JP3587216B2 - 抽気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンの排熱を利用した吸収式冷凍機とエンジンにより駆動される圧縮式冷凍機とを組み合わせたエンジン式冷凍機において、吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを抽気する抽気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に吸収式冷凍機は、高真空下(例えば吸収器内、および蒸発器内で約6.5mmHg)で運転されており、系内で不凝縮ガスが発生して真空度が低下すると著しく冷凍能力が低下する。
そこで、従来より、発生した不凝縮ガスを抽気するための抽気装置(実公平5−39410号公報参照)が設けられている。この抽気装置は、吸収器と連通する抽気タンクを備え、この抽気タンクに再生器から濃吸収液を導入するとともに、冷却塔等で冷やされた冷却水の一部を抽気タンク内のコイルチューブに導いて抽気タンク内の濃吸収液を冷却している。
【0003】
冷却水によって冷やされた濃吸収液は、再生器から吸収器に流入する濃吸収液より吸収能力が高くなるため、濃吸収液の吸収作用によって抽気タンク内を吸収器内より低圧(負圧)に保つことができる。その結果、吸収器から抽気タンク内に冷媒蒸気とともに不凝縮ガスが吸引されて濃吸収液に吸収される。その後、吸収液と不凝縮ガスとが気液分離されて、不凝縮ガスのみ外部へ排出することにより、蒸発器内および吸収器内を真空圧に保つことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の抽気装置では、吸収器の上流で冷却水回路より分流した冷却水を抽気タンク内のコイルチューブへ導いている。つまり、抽気タンク内のコイルチューブを流れる冷却水も吸収器内を流れる冷却水も略同一の温度(約30℃前後)であるため、抽気タンク内と吸収器内との差圧を大きく取ることができず、十分に不凝縮ガスを吸引することができない。
【0005】
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機とを組み合わせたエンジン式冷凍機において、吸収式冷凍機内に発生する不凝縮ガスの抽気能力を向上させた抽気装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の構成を採用した。
請求項1では、冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、減圧手段、冷媒蒸発器を備え、前記冷媒圧縮機がエンジンにより駆動される圧縮式冷凍機と、再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備え、前記再生器の熱源として前記エンジンの排熱を利用した吸収式冷凍機とを組み合わせたエンジン式冷凍機に付設されて、前記吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを抽気する抽気装置であって、
前記吸収器内または前記蒸発器内から冷媒蒸気とともに不凝縮ガスを吸引して吸収液に吸収させる吸収手段と、この吸収手段で冷媒蒸気を吸収して濃度の低下した吸収液から不凝縮ガスを分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した不凝縮ガスを外部へ排出する排出手段とを備え、
前記吸収手段は、前記蒸発器および前記吸収器と連通する抽気タンクと、この抽気タンクに前記再生器で濃縮された濃吸収液を導入する溶液導入路と、前記圧縮式冷凍機の低圧配管に分岐接続されて、前記減圧手段で減圧された冷媒の一部がバイパスするバイパス回路とを有し、このバイパス回路に前記溶液導入路を通って前記抽気タンクに導入された濃吸収液と前記減圧手段で減圧された低温低圧の冷媒とを熱交換させる熱交換部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項2では、請求項1に記載した抽気装置において、
