JP3588353B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カメラに関し、特にたとえばディジタルカメラに適用され、被写界に応じた撮影モードで撮影を行う、カメラに関する。
【0002】
【従来技術】
従来のこの種のカメラとして、夕景を撮影するのに適した夕景モードを備えるものがある。この撮影モードでは、絞りが閉じられかつ露光時間が延長されるようニプログラム線図が補正され、赤色を重視するように白バランス調整ゲインが設定される。これによって、夕景を鮮明に撮影することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、撮影モードを手動で設定する必要があり、操作性に問題があった。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、操作性を向上させることができる、カメラを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、被写界に応じた撮影モードで撮影を行うカメラにおいて、被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合を検出する割合検出手段、被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差を検出する輝度差検出手段、および割合および輝度差に基づいて撮影モードを決定する決定手段を備えることを特徴とする、カメラである。
【0006】
【作用】
被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合は、割合検出手段によって検出される。また、被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差は、輝度差検出手段によって検出される。決定手段は、検出された割合および輝度差に基づいて撮影モードを決定する。被写界は、決定された撮影モードで撮影される。
【0007】
被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合、および被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差は、被写界の判別の手掛かりとなる。このため、検出された割合と輝度差とに基づいて撮影モードを決定するようにしている。
【0008】
好ましくは、輝度差が大きくかつ割合が大きいとき、撮影モードが夕景モードに設定される。
【0009】
なお、決定手段によって決定された撮影モードに対応するメッセージを出力するようにすれば、オペレータは、当該撮影モードが所望のモードであるかどうかを容易に判別することができる。
【0010】
【発明の効果】
この発明によれば、被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合と被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差とに基づいて撮影モードを決定するため、カメラの操作性を向上させることができる。
【0011】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ズームレンズ12,フォーカスレンズ14,絞り機構16およびシャッタ機構18を含む。被写界の光学像は、これらの部材を介してイメージセンサ20の受光面に入射する。イメージセンサ12の有効画素数は約400万画素であり、受光面の水平方向および垂直方向には2300画素および1740ラインが存在する。受光面はCy(シアン),Ye(イエロー),Mg(マゼンダ)およびG(グリーン)がモザイク状に配列された色フィルタ(図示せず)によって覆われており、光電変換によって生成される生画像信号の各画素は、Cy,Ye,MgまたはGの色情報を有する。
【0013】
電源が投入されると、CPU32は、被写体のリアルタイム動画像(スルー画像)をモニタ44に表示するべく、TG(Timing Generator)30に1/6の垂直間引き読み出しを命令し、ズーム回路34の水平ズーム倍率および垂直ズーム倍率を“1/4”および“1”に設定する。TG30は、イメージセンサ20に間引き読み出しを施し、これによって、Cy,Ye,・・・のラインおよびMg,G・・・のラインが交互に含まれる2300画素×290ラインの生画像信号が、1/30秒に1フレームの割合でイメージセンサ20から出力される。
【0014】
イメージセンサ20から出力された各フレームの生画像信号は、CDS/AGC回路22によってノイズ除去およびレベル調整を施される。A/D変換器24は、CDS/AGC回路22から出力された生画像信号をディジタル信号に変換する。電源が投入された当初、スイッチSW1は端子S1と接続され、A/D変換器24から出力された生画像信号はスイッチSW1を介して信号処理回路26に入力される。
【0015】
信号処理回路26は、図2に示すように構成される。生画像信号を形成する各画素はCy,Ye,MgおよびGのいずれか1つの色情報しか持たないため、まず色分離回路26aによって各画素が不足する色情報が補完される。RGB変換回路26bは色分離回路26bから出力された補色画像信号にRGB変換を施し、白バランス調整回路26cはRGB変換回路26bから出力された原色画像信号に白バランス調整を施す。白バランス調整が施された原色画像信号は、YUV変換回路26dによってYUV信号に変換される。生成されたYUV信号は、Y:U:V=4:2:2の比率を有する。
【0016】
白バランス調整回路26cから出力された原色画像信号は積分回路26eにも入力され、YUV変換回路26dから出力されたYUV信号を形成するY信号もまた積分回路26fに与えられる。図3を参照して、被写界(画面)は、垂直方向および水平方向の各々において16分割され、画面上には256個のブロックが形成されている。各ブロックには、垂直位置番号i(=0〜15)および水平位置番号j(=0〜15)が割り当てられる。
【0017】
積分回路26dは、原色画像信号を形成するR信号,G信号およびB信号の各々をブロック毎に積分し、積分回路26fは、Y信号をブロック毎に積分する。これによって、R信号に関する256個の積分値r(i,j),G信号に関する256個の積分値g(i,j)およびB信号に関する256個の積分値b(i,j)が積分回路26eから1フレーム期間毎に出力され、Y信号に関する256個の積分値y(i,j)が積分回路26fから1フレーム期間毎に出力される。
【0018】
