JP3591796B2 - パンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームのキャビティフローカット、ダムバーカット、ピンチリードカット等の打ち抜きに用いる各種パンチを備えたパンチストローク増幅機構付きの搬送式プレス加工金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス装置に装着した加工金型を用いて半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームに対し、キャビティフローカット、ダムバーカット、ピンチカット等の所定の打ち抜き工程を実施して半導体パッケージを製作している。しかも、プレス加工金型を搬送式にすると、細長い長方形状の樹脂モールドしたリードフレームを順次送りながら、1金型にてそれ等の打ち抜き工程を順次実施できる。なお、搬送式のプレス加工金型では1金型に2〜5工程分の打ち抜き構造を備えたものが多い。
【0003】
このようなプレス加工金型の基本構造を簡単に示すと、図7のようになる。図中、10がプレス加工金型、12がその上金型、14が下金型である。そして、16が上金型12のパンチホルダー、18がパンチホルダー16に固定したパンチプレート、20がその固定用ボルト、22がパンチプレート18に吊り下げたストリッパープレート、24がその吊り下げ用のボルト、26が吊り下げボルト24の中央部に巻回した圧縮コイルスプリングである。このスプリング26はパンチプレート18とストリッパープレート22との間に介在し、両プレート18、22を引き離す方向に付勢力を及ぼす。
【0004】
又、28がパンチ、30がパンチ28の基部を囲む抜け止め用部材、32がパンチ28の刃部をガイド支持するパンチガイドである。この抜け止め用部材30はパンチプレート18に取り付け固定されているのに対し、パンチガイド32はストリッパープレート22に取り付け固定されている。又、34(34a、34b)が下金型14の所定箇所にそれぞれ嵌まり、上金型12の移動方向(プレス方向)を決定するガイドポストである。
【0005】
又、36が下金型14のベースダイ、38がベースダイ36の上に固定したダイプレート、40がダイプレート38に取り付け固定したダイ(パンチ受け)である。そして、42がダイ40の上に乗せた被加工材である。なお、44(44a、44b)がガイドポスト34のガイド用穴、46がその穴44の内部等に設置した軸受けに当るボールガイド、48が打ち抜き屑落下用穴である。
【0006】
このようなプレス加工金型10を用いて、プレス時に上金型12の全体を下降させていくと、先ずパンチガイド32が被加工材42に接触し、パンチガイド32とストリッパープレート22とが所定位置に保持される。そこで、更にパンチプレート18を下降させると、パンチ28の先端部がパンチガイド32より下方に出て、ダイ40の穴に入る。それ故、パンチ28にて被加工材42の打ち抜きを行なえる。なお、被加工材42は打ち抜き工程にてフィードプレートに乗り上下動運動した後、搬送機構によって次の工程に送られて行く。
【0007】
このため、プレス加工金型を搬送式にし、パンチプレートの所定箇所にキャビティフローカットパンチ、ダムバーカットパンチ、ピンチカットパンチ等をそれぞれ配設し、半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを順次送りながら、1金型にて所定の打ち抜き工程を順次実施できる。その際、一体のパンチプレートに各種パンチをそれぞれ固定しているため、ストリッパープレートの樹脂モールドしたリードフレーム接触後における各パンチのストロークは停止したストリッパープレートに向かうパンチプレートの移動距離に等しく、いずれも同一である。
【0008】
このストリッパープレートとして一体のものを用いるのは、樹脂モールドしたリードフレームをストリッパープレートで同時にかつ均等に押え付けるためである。そして、各パンチのストロークはパンチのダイ入り深さを比較的多く取る必要のあるキャビティフローカットパンチのストロークに合わせて例えば1mmに決定していた。しかし、ダムバーカットパンチは通常ダイ入り深さを多く取る必要性がない。なお、一般にダイ入り深さを多く取ると、刃先の摩耗が激しくなる。
【0009】
しかも、ダムバーカットパンチは近接して並べて配置したリード間を結合するダムバーの多数箇所を同時に切断する必要性があるため、各刃部を櫛歯状に並べてそれぞれ細く形成しなければならない。それ故、ダムバーカットパンチの加工を考えると、金型オープン時にパンチの各刃部を支持するパンチガイドの各穴を短くして、各刃部を短くする必要性があった。又、最近のようにリード間隔がファインピッチになると、ダムバーカットパンチの各刃部の幅を一層狭く、極細に形成しなければならなくなった。
【0010】
