JP3361239B2 - 溶接アークによる開先内溶接方法および装置 - Google Patents

溶接アークによる開先内溶接方法および装置

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JP3361239B2
JP3361239B2 JP24842796A JP24842796A JP3361239B2 JP 3361239 B2 JP3361239 B2 JP 3361239B2 JP 24842796 A JP24842796 A JP 24842796A JP 24842796 A JP24842796 A JP 24842796A JP 3361239 B2 JP3361239 B2 JP 3361239B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
    • B23K9/0213Narrow gap welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/09Arrangements or circuits for arc welding with pulsed current or voltage
    • B23K9/091Arrangements or circuits for arc welding with pulsed current or voltage characterised by the circuits

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属部品の自動化溶接に
関する。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接において、一定アーク電圧を
保つ最も普通の方法の1つは、アークの電圧を電子工学
的に測定し、それに対応してサーボ制御回路によって電
極の軸方向位置を溶接プールにほぼ垂直な方向に動かす
ことによりアークの長さ(従ってその電気抵抗)を一定
に保つことである。この方法は一般に自動電圧制御(A
VC)として知られている。アーク抵抗が一定に保たれ
るので、所与の溶接電流レベルに対するアーク両端間の
電圧降下もオームの法則(すなわち、V=IR、ただし
Vは電圧、Iは電流、Rは抵抗である)により一定に保
たれる。機械化溶接AVC方法は一定電流またはパルス
電流のいずれかで用いられ、パルス電流の場合、電圧は
低電力および高電力期間電流レベルの両方の間に検知さ
れる。
【0003】代表的な機械化トーチ位置およびパルス電
力溶接装置は、電圧検知および電極軸方向位置調整用サ
ーボ制御装置を用いたAVCを備え得る。このようなサ
ブシステムは一定の予め設定された値のアーク電圧およ
びそれに対応するアーク長さを与えるように設計される
が、元来、アークの一部分が側壁に付着した時、アーク
が側壁を「クライミング(climbing)」する現象を引起
こしやすい。
【0004】「クライミング」は、AVC溶接装置にお
いてアーク陽極スポットが電極軸線に対して鋭角をなす
表面上に偶然存在する時に発生する問題である(ここ
で、陽極スポットは、アークが加工物に衝突する箇所で
あって、電力が十分であれば、アークの電子加熱により
溶融池を形成し得る箇所である)。クライミングは通常
アーク長さを減らし、その結果アーク電圧が低下する。
アーク電圧の低下に応じて、AVCサーボ制御装置は電
極を電極軸線に沿って開先(groove)底部から離
すように動かして予め設定されたアーク電圧を復活させ
ようと試みる。この状態では、アークは、一定アーク電
圧を維持しアークを側壁にではなく開先底部に直接適当
に衝突させようとするサーボ装置の試みに対して制御可
能に応動をしない。特に、非常に狭い開先の両側壁が平
行に近い場合、AVCサーボ制御装置は電極を側壁とほ
ぼ平行に上方に動かし続けようとする。なぜなら、アー
ク長さがこの平行移動を行っても増大しないからであ
る。パルス化電流溶接装置において、アークの「クライ
ミング」は通例、アークが主溶接プールと開先側壁との
両方に付着する高電力モード溶接期間の間に発生する。
この状態は、溶接電極が非常に狭い開先内にセンタリン
グ(即ち中心合わせ)されていない時、溶着した溶加材
が継手(joint)の両側間にわたって均等に濡れて
いない時、あるいは溶接電極が従来の狭い又は幅広の開
先内で側壁に接近し過ぎているか又は隣接金属部品の電
気的に共通の表面に接近し過ぎている時に発生する。歴
史的に、アークの「クライミング」は、非常に狭い開先
および(または)急勾配の側壁を有する体積効率の高い
継手を溶接する際に生じる最大問題の1つと考えられて
おり、その結果、これらの比較的効率の良い幾何学的形
態は溶接不可能として回避されてきた。
【0005】「クライミング」問題は複雑である。なぜ
なら、ほとんどの既存のアーク電圧検知装置は、アーク
がその好ましくない高電力大溶接プールモードにある時
の電圧を測定するからであり、このモードでは、発生し
た比較的大きなアークの一部分が隣接側壁に上方に広が
るおそれがある。「クライミング」問題の代表的な解決
策は、電極の振動運動(真っ直ぐな電極の場合)または
回転運動(オフセットした先端を持つ電極の場合)を用
いて、電極の先端を壁から離す向きに周期的に並進(t
ranslation)または旋回させることにより、
アークの位置を安定化するか、或いは電極とアークと溶
接プールのセンタリングを改良して維持するか、或いは
継手を広げて電極位置を壁から更に離して固定しようと
することである。他の普通の方法は、壁における融合不
良欠陥を引起こしやすいものであるが、最も近い開先壁
から更に離れた位置に「ステアリング(steerin
g)」して維持することである。
【0006】従来のAVC法は低電力で最小溶接プール
寸法の期間の間だけ電圧を測定せず、アーク長さは後続
の高電力期間の間、前の低電力期間中に検知された値に
一定に保たれる(「ロックされる」とも言われる)。溶
接プール寸法は、主として伝導冷却により、高電力期間
の終りにおける最大寸法から減少して、低電力期間の終
わりに最小になる。従来のAVC装置は、電力レベルの
最適な最終部分において又は好適な低電力レベルの間だ
けに選択的にアーク長さを検知して制御するのではな
く、全パルス電力レベルにわたってアーク長さを検知し
て制御するように単純に設計されている。
【0007】公知の全てのAVC装備アーク溶接装置
は、次のような電圧検知期間、すなわち、電流/電圧パ
ルスの端近くでトリガされ且つその持続期間に等しい検
知期間を有する。公知のAVC回路設計では、2次期間
の始点を越える検知期間遅延(回路電子部品の安定化時
間を取るために設けた極めて短い遅延以外のもの)は不
可能であり、またその後の1次電力期間内への延長も不