図1に戻って、信号処理回路26から出力されたYUV信号は、ズーム回路34に与えられる。当該YUV信号は2300画素×290ラインの解像度を有し、ズーム回路34の水平ズーム倍率および垂直ズーム倍率は“1/4”および“1”に設定されているため、ズーム回路34からは575画素×290ラインのYUV信号が出力される。
【0019】
ズーム回路34から出力されたYUV信号は、メモリ制御回路36によってSDRAM38の表示画像エリア38a(図4参照)に書き込まれ、その後、メモリ制御回路36によって表示画像エリア38aから読み出される。読み出されたYUV信号の解像度は擬似フレーム化回路40によって575画素×580ラインに変換され、変換されたYUV信号はビデオエンコーダ42によって640画素×480ラインのコンポジットビデオ信号にエンコードされる。エンコードされたコンポジットビデオ信号はモニタ44に与えられ、この結果、被写体のスルー画像が画面に表示される。
【0020】
図2に示す積分回路26fから出力された256個の積分値y(i,j)は、CPU32によって取り込まれ、レジスタrgst1に設定される。積分値y(i,j)は1フレーム期間毎に生成されるため、レジスタrgst1の設定値は1フレーム期間毎に更新される。
【0021】
ズームボタン56が操作されると、対応する状態信号がシステムコントローラ52からCPU32に与えられる。CPU32はドライバ28aを制御し、これによってズームレンズ12が光軸方向に移動する。モニタ44に表示されたスルー画像のズーム倍率は、ズームボタン56の操作に応答して変化する。
【0022】
シャッタボタン54が半押しされると、対応する状態信号がシステムコントローラ52からCPU32に与えられる。CPU32は、シャッタボタン54の半押し後に積分回路26fから出力された256個の積分値y(i,j)をレジスタrgst2に設定する。この結果、連続する2フレームの積分値y(i,j)がレジスタrgst1およびrgst2内に得られる。CPU32は、こうして得られた積分値y(i,j)に基づいて被写界がスポーツシーンである可能性を算出する。
【0023】
スポーツシーンの可能性判断が完了すると、CPU32は、フォーカス調整を行う。フォーカスレンズ14は、ドライバ28bによって光軸方向に移動し、合焦位置に設定される。フォーカス調整が完了すると、CPU32は、積分回路26eから出力された積分値r(i,j),g(i,j)およびb(i,j)ならびに積分回路26eから出力された積分値y(i,j)をレジスタrgst3に設定する。1フレーム分の積分値r(i,j),g(i,j),b(i,j)およびy(i,j)の取り込みが完了すると、CPU32は、ポートレートシーンの可能性,夕景シーンの可能性および夜景シーンの可能性を判別する。
【0024】
ポートレートシーンの可能性は、ズームレンズ12から主要被写体までの距離、フォーカスレンズ14とイメージセンサ20との間隔、ならびにレジスタrgst3に設定された積分値r(i,j),g(i,j)およびb(i,j)に基づいて算出される。また、夕景シーンの可能性は、レジスタrgst3に設定された積分値r(i,j),g(i,j),b(i,j)およびy(i,j)に基づいて算出される。さらに、夜景シーンの可能性は、レジスタrgst3に設定された積分値y(i,j)に基づいて算出される。
【0025】
こうしてスポーツシーン,ポートレートシーン,夕景シーンおよび夜景シーンの各々の可能性が算出されると、最も可能性が高いシーンが被写界シーンとして確定する。カメラ設定つまり撮影モードは確定したシーンに応じて変更され、モニタ44には確定したシーンに対応するメッセージが表示される。
【0026】
スポーツシーンに確定すると、CPU32は、動きのある被写体が鮮明に撮影されるように露光調整用のプログラム線図を補正する。これによって、撮影モードがスポーツモードとなる。ポートレートシーンに確定すると、CPU32は、背景がぼけるようにプログラム線図を補正し、人物の肌色の変化が抑えられるように白バランス調整ゲインを補正する。これによって、撮影モードがポートレートモードとなる。夕景シーンに確定すると、CPU32は、遠景が鮮明に撮影されるようにプログラム線図を補正し、夕焼けの色の変化が抑えられるように白バランス調整ゲインを補正する。これによって、撮影モードが夕景モードとなる。夜景シーンに確定すると、CPU32は、イルミネーションが際立つようにプログラム線図を補正する。これによって、撮影モードが夜景モードとなる。
【0027】
いずれのシーンに確定しても、プログラム線図が補正される。このため、シーン判別が完了した後、CPU32は、レジスタrgst2に設定された積分値y(i,j)と補正されたプログラム線図とに基づいて、絞り量および露光時間を調整する。
【0028】
このような露光調整が完了した後にシャッタボタン54が全押しされると、対応する状態信号がシステムコントローラ52からCPU32に与えられる。CPU32は、撮影処理を実行する。具体的には、CPU32は、本露光をTG30に命令し、TG30による本露光が完了した時点でドライバ28dによってシャッタ機構16を駆動する。シャッタ機構16の駆動によって、イメージセンサ20への入射光が遮断される。CPU32はまた、本露光によって得られた1フレーム分の生画像信号をイメージセンサ20から出力するべく、TG30に全画素読み出しを命令する。これによって、2300画素×1740ラインの生画像信号がインタレーススキャン方式でイメージセンサ20から読み出される。
【0029】
この生画像信号は、CDS/AGC回路22およびA/D変換器24を介してメモリ制御回路36に与えられ、メモリ制御回路36によってSDRAM38の生画像エリア38b(図4参照)に書き込まれる。この2300画素×1740ラインの生画像信号はインタレーススキャン信号であるため、生画像エリア38bの前半に奇数フィールド信号が格納され、生画像エリア38bの後半に偶数フィールド信号が格納される。つまり、生画像エリア38bの中に、奇数フィールドエリアおよび偶数フィールドエリアが形成される。
【0030】
生画像エリア38bへの書き込みが完了した後、メモリ制御回路36は、当該生画像信号を奇数フィールドエリアおよび偶数フィールドエリアから1ライン毎に交互に読み出す。これによって、インタレーススキャン信号がプログレッシブスキャン信号に変換される。スイッチSW1は、シャッタボタン54が全押しされた時点で端子S2と接続される。このため、メモリ制御回路36によって読み出された生画像信号は、スイッチSW1を介して信号処理回路22に与えられる。信号処理回路22では、色分離,RGB変換,白バランス調整およびYUV変換の一連の処理が実行され、これによって2300画素×1740ラインのYUV信号(主要YUV信号)が生成される。
