JP3589289B2 - レーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置 - Google Patents

レーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザクラッド加工において、ビードの品質を判定するのに用いられるレーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザクラッド加工は、周知のように、被加工部に対して粉末のクラッド用金属を供給しながらレーザビームを集中的に照射し、被加工部にクラッド用金属を溶接肉盛りするものである。このレーザクラッド加工では、レーザビームの出力とクラッド用金属の供給量とのバランスを常に適正に保つことが重要であり、双方のバランスが不適正であると、ビードにクラックや剥離といった溶着不良が発生することがある。これに対して、レーザクラッド加工では、後工程でもビードの品質検査を行うが、加工中におけるレーザビームの出力とクラッド用金属の供給量を監視すれば、その品質判定をより迅速に行うことが可能である。
【0003】
そこで、従来では、加工中におけるレーザビームの出力とクラッド用金属の供給量を測定し、図5(a)に示すように、レーザビームの出力の測定結果Lsとしきい値LH,LLとを比較してビードの品質判定を行い、また、図5(b)に示すように、クラッド用金属の供給量の測定結果Qsとしきい値QH,QLとを比較してビードの品質判定を行っていた。この他、レーザクラッド加工の異常を判定する方法としては、例えば特開平6−126475号公報に記載されているように、被加工部を撮像して画像処理することにより、高輝度となるプラズマおよび溶融池の面積を検出し、その面積に基づいて異常を判定するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来のレーザクラッド加工の品質判定方法にあっては、レーザビームの出力を測定してしきい値と比較する品質判定と、クラッド用金属の供給量を測定してしきい値と比較する品質判定とを個別に行っていたため、双方の測定結果の組み合わせによっては、レーザビームの出力とクラッド用金属の供給量とのバランスが適正範囲であってビードの品質が良品であるにもかかわらず、不良品と判定してしまう恐れがあり、このような不具合を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、レーザクラッド加工においてレーザビームの出力とクラッド用金属の供給量に基づいてビードの品質を判定するにあたり、双方のバランスを考慮してより適切なしきい値を設定し、ビードの品質をより正確に判定することができるレーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法は、請求項1として、被加工部に粉末のクラッド用金属を供給しながらレーザビームを照射してクラッド用金属を溶接肉盛りするレーザクラッド加工において、ビードの品質を判定するに際し、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定し、加工中におけるレーザビームの出力およびクラッド用金属の供給量を検出し、これらの検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定する構成とし、請求項2として、レーザビームの出力として加工開始部分における単位時間あたりの総エネルギ量を用いると共に、クラッド用金属の供給量として加工開始部分における単位時間あたりの総供給量を用いる構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0007】
また、本発明に係わるレーザクラッド加工の品質判定装置は、請求項3として、被加工部に粉末のクラッド用金属を供給しながらレーザビームを照射してクラッド用金属を溶接肉盛りするレーザクラッド加工において、ビードの品質を判定する装置であって、レーザビームの出力を検出する出力検出手段と、クラッド用金属の供給量を検出する供給量検出手段と、ビードの品質を判定する品質判定手段を備えると共に、品質判定手段は、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値が予め設定してあり、出力検出手段および金属供給量検出手段からの各検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定する手段である構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0008】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法では、レーザクラッド加工を行う際に、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定する。しきい値は、上限値および下限値を有する一定の範囲をもつものであり、単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量の上限値と下限値を決定したものではなく、レーザビームの出力の変化に応じてクラッド用金属の供給量の上限値と下限値を決定し、クラッド用金属の供給量の変化に応じてレーザビームの出力の上限値と下限値を決定したものである。
【0009】