図8はこのようなダムバーカットパンチによる樹脂モールドされたリードフレーム打ち抜き時の下死点に達したパンチの一部刃部付近の構造を示す縦断面図である。図中、50がダムバーカットパンチ、52がその基部、54(54a、……54f)が基部50からそれぞれ突出する刃部、56がパンチ50をガイド支持するパンチガイド、58(58a、……58f)が各刃部54をそれぞれ挿入する穴である。又、60がパンチ50を受けるダイ、62(62a、……62f)がその打ち抜き用穴、64が打ち抜かれ、ダムバーカットされたリードフレームである。この樹脂モールドされたリードフレーム64のリードフレーム自体の厚みL1 が0.15mmで、各リードの幅L2 が0.21mm、ダムバーカット各箇所の幅L3 が0.19mmの場合、いずれもパンチ50の隣接する刃部54の間隔を0.21mm、刃部54の幅を0.19mmにした上で、例えばパンチ50の各刃部54がダイ60に入る深さL4 を0.7mm、パンチガイド56の厚みL5 を1mm、各刃部54の長さL6 を3.2mmにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなダムバーカットパンチ50の各刃部54は間隔L2 と幅L3 が狭く、長さL6 が長いため、加工の限界に達しており、砥石を当てて加工すると先細の加工になったり、加工上の反りが許容範囲を逸脱してしまい、不良品になる場合があった。このため、ダイ入り深さL4 を小さくし、パンチガイド厚みL5 を少なくして、パンチ刃部長さL6 を短くする必要がある。しかし、L4 は抜きカスを確実に落下させなければならないため、これ以上小さくすることができない。又、L5 もある一定の長さがないとガイドの意味がなく、こちらもこれ以上小さくすることができない。更に他の加工工程を持つ本金型の場合、パンチ取付部が一体で動き、ストリッパープレートも一体で動くため、パンチストロークも他の工程と同じにしなければならない。それ故、ダムバーカットパンチのストロークを最適にすると1mmとなり、このストロークを長くすることは必然的にダムバーカットパンチ刃部の長さL6 を長くしなければならなくなり、現在の加工技術では困難である。しかし、このような状況のもとで、ボイド防止対策としてキャビティフローをパッケージ厚と同じにしたため、そのキャビティフローカット工程のパンチストロークを1.5〜3mm程にする必要性が生じてきた。しかしながら、前出のようにパンチ取付部及びストリッパープレートが一体となっているため、容易にパンチストロークを大きくすることができない。
【0012】
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、第1に半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを加工する被加工材搬送式の同一金型に備えられている複数のパンチの内、一部のパンチのストロークを外部の別駆動源を使用せずに簡単な機構を備えることにより、他パンチのストロークより大きくすることのできるパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型を提供することを目的とする。
又、第2にてこの原理を応用した簡単なパンチストローク増幅機構を備えたパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型を提供することを目的とする。
又、第3にダムバーカットパンチのパンチストロークを変えずに小さくしたまま、大きなストロークを必要とするキャビティフローカットパンチのストロークを大きくすることのできるパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1目的対応のパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型では上金型のパンチホルダーにパンチプレートを固定し、そのパンチプレートで各パンチの基部をそれぞれ支持し、更に各パンチの刃部をストリッパープレートの所定箇所に配置して固定したパンチガイドでそれぞれガイドし、その上金型と対になる下金型のダイベースにダイプレートを固定し、そのダイプレートの所定箇所に各パンチと対応するダイをそれぞれ配置して固定し、それ等のパンチガイドとダイ間に半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを搬送可能に配置する。
そして、金型プレス時にパンチガイドが樹脂モールドしたリードフレームに接触した後に生じるパンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を検出し、その移動距離をてこの原理により拡大して一部のパンチに伝えるパンチストローク増幅機構を備える。
【0014】
