JP3593933B2 - カップ式自動販売機 - Google Patents

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  • Beverage Vending Machines With Cups, And Gas Or Electricity Vending Machines (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカップ式自動販売機に関し、特に、所定の圧力で供給される湯によってコーヒー豆の挽き豆からコーヒー液を抽出し、砂糖、クリームおよび希釈湯等とコーヒー液とを混合してコーヒー飲料として販売するカップ式自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカップ式自動販売機として、耐圧構造を有する抽出室にコーヒー豆の挽き豆を供給し、この挽き豆にポンプで加圧した所定の高温の湯を通過させることによってコーヒー液を抽出するものがある。
【0003】
このカップ式自動販売機では、販売要求に基づいてコーヒー豆キャニスタから分与されたコーヒー豆がコーヒーミルで粉砕されて抽出室に供給される。挽き豆の供給後、抽出室に所定の高温の湯を供給して挽き豆からコーヒー液を抽出する。このコーヒー液は、コーヒー飲料の販売形態に応じて所定量の希釈湯で希釈され、更に、好みに応じて砂糖およびクリームの補助原料を供給されることによってコーヒー飲料として販売される。このようにして生成されたコーヒー飲料は、インスタント原料によって生成されるコーヒー飲料に比べて味や香りに優れるという特徴を有する。
【0004】
コーヒー飲料の味覚は、コーヒー豆の種類、焙煎度に基づく苦味、酸味、および香りに基づいて生じ、カップ式自動販売機では、抽出条件(抽出時間、コーヒー飲料の種類)に応じた焙煎度、粒度の挽き豆を使用して抽出が行われる。
【0005】
コーヒー豆を焙煎するとき、深く煎る(深煎り)とコーヒー豆の細胞が膨らんで抽出され易くなることにより苦味の強いコーヒー液(例えば、エスプレッソ)が抽出される。また、浅く煎る(浅煎り)と酸味を構成する蟻酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸やカフェインが熱分解せずに残ることにより酸味に富んだコーヒー液(例えば、モカ、キリマンジャロ)が抽出される。
【0006】
また、コーヒー豆の焙煎度が同じ条件では挽き豆の粒度が細かい程、コーヒー液の抽出性は向上するが、挽き豆が湯を吸って膨張することから粒度が細かすぎると湯の通過性が低下して抽出時間が大になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のカップ式自動販売機によると、抽出時間を大にせず、所定の濃さでコーヒー液を抽出するには深煎りのコーヒー豆を粒度の細かい挽き豆にして用いる必要があるため、深い焙煎によってコーヒー豆の酸味分が失われてしまうという問題がある。また、酸味を補うために深煎りのコーヒー豆と酸味に富む浅煎りのコーヒー豆とを所定の割合で混合して貯蔵しておくことも考えられるが、貯蔵時に振動等でコーヒー豆の混合状態が変化すると挽き豆にしたときに深煎りと浅煎りの割合が変化して抽出されるコーヒー液の味覚が変化するため、販売されるコーヒー飲料の品質にばらつきが生じる。また、深煎りと浅煎りのコーヒー豆を混合すると、例えば、酸味あるいは苦味を主としたコーヒー液を選択的に抽出できないため、販売可能なコーヒー飲料の種類が限定されるという問題がある。
【0008】
従って、本発明の第1の目的は、苦味、酸味の味覚に優れ、安定した品質のコーヒー飲料を販売することのできるカップ式自動販売機を提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、販売要求に応じて酸味あるいは苦味を主としたコーヒー飲料を販売することのできるカップ式自動販売機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、コーヒー豆を所定の粒度の挽き豆に粉砕して抽出機に供給し、ポンプで加圧された所定の高温の湯を湯タンクから配管を介して前記抽出機に供給することによりコーヒー飲料を生成するカップ式自動販売機において、前記コーヒー豆と粒度の異なる他のコーヒー豆の挽き豆を収容し、前記コーヒー飲料の種類に応じて前記抽出機に前記他のコーヒー豆の挽き豆を供給して前記コーヒー豆の挽き豆に加える挽き豆収容部と、前記コーヒー飲料の種類に応じて前記抽出機に供給する前記挽き豆と前記粒度の異なる他のコーヒー豆の挽き豆の前記抽出機への供給を制御する制御部を有するカップ式自動販売機を提供する。
【0011】
