JP3592829B2 - 表示状態の変更方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フィルムを収容したカートリッジの未現像状態を表示する表示片を折り曲げることによる表示状態の変更方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真フィルムの一種であるネガフィルムは、撮影の終了後にパトローネ等のケース内に巻き取られた状態で現像所に持ち込まれる。そして、現像所では、パトローネに巻き取られているネガフィルムを引出して現像処理をし、この後、プリンタプロセッサ等の写真プリンタに設置されたフィルムキャリアにネガフィルムを装着して、ネガフィルムに記録された画像を印画紙へ焼付けるプリント処理を行い、写真プリントを作成していた。
【0003】
現像処理の終了したネガフィルムは、所定の画像コマ毎(例えば6コマ毎)に切断したピースネガとされてネガシートに入れられ、写真プリントと共に顧客に返却されている。
【0004】
近年、再度のプリント処理時等における処理の容易化などの為に、現像処理の終了したネガフィルムを切断せずにパトローネ(以下「カートリッジ」と言う)に巻き取った状態で返却する方法が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようにカートリッジにネガフィルムを巻き取った状態で返却しようとする場合、カートリッジ内のネガフィルムが現像処理の有無を表示する表示片をカートリッジに設けることが考えられる。そして、このような表示片は、カートリッジ自体が樹脂で一般に形成されているので、樹脂でカートリッジと一体的に形成されることになる。
【0006】
この為、直線状に形成されたストレートピンで必要な深さまで表示片を押して、表示片を折るように変形させると、カートリッジと樹脂で一体的に形成されている表示片がカートリッジから分離して、ごみとなる虞があった。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、樹脂材料などの低強度な材料でも確実に表示片を必要な深さまで折り曲げかつ、表示片のカートリッジからの分離を防止することのできる表示片を折り曲げることによる表示状態の変更方法を提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ケーシングの側壁に形成されたノッチ孔を覆うように延設された表示片と、前記表示片の先端を前記ノッチ孔の内側より支える前記表示片よりも長さの短い補助表示片と、を備えたカートリッジに収容された写真フィルムの状態を表示する前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることによる表示状態の変更方法であって、前記表示片及び前記補助表示片の表示状態を変更し得る表示状態変更ピンが前記表示片に当接するように、前記表示片と前記表示状態変更ピンとを相対移動し、前記表示状態変更ピンが前記表示片に当接した後の相対移動の速度を当接前の速度に対して低下させて前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げる、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の表示状態の変更方法において、前記カートリッジから写真フィルムを取り出した後、前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の表示状態の変更方法において、前記表示状態変更ピンは、前記カートリッジのスプール軸方向に挿入可能なカートリッジ格納部の一端の壁面に形成されており、前記カートリッジ格納部に前記カートリッジを押し込むことにより前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示状態の変更方法において、前記表示状態変更ピンは、先端部分に対して根元部分が太く円錐台状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示状態の変更方法において、まず少なくとも前記表示片基端を加熱し、この加熱された状態で前記表示片及び前記補助表示片の表示状態を変更し得る前記表示状態変更ピンが前記表示片に当接して前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の表示状態の変更方法の作用を説明する。ケーシングの側壁に形成されたノッチ孔を覆うように延設された表示片と、表示片の先端をノッチ孔の内側より支える表示片よりも長さの短い補助表示片と、を備えたカートリッジに、写真フィルムが収容されている。表示状態変更ピンが、カートリッジに収容された写真フィルムの状態を表示するカートリッジの表示片に当接するように、表示片と表示状態変更ピンとが相対移動する。さらに、表示状態変更ピンが表示片に当接した後の相対移動の速度を当接前の速度に対して低下させて表示片及び補助表示片を折り曲げ、表示状態を変更する。