前記気液分離器で不凝縮ガスが分離された吸収液を前記吸収器内へ戻す溶液戻り管を有することを特徴とする。
【0008】
請求項3では、請求項1または2に記載した抽気装置において、
前記バイパス回路は、一端が前記減圧手段と前記冷媒蒸発器とを連絡する前記低圧配管に接続されて、他端が前記冷媒蒸発器と前記冷媒圧縮機とを連絡する前記低圧配管に接続されていることを特徴とする。
【0009】
【作用および発明の効果】
(請求項1)
抽気タンクに導入された濃吸収液は、バイパス回路に設けられた熱交換部で低圧配管から分流した冷媒と熱交換される。抽気タンク内の濃吸収液は、再生器でエンジン排熱によって加熱されて高温であるのに対して、バイパス回路を流れる冷媒は、減圧手段で減圧されて低温(例えば10℃以下)となっているため、抽気タンク内の濃吸収液は冷却され、バイパス回路を流れる冷媒は加熱されて蒸発する。吸収液は、温度が低下する程、吸収能力が高くなるため、濃吸収液の吸収作用によって抽気タンク内の方が吸収器内および蒸発器内より低圧となる(即ち、冷媒蒸気を吸引する吸引力が増加する)。
【0010】
これにより、吸収器および蒸発器から抽気タンクへ冷媒蒸気とともに不凝縮ガスが吸引されて、抽気タンク内の吸収液に吸収される。吸収液に吸収された冷媒蒸気および不凝縮ガスは、気液分離器で不凝縮ガスが分離されて、排出手段により外部へ排出される。
このように、従来では冷却水で冷却していた抽気タンク内の濃吸収液を、圧縮式冷凍機の減圧手段で減圧された低温(当然、冷却水より低温である)の冷媒によって冷却することにより、従来より抽気タンク内に導入された濃吸収液の吸収能力を高めることができる。その結果、抽気タンク内と吸収器内および蒸発器内との差圧を大きく取ることができ、その分、冷媒蒸気および不凝縮ガスを吸引する吸引力が増加するため、確実に不凝縮ガスを抽気することができる。
【0011】
(請求項2)
気液分離器で不凝縮ガスが分離した吸収液は、溶液戻り管を通って吸収器内へ戻されることにより、吸収式冷凍機の継続的な使用が可能となる。
(請求項3)
低圧配管よりバイパス回路へ分流した冷媒は、抽気タンク内の濃吸収液との熱交換により加熱されてガス化した後、冷媒圧縮機へ吸引される。
【0012】
【実施例】
次に、本発明の抽気装置を付設したエンジン式冷凍機の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は抽気装置の構成を示す模式図、図2はエンジン式冷凍機の全体模式図(但し、抽気装置は図示していない)である。
本実施例のエンジン式冷凍機Sは、室内冷房を行うもので、エンジン1により駆動される圧縮式冷凍機2と、エンジン1の排熱を熱源として利用する吸収式冷凍機3とから成り、この吸収式冷凍機3内に発生する不凝縮ガスを抽気するための抽気装置(後述する)が付設されている。
【0013】
エンジン1は、ガソリン、ガスまたはディーゼル油等の燃料を燃焼して回転動力を発生し、その回転動力によって例えば発電機(図示しない)を回転駆動する。このエンジン1は水冷式であり、エンジン冷却水(以下温水と言う)を循環させる温水配管4を備える。なお、温水の循環は、図示しないウォータポンプによって行われる。
【0014】
圧縮式冷凍機2は、エンジン1により駆動される冷媒圧縮機5、この冷媒圧縮機5で圧縮された高温高圧の冷媒をクーリングファン6の送風を受けて凝縮液化する冷媒凝縮器7、この冷媒凝縮器7より送られた冷媒を貯留して液冷媒のみを送り出すレシーバ8、レシーバ8から送られた冷媒を減圧膨張する膨張弁9(減圧手段)、この膨張弁9で減圧された低温低圧の冷媒を室内ファン10の送風を受けて蒸発させる冷媒蒸発器11の各機能部品より構成されて、それぞれ冷媒配管12によって接続されている。
【0015】
吸収式冷凍機3は、再生器13、凝縮器14、蒸発器15、吸収器16、溶液回路(下述する)、冷媒回路17、冷却水回路18等から構成されている。なお、この吸収式冷凍機3で使用する溶液(吸収液)は、吸収剤として臭化リチウムを使用し、冷媒に水を用いた臭化リチウム水溶液である。