上記したカップ式自動販売機によると、コーヒー飲料の種類に基づいて抽出機に供給する挽き豆と他の挽き豆の割合を設定することにより、挽き豆の粒度、焙煎度の違いに基づく苦味、酸味、香り等のコーヒーの味覚が調節される。また、焙煎度、粒度の異なる挽き豆を独立して供給可能とすることで、販売可能なコーヒー飲料の種類を増やすことが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカップ式自動販売機を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1(a)は、本発明の実施の形態におけるカップ式自動販売機を示し、取水管1に接続されるシスターン2と、シスターン2に設けられて貯水される飲料水の水位変化を検出し、所定の水位以下となったときに水位低下信号を出力するフロートスイッチ2Aと、取水管1に設けられる取水弁1Aと、シスターン2から配管3Aを介して供給される飲料水を加熱して所定の温度の湯として貯蔵する湯タンク10と、配管3Aに設けられる電磁弁20と、湯タンク10の外周部に固定されて湯を加圧して供給するポンプ60と、ポンプ60と湯タンク10に接続されるバイパス管60Aと、バイパス管60Aを開放することによりポンプ内60の湯を湯タンク10に戻す弁60Bと、コーヒー豆を所定の粒度に粉砕して挽き豆を形成する挽き豆供給部7と、所定の粒度に粉砕された挽き豆を吐出口80Bから吐出して後述する抽出機に供給する挽き豆キャニスタ8と、挽き豆供給部7から落下する挽き豆を受容して計量する計量器5と、計量器5,挽き豆キャニスタ8,あるいはこの両方から供給される所定の粒度の挽き豆を湯で抽出してコーヒー液を生成し、飲料供給管30Aを介してカップ9に供給する抽出機30と、飲料供給管30Aに設けられて所定のタイミングで開閉される圧力調整電磁弁90と、ポンプ60から抽出機30に湯を供給する配管6Aと、配管6Aに設けられて配管内の圧力に応じた圧力信号を出力する圧力センサ25と、配管6Aに設けられて湯の流量に応じた流量信号を出力する流量センサ19と、配管6Aに設けられて上流側への湯の逆流を防止する逆止弁21と、逆止弁21の上流側で配管6Aから分岐して湯タンク10に接続される配管6Bと、配管6Bに設けられる抽出湯弁22と、抽出機30で発生するコーヒー豆の抽出滓を受容する滓バケツ17と、カップ9の下部に配置される排水バケツ18と、砂糖を貯蔵する砂糖容器11と、クリーム原料を貯蔵するクリーム容器12Aと、カプチーノ用のクリーム原料を貯蔵するクリーム容器12Bと、砂糖およびクリームをシュート13を介して受容し、所定量の湯で溶解し、供給管14Aを介してカップ9に供給するミキシングボウル14と、クリーム容器の下部に配置されるミキシングボウル14に湯タンク10から湯を供給する配管15Aと、配管15Aに設けられる湯弁23Aと、砂糖容器11の下部に配置されるミキシングボウル14に湯タンク10から湯を供給する配管15Bと、配管15Bに設けられる湯弁23Bと、逆止弁21の下流側で配管6Aと分岐され、湯弁24を介して排水バケツ18に廃液を排出する配管6Cを有する。
【0014】
挽き豆供給部7は、コーヒー豆を貯蔵する豆貯蔵容器7Aと、コーヒー豆を高速で回転する粉砕刃(図示せず)で粉砕するコーヒーミル7Bと、コーヒーミル7Bの粉砕刃を回転させるミルモータ7Cと、コーヒーミル7Bで粉砕され、体積に基づいて計量された挽き豆を計量器5より供給されて抽出機30に導くシュート7Dを有し、豆貯蔵容器7Aからコーヒーミル7Bにかけて深煎りされたコーヒー豆(例えば、ブラジル)が充填された状態となっている、本実施の形態では、コーヒー豆の粉砕後に挽き豆に最も多く含まれる粒子サイズ(以下、最頻度粒径という)が500μmとなるように粉砕して挽き豆としている。
【0015】
挽き豆キャニスタ8は、浅煎りから中煎り程度に焙煎したコーヒー豆(例えば、キリマンジャロ)を予め最頻度粒径750μmで粉砕した挽き豆を貯蔵している。
【0016】
湯タンク10は、飲料水加熱用のヒータHに電流を供給する電源部10Aと、タンク内の湯の水位変化を検出し、所定の水位以下となったときに水位低下信号を出力するフロートスイッチ10Bと、タンク内の湯温に応じた温度検出信号を出力する湯温センサ10Dを有する。湯タンク10の貯水量は5リットルであり、ヒータHの出力は1kwで湯タンク10の湯温は約97℃に保温される。
【0017】
抽出機30は、シュート7Dを介して挽き豆を供給されるシリンダ32、シリンダ32内のピストン39を昇降させるピストン駆動モータ33、ピストン駆動モータの駆動トルクをピストン39に伝達するトルク伝達部34、シリンダ32の上部に設けられ、抽出機本体に形成される図示しないガイドレールに係合するスライドガイド(後述)を一体的に形成したシリンダユニットDと、シリンダ32に係合し、配管6Aを介して所定の高温の湯をシリンダ32内に供給するキャップ37と、キャップモータ35の駆動トルクを伝達されてシリンダユニットDを支点34Aを中心に傾斜させるとともにキャップ37をシリンダ32に係合させるギヤ36を有する。シリンダユニットDのシリンダ32の下部には、抽出されたコーヒー液をカップ9に供給する飲料供給管30Aが取り付けられており、飲料供給管30Aには圧力調整電磁弁90が取り付けられている。
【0018】
圧力調整電磁弁90は、配管6Aに設けられる圧力センサ25で検出される圧力値、あるいは抽出動作に応じた所定のタイミングに基づいて開閉される。
【0019】
また、上記構成のカップ式自動販売機では、説明を簡単にするために、カップ9を供給するカップ供給部、ミルモータ7Cに電流を供給する電源部、カップ9内の飲料を攪拌する攪拌機、コールド飲料の配管および原料貯蔵部等の構成を図示省略している。
【0020】
図1(b)は、ポンプ60を示し、一対のギヤ60D,60Eが矢印方向に回転することによって湯タンク10から湯を下流側に供給するギヤポンプを形成している。一対のギヤ60D,60Eは、回転軸60Fをポンプ駆動モータ60Gによって回転駆動することにより回転速度に応じた供給量で湯を配管6Aに送出する。
【0021】