【0014】
従って、表示状態変更ピンが表示片に当接した後の相対移動の速度を当接前に対して低下させたので、表示片がゆっくり曲がるように変形速度が遅くなって、表示片のカートリッジからの分離を防止しつつ、確実に表示片を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0015】
請求項2に記載の表示状態の変更方法の作用を説明する。カートリッジから写真フィルムを取り出した後、表示片及び補助表示片を折り曲げる。これにより、写真フィルムを取り出した後に表示片及び補助表示片の表示状態が変更されるので、写真フィルムの状態の確認がより確実となる。
【0017】
請求項3に記載の表示状態の変更方法の作用を説明する。表示状態変更ピンは、カートリッジのスプール軸方向に挿入可能なカートリッジ格納部の一端の壁面に形成されている。そして、カートリッジ格納部にカートリッジを押し込むことにより、表示状態変更ピンが表示片及び補助表示片を折り曲げる。これにより、カートリッジの押し込みに伴って、表示片及び補助表示片の表示状態が変更される。
【0019】
請求項4に記載の表示状態の変更方法の作用を説明する。表示状態変更ピンは、先端部分に対して根元部分が太く円錐台状に形成されている。従って、表示片が表示状態変更ピンの側面に接しながら折り曲げられるようになるので、表示状態変更ピンの移動速度を一定とした場合でも、直線状に形成されたストレートピンより表示片が折れ曲がる速度が遅くなる。この為、表示片がゆっくり曲がるように変形速度が遅くなって、表示片のカートリッジからの分離を防止しつつ、確実に表示片を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0021】
請求項5に記載の表示状態の変更方法の作用を説明する。まず、カートリッジに収容された写真フィルムの状態を表示するカートリッジの少なくとも表示片基端を加熱する。この加熱された状態で、表示片の表示状態を変更し得る表示状態変更ピンが表示片に当接して、表示片を折り曲げる。
【0022】
従って、少なくとも表示片基端が加熱された状態で表示状態変更ピンが表示片に当接するので、表示片基端が曲がり易くなり、表示片のカートリッジからの分離を防止しつつ、確実に表示片を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る表示状態の変更方法の第1の実施の形態を図1から図12に基づき説明する。
【0024】
まず、本実施の形態が適用されるカートリッジ14及びネガフィルムFの概略を図7及び図8を参照しながら説明する。図7(A)及び図8に示されるように、カートリッジ14は、カバー18A、18Bを重ね合わせて略円筒状に形成された合成樹脂製のケーシング20を備えている。このケーシング20は、接線方向に突出した突出部22を備え、この突出部22の先端には、ケーシング20の軸線方向に沿ったスリット状の挿通口28が形成されている。この挿通口28は、通常、ドア30によって閉止されており、これによってケーシング20内が遮光状態となっている。また、ネガフィルムFの一端を着脱自在に係止するケーシング20内のスプール軸16は、ケーシング20の軸方向の両端を閉塞する側壁24、26に回転可能に支持されている。
【0025】
図7(B)及び図8に示すように、突出部22には、側壁24、26の間にドアシャフト32が掛け渡されて回転可能に支持されている。このドアシャフト32はドア30と一体回転するようになっており、ドアシャフト32と共にドア30が回動して挿通口28が開閉される。
【0026】
このケーシング20は、側壁24、26のドアシャフト32の支持位置、スプール軸16の支持位置及び、突出部22と反対側の端部を、結ぶ線に沿って分割されるカバー18A、18Bにより、形成されている。
【0027】
以上より、カートリッジ14は着脱自在にネガフィルムFを収容し、挿通口28のドア30による開放により、ネガフィルムFをカートリッジ14内より送り出せるようになっている。
【0028】