又、第2目的に対応するパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型ではパンチストローク増幅機構をパンチに一端部から力を及ぼすアームと、そのアームの中央部を支えてアームを回動可能にするパンチホルダーに固定した軸と、そのアームの他端部と停止したストリッパープレートとの間に介在して、パンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を検出してアームの他端部を押す検出体とから構成する。
【0015】
又、第3目的に対応するパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型ではパンチプレートに樹脂モールドしたリードフレームの少なくともキャビティフローカット、ダムバーカットを実施する各種パンチを備え付け、パンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を拡大してキャビティフローカットパンチに伝えるキャビティフローカットパンチストローク増幅機構を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用したキャビティフローカットパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型の上金型における各種パンチの配設状態を示す図である。図中、66が上金型、68がそのベース、70がベース68に固定したパンチホルダー、72がパンチホルダー70に固定したパンチプレート(本体)、74がパンチプレート72から吊り下げたストリッパープレートである。なお、パンチプレート72とストリッパープレート74との間には複数箇所に、それ等のプレート72、74を引き離す方向に作用するスプリング例えば圧縮コイルスプリングを中央部に備えた吊り下げボルト(図示なし)がそれぞれ介在する。又、76(76a、76b)がキャビティフローカットパンチ、78(78a、78b)がダムバーカットパンチ、80(80a、80b)がピンチリードカットパンチである。そして、後述するパンチストローク増幅機構の一部を構成する部材等を含むパンチプレート72が各種パンチ76、78、80の基部をそれぞれ支持し、82(82a、82b、82c)がそれ等の刃部をそれぞれガイドする種別毎に設けたパンチガイドである。又、84(84a、84b)が上金型66の下金型に対する移動方向を決定するガイドポストの頭部位置を示し、矢印方向が被加工材たる半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームの搬送方向を示す。なお、85等はパンチ80等をパンチプレート72に取り付けるためのボルトである。
【0017】
この上金型66は図2に示すような4方向に足(リード)を配置したQFP型半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを加工対象とするものである(但し、図では1セクション分しか示していない)。図中、86がQFP型半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレーム、88がそのリードフレーム自体、90がリードフレーム86の中央部に位置する樹脂モールド部、92(92a、92b、92c、92d)がその異なる4方向にそれぞれ例えば15本ずつ設けた突出するリード、94(94a、94b、94c、94d)がそれ等のリード群を互いに結合し、樹脂の流出を防止するダムバー、96(96a、96b)が樹脂モールド部90の対称位置にある2コーナ部付近にそれぞれ設けた流入出口部にできる大きな樹脂溜りであるキャビティフロー、98(98a、98b、98c、98d)はそれ等のキャビティフロー96の各両側と他の2コーナ部付近にそれぞれ1箇所設けた半導体素子設置部支持用のピンチリードである。
【0018】
このような樹脂モールドしたリードフレームを製作する場合、通常リードフレームとして多数セクションを順次連続的に配設して細長く一体に結合したものを用い、各セクションの中央部に半導体集積回路チップ等の半導体素子を設置し、各リードとの接続を行なって、それ等の上に樹脂モールドする。それ故、加工時には搬送しながら各セクションにつきキャビティフローカット、ダムバーカット、ピンチカットを順次行なわなければならない。そこで、上金型66には図3に示すように隣接する3セクションにつき、各セクション毎の対応するカット位置に、キャビティフローカットパンチ76、ダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80の先端部をそれぞれ配設する。そして、ダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80としてa、b、c、dのパンチを4個ずつそれぞれ備え付ける。なお、100(100a、100b、100c、100d)はガイドポスト84を挿入する穴である。
【0019】