【0016】
再生器13は、凝縮器14と共通の耐圧容器19と、この耐圧容器19に収容された伝熱管13aとから構成されている。耐圧容器19は、その内部が仕切板20によって再生器13側と凝縮器14側とに区画されている。但し、仕切板20は、耐圧容器19内の上部に再生器13側と凝縮器14側とを連通する開口部が設けられている。伝熱管13aは、耐圧容器19内(再生器13側)の溶液に浸漬された状態で、エンジン1の温水配管4に接続されている。
【0017】
この再生器13では、温水配管4を通ってエンジン1より供給された温水(約85〜90℃)が伝熱管13aを流れることで、耐圧容器19内の溶液が加熱されて水分が蒸発することにより濃溶液が得られる。なお、本実施例での濃溶液とは、臭化リチウムの溶解度が60重量%前後の水溶液を言う。
【0018】
凝縮器14は、上記の耐圧容器19と、この耐圧容器19に収容された伝熱管14aとから構成されている。伝熱管14aは、冷却水回路18に接続されて、内部を冷却水(約40〜45℃)が流れる。
この凝縮器14では、再生器13で蒸発した冷媒蒸気(水蒸気)が伝熱管14aを流れる冷却水により冷却されて凝縮液化される。
【0019】
蒸発器15は、吸収器16と共通の耐圧容器21と、この耐圧容器21に収容された伝熱管15aとから構成されている。耐圧容器21は、その内部が仕切板22によって蒸発器15側と吸収器16側とに区画されている。但し、仕切板22は、耐圧容器21内の上部に蒸発器15側と吸収器16側とを連通する開口部が設けられている。伝熱管15aは、圧縮式冷凍機2のレシーバ8と膨張弁9とを繋ぐ高圧配管12aに接続されて、内部を高圧冷媒が流れるように構成されている。
【0020】
この蒸発器15では、凝縮器14で液化した冷媒液(水)が蒸発器15内に噴霧されて、伝熱管15aを流れる冷媒(即ち、レシーバ8より送り出された液冷媒)から気化熱を奪って蒸発することにより、伝熱管15aを流れる冷媒を冷却する。
【0021】
吸収器16は、上記の耐圧容器21と、この耐圧容器21に収容された伝熱管16aとから構成されている。伝熱管16aは、凝縮器14の伝熱管14aと直列に冷却水回路18に接続されて、内部を冷却水(約40〜45℃)が流れる。この吸収器16では、蒸発器15で蒸発した冷媒蒸気が吸収器16内に噴霧される溶液に吸収されることにより、耐圧容器21内を真空に保つことができる。一方、冷媒蒸気を吸収した溶液は、濃度が低下して希溶液となる。この希溶液とは、臭化リチウムの溶解度が55重量%程度の水溶液を言う。
【0022】
溶液回路は、濃溶液流路23、希溶液流路24、溶液熱交換器25、および溶液ポンプ26より構成される。
濃溶液流路23は、再生器13で濃縮された濃溶液を吸収器16へ導くもので、一端が耐圧容器19(再生器13側)の底部に接続されて耐圧容器19内に開口し、他端が耐圧容器21内(吸収器16側)に取り入れられて、その先端部に再生器13から導かれた濃溶液を噴霧するノズル27が設けられている。
【0023】
希溶液流路24は、吸収器16で濃度の低下した希溶液を再生器13へ導くもので、一端が耐圧容器21(吸収器16側)の底部に接続されて耐圧容器21内に開口し、他端が耐圧容器19(再生器13側)の上部に接続されて耐圧容器19内に開口している。溶液熱交換器25は、濃溶液流路23を流れる濃溶液(高温)と希溶液流路24を流れる希溶液(低温)とを熱交換させる。溶液ポンプ26は、希溶液流路24に設けられて、吸収器16の希溶液を再生器13へ送り込む。
【0024】
冷媒回路17は、凝縮器14で液化した冷媒液を蒸発器15へ導くもので、一端が耐圧容器19(凝縮器14側)の底部に接続されて耐圧容器19内に開口し、他端が耐圧容器21内(蒸発器15側)に取り入れられて、その先端部に凝縮器14から導かれた冷媒液を噴霧するノズル28が設けられている。
【0025】
