JP3588567B2 - スイッチング電源回路及び電気機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的な電気機器に使用され、電気機器に電力を供給するスイッチング電源回路及び電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、図11に示すスイッチング電源回路が考えられていた。図11に示すスイッチング電源回路の動作を説明すると、まず、入力端子6aに交流の商用電源1を接続し、出力端子6bに負荷7を接続する。スイッチ3は、商用電源1側とトランス(スイッチングトランスとも呼ばれている)4側との間を開いたり、閉じたりする。この開閉の制御は制御回路本体8cが行う。
【0003】
1次側整流回路2は、整流用のダイオードD1と電圧平滑用のコンデンサC1とを含む。2次側整流回路5は、整流用のダイオードD2と電圧平滑用のコンデンサC2とを含む。
【0004】
トランス4の鉄心Tには、商用電源1側を電気的に接続するための第1巻線N1、負荷7側を電気的に接続するための第2巻線N2、制御用の第3巻線N3が設けられている。よって、第2巻線N2及び第3巻線N3の各々には、第1巻線N1に与えられた電力に帰因して、第1巻線N1との巻線比に基づく電圧が生じる。
【0005】
商用電源1とトランス4との間が閉じると、1次側整流回路2が商用電源1を整流して生成した直流電流は、トランス4の第1巻線N1へ流れる。すると、第2巻線N2には、ダイオードD2の逆方向電圧が発生するので、第2巻線N2に電流が流れない。つまり、商用電源1とトランス4との間が閉じているときは、トランス4には商用電源1から電力が磁気エネルギーとして蓄えられることになる。
【0006】
次に、商用電源1とトランス4との間が開くと、1次側整流回路2からトランス4の第1巻線N1へ電流が流れなくなる。すると、トランス4の第2巻線N2には、ダイオードD2の順方向電圧が発生するので、第2巻線N2に電流が流れる。つまり、商用電源1とトランス4との間が開いているときは、トランス4に蓄積された磁気エネルギー(電力)は2次側整流回路5及び出力端子6bを介して負荷7に供給されることになる。
【0007】
商用電源1とトランス4との間の上記の開閉を所定のスイッチング周期で繰り返す。これによって、所望の電力がトランス4の第2巻線N2から負荷7に供給される。また、これと同様にして、制御用の電力がトランス4の第3巻線N3から制御回路本体8cの電源端子VCCに供給される。制御回路本体8cは、電源端子VCCに供給される電圧S3で駆動して、出力端子OUTからスイッチ3へ制御信号S1を出力する。なお、バイアス端子VSSはバイアス(例えばグランド)S7を与えるためのものである。
【0008】
ところで、負荷7が変動することによって、2次側整流回路5から負荷7に流れ込む電流(負荷電流)が急激に小さくなると、電力=電流×電圧という関係式に基づき、出力端子6bの電圧が上昇する。逆に、負荷7が変動することによって、負荷電流が急激に大きくなると、出力端子6bの電圧が低下する。このように、負荷の変動によって、出力端子6bの電圧が所望値に安定しない。
【0009】
そこで、出力端子6bの電圧を安定させるために、まず、トランス側変動検出部200が第3巻線N3の電圧をトランス側変動信号(1次側フィードバック信号)S2として検出する。第3巻線N3及び第2巻線N2が同一の鉄心Tに設けられているため、第3巻線N3の電圧は出力端子6bの電圧が上昇すると増加し、出力端子6bの電圧が低下すると減少する。制御回路本体8cはトランス側変動検出部200が検出したトランス側変動信号S2と予め設定された基準電圧Va(図示せず)とを比較する。制御回路本体8cは、トランス側変動信号S2が基準電圧Vaより高いとき、商用電源1とトランス4との間の閉の期間を短くする。これによって、トランス4に蓄積される磁気エネルギーが低下し、出力端子6bの電圧も低下するので、負荷7へ供給される電力は所望値に近づく。逆に、トランス側変動信号S2が基準電圧Vaより低いとき、制御回路本体8cは、商用電源1とトランス4との間の閉の期間を長くする。これによって、トランス4に蓄積される磁気エネルギーが増加し、出力端子6bの電圧も上昇するので、負荷7に供給される電力は所望値に近づく。
