JP3592259B2 - 液体噴射記録ヘッド - Google Patents

液体噴射記録ヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP3592259B2
JP3592259B2 JP2001186688A JP2001186688A JP3592259B2 JP 3592259 B2 JP3592259 B2 JP 3592259B2 JP 2001186688 A JP2001186688 A JP 2001186688A JP 2001186688 A JP2001186688 A JP 2001186688A JP 3592259 B2 JP3592259 B2 JP 3592259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording head
tank
ink
liquid
jet recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001186688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003001843A (ja
Inventor
延幸 畑佐
裕久雄 山口
幹也 梅山
寛 小泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001186688A priority Critical patent/JP3592259B2/ja
Publication of JP2003001843A publication Critical patent/JP2003001843A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3592259B2 publication Critical patent/JP3592259B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録材にインクなどの液体を吐出して記録を行う液体噴射記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
記録紙などの被記録材に画像(ここでは、意味の有無を問わず、文字や図形や模様等を含めて画像という)を形成する記録装置の一形態として、微小な吐出口から微小な液滴(インク滴)を噴射する液体噴射記録装置がある。液体噴射記録装置は、一般に、インク滴を吐出するための吐出口を有する記録ヘッド本体と、記録ヘッド本体に供給するインクを保持するタンクとを有している。そして、タンクから記録ヘッド本体にインクが導かれ、記録ヘッドのノズルの吐出口付近に設けられたエネルギー発生体、たとえば発熱素子または圧電素子が、記録信号に基づいて駆動されて、吐出口からインク滴が吐出して被記録材に付着することにより記録が行われる。この液体噴射記録装置は、いわゆるノンインパクト方式の記録装置であり、高速記録や様々な記録媒体への記録が可能であって、記録時の騒音がほとんど生じないなどの利点を有しており、広く普及している。
【0003】
図8に、従来の液体噴射記録装置に用いられている液体噴射記録ヘッドの一例が示されている。この液体噴射記録ヘッドは、インク流路や液室を内蔵する記録ヘッド本体20と、記録ヘッド本体20に接合されてインクを供給するタンク11とを有している。
【0004】
記録ヘッド本体20は、図9に詳細に示すように、シリコン基板からなるヒータボード2と、アルミニウムやセラミックス等からなる支持基板(ベースプレート)10と、複数のインク流路を形成する天板1と、インク18(図10,11参照)を被記録材へ吐出するための複数の吐出口4を有するオリフィスプレート5と、天板1に接合されるチップタンク7とを有している。
【0005】
ヒータボード2には、インク18を吐出するためのエネルギー発生体である電気熱変換体(吐出ヒータ21)と、吐出ヒータ21へ電力を供給する配線(図示せず)とが、シリコン成膜プロセスにより形成されており、ベースプレート10上にダイボンディングされている。
【0006】
ベースプレート10は、駆動に伴って生じるヒータボード2の熱を放熱徐冷するヒートシンクとしても機能する。
【0007】
天板1は、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリプロピレン、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等の樹脂あるいはセラミックス、シリコン、ニッケル、カーボン等の材料によって形成されている。天板1の底面には、オリフィスプレート5の吐出口4と連通するインク流路となる複数のノズル3と、各ノズル3にインク18を供給するための共通液室22とが凹状に形成されており、天板1上面から共通液室22に連通するインク導入口8がさらに形成されている。この天板1の底面がヒータボード2に接合されることによって、共通液室22およびノズル3からなるインク流路が構成される。
【0008】
オリフィスプレート5は、SUS、Ni、Cr、Al等の金属プレート、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン等の樹脂成形品や樹脂フィルム材、またはシリコンやセラミックス等によって形成されている。
【0009】
オリフィスプレート5の表面には吐出口4を塞ぐように粘着テープ14が貼付される。この粘着テープ14は、液体噴射記録ヘッドの非使用時(特に未使用時)に、インク18が吐出口4から漏出することを防いだり内部のインク18が空気に接触して乾燥して固化することを防ぐためのものであり、液体噴射記録ヘッドの使用時に容易に剥離可能である。
【0010】