冷却水回路18は、吸収器16の伝熱管16aおよび凝縮器14の伝熱管14aに冷却水(エチレングリコール水溶液等の不凍液でも良い)を流すもので、空冷熱交換器29と冷却水ポンプ30とを備える。空冷熱交換器29は、冷却水回路18を循環する冷却水をクーリングファン6の送風を受けて冷却するもので、図1に示すように、冷媒凝縮器7より風上側に設置されている。冷却水ポンプ30は、冷却水回路18に冷却水を循環させるもので、空冷熱交換器29で冷却された冷却水が吸収器16を流れた後、凝縮器14を流れて、再び空冷熱交換器29へ戻る。
【0026】
続いて、抽気装置の構成を図1を基に説明する。
抽気装置は、吸収器16および蒸発器15の耐圧容器21内から冷媒蒸気とともに不凝縮ガスを吸引して溶液に吸収させる吸収手段(下述する)、この吸収手段で冷媒蒸気を吸収して濃度の低下した溶液から不凝縮ガスを分離する気液分離器31、この気液分離器31で分離した不凝縮ガスを外部へ排出する排出手段(下述する)、および気液分離器31で不凝縮ガスと分離した溶液を耐圧容器21内(吸収器16側)へ導く溶液戻り管32を備える。なお、不凝縮ガスとは、例えば水素ガス、窒素ガス、酸素ガス等である。
【0027】
吸収手段は、連通管33を介して耐圧容器21内に通じる抽気タンク34、この抽気タンク34に再生器13で濃縮された濃溶液を導入する溶液導入管35(溶液導入路)、圧縮式冷凍機2の低圧配管12bに分岐接続されたバイパス回路36より構成される。
連通管33は、一端が耐圧容器21の上部寄りに接続されて耐圧容器21内(吸収器16側)に開口し、他端が抽気タンク34の上部に接続されて抽気タンク34内に開口する。
【0028】
抽気タンク34は、溶液導入管35を通って再生器13から導入された濃溶液を貯留する。
溶液導入管35は、一端が濃溶液流路23に分岐接続されて耐圧容器19内(再生器13側)に連通し、他端が抽気タンク34の底部側からタンク内部まで引き込まれてタンク内部に開口する。
【0029】
バイパス回路36は、一端が膨張弁9の出口と冷媒蒸発器11の入口とを連絡する低圧配管12bに分岐接続されて、他端が冷媒蒸発器11の出口と冷媒圧縮機5の吸入口とを連絡する低圧配管12bに分岐接続されている。また、このバイパス回路36には、抽気タンク34内に冷媒コイル37(熱交換部)が設けられている。この冷媒コイル37は、抽気タンク34内に導入された溶液に浸漬されており、冷媒コイル37を流れる冷媒、即ち膨張弁9で減圧された低温低圧の冷媒によって抽気タンク34内の溶液を冷却する。
【0030】
気液分離器31は、混合液流出管38によって抽気タンク34と連通し、抽気タンク34から流入した溶液(不凝縮ガスを含む)を冷媒蒸気を吸収した希溶液と不凝縮ガスとに分離する。
排出手段は、気液分離器31で分離した不凝縮ガスを流出させるガス流出管39、このガス流出管39を通って気液分離器31から流出した不凝縮ガスを溜めるストレージタンク40、このストレージタンク40に溜まった不凝縮ガスを排気する排気管41、および排気管41を開閉する抽気弁42等より構成される。溶液戻り管32は、一端が気液分離器31の底面に接続されて気液分離器31内に開口し、他端が耐圧容器21の上部(吸収器16側)に接続されて耐圧容器21内に開口する。
【0031】
次に、本実施例の作動を説明する。
エンジン1の運転開始に伴って加熱された温水がウォータポンプの作動により温水配管4を循環する。温水配管4に接続された再生器13では、耐圧容器19内の希溶液が伝熱管13aを流れる温水によって加熱され、水分の蒸発によって濃縮される。
【0032】
再生器13で溶液から蒸発分離した冷媒蒸気は、凝縮器14の伝熱管14aを流れる冷却水により冷却されて、耐圧容器19内(凝縮器14側)で液化する。液化した冷媒液は、冷媒回路17を通って耐圧容器21内(蒸発器15側)に導かれてノズル28から噴霧され、蒸発器15の伝熱管15aを流れる冷媒から気化潜熱を奪って蒸発する。従って、伝熱管15aを流れる冷媒は、伝熱管15aの表面に噴霧された冷媒液が蒸発する際に気化潜熱を奪われて冷やされる。
【0033】