図2は、計量器5を示し、上部に挽き豆を導入する導入部5Aを有する計量室51と、計量室51の端部に前蓋5Bを回動自在に支持するヒンジ部52と、計量室51の内部に摺動可能に収容されるピストン56Dを一体的に形成され、側面にラック部56Aを有するピストンロッド56と、ピストンロッド56の後端に形成されるバネ部56Bと、バネ部56Bの近傍に形成される切り欠き56Cと、計量室51に取り付けられ、バネ部56Bに当接してピストンロッド56の移動を規制する突起部50A、50Bと、バネ部56Bの切り欠き56Cを光学的に検出する光センサ57と、ピストンロッド56のラック部56Aと噛合する駆動ギヤ58Aを有する駆動軸58と、駆動軸58をトルク伝達部59を介して回転駆動する計量モータ59Aと、計量モータ59Aの回転軸に取り付けられて回転量を検出する計量エンコーダ59Bを有する。駆動ギヤ58Aの直径は17.5mmで形成されており、ラック部56Aと噛み合う歯車部分の外周長は約55mmである。蓋支持部材5Cの開放端は計量室51の側部に達し、末端には計量室51の側部に設けられる光センサ5Dと係合する光検出部5Eを有する。
【0022】
図3(a)は、計量器5の前蓋5Bを閉じた状態であり、ヒンジ部52の回動軸を鉛直方向に設け、前蓋5Bが水平方向に回動して計量室51の最前部を開放するように形成されており、ヒンジ部52は挽き豆が付着しないように前蓋5Bの開口部より上方に設けられてなっている。このヒンジ部52から逆「へ」の字型に形成された蓋支持部材5Cを介して前蓋5Bを固定している。
【0023】
図3(b)は、計量器5の前蓋5Bを開いた状態であり、導入部5Aから計量室51に挽き豆が供給され、挽き豆によって計量室51が満たされると、前蓋5Bが僅かに回動する。この回動に基づいて光検出部5Eで遮光されていた光センサ5Dの発光部5aから光が出射されて受光部5bで受光されると、前述したミルモータ7Cへの通電が停止して計量室51への挽き豆の供給が停止する。停止後、計量モータ59Aが通電されて駆動ギヤ58Aが回転し、ピストンロッド56を前方に移動させる。ピストン56Dの先端には、前蓋5Bに当接する突起部56aが設けられており、挽き豆を押し出した後に前蓋5Bを開放状態で保持する。
【0024】
本実施の形態では、ピストン56Dによって計量器5から押し出される深煎りの挽き豆の量が8gとなるように設定している。
【0025】
図4は、計量室51を図示省略した状態のピストンロッド56を示し、前蓋5Bは、ピストン56Dの突起部56aが当接した状態でピストンロッド56が前方に移動することにより、ヒンジ部52を軸として同軸的に設けられるスプリング55Aの反力に抗して紙面上における反時計方向に回動する。このとき、前蓋5Bと計量室51の先端部は離れ、挽き豆は前蓋5Bと計量室51との間に挟まれることなく容易に落下する。
【0026】
図5は、挽き豆キャニスタ8を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA方向断面である。この挽き豆キャニスタ8は、下部本体80Aと、下部本体80Aから挽き豆を吐出する吐出口80Bと、下部本体80Aと分割可能に設けられる上部本体80Cと、上部本体80Cに設けられて下部本体80Aを一体的に固定する係合爪81と、上部本体80Cにヒンジ82によって開閉自在に取り付けられるキャップ83と、キャップ83を開状態で固定するための爪84と、下部本体80Aと上部本体80Cの接合部分に介在するガスケット85と、下部本体80Aの内部に設けられ、オーガモータ(図示せず)によって回転する挽き豆オーガ86と、上部本体80Cの内部に取り付けられる挽き豆攪拌用のアジテータ89と、挽き豆オーガ86の羽根部分と接触する歯車部を有し、挽き豆オーガ86の回転に基づいて回転する第1ホイール87と、側面に所定の間隔で配置されるピン88Aを備え、第1ホイール87と接触することにより回転する第2ホイール88を有し、アジテータ89は、第2ホイール88の回転時にピン88Aと接触することによって上下に揺動し、キャニスタ内に貯蔵されている挽き豆(図示せず)を攪拌する。
【0027】
本実施の形態では、挽き豆オーガ86の回転に基づいて吐出口80Bから吐出される挽き豆の量を1秒当たり4gに設定しており、ブレンドコーヒーの販売要求があった場合に2gの挽き豆が吐出口80Bから吐出される。
【0028】
図6は、シリンダユニットDを示し、(a)は正面側、(b)は背面側を示す。キャップ37は、シリンダ32への挿入時に隙間をシールするシール部材37Aを有し、ロッド38によってギヤ36と結合されている。また、ロッド38の固定部には所定のガイドパターンを有するガイド溝gを形成されたガイドプレート31が固定されており、ガイド溝gの下部には、シリンダ32の側壁外部に形成された係合突起32Aが係合している。シリンダ32に収容されたピストン39の下部には抽出されたコーヒー液をカップに供給するための飲料供給管30Aが接続されている。シュート7Dの下部側壁には、ピストン39によって上方に押し上げられた抽出滓(図示せず)をピストン39から分離させるワイパWが設けられており、ワイパWによって分離された抽出滓をスライドガイド40の傾斜部Sに沿って落下させる。
【0029】
このシリンダユニットDは、キャップモータ35の駆動トルクをギヤ35Aを介して伝達してギヤ36をr方向に駆動すると、ガイド溝gのガイドパターンに基づいて支点34Aを中心にr方向に約30度傾斜するとともにキャップ37がr方向に変位してシリンダ32に挿入される。
【0030】