【0031】
ズーム回路34の水平ズーム倍率および垂直ズーム倍率は、シャッタボタン54が全押しされた時点で“1/4”および“1/6”にそれぞれ設定される。このため、信号処理回路22から出力されたYUV信号の解像度は、2300画素×1740ラインから575画素×290ラインに変換される。ズーム回路34から出力された575画素×290ラインのYUV信号は、メモリ制御回路36によって図4に示す表示画像エリア38aに書き込まれる。これ以降はスルー画像を表示するときと同じ処理が行われ、これによってシャッタボタン54が操作された時点のフリーズ画像がモニタ44に表示される。
【0032】
信号処理回路26から出力された2300画素×1740ラインの主要YUV信号はまた、そのままメモリ制御回路36に与えられ、メモリ制御回路36によってSDRAM38の主画像エリア38c(図4参照)に書き込まれる。書き込みが完了すると、CPU32がこの2300画素×1740ラインの主要YUV信号に基づいて160画素×120ラインの縮小YUV信号を作成する。具体的には、CPU32は、メモリ制御回路36を介してSDRAM38にアクセスし、ソフトウェア処理によって縮小YUV信号を生成する。生成された縮小YUV信号は、SDRAM38の縮小画像エリア38d(図4参照)に書き込まれる。
【0033】
メモリ制御回路36は、主要YUV信号および縮小YUV信号をSDRAM38から読み出し、各々のYUV信号をJPEGコーデック46に与える。JPEGコーデック46は、与えられた主要YUV信号および縮小YUV信号をJPEGフォーマットに従って圧縮し、圧縮主要YUV信号および圧縮縮小YUV信号を生成する。生成された圧縮主要YUV信号および圧縮縮小YUV信号は、メモリ制御回路36によってSDRAM38の圧縮主画像エリア38eおよび圧縮縮小画像エリア38f(図4参照)に書き込まれる。
【0034】
こうして撮影処理が完了すると、CPU32は、記録処理を実行する。具体的には、CPU32は、メモリ制御回路36を介してSDRAM38にアクセスし、圧縮主要YUV信号および圧縮縮小YUV信号を圧縮主画像エリア38eおよび圧縮縮小画像エリア38fからそれぞれ読み出す。CPU46はさらに、読み出された圧縮主要YUV信号および圧縮縮小YUV信号をファイル形式で記録媒体50に記録する。なお、記録媒体50は着脱自在であり、記録媒体50へのアクセスはI/F48を介して行われる。
【0035】
CPU32は、具体的には、図5〜図12、図15〜図16、図22〜図24、図29〜図30に示すフロー図に対応する制御プログラムを実行する。なお、この制御プログラムは、ROM58に記憶される。
【0036】
まず図5に示すステップS1で表示系を起動する。具体的には、TG30に間引き読み出しを命令し、ズーム回路34の水平ズーム倍率および垂直ズーム倍率を“1/4”および“1”に設定する。これによって、被写体のスルー画像がモニタ44に表示される。
【0037】
ステップS3ではTG30から30fpsの垂直同期信号が発生したかどうか判断し、YESであればステップS5で積分値取込処理1を実行する。これによって、図3に示す256個のブロックに個別に対応する256個の積分値y(i,j)がレジスタrgst1に設定される。ステップS7ではシャッタボタン54が半押しされたかどうか判断し、ステップS9ではズームボタン56が操作されたかどうか判断する。ズームボタン56が操作されたときはステップS9からステップS11に進み、ドライバ28aを制御してズームレンズ12を光軸方向に移動させる。ステップS11の処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0038】
シャッタボタン54が半押しされたときはステップS7でYESと判断し、ステップS13で積分値取込処理2を行う。これによって、256個の積分値y(i,j)がレジスタrgst2に設定される。ステップS15では、レジスタrgst1および2に設定された連続2フレームの積分値y(i,j)に基づいて被写界がスポーツシーンである可能性を判断する。可能性は、パーセンテージで表現される。
【0039】
ステップS15の処理が完了すると、ステップS17でフォーカス調整を行う。具体的には、ドライバ28bを制御してフォーカスレンズ14を光軸方向に移動させ、これによって検出された合焦位置にフォーカスレンズ14を設定する。フォーカス調整が完了すると、垂直同期信号の発生を待ってステップS19からステップS21に進み、信号処理回路26から積分値r(i,j),g(i,j),b(i,j)およびy(i,j)を取り込む。取り込まれた積分値r(i,j),g(i,j),b(i,j)およびy(i,j)は、レジスタrgst3に設定される。
【0040】
ステップS23では、ズームレンズ12から主要被写体までの距離、フォーカスレンズとイメージセンサ20との間隔、ならびにレジスタrgst3に設定された積分値r(i,j),g(i,j)およびb(i,j)に基づいて、被写界がポートレートシーンである可能性を判断する。ステップS25では、レジスタ3に設定された積分値r(i,j),g(i,j),b(i,j)およびy(i,j)に基づいて、被写界が夕景シーンである可能性を判断する。ステップS27では、レジスタrgst3に設定された積分値y(i,j)に基づいて被写界が夜景シーンである可能性を判断する。なお、ここでも、可能性はパーセンテージで表現される。
【0041】
ステップS29では、ステップS15,S23,S25およびS27で求められた可能性の中からパーセンテージが最も高い可能性を特定し、特定した可能性に対応するシーンを被写界として確定する。ステップS29ではさらに、確定したシーンに対応するカメラ設定(撮影モード設定)を行う。被写界がスポーツシーンに確定したときは、動きのある被写体が鮮明に撮影されるようにプログラム線図を補正する(スポーツモード設定)。被写界がポートレートシーンに確定したときは、背景がぼけるようにプログラム線図を補正し、かつ人物の肌色の変化が抑えられるように白バランス調整ゲインを補正する(ポートレートモード設定)。被写界が夕景シーンに確定したときは、遠景が鮮明に撮影されるようにプログラム線図を補正し、夕焼けの色の変化が抑えられるように白バランス調整ゲインを補正する(夕景モード設定)。被写界が夜景シーンに確定したときは、イルミネーションが際立つようにプログラム線図を補正する(夜景モード設定)。