また、再生器13で濃縮された溶液(濃溶液)は、濃溶液流路23を通って耐圧容器21内に導かれてノズル27から噴霧される。蒸発器15と同一の耐圧容器21で構成される吸収器16では、蒸発器15で発生した冷媒蒸気がノズル27から噴霧される濃溶液に吸収される。冷媒蒸気を吸収して濃度の低下した希溶液は、溶液ポンプ26によって吸収器16から希溶液流路24を通って再生器13へ送り込まれる。なお、濃溶液流路23を通る濃溶液と希溶液流路24を通る希溶液は、溶液熱交換器25で熱交換されることにより、濃溶液は冷却されて希溶液は加熱される。
【0034】
一方、圧縮式冷凍機2は、エンジン1の運転開始に伴って冷媒圧縮機5が駆動されることにより、低圧側から吸引されたガス冷媒が高温高圧に圧縮されて吐出される。この吐出された冷媒は、冷媒凝縮器7でクーリングファン6の送風を受けて凝縮液化した後、レシーバ8へ送られて気液分離され、液冷媒のみが送り出される。
【0035】
レシーバ8から送り出された冷媒は、吸収式冷凍機3の蒸発器15で得られる冷凍能力によって過冷却される。このサブクールを得た冷媒は、膨張弁9で減圧膨張されて冷媒蒸発器11へ送り込まれ、冷媒蒸発器11で室内ファン10により送風された室内空気との熱交換により蒸発して冷媒圧縮機5に吸引される。
このように、吸収式冷凍機3の冷凍能力によって圧縮式冷凍機2の冷媒凝縮器7で凝縮液化された液冷媒を過冷却することができるため、圧縮式冷凍機2を単独運転した場合と比較して、約60%の能力向上が得られる。
【0036】
続いて、抽気装置の作用を説明する。
再生器13で濃縮された溶液(濃溶液)が溶液導入管35を通って抽気タンク34内へ導入される。この抽気タンク34内の溶液は、抽気タンク34内で冷媒コイル37を流れる冷媒、即ち膨張弁9で減圧された低温(例えば、約10℃)の冷媒によって冷却されるため、吸収器16内の溶液より冷媒蒸気を吸収する吸収能力が増加する。これにより、溶液の吸収作用による吸引力が増大するため、耐圧容器21内から抽気タンク34内へ冷媒蒸気とともに不凝縮ガスが吸引されて、抽気タンク34内の溶液に吸収される。なお、冷媒コイル37を流れる冷媒は、溶液との熱交換によって蒸発し、ガス冷媒となって冷媒蒸発器11で蒸発した冷媒とともに冷媒圧縮機5に吸引される。
【0037】
冷媒蒸気および不凝縮ガスを吸収した溶液は、抽気タンク34から混合液流出管38を通って気液分離器31へ流入し、この気液分離器31で不凝縮ガスと冷媒蒸気を吸収した溶液(希溶液)とに分離する。分離した不凝縮ガスは、ガス流出管39を通ってストレージタンク40に溜まり、定期的に抽気弁42を開くことにより排気管41を通って外部へ排気される。一方、分離した希溶液は、溶液戻り管32を通って耐圧容器21内に戻される。
【0038】
(本実施例の効果)
上記のように、抽気タンク34内に導入された溶液を、圧縮式冷凍機2の膨張弁9で減圧された低温(当然、冷却水回路18を循環する冷却水より低温である)の冷媒によって冷却することにより、冷却水回路18を循環する冷却水で溶液を冷却する場合より溶液の温度を低くすることができる。その結果、抽気タンク34内と耐圧容器21内との差圧を大きく取ることができ、その分、冷媒蒸気および不凝縮ガスを吸引する吸引力が増加する。
【0039】
具体的に、冷却水回路18を循環する冷却水で抽気タンク34内の溶液を冷却する場合と比較すると以下のようになる。
水温30℃の冷却水で冷却される濃溶液(58%LiBr)の温度を約35℃とし、冷媒コイル37を流れる冷媒(約10℃)で冷却される濃溶液の温度を約15℃と仮定すると、冷却水で冷却する場合より冷媒で冷却する場合の方が約4mmHgだけ差圧を大きく取ることができる。高真空下における数mmHgの違いはかなり大きな吸引力となるため、耐圧容器21内から確実に不凝縮ガスが抽気されて、耐圧容器21内の真空圧を保つことができる。
【0040】
(変形例)
本実施例では、抽気タンク34内で農溶液と熱交換された冷媒を冷媒蒸発器11の下流側に戻す構成であるが、冷媒蒸発器11の上流側に戻して、冷媒蒸発器11を流れるように構成しても良い。