図7は、トルク伝達部34を示し、(a)は側面、(b)は正面を示す。ピストン駆動モータ33の駆動トルクは、ピストン駆動モータ33の回転軸に取り付けられたギヤ341からギヤ342Aに伝達され、ギヤ342Aに同軸状に設けられるギヤ(図示せず)を介して軸343のギヤ344Aに伝達される。軸343の下部にはウォームギヤ344Bが設けられている。ギヤ344Aに伝達された駆動トルクはウォームギヤ344Bから軸343に直交する方向に配置される軸345のギヤ345Aに伝達され、ギヤ345Aに同軸状に設けられるギヤ345Bに伝達される。ギヤ345Bに伝達された駆動トルクは軸346のギヤ346Aからギヤ346Bに伝達されるとともにギヤ346Aと噛合するギヤ347Aに伝達され、ギヤ347Aに同軸状に設けられるギヤ347Bに伝達される。ピストン39の下部にはラック部348が取り付けられており、ラック部348の両面にはギヤ346Bおよび347Bが噛合している。このギヤ346Bおよび347Bはラック部348を挟持しており、ピストン駆動モータ33の回転方向に応じた駆動トルクを受けて相反する方向に回転することによりピストン39をシリンダ32内で上下させる。
【0031】
軸343に設けられるウォームギヤ344Bは、ピストン39を下降させる方向の外力が加えられた場合、ピストン39が下降することを防止する。
【0032】
ピストン39は、所定の耐圧強度を有するピストンヘッド39Aと、ピストンヘッド39Aにネジ39Cによって係止され、ラック部348に固定されるピストンベース39Bと、ピストンヘッド39Aに取り付けられてシリンダ32内からコーヒー液を飲料供給管30Aに送出する送出部39Dと、ピストンヘッド39Aの外周部に装着されるOリング39Eと、耐腐蝕性の薄い金属板で形成されてピストンヘッド39Aの上部に装着されるフィルタ39Fを有し、ピストンヘッド39Aとピストンベース39Bは、ピストンヘッド39Aに圧力が作用しない状態で所定のクリアランスを有するように係止されている。
【0033】
図8は、シリンダユニットDが傾斜した状態を示し、直立状態からキャップモータ35を駆動してギヤ36を回転させるとシリンダユニットDが支点34Aを中心に反時計方向に傾斜する。この傾斜動作に同期してキャップ37が下降してシリンダ32に挿入される。同図においては図示されないが、シリンダ32には傾斜前にシュート7Dを介して予め計量された所定量の挽き豆が供給される。
【0034】
図9は、ピストン駆動モータ33に供給される電流を検出する電流検出回路74を示し、(a)は回路図、(b)は検出される電流値とピストン39に加わる圧縮荷重の関係を示す。電源線(DC24V)71にピストン駆動モータ33の回転を制御するモータ駆動回路70が接続され、主制御部(後述)からの通電信号を入力する信号端子A,Bを有する。ピストン駆動モータ33は検知抵抗72を介して接地電位に固定されるとともにA/D変換器73を介して電流検出回路74に接続されている。モータ駆動回路70の信号端子Aに入力する通電信号がHで信号端子Bに入力する通電信号がLであるときピストン駆動モータ33は正転方向に回転し、信号端子Aに入力する通電信号がLで信号端子Bに入力する通電信号がHであるときピストン駆動モータ33は逆転方向に回転し、信号端子AおよびBに入力する通電信号がLであるときピストン駆動モータ33は停止し、信号端子AおよびBに入力する通電信号がHであるときピストン駆動モータ33にブレーキがかかるようになっている。挽き豆を圧縮することによってピストン39にかかる負荷が大になると、(b)に示すようにピストン駆動モータ33に通電される電流が増大する。
【0035】
本実施の形態の抽出機30において、電流検出回路74で0.5Aの電流が検出されたときピストン39にかかる圧縮荷重は12.5kgfであり、2Aの電流が検出されたときピストン39にかかる圧縮荷重は50kgfである。一般的に、挽き豆の圧縮量が大であると挽き豆粒子間の間隔が小になり、湯の通過速度は小になって濃いコーヒー液が抽出され、圧縮量が小であると挽き豆粒子間の間隔が大になり、湯の通過速度は大になって薄いコーヒー液が抽出される。この電流値と圧縮荷重の関係に基づいてピストン駆動モータ33の通電を制御することにより販売されるコーヒー液に応じた挽き豆の圧縮量を設定する。
【0036】
図10は、ピストン駆動モータ33の通電特性を示し、モータが停止状態から回転を始めるまでの通電初期の電流値が大になっており、回転後は電流値が低下して負荷に応じた電流値を示す。このようなモータの電流立ち上がり特性はモータ毎に異なるものであり、ピストン39にかかる負荷に応じた電流変化の検出性を阻害する。例えば、挽き豆のタンピング(抽出前の圧縮)時では時刻tに通電を開始してΔt秒後に電流値の測定を開始することにより通電初期の電流立ち上がり特性を回避している。本実施の形態ではΔtを0.1秒として、パッキング(抽出中の圧縮)、滓押上げの各通電時についても同様の測定を行っている。また、ピストン39に装着されるOリング39Eとシリンダ32の摺動抵抗によって通電量が増加することから、電流検出回路74は摺動抵抗分の電流値を差し引いた電流値を主制御部100に出力する。
【0037】
図11は、第1の実施の形態のカップ式自動販売機における制御ブロックを示し、販売制御部101、流量計19、圧力センサ25、シスターン2のフロートスイッチ2A、湯タンク10のフロートスイッチ10B、湯タンク10の湯温センサ10D、計量器5の計量エンコーダ59B、計量器5の前蓋5Bの回動を検出する光センサ5D、抽出機30に設けられるキャップ37の上死点を検出する光センサ36B、キャップ37の下死点を検出する光センサ36C、滓廃棄位置を検出する光センサ36D、抽出機30に設けられるピストン39の上死点を検出する光センサ39G、ピストン39の下死点を検出する光センサ39H、計量器5の光センサ57、電流検出回路74の出力に基づいて各部を制御する主制御部100と、カップ式自動販売機の各部の制御データを格納するメモリ102と、基準クロック発生部(図示せず)で発生するクロックをカウントして時間を計測するタイマー103を有する。