可能である。従来の溶接装置の設計と性能に対するこれ
らの制限はアークおよび溶接プールの好適状態の利用を
妨げる。この好適状態は、アークおよび溶接プールが1
次期間の終りからある有限の時間後にそれぞれの最小の
2次電力レベル寸法まで減じた時に存在する状態であ
る。
【0008】他の装置設計は、機械的手段、光学的手
段、ソーナ手段、渦電流手段、例えばカム型従動節、レ
ーザ等により一定アーク長さを保つことに基づく。しか
し、これらの設計はアーク長さを正確に制御しない。な
ぜなら、従動節は、溶接プールからある距離だけ離れた
位置に配置されるか、或いは更に溶接継手の完全に外側
で加工物と接触しなければならないからである。これら
の装置はまたアーク電圧も良く制御しない。なぜなら、
電圧が、パルス化電流溶接において実施されているよう
に低い値と高い値との間で変化するようにプログラムす
ることのできる電流の関数であり、そして溶接プールの
対応する変化がアーク自体以外のものを検知する装置に
よっては検出されないからである。これらの装置のある
ものは、利用可能な空間等の様々な理由で加工物表面高
さ検知器が溶接プールの前方に配置された時、適切なア
ーク長さ制御のための時間遅延を用いる。このような場
合、時間遅延は検知器の前方位置を補償するだけであ
り、2次期間溶接プール形状に関係しない。
【0009】アークを横方向振動させない非常に狭い開
先の溶接の際、電流が高いレベルにある間、アークは好
ましくは両壁に同時に陽極スポットを形成する。これ
は、1層毎にただ1つの溶接パスを溶着する時に適当な
側壁融着を得るのに必要である。しかし、陽極スポット
の一部分が側壁上にある間に電圧を検知すれば、アーク
は最も近い側壁への付着を促進する望ましくない感受性
を有する。非消耗電極(ガスタングステンアークおよび
プラズマ移送アーク溶接の場合)または消耗電極(金属
不活性ガスおよびサブマージアーク溶接の場合)を横方
向に操作して、アークが溶接プールを形成すると共に陽
極スポットを一方の側壁上と他方の側壁上に交互に形成
するようにする様々な技術が存在する。この操作の正味
効果は、「クライミング」を防止しながら、溶接プール
の加熱と両壁への融着をほとんど同時に行うことであ
る。これらの技術の制限的な特徴は、アークの「クライ
ミング」の問題の発生なしに、両側壁を交互に加熱する
ために横方向操作が必要とされない場合よりも、開先幅
を一層広くしなければならないことである。
【0010】従来のAVC技術は上述の理由で極めて狭
い開先の溶接には役立たないが、非常に狭い開先の使用
は以下に述べる理由で大いに望ましいことである。応力
腐食割れ(SCC)は、世界中で多くの原子炉構成部お
よび管路の修理や交換を緊急必要事としてきた。溶接継
手は、通例高い引張残留応力値をもち且つ熱影響部にお
ける熱的鋭敏化の度合いが高いので、歴史的にSCCに
よって最も破損しやすい箇所であった。この問題の一解
決策は構成部を化学組成を改善した新しい材料と交換す
ることである。炉心シュラウドのような構成部は交換費
用が極めて高いので、交換品は耐久性がなければならな
い。交換に際しては一般に、新しいSCC耐性の材料を
古いSCCを起こしやすい材料に接合することが必要で
あるから、これらの場合でも接合方法が古い材料におけ
る残留応力とミクロ組織状態を改善するものであること
が非常に望ましい。なぜなら、従来の接合方法の比較的
低い熱効率がしばしば古い構成部の破損の直接原因の1
つであったからである。
【0011】従って、SCC耐性を大幅に改良した溶接
継手を作る機械化溶接方法が必要である。これは、深い
が非常に狭い開先の幅を有する継手設計を用いて溶接材
料に入る熱の量を最少にすることにより達成することが
でき、これにより溶接継手近辺の引張残留応力が低減す
る。他の利点は、溶接部に隣接する熱影響部(HAZ)
のミクロ組織のSCC耐性が改良されることである。
【0012】このような溶接方法の一主要用途は、沸騰
水型原子炉(BWR)炉心シュラウドとその取付け棚と
の間の交換溶接、或いはシュラウドの隣合う部分間、ま
たはシュラウド修理または他の炉内部品修理および交換
により再接合を要する他の構成部間の組立て溶接または
修理溶接である。いずれの場合も、これらの継手の片側
または両側は、組成により本来SCCを起こしやすい材
料からなり得る。これらの溶接部は新しいシュラウドの
据付けの際か、或いはプラント運転後のシュラウド交換
の際に作り得る。容器内以外の用途は、様々なプラント
配管系溶接部と、大断面構造溶接部を包含する。
【0013】加えて、運転中の発電プラントの「危険な
経路」上での仕事に関連して、溶接時間、対応するマン
・レム(man−rem)作業者放射線被曝および生産
費を減らす溶接方法が必要である。従来の実際の溶接方
法は、現場作業用のものも含めて、熱効率が比較的低
い。なぜなら、熱の大部分が、継手の両壁同士を融着す
るのに用いられるよりは、むしろ所要量の溶加ワイヤの
溶融に用いられるからである。この状態は、不必要に幅
広の継手を使用する直接の結果である。これに対し、非
常に狭い溶接開先の使用は生産性を高める。なぜならこ
の新しい方法の熱効率と体積効率が、主として熱入力パ
ラメータの低減と幅を減らした継手設計とにより、比較
的高くなっているからである。基本的なガスタングステ
ンアーク(GTA)溶接方法は、一般に、高品質の溶接
をなし得る最善の電気アークによる方法として評価され
ているが、中間レベルの生産性をもつに過ぎない。GT
A方法の他の複雑な改変例、例えば高温ワイヤ供給GT
A法は、生産性を高めているが、ある限度までの成功を
収めたに過ぎない。従って、簡単な低温ワイヤ供給を利
用するGTA方法を高品質かつ高生産性の方法として評
価されるようにする改良AVC装置が必要である。
【0014】
【発明の概要】本発明は、継手の幅および側壁角度を従
来の開先溶接では不安定となるような値まで著しく小さ
くするすることができる電気アーク溶接電圧測定および
電極位決め方法である。機械化アーク溶接の間にアーク
電圧検知および電極位置制御を行うこの独特な方法は、
改良された電圧検知形態を有する低電力モードのアーク
を利用して、他のアーク溶接方法で従来行われていたも
のよりも著しく小さい溶接継手幅を持つ部品間に溶接部
を確実に形成させる。この方法は溶接工程の電圧安定性
およびアーク位置を改善し、アークが溶接開先の側壁を
「クライミング」する問題を解消する。
【0015】本発明による溶接方法は、低電力小溶接プ
ールモードの間にアーク電圧を検知することによって、
アークの「クライミング」をなくす。この低電力小溶接
プールモードの間は、陽極スポットおよびアークが比較
的小さく、従って側壁に付着しやすくない。ここに開示
した好適な低電力アーク電圧検知モードの間、アークは
比較的狭いので、溶接パスの好適なビード中心検知位置