吸収式冷凍機3では、エンジン1の温水(冷却水)を再生器13の熱源として利用したが、燃料の燃焼によって発生する排気ガス(温水より高温)を再生器13の熱源として利用しても良い。あるいは、温水を熱源とする低温再生器と排気ガスを熱源とする高温再生器とを設けても良い。
【0041】
本実施例では、冷却水回路18を循環する冷却水を空冷熱交換器29で空冷する例を示したが、空冷熱交換器29の代わりに冷却水回路18に冷却塔(クーリングタワー)を設置して、冷却水を水冷するように構成しても良い。
また、本実施例のエンジン式冷凍機Sは、吸収式冷凍機3の蒸発器15で得られる冷凍能力を圧縮式冷凍機2の液冷媒に回収することで圧縮式冷凍機2の冷凍能力を向上させることができるが、吸収式冷凍機3で得られる冷凍能力を吸収式冷凍機3用の室内機で利用しても良い。
【0042】
本実施例では、吸収液として臭化リチウム水溶液を使用したが、それ以外にも、ヨウ化リチウム水溶液、塩化リチウム水溶液、アンモニア水溶液等を用いても良い。但し、アンモニア水溶液の場合は、吸収剤が水で、冷媒がアンモニアとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抽気装置の構成を示す模式図である。
【図2】エンジン式冷凍機の全体模式図である。
【符号の説明】
S エンジン式冷凍機
1 エンジン
2 圧縮式冷凍機
3 吸収式冷凍機
5 冷媒圧縮機
7 冷媒凝縮器
9 膨張弁(減圧手段)
11 冷媒蒸発器
12b 低圧配管
13 再生器
14 凝縮器
15 蒸発器
16 吸収器
31 気液分離器
32 溶液戻り管
33 連通管(吸収手段)
34 抽気タンク(吸収手段)
35 溶液導入管(溶液導入路、吸収手段)
36 バイパス回路(吸収手段)
37 冷媒コイル(熱交換部)
39 ガス流出管(排出手段)
40 ストレージタンク(排出手段)
41 排気管(排出手段)
42 抽気弁(排出手段)

Claims (3)

  1. 冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、減圧手段、冷媒蒸発器を備え、前記冷媒圧縮機がエンジンにより駆動される圧縮式冷凍機と、再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備え、前記再生器の熱源として前記エンジンの排熱を利用した吸収式冷凍機とを組み合わせたエンジン式冷凍機に付設されて、前記吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを抽気する抽気装置であって、
    前記吸収器内または前記蒸発器内から冷媒蒸気とともに不凝縮ガスを吸引して吸収液に吸収させる吸収手段と、
    この吸収手段で冷媒蒸気を吸収して濃度の低下した吸収液から不凝縮ガスを分離する気液分離器と、
    この気液分離器で分離した不凝縮ガスを外部へ排出する排出手段とを備え、
    前記吸収手段は、
    前記蒸発器および前記吸収器と連通する抽気タンクと、
    この抽気タンクに前記再生器で濃縮された濃吸収液を導入する溶液導入路と、前記圧縮式冷凍機の低圧配管に分岐接続されて、前記減圧手段で減圧された冷媒の一部がバイパスするバイパス回路とを有し、
    このバイパス回路に前記溶液導入路を通って前記抽気タンクに導入された濃吸収液と前記減圧手段で減圧された低温低圧の冷媒とを熱交換させる熱交換部が設けられていることを特徴とする抽気装置。
  2. 請求項1に記載した抽気装置において、
    前記気液分離器で不凝縮ガスが分離された吸収液を前記吸収器内へ戻す溶液戻り管を有することを特徴とする抽気装置。
  3. 請求項1または2に記載した抽気装置において、
    前記バイパス回路は、一端が前記減圧手段と前記冷媒蒸発器とを連絡する前記低圧配管に接続されて、他端が前記冷媒蒸発器と前記冷媒圧縮機とを連絡する前記低圧配管に接続されていることを特徴とする抽気装置。
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