例えば、所望の位置に張り付けたテープ状の接着剤を溶かして接着する熱圧着方式等を用いて固定される。図7に示すように、金属ケース31とフレーム1を接着するとき、金属ケース31の折り曲げ部31aは、フレーム1に形成された凹部1a内に収納される。このとき、折り曲げ部31aの突起31j,31kが凹部1aを形成する両壁面の溝1b,1bに嵌入されるため、折り曲げ部31aは常に所望の形状に維持される。この結果、金属ケース31の折り曲げ部31aの外面は、フレーム1の長辺側の側面と同一面上に確実に配置され、カードスロット内のグランド端子と確実に接触する。
【0025】
図8と図9は一対の金属ケースの形状を示す断面図であり、図8と図9に示した金属ケースは異なる形状を示している。
図8に示した一対の金属ケース31,51は、上側の金属ケース31の長辺側の両側に折り曲げ部31a,31aが形成されており、下側の金属ケース51の長辺側の両側に接触部51e,51eが形成されている。
一方、図9に示した一対の金属ケース32,52は、上側の金属ケース32と下側の金属ケース52が同じ形状を有している。上側の金属ケース32の長辺側の一方に折り曲げ部32aが形成され、その他方に接触部32eが形成されている。また、下側の金属ケース52の長辺側の一方に接触部52eが形成され、その他方に折り曲げ部52aが形成されている。
したがって、図8に示した金属ケース31,51の場合には2種類の形状の金属ケースが必要となるが、図9に示した金属ケースの場合には上側の金属ケース32と下側の金属ケース52を共用することができるため、部品コストを低減することができる。
なお、図8と図9に示した金属ケースの折り曲げ部は、前述の実施例2に示した3重の構成で示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、4重以上の構成でも同様の効果を奏する。また、実施例1に示した2重の構成のものでもよいことは言うまでもない。
また、回路基板の回路グランドと各金属ケースの折り曲げ部が同電位になるよう確実に電気的に接続された構成であるならば、上下の金属ケ−スをあえて接触させる必要がないことは言うまでもない。
なお、上記実施例においては、モデムカードやLANカード等の一般的なPCカードについて説明したが、本発明の技術的思想はコンパクトフラッシュカードやスモールPCカードにも適用できることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のPCカードにおいては、金属ケースに折り曲げ部を形成して金属ケースの内面がPCカードの外面に露出するよう構成されており、この折り曲げ部がPCカードにおけるグランド端子として機能するため、回路グランドを形成するための部品点数を削減できる。
また、本発明のPCカードによれば、金属ケースの表面に製品名、品番、メーカー名等の表示印刷を行う際に、グランド端子として機能する部分にマスキング等を行う必要が無いため、作業工数、作業コスト等の低減が大幅に達成できる。さらに、本発明のPCカードによれば、当該PCカードがカードスロットに挿入されたとき、回路基板の回路グランドは確実に接地状態とすることができ、製品品質及び信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1のPCカードを示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る実施例1のPCカードの要部を示す断面図である。
【図3】本発明に係る実施例1の他のPCカードの要部を示す断面図である。
【図4】本発明に係る実施例2のPCカードの要部を示す断面図である。
【図5】本発明に係る実施例2の他のPCカードの要部を示す断面図である。
【図6】本発明に係る実施例3のPCカードの要部展開図である。
【図7】本発明に係る実施例3のPCカードの要部の組立時の状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る実施例3のPCカードの組立時の状態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る実施例3の他のPCカードの組立時の状態を示す断面図である。
【図10】従来のPCカードの分解斜視図である。
【図11】従来のPCカードの要部を示す断面図である。
【図12】従来の他のPCカードの分解斜視図である。
【図13】従来の他のPCカードの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2 回路基板
3 上側の金属ケース
3a 折り曲げ部
3b,3c,3d,3f 屈曲部
3e 接触部
5 下側の金属ケース
5a 折り曲げ部
5b,5c,5d,5f 屈曲部
5e 接触部
4 コネクタ
4a 突起爪
4b 突起爪
Claims (4)
- 回路基板を有するフレームと、前記フレームを両側から挟持する一対の矩形状の金属ケースとを備え、
前記一対の金属ケースが同じ形状を有し、
一方の金属ケースは、第1の辺に折り曲げ部を、第2の辺に接触部を有し、
他方の金属ケースは、第1の辺に接触部を、第2の辺に折り曲げ部を有し、
前記一対の金属ケースの各金属ケースにおける前記第1の辺と前記第2の辺は対向する位置にあり、
前記一対の金属ケースの少なくとも一方に前記回路基板のグランド部が電気的に接続されており、
前記折り曲げ部は前記フレームの側面から前記金属ケースの内面が露出するように折り曲げられた形状を有し、
前記一方の金属ケースの折り曲げ部と前記他方の金属ケースの接触部が接触し、前記一方の金属ケースの接触部と前記他方の金属ケースの折り曲げ部が接触するよう構成されたPCカード。 - 前記折り曲げ部が3重以上に折り曲げられて形成されていることを特徴とする請求項1記載のPCカード。
- 前記接触部が前記折り曲げ部の内面と面接触するよう折り曲げられている金属ケースを有する請求項1または請求項2記載のPCカード。
- 前記折り曲げ部の両側に、当該折り曲げ部が形成されている前記金属ケースの辺と平行な方向に突出する突出爪が形成されており、前記折り曲げ部を収納する前記フレームの凹部に前記突出爪が嵌合する切欠き溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のPCカード。
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