一方、図8に示されるように、ケーシング20の一方の側壁26の突出部22と反対側の端部には、カバー18A、18Bに形成された切欠によって例えば深さ4mmのノッチ孔36が形成されている。また、カバー18Bには、基端側が接合部38Bでカバー18Bに結合されてこのノッチ孔36を覆う例えば長さ3.3mmの表示片38が延設されている。
【0029】
さらに、カバー18Aの表示片38と対向する箇所には、基端側が接合部39Bでカバー18Aに結合された補助表示片39が、表示片38に向かって延設されており、表示片38の先端部をこの補助表示片39でノッチ孔36の内側より支える構造となっている。この為、表示片38が補助表示片39により支えられて、不用意に折れたりすることが無くなる。
【0030】
そして、カートリッジ14内に未現像のネガフィルムFが収容されているときには、図9に示す状態に表示片38及び補助表示片39をしておくこととし、カートリッジ14内に現像処理の終了したネガフィルムFを収容しているときには、図10に示すように、表示片38及び補助表示片39をノッチ孔36内へ押し込み折り曲げることとする。
【0031】
これによって、カートリッジ14内のネガフィルムFが現像処理後したものであるか、現像処理前のものであるかの状態をケーシング20の外から判断できるようにしている。
【0032】
また、側壁26には、表示孔40A、40B、40C、40Dがスプール軸16の周囲に沿って等間隔で穿設されている。これらの表示孔40は、カートリッジ14に収容しているネガフィルムFがいずれの状態であるかを表示するのに用いられる。例えば、丸孔の表示孔40Aは、未露光、半円状の表示孔40Bは一部露光済、X状の表示孔40Cは露光済で未現像、矩形状の表示孔40Dは現像済であることを示す。これによって、カートリッジ14内に収容しているネガフィルムFが何れの露光状態又は処理状態にあるかを判断することができるようになっている。
【0033】
また、スプール軸16には、ケーシング20の側壁26側の端部に対向して小径のリング48が取り付けられている。図8に示すように、このリング48には、半径方向の外方に所定幅で突出する白色板50が一体的に設けられている。図8に示されるように、この白色板50は、スプール軸16を中心にした回転位置によって何れかの表示孔40と重なって、重なった表示孔40内に白色部分を露出する。この白色板50の露出位置によって前記したカートリッジ14内のネガフィルムFの処理状態を明示している。
【0034】
図7(B)に示すように、ケーシング20の外周面には、ラベル78が貼り付けられている。図7(B)に示すように、ラベル78には、カートリッジ14を識別するためのカートリッジID(識別番号)の含まれたバーコード80がカバー18B側に2段印刷されている。
【0035】
次に、本実施形態が適用されたコンテナ200を具体的に説明する。
図1から図3に示すように、コンテナ200は、本体202と、この本体202に着脱自在とされたカバー204とから構成されており、各々合成樹脂の成形品である。
【0036】
図2に示すように、本体202は円筒状を呈しており、本体202の外周側にはカートリッジ14を収納するカートリッジ格納部206が周方向に沿って所定間隔で、20箇所設けられている。カートリッジ格納部206は、カートリッジ14をカバー204側から軸方向に沿って挿入可能なように一端を開放して形成されている。
【0037】
この構造により所定の角度からバーコード80を読むようにリーダをセットすることによって、コンテナ200にカートリッジ14を入れたままで、コンテナ200を回転することにより、カートリッジIDを読み取ることができる。このことで、2列のバーコード80を読むためのリーダ側の光軸変更駆動が不要になる。
【0038】
つまり、それぞれのカートリッジ格納部206には、収納したカートリッジ14のバーコード80が見えるように、本体202の外周側寄りの壁を開放して設けられた窓208が、形成されている。図1に示すように、この窓208の近傍には、カートリッジ格納部206の収納番号206A(本実施形態では1〜20番)が付与されている。
【0039】
図2に示すように、カートリッジ格納部206の内壁面には、バーコード209が貼り付けられており、このバーコード209にはカートリッジ14が収容されていないことを示す情報が含まれている。
【0040】
したがって、バーコード209が読み取られると、そのカートリッジ格納部206にはカートリッジ14が収容されていないことが判る。
【0041】
図5に示すように、カートリッジ格納部206の内壁面上であってバーコード209の側方の位置には、カートリッジ押さえ部であるカートリッジ押え214が設けられている。このカートリッジ押え214は、図6に示すようにカートリッジ格納部206に収納されたカートリッジ14を所定の力で反対側の内壁面に押し付けるようになっており、コンテナ200を逆さまにした時でもカートリッジ14が不用意に飛び出さないようになっている。