チップタンク7には、後述するタンク11(図8参照)等からインク導入口8にインク18を導くためのインク通路9が形成されている。また、チップタンク7には前面プレート部6が設けられている。前面プレート部6は、オリフィスプレート5の吐出口4の外側の領域と接合されてこれを保持するとともに、記録装置本体に配設されているキャップ部材(図示せず)からキャッピング動作時に加えられる脱着力や押圧保持力に対してオリフィスプレート5が十分に耐え得るようにオリフィスプレート5を支持する。
【0011】
天板1の各ノズル3とオリフィスプレート5の各吐出口4とが位置合わせされ、オリフィスプレート5の吐出口4の外側の背面領域と前面プレート部6との間に形成された隙間に流し込まれた接着剤または封止剤等により、天板1とオリフィスプレート5とが固定されている。
【0012】
チップタンク7の接合口9aを覆うように、フィルター15が、接着剤や封止剤等を用いて、または熱溶着によって、接合口9aの周囲に固着されている。
【0013】
この記録ヘッド本体20に、図8に示すタンク11が接合されている。タンク11に設けられた接合口11aが、チップタンク7に設けられた接合口9aに、接着剤や封止剤等を用いて、または熱溶着によって接合されている。また、タンク11とタンクフタ12とは、接着剤や封止剤等を用いて、または超音波溶着によって接合されている。そして、タンク11には、記録装置本体に固定されているメインタンク(図示せず)と接続するためのジョイント30が設けられている。通常はジョイント30により液体供給口11bが塞がれているが、必要に応じて図示しないメインタンクのニードルがジョイント30に差し込まれることにより、メインタンクからタンク11へのインク補充等が可能になる。
【0014】
前記のように、一般に液体噴射記録ヘッドは微細な吐出口4を有するオリフィスプレート5を備えている。このような液体噴射記録ヘッドを製造した後、実際に使用者が使用するまでの間、オリフィスプレート5を外界に開放した状態に置いておくと、吐出口4およびノズル3内部のインクに含まれる水分や溶剤成分が蒸発し、インク18がノズル3内で固化し、その後の吐出が不可能となるおそれがある。そこで、オリフィスプレート5の表面に粘着テープ14を貼って密封することによって、インク18を外気に触れないようにしてその水分や溶剤成分の蒸発を防ぎ、液体噴射記録ヘッドの機能を維持することができる。この粘着テープ14は、使用者が記録装置の使用を開始する時に剥離される。さらに、必要であれば、粘着テープ14をよりオリフィスプレート5に押し付けて密着させるキャップ部材(不図示)などを取り付け、さらなる信頼性向上を図ることもできる。
【0015】
このようにオリフィスプレート5に粘着テープ14が貼付されるなどして、吐出口4が封止されると、液体噴射記録ヘッドの内部は外界と切り離され実質的に密閉状態となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示すように液体噴射記録ヘッドがインク18で満たされているか、またはインク18に加えて少量の気体で満たされている場合に、前記した通り液体噴射記録ヘッドが密閉状態になると、環境変化に伴うインク18の状態変化の影響が大きい。すなわち、オリフィスプレート5に粘着シート14が貼付されて液体噴射記録ヘッドが密閉された状態で、例えば寒冷地に搬送されて保管されると、温度低下によりインク18が凍結するおそれがある。この場合、インク18に含まれている水の体積が膨張する結果、液体噴射記録ヘッドの構造的に一番弱い部分からインク18が漏れ出すおそれがあり、最悪の場合には液体噴射記録ヘッドが破壊されるおそれがある。
【0017】
また、図11のように、液体噴射記録ヘッド内にインク18と気体(空気)17とが存在する場合に、環境温度が高くなると、液体噴射記録ヘッド内部の気体17の体積が膨張して、液体噴射記録ヘッドの構造的に一番弱い部分からインク18が漏れ出すおそれがあり、最悪の場合には、ヘッドを破壊するおそれがある。
【0018】
このように、環境変化によってインク18または気体17が膨張することにより、液体噴射記録ヘッドからのインク18の漏出や、液体噴射記録ヘッドの破壊などが生じるおそれがある。
【0019】
そこで本発明の目的は、インクの吐出口を粘着テープにて塞ぐことによりインクの乾燥を防ぐことが可能で、かつ環境変化に伴う液体または気体の膨張によって液体の漏れや破損が生じることを防止できる液体噴射記録ヘッドを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の液体噴射記録ヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口を備える記録ヘッド本体と、記録ヘッド本体に接合されて液体を供給するタンクと、複数の吐出口を密閉するように貼付される剥離可能なテープと、記録ヘッドと前記タンクとの接合部に設けられているフィルターと、タンクに設けられている液体供給口と、液体供給口に設けられており、スリットを有する弾性ジョイントとを有し、タンク内には気体が満たされ、複数の吐出口とフィルターとの間の領域には液体が満たされており、弾性ジョイントは、タンク内の気体の膨張および収縮に対応して弾性変形可能であり、スリットはタンク内の気体の膨張および収縮に対応して開口可能なものである。
【0022】
タンクには、複数の液体供給口および弾性ジョイントが設けられており、複数の弾性ジョイントのうちの少なくとも1つにスリットが設けられていればよい。複数の弾性ジョイントの全てに前記スリットが設けられていてもよいし、複数の弾性ジョイントのうちの、フィルターから最も遠い位置にある弾性ジョイントのみにスリットが設けられていてもよい。
【0023】
環境の変化によりインクが凍結して、吐出口からフィルターまで充填されたインクに含まれている水分の体積が膨張した場合、吐出口は粘着テープで密閉されているので、フィルターを通してタンク内に向けて膨張する。しかし、その膨張は、タンク内の充分な大きさの空間にて吸収できる。逆に環境温度が高くなった場合、タンク内部の気体の体積が膨張しても、液体供給口に設けられたジョイントのスリットが、ある一定の圧力以上で開き、気体が外部に流出して圧力が一定に保たれる。