【0038】
光センサ36B、36C、および36Dは、例えば、キャップモータ35によって駆動されるギヤ36に設けられ、光透過用のスリットを形成された円板で光路を遮光される一対の受光部と発光部を有する透過型の光センサであり、キャップ37が上死点、下死点、および滓廃棄位置にあるとき受光(ON)状態となるように設けられている。光センサ39G、39Hは、例えば、ラック部348に形成される遮光部によって光路を遮光される一対の受光部と発光部を有する透過型の光センサであり、ラック部348の昇降動作に基づく光センサ39G、39Hの受光/遮光の出力パターンに基づいてピストン39の位置を検出する。
【0039】
図12(a)から(h)は、抽出機30の抽出動作を簡略的に示す。以下の動作では、異なる2種類の挽き豆A(深煎り),B(浅煎り)を使用してブレンドコーヒー用のコーヒー液を抽出する場合について説明する。
【0040】
図12(a)は、挽き豆の供給工程を示し、シリンダユニットDは直立しており、計量器5から供給される挽き豆Aをシュート7Dを介してシリンダ32に供給する。また、挽き豆キャニスタ8のオーガモータ(図示せず)を回転させて吐出口80Bから挽き豆Bを吐出し、シュート7Dを介してシリンダ32に供給する。
【0041】
図12(b)は、抽出準備工程の第1の状態を示し、挽き豆A,Bをシリンダ32に供給後、キャップモータ35に通電してギヤ36を矢印方向に駆動し、シリンダユニットDを支点34Aを中心に反時計方向に回動させる。
【0042】
図12(c)は、抽出準備工程の第2の状態を示し、シリンダユニットDの傾斜に同期してキャップ37を下降させてシリンダ32に挿入し、キャップモータ35の駆動を停止する。このとき、ギヤ36は(a)に示す状態から180度回転した位置で停止する。
【0043】
図12(d)は、抽出工程の第1の状態を示し、キャップ37がシリンダ32に挿入されると、ピストン駆動モータ33が通電されてピストン39を矢印方向に上昇させることにより挽き豆A,Bをタンピングする。このとき、圧力調整電磁弁90は閉じられており、タンピング時に飲料供給管30A内の液体分がカップ9側に流れ出ないようにしている。挽き豆A,Bの圧縮が進むにつれてピストン39にかかる負荷が大になることによりピストン駆動モータ33の電流値が増加する。この電流値が所定値となったときにピストン駆動モータ33を制動し、その後、通電を停止してピストン39を停止させることにより挽き豆A,Bを所望の圧縮状態にする。圧縮後、配管6Aを介してシリンダ32の内部に湯を供給する。
【0044】
圧力調整電磁弁90は、湯の供給時に開かれており、シリンダ32内の挽き豆A,Bを通過することによりコーヒー成分を抽出したコーヒー液が飲料供給間30Aを介してカップ9(図示せず)に注がれる。この挽き豆A,Bの抽出時にピストン39に圧力が加わると、ピストンヘッド39Aが圧力作用方向に移動し、この移動に基づいてピストンベース39Bとの間に設けられるOリング39Eが弾性変形してピストン39とシリンダ32に圧接することによってシリンダ32の気密が保持される。
【0045】
図12(e)は、抽出工程の第2の状態を示し、配管6Aを大気開放して大気圧とした後、ピストン駆動モータ33を駆動してピストン39をシリンダ32内で上昇させてコーヒー液を含んだ抽出滓をパッキングする。このことにより、絞られたコーヒー液を飲料供給管30Aに送出する。
【0046】
図12(f)は、シリンダ32に空気を吸引する吸引工程を示し、ピストン駆動モータ33を逆転駆動してピストン39を下降させる。このピストン39の下降動作によって飲料供給管30Aに滞留するコーヒー液がシリンダ32内に吸引されて抽出滓に吸収される。このとき、シリンダ32内が負圧になることによって配管6Aに滞留している湯も吸引される。
【0047】
図12(g)は、抽出滓の廃棄準備工程を示し、キャップモータ35を駆動してギヤ36を(c)に示す状態から矢印方向に90度回転させることによってキャップ37がシリンダ32から分離する。分離後、ピストン39を上昇させることによりシリンダ32内に残留した抽出滓を押し上げて停止する。
【0048】
図12(h)は、抽出滓Cの廃棄工程を示し、キャップモータ35を駆動してギヤ36を更に矢印方向に90度回転することによってシリンダユニットDが回動し、直立状態で停止する。この回動時にピストン39によって押し上げられた抽出滓Cはシュート7Dの下部側壁に設けられたワイパWによってかき落とされて矢印で示すように落下し、滓バケツ(図示せず)に入る。
【0049】
図13は、上記したカップ式自動販売機でブレンドコーヒー(挽き豆A,Bを混合して供給)を販売する場合のタイミングチャートを示す。同図において、キャップ37の上死点、下死点、滓廃棄位置を検出する光センサ36B、36C、36D、およびピストン39の上死点、下死点の位置を検出する光センサ39G、39Hの出力は受光時をON(H)とし、遮光時をOFF(L)としている。
【0050】