【0042】
なお、カートリッジ押え214としては、例えば、板バネ、スポンジ等の弾性材料を用いることができるが、テレンプ等の摩擦の大きな材料でカートリッジ14の飛び出しを防止することもできる。
【0043】
一方、カートリッジ格納部206の底部中央には、丸孔216が形成されており、カートリッジ格納部206の丸孔216に隣り合った底部であって、収納したカートリッジ14の表示片38と対向する位置には、表示状態変更ピンであるピン218が本体202と一体的に合成樹脂で形成されている。また、図2に示すように、本体202の凹状円板部にも、カートリッジ格納部206の収納番号206B(本実施形態では1〜20番)が付与されている。
【0044】
図9に示すように、このピン218は、円錐の頂部を削除したような形状である円錐台状に形成されている。つまり、先端部分に対しての根元部分が太い形状とされ且つ、横断面が円形に形成されている。
【0045】
この為、カートリッジ14をカートリッジ格納部206へ所定以上の力で押し込むと、ピン218に押された表示片38及び補助表示片39がノッチ孔36内へ折り曲げられるようになっている。
【0046】
なお、表示片38及び補助表示片39がノッチ孔36内へ折り曲げられているカートリッジ14は、内部のネガフィルムFが現像処理済みの状態である事を示している。
【0047】
図3に示すように、本体202のカバー204の取り付け側と反対側の部分には、大径のリングギヤ220及びスリット円板222が同軸的に設けられている。
【0048】
このリングギヤ220は、フィルム分離装置及びフィルム接合装置(共に図示せず)にコンテナ200がそれぞれ装着された際に、これらの装置側のギヤに噛み合ってコンテナ200を回転させる為に用いられることになる。
【0049】
スリット円板222の各カートリッジ格納部206に対応した位置には、位置決め用の位置確認部であるスリット224が、20か所形成されている。これらスリット224の内の一つは幅が広く形成されており、コンテナ200の回転方向の位置決めに用いられる基準用のスリット224Aとされている。
【0050】
つまり、収納番号206Aが1番のカートリッジ格納部206に対応する箇所に、この基準用のスリット224Aを配置することによって、フィルム分離装置及びフィルム接合装置にコンテナ200をそれぞれ装着する際に、収納された複数のカートリッジ14の内の1番目の位置を、これらの装置に設置された光センサ(図示せず)で検出して照合可能となる。
【0051】
そして、他のスリット224及び原点を示すスリット224Aをこの光センサが検出し、スリット224を計数することにより、カートリッジ格納部206内のカートリッジ14が順次照合される。
【0052】
一方、図2から図4に示すように、カバー204は、リング状の押え板226と、本体202へカバー204を取り付けるための円板状のロックプレート228とから構成されている。ロックプレート228は、押え板226に対して相対回転可能に、押え板226の内周部に取り付けられており、外周側の3ヵ所に係止爪230が設けられている。これらの係止爪230は、本体202に設けられた切欠232に挿入されるようになっており、これらの係止爪230を本体202の軸方向に沿って切欠232に挿入し、ロックプレート228と本体202とを相対回転させることにより、係止爪230が本体202に係合して、カバー204が本体202へ取り付けられるようになっている。
【0053】
この為、本体202に対してカバー204を係止させてカバー204を着脱自在に本体202に取り付ける係止部を、係止爪230及び切欠232が構成する。なお、ロックプレート228には、ロックプレート228を回転させる場合に指を入れるための穴237が、一対形成されている。
【0054】
図1に示すように、押え板226には、径方向に沿って延びて外周側の先端がテーパー状とされた突起236と、この突起236とは反対側に設けられ外周側に幅広部分を有する突起238と、が形成されている。
【0055】
そして、これら係合部である突起236、238は、フィルム分離装置及びフィルム接合装置にコンテナ200がそれぞれ装着される際に、これら装置側の凹部(図示せず)に係合して、これら装置内でのコンテナ200の位置決めに用いられることになる。
【0056】
なお、突起236及び突起238には、それぞれ輪ゴム(又は紐等)を引っ掛ける引っ掛け溝242が形成されており、このコンテナ200で処理するカートリッジ14と対応するDP袋を輪ゴム(又は紐等)で止めることができる様になっている。