【0042】
ステップS31では、キャラクタジェネレータ(図示せず)を駆動して、確定したシーンに対応するキャラクタをモニタ44にOSD表示する。CPU32による自動判別では被写界の誤判別の可能性があるため、この実施例では、いずれのシーンに確定したかを可視メッセージによってオペレータに通知するようにしている。これによって操作性が向上する。なお、詳しい説明は省略しているが、スポーツシーン,ポートレートシーン,夕景シーンまたは夜景シーンの設定は、オペレータの手動操作によって変更することができる。
【0043】
ステップS33では、レジスタrgst2に設定された積分値y(i,j)とステップS29のカメラ設定によって補正されたプログラム線図とに基づいて最適絞り量および最適露光時間を特定し、最適絞り量をドライバ28cによって絞り機構16に設定する。シャッタ機構18は、後述するステップS39において、本露光の開始から最適露光時間が経過した時点で駆動する。
【0044】
ステップS35では、シャッタボタン54が全押しされたかどうか判断し、ステップS37ではシャッタボタン54の操作が解除されたかどうか判断する。シャッタボタン54が全押しされたときは、ステップS37における撮影処理/記録処理を経てステップS1に戻る。撮影処理および記録処理によって、被写体像が記録媒体50に記録される。シャッタボタン54の操作が解除されたときは、撮影処理/記録処理を行うことなくステップS1に戻る。
【0045】
ステップS5の積分値取込処理1は、図7および図8に示すサブルーチンに従う。まずステップS41で垂直位置番号iを“4”に設定し、ステップS43で水平位置番号jを“4”に設定する。ステップS45では、積分値y(i,j)をレジスタrgst1から読み出し、当該積分値y(i,j)を特定積分値Ysp1(i,j)としてrgst4に設定する。ステップS47では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS49ではインクリメントされた垂直値番号jを“12”と比較する。そして、j<12であればステップS45に戻るが、j=12であれば、ステップS51で垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS53でインクリメントされた垂直位置番号iを“12”と比較する。ここで、i<12であればステップS43に戻り、i=12となるとステップS55に進む。
【0046】
ステップS55では垂直位置番号iを“0”に設定し、続くステップS57では水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS59では、垂直位置番号iおよび水平位置番号jが0<i<15および0<j<15の条件を満たすかどうかを判断する。両方の条件が満たされたときは、そのままステップS63に進む。一方、上述の条件のいずれか一方でも満たされなければ、ステップS61でレジスタrgst1の積分値y(i,j)を特定積分値Ysp1(i,j)としてrgst4に設定し、その後ステップS63に進む。ステップS63では水平位置番号jをインクメントし、続くステップS65ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS59に戻るが、j=16であればステップS67に進む。ステップS67では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS69ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS57に戻るが、i=16であれば上階層のルーチンに復帰する。
【0047】
このような処理によって、図13に示す中央領域CTR1を形成する64ブロックおよび周辺領域ARD1を形成する60ブロックに関する合計124個の特定積分値Ysp1(i,j)が求められる。
【0048】
図5に示すステップS13の積分値取込処理2は、図9および図10に示すサブルーチンに従う。ただし、このサブルーチンは、ステップS75およびS91において、レジスタrgst2に格納された積分値y(i,j)を特定積分値Ysp2(i,j)としてレジスタrgst2に設定する点を除き、図7および図8に示すサブルーチンと同じであるため、重複した説明は省略する。この処理によって、図13に示す中央領域CTR1および周辺領域ARD1を形成する124個の特定積分値Ysp2(i,j)が求められる。
【0049】
図5に示すステップS15の可能性判断処理は、図11および図12に示すサブルーチンに従う。まずステップS101で変数CctrおよびCardを“0”に設定し、ステップS103およびS105で垂直位置番号iおよび水平位置番号jを“4”に設定する。ステップS107では数1に従って特定積分値Ysp1(i,j)およびYsp2(i,j)の差分絶対値ΔYsp(i,j)を算出し、続くステップS109では算出された差分絶対値ΔYsp(i,j)を閾値Yth1と比較する。
【0050】
【数1】
ΔYsp(i,j)=|Ysp1(i,j)−Ysp2(i,j)|
ΔYsp(i,j)≧Yth1であれば、ステップS109でYESと判断し、ステップS111で変数CctrをインクリメントしてからステップS113に進む。一方、ΔYsp(i,j)<Ythであれば、ステップS109でNOと判断し、そのままステップS113に進む。
【0051】
ステップS113では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS115ではインクリメントされた水平位置番号jを“12”と比較する。そして、j<12であればステップS107に戻るが、j=12であればステップS117に進む。ステップS117では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS119ではインクリメントされた垂直位置番号iを“12”と比較する。そして、i<12であればステップS105に戻り、i=12であればステップS121に進む。
【0052】
ステップS107で算出される差分絶対値ΔYsp(i、j)は、中央領域CTR1を形成する各ブロック(i,j)での被写体の動き量に相当する。この動き量が大きければ、ステップS109でYESと判断され、変数Cctrがインクリメントされる。したがって、動き量が大きな被写体が中央領域CTR1に占める割合が大きいほど、変数Cctrは大きな値を示す。
【0053】