【0024】
このような作用により、あらゆる環境変化に対して液体噴出記録ヘッドを保護することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、従来例と同様な構成については、重複する説明を一部省略する。
【0026】
本実施形態の液体噴射記録ヘッドは、図1に分解して示すように、記録ヘッド本体20とタンク11とを有している。記録ヘッド本体20は、図2に示すように、従来例と実質的に同様に、シリコン基板からなるヒータボード2と、アルミニウムやセラミックス等からなりヒートシンクとしても機能するベースプレート10と、複数のインク流路を形成する天板1と、複数の吐出口4を有するオリフィスプレート5と、天板1に接合されるチップタンク7とを有している。ヒータボード2には、インク18(図4,5参照)を吐出するためのエネルギーを発生する吐出ヒータ21と配線(図示せず)とが形成されており、このヒータボード2はベースプレート10上にダイボンディングされている。
【0027】
天板1は、従来例と同様な材料からなり、複数のノズル3と共通液室22とインク導入口8とを有している。この天板1がヒータボード2に接合されてインク流路が構成されている。
【0028】
この液体噴射記録ヘッドにおいて、記録ヘッドの非使用時(特に未使用時)にインク18が吐出口4から漏出することを防いだり内部のインクが空気に接触して乾燥して固化することを防ぐために、オリフィスプレート5の表面には、吐出口4を塞ぐように粘着テープ14が貼付される。この粘着テープ14は、使用者が記録動作を開始する前に剥離される。こうしてオリフィスプレート5に粘着テープ14が貼付されて吐出口4が封止されると、液体噴射記録ヘッドの内部は外界と切り離され実質的に密閉状態となる。
【0029】
チップタンク7には、後述するタンク11(図1参照)等からインク導入口8にインク18を導くためのインク通路9と、従来と同様な材質からなるオリフィスプレート5を支持する前面プレート部6とが形成されている。天板1とオリフィスプレート5とは、ノズル3と吐出口4とが位置合わせされた状態で固定されている。
【0030】
チップタンク7の接合口9aを覆うように、フィルター15が、接着剤や封止剤等を用いて、または熱溶着によって、接合口9aの周囲に固着されている。
【0031】
この記録ヘッド本体20に、図1に示すタンク11が接合されている。タンク11は合成樹脂等からなる中空の筐体であり、タンクフタ12が接合されている。タンク11に設けられた接合口11aは、チップタンク7に設けられた接合口9aに接合されている。そして、タンク11には、記録装置本体に固定されているメインタンク(図示せず)と接続するためのジョイント13が設けられている。
【0032】
本実施形態のジョイント13は、塩素化ブチルゴムやエラストマーなどの弾性材料からなる円筒体であり、スリット16が設けられている。図3(a)に示すように、ジョイント13の直径D1は、タンク11に設けられた液体供給口11bの直径D2よりも大きい。ジョイント13は、製造時に液体供給口11bに組み込まれる際に圧縮されて圧入され、図3(b)に示すように組み込まれた後では、常に中心方向に圧縮力が働く。通常状態では、この圧縮力によりスリット16は完全に閉じられている(図4(a),(a’)参照)。なお、図4(a),(b),(c)は、図4(a’)(b’),(c’)において円に囲まれた要部を拡大して示している。
【0033】
しかし、外界の温度環境が上昇して、タンク11内の空気が膨張し、タンク11内の圧力が気体(空気)17の膨張体積分だけ上昇して所定の圧力に達すると、図4(b),(b’)に示すように、ジョイント13が弾性変形してスリット16が開く。これにより、タンク11内の空気17がスリット16を通して外界に逃がされる。タンク11内の空気17が放出されてタンク11内の圧力が低下し、所定の圧力以下になると、ジョイント13が弾性変形状態から復帰してスリット16が閉じる(図4(a),(a’)参照)。
【0034】
外界の環境温度が常温に戻った場合、タンク11内の空気17が収縮を起こし、タンク11内の圧力がさらに低下する。その場合、図4(c),(c’)に示すように、図4(b),(b’)に示す状態とは逆にジョイント13が弾性変形する。そして、スリット16が開き、外界の空気17がタンク11内に流入して、タンク11内の圧力が外界と同一となって、再びジョイント13が弾性変形状態から復帰してスリット16が閉じる(図4(a),(a’)参照)。
【0035】
このように、温度変化に伴いタンク11内の空気17の膨張および収縮が生じても、それに対応してジョイント13のスリット16が適宜開閉して、空気17の流出入が行われることにより、タンク11の内圧は一定に保たれる。したがって、タンク11からのインク18の漏れや、タンク11の破壊等が防止される。
【0036】
また、図5(a),(a’)に示すように、記録ヘッド本体20内にインク18が満たされ、タンク11内にはインク18が存在せず空気17のみが満たされている状態で、環境温度が低下し、インク18が凍結した場合、図5(b),(b’)に示すように、記録ヘッド本体20内(吐出口3からフィルター15まで)に充填されたインク18の水分が膨張する。このとき、吐出口3は粘着テープ14で密封されているため、インク18は吐出口3側に膨張できず、フィルター15方向に膨張する。したがって、インク18の膨張によって、液体噴射記録ヘッドの外部にインク18が漏れ出ることはない。そして、インク18の膨張が、タンク11内の空気17が温度低下に伴って収縮することによって相殺されると、液体噴射記録ヘッド内部の圧力は上昇しない。なお、図5(a),(b),(c)は、図5(a’)(b’),(c’)において円により囲まれた要部を拡大して示している。