【0057】
また、押え板226には、カートリッジ14を出入可能とする開口233が一つ形成されており、突起236、238を除く他の部分には、カートリッジ格納部206と同じピッチで小孔234が形成されている。また、開口233と一致するカートリッジ格納部206の収納番号206Bを表示するための窓240が形成されている。
【0058】
尚、上記のフィルム分離装置は、カートリッジ14よりネガフィルムFを取り出す装置であり、フィルム接合装置は、カートリッジ14にネガフィルムFを装着する装置であり、フィルム分離装置にカートリッジ14が投入されると、フィルム分離装置内でネガフィルムFがカートリッジ14より取り出され、空となったカートリッジ14をフィルム分離装置内でコンテナ200に収納する。その後、フィルム分離装置よりフィルム接合装置にコンテナ200が移されて、フィルム接合装置が空のカートリッジ14に現像済みのネガフィルムFを装着する。
【0059】
次に、本実施形態の作用及び動作を説明する。
カートリッジ14を複数収納可能に形成されたコンテナ200を、フィルム分離装置及びフィルム接合装置にそれぞれ装着する際には、コンテナ200の突起236、238がこれらの装置の凹部に係合して、装着される。そして、ネガフィルムFをフィルム分離装置により取り出されたカートリッジ14が、フィルム分離装置によってコンテナ200内に収納され、また、フィルム接合装置が、一旦取り出して現像処理されたネガフィルムFをコンテナ200に収納されているカートリッジ14に装着する。さらに、表示片38及び補助表示片39の表示状態を変更し得るピン218が、複数のカートリッジ格納部206内にそれぞれ形成されている。
【0060】
以上より、このカートリッジ14がコンテナ200内に収納される際、このピン218が、カートリッジ14に収容されたネガフィルムFの状態を表示するカートリッジ14の表示片38及び補助表示片39に当接し、これら表示片38及び補助表示片39を折って、表示片38及び補助表示片39の表示状態を変更する。但し、ピン218の先端部分に対して根元部分が太い円錐台状に、このピン218が形成されている。
【0061】
従って、図11に示すように、特に補助表示片39がピン218の円錐台状に形成された側面に接しながら折り曲げられ、また、表示片38も先端部分が細くされているピン218に接しながら折り曲げられるようになるので、ピン218の移動速度を一定とした場合でも、直線状に形成されたストレートピンより表示片38及び補助表示片39が折れ曲がる速度が遅くなる。この為、表示片38及び補助表示片39がゆっくり曲がるように変形速度が遅くなって、表示片38及び補助表示片39のカートリッジ14からの分離を防止しつつ、確実に表示片38及び補助表示片39を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0062】
尚この際、ピン218が表示片38及び補助表示片39に当接するように、カートリッジ14をフィルム分離装置が移動してカートリッジ14の表示片38及び補助表示片39とピン218とを相対移動し、ピン218が表示片38及び補助表示片39に当接した後、このフィルム分離装置による相対移動の速度を当接前に対して低下させて、表示片38及び補助表示片39を折り曲げるようにすることができる。
【0063】
このような方法を採用することにより、ピン218が表示片38及び補助表示片39に当接した後の相対移動の速度が当接前に対して低下して、表示片38及び補助表示片39がより一層ゆっくり曲がるように変形速度が遅くなり、表示片38及び補助表示片39のカートリッジ14からの分離をより確実に防止しつつ、確実に表示片38及び補助表示片39を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0064】
以上より、カートリッジ格納部206へのカートリッジ14の収納時に表示片38及び補助表示片39が折り曲げられ、折り曲げ可能な構造の表示片38及び補助表示片39を折り曲げる為の機構や折り曲げの為の作業スペースが不要となって削減され、コスト削減に寄与する。
【0065】
また、本実施の形態の変形例として、図12に示すように、特に分離し易いと考えられる補助表示片39に接する側であるピン218の左側のみテーパ状に形成し、ピン218の右側を直線状に形成して、先端部分に対しての根元部分が太い形状とするようにしても良い。尚この場合、ピン218の横断面が非円形に形成されることになる。そして、ピン218を図12に示すような構造としても、上記と同様な作用を奏することになる。