購買者がコインを投入すると、販売制御部101から主制御部100に制御信号が出力されて抽出湯弁22が開かれるとともに、ポンプ60が低速で駆動されて配管6Aに少量の湯が送出される。このとき、ポンプ60は、配管6Aに設けられる逆止弁21を押し開くことのない圧送量の湯を送出するように低速で駆動される。このことによって配管6A内に滞留する湯を配管6Bに圧送して湯タンク10に戻すとともに、湯タンク10から供給される約90〜95℃の高温の湯で配管6Aを暖気する。
【0051】
配管6Aの暖気が終了するとポンプ60を駆動停止し、一定時間後に抽出湯弁22を閉じる。抽出湯弁22を閉じるタイミングを遅延させる理由は、ポンプ停止と同時、あるいはポンプ60を停止する前に抽出湯弁22を閉じると配管6A内の圧力が上昇し、逆止弁21が押し開かれて湯が抽出機30に供給され、シリンダ32内の挽き豆に吸収されることを防止するためである。
【0052】
ポンプ60を低速で駆動する他に、例えば、抽出湯弁22を含む配管6Bの配管抵抗が配管6Aの配管抵抗より小になるように管路を形成し、ポンプ60の駆動開始時に抽出湯弁22を開くようにしても良い。
【0053】
ここで、ポンプ60の駆動停止後、抽出湯弁22を閉じるまでの間に購買者が砂糖およびクリーム入りブレンドコーヒーの選択ボタンを押した場合には、販売制御部101から主制御部100に販売信号が出力される。主制御部100は、販売信号の入力に基づいて抽出湯弁22を閉じて販売動作を開始する。
【0054】
抽出湯弁22が閉じられた後に購買者が砂糖およびクリーム入りブレンドコーヒーの選択ボタンを押すと、販売制御部101から主制御部100に販売信号が出力され、主制御部100は計量モータ59Aの電源部に通電信号を出力する。この通電信号に基づいて計量モータ59Aが回転し、計量室51に収容された平均粒径500μmの挽き豆Aがピストン56Dによって押し出されてシュート7Dを介して抽出機30のシリンダ32に供給される。ピストン56Dは最前部を基準位置(計量原点)として次販売時に使用する挽き豆Aを計量するために体積(かさ)に応じた移動量だけ後退する。この移動量は計量エンコーダ59Bから出力されるパルスをカウントし、所定のカウント値となったときに計量モータ59Aの回転を停止することにより設定される。
【0055】
また、挽き豆Aの供給動作に同期して挽き豆キャニスタ8の挽き豆オーガ86が回転し、吐出口80Bから最頻度粒径750μmの挽き豆Bが吐出されてシュート7Dを介して抽出機30のシリンダ32に供給される。このことによってシリンダ32には8gの挽き豆Aと2gの挽き豆Bが供給される。
【0056】
挽き豆A,Bの供給後、キャップモータ35を駆動して抽出機30のシリンダユニットDを抽出位置まで傾斜させる。この傾斜時に同期して圧力調整電磁弁90が閉じられて湯弁24が開かれた後、シリンダ32にキャップ37が挿入される。このことによって光センサ36CがONになり、主制御部100はモータ駆動回路70に通電信号を出力してピストン駆動モータ33を駆動する。ピストン39はピストン駆動モータ33によって駆動されることによりシリンダ32内で上昇して挽き豆A,Bをタンピングする。このタンピング時のピストン駆動モータ33の電流値を電流検出回路74で検出し、販売するコーヒー液に応じた所定の電流値が検出されたときにピストン駆動モータ33を制動し、その後、通電を停止する。圧力調整電磁弁90は、ピストン駆動モータ33の停止に同期して開かれる。
【0057】
また、挽き豆供給部7は、豆貯蔵容器7Aから供給されるコーヒー豆をコーヒーミル7Bで最頻度粒径500μmとなるように粉砕し、次販売時の抽出動作で使用する挽き豆Aとして計量器5に供給する。
【0058】
挽き豆A,Bのタンピング後、湯タンク10に接続される配管15Bの湯弁23Bを開いてミキシングボウル14に湯を供給し、砂糖容器11から供給される砂糖を湯で溶解する。ブレンドコーヒーの場合、砂糖を溶解する湯の量は約95ccである。同様に、配管15Aの湯弁23Aを開いてミキシングボウル14に湯を供給し、クリーム容器12Aから供給されるクリーム原料を湯で溶解する。
【0059】
続いて、ポンプ60を駆動し、約90〜95℃に加熱された高温の湯を約8気圧で毎秒10ccの圧送量でシリンダ32に供給する。シリンダ32内の挽き豆A,Bは所定の圧力に昇圧された湯に曝されることによって抽出初期からコーヒー成分を充分に溶出したコーヒー液が抽出される。このコーヒー液は飲料供給管30Aを介してカップ9に注がれる。抽出されるコーヒー液の量は約40ccである。主制御部100は、流量計19から入力する流量信号が所定値となるとポンプ60の駆動を停止する。カップ9に注がれたコーヒー液には、砂糖供給系のミキシングボウル14から砂糖を溶解した湯が供給され、更に、クリーム供給系のミキシングボウル14からクリームを溶解した湯が供給されて混合される。この砂糖およびクリームを溶解した湯を混合することによって販売量(約150cc)に応じた希釈比率のコーヒー飲料が生成される。
【0060】
また、購買者が砂糖およびクリームを入れないブレンドコーヒーを選択した場合には、配管15Bから砂糖供給系のミキシングボウル14を介して約95ccの希釈湯のみがカップ9に注がれる。
【0061】
ポンプ60の停止後、所定の時間(0.5秒)の経過後に湯弁24を開き、ピストン駆動モータ33を駆動してピストン39を更に上昇させる。このピストン39の上昇動作に基づいて抽出滓をパッキングすることにより滓中のコーヒー液を絞った後、湯弁24を閉じ、ピストン駆動モータ33を逆転駆動してピストン39を下降させる。このことによって飲料供給管30Aに滞留しているコーヒー液がシリンダ32内に吸引される。吸引されたコーヒー液は抽出滓に吸収される。