により多く集中し、隣接の側壁へ広がらない。
【0016】最小溶接プール寸法での電圧検知は、継手
側壁へのアークの「クライミング」に対する最大の抵抗
性をもたらし、これは本発明による溶接方法の重要かつ
独特な利点である。高電力(1次)パルス期間の間にア
ーク電圧を検知する従来のAVC装置と異なり、本発明
では、アークおよび溶接プールが1次期間の終りから有
限の時間後にそれぞれの最小の2次電力レベルの寸法ま
で減少した時に存在する好適なアークおよび溶接プール
の状態を利用する。この遅延時間の長さはプログラムに
よる実際の溶接条件に依存し、そして幾つかのパラメー
タに敏感である(即ち影響される)。これらのパラメー
タには溶接電流/電圧パルスレベルおよびパルス持続時
間、並びに様々な他のパラメータが含まれ、これらは全
て、2次期間の開始後に溶接アークおよび溶接プールが
いかに速く安定するかを決定する。アーク寸法は電流減
少後に溶接プール寸法より速く応答し得るが、陽極スポ
ットの寸法および位置は所与の電流レベルでのプールの
寸法および形状の関数であり、これによりプール表面の
形状寸法が電流減少後に安定なアーク寸法を設定するた
めの限定条件となる。特に、アークは固体より液体に付
着しやすい。検知期間遅延の設定はトーチ走行速度が増
大するにつれてますます重要になり、そして対応するパ
ルス期間が比較的小さな値にプログラムされる(すなわ
ち、機械の利用可能なタイミングモードに基づいてパル
ス周波数が増加される)。2次パルス期間が非常に短い
時間に減らされるにつれて、2次電圧検知時間はゼロに
近づき、従って2次電圧制御時間は完全なアーク長さ応
答をもたらすのに十分でなくなる可能性がある。この状
態に対処するため、2次制御期間を2次検知期間を越え
て1次パルス期間内へと継続させる。これは本発明の溶
接方法において有効である。なぜなら、1次期間は1次
電圧検知にも1次電圧制御にも利用されないからである
(アーク長さはさもなければロックされる)。(低電圧
および低電流のうちの一方または両方、検知時間遅延お
よび制御時間延長のうちの一方または両方などを用い
て)低電力モードの間にアークを制御できるようにする
様々な方法が開示される。
【0017】この方法の最も重要な特徴の1つは、(比
較的狭い継手の設計にもかかわらず)全ての他の競合方
法に対してアーク位置安定性を高めて比較的狭い溶接部
を作り得ることである。この電圧検知および電極位置制
御方法の使用によって開先幅と開先角度が小さくされる
ことにより、全熱入力が減少し、これに対応して、完成
した継手における残留応力、ひずみおよび鋭敏化(se
nsitization)の可能性を含む熱損傷が減少
するという追加的な技術的利点が得られる。本方法の商
業的利点には、継手に充填するのに必要な溶接金属の量
が少なくて済むことによる生産効率の向上と共に、トー
チ横方向ステアリング鋭敏性の減少および側壁近くの厄
介なビード配置の除去による作業性の向上が挙げられ
る。
【0018】
【好適実施態様の説明】ここに開示する新規なアーク電
圧検知および制御による溶接方法によれば、電極と側壁
との間の横方向相対移動は不要であり、電流は好ましく
は2つのレベル間でパルス化され、そして電圧は電流の
下側の値でのみ検知される。電流の下側レベルは十分低
く予め設定されるので、アークの幅は必要に応じて減ら
されて、陽極スポットが側壁上に存在しないようにし、
従って電極およびアークは開先内で中心はずれになるの
に敏感でなくなる。電流の上側レベルは、健全な溶着部
を生成し溶加材を両側壁に完全に融着するのに必要な熱
であって、継手の全般的な溶接ヒートシンク状態に対処
できる熱を発生するように調整される。この電圧検知方
法の主要結果は、様々なアーク操作式溶接技術の継手幅
制限因子を排除することであり、そして継手幅をかなり
小さくし得る。溶接プールを側壁に融合させるのに通例
必要な従来の操作機構、例えば、オフセット非消耗電極
および予め曲げた又はねじれた消耗電極を振動運動また
は回転運動させる機構が不必要になるので、このような
機構は溶接装置を簡単にしてその信頼性を高めるために
省略し得る。
【0019】機械化トーチ移動を行うガスタングステン
アーク(GTA)溶接方法の重要な特徴を、既存の実際
の工業的アーク電圧制御方法を用いる従来のパルス電力
開先溶接について、図1に概略的に示す。本発明の電圧
検知および制御方法の対応する特徴を、非常に狭い開先
の溶接に独特な仕方で適用した場合について図2に示
す。図1と図2の比較からわかるように、非常に狭い開
先の溶接は、従来の方法で行った場合にはアークの「ク
ライミング」を起こしやすいが、本発明の溶接方法は、
この熱的かつ体積的に効率の良い形状の溶接を、従来の
設計よりアークの「クライミング」を少なくして容易に
完成することができる。
【0020】従来のアーク溶接の代表的な電気的パラメ
ータに対するパルス電力時間系列を図5に示す。これ
は、電圧を検知し且つ対応的に制御する期間の差を示
す。従来の溶接において、電圧は通例3つの方法のうち
の1つ、すなわち(ケースA)高電力1次モードだけ、
或いは代替的に(ケースB)1次モードおよび低電力2
次モードの両方で検知される。AVC能力を有する商用
GTA機械溶接装置の一モデルは、第1パルス期間およ
び第2パルス期間の一方または両方の期間において全期
間検知と同時制御とをプログラムする能力をもち、電圧
は第1および第2パルス期間の間に設定可能である。し
かし、第2パルス期間の間のアーク電圧が第1パルス期
間の間のアーク電圧より低く設定された場合、第2パル
ス期間の間のアーク電圧を検知するようにこの装置をプ
ログラムすることは知られていない。他の方法、例えば
電極および(または)溶加ワイヤの操作が、適当な側壁
の濡れ(wetting)と共にアーク安定性(「クラ
イミング」なし)を保つために従来使用されてきた。も
しアーク電圧が1次電力モードにおいてのみ検知されれ
ば(ケースA)、アーク長さは2次電力期間の間、1次
電力アーク長さの値に固定される。もしアーク電圧が1
次および2次電力モードの両方において検知されれば
(ケースB)、アーク長さは、プログラム値に対して、
それぞれの期間中に検知された値に従って制御される。
【0021】本発明は、主として、2次または最低電力
モードの間の電圧検知に関係する。ケースC1は2モー
ドパルス設計の2次電力モードの間の電圧検知に対応す
る。ケースC2は3モードパルス設計の最低電力モード
の間の電圧検知に対応する。ここに開示する追加態様と
して、ケースD1はパルスまたは連続の溶接電力と、パ
イロットアークとの組合せからなるが、このパイロット
アークは主として電圧の検知および制御に用いられ、溶
接プールの維持には用いられない。パルス溶接電力の場
合、パイロットアークは、パルス2次電力(或いは、2