そして、当該品質判定方法では、加工中におけるレーザビームの出力およびクラッド用金属の供給量を検出し、これらの検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定する。例えば、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値に関しては、レーザビームの出力の検出結果に基づいて、その出力に対応したクラッド用金属の供給量のしきい値を選択し、選択したしきい値とクラッド用金属の供給量の検出結果とを比較する。このとき、検出結果がしきい値の範囲内である場合にはビードの品質を良品と判定し、検出結果がしきい値の範囲外である場合にはビードの品質を不良品と判定する。つまり、実際のレーザビームの出力に対応したクラッド用金属の供給量のしきい値を選択することで、双方のバランスを考慮したより適切なしきい値が設定されることになり、そのしきい値と実際のクラッド用金属の供給量とを比較することで、ビードの品質判定が正確に行われる。
【0010】
本発明の請求項2に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法では、レーザビームの出力として加工開始部分における単位時間あたりの総エネルギ量を用いると共に、クラッド用金属の供給量として加工開始部分における単位時間あたりの総供給量を用いる。例えば、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値に関しては、加工開始部分におけるレーザビームの単位時間あたりの総エネルギ量に対応して加工開始部分におけるクラッド用金属の単位時間あたりの総供給量のしきい値を設定する。そして、加工中において、加工開始部分におけるレーザビームの単位時間あたりの総エネルギ量、および加工開始部分におけるクラッド用金属の単位時間あたりの総供給量を検出し、検出した総エネルギ量に対応した総供給量のしきい値を選択し、選択したしきい値と検出した総供給量とを比較してビードの品質を判定する。これにより、とくに品質が不安定になりやすい加工開始部分のビードの品質がより正確に判定される。
【0011】
本発明の請求項3に係わるレーザクラッド加工の品質判定装置では、レーザクラッド加工を行う際に、品質判定手段において、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定する。しきい値は、上限値および下限値を有する一定の範囲をもつものであり、単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量の上限値と下限値を決定したものではなく、レーザビームの出力の変化に応じてクラッド用金属の供給量の上限値と下限値を決定し、クラッド用金属の供給量の変化に応じてレーザビームの出力の上限値と下限値を決定したものである。
【0012】
そして、当該品質判定装置では、出力検出手段で加工中におけるレーザビームの出力を検出すると共に、供給量検出手段で加工中におけるクラッド用金属の供給量を検出し、これらの検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定する。例えば、品質判定手段において、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値に関しては、出力検出手段からのレーザビームの出力の検出結果に基づいて、その出力に対応したクラッド用金属の供給量のしきい値を選択し、選択したしきい値と供給量検出手段からのクラッド用金属の供給量の検出結果とを比較する。このとき、検出結果がしきい値の範囲内である場合にはビードの品質を良品と判定し、検出結果がしきい値の範囲外である場合にはビードの品質を不良品と判定する。つまり、品質判定手段において、実際のレーザビームの出力に対応したクラッド用金属の供給量のしきい値を選択することで、双方のバランスを考慮したより適切なしきい値が設定されることになり、そのしきい値と実際のクラッド用金属の供給量とを比較することで、ビードの品質判定が正確に行われる。
【0013】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法によれば、レーザクラッド加工においてレーザビームの出力とクラッド用金属の供給量に基づいてビードの品質を判定するにあたり、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定することから、実際に検出したレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量に基づいて、双方のバランスを考慮したより適切なしきい値が設定されることになり、そのしきい値と実際に検出したレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量とを比較して品質判定を行うことから、ビードの品質をより正確に判定することができ、単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量の個別のしきい値を用いる従来の品質判定方法に比べて、良品の判定範囲が精度良く拡大され、製品歩留りの向上を実現することができる。
【0014】
本発明の請求項2に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、レーザビームの出力として加工開始部分における単位時間あたりの総エネルギ量を用いると共に、クラッド用金属の供給量として加工開始部分における単位時間あたりの総供給量を用いることから、とくに品質が不安定になりやすい加工開始部分のビードの品質をより正確に判定することができ、これによりビード全体の品質判定のさらなる高精度化をも実現することができる。