これ等のパンチ76、78、80はベース68に固定したパンチホルダー70とパンチプレート72で支持するが、ダムバーカットパンチ78とピンチリードカットパンチ80はそれ等のパンチプレート72等に直接固定して取り付けるのに対し、キャビティフローカットパンチ76は図1に示すようなパンチストローク増幅機構102を介して取り付ける。
【0020】
このパンチストローク増幅機構102はてこの原理を応用したものであり、その主要部材として、各キャビティフローカットパンチ76の上端部にそれぞれ一端部から力を及ぼす棒状のアーム104(104a、104b)と、それ等の各アームの中央部104をそれぞれ支えて各アーム104を回動可能にするパンチホルダー70に固定した軸106(106a、106b)と、各アーム104の他端部とストリッパープレート74との間に介在し、パンチプレート72の停止したストリッパープレート74に向かう移動距離を検出して、各アーム104の他端部を押すきのこ状断面を有する板状の検出体108とを備える。それ故、各アーム104を支える軸106の位置をそのアーム中央より検出体108の側に片寄せて設けておくと、軸106を中心にアーム104の検出体108側の端部移動距離に対し、キャビティフローカットパンチ76側の端部移動距離を大きく拡大できる。なお、アーム104の検出体108側の端部移動距離はパンチプレート72の停止したストリッパープレート74に向かう移動距離と等しい。
【0021】
又、パンチストローク増幅機構102を構成する補助部材として、各キャビティフローカットパンチ76の上端部と対応する各アーム104との間にそれぞれ介在する連動体110(110a、110b)と、それ等の各連動体110にそれぞれ作用し、プレス後の復帰時に各連動体110を介して検出体108と対応するキャビティフローカットパンチ76とを所定位置まで上動する付勢力を有するスプリング例えば圧縮コイルスプリング112(112a、112b)とを備える。そして、各連動体110を上下動可能なガイド部材114(114a、114b)と、それ等の対応する各ガイド部材114の中央部に固定され、上面をアーム104との接触面にするアーム接触部材116(116a、116b)と、それ等の各アーム接触部材116の下面に固定され、キャビティフローカットパンチ76の基部を保持し、検出体108を復帰時に引き上げるパンチ支持部材118(118a、118b)とから構成する。なお、各連動体110はパンチプレート72と機能的に同一の働きをする。
【0022】
このようなパンチストローク増幅機構102は下側からパンチプレート72を貫通してパンチホルダー70の中央付近まで達する穴120の内部に収納し、図4に示すようにその下側をパンチプレート72に固着した下支え部材122によって保持する。但し、この下支え部材122には検出体108の下端部が突出する貫通穴がある。なお、124はパンチホルダー70に固定され、各軸106の両端部を全て保持するコ状のアーム吊り下げ部材である。
【0023】
この上金型66と対になる下金型126にも図5に示すように樹脂モールドしたリードフレームの隣接する3セクション分につき、各ダイの所定位置に打ち抜き用の穴をそれぞれ配設する。図中、126が下金型、128がそのダイベース、130がダイベース128の上面中央部に乗せて固定したダイプレート、132(132a、132b、132c)がダイプレート130の上面中央部に並べて固定したダイ、134(134a、134b)がキャビティフローカットパンチ76に対応する打ち抜き穴、136(136a、136b、136c、136d)がダムバーカットパンチ78に対応する打ち抜き穴、138(138a、138b)がピッチリードカットパンチ80に対応する打ち抜き穴である。なお、140(140a、140b、140c、140d)がガイドポスト84を挿入する穴である。
【0024】
半導体パッケージの製作時、樹脂モールドしたリードフレームをフィードプレートに乗せて上下の金型66、126の間に送りこむ。そして、樹脂モールドしたリードフレームを3セクション分対応するダイ132の上方にそれぞれ配置する。上金型66を下降すると、ストリッパープレート74とパンチガイド82に押されて、フィードプレートが下降し、そのパンチガイド82と接触している樹脂モールドしたリードフレームがダイ32の上に乗る。それ故、ストリッパープレート74はそれ以上下降しなくなるが、パンチプレート72はストリッパープレート74との間に介在するスプリングの付勢力に抗して更に下降する。
【0025】
すると、パンチストローク増幅機構102のパンチホルダー70に固定されているアーム104の軸106もパンチプレート72が停止したストリッパープレート74に向かう移動距離だけ下降する。しかし、検出体108はその下端面がストリッパープレート74の移動時に、既にストリッパープレート74の上面に接触しているため、それ以上下降しない。それ故、検出体108の上端が必然的にアーム104の一端部を押し上げる。すると、軸106が支点となり、アーム104の他端部が連動体110を押し下げ、その連動体110が更にキャビティフローカットパンチ76を押し下げる。それ故、キャビティフローカットパンチ76の先端部がパンチガイド82aから下方に突出する。なお、図1、図4及び図6では検出体108の中心線で左右に分けて、キャビティフローカットパンチ76aが上死点にあり、キャビティフローカットパンチ76bが下死点にある時のパンチストローク増幅機構102の状態を示している。