つより多いレベルを用いる場合、最低溶接電力レベル)
より更に低い電力であることを別にすれば、溶接アーク
と同じ電極に生成される。ここでケースD2と呼ぶ溶接
電流態様の場合、パイロットアークは、溶接アークのア
ーク長さを支配する別の電極を用いて維持され、オーム
の法則により溶接アーク電圧を制御することができる。
【0022】本発明の溶接方法の技術的根拠は、全ての
従来の公知の溶接態様において、以下の望ましくない状
態の1つ以上が存在することによる。 1.電圧検知期間の長さは対応する溶接電力パルスの時
間に等しい。パルス持続時間の最適時点に(例えば、低
電力パルスの終わり近くのように、陽極スポットが最小
であり且つ隣接の側壁へのアークの「クライミング」の
可能性が最も少ない時に)検知を行うことは優先的に扱
われない。
【0023】2.電圧検知期間および対応する制御期間
は各電力パルス期間に対して同時である。前の期間の電
圧検知値に基づいて、電圧制御の遅延、延長および後続
の期間内への移行が行われていない(これらは、検知が
前期間の終わり近くまで遅れる場合に必要となり得るこ
とである)。図6に示すような溶接方法電気的パラメー
タ系列の場合、2つの独特なアーク長さとアーク電圧の
特徴が次のように確認される。
【0024】1.電圧値は、アークが継手の側壁上に陽
極スポットの大きな部分を形成しないように電力(電流
および電圧の一方または両方)が特に調整される低電力
2次期間において検知だけされる(測定されるが、必ず
しも制御または応答されない)。この例において、継手
は非常に狭い開先として選ばれ、この開先は、従来では
アークが継手の側壁へ「クライミング」しやすいような
非常に小さな幅寸法を有する。
【0025】2.2次期間の対応する電圧制御応答(ア
ーク長さ調整として実施される)は、電力パルス繰返数
および装置の応答能力に依存して、所望に応じて、2次
期間の間または1次(高電力)および2次期間の間に制
御される。もし制御応答が次の1次期間内に進入すれ
ば、制御値は、所望に応じ前の2次期間に検知された値
に留まるが、次の1次期間を越えない。
【0026】この方法は1次電圧検知または1次電圧制
御に高電力1次期間を利用しないので、アークはこの期
間の溶接パラメータによって側壁を「クライミング」す
ることはできない。もしアーク長さ調整が低電力期間の
間だけ行われ、更に低電力期間が所要変化をもたらすの
に必要な時間に比べて非常に短ければ、突然の変化に対
して十分な応答性を保つために、制御装置の利得または
「感度」を高めるか、または調整期間を次の高電力期間
内まで延長するか(低電力値を維持)、或いはその両方
を行うことができる。AVC付きパルス化アーク溶接の
従来方法と、本発明の方法とに適する溶接パラメータの
変動を表1に示す。
【0027】溶接継手の幅を減らすにつれ、開先の側壁
と電極のシャンクと間の間隙が減少する。この間隙が電
極先端と継手の底との間の距離よりもかなり小さくなる
ような場合は、シャンクと側壁との間にアークを生成す
る高周波アーク開始電圧に対する抵抗性を維持するため
に様々な方法を用い得る。これらの方策はまた、電極が
不慮に接触した場合に電流の側壁への短絡を防ぐために
も使用できる。
【0028】
【表1】 表 1 (自動電圧制御付きパルス電力モードの溶接パラメータ変動の論理行列) 従来の溶接 本 発 明 溶接 1次 2次 1次 2次 第3 パイロットパラメータ パルス パルス パルス パルス パルス アーク (アーク電圧) ケースA 可変 一定 −− −− −− −− ケースB 可変 可変 −− −− −− −− ケースC1 −− −− 一定 可変 −− −− ケースC2 −− −− 一定 一定 可変 −− ケースD1 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースD2 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースE1 −− −− 追従 可変 −− −− ケースE2 −− −− 追従 追従 可変 −− (電極位置) ケースA 可変 一定 −− −− −− −− ケースB 可変 可変 −− −− −− −− ケースC1 −− −− 一定 可変 −− −− ケースC2 −− −− 一定 一定 可変 −− ケースD1 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースD2 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースE1 −− −− 追従 可変 −− −− ケースE2 −− −− 追従 追従 可変 −− (アーク長さ) ケースA 可変 一定 −− −− −− −− ケースB 可変 可変 −− −− −− −− ケースC1 −− −− 一定 可変 −− −− ケースC2 −− −− 一定 一定 可変 −− ケースD1 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースD2 −− −− 追従 追従 −− 可変 ケースE1 −− −− 追従 可変 −− −− ケースE2 −− −− 追従 追従 可変 −− (電圧検知) ケースA オン オフ −− −− −− −− ケースB オン オン −− −− −− −− ケースC1 −− −− オフ オン −− −− ケースC2 −− −− オフ オフ オン −− ケースD1 −− −− オフ オフ −− オン ケースD2 −− −− オフ オフ −− オン ケースE1 −− −− オフ オン −− −− ケースE2 −− −− オフ オフ オン −− (電圧制御) ケースA オン オフ −− −− −− −− ケースB オン オン −− −− −− −− ケースC1 オフ オフ −− オン −− −− ケースC2 −− −− −− オフ オン −− ケースD1 −− −− −− −− −− オン ケースD2 −− −− −− −− −− オン ケースE1 −− −− −− オン −− −− ケースE2 −− −− −− オフ オン −− 本発明の溶接方法の以下の様々な改変例はそれぞれ次の
ような独特な原理、すなわち、(1)アーク長さおよび
アーク電圧は常に、優勢な加熱(高電力)モードを構成
する1次アーク電流レベルおよび1次アーク電圧レベル
とは独立に、検知され且つ制御され、そして(2)アー
クは側壁融着を達成するために、業界で実施されている
ような加工物に対する電極先端の相対的な横方向操作の
繰返しを必要としないという原理に基づく。全ての他の
アーク溶接方法は、(1)1次(または1次および2
次)電流レベルの(最適な期間部分ではなく)全期間
と、(2)様々な電極横方向操作の種類とのいずれか一
方或いは両方に依存する(アーク長さではなく)電圧の