【0015】
本発明の請求項3に係わるレーザクラッド加工の品質判定装置によれば、レーザクラッド加工においてレーザビームの出力とクラッド用金属の供給量に基づいてビードの品質を判定するにあたり、品質判定手段において、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定することから、出力検出手段により実際に検出したレーザビームの出力や、供給量検出手段により実際に検出したクラッド用金属の供給量に基づいて、双方のバランスを考慮したより適切なしきい値が設定されることになり、同じく品質判定手段において、しきい値と実際に検出したレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量とを比較して品質判定を行うことから、ビードの品質をより正確に判定することができ、単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量の個別のしきい値を用いる従来の品質判定に比べて、良品の判定範囲が精度良く拡大され、製品歩留りの向上を実現することができる。
【0016】
【実施例】
以下、図面に基づいて、本発明に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置の一実施例を説明する。
【0017】
図3に示すレーザクラッド加工装置は、レーザ発振器1と、レーザ発振器1の駆動指令やレーザビームの出力調整等を行うレーザ制御盤2と、被加工部に対応して集光ヘッド3を駆動するNC制御盤4を備え、レーザ発振器1から発振したレーザビームを光学経路を介して集光ヘッド3に導き、集光ヘッド3から下方の被加工部にレーザビームLを照射する。
【0018】
また、レーザクラッド加工装置は、集光ヘッド3に隣接して、粉末のクラッド用金属Qを供給する金属供給手段5を備えている。金属供給手段5は、フレーム6内において、ロードセル7を介してブラケット8を支持すると共に、ブラケット8に、上端側を漏斗状とし且つ下端部に供給用ノズル9を設けた供給管10と、供給用ノズル9を開閉するバルブ機構11が取付けてある。ロードセル7は、ブラケット8、クラッド用金属Qを充填した供給管10およびバルブ機構11の重量を検出しており、クラッド用金属Qが供給される加工中には、重量の減少に伴ってクラッド用金属Qの供給量を連続的に検出し得る。バルブ機構11は、供給コントローラ12により制御される。
【0019】
なお、この実施例では、図4にも示すように、被加工部として自動車用エンジンのシリンダヘッドHにおけるバルブシート部Bを例示しており、例えば、アルミニウム合金製のシリンダヘッドHに対して、銅合金製の粉末のクラッド用金属Qを供給しながらレーザビームLを集中的に照射し、クラッド用金属Qを溶接肉盛りしてシリンダヘッドHにバルブシートを一体的に形成する。
【0020】
より具体的な例として、シリンダヘッドHには、JIS:AC2Aのアルミニウム合金用い、クラッド用金属には、Niを15.5質量%、Coを14.1質量%、Alを0.91質量%、Vを1.58質量%、Nbを1.84質量%、Siを2.78質量%含む銅合金粉末を用いる。また、レーザクラッド加工装置においては、ビームモードをリングモードとし、レーザビームLの出力を4kWとし、レーザビームの照射方向をバルブシート部Bの法線方向とし、加工速度を1.0m/minとし、クラッド用金属Qの平均供給量を40g/minとし、供給ノズル9の角度を70度とし、供給ノズル9のスタンドオフ量を10mmとし、供給ノズル9の内径を3mmとした。
【0021】
上記のレーザクラッド加工装置に対して、本発明に係わる品質判定装置は、レーザビームLの出力を検出する出力検出手段と、クラッド用金属Qの供給量を検出する供給量検出手段と、ビードの品質を判定する品質判定手段を備えている。この実施例における出力検出手段は先のレーザ制御盤2であり、供給量検出手段はロードセル7である。品質判定手段は、図3に示すコンピュータ13であって、このコンピュータ13には、レーザ発振器1、レーザ制御盤2およびNC制御盤4からの信号が入力され、また、ロードセル7からの信号が供給コントローラ12を介して入力される。
【0022】
さらに、品質判定手段であるコンピュータ13には、レーザビームLの出力に対応するクラッド用金属Qの供給量のしきい値、およびクラッド用金属Qの供給量に対応するレーザビームLの出力のしきい値が予め設定してあり、例えば図1に示すように、レーザビームLの出力に対応するクラッド用金属Qの供給量のしきい値(QH1,QH2,QL1,QL2)が設定してある。
【0023】
ここで、しきい値は、上限値QH1,QH2および下限値QL1,QL2を有する一定の範囲をもつものであり、図5に示す従来例のように単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量の上限値と下限値を決定したものではなく、レーザビームLの出力の変化に応じてクラッド用金属Qの供給量の上限値QH1,QH2と下限値QL1,QL2を決定したものである。
【0024】
また、ビードの品質はとくに加工開始部分で不安定になりやすいことから、上記のしきい値を設定するにあたり、図2(a)に示すように、レーザビームLの出力として加工開始部分における単位時間TLあたりの総エネルギ量SLを用いると共に、図2(b)に示すように、クラッド用金属Qの供給量として加工開始部分における単位時間TQあたりの総供給量SQを用いている。この総エネルギ量SLおよび総供給量SQは、後記するレーザビームLの出力の検出、およびクラッド用金属Qの供給量の検出の際にも用いられる。