【0010】
以上のように、制御回路本体8cがトランス側変動信号S2の大小に応じてスイッチング周期や閉の期間を適切に調節することによって、所望の電力を負荷7へ供給することができ、しかも、負荷7が変動しても出力端子6bの電圧を安定させることができる。
【0011】
スイッチング電源回路は、商用電源1から所望の電力を取り出して出力端子6bに供給することが目的なので、可能な限り、制御回路本体8cやトランス側変動検出部200で消費される電力を抑える必要がある。そこで、素子数が必要以上に増加しないように、トランス側変動信号S2を検出するトランス側変動検出部200は、電源端子VCCに電圧S3を供給するためのダイオードD3及びコンデンサC3を利用して構成されており、トランス側変動信号S2を適切に設定するための抵抗R1及びR2が追加されただけで済んでいる。
【0012】
さて、図11のスイッチング電源回路は、要するに、負荷7の変動を出力端子6b、2次側整流回路5及びトランス4を介して検出するものである。これよりも、負荷7に近い出力端子6bから負荷7の変動を検出した方が、精度は良い。また、リップルなどによって出力端子6bの電圧が上昇することがあるが、図11のスイッチング電源回路では、リップルなどによる出力端子6bの電圧上昇を抑えることが困難である。
【0013】
そこで、図11のスイッチング電源回路は図12のように改良された。負荷側変動検出部(2次側フィードバック回路)100は出力端子6bの電圧を光信号の負荷側変動信号S4(2次側フィードバック信号)に変換して、信号再生部(1次側フィードバック回路)8bのフィードバック端子FBに出力する。信号再生部8bは、制御回路本体8a同様、電源端子VCCに供給される電圧S3で駆動して、出力端子6bの電圧を負荷側変動信号S4から再生して出力端子OUTから制御信号S8として出力する。制御回路本体8aは制御回路本体8c(図11)にフィードバック端子FBを加えたものであり、さらにフィードバック端子FBに与えられる制御信号S8に応じて、既述のスイッチング周期や閉の期間を適切に調節する。これによって、出力端子6bの電圧をより精度良く安定させることができ、しかも、リップルなどによる出力端子6bの電圧上昇も抑えることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、信号再生部8bは、制御回路本体8a同様、電源端子VCCに与えられる電圧が負荷7の変動に応じて変動するため、出力端子6bの電圧を負荷側変動信号S4から精度良く再生できない。これによって、制御回路300(制御回路本体8a及び信号再生部8b)は、安定してスイッチ3を制御できず、負荷7に電力を安定して供給することができないという問題点がある。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、負荷に電力をより安定して供給することができるスイッチング電源回路及び電気機器を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る課題解決手段は、電源側を電気的に接続するための第1巻線、負荷側を電気的に接続するための第2巻線、制御用の第3巻線が同一の鉄心に設けられたトランスと、前記電源と前記第1巻線との間の開閉を行うスイッチと、前記第3巻線側に電気的に接続され、前記第3巻線から定電圧を取り出すための定電圧部と、前記定電圧を受けて駆動し、前記スイッチの前記開閉を制御するための制御回路とを備える。
【0017】
本発明の請求項1に係る課題解決手段は、前記第3巻線側に電気的に接続され、前記第3巻線の電圧の変動をトランス側変動信号として検出するためのトランス側変動検出部をさらに備え、前記制御回路は、前記トランス側変動信号に応じて、前記スイッチの前記開閉を制御する。
【0018】
本発明の請求項1に係る課題解決手段において、前記第3巻線は、前記トランス側変動検出部が電気的に接続された第4巻線と、前記第4巻線から独立し、前記定電圧部が電気的に接続された第5巻線とを含む。
【0019】
本発明の請求項2に係る課題解決手段において、前記定電圧部は、前記トランス側変動検出部の出力側に接続され、前記定電圧を出力するレギュレータを含む。