【0026】
このようにして、金型プレス時にパンチガイド82aが樹脂モールドしたリードフレームに接触した後に生じるパンチプレート72の停止したストリッパープレート74に向かう移動距離を検出し、その移動距離をてこの原理により拡大してキャビティフローカットパンチ76に伝えると、パンチプレート72の停止したストリッパープレート74に向かう移動距離を1mmにしても、キャビティフローカットパンチ76のストロークを拡大して例えば2mmにすることができる。それ故、キャビティフロー96の厚みがリードフレーム88自体の厚みを超え、樹脂モールド部90の厚み程であっても、図6に示すようにして良好にカットできる。因みに、キャビティフローカットパンチの駆動用に外部の別駆動源を使用すると、当然プレス装置全体のインデックスが遅くなる。
【0027】
しかも、ダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80はいずれも従来通りパンチホルダー70とパンチプレート72に直接固定しているため、パンチガイド82b、cが樹脂モールドしたリードフレームに接触した後に生じるパンチプレート72の停止したストリッパプレート74に向かう移動距離がそのままダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80の打ち抜き工程に必要なストロークとなる。それ故、パンチプレート72の停止したストリッパプレート74に向かう移動距離を1mmにすれば、ダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80のストロークが従来通りの1mmとなって適切なものになる。
【0028】
このようにして、キャビティフローカットパンチ76のストロークを大きくしても、ダムバーカットパンチ78のストロークを従来通りの小さなものにしておけるため、被加工材たる樹脂モールドしたリードフレームのリード間隔がファインピッチであっても良好にダムバーカットを行なえる。そして、1度に隣接する3セクションにつき、セクション毎に異なるキャビティフローカット、ダムバーカット、ピンチリードカットをそれぞれ行なう。その後、上金型66を上昇させると、パンチホルダー70、パンチプレート72の上昇と共にスプリング112の付勢力によって連動体110が上昇して行き、キャビティフローカットパンチ76が上死点に達して、アーム104も元の位置に戻る。当然、ダムバーカットパンチ78、ピンチリードカットパンチ80等もパンチプレート72等と共に上昇し、上死点に達する。このようにして、樹脂モールドしたリードフレームを1セクションずつ順次送りながら、各セクションにつき、キャビティフローカット、ダムバーカット、ピンチリードカット、リードカット等を繰り返して行なうと、リードフレームから半導体パッケージを良好に打ち抜くことができる。
【0029】
なお、上記実施の形態ではQFP型半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームについて説明したが、本発明は2方向に足を配置したDIP型半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレーム等、他の半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームの加工にも当然適用することができる。又、本技術はキャビティフローカットパンチに限定されることなく、通常のレジン落とし工程等にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項1記載の発明では金型プレス時におけるパンチプレートの停止したストリッパプレートに向かう移動距離を検出し、てこの原理により拡大して一部のパンチに伝えるため、機構が簡単となり、一体のパンチプレートに固定した他のパンチより一部のパンチのストロークを大きくすることができる。しかも、パンチプレートの動きに基づいて、パンチストローク増幅機構を作動するため、外部からの別駆動源を必要としない。又、外部の別駆動源を必要としないため、多品種少量生産用の金型としてプレス装置に装着して使用し易く、インデックスを早めることもできる。
【0031】
又、請求項2記載の発明ではパンチストローク増幅機構をパンチに力を及ぼすアーム、そのアームの中央部を支える軸、そのアームをパンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を検出して押す検出体等から構成するため、てこの原理を応用したパンチストローク増幅機構を簡単に製作することができる。