【0025】
図2(a)に示す総エネルギ量SLの単位時間TLは、制御設定値において、レーザ発振器1を駆動開始してレーザビームLの出力がほぼ安定するまでの時間TL1から、初期の遅延時間TLdを引いたものである。遅延時間TLdは、ビードの成形に何ら影響の無いので削除する。また、図2(b)に示す総供給量SQの単位時間TQ1は、制御設定値において、クラッド用金属Mの供給開始からその供給量がほぼ安定するまでの時間TQ1に相当するもので、実際には、金属供給手段5のバルブ機構11を開放してクラッド用金属Mが供給用ノズル9から出始めるまでの初期の遅延時間TQdが経過した後の時間である。この遅延時間TQdにあっても、ビードの成形に何ら影響が無いので削除する。なお、図2
(b)におけるモニタリング波形の初期の増減は、バルブ機構11における駆動源の作動開始時の振動である。
【0026】
そして、本発明に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置では、加工中において、出力検出手段であるレーザ制御盤2によりレーザビームの出力を検出すると共に、供給量検出手段であるロードセル7によりクラッド用金属の供給量を検出する。このとき、先のしきい値の設定にしたがって、レーザビームLの出力として加工開始部分における単位時間TLあたりの総エネルギ量SLを検出し、クラッド用金属Qの供給量として加工開始部分における単位時間TQあたりの総供給量SQを検出する。
【0027】
上記の総エネルギ量SLおよび総供給量SQは品質判定手段であるコンピュータ13に入力される。コンピュータ13は、測定したレーザビームLの総エネルギ量SLに対応するクラッド用金属Mの総供給量SQのしきい値(QH1,QH2,QL1,QL2)を選択し、選択したしきい値と測定したクラッド用金属の総供給量SQとを比較し、測定した総供給量SQがしきい値の範囲内であればビードの品質が良品であると判定し、測定した総供給量SQがしきい値の範囲外であればビードの品質が不良品であると判定する。
【0028】
このように、本発明に係わるレーザクラッド加工の品質判定方法および品質判定装置では、品質判定手段であるコンピュータ13において、実際のレーザビームLの出力に対応したクラッド用金属Mの供給量のしきい値を選択することで、双方のバランスを考慮したより適切なしきい値が設定されることになり、そのしきい値と実際のクラッド用金属Mの供給量とを比較することで、ビードの品質判定が正確に行われる。また、とくに、レーザビームLの出力として加工開始部分における単位時間TLあたりの総エネルギ量SLを用いると共に、クラッド用金属Mの供給量として加工開始部分における単位時間TQあたりの総供給量SQを用いることから、品質が不安定になりやすい加工開始部分のビードの品質がより正確に判定される。そして、上記の品質判定方法とすることで、図5に示す従来例のように単にレーザビームの出力やクラッド用金属の供給量のしきい値を用いる場合に比べて、良品の判定範囲が精度良く拡大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザビームの出力に対応したクラッド用金属の供給量のしきい値、およびビードの品質を示すグラフである。
【図2】しきい値や検出値に用いるレーザビームの出力を示すグラフ(a)、同じくクラッド用金属の供給量を示すグラフ(b)である。
【図3】レーザクラッド加工装置および品質判定装置を説明する斜視図である。
【図4】シリンダヘッドのバルブシート部にレーザクラッド加工を行う様子を示す斜視図である。
【図5】従来におけるレーザビーム出力のしきい値を示すグラフ(a)、およびクラッド金属の供給量を示すグラフ(b)である。
【符号の説明】
L レーザビーム
Q クラッド用金属
2 レーザ制御盤(出力検出手段)
7 ロードセル(供給量検出手段)
13 コンピュータ(品質判定手段)

Claims (3)

  1. 被加工部に粉末のクラッド用金属を供給しながらレーザビームを照射してクラッド用金属を溶接肉盛りするレーザクラッド加工において、ビードの品質を判定するに際し、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値を予め設定し、加工中におけるレーザビームの出力およびクラッド用金属の供給量を検出し、これらの検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定することを特徴とするレーザクラッド加工の品質判定方法。
  2. レーザビームの出力として加工開始部分における単位時間あたりの総エネルギ量を用いると共に、クラッド用金属の供給量として加工開始部分における単位時間あたりの総供給量を用いることを特徴とする請求項1に記載のレーザクラッド加工の品質判定方法。
  3. 被加工部に粉末のクラッド用金属を供給しながらレーザビームを照射してクラッド用金属を溶接肉盛りするレーザクラッド加工において、ビードの品質を判定する装置であって、レーザビームの出力を検出する出力検出手段と、クラッド用金属の供給量を検出する供給量検出手段と、ビードの品質を判定する品質判定手段を備えると共に、品質判定手段は、レーザビームの出力に対応するクラッド用金属の供給量のしきい値、およびクラッド用金属の供給量に対応するレーザビームの出力のしきい値が予め設定してあり、出力検出手段および金属供給量検出手段からの各検出結果としきい値に基づいてビードの品質を判定する手段であることを特徴とするレーザクラッド加工の品質判定装置。
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