【0020】
本発明の請求項3に係る課題解決手段は、前記負荷を接続するための端子と、前記端子に電気的に接続され、前記端子の電圧の変動を負荷側変動信号として検出するための負荷側変動検出部とをさらに備え、前記制御回路は、前記負荷側変動信号に応じて、前記スイッチの前記開閉を制御する。
【0021】
本発明の請求項4に係る課題解決手段において、前記負荷変動信号は光信号を含み、前記制御回路は、前記定電圧を電源として受け、前記端子の電圧の変動を前記光信号から再生するための信号再生部を含む。
【0022】
本発明の請求項5に係る課題解決手段において、電気機器は、請求項1から4までのいずれかに記載のスイッチング電源回路を含む。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1のスイッチング電源回路を示す回路図である。図1のスイッチング電源回路は、1次側整流回路2、スイッチ3、トランス4、2次側整流回路5、入力端子6a、出力端子6b、負荷側変動検出部(2次側フィードバック回路)100、トランス側変動検出部200、制御回路300及び定電圧部400を含む。商用電源1は交流であって、外部から入力端子6aに接続されている。負荷7は外部から出力端子6bに接続されている。
【0024】
トランス4は、商用電源1側を電気的に接続するための第1巻線N1、負荷7側を電気的に接続するための第2巻線N2、制御用の第3巻線N3及び鉄心Tを含む。第1巻線N1、第2巻線N2、第3巻線N3は同一の鉄心Tに設けられている。
【0025】
商用電源1から第1巻線N1までの間には、入力端子6a、1次側整流回路2、スイッチ3がこの順に接続されている。1次側整流回路2は整流用のダイオードD1及び電圧平滑用のコンデンサC1を含む。
【0026】
負荷7から第1巻線N1までの間には、出力端子6b、2次側整流回路5がこの順に接続されている。2次側整流回路5は整流用のダイオードD2及び電圧平滑用のコンデンサC2を含む。負荷側変動検出部100は、出力端子6bに接続され、光信号の負荷側変動信号(2次側フィードバック信号)S4を出力する。
【0027】
トランス側変動検出部200は第3巻線N3に接続され、整流用のダイオードD3、電圧平滑用のコンデンサC3、抵抗R1及び抵抗R2を含む。ダイオードD3のアノードは第3巻線N3の一端に接続され、ダイオードD3のカソードは、コンデンサC3の一端及び抵抗R1の一端に接続されている。抵抗R1の他端は抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2の他端、コンデンサC3の他端、第3巻線N3の他端は共通に接続されている。コンデンサC3、ダイオードD3、抵抗R1の共通接続線には電圧S3が伝搬する。抵抗R1及び抵抗R2の共通接続線にはトランス側変動信号(1次側フィードバック信号)S2が伝搬する。第3巻線N3、コンデンサC3及び抵抗R2の共通接続線にはバイアス(例えばグランド)S7が伝搬する。
【0028】
定電圧部400は、トランス側変動検出部200のコンデンサC3及びダイオードD3を介して第3巻線N3側に電気的に接続され、定電圧素子9を含む。定電圧素子9は例えば、図2に示す3端子レギュレータ9aで構成できる。図2のノードa、b、c、dは図1のそれぞれに対応している。3端子レギュレータ9aは、トランス側変動検出部200の出力側であるダイオードD3のカソード、コンデンサC3及び抵抗R1の共通接続線に接続された入力端子IN、バイアスS7を受けるバイアス端子VSS、及び定電圧S5を出力する出力端子OUTを有する。
【0029】
制御回路300は、制御回路本体8a及び信号再生部(1次側フィードバック回路)8bを含む。信号再生部8bは、負荷側変動検出部100から負荷側変動信号S4を受けるフィードバック端子FB、バイアスS7を受けるバイアス端子VSS、定電圧部400から定電圧S5を受ける電源端子VCC、及び制御信号S8を出力する出力端子OUTを有する。制御回路本体8aは、信号再生部8bから制御信号S8を受けるフィードバック端子FB、バイアスS7を受けるバイアス端子VSS、トランス側変動検出部200から電圧S3、トランス側変動信号S2をそれぞれ受ける電源端子VCC、センス端子SEN、及び制御信号S1を出力する出力端子OUTを有する。
【0030】
次に、図1のスイッチング電源回路の動作について説明する。まず、入力端子6aに商用電源1を接続し、出力端子6bに負荷7を接続する。スイッチ3は、商用電源1とトランス4との間を開いたり、閉じたりする。この開閉の制御は制御回路300が行う。
【0031】
トランス4の第2巻線N2及び第3巻線N3の各々には、第1巻線N1に与えられた電力に帰因して、第1巻線N1との巻線比に基づく電圧が生じる。
【0032】
商用電源1とトランス4との間が閉じると、1次側整流回路2が交流の商用電源1を整流して生成した直流電流は、トランス4の第1巻線N1へ流れる。すると、第2巻線N2には、ダイオードD2の逆方向電圧が発生するので、第2巻線N2に電流が流れない。つまり、商用電源1とトランス4との間が閉じているときは、トランス4には商用電源1から電力が磁気エネルギーとして蓄えられることになる。
【0033】
次に、商用電源1とトランス4との間が開くと、1次側整流回路2からトランス4の第1巻線N1へ電流が流れなくなる。すると、トランス4の第2巻線N2には、ダイオードD2の順方向電圧が発生するので、第2巻線N2に電流が流れる。つまり、商用電源1とトランス4との間が開いているときは、トランス4に蓄積された磁気エネルギー(電力)は2次側整流回路5及び出力端子6bを介して負荷7に供給されることになる。
【0034】
商用電源1とトランス4との間の上記の開閉を所定のスイッチング周期で繰り返す。これによって、所望の電力がトランス4の第2巻線N2から負荷7に供給される。また、これと同様にして、制御用の電力がトランス4の第3巻線N3から制御回路本体8aの電源端子VCCに供給される。制御回路本体8aは、電源端子VCCに供給される電圧S3で駆動して、出力端子OUTからスイッチ3へ制御信号S1を出力する。
【0035】
ところで、負荷7が変動することによって、2次側整流回路5から負荷7に流れ込む電流(負荷電流)が急激に小さくなると、電力=電流×電圧という関係式に基づき、出力端子6bの電圧が上昇する。逆に、負荷7が変動することによって、負荷電流が急激に大きくなると、出力端子6bの電圧が低下する。このように、負荷の変動によって、出力端子6bの電圧が所望値に安定しない。
【0036】
そこで、出力端子6bの電圧を安定させるために、まず、トランス側変動検出部200が第3巻線N3の電圧をトランス側変動信号S2として検出する。第3巻線N3及び第2巻線N2が同一の鉄心Tに設けられているため、第3巻線N3の電圧は出力端子6bの電圧が上昇すると増加し、出力端子6bの電圧が低下すると減少する。制御回路本体8aはトランス側変動検出部200が検出したトランス側変動信号S2と予め設定された基準電圧Va(図示せず)とを比較する。制御回路本体8aは、トランス側変動信号S2が基準電圧Vaより高いとき、商用電源1とトランス4との間の閉の期間を短くする。これによって、トランス4に蓄積される磁気エネルギーが低下し、出力端子6bの電圧も低下するので、負荷7へ供給される電力は所望値に近づく。逆に、トランス側変動信号S2が基準電圧Vaより低いとき、制御回路本体8aは、商用電源1とトランス4との間の閉の期間を長くする。これによって、トランス4に蓄積される磁気エネルギーが増加し、出力端子6bの電圧は上昇するので、負荷7へ供給される電力は所望値に近づく。
【0037】
以上のように、制御回路本体8aがトランス側変動信号S2の大小に応じてスイッチング周期や閉の期間を適切に調節することによって、所望の電力を負荷7へ供給することができ、しかも、負荷7が変動しても出力端子6bの電圧を安定させることができる。
【0038】
また、負荷側変動検出部100は出力端子6bの電圧を光信号の負荷側変動信号S4として検出して、信号再生部8bのフィードバック端子FBに出力する。定電圧部400は、電圧S3から一定の電圧(定電圧S5)を取り出す。信号再生部8bは、電源端子VCCに供給される定電圧S5で駆動して、出力端子6bの電圧を負荷側変動信号S4から再生して出力端子OUTから制御信号S8として出力する。制御回路本体8aは、さらにフィードバック端子FBに与えられる制御信号S8に応じて、既述のスイッチング周期や閉の期間を適切に調節する。これによって、出力端子6bの電圧をより精度良く安定させることができ、しかも、リップルなどによる出力端子6bの電圧上昇も抑えることができる。
【0039】
また、従来の図12の信号再生部8bと異なり、図1の信号再生部8bはトランス4の第3巻線N3からダイオードD3、コンデンサC3及び3端子レギュレータ9aを介して取り出した定電圧S5で駆動する。したがって、たとえ、負荷7が変動し、これによって第3巻線N3の電圧が変動したとしても、制御回路300の信号再生部8bは定電圧S5を受けて駆動する。よって、信号再生部8bは、その駆動については負荷7の変動の影響を受けることなく安定するので、制御回路300は安定してスイッチ3を制御でき、実施の形態1のスイッチング電源回路は負荷7に電力をより安定して供給することができる。
【0040】
例えば、図1のスイッチング電源回路と従来の図12のスイッチング電源回路との違いを、図3を用いて説明する。負荷7が変動し、出力端子6bの電圧VOUTが低下した場合を考える。この場合は、出力端子6bの電圧VOUTを所望値に近づけるためには、スイッチ3の閉の期間を長くなければならない。負荷側変動検出部100は出力端子6bの電圧VOUTを示す負荷側変動信号S4(図3のA部に対応)を出力する。従来(図12)では、出力端子6bの電圧VOUTが低下すると、信号再生部8bに与えられる電圧S3も低下するので、信号再生部8bは光信号からA部よりも低い電圧レベルのB部を再生してしまうので、従来のスイッチング電源回路は負荷7に電力を安定して供給することができない。一方、実施の形態1(図1)では、出力端子6bの電圧VOUTが低下しても、信号再生部8bに与えられる定電圧S5は低下せず一定なので、信号再生部8bは光信号からA部に等しい電圧レベルを安定して再生することができ、実施の形態1のスイッチング電源回路は負荷7に電力を安定して供給することができる。
【0041】
また、制御回路300は、信号再生部8bの駆動については負荷7の変動の影響を受けることはないが、制御回路本体8aのスイッチ3の制御についてはトランス4に蓄えられている磁気エネルギーの変動(この変動は例えば、負荷7の変動や商用電源1の変動等が帰因して生じる)の影響を受けることができる。よって、制御回路300は、磁気エネルギーの変動を考慮してスイッチ3の開閉を制御することができ、たとえ、負荷7が変動することによってトランス4に蓄えられる磁気エネルギーが変動しても、負荷7に安定した電源を供給することができる。
【0042】
さらに、従来のスイッチング電源回路(図12)に3端子レギュレータ9aを追加するだけで、本発明のスイッチング電源回路(図1)を具現できる。
【0043】
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2のスイッチング電源回路を示す回路図である。図4の制御用の第3巻線N3はトランス側変動検出部200が電気的に接続された第4巻線N4と、定電圧部400が電気的に接続された第5巻線N5とを含む。第5巻線N5は第4巻線N4から独立している。
【0044】
図4の定電圧部400は、整流用のダイオードD4、電圧平滑用のコンデンサC4、定電圧S5を生成する定電圧素子9を含む。ダイオードD4のアノードは第5巻線N5の一端に接続され、ダイオードD3のカソードは、コンデンサC4の一端及び定電圧素子9のノードbに接続されている。定電圧素子9のノードd、コンデンサC4の他端、第5巻線N5の他端は共通に接続されている。定電圧素子9はノードaから定電圧S5を出力する。定電圧素子9のノードcにはバイアスS7が伝搬する。
【0045】
図4のスイッチング電源回路のその他については、実施の形態1と同様である。
【0046】
図4のスイッチング電源回路では、トランス側変動検出部200が接続された第4巻線N4と、定電圧部400が電気的に接続された第5巻線N5とが互いに独立している。よって、図4の定電圧部400はトランス側変動信号S2に影響を与えることはなく、例えば、定電圧素子9をツェナダイオード9b(図5)を用いて簡単に構成できる。勿論、図4の定電圧素子9を図1同様、3端子レギュレータ9aを用いて構成することもできる。
【0047】
変形例.
なお、図1及び図4のスイッチング電源回路をそれぞれ図6及び図7のように変形してもよい。図6及び図7のスイッチング電源回路では、制御回路本体8a及び信号再生部8bのいずれもが電源として定電圧S5を受ける。
【0048】
また、図8又は図9に示すように、図6又は図7の負荷側変動検出部100及び信号再生部8bを省略し、制御回路本体8aを制御回路本体8c(図11)に置き換えてもよい。
【0049】
また、図10に示すように、図11のスイッチング電源回路から、センス端子SEN(図11)、抵抗R1及びR2を省略し、定電圧素子9を設けてよい。定電圧素子9は、ノードbがダイオードD3とコンデンサC3との接続点に接続され、ノードdが第3巻線N3とコンデンサC3との接続点に接続され、ノードaから定電圧S5を出力し、ノードcにバイアスS7が伝搬する。定電圧素子9は例えば3端子レギュレータ9a(図2)やツェナダイオード9b(図5)である。定電圧素子9、ダイオードD3及びコンデンサC3は定電圧部400を構成する。制御回路本体8dの電源端子VCCは定電圧S5を受ける。制御回路本端8dは、制御回路本体8c(図11)からセンス端子SENを省略したもので、トランス側変動信号に応じてスイッチング周期や閉の期間を適切に調節するという機能がなくなり、単に、商用電源1とトランス4との間の上記の開閉を予め設定されたスイッチング周期で繰り返させるという機能を有することになる。
【0050】
以上の実施の形態の変形例(図6〜図10)のスイッチング電源回路は、いずれも、制御回路300が定電圧S5を電源として受ける。よって、たとえ、負荷7が変動し、これによって第3巻線N3の電圧が変動したとしても、制御回路300は定電圧S5を受けて駆動する。よって、制御回路300は、その駆動については負荷7の変動の影響を受けることなく安定し、安定してスイッチを制御でき、本変形例のスイッチング電源回路は負荷7に電力をより安定して供給することができる。
【0051】
また、定電圧素子9は3端子レギュレータ9aやツェナダイオード9bの他に、電圧や電流を安定化できる素子を用いて構成されていてもよい。
【0052】
また、本発明のスイッチング電源回路を内蔵する電気機器(例えば、テレビ、パソコン、ビデオ、冷蔵庫、エアコン等々)は、安定した電力が供給され、安定して動作することができる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、たとえ、負荷が変動し、これによって第3巻線の電圧が変動したとしても、制御回路は定電圧を受けて駆動する。よって、制御回路は、その駆動については負荷の変動の影響を受けることなく安定し、安定してスイッチを制御でき、本発明のスイッチング電源回路は負荷に電力をより安定して供給することができる。
【0054】
請求項1に記載の発明によれば、制御回路は、その駆動については負荷の変動の影響を受けることはないが、そのスイッチの制御についてはトランスに蓄えられている磁気エネルギーの変動(この変動は例えば、負荷の変動や電源等の変動が帰因して生じる)の影響を受けることができる。よって、制御回路は、磁気エネルギーの変動を考慮してスイッチの開閉を制御することができ、たとえ、負荷が変動することによってトランスに蓄えられる磁気エネルギーが変動しても、負荷に安定した電力を供給することができる。
【0055】
請求項1に記載の発明によれば、トランス側変動検出部が接続された第4巻線と、定電圧部が接続された第5巻線とが互いに独立している。よって、定電圧部は、トランス変動信号に影響を与えることはなく、例えば、ツェナダイオードを用いて簡単に構成できる。
【0056】
請求項2に記載の発明によれば、従来のスイッチング電源回路にレギュレータを追加するだけで、本発明のスイッチング電源回路を具現できる。
【0057】
請求項3に記載の発明によれば、制御回路は、その駆動については負荷の変動の影響を受けることはないが、そのスイッチの制御については負荷の変動の影響を受けることができる。よって、制御回路は、負荷の変動を考慮してスイッチの開閉を制御することができ、たとえ、負荷が変動しても、負荷に安定した電源を供給することができる。
【0058】