【0037】
また、本実施形態の構成では、インク18の膨張と空気17の収縮とが平衡せず、インク18の体積膨張が著しく大きく液体噴射記録ヘッド内の圧力が上昇した場合には、図4(b),(b’)に示すようにジョイント13のスリット16が開いて空気17が外界に逃がされることによって、液体噴射記録ヘッド内の圧力が調整される。逆に、空気17の収縮体積に比べてインク18の膨張体積が小さく、液体噴射記録ヘッド内の圧力が低下した場合には、図4(c),(c’)に示すようにジョイント13のスリット16が開いて空気17が外界から導入されることによって、液体噴射記録ヘッド内の圧力が調整される。
【0038】
凍結寸前のインク18は非常に粘度が高く、流れにくくなる。しかも、フィルター15に形成されたメニスカスの表面張力によってインク18が保持されるため、図5(b),(b’)に示すように、インク18が膨張してフィルター15よりはみ出しても、吐出口3からフィルター15間に充填されたインク18とは分離しない。このため、環境温度が常温に戻った場合には、図5(c),(c’)に示すように、フィルター15外にはみ出していたインク18が速やかにフィルター15より内側に引き込まれ、図5(a),(a’)に示す定常状態に戻る。
【0039】
図10に示す従来例と同様に記録ヘッド本体20およびタンク11の全体がインク18で満たされている場合、温度変化等によりインク18が膨張すると、インク18の圧力により図4(b),(b’)と同様にジョイント13が弾性変形してスリット16が開き、インク18がスリット16を通って外界へ流出して、液体噴射記録ヘッドの圧力は一定に保たれる。逆に、温度変化によりインク18が収縮すると、負圧に伴う吸引力により図4(c),(c’)と同様にジョイント13が弾性変形してスリット16が開き、液体または気体がスリット16を通ってタンク11内に流入して、液体噴射記録ヘッドの圧力は一定に保たれる。
【0040】
以上説明した通り、本発明によると、温度変化等に伴って液体噴射記録ヘッド内の液体(インク)18または気体(空気)17の膨張や収縮が生じても、速やかにジョイント13が弾性変形してスリット16が開くことにより、定常状態に復帰することができ、定常状態に復帰した後は、ジョイント13が復帰してスリット16が閉じる。したがって、本発明の液体噴射記録ヘッドは、様々な環境変化が生じても内部の圧力が一定に保たれ、液体噴出記録ヘッドを保護することができる。
【0041】
前記した第1の実施形態では、2個の液体供給口11bが設けられており、それぞれにジョイント13が嵌め込まれているが、液体供給口11bが1個または3個以上設けられている場合でも同様の効果が得られる。
【0042】
また複数の液体供給口11bおよびジョイント13が設けられている場合に、図6に示すように、ジョイント13の全てにスリット16が設けられていてもよい。また、図7に示すように、複数のジョイント23が設けられている場合に、そのうちの1つのジョイント23aのみにスリット16が設けられ、その他のジョイント23bにはスリット16が設けられていない構成であってもよい。その場合、フィルター15から最も遠い位置に設けられたジョイント23aのみにスリット16が設けられていることが、インク漏れ防止の信頼性をより向上するために好ましい。なお、その他のジョイント23bは、従来例と同様に、必要に応じて図示しないメインタンクのニードルが差し込まれることにより、メインタンクからタンク11へのインク補充等を可能にする。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、液体の固化を防ぐために吐出口を粘着テープで塞ぐ構成でありながら、温度変化等に伴う液体噴射記録ヘッド内の液体または気体の膨張や収縮による液体の漏れや液体噴出記録ヘッドの破壊を防ぐことができる。すなわち、液体または気体の膨張や収縮により液体噴射記録ヘッド内の圧力の変動があった場合、速やかにジョイントが弾性変形してスリットが開くことにより、定常状態に復帰することができ、定常状態に復帰した後は、ジョイントが復帰してスリットが閉じる。したがって、本発明の液体噴射記録ヘッドは、様々な環境変化が生じても内部の圧力が一定に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の液体噴射記録ヘッドの構成を示す分解斜視図である。
【図2】第1の実施形態の記録ヘッド本体の分解斜視図である。
【図3】第1の実施形態のジョイントおよび液体供給口の拡大図である。
【図4】第1の実施形態のジョイントの弾性変形を示す説明図である。
【図5】第1の実施形態のフィルター付近の液体の移動を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の液体噴射記録ヘッドの概略断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の液体噴射記録ヘッドの概略断面図である。
【図8】従来の液体噴射記録ヘッドの構成を示す分解斜視図である。
【図9】従来の記録ヘッド本体の分解斜視図である。
【図10】従来の液体噴射記録ヘッドの概略断面図である。
【図11】従来の液体噴射記録ヘッドの他の例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 天板
2 ヒータボード(支持基板)
3 ノズル
4 吐出口
5 オリフィスプレート
6 前面プレート部
7 チップタンク
8 インク導入口
9 インク通路
9a 接合口
10 ベースプレート
11 タンク
11a 接合口
11b 液体供給口
12 タンクフタ
13 ジョイント
14 粘着テープ(テープ)
15 フィルター
16 スリット
17 空気(気体)
18 インク(液体)
20 記録ヘッド本体
21 吐出ヒータ(電気熱変換体)
22 共通液室
23,23a,23b ジョイント
D1 ジョイントの直径
D2 液体供給口の直径