ステップS121では垂直位置番号iを“0”に設定し、続くステップS123では水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS125では垂直位置番号iおよび水平位置番号jが0<i<15および0<j<15の条件を満たすかどうかを判断し、両方の条件が満たされればそのままステップS131に進むが、いずれか一方でも満たされなければステップS126に進む。ステップS126では上述の数1に従って特定積分値Ysp1(i,j)およびYsp2(i,j)の差分絶対値ΔYsp(i,j)を算出し、続くステップS127では算出された差分絶対値ΔYsp(i,j)を閾値Yth1と比較する。そして、ΔYsp(i,j)≧YthであればステップS129で変数CardをインクリメントしてからステップS131に進むが、ΔYsp(i,j)<YthであればそのままステップS131に進む。
【0054】
ステップS131では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS133ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS125に戻るが、j=16であればステップS135に進む。ステップS135では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS137ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS123に戻り、i=16であればステップS139に進む。
【0055】
ステップS126で算出される差分絶対値ΔYsp(i、j)は、周辺領域ARD1を形成する各ブロック(i,j)での被写体の動き量に相当する。この動き量が大きければ、ステップS127でYESと判断され、変数Cardがインクリメントされる。したがって、動き量が大きな被写体が周辺領域ARD1に占める割合が大きいほど、変数Cardは大きな値を示す。
【0056】
ステップS139では、被写界がスポーツシーンである可能性Psprtを数2〜数4に従って算出する。可能性Psprtが算出されると、上階層のルーチンに復帰する。
【0057】
【数2】
Rcrt=Cctr/64*100
【0058】
【数3】
Rard=Card/60*100
【0059】
【数4】
Psprt=Rctr−a*Rard
a:定数
中央領域CTR1を形成するブロックの数は“64”であり、周辺領域ARD1を形成するブロックの数は“60”である。このため、変数Cctrを“64”で割り算しかつ割り算値に“100”を掛け算することで、動き量が大きな被写体が中央領域CTR1に占める割合Rctrが求められる。また、変数Cardを“60”で割り算しかつ割り算値に“100”を掛け算することで、動き量が大きな被写体が周辺領域ARD1に占める割合Rardが求められる。中央領域CRT1に存在する被写体のみの動きを判別するには被写界全体の動きを排除する必要があるため、割合Rardに定数aを掛け算し、割合Rctrから掛け算値a*Rardを引算している。これによって、可能性Psprtがパーセンテージで求められる。なお、図14に示すような野球のピッチャーがボールを投げるシーンを撮影したときに、可能性Psprtは高い数値を示す。
【0060】
図6に示すステップS23の可能性判断処理は、図15および図16に示すサブルーチンに従う。まずステップS141でズームレンズ12およびフォーカスレンズ14の位置を検出し、ステップS143およびS145でズームレンズ12から主要被写体までの距離L1およびフォーカスレンズ14とイメージセンサ20との間隔L2を検出する(図18参照)。
【0061】
ROM58には、図17に示すグラフが格納されている。図17によれば、横軸および縦軸はそれぞれ、ズームレンズ12およびフォーカスレンズ14の位置である。ズームレンズ12の位置はドライバ28aに設けられたステッピングモータ(図示せず)のステップ数によって表され、フォーカスレンズ14の位置はドライバ28bに設けられたステッピングモータ(図示せず)のステップ数によって表される。このような縦軸および横軸によって形成された平面上に、主要被写体までの距離に応じた複数の曲線A〜Iが描かれる。曲線A〜Iはそれぞれ、被写体までの距離が0.4m,0.5m,0.6m,0.8m,1.0m,1.5m,2.0m,3.0mおよび無限遠(∞)であるときのレンズ位置関係を示す。
【0062】
したがって、ステップS143では、ステップS141で求められたズームレンズ12およびフォーカスレンズ14の位置と図17に示すグラフとに基づいて距離L1を検出する。また、ステップS145では、ステップS141で求められたフォーカスレンズ14の位置から間隔L2を検出する。
【0063】
ステップS147では、画面つまり被写界において人物の顔が占めるべき領域(顔領域)の垂直ブロック数FCを数5〜数6に従って算出する。
【0064】
【数5】
face2=face1*L2/L1
face1:人物の顔の長さ(定数:30cm)
face2:受光面に投影された顔画像の長さ
【0065】
【数6】
FC=16*face2/h
h:イメージセンサに形成された受光面の垂直サイズ
図18を参照して、顔の長さがface1の人物(主要被写体)がズームレンズ12から距離L1だけ離れた位置に存在すると仮定した場合、イメージセンサ20の受光面に投影される顔画像の長さface2は、face1にL2/L1を掛け算した値に相当する。また、受光面に投影された顔領域の垂直ブロック数FCは、face2を受光面の垂直サイズhで割り算し、割り算値に“16”を掛け算した値に相当する。
【0066】
図15に戻って、ステップS149およびS151では、算出された垂直ブロック数FCを判別する。垂直ブロック数FCが“2”を下回るときは、ステップS153で垂直ブロック数FCを“2”に設定してからステップS156に進む。垂直ブロック数FCが“8”を上回るときは、ステップS155で垂直ブロック数FCを“8”に設定してからステップS156に進む。一方、2≦FC≦8の条件が満たされたときは、そのままステップS156に進む。こうして顔領域の面積が2ブロック×2ブロック〜8ブロック×8ブロックの範囲で設定される。
【0067】
ステップS156では、変数CinおよびCoutを“0”に設定し、ステップS157およびS159では垂直位置番号iおよび水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS161では、レジスタrgst3に設定された積分値r(i,j),g(i,j)およびb(i、j)を読み出し、数7に従ってブロック(i,j)の色評価値RおよびGを算出する。
【0068】
【数7】
R=r(i,j)/(r(i,j)+g(i,j)+b(i、j))
G=g(i,j)/(r(i,j)+g(i,j)+b(i、j))
ステップS163では算出された色評価値RおよびBが図19に示す肌色領域SKNの属するかどうか判断し、NOであればそのままステップS171に進む。一方、ステップS163でYESであればステップS165に進み、ブロック(i,j)がステップS147〜S155で求められたサイズによって規定される顔領域に属するかどうかを判断する。具体的には、数8に示す条件および数9に示す条件の両方が満たされるかどうか判断する。そして、これらの条件の両方が満たされればブロック(i,j)は顔領域に属するとみなし、これらの条件のいずれか一方でも満たされなければ、ブロック(i,j)は顔領域に属さないとみなす。
【0069】
【数8】
8−FC/2≦i≦7+FC/2
【0070】
【数9】
8−FC/2≦j≦7+FC/2
数8および数9によれば、顔領域は、画面中央に形成される。たとえばFC=6であれば、図20に斜線で示す領域FACEが顔領域とされる。ブロック(i,j)がこのような顔領域に属するときは、ステップS167で変数CinをインクリメントしてからステップS171に進むが、ブロック(i,j)が顔領域に属さないときは、ステップS169で変数CoutをインクリメントしてからステップS171に進む。
【0071】
ステップS171では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS173ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS161に戻るが、j=16であればステップS175に進む。ステップS175では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS177ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS159に戻るが、i=16であればステップS179に進む。このような処理が実行されることで、変数Cinは顔領域に属する肌色ブロックの数を示し、変数Coutは顔領域に属しない肌色ブロックの数を示すこととなる。
【0072】
ステップS179では、被写界がポートレートシーンである可能性Pptrtを数10に従って算出する。可能性Pptrtが算出されると、上階層のルーチンに復帰する。
【0073】
【数10】
Pptrt=(Cin−Cout*n)/FC*100
n:定数
顔領域に属する肌色ブロック数が多いほど被写体が人物の顔が存在する可能性が高く、顔領域に属する肌色ブロック数が少ないほど被写体が人物の顔が存在する可能性が低い。ただし、顔領域以外の領域に存在する肌色ブロックが多いほど、被写体が人物の顔である可能性は低い。そこで、変数Coutに定数nを掛け算した掛け算値によって変数Cinを引き算している。一方、FCは、顔領域に属するブロックの総数であり、引き算値をブロック総数で割り算し、割り算値に“100”を掛けることによって、被写界がポートレートシーンである可能性Pptrtがパーセンテージで求められる。なお、図21に示すような人物が画面中央に存在するシーンを撮影したときに、可能性Pptrtは高い数値を示す。
【0074】
図6に示すステップS25の可能性判断処理は、図11および図12に示すサブルーチンに従う。まずステップS181で変数Cssを“0”に設定し、ステップS183で垂直位置番号iを“0”に設定し、そしてステップS185で水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS187では垂直位置番号iおよび水平位置番号jが6≦i≦9および6≦j≦9の条件を満たすかどうか判断する。そして、いずれの条件も満たされなければステップS197に進むが、少なくとも一方の条件が満たされればステップS189に進む。
【0075】
ステップS189では、レジスタrgst3に設定された積分値r(i,j),g(i,j)およびb(i、j)を読み出し、上述の数7に従ってブロック(i,j)の色評価値RおよびGを算出する。ステップS191では、算出された色評価値RおよびGが図27に斜線で示す夕景色領域EVENに属するかどうか判断し、NOであればステップS195に進むが、YESであればステップS193に進む。ステップS193では、レジスタrgst3に設定された積分値y(i,j)を読み出し、当該積分値y(i,j)が高輝度であるかどうか判断する。具体的には、y(i,j)が閾値Yth2を上回るかどうかを判断する。そして、y(i,j)≦Yth2であればそのままステップS197に進むが、y(i,j)>Yth2であればステップS195で変数CssをインクリメントしてからステップS197に進む。
【0076】
ステップS197では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS201ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS187に戻るが、j=16であればステップS201に進む。ステップS201では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS203ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS185に戻るが、i=16であればステップS205に進む。
【0077】
このような処理が実行されることで、図25に斜線で示す十字領域CRS1を形成する各々のブロックについて、夕景色であるかどうかの判別処理および高輝度であるかどうかの判別処理が行われる。変数Cssは、夕景色でかつ高輝度のブロックの数を示すこととなる。
【0078】
図23に示すステップS205では、周辺輝度値Yupper,Ylower,YleftおよびYrightを“0”に設定する。また、ステップS207およびS209では垂直位置番号iおよび水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS211では0≦i≦1の条件が満たされるかどうかを判断し、ステップS215では14≦i≦15の条件が満たされるかどうかを判断し、ステップS219では0≦j≦1の条件が満たされるかどうかを判断し、そしてステップS225では14≦j≦15の条件が満たされるかどうかを判断する。
【0079】
ステップS211でYESと判断されるとステップS213に進み、レジスタrgst3に格納された積分値y(i,j)を周辺輝度値Yupperに加算する。ステップS215でYESと判断されるとステップS217に進み、レジスタrgst3に格納された積分値y(i,j)を周辺輝度値Ylowerに加算する。ステップS219でYESと判断されるとステップS221に進み、レジスタrgst3に格納された積分値y(i,j)を周辺輝度値Yleftに加算する。ステップS225でYESと判断されるとステップS227に進み、レジスタrgst3に格納された積分値y(i,j)を周辺輝度値Yrightに加算する。
【0080】
ステップS229では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS231ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS211に戻るが、j=16であればステップS233に進む。ステップS233では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS235ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS209に戻るが、i=16であればステップS237に進む。
【0081】
このような処理によって求められた周辺輝度値Yupper,Ylower,YleftおよびYrightはそれぞれ、図26に示す斜線および太線で示す周辺領域ARD2a,ARD2b,ARD2cおよびARD2dの輝度を示す。
【0082】
ステップS237では、周辺輝度値YupperおよびYlowerの差分を検出し、当該差分に基づいて画面の上下の輝度差が大きいかどうかを判断する。ステップS239では、周辺輝度値YleftおよびYrightの差分を検出し、当該差分に基づいて画面の左右の輝度差が大きいかどうかを判断する。具体的には、ステップS237では数11の条件が満たされるかどうかを判断し、ステップS239では数12の条件が満たされるかどうかを判断する。
【0083】
【数11】
|Yupper−Ylower|>Yth3
【0084】
【数12】
|Yleft−Yright|>Yth4
そして、数11の条件および数12の条件のいずれも満たされなければステップS241に進み、被写界が夕景シーンである可能性Pevenを“0”に設定する。一方、数11の条件および数12の条件の少なくとも一方が満たされれば、ステップS243で数13に従って可能性Pevenを算出する。ステップS241またはS243の処理を終えると、上階層のルーチンに復帰する。
【0085】
【数13】
Peven=Css/112*100
図25に示す十字領域CRS1を形成するブロックの数は“112”であり、変数Cssは十字領域CRS1を形成するブロックのうち夕景色で高輝度のブロックの数である。このため、変数Cssを“112”で割り算した割り算値に“100”を掛けることで、被写界が夕景シーンである可能性Pevenがパーセンテージで求められる。なお、図28に示すような夕日が山に沈むシーンを撮影したときに、可能性Pevenが高い数値を示す。
【0086】
図6に示すステップS27の可能性判断処理は、図29および図30に示すサブルーチンに従う。まずステップS251で輝度総和値Ysumを“0”に設定し、ステップS253で垂直位置番号iを“0”に設定し、ステップS255で水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS257では、レジスタrgst3から積分値y(i,j)を読み出し、当該積分値y(i,j)を輝度総和値Ysumに加算する。
【0087】
ステップS259では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS261ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS257に戻るが、j=16であればステップS263に進む。ステップS263では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS265ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS255に戻るが、i=16であればステップS267で数14に従って輝度平均値Yavrを算出する。
【0088】
【数14】
Yavr=Ysum/256
ステップS255〜S265の繰り返しによって、輝度総和値Ysumはレジスタrgst3に設定された積分値y(i,j)の総和を示す。画面に形成されたブロックの総数は“256”であるため、数14によって求められる輝度平均値は、画面の平均輝度を示すこととなる。
【0089】
ステップS269では、変数Cniを“0”に設定し、ステップS271では垂直位置番号iを“0”に設定し、ステップS273では水平位置番号jを“0”に設定する。ステップS275では、レジスタrgst3から積分値y(i,j)を読み出し、当該積分値y(i,j)が数15に示す条件を満たすかどうか判断する。
【0090】
【数15】
y(i,j)>Yavr*m
m:定数
数15に示す条件が満たされなければそのままステップS279に進むが、数15に示す条件が満たされるときはステップS277で変数CniをインクリメントしてからステップS279に進む。
【0091】
ステップS279では水平位置番号jをインクリメントし、ステップS281ではインクリメントされた水平位置番号jを“16”と比較する。そして、j<16であればステップS275に戻るが、j=16であればステップS283に進む。ステップS283では垂直位置番号iをインクリメントし、ステップS285ではインクリメントされた垂直位置番号iを“16”と比較する。そして、i<16であればステップS273に戻るが、i=16であればステップS287に進む。
【0092】
ステップS273〜S285の繰り返しによって、画面を形成する全てのブロックの積分値y(i,j)が輝度平均値Yavrに定数mを掛け算した掛け算値と比較される。変数Cniは、画面を形成する256個のブロックのうち積分値y(i,j)が掛け算値を上回る高輝度ブロックの数に相当する。
【0093】
ステップS287では輝度平均値Yavrを閾値Ynightと比較し、Yavr≧Ynightであれば、ステップS289で被写界が夜景シーンである可能性Pnightを“0”に設定する。一方、Yavr<Ynightであれば、ステップS291で変数Cniを閾値Cmaxと比較する。そして、Cni≦CmaxであればそのままステップS295に進むが、Cni>CmaxであればステップS293で変数Cniを閾値Cmaxに設定してからステップS295に進む。ステップS295では、数16に従って可能性Pnightを算出する。ステップS289またはS295の処理を終えると、上階層のルーチンに復帰する。