請求項4に記載の発明によれば、信号再生部は光信号から端子の電圧を安定して再生することができる。
【0059】
請求項5に記載の発明によれば、電気機器は安定した電力が供給され、安定して動作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のスイッチング電源回路を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1の定電圧素子の例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態1のスイッチング電源回路の効果を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態2のスイッチング電源回路を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の形態2の定電圧素子の例を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の変形例を示す回路図である。
【図7】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の変形例を示す回路図である。
【図8】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の変形例を示す回路図である。
【図9】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の変形例を示す回路図である。
【図10】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の変形例を示す回路図である。
【図11】従来のスイッチング電源回路を示す回路図である。
【図12】従来のスイッチング電源回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 商用電源、3 スイッチ、4 トランス、6a 入力端子、6b 出力端子、8b 信号再生部、9a 3端子レギュレータ、100 負荷側変動検出部、200 トランス側変動検出部、300 制御回路、400 定電圧部、N1第1巻線、N2 第2巻線、N3 第3巻線、N4 第4巻線、N5 第5巻線、S2 トランス側変動信号、S4 負荷側変動信号、S5 定電圧、T 鉄心。
Claims (5)
- 電源側を電気的に接続するための第1巻線、負荷側を電気的に接続するための第2巻線、制御用の第3巻線が同一の鉄心に設けられたトランスと、
前記電源と前記第1巻線との間の開閉を行うスイッチと、
前記第3巻線側に電気的に接続され、前記第3巻線から定電圧を取り出すための定電圧部と、
前記定電圧を受けて駆動し、前記スイッチの前記開閉を制御するための制御回路と、
前記第3巻線側に電気的に接続され、前記第3巻線の電圧の変動をトランス側変動信号として検出するためのトランス側変動検出部とを備え、
前記制御回路は、
前記トランス側変動信号に応じて、前記スイッチの前記開閉を制御し、
前記第3巻線は、
前記トランス側変動検出部が電気的に接続された第4巻線と、
前記第4巻線から独立し、前記定電圧部が電気的に接続された第5巻線とを含むことを特徴とする、
スイッチング電源回路。 - 前記定電圧部は、前記トランス側変動検出部の出力側に接続され、前記定電圧を出力するレギュレータを含む請求項1に記載のスイッチング電源回路。
- 前記負荷を接続するための端子と、
前記端子に電気的に接続され、前記端子の電圧の変動を負荷側変動信号として検出するための負荷側変動検出部と、
をさらに備え、
前記制御回路は、
前記負荷側変動信号に応じて、前記スイッチの前記開閉を制御する請求項1又は2に記載のスイッチング電源回路。 - 前記負荷変動信号は光信号を含み、
前記制御回路は、
前記定電圧を電源として受け、前記端子の電圧の変動を前記光信号から再生するための信号再生部を含む請求項3に記載のスイッチング電源回路。 - 請求項1から4までのいずれかに記載のスイッチング電源回路を含む電気機器。
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