【0062】
抽出滓の廃棄は、キャップモータ35を駆動してキャップ37をシリンダ32から分離した後、ピストン駆動モータ33を正転駆動してピストン39を上昇させることによって抽出滓を上方に押し上げてシリンダ32の頂上部より露出させ、この状態でキャップモータ35を駆動してシリンダユニットDを直立位置へ回動させる。この回動によって抽出滓はシュート7Dの下部側壁に設けられたワイパWに当接してシリンダユニットDから払い落とされる。抽出滓の除去後、ピストン駆動モータ33を逆転駆動してピストン39を下降させることによって販売動作が終了する。
【0063】
上記した構成によると、計量器5に隣接して挽き豆キャニスタ8を設け、コーヒーミル7Cで粉砕された深煎りの挽き豆と異なる浅煎りの挽き豆を吐出口80Bから供給するようにしたので、苦味と酸味のバランスがとれたコーヒー液を抽出できる。この抽出動作において、酸味分として供給する浅煎りの挽き豆は微量であるので販売コストの上昇は最小限に抑えられる。このコーヒー液を所定の希釈比率に希釈することにより、品質のばらつきのないブレンドコーヒーを安定して販売することができる。
【0064】
この挽き豆キャニスタ8には、豆貯蔵容器7に貯蔵されるコーヒー豆と同じ焙煎度で粒度が異なる挽き豆のほか、豆貯蔵容器7に貯蔵されるコーヒー豆と同じ粒度で焙煎度が異なる挽き豆を貯蔵するようにしても良く、コーヒーミル7Cから供給される挽き豆と合わせて使用する他に、貯蔵されている挽き豆を使用して抽出を行うこともできる。
【0065】
また、上記したカップ自動販売機では、飲料供給管30Aに設けられる圧力調整電磁弁90を任意に開閉制御できることから、例えば、コーヒー液の抽出度合に応じて開閉タイミングを調節することも可能になる。例えば、レギュラーコーヒーやエスプレッソコーヒーを販売するときには抽出開始時から湯の圧力が大になるように圧力調整電磁弁90を閉じておき、配管内の圧力が所定値となったときに開くことで抽出されるコーヒー液にきめの細かい良質な泡を形成することできる。また、アメリカンコーヒーのように泡を形成しないコーヒー液を抽出するときは圧力調整電磁弁90を開放して抽出動作を行うことで、販売するコーヒー飲料に応じた適切な抽出を行うことが可能になる。
【0066】
また、湯タンク10から湯を圧送するポンプ60にギヤポンプを用いることで配管内の昇圧による湯の圧送不良を生じることがなく、小型で低圧送量のポンプを選択することが可能になる。このことによりカップ式自動販売機の小型化、および設計時の自由度を向上させることができる。上記したポンプ60では、ギヤ60Eの駆動源であるポンプ駆動モータ60Gの回転率を通電比の設定に基づいて変えることにより配管内の圧力を高精度かつ容易に制御することができる。
【0067】
また、上記したカップ自動販売機によると、深煎りの挽き豆と浅煎りの挽き豆を独立してシリンダ32に供給できることから、浅煎りの挽き豆を使用して酸味に富んだコーヒー、あるいは、深煎りの挽き豆を使用した苦味の強いコーヒーを選択的に販売することも可能である。
【0068】
図14は、酸味主体のコーヒー液を抽出する場合のタイミングチャートを示し、販売要求があると挽き豆キャニスタ8の挽き豆オーガ86が駆動されることによって10gの浅煎りの挽き豆(キリマンジャロ)がシリンダ32に供給される。この浅煎りの挽き豆を上記した抽出動作に基づいて抽出することによって酸味分を多く含むコーヒー液を抽出することができる。
【0069】
図15は、苦味主体のコーヒー液を抽出する場合のタイミングチャートを示し、販売要求があると計量器5から8gの深煎りの挽き豆(ブラジル)がシリンダ32に供給される。この深煎りの挽き豆を上記した抽出動作に基づいて抽出することによって苦味分を多く含むコーヒー液(エスプレッソ)を抽出することができる。
【0070】
上記した実施の形態では、カップ式自動販売機でホットコーヒーを製造する場合の動作を説明したが、コーヒー液を図示しないアイスメーカーで製氷された氷とカップ内で混合することによりアイスコーヒーとして販売することも可能である。また、挽き豆用のキャニスタについても複数の設置が可能であり、複数の種類の挽き豆を選択的に供給することも可能である。
【0071】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明のカップ式自動販売機によると、コーヒーミルで粉砕した挽き豆と異なる種類の挽き豆を抽出機に供給するようにしたため、苦味、酸味の味覚に優れる安定した品質のコーヒー飲料を販売することができる。また、販売要求に応じて酸味あるいは苦味を主としたコーヒー飲料を販売することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機を示す説明図
(b)は、カップ式自動販売機に装着されるポンプの説明図
【図2】本発明の実施の形態に係る計量器の斜視図
【図3】(a)は、計量器の前面部(閉状態)の説明図
(b)は、計量器の前面部(開状態)の説明図
【図4】本発明の実施の形態に係る計量器の平面図
【図5】(a)は、本発明の実施の形態に係る挽き豆キャニスタの斜視図
(b)は、(a)のA方向断面図
【図6】(a)は、本発明の実施の形態に係る抽出機の一部を切り欠いた正面図
(b)は、本発明の実施の形態に係る抽出機の背面図
【図7】(a)は、本発明の実施の形態に係るトルク伝達部の側面図