【0094】
【数16】
Pnight=Cni/Cmax*100
輝度平均値Yavrが低ければ被写界が夜景シーンである可能性があるため、Yavr<Ynightの条件が満たされるときに数16の演算が行われる。輝度平均値Vavrが十分に小さい状況化で注目される変数Cniは、夜景に点在する高輝度領域の数とみなすことができる。さらに、高輝度領域が多いほど輝度平均値Yavrが大きくなるにも関わらず、処理がステップS295に進むのは、高輝度領域以外の領域の輝度がかなり低い場合である。したがって、輝度平均値Yavrが十分低いときに実行される演算において、高輝度領域のサイズに関連する変数Cniを重視することで、被写界が夜景シーンである可能性Pnightが求められる。なお、図31に示すような窓の明かりが点在する夜の高層ビル群を撮影したときに、可能性Pnightが高い数値を示す。
【0095】
以上の説明から分かるように、夕景シーンの可能性判断にあたっては、被写界に形成された十字領域CRS1に占める高輝度夕景色領域の割合が検出されるとともに(S195)、被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差が検出される(S237,S239)。撮影モードは、検出された割合および輝度差に基づいて決定される(S241,S243,S29)。具体的には、輝度差が大きくかつ割合が大きいとき、撮影モードが夕景モードに設定される。被写界は、決定された撮影モードで撮影される(S39)。
【0096】
被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合、および被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差は、被写界の判別の手掛かりとなる。このため、検出された割合と輝度差とに基づいて被写界に応じた撮影モードを設定するようにしている。これによって、カメラの操作性が向上する。
【0097】
なお、この実施例では、ディジタルカメラを用いて説明したが、この発明は、アナログ方式のビデオカメラや銀塩カメラにも適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1実施例に適用される信号処理回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画面に形成されたブロックの一例を示す図解図である。
【図4】図1実施例に適用されるSDRAMのマッピング状態の一例を示す図解図である。
【図5】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図6】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図7】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図8】図1実施例の動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図9】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図10】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図11】図1実施例の動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図13】図1実施例の動作の一部を示す図解図である。
【図14】スポーツシーンの一例を示す図解図である。
【図15】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図16】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図17】ズームレンズ位置およびフォーカスレンズ位置と被写体距離との関係を示すグラフである。
【図18】図1実施例の動作の一部を示す図解図である。
【図19】色評価値の分布状態を示す平面図である。
【図20】図1実施例の動作の一部を示す図解図である。
【図21】ポートレートシーンの一例を示す図解図である。
【図22】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図23】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図24】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図25】図1実施例の動作の一部を示す図解図である。
【図26】図1実施例の動作の他の一部を示す図解図である。
【図27】色評価値の分布状態を示す平面図である。
【図28】夕景シーンの一例を示す図解図である。
【図29】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図30】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図31】夜景シーンの一例を示す図解図である。
【符号の説明】
10…ディジタルカメラ
12…ズームレンズ
14…フォーカスレンズ
20…イメージセンサ
26…信号処理回路
32…CPU
36…メモリ制御回路
38…SDRAM
44…モニタ
46…JPEGコーデック
48…記録媒体
54…シャッタボタン
56…ズームボタン

Claims (3)

  1. 被写界に応じた撮影モードで撮影を行うカメラにおいて、
    前記被写界に十字状に形成された規定領域に占める高輝度夕景色領域の割合を検出する割合検出手段、
    前記被写界の互いに対向する端部領域間の輝度差を検出する輝度差検出手段、および
    前記割合および前記輝度差に基づいて撮影モードを決定する決定手段を備えることを特徴とする、カメラ。
  2. 前記決定手段は前記輝度差が大きくかつ前記割合が大きいとき前記撮影モードを夕景モードに設定する、請求項1記載のカメラ。
  3. 前記決定手段によって決定された撮影モードに対応するメッセージを出力する出力手段をさらに備える、請求項1または2記載のカメラ。
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