【0032】
又、請求項3記載の発明ではキャビティフローカット用のパンチストローク増幅機構を備えるため、大きなストロークを必要とするキャビティフローカットパンチのストロークを大きくし、ダムバーカットパンチのストロークを変えずに小さなまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したキャビティフローカットパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型の上金型における各種パンチの配設状態を示す図である。
【図2】同プレス加工金型による加工対象となるQFP型半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを示す平面図である。
【図3】同上金型のストリッパープレートを取り除いた状態を示す底面図である。
【図4】同上金型のキャビティフローカットパンチストローク増幅機構の付近を示す側面図である。
【図5】同プレス加工金型の下金型を示す平面図である。
【図6】同プレス加工金型に備えたキャビティフローカットパンチストローク増幅機構の動作を示す側面図である。
【図7】従来のプレス加工金型の基本構造を示す図である。
【図8】同プレス加工金型に備えたダムバーカットパンチによる樹脂モールドしたリードフレーム打ち抜き時の下死点に達したパンチ付近の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
66…上金型 70…パンチホルダー 72…パンチプレート 74…ストリッパープレート 76…キャビティフローカットパンチ 78…ダムバーカットパンチ 80…ピンチリードカットパンチ 82…パンチガイド 86…樹脂モールドしたリードフレーム 88…リードフレーム 90…樹脂モールド部 92…リード 94…ダムバー 96…キャビティフロー 98…ピンチリード
100、140…ガイドポスト挿入穴 102…パンチストローク増幅機構 104…アーム 106…軸 108…検出体 110…連動体 112…スプリング 114…ガイド部材 116…アーム接触部材 118…パンチ支持部材
120…収納穴 122…下支え部材 124…吊り下げ部材 126…下金型
128…ダイベース 130…ダイプレート 132…ダイ 134…キャビティフローカットパンチ打ち抜き穴 136…ダムバーカットパンチ打ち抜き穴
138…ピンチリードカットパンチ打ち抜き穴

Claims (3)

  1. 上金型のパンチホルダーにパンチプレートを固定し、そのパンチプレートで各パンチの基部をそれぞれ支持し、更に各パンチの刃部をストリッパープレートの所定箇所に配置して固定したパンチガイドでそれぞれガイドし、その上金型と対になる下金型のダイベースにダイプレートを固定し、そのダイプレートの所定箇所に各パンチと対応するダイをそれぞれ配置して固定し、それ等のパンチガイドとダイ間に半導体パッケージ用の樹脂モールドしたリードフレームを搬送可能に配置してなる搬送式プレス加工金型において、上記金型プレス時にパンチガイドが樹脂モールドしたリードフレームに接触した後に生じるパンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を検出し、その移動距離をてこの原理により拡大して一部のパンチに伝えるパンチストローク増幅機構を備えることを特徴とするパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型。
  2. パンチストローク増幅機構をパンチに一端部から力を及ぼすアームと、そのアームの中央部を支えてアームを回動可能にするパンチホルダーに固定した軸と、そのアームの他端部とストリッパープレートとの間に介在して、パンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を検出してアームの他端部を押す検出体とから構成することを特徴とする請求項1記載のパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型。
  3. パンチプレートに、樹脂モールドしたリードフレームの少なくともキャビティフローカット、ダムバーカットを実施する各種パンチを備え付け、そのパンチプレートの停止したストリッパープレートに向かう移動距離を拡大してキャビティフローカットパンチに伝えるキャビティフローカットパンチストローク増幅機構を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のパンチストローク増幅機構付き搬送式プレス加工金型。
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