【0066】
次に、本発明に係る表示状態変更ピン及び表示片の折り曲げ方法の第2の実施の形態を図13から図15に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0067】
図13に示すように、本実施の形態の表示片38及び補助表示片39に当接してこれらを折るピン218は、第1の実施の形態と同様に本体202と一体的に合成樹脂で形成されているものの、ピン218の先端部分が球面状となっている。この為、ピン218の先端部分の縦断面は弧状に形成されることになる。
【0068】
従って、表示片38及び補助表示片39がピン218の弧状面に接しながら折り曲げられるようになるので、第1の実施の形態と同様に、ピン218の移動速度を一定とした場合でも、直線状に形成されたストレートピンより表示片38及び補助表示片39が折れ曲がる速度が遅くなる。この為、表示片38及び補助表示片39がゆっくり曲がるように変形速度が遅くなって、表示片38及び補助表示片39のカートリッジ14からの分離を防止しつつ、確実に表示片38及び補助表示片39を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0069】
また、本実施の形態の第1変形例として、図14に示すように、ピン218の先端部分を球面状とするだけでなく、ピン218の側面をテーパ状に形成して、先端部分に対しての根元部分が太い形状にするようにしても良い。つまり、この図14に示すような構造にピン218を形成しても、上記と同様な作用を奏することになる。
【0070】
一方、本実施の形態の第2変形例として、図15に示すように、ピン218の先端部分を球面状とし、特に分離し易いと考えられる補助表示片39に接する側であるピン218の左側の側面をテーパ状に形成し、ピン218の右側の側面を直線状に形成して、先端部分に対しての根元部分が太い形状とするようにしても良い。つまり、この図15に示すような構造にピン218を形成しても、上記と同様な作用を奏することになる。
【0071】
次に、本発明に係る表示状態変更ピン及び表示片の折り曲げ方法の第3の実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0072】
まず、カートリッジ14の表示片38の基端38B及び補助表示片39の基端39Bを例えばホットエア或いは赤外線ビーム等により加熱する。この加熱された状態で、表示片38及び補助表示片39の表示状態を変更し得るピン218が表示片38及び補助表示片39に当接して、表示片38及び補助表示片39を折り曲げる。
【0073】
従って、表示片38の基端38B及び補助表示片39の基端39Bが加熱されて曲がり易くなった状態で、ピン218が表示片38及び補助表示片39に当接するので、表示片38及び補助表示片39のカートリッジ14からの分離を防止しつつ、確実に表示片38及び補助表示片39を必要な深さまで折り曲げることができる。
【0074】
なお、本実施の形態は、本発明を適用した一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではなく、本発明は種々の構成が可能である。
【0075】
例えば、上記第1の実施の形態では、コンテナ200へのカートリッジ14の挿入速度を途中で遅くすることとしたが、一定の速度でカートリッジ14を挿入するようにしても良く、また、バーコードからカートリッジ14の製造元、材質、その他の情報を読み取り、カートリッジ14毎に挿入速度を変更するようにしても良い。
【0076】
さらに、上記第2の実施の形態では、ピン218の先端部分を球面状としたが、球面状とせずに単に先端部分の形状をR状にしても良い。そして、ピン218で表示片38及び補助表示片39を折り曲げる際に、表示片38のみ接し、補助表示片39にはピン218が直接接触しないように、ピン218の押す位置及びピンの形状を調整等しても良い。
【0077】
また、ピン218を表示片38側に移動して表示片38及び補助表示片39をノッチ孔36内に押し込む際に、例えば図14の矢印Aに示す方向に沿って、ピン218を斜めに移動するようにしても良い。
【0078】