(b)は、本発明の実施の形態に係るトルク伝達部の一部を切り欠いた正面図
【図8】本発明の実施の形態に係る抽出機の説明図
【図9】(a)は、本発明の実施の形態に係る電流検出回路を示す説明図
(b)は、圧縮荷重とモータの電流値の関係を示す説明図
【図10】ピストン駆動モータの通電特性を示す説明図
【図11】本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機の制御ブロック
【図12】(a)から(h)は、本発明の実施の形態に係る抽出機の動作を示す説明図
【図13】本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機のタイミングチャート
【図14】本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機の他のタイミングチャート
【図15】本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機の他のタイミングチャート
【符号の説明】
1 取水管
1A 取水弁
2 シスターン
2A フロートスイッチ
3A 配管
5, 計量器
5A 導入部
5B 前蓋
5C 蓋支持部材
5D 光センサ
5E 光検出部
5a 発光部
5b 受光部
6A 配管
6B 配管
6C 配管
7 豆供給部
7A 豆貯蔵容器
7B コーヒーミル
7C ミルモータ
7D シュート
8 挽き豆キャニスタ
9 カップ
10 湯タンク
10A 電源部
10B フロートスイッチ
10D 湯温センサ
11 砂糖容器
12A クリーム容器
12B クリーム容器
13 シュート
14 ミキシングボウル
14A 供給管
15A 配管
15B 配管
17 滓バケツ
18 排水バケツ
19 流量センサ
19 流量計
20 電磁弁
21 逆止弁
22 抽出湯弁
23A 湯弁
23B 湯弁
24 湯弁
25 圧力センサ
30 抽出機
30A 飲料供給管
31 ガイドプレート
32 シリンダ
32A 係合突起
33 ピストン駆動モータ
34 トルク伝達部
34A 支点
35 キャップモータ
35A ギヤ
36 ギヤ
36B 光センサ
36C 光センサ
36D 光センサ
37 キャップ
37A シール部材
38 ロッド
39 ピストン
39A ピストンヘッド
39B ピストンベース
39C ネジ
39D 送出部
39E Oリング
39F フィルタ
39G 光センサ
39H 光センサ
40 スライドガイド
50A 突起部
51 計量室
52 ヒンジ部
55A スプリング
56 ピストンロッド
56A ラック部
56B バネ部
56D ピストン
56a 突起部
57 光センサ
58 駆動軸
58A 駆動ギヤ
59 トルク伝達部
59A 計量モータ
59B 計量エンコーダ
60 ポンプ
60A バイパス管
60B 弁
60C 回転軸
60D,60E ギヤ
60F 回転軸
60G ポンプ駆動モータ
70 モータ駆動回路
72 検知抵抗
73 変換器
74 電流検出回路
80 逆止弁
80A 下部本体
80B 吐出口
80C 上部本体
81 係合爪
82 ヒンジ
83 キャップ
84 爪
85 ガスケット
86 豆オーガ
87 ホイール
88 ホイール
88A ピン
89 アジテータ
90 圧力調整電磁弁
100 主制御部
101 販売制御部
102 メモリ
103 タイマー
341 ギヤ
342A ギヤ
343 軸
344A ギヤ
344B ウォームギヤ
345 軸
345A ギヤ
345B ギヤ
346 軸
346A ギヤ
346B ギヤ
347A ギヤ
347B ギヤ
348 ラック部

Claims (5)

  1. コーヒー豆を所定の粒度の挽き豆に粉砕して抽出機に供給し、ポンプで加圧された所定の高温の湯を湯タンクから配管を介して前記抽出機に供給することによりコーヒー飲料を生成するカップ式自動販売機において、
    前記コーヒー豆と粒度の異なる他のコーヒー豆の挽き豆を収容し、前記コーヒー飲料の種類に応じて前記抽出機に前記他のコーヒー豆の挽き豆を供給して前記コーヒー豆の挽き豆に加える挽き豆収容部と、
    前記コーヒー飲料の種類に応じて前記抽出機に供給する前記挽き豆と前記粒度の異なる他のコーヒー豆の挽き豆の前記抽出機への供給を制御する制御部を有することを特徴とするカップ式自動販売機。
  2. 前記挽き豆収容部は、前記コーヒー豆の挽き豆と異なる種類の前記他のコーヒー豆の挽き豆を収容する構成の請求項第1項記載のカップ式自動販売機。
  3. 前記挽き豆収容部は、前記コーヒー豆の挽き豆と異なる焙煎度で焙煎された前記他のコーヒー豆の挽き豆を収容する構成の請求項第1項記載のカップ自動販売機。
  4. 前記ポンプは、筐体内に設けられる一対の歯車の回転に基づいて前記湯タンクから前記湯を加圧して圧送するギヤポンプである構成の請求項第1項記載のカップ式自動販売機。
  5. 前記抽出機は、前記コーヒー豆の挽き豆および前記他のコーヒー豆の挽き豆を収容するシリンダ、前記シリンダ内に昇降自在に設けられるピストン、および前記ピストンを駆動する駆動手段を有するシリンダユニットと、
    前記シリンダユニットを第1の姿勢から第2の姿勢に傾斜させる傾斜手段と、
    前記第2の姿勢において前記シリンダと相対的に係合し、前記湯タンクから前記シリンダ内に前記所定の温度の湯を供給するキャップを有する構成の請求項第1項記載のカップ式自動販売機。
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