検知と制御によるものである。従って、これらの他のア
ーク溶接方法は、電極(従ってアーク)が側壁に陽極ス
ポットの一部分を形成するほど側壁に近接している非常
に狭い開先のような場合に特に側壁への「クライミン
グ」を起こしやすい。本態様をここではケースC1と呼
ぶ。
【0029】アーク位置安定性と、「クライミング」に
対する抵抗性とを更に高める基本ケース(2次期間だけ
における電圧検知)内の一改変は、低電力モードの開始
と電圧検知期間の開始との間の電圧検知時間遅延であ
る。この遅延は、検知および制御の基本ケース或いは以
下に開示する主改変例のいずれかに適用し得るもので、
高電力モードの間に生じた比較的大きな溶接プールが部
分的に凝固して、もはや検知期間の間は側壁に衝突しな
くなるようにする。検知時間遅延の長さは低電力期間の
長さより小さい。時間遅延を実施する好適方法は、それ
を基本的な制御方法において、或いは基本方法の下記の
主改変例においてサーボ制御手段の一部分として電子工
学的に組込むことである。
【0030】基本ケース内の他の改変例は、所与の低電
力期間から後続の高電力期間内への低電力パルスのアー
ク電圧制御時間延長の使用であり、従って、低電圧検知
時間を所望に応じてプログラムによる低電力期間の終り
近くまで遅らせた場合、必要な電圧制御応答の実行に十
分な時間が得られる。検知および制御モードの主改変例 (1)多レベルパルス電流モード:多レベルパルス電流
モードは3つ(またはそれ以上)の電流レベルからな
り、その1つは(上述のケースC1のように)電圧検知
用として設計され、そして加熱にはわずかしか寄与しな
い。残りの2つ(またはそれ以上)のレベルは従来の熱
パルス発生のために用いられる。このケースC2では、
検知期間アーク幅は、関心区域を正確に表すのに十分な
寸法の陽極スポットから検知するのに十分大きいが、側
壁への「クライミング」を起こしやすいほど大きくはな
い。残りの低電流レベル(熱パルス発生用)はAVC制
御用以外の目的で選ばれ、例えば、溶接プールが高レベ
ルパルス間での冷却に適した低い熱入力を有するように
して、しかも不安定な小寸法によるアークの消失または
迷走が生じたり、或いは不十分な熱入力による溶接欠陥
が生じないようにする。他の高電力パルス期間の間、検
知されない電圧は(オームの法則により)プログラム電
流値に依存するが、プログラム電圧値には依存しない。
なぜなら、これらの期間のアーク長さは全ての電流/電
圧組合せに対してほぼ一定に保たれるからである。
【0031】(2)パルス電力およびパイロットアーク
電圧検知モード:図3および図4に示す好適実施例によ
れば、1つ以上のパイロット電極およびパイロットアー
クが溶接電極と固定関係にあるように設けられる。溶接
電極2は好ましくは、標準断面積を有する電極が非常に
狭い開先内にはまり込むことができるように非円形断面
を有する。溶加ワイヤ30が溶加材ノズル32により溶
接電極2の下に供給される。不活性ガスがガス入口34
およびガスカップ36を経て溶接開先内に供給される。
【0032】溶接電極2は一組のアーク電源4の1つに
より電力を供給されて1次アーク6を発生する。パイロ
ット電極8が溶接電極2の片側に装着され且つ電気絶縁
体10により溶接電極2から電気的に絶縁されている。
パイロット電極8は、溶接電極2が(図3で見て)右に
走行する際にパイロットアーク12が溶接アーク6に先
行するように配置されている。オプションにより第2パ
イロット電極14を溶接電極2のパイロット電極8とは
反対の側に装着でき、第2パイロット電極は絶縁体16
により溶接電極2から電気的に絶縁される。2つのパイ
ロット電極を溶接電極の両側に設けると両方向溶接が可
能になる。両パイロット電極は、切換装置18を走行方
向の関数として制御することにより、別のアーク電源4
に交互に接続される。
【0033】溶接電極2(およびそれに装着されたパイ
ロット電極)はAVC駆動装置20により垂直方向に変
位し得る。AVC駆動装置20と溶接電極2と電極変位
手段(図示せず)とを含むアセンブリは、走行駆動装置
22により正逆走行方向のいずれかに変位する。走行速
度は走行駆動装置22に連結された速度検知器24によ
り検出される。
【0034】パイロットアーク電圧はAVC検知器26
によって検出される。この検知器はパイロットアーク電
圧に比例する信号を時間遅延AVC制御装置28に出力
する。AVC制御装置28はAVC駆動装置20を、パ
イロットアーク電圧から決定されたパイロットアーク長
さの関数として制御し、パイロットアーク長さを一定に
保つとともに、それに追従する1次アーク長さを維持す
る。AVC駆動装置20への制御信号は、溶接電極の位
置とパイロット電極の位置との間のずれ(オフセット)
を補償するために遅延される。この時間遅延は、速度検
知器24により検出された走行速度から計算される。
【0035】パイロット電極は、それが近接しているパ
ルス化電力1次アークのアーク長さを維持するという主
目的を有するが、その陽極スポットがアークの「クライ
ミング」を起こし難いほど小さくなるように十分低い電
流で作用する。この改変例の利点は、パイロットアーク
が、パルス化レベル加熱/冷却要件とは無関係に選定さ
れる一定電流レベルによって駆動され得ることである。
最善の電圧およびアーク長さ制御のために、パイロット
アークの位置は1次アークの位置に密接に追従する。パ
イロットアークの別の利点は、主パルス化アークより前
および(または)背後で加工物の処理(予洗浄、予熱、
焼戻し、溶接後熱処理等)を行うことである。
【0036】1次アーク用の電流はプログラムによる値
に従ってパルス化され得る。1次電圧は、プログラムに
よらず、予め設定された電流とオームの法則に従って変
わる。なぜなら、アーク長さはパイロットアーク電圧に
よって制御され、パルス化電力には無関係だからであ
る。このモードでは、溶接電極位置は、低電力パイロッ
トアークにより制御されるパイロット電極位置の先導に
効果的に追従し、パイロット電極位置は加工物表面の輪
郭に追従する。高電力モードの間の溶接プールによる側
壁の濡れの利点はこれにより維持され、この時間の間は
アークの「クライミング」のおそれはない。
【0037】パイロットアーク電圧検知モード改変例
は、一定溶接電力(非パルス化)状態でも有利に使用で
きる。この適用では、1次アーク長さは、電圧検知およ
び電圧制御のAVC機能を果たすパイロットアークに追
従することにより、加工物表面形状に追従し得る。所望
に応じ、溶接プールによる高度の側壁の濡れが、1次ア
ークの「クライミング」のおそれなしに容易に維持され
得る。パイロットアークの比較的低い電力レベルおよび
それに対応する小さな寸法の故に、パイロットアークの
陽極スポットでは側壁の濡れがほとんどまたは全く生じ
ない。
【0038】(3)一定電流およびパルス電圧モード:
この改変例は、従来の熱パルス加熱/冷却目的のために
ほとんどまたは全く電流のパルス化が必要でない(本質
的に一定の電流が必要である)時に利用されるが、アー
ク幅およびアーク長さの制御に役立ち、1次および2次
電圧レベルの変化によりアークの「クライミング」の起
こりにくさを保つ。電流レベルの差は、もしパルス化さ
れれば、アーク寸法の変化が実効的に有意でなくなるほ
ど小さくなり得るので、代替的に電圧がパルス化され
て、好適な低電力期間と、対応する小さな溶接プールお
よび陽極スポットの寸法とを生じさせて、電圧検知の改
善に役立つ。アーク電圧検知は好適な低電圧レベルの間
だけ生じ、この時のアーク幅および溶接プール寸法はと
もに小さな値になっている。
【0039】1次期間の間、1次アーク長さの値は、2
次値よりある割合またはある増分だけ大きいプログラム
された値であり、そして対応するアーク電圧は一定電流
に対してオームの法則によって制御される。このモード
では、AVC駆動目標値は、2次値より一定値だけ大き
くそして高電力レベルの間のアークの「クライミング」
を許し得ない。なぜなら、それはこの時に自己制御サー
ボモードにあるのではなく、アーク長さステップ増加制
御にあるからである。このモードでは、1次電力パルス
の間の電極位置は、2次パルスの間の電極位置の先導に
効果的に追従し、2次パルスの間の電極位置は加工物表
面の輪郭に追従する。高電力パルスの側壁を濡らす利点
がこれにより維持され、この期間にアークの「クライミ
ング」のおそれはない。
【0040】(4)パルス電流およびパルス電圧モー
ド:この改変例は一定アーク長さの多レベル電流パルス
の基本ケースと同様であるが、次の点で異なる。すなわ
ち、1次および2次期間電圧の両方がパルス化されて、
各パルスの間に電極を軸方向に動かすことによりアーク
長さを変えるように意図的に選定される。これは、低電
流低電圧パルスの間に側壁への「クライミング」に対す
るのアークの抵抗性を更に高めるためである。これらの
ケースE1およびE2において、電圧は低電力期間の間
のみ検知されるので、アーク長さは比較的短く、アーク
幅は比較的狭く、従って陽極スポットはこの期間の間側
壁上に存在しないように制御できる。高電力モードの
間、1次アーク電圧は、2次値よりある増分だけ大きい
値(AVCにより制御される予選定値ではなく、例えば
1ボルト多い値)にプログラムされ、そしてアーク長さ
はオームの法則により1次電流のプログラムレベルに依
存する。1次アーク電圧、従って1次アーク長さはプロ
グラム2次電圧値(或いは、2つより多いモードを用い
る場合、最低制御電圧値)に効果的に追従する。電極の
軸方向移動は「トーチ・バウンシング(torch b
ouncing)」と呼ばれており、通例実際には望ま
しくないと考えられている。なぜなら、もし溶加ワイヤ
ガイドがトーチに取付けられている場合、溶加ワイヤは
「バウンス」するので溶接プールの適部に向けられた状
態に留まり得ないからである。この起こり得る状態に対
処する一方法は、溶加材ノズル(および検視カメラ等)
を、電極/トーチの平均位置に従うように別に装着する
ことである。本発明のこの改変のためには、電極および
アークの制御された「バウンシング」が好適な条件であ
る。
【0041】基本ケースの副改変例−AVC応答の限度
[注:類推による説明として、これらのAVC応答限度
は機能的に「緩衝器」と「バンパ」のように作用し、も
し顕著な表面凹凸または「バンプ(隆起)」が存在すれ
ば、或いはもし電極の「操縦」によりアークがその好適
な横方向位置から変位すれば、アークを側壁上ではなく
溶接ビード上の好適位置に保つ。] 1.特定アーク電圧を保つアーク長さ修正中のAVC軸
線に平行な方向における電極の局部的な軸方向移動距離
の限度の設定。このフエイルセイフ特徴は、溶接ビー
ド、従って陽極スポットが側壁を瞬間的に濡らした場合
に暴走アーク状態が発生し、これにより2次アークが過
った位置を占めて、この異常電圧の検知により「クライ
ミング」を起こしやすくなることを防止する。この限度
は、前方走行距離の単位長さ当たりまたは代替的にアー
クオン時間の単位長さあたりの最大電極AVC移動距離
(これらは一定走行速度に対して直接関係しあう)とし
て制御される。一例として、AVC制御は、溶接継手に
沿う前方走行の0.10インチ当り、電極がその軸線の
方向に0.015インチより多く変位しないように設定
される。
【0042】2.加えて、比較的粗い表面に対して溶接
できるようにするために、この局部的な移動限度は、電
圧変化(正か負)の絶対値がプログラムによる割合より
多く公称電圧を超えた時、電圧変化限度および(また
は)電圧変化率限度によって選択的に無効化にされ得
る。電圧変化率限度は、AVC応答回路の利得に従って
選定されるプログラム値を基準とする。
【0043】3.AVC応答中のAVC軸線方向におけ
る電極運動の移動速度限度および(または)移動速度変
化率(加速度)限度。これはAVC装置の回路利得に関
して選定されるプログラム値を基準とする。代替的に、
移動時間限度を用いて、AVC回路の全局部応答を制御
してアークの「クライミング」を最少または好ましくは
皆無にし得る。これらの限度は、AVCにより制御され
る加工物表面形状追従を可能にするが、「クライミン
グ」を伴うアークおよびトーチ暴走状態を防止する。
【0044】4.継手の中心線または溶接ビードのプロ
グラム経路に対する電極の横方向移動距離限度。この限
度は、不適当なトーチ操縦により電極、従ってアークが
継手側壁に、アークの「クライミング」または側壁への
電極短絡のおそれが生じるほど近寄る時、不適当なトー
チ操縦に優先して使用され得る。この横方向移動距離限
度は、トーチセンタリング装置(例えば、継手内の電極
の一部分に固定し得る、或いはトーチ自体に直接固定し
得る側壁追従体)を用いて機械的に設定し得る。代替的
に、この限度は、もし電極の軸方向位置の(前方走行距
離または時間の関数としての)局部的変化の量、或いは
電極軸方向位置の変化の速度が、「クライミング」が起
こり得る下限としてのプログラム量を超えれば、電気回
路によりトリガされ得る。
【0045】発明の技術的利点 非常に狭い開先内で溶接し得ることの技術的利点は、全
溶接量の減少であり、これにより各溶接パスが比較的少
ない熱入力で完了でき、その結果熱影響部(HAZ)の
温度が低下し、HAZの幅が狭くなり、従って接合され
る材料の熱損傷が減少する。多くの鋼、例えばオーステ
ナイトミクロ組織を有する鋼の典型的な熱損傷機構は、
HAZの鋭敏化と、HAZ内の大きな結晶粒成長と、H
AZにおける引張残留応力の発生であり、これらはそれ
ぞれ鋼が腐食性環境にさらされた時に応力腐食割れ(S
CC)を引起こしやすい。別の熱損傷機構は、加工構成
部の局所的なひずみと収縮である。フェライト/マルテ
ンサイト/パーライトミクロ組織の熱損傷機構は、HA
Zでの過大な結晶粒成長を含み、これは耐亀裂性、耐疲
労性および衝撃靭性の消失と、極端な自己焼戻しとを引
起こすおそれがあり、それにより必要な硬さおよび強度
特性が低下するおそれがある。
【0046】継手幅減少の商業的利点は、継手充填に要
するパス回数の減少と、アークの「クライミング」およ
びそれに対応するパス中断の結果である溶接パス再開始
および(または)修理の可能性の減少とにより、溶接生
産性が大幅に改良されることである。別の利点は、厄介
な手動電極横方向移動(「ステアリング」としても知れ
ている)および機械化クロスシーム振動が減少または無
くなることであり、これらの両運動とも、従来では、安
定アーク位置を維持し且つ接合される母材への完全融着
(「タイイン(tie−in)」としても知れている)
を維持するために必要なものである。ステアリングは、
溶接プール近くの状態変化を補正するための電極の意図
的な横方向移動であり、自動的または手動的に制御され
得る。
【0047】本発明の溶接方法の第2の重要な商業的利
点は、従来の溶接方法に比べて(特別に狭い継手幅によ
り)溶接量、従って溶接時間が減少することである。一
例として、厚さが1.5インチの母材についての代表的
なシュラウド溶接量およびそれに対応する溶接経過時間
は、通常の実施作業に対して約3分の1に減少し、そし
て「狭い開先」実施作業に比べて1.5分の1に減少す
る。両実施作業用の厚さ1.25インチの模型に関して
測定した控え目な溶接経過時間改善率は、それぞれ2.
7および1.6であった。運転中のプラントの場合、溶
接経過時間は出力停止スケジュールの危険な経路上にあ
ると予想される。
【0048】非常に狭い継手の設計から生じる溶接方法
の他の溶接生産性改良点は、各層に多数のパスを用いる
従来の溶接に通常必要であるような横方向溶接ビード配
置の面倒な制御の必要がなくなることである。非常に狭
い継手の設計の場合、各層の単一ビードは好ましくは開
先幅の中央に配置され、これは予め設定されるかまたは
溶接中自動的に維持され得る。通例、(開先内ではな
く)構成部の表面に施される繰返し溶接パスだけ、例え
ば、被覆と肉盛りが、自動化横方向ビード配置をなす設
備による。従来の開先溶接中、ビード配置は溶接作業者
により手動で制御される。
【0049】本発明の溶接方法は、AVC装置を備えた
様々な機械化アーク溶接方法の効率および信頼性をかな
り高めるために使用でき、これらのアーク溶接方法は、
ガスタングステンアーク、金属不活性ガス、フラックス
入りアーク、プラズマ移送アーク、エレクトロガスおよ
びサブマージアーク溶接方法、並びにこれらを改変した
方法を包含するが、これらの方法に限定されない。本方
法は開先溶接に好適であるがそれに限定されず、そして
溶接電極が被接合部品の伝導性表面に近接していなけれ
ばならないような任意の設計、例えば、電極が継手の隣
合う側の間の開先角度を二分しないすみ肉溶接に有利に
適用され得る。
【0050】本溶接方法を、「狭い間隙/開先」継手と
従来の「V」および「U」字形の開先継手を含む他の機
械化溶接継手設計とともに用いても、技術と生産性に関
する重要な利点が得られる。これらの利点は主として、
側壁に対する電極の相対位置に対するAVC装置の感受
性を減らすか無くすることに依存し、そして溶接工程と
継手幅と側壁角度には依存せず、しかも同様または更に
高度の加工物表面形状追従能力が維持される。
【0051】本発明の溶接方法は、側壁での許容し得な
い融合不足欠陥から生じる溶接不合格率を減らすことに
より、従来の手動方法により作られる溶接継手の生産性
を高めるために効果的に使用され得る。比較的厚い材料
と、大きな製造パスの場合、全溶接量の減少により本方
法で可能な費用節約は設備稼働費を超過し得るので、正
味の費用節約をもたらす。手動溶接の生産性と質は、限
られたアクセス絞りを有する用途に対してこの機械化さ
れた方法で格上げすることにより改善され得る。なぜな
ら、多くの機械化溶接ヘッドの寸法を、手動溶接の実施
に要する空間より小さくすることは容易だからである。
【0052】この溶接方法は、独特なアーク検知および
制御技術を機械化された装置とともに利用するもので、
原子力クラスの溶接の質をもたらすためにほとんどの溶
接継手設計に効果的に使用され得る。本方法で容易に溶
接できる特別に薄い継手の設計と、それに対応する溶接
時間の減少により、特に比較的厚い断面の構成部の接合
用として、本方法は、最少臨界経路時間の維持が非常に
重要である原子力プラント整備溶接に最適である。最大
の利点は所与の開先溶接設計の幅の減少として得られる
が、継手側壁へのアークの「クライミング」に対する抵
抗性を高めるという利点は、図2および図4に示した継
手のような最も薄い継手において最も良く実現される。
【0053】1つの可能な適用例は炉心シュラウドの組
立て、修理または交換である。なぜなら、その全溶接量
は全溶接長さにより比較的大きく、従って、実用的な最
小値をもつように設計されなければならないからであ
る。その結果、溶接継手設計は、高質の確実な溶接が可
能な最も薄い幅を用いてなされる。他の適用例は制御棒
駆動短管対短管ハウジング取付け溶接である。なぜなら
電極は非常に狭い開先の底に到達するようにハウジング
に近接した位置に保たれなければならないからである。
【0054】シュラウドと他の原子炉容器内部構成部の
場合、接合される材料の両側は一般に、腐食性をもつ可
能性のある炉水にさらされるので、SCC耐性を高めた
機械化溶接方法の必要がこれらの用途では更に増大す
る。本発明の溶接方法は、基本的なガスタングステンア
ーク溶接方法等の熱入力および熱効率を、既存の「狭い
開先」溶接方法を含むいかなる公知の現場用アーク溶接
方法よりもかなり良くすることにより、上記の必要に適
合する。
【0055】機械化アーク溶接中のアーク電圧検知およ
び電極位置制御の前述の方法は例示のために開示したも
のであり、開示方法の様々な改変が本発明の範囲内で可
能であることは、アーク溶接技術に熟練した当業者には
明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術による1次モード電圧検知中の電極操
作と大きなアーク形態と側壁上の陽極スポット位置を示
す、従来の開先溶接形態の斜視図である。
【図2】本発明による2次モード電圧検知中の操作され
ない電極と小さなアーク形態と側壁から離れた陽極スポ
ット位置を示す、幅の小さい開先溶接形態の斜視図であ
る。
【図3】AVC制御とともに任意のパイロットアークを
用いる、本発明の好適実施例による溶接装置を示す概略
線図である。
【図4】図3に示した溶接装置を用いて非常に狭い溶接
開先内に融着した溶接材料を示す斜視図である。
【図5】従来の溶接電圧制御用の基本的なパルス溶接パ