さらに、上記実施の形態では、一つのコンテナ200に20か所のカートリッジ格納部206を設けたが、この数に限定されることなく、さらに多数或いはこれより少数のカートリッジ格納部206を形成するようにしてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明では、樹脂材料などの低強度な材料でも確実に表示片を必要な深さまで折り曲げかつ、表示片のカートリッジからの分離を防止することができる優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテナ及びカートリッジを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るコンテナをカバー側から見た分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るコンテナを本体側から見た分解斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るコンテナをカバー側から見た正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るコンテナのカートリッジ格納部の軸線方向から見た拡大図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るコンテナのカートリッジ格納部の軸線方向から見た拡大図であって、カートリッジを収納した状態である。
【図7】本発明の実施の形態に係るカートリッジを示す図であり、(A)はカートリッジを示す左側面図であり、(B)はカートリッジの正面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るカートリッジの右側面図を示す図であって、図7のC矢視線図である。
【図9】図8の9−9矢視断面に対応した第1の実施の形態に係るカートリッジ及びピン周辺の拡大断面図である。
【図10】図9と同様の拡大断面図であって、表示片が折れた状態を示す図である。
【図11】図9と同様の拡大断面図であって、ピンがノッチ孔内に挿入された状態を示す図である。
【図12】図9と同様の拡大断面図であって、第1の実施の形態の変形例に係るカートリッジ及びピン周辺の拡大断面図である。
【図13】図9と同様の拡大断面図であって、第2の実施の形態に係るカートリッジ及びピン周辺の拡大断面図である。
【図14】図9と同様の拡大断面図であって、第2の実施の形態の第1変形例に係るカートリッジ及びピン周辺の拡大断面図である。
【図15】図9と同様の拡大断面図であって、第2の実施の形態の第2変形例に係るカートリッジ及びピン周辺の拡大断面図である。
【符号の説明】
14 カートリッジ
38 表示片
39 補助表示片
218 ピン
F ネガフィルム

Claims (5)

  1. ケーシングの側壁に形成されたノッチ孔を覆うように延設された表示片と、前記表示片の先端を前記ノッチ孔の内側より支える前記表示片よりも長さの短い補助表示片と、を備えたカートリッジに収容された写真フィルムの状態を表示する前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることによる表示状態の変更方法であって、
    前記表示片及び前記補助表示片の表示状態を変更し得る表示状態変更ピンが前記表示片に当接するように、前記表示片と前記表示状態変更ピンとを相対移動し、
    前記表示状態変更ピンが前記表示片に当接した後の相対移動の速度を当接前の速度に対して低下させて前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げる、
    ことを特徴とする表示状態の変更方法。
  2. 前記カートリッジから写真フィルムを取り出した後、前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする請求項1記載の表示状態の変更方法。
  3. 前記表示状態変更ピンは、前記カートリッジのスプール軸方向に挿入可能なカートリッジ格納部の一端の壁面に形成されており、前記カートリッジ格納部に前記カートリッジを押し込むことにより前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の表示状態の変更方法。
  4. 前記表示状態変更ピンは、先端部分に対して根元部分が太く円錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示状態の変更方法。
  5. まず少なくとも前記表示片基端を加熱し、
    この加熱された状態で前記表示片及び前記補助表示片の表示状態を変更し得る前記表示状態変更ピンが前記表示片に当接して前記表示片及び前記補助表示片を折り曲げることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示状態の変更方法。
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