Claims (4)

  1. 液体を吐出する複数の吐出口を備える記録ヘッド本体と、
    前記記録ヘッド本体に接合されて液体を供給するタンクと、
    前記複数の吐出口を密閉するように貼付される剥離可能なテープと、
    前記記録ヘッドと前記タンクとの接合部に設けられているフィルターと、
    前記タンクに設けられている液体供給口と、
    前記液体供給口に設けられており、スリットを有する弾性ジョイントとを有し、
    前記タンク内には気体が満たされ、前記複数の吐出口と前記フィルターとの間の領域には液体が満たされており、
    前記弾性ジョイントは、前記タンク内の気体の膨張および収縮に対応して弾性変形可能であり、
    前記スリットは、前記タンク内の気体の膨張および収縮に対応して開口可能である液体噴射記録ヘッド。
  2. 前記タンクには、複数の前記液体供給口および前記弾性ジョイントが設けられており、前記複数の弾性ジョイントのうちの少なくとも1つに前記スリットが設けられている、請求項1に記載の液体噴射記録ヘッド。
  3. 前記複数の弾性ジョイントの全てに前記スリットが設けられている、請求項に記載の液体噴射記録ヘッド。
  4. 前記複数の弾性ジョイントのうちの、前記フィルターから最も遠い位置にある前記弾性ジョイントのみに前記スリットが設けられている、請求項に記載の液体噴射記録ヘッド。
JP2001186688A 2001-06-20 2001-06-20 液体噴射記録ヘッド Expired - Fee Related JP3592259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001186688A JP3592259B2 (ja) 2001-06-20 2001-06-20 液体噴射記録ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001186688A JP3592259B2 (ja) 2001-06-20 2001-06-20 液体噴射記録ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003001843A JP2003001843A (ja) 2003-01-08
JP3592259B2 true JP3592259B2 (ja) 2004-11-24