ラメータ系列を示す時間線図であり、同図においてLは
アーク長さ、Vはアーク電圧、Iはアーク電流、Pは溶
接電力、1/tは検知/制御期間の任意尺度、そして下
付き添字1、2、S、CおよびAはそれぞれ1次、2
次、検知、制御および交互を表す。
【図6】本発明による溶接電圧制御方法用の基本的なパ
ルス化溶接パラメータ系列を示す、図5と同様な時間線
図である。
【符号の説明】
2 溶接電極 4 アーク電源 6 1次アーク 8 パイロット電極 12 パイロットアーク 14 第2パイロット電極 18 切換装置 20 自動電圧制御(AVC)駆動装置 22 走行駆動装置 24 速度検知器 26 AVC検知器 28 時間遅延AVC制御装置 30 溶加ワイヤ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−17364(JP,A) 特開 昭58−9771(JP,A) 特開 昭61−17360(JP,A) 特開 昭52−85040(JP,A) 特公 平5−79437(JP,B2) 特公 昭62−25473(JP,B2) 特公 昭54−30977(JP,B2) 特公 平5−80314(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/09 B23K 9/00 B23K 9/095 B23K 9/12

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接電極からの溶接アークによる開先内
    溶接方法であって、第1電力期間と第2電力期間からな
    る周期時に溶接アークを用いて開先内で溶接材料を溶融
    する段階と、 アーク電流を前記周期の第1電力期間中第1電流レベル
    にそして前記周期の前記第1電力期間後の第2電力期間
    アークの幅を必要に応じて減少させて陽極スポットが
    側壁上に存在しなくなるのに十分低い値に予め設定され
    第2電流レベルに保ち、前記第1電流レベルを前記第
    2電流レベルより高くする段階と、 前記周期の第2電力期間の少なくとも一部でアーク電圧
    を検知する段階と、 溶接電極の検知されたアーク電圧の関数として前記溶接
    電極の軸方向位置を調整する段階と、 溶接電極が前記調整された軸方向位置にある間に溶接ア
    ークを用いて開先内で溶接材料を溶融する段階とを含む
    ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記検知段階が、前記周期の前記第2電
    力期間の開始に対して遅らせた検知時点で実施され、こ
    の遅延の時間は前記周期の前記第1電力期間の間に生じ
    た溶接プールが部分的に凝固し得るに十分な時間である
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記溶接電極の軸方向位置の調整を前記
    第2電力期間の終了後も継続する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記溶接電極の所定方向の移動をある限
    度内に保つ段階をさらに含む請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 アーク電圧の変化をある限度内を保つ段
    階をさらに含む請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記周期の前記第1電力期間の間のアー
    ク電圧が前記周期の前記第2電力期間の間のアーク電圧
    より所定量だけ大きい値に定められる請求項1記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記周期の前記第1電力期間の後で且つ
    前記周期の前記第2電力期間より前の第3電力期間の間
    にアーク電流を第3電流レベルに保つ段階を含み、前記
    第3電流レベルは前記第2電流レベルより高く且つ前記
    第1電流レベルより低い請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 溶接アークによる開先内溶接方法であっ
    て、 第1電力期間と第2電力期間と第3電力期間からなる周
    期時に溶接アークを用いて開先内で溶接材料を溶融する
    段階と、 アーク電流を第1電力期間中第1電流レベルに、第2電
    力期間中第2電流レベル、第3電力期間中アークの幅を
    必要に応じて減少させて陽極スポットが側壁上に存在し
    なくなるのに十分低い値に予め設定された第3電流レベ
    ルに保ち、前記第3電流レベルを前記第2電流レベルよ
    り低く、前記第2電流レベルを前記第1電流レベルより
    低くする段階と、 前記第3電力期間の間だけアーク電圧を検知する段階と
    を含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 溶接電極(2)の溶接アークが溶接開先
    の側壁をクライミングすることを防止する装置であっ
    て、前記溶接開先内を走行する際に前記溶接電極より所
    定距離だけ先行するように配置されたパイロット電極
    (8)と、アークの幅を必要に応じて減少させて陽極ス
    ポットが側壁上に存在しなくなるのに十分低い値に予め
    設定された所定電流を前記パイロット電極に供給する手
    段(4、18)と、前記パイロット電極と前記溶接開先
    との間のアーク電圧を検知する手段(26)と、前記溶
    接電極の軸方向位置を前記パイロット電極と前記溶接開
    先との間のアーク電圧の関数として調整する手段(2
    0、28)とを含むことを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 前記溶接電極の走行速度を検知する手
    段(24)と、前記溶接電極の走行速度で前記溶接電極
    と前記パイロット電極との間の距離を走行するのに必要
    な時間に等しい時間だけ前記溶接電極の軸方向位置の調
    整を遅らせる手段(28)とを更に含む請求項9記載の
    装置。
  11. 【請求項11】 前記パイロット電極に供給される前記
    所定電流は、アークの幅を減少させて、溶接アークが位
    置している開先の側壁からパイロットアークの陽極スポ
    ットが実質的に離れるように十分低い値に予め設定され
    ており、そして前記溶接電極の電流レベルは、健全な溶
    着部を生成し溶加材を両側壁に十分に融着するのに必要
    な熱を発生するように調整される請求項9記載の装置。
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