Family

ID=19026101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001186688A Expired - Fee Related JP3592259B2 (ja) 2001-06-20 2001-06-20 液体噴射記録ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3592259B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7506971B2 (en) 2005-10-28 2009-03-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fluid delivery system for printing device
JP5088694B2 (ja) * 2008-05-26 2012-12-05 セイコーエプソン株式会社 液体容器およびその製造方法
JP6632221B2 (ja) * 2015-05-22 2020-01-22 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003001843A (ja) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3082963B2 (ja) 大気連通部を備えたインク収納容器及び記録ヘッド
KR101340633B1 (ko) 일회용 액적 사출 모듈
JP3833123B2 (ja) 保管されたインクジェットヘッド、及びインクジェットヘッドの保管方法
KR100250715B1 (ko) 잉크탱크카트리지 및 그 제조방법
BR112013009906B1 (pt) cartucho de tinta e método de fabricação de um cartucho de tinta
JP2006213061A (ja) インク供給装置およびインクジェットプリントヘッドパッケージ
JPH09240003A (ja) 弁体、弁、結合機構、これらを備えたインクタンク及び該インクタンクを有するインクジェットカートリッジ
JP2670464B2 (ja) 記録ヘッドカートリッジ、インクタンク及びインクジェット装置
JP2004122463A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP3592259B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
US7690115B2 (en) Method of making a micro-fluid ejection device
KR100209513B1 (ko) 잉크젯 프린트헤드에서 액티브(Active) 액체 저장 및 공급 장치
JP2005212478A (ja) 流体噴射装置において流体容器を流体イジェクタに取り付けるための方法
JP2000052553A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP2002103573A (ja) インクジェット式記録装置
JP4161553B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2931511B2 (ja) ヘッドカートリッジおよびプリント装置
JP2003251821A (ja) 液体収納容器、液体供給システム、液体使用装置、インクタンク、インク供給システム、インクジェット記録ヘッド及び記録装置
JP2002086721A (ja) インクジェット式記録装置
JP2005022229A (ja) 圧力緩衝器及びその製造方法、並びにインクジェット式記録装置
JPH08174824A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP4165052B2 (ja) インク供給装置及びプリンタヘッド
JP3671555B2 (ja) インクタンク
JP3126398B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH07137280A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040628

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040824

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080903

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090903

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090903

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100903

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100903

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110903

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110903

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120903

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120903

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees