JP3587202B2 - 移動通信システム並びにその動作制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は移動通信システム並びにその動作制御方法に関し、特にW−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多元接続)通信システムにおける無線アクセスネットワークシステムの輻輳制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動通信システムであるW−CDMA通信システムのアーキテクチャを図18に示す。無線アクセスネットワーク(RAN)1は、無線制御装置(RNC)4,5と、Node(ノード)B6〜9により構成されており、交換機ネットワークであるコアネットワーク(CN)3とIuインタフェースを介して接続される。NodeB6〜9は無線送受信を行う論理的なノードを意味し、具体的には、無線基地局である。
【0003】
NodeBとRNC間のインタフェースはIubと称されており、RNC間のインタフェースとしてIurインタフェースも規定されている。各NodeBは1つあるいは複数のセル10をカバーするものであり、NodeBは移動機(UE)2と無線インタフェースを介して接続されている。NodeBは無線回線を終端し、RNCはNodeBの管理と、ソフトハンドオーバ時の無線パスの選択合成を行うものである。なお、図18に示したアーキテクチャの詳細は3GPP(3rd Generation Partnership Projects)に規定されている。
【0004】
この図18に示したW−CDMA通信システムにおける無線インタフェースのプロトコルアーキテクチャを図19に示している。図19に示す如く、このプロトコルアーキテクチャは、レイヤ1として示す物理レイヤ(PHY)11と、レイヤ2として示すデータリンクレイヤ12と、更にその上位レイヤであるレイヤ3として示すネットワークレイヤ(RRC:Radio Resource Control)13とからなる3層のプロトコルレイヤにより構成されている。レイヤ2のデータリンクレイヤはMAC(Media Access Control)レイヤ121と、RLC(Radio Link
Control)レイヤ122との2つサブレイヤを含んでいる。
【0005】
図19中の楕円はレイヤ間、あるいはサブレイヤ間のサービスアクセスポイン(SAP)を示しており、RLCサブレイヤ122とMACサブレイヤ121との間のSAPは論理チャネルを提供する。つまり、論理チャネルは、MACサブレイヤ121からRLCサブレイヤ122へ提供されるチャネルであり、伝送信号の機能や論理的な特性によって分類され、転送される情報の内容により特徴づけられるものである。この論理チャネルの例としては、共通チャネルであるCCCH(Common Control Channel)、ページングチャネルであるPCCH(Paging Control Channel)、個別チャネルであるDCCH(Dedicated Control Channel )及びDTCH(Dedicated Traffic Channel )等がある。
【0006】
MACサブレイヤ121とレイヤ1である物理レイヤ11との間のSAPはトランスポートチャネルを提供する。つまり、トランスポートチャネルは、物理レイヤ11からMACサブレイヤ121に提供されるチャネルであり、伝送形態によって分類され、無線インタフェースを介してどのような情報がどのように転送されるかで特徴づけられるものである。このトランスポートチャネルの例としては、FACH(Forward Access Channel)と、RACH(Random Access Channel )と、PCH(Paging Channel)と、DCH(Dedicated Channel )等がある。
【0007】
物理レイヤ11や、データリンクレイヤ12は、ネットワークレイヤ(RRC)13により、制御チャネルを提供するC−SAPを介して制御されるようになっている。この図19に示したプロトコルアーキテクチャの詳細はARIB STD−T36−25.301v.3.8に規定されている。
【0008】
また、上述した従来技術においては、制御信号を転送制御処理するシグナリングのためのC(Control )プレーンとユーザデータを転送制御処理するU(User)プレーンとがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線アクセスネットワーク(RAN)1のRNC4,5におては、Cプレーンを制御処理する機能と、Uプレーンを制御処理する機能とが、物理的に一体となった装置とされており、このように両処理機能が一体化された一つの装置を用いて、移動機である端末への無線ベアラーサービスを提供するようになっている。
【0010】
この様なUプレーンとCプレーンとの両処理機能が一体化された従来のRNCを有する移動通信システムにおいては、シグナリングの処理能力を向上させたい場合には、Cプレーンの処理機能のみを追加すれば良いにもかかわらず、RNCそのものを追加することが必要であり、また、ユーザデータの転送速度を向上させたい場合には、Uプレーンの処理機能のみを追加すれば良いにもかかわらず、RNCそのものを追加することが必要である。従って、従来のRNCの構成では、スケラビリティに富んだシステムを構築することが困難である。
【0011】
また、携帯電話機を含む携帯情報端末やノート型のパーソナルコンピュータ等を用いたデータ通信や動画を含む画像通信が広く普及してきており、通信回線を流れるユーザデータ量がそれに伴い増大することになる。その結果、無線アクセスネットワーク(RAN)内でユーザデータを扱う装置の負荷が急増して、局地的に輻輳状態になることが予想される、最悪の場合には、システムダウンを招来することにもなる。そこで、輻輳状態になっても、システムダウンを生ずることなく、ユーザデータ処理を継続しつつ負荷分散処理を行うことが必要になってきている。
【0012】
本発明はこの様な要求に基づきなされたものであって、その目的とするところは、通信データの増大により輻輳状態になっても、システムダウンを生ずることなくユーザデータ処理を継続しつつ負荷分散処理を行うようにした移動通信システム並びにその動作制御方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による移動通信システムは、移動機に関するユーザデータの転送制御処理をなす第一及び第二のユーザプレーン処理手段と、これ等ユーザプレーン処理手段と物理的に分離して設けられ、当該ユーザプレーン処理手段の上位に位置付けられて制御信号であるシグナリングの転送制御処理をなすコントロールプレーン処理手段とを含み、前記第一のユーザプレーン処理手段において、処理の輻輳状態が検出されたとき、第二のユーザプレーン処理手段に前記処理の一部を引継ぐようにしたことを特徴とする。
【0014】
そして、前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記無線基地局と接続された現用系であり、前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段のためのバックアップ系であることを特徴とする。この場合、前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記輻輳状態検出に応答して前記制御信号やユーザデータの送受信先を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ切替えるよう制御すると共に、前記第二のユーザプレーン処理手段へ当該切替え指示を送出する手段と、前記第二のユーザプレーン処理手段へ引継ぐ処理に必要な情報を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ通知する手段とを有することを特徴とする。また、前記第二のユーザプレーン処理手段は、情報の通知に応答してこの情報を引継ぐと共に、前記切替え指示の受信に応答して、前記制御信号やユーザデータの処理をなす手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、無線基地局は第一の通信網内に存在し、前記第一及び第二のユーザプレーン処理手段や前記コントロールプレーン処理手段は前記第一の通信網とは異種の第二の通信網に接続されており、前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記第一及び第二の通信網相互間の変換インタフェース手段を有することを特徴とする。そして、前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段の変換インタフェース手段を介して前記制御信号やユーザデータの送受信をなすようにしたことを特徴とし、前記第一の通信網はATM通信網であり、前記第二の通信網はIP通信網であることを特徴とする。
【0016】
本発明による動作制御方法は、移動機に関するユーザデータの転送制御処理をなす第一及び第二のユーザプレーン処理手段と、これ等ユーザプレーン処理手段と物理的に分離して設けられ、当該ユーザプレーン処理手段の上位に位置付けられて制御信号であるシグナリングの転送制御処理をなすコントロールプレーン処理手段とを含む移動通信システムにおける動作制御方法であって、前記第一のユーザプレーン処理手段において、処理の輻輳状態が検出されたとき、第二のユーザプレーン処理手段に前記処理の一部を引継ぐステップを含むことを特徴とする。
【0017】
そして、前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記無線基地局と接続された現用系であり、前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段のためのバックアップ系であることを特徴とする。この場合、前記第一のユーザプレーン処理手段において、前記輻輳状態検出に応答して前記制御信号やユーザデータの送受信先を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ切替えるよう制御するステップと、前記第二のユーザプレーン処理手段へ当該切替え指示を送出するステップと、前記第二のユーザプレーン処理手段に引継ぐ処理に必要な情報を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ通知するステップとを含むことを特徴とする。また、前記第二のユーザプレーン処理手段において、前記情報の通知に応答してこの情報を引継ぐステップと、前記切替え指示の受信に応答して、前記制御信号やユーザデータの処理をなすステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
また、無線基地局は第一の通信網内に存在し、前記第一及び第二のユーザプレーン処理手段や前記コントロールプレーン処理手段は前記第一の通信網とは異種の第二の通信網に接続されており、前記第一のユーザプレーン処理手段において、前記第一及び第二の通信網相互間のインタフェース変換をなすステップを含むことを特徴とする。そして、前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段におけるインタフェース変換ステップを介して前記制御信号やユーザデータの送受信をなすようにしたことを特徴とする。
【0019】
本発明の作用を述べる。W−CDMA通信システムの無線アクセスネットワーク(RAN)内で使用されているATM(Asynchronous Transfer Mode)ネットワークをIP(Internet Protocol )ネットワーク化し、シグナリング処理をなすCプレーン処理機能(Cプレーン処理装置)と、ユーザデータの処理をなすUプレーン処理機能(Uプレーン処理装置)とを、それぞれ物理的に分離して構成し、Uプレーン処理装置に関しては現用系とバックアップ系とを準備しておき、この現用系のUプレーン処理装置に輻輳が生じた場合に、処理(の一部)をバックアップ系の装置に切替えて、引継ぐようにするのである。
【0020】
この時、バックアップ系の装置では、引継ぐべき処理に必要な各種情報を、現用系の装置からもらい受けてこれ等各種情報を用いて処理の引継ぎをなすようになっている。
【0021】
また、無線アクセスネットワーク内で使用される通信網をIPネットワーク化して、各Uプレーン処理装置やCプレーン処理装置に対してIPアドレスを予め割当てておくことにより、これ等処理装置をIPネットワーク上の装置と同等に扱うことが可能となる。もっとも、移動機に対して無線ベアラを提供するためのNodeBはATMネットワークであるので、現用系Uプレーン処理装置には、NodeBとのインタフェース機能を有するATM/IP変換用のインタフェース部を設けて、ATMパケッとIPパケットとの間の相互変換機能を実現するよう構成する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ本発明の実施例につき詳細に説明する。図1は本発明の実施例に適用されるRNC4の構成を説明するための概略図である。図1に示す如く、RNC4は、シグナリングを転送制御するCプレーンを担当する処理機能部に相当するCプレーン処理装置41と、ユーザデータを転送制御するUプレーンを担当する処理機能部に相当するUプレーン処理装置42とに分離される構成である。
【0023】
すなわち、Cプレーン処理装置41は、レイヤ3であるRRCレイヤ13においてRRCメッセージを生成、終端する機能を有しており、またUプレーン処理装置42は、レイヤ2であるMACレイヤ121とRLCレイヤ122とが担当する機能を有している。移動機(UE)2とRNC4との間のRRCシグナリングに関しては、Uプレーン処理装置42内において、MACレイヤ121が提供する機能や、RLCレイヤ122が提供する機能を利用した後、上位レイヤとして位置付けられたCプレーン処理装置41内のRRCレイヤ13へ転送するよう構成されている。
【0024】
こうすることにより、図19に示した既存のRNCのプロトコルアーキテクチャにおいて、レイヤ1として示される物理レイヤ(PHY)11はNodeB(無線基地局)6に、レイヤ2として示されるデータリンクレイヤ12はUプレーン処理装置42に、レイヤ3として示されるネットワークレイヤ13はCプレーン処理装置41に、それぞれ分離することができる。なお、図1においては、MACレイヤ121とRLCレイヤ122との接続関係は、図19の例と同等であるので、省略して示している。
【0025】
Cプレーン処理装置41内のRRCレイヤ13は、制御チャネルを提供するC−SAP(Control Service Access Point)を用いて、NodeB内の物理レイヤ11、Uプレーン処理装置42内のMACレイヤ121、RLCレイヤ122を制御する。また、RNC4とMSC(Mobile Switching Center )31やSGSN(Serving GPRS(Global Packet Radio Service) Switching Node)32との間のシグナリングは、Cプレーン処理装置41において終端して処理を行うものとする。
【0026】
なお、MSC31は回線交換機能を有し、SGSN32はパケット交換機能を有するものであり、図18に示したコアネットワーク(CN)3に含まれる。ユーザ情報はUプレーン処理装置42を経由して、移動機(UE)2とMSC31やSGSN32との間で授受される。
【0027】
この様な図1に示した装置構成とすることにより、スケーラビリティに富んだシステム構成を組むことが可能となる。すなわち、シグナリングの処理能力を向上させる場合には、Cプレーン処理装置41のみを追加し、またユーザデータ転送速度を向上させる場合には、Uプレーン処理装置42のみを追加するようにすることができる。また、Uプレーン処理装置42内の各機能は、それぞれの装置間では関係を持たず、Cプレーン処理装置41内のRRC13により制御されるために、独立の装置として実装することも可能である。
【0028】
図2は本発明の実施例のシステム概略図である。図2を参照すると、RAN(無線アクセスネットワーク)はIPネットワーク化されているものとし、以下に述べる各装置に対しては、IPアドレスが予め付与されているものとする。Uプレーン処理装置42a及び42bは、共に現用系として動作しており、その配下に、それぞれ複数のNodeB6a〜6dが接続されている。
【0029】
これ等現用Uプレーン処理装置42a,42bの輻輳時におけるバックアップ用として、別のUプレーン処理装置42cが設けられている。更に、これらUプレーン処理装置42a〜42cの上位に位置付けられるCプレーン処理装置41が設けられ、これ等各装置はルータ5を介して上位システムであるコアネットワーク(CN)3に接続されている。
【0030】
バックアップ用のUプレーン処理装置42cは、通常時には、現用のUプレーン処理装置42aとCプレーン処理装置41との間で送受信されているシグナリングのための制御信号や、Uプレーン処理装置42aとコアネットワーク3との間でやりとりされているユーザデータを傍受している。ここで、現用のUプレーン処理装置42aの処理が輻輳状態になると、このUプレーン処理装置42aは負荷分散を図るために、その一部の処理を、バックアップ用のUプレーン処理装置42cへ引継ぐようにするのである。なお、他の現用のUプレーン処理装置42bの処理に輻輳が生じた場合にも、バックアップ用Uプレーン処理装置42cにその一部の処理を引継ぐようにすることは勿論である。この一部の処理とは、接続中の複数の呼の一部の呼(呼単位)であるものとする。
【0031】
図3は現用Uプレーン処理装置42aの概略機能ブロック図であり、図4はバックアップ用Uプレーン処理装置42cの概略機能ブロック図である。図3を参照すると、現用Uプレーン処理装置42aは、ATM/IP−IF(インタフェース)部71と、レイヤ2処理部72と、APL(アプリケーション)部73とからなっている。ATM/IP−IF部71は、無線アクセスネットワーク(RAN)1が属するIPネットワークと、プロトコルの下位レイヤ(レイヤ3)を構成する物理レイヤに相当するNodeB6a〜6dが属するATMネットワークとの間のデータパケット変換をなす機能を有している。
【0032】
すなわち、ATM/IP−IF部71は、NodeBからのATMパケットをIPパケットに変換してレイヤ2処理部72やルータ5へ転送し、またレイヤ2処理部72やルータ5からのIPパケットをATMパケットに変換してNodeBへ転送し、更に、APL部73からの指示により、IPパケットの転送先をレイヤ2処理部72またはバックアップ用Uプレーン処理装置42cへ切替える機能を有している。
【0033】
図5はATMパケットとIPパケットとのデータ変換例を示すイメージ図である。図5に示す如く、ATMネットワークでは、固定長パケット(セル)が複数送信され、IPネットワークでは、可変長パケットが送信されることから、ATMパケットからIPパケットへの変換の際には、ATMパケット上の複数のペイロードが連結された後、IPヘッダが付与される。また、逆に、IPパケットからATMパケットへの変換の際には、IPパケット上のペイロード部分が固定長に分解された後、各パケットにATMヘッダが付与されるようになっている。
【0034】
このとき、ATM/IP−IF部71は、ATMヘッダの情報(VPI,VCI等のATMアドレス)とIPヘッダの情報(IPアドレス)とを相互に変換するためのテーブルを、予め内部データとして保持しているものとする。
【0035】
レイヤ2処理部72は、ATM/IP−IF部71からの信号に対して図1に示したMACレイヤ121やRLCレイヤ122のプロトコル処理を行って、ATM/IP−IF部71へ出力する機能を有している。APL部73は、下位の各プロトコルを統括する機能と、輻輳を検出する機能と、輻輳検出時にATM/IP−IF部71に対して制御信号やユーザデータの送受信先をバックアップ用Uプレーン処理装置42cへ切替えるよう指示する機能と、輻輳検出時に各プロトコルが呼毎や、セル(Cell)毎や、NodeB毎に、それぞれ保持している引継ぐべき呼の処理に必要な呼に関する情報(以下、呼情報と称す)を、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ通知する機能を有している。
【0036】
このAPL部73の上記各機能はアプリケーションプログラムにより実行されるものであり、よってCPUにこのアプリケーションプログラムを読取って実行させることにより実現されるが、機能ブロックとして表わすと、図6に示すようになる。すなわち、下位プロトコル統括部731と、輻輳検出部732と、輻輳時に上述した制御をなす輻輳時制御部733と、プログラムやデータ等を保持するメモリ734と、これ等各部の制御をなす制御部735と、これ等各部を接続するバス736とを有している。
【0037】
バックアップ用Uプレーン処理部42cは、図4に示す如く、IP−IF部81と、レイヤ2処理部82と、APL部83とを有している。IP−IF部81は、輻輳時にAPL部83からの指示により、ATM/IP−IF部71や、Cプレーン処理装置41や、コアネットワーク3から受信した信号を、レイヤ2処理部82へ転送する機能と、レイヤ2処理部82から受信した信号をATM/IP−IF部71や、Cプレーン処理装置41や、コアネットワーク3へ転送する機能と、Uプレーン処理装置42aとCプレーン処理装置41間及びUプレーン処理装置42aとコアネットワーク3との間でやりとりされる制御信号やユーザデータを傍受する機能を有している。
【0038】
レイヤ2処理部82は、図3に示した現用Uプレーン処理装置42aのレイヤ2処理部72と同等機能を有している。APL部83は、下位プロトコルを統括する機能と、Uプレーン処理装置42aから指示される処理切替え要求と、各プロトコルが保持している呼情報を受信する機能と、受信した各プロトコルの引継ぎ情報を下位プロトコルへ展開する機能とを有している。
【0039】
このAPL部83の上記各機能は、図3に示したAPL部73と同様にアプリケーションプログラムにより実行され、図7に示す如き機能ブロックで表わされる。すなわち、下位プロトコル統括部831と、Uプレーン処理装置42aからの切替え要求や引継ぎ情報を受信する受信部832と、各プロトコルの引継ぎ情報を下位プロトコルへ展開する引継ぎ情報展開部833と、引継ぐ呼の下り制御信号や下りユーザデータの送信先IPアドレスを、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスに変更するよう、Cプレーン処理装置41やCN3へ指示する下り信号送信IPアドレス指示部834と、プログラムやデータ等を保持するメモリ835と、これ等各部の制御をなす制御部836と、これ等各部を接続するバス837とを有している。
【0040】
以下、本発明の実施例の動作について説明する。図8は現用Uプレーン処理装置42aが輻輳状態ではない通常時における制御信号(Cプレーン情報)の上り及び下りの流れを示す図であり、点線で示すものがその流れである。また、図9はその場合における動作シーケンス図である。
【0041】
図8,9を参照すると、現用Uプレーン処理装置42aの処理が輻輳状態でない場合、例えば、NodeB6aから受信した上り制御信号は、ATM/IP−IF部71でATMパケットからIPパケットに変換され(ステップS1)、レイヤ2処理部72によりレイヤ2処理を受け(ステップS2)、Cプレーン処理装置41へ転送されレイヤ3処理を受ける(ステップS3)。そして、CN3へ送信されるのである。
【0042】
下り制御信号はCN3からCプレーン処理装置41へ送信されてレイヤ3処理を受け(ステップS4)、Uプレーン処理装置42aへ転送され、レイヤ2処理部72でレイヤ2処理を受け(ステップS5)、最後にATM/IP−IF部71でIPパケットからATMパケットへ変換され(ステップS6)た後、NodeB6aへ送信される。このとき、バックアップ用Uプレーン処理装置42cは、Cプレーン処理装置41とUプレーン処理装置42aとの間の制御信号のやりとりを傍受している。
【0043】
図10及び図11はUプレーン処理装置42aの輻輳時の制御信号の流れと、動作シーケンス図である。いま、Uプレーン処理装置42aにおける処理が輻輳状態になると、図6の輻輳検出部732がそれを検出し(ステップS11)、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ処理の一部である、現在接続中の呼のうちのある呼の処理を切替えるのであるが、このとき、Uプレーン処理装置42aからバックアップ用Uプレーン処理装置42cへ処理を切替えるための切替え要求が生成されて(ステップS12)、各プロトコルが保持している引継ぐべき呼の呼情報が、輻輳時制御部733により、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ転送される(ステップS13)。それと同時に、ATM/IP−IF部71において、制御信号を上位プロトコルレイヤ2処理部72へ送信することなく、内部で折返すように、輻輳時制御部733により制御される(ステップS14)。
【0044】
その後、Uプレーン処理装置42aから処理切替え要求を受信したバックアップ用Uプレーン処理装置42cは、いままで傍受していた情報とステップS13により転送されてきた呼情報を元に、当該呼の処理を引継ぐことになる(ステップS15)。この引継ぎは、図7に示した引継ぎ情報展開部833により、呼情報をレイヤ2のプロトコルへ展開することにより可能となる。
【0045】
そして、バックアップ用Uプレーン処理装置42cは、図7に示した下り信号送信先IPアドレス指示部834により、引継ぎ対象の呼の下り制御信号の送信先IPアドレスを、現用Uプレーン処理装置42aのIPアドレスから、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスへ変更する様に、Cプレーン処理装置41へ指示する(ステップS16)。よって、Cプレーン処理装置41はバックアップ用Uプレーン処理装置42cからの当該指示により、呼毎に下り制御信号の送信先IPアドレスを変更する機能を有しているものとする。
【0046】
このとき、Uプレーン処理装置42aから転送されてくる上り制御信号は、Uプレーン処理装置42aのATM/IP−IF部71においてATM/IP変換され(ステップS17)、かつIPヘッダ部(図5参照)のIPアドレスが、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスに書き換えられて送信されてくるので、このIPアドレスにより、バックアップ用Uプレーン処理装置42cが処理を引継ぐべき上り制御信号をIP−IF部81にて取込み、レイヤ2処理部82でレイヤ2処理を行うことになる(ステップS18)。そして、Cプレーン処理装置41でレイヤ3処理が行われ(ステップS19)、CN3へ送信される。
【0047】
一方、CN3からの下り制御信号はCプレーン処理装置41によりレイヤ3処理が行われるが(ステップS20)、このCプレーン処理装置41からは現用Uプレーン処理装置42aのIPアドレスに代えて、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスが指定されて送信されてくるので、バックアップ用Uプレーン処理装置42cは、下り制御信号のIPヘッダのIPアドレスをみて、装置42cが指定されているものを取込む。
【0048】
こうして、バックアップ用Uプレーン処理装置42cにより取込まれた下り制御信号は、レイヤ2処理部82でレイヤ2処理を受け(ステップS21)、Uプレーン処理装置42aのATM/IP−IF部71へ送信される。このATM/IP−IF部71においては、IP/ATM変換が行われ(ステップS22)、NodeBへ送信されるのである。
【0049】
図12及び図13は現用Uプレーン処理装置42aが輻輳状態ではない通常時におけるユーザデータの上り及び下りの流れ及び動作シーケンスを示す図である。Uプレーン処理装置42aが輻輳状態ではない場合、NodeB6aから受信した上りユーザデータは、ATM/IP−IF部71でATMパケットからIPパケットへ変換され(ステップS31)た後、レイヤ2処理部72でレイヤ2処理され(ステップS32)、CN3へ転送される。
【0050】
CN3からの下りユーザデータはUプレーン処理装置42aへ送信され、レイヤ2処理部72でレイヤ2処理され(ステップS33)、ATM/IP−IF部71でIPパケットからATMパケットに変換され(ステップS34)、NodeB6aへ送信されるのである。このとき、バックアップ用Uプレーン処理装置42cは、CN3とUプレーン処理装置42aとの間のユーザデータのやりとりを傍受している。
【0051】
図14及び図15はUプレーン処理装置42aが輻輳状態になった場合の上り下りユーザデータの流れと動作シーケンス図である。Uプレーン処理装置42aが輻輳状態になると、先述の図10及び図11の例と同様に、輻輳が検出され(ステップS41)、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ処理を切替える切替え要求が発生され(ステップS42)、引継ぐべき呼について、各プロトコルが保持している呼情報が、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ転送される(ステップS43)。
【0052】
それと同時に、ATM/IP−IF部71において上位へユーザデータを送信することなく、内部で折返すようにする(ステップS44)。その後、Uプレーン処理装置42aから処理の切替要求を受けたバックアップ用Uプレーン処理装置42cは、転送されてきた呼情報を各プロトコルへ展開することににより、引継ぎ対象の呼の処理を引継ぐことになる(ステップS45)。
【0053】
そして、バックアップ用Uプレーン処理装置42cは、図7に示した下り信号送信先IPアドレス指示部834により、引継ぎ対象の呼の下りユーザデータの送信先IPアドレスを、現用Uプレーン処理装置42aのIPアドレスから、自装置42cのIPアドレスへ変更するように、CN3へ指示する(ステップS46)。よって、CN3はバックアップ用Uプレーン処理装置42cからの当該指示により、呼毎に下りユーザデータの送信先IPアドレスを変更する機能を有しているものとする。
【0054】
このとき、Uプレーン処理装置42aから転送されてくる上りユーザデータは、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスが指定されて送信されてくるので(ATM/IP−IF部71にてそのIPアドレスの指定が行われる(ステップS47))、バックアップ用Uプレーン処理装置42cはこのユーザデータを取込み、レイヤ2処理を行う(ステップS48)。
【0055】
一方、CN3からの下りユーザデータは、Uプレーン処理装置42aのIPアドレスに代えて、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスが指定されて送信されてくるので、下りユーザデータのIPヘッダのIPアドレスをみて、Uプレーン処理装置42cが指定されているものを取込む。
【0056】
そして、Uプレーン処理装置42cは取込んだユーザデータに対してレイヤ2処理を行い(ステップS49)、Uプレーン処理装置42aのATM/IP−IF部71でIPパケットからATMパケットへ変換され( ステップS50) 、NodeB6aへ送信されることになる。
【0057】
上記実施例においては、NodeBとのインタフェースに、ATM/IP−IFを用いているが、RANのIPネットワーク化が進み、NodeBとのインタフェースがIPインタフェースになると、現用Uプレーン処理装置が輻輳状態になってその処理をバックアップ用Uプレーン処理装置へ切替えたとき、ATMパケットとIPパケットとの変換処理が必要なくなるので、現用Uプレーン処理装置42aのATM/IP−IF部71を経由する必要がなくなる。そうすると、Uプレーン処理装置42aは全ての処理をバックアップ用Uプレーン処理装置42cへ引継ぐことが可能になり、よってUプレーン処理装置42aがシステムダウンした場合や、ファイル更新時や増設時にシステム停止する必要がある場合に、サービスを停止することなく、処理を全てバックアップ用処理装置42cへ引継ぐことができることになる。
【0058】
上述した実施例においては、現用Uプレーン処理装置42aが輻輳状態になった後、接続中の複数の呼の一部(呼接続単位)をバックアップ用Uプレーン処理装置42cに引継ぐ場合について説明したが、現用Uプレーン処理装置42aが輻輳に近い状態にあって、新たに移動機(UE)から呼の接続要求があった場合、この新規呼をバックアップ用Uプレーン処理装置42cへ引継ぐ場合も考えられる。その場合の動作について、図16及び図17を用いて以下に説明する。
【0059】
先ず、制御信号について、図16を用いて説明する。図8に示す状態において、現用Uプレーン処理装置42aが輻輳に近い状態にあり、新たな移動機からこのUプレーン処理装置42aに接続要求が発生すると、Uプレーン処理装置42aは輻輳状態になるので、それが検出されて、この接続要求に対する処理を、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ引継ぐよう切替要求を発生し、また、ATM/IP−IF部71への折返し指示を発生することは、図11のステップS11,S12,S14と同じである。
【0060】
この要求を受けたバックアップ用Uプレーン処理装置42cは、Cプレーン処理装置42cに対して接続要求を行う(ステップS51)と共に、Cプレーン処理装置42cに対してバックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスを通知する(ステップS52)。その後、図11のステップS17〜S22の動作及び図10に示す制御信号の流れと同じになり、バックアップ用Uプレーン処理装置42cにて処理される制御信号のパケットには、上り、下り、共に、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスが指定されることになる。
【0061】
次に、ユーザデータについて、図17を用いて説明する。図12に示す状態において、現用Uプレーン処理装置42aが輻輳に近い状態にあり、新たな移動機からこのUプレーン処理装置42aに接続要求が発生すると、Uプレーン処理装置42aは輻輳状態になるので、それが検出されて、この接続要求に対する処理を、バックアップ用Uプレーン処理装置42cへ引継ぐよう切替要求を発生し、またATM/IP−IF部71への折返し指示を発生することは、図15のステップS41,S42,S44と同じである。
【0062】
この要求を受けたバックアップ用Uプレーン処理装置42cは、CN3に対して接続要求を行う( ステップS61) を行うと共に、CN3に対してバックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスを通知する(ステップS62)。その後、図15のステップS47〜S50の動作及び図12に示すユーザデータの流れと同じになり、ユーザデータのパケットには、上り、下り共に、バックアップ用Uプレーン処理装置42cのIPアドレスが指定されることになる。
【0063】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、W−CDMA方式の移動通信システムにおいて、ノート型のパーソナルコンピュータを用いたデータ通信や、画像や動画等のデータ量の多いデータの使用が増大することにより、ユーザデータの増大が予想されるような場合にも、ユーザデータを扱うRAN内での処理を、容易に分散することができ、システム全体のダウンを防止できるという効果がある。その理由は、ユーザデータを扱うUプレーン処理処置が輻輳状態になったときに、処理の一部を他のバックアップ用Uプレーン処理装置に引継いで処理を継続できるようにしたためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられるCプレーン処理装置及びUプレーン処理装置を含むシステム概略図である。
【図2】本発明の実施例の概略ブロック図である。
【図3】図2における現用Uプレーン処理装置のブロック図である。
【図4】図2におけるバックアップ用Uプレーン処理装置のブロック図である。
【図5】ATM/IPパケット変換例を示すパケットフォーマット図である。
【図6】図3のAPL部73の機能ブロック図である。
【図7】図4のAPL部83の機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施例の通常動作時における制御信号(Cプレーン情報)の流れを示す図である。
【図9】図8の場合の動作シーケンス図である。
【図10】本発明の実施例の輻輳状態時における制御信号(Cプレーン情報)の流れを示す図である。
【図11】図10の場合の動作シーケンス図である。
【図12】本発明の実施例の通常動作時におけるユーザデータの流れを示す図である。
【図13】図12の場合の動作シーケンス図である。
【図14】本発明の実施例の輻輳状態時におけるユーザデータの流れを示す図である。
【図15】図14の場合の動作シーケンス図である。
【図16】本発明の他の実施例における輻輳状態時の制御信号のための動作シーケンス図である。
【図17】本発明の他の実施例における輻輳状態時のユーザデータのための動作シーケンス図である。
【図18】W−CDMA通信システムにおけるシステムアーキテクチャを示す図である。
【図19】図18のRANにおけるプロトコルアーキテクチャを示す図である。
【符号の説明】
1 RAN(無線アクセスネットワーク)
2 UE(移動機)
3 CN(コアネットワーク)
4 RNC(無線制御装置)
5 ルータ
6 NodeB(無線基地局)
11 物理レイヤ(レイヤ1)
12 レイヤ2
13 レイヤ3(RRC)
41 Cプレーン処理装置
42 Uプレーン処理装置
42a,42b 現用Uプレーン処理装置
42c バックアップ用Uプレーン処理装置
71 ATM/IP−IF部
72,82 レイヤ2処理部
73,83 APL部
81 IP−IF部
91 レイヤ3処理部
731,831 下位プロトコル統括部
732 輻輳検出部
733 輻輳時制御部
734,835 メモリ
735,836 制御部
736,837 バス
832 受信部
833 引継ぎ情報展開部
834 下り信号送信先IPアドレス指示部
Claims (14)
- 移動機と、無線基地局と、無線制御装置を含む移動通信システムであって、
前記無線制御装置は、
前記移動機に関するユーザデータの転送制御処理をなす第一及び第二のユーザプレーン処理手段と、
これ等ユーザプレーン処理手段と物理的に分離して設けられ、当該ユーザプレーン処理手段の上位に位置付けられて制御信号であるシグナリングの転送制御処理をなすコントロールプレーン処理手段とを含み、
前記第一のユーザプレーン処理手段において、処理の輻輳状態が検出されたとき、第二のユーザプレーン処理手段に前記処理の一部を引継ぐようにしたことを特徴とする移動通信システム。 - 前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記無線基地局と接続された現用系であり、
前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段のためのバックアップ系であることを特徴とする請求項1記載の移動通信システム。 - 前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記輻輳状態検出に応答して前記制御信号やユーザデータの送受信先を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ切替えるよう制御すると共に、前記第二のユーザプレーン処理手段へ当該切替え指示を送出する手段と、前記第二のユーザプレーン処理手段へ引継ぐ処理に必要な情報を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ通知する手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の移動通信システム。
- 前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記情報の通知に応答してこの情報を引継ぐと共に、前記切替え指示の受信に応答して、前記制御信号やユーザデータの処理をなす手段を有することを特徴とする請求項3記載の移動通信システム。
- 前記無線基地局は第一の通信網内に存在し、前記第一及び第二のユーザプレーン処理手段や前記コントロールプレーン処理手段は前記第一の通信網とは異種の第二の通信網に接続されており、
前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記第一及び第二の通信網相互間の変換インタフェース手段を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の移動通信システム。 - 前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段の変換インタフェース手段を介して前記制御信号やユーザデータの送受信をなすようにしたことを特徴とする請求項5記載の移動通信システム。
- 前記第一の通信網はATM通信網であり、前記第二の通信網はIP通信網であることを特徴とする請求項5または6記載の移動通信システム。
- 移動機に関するユーザデータの転送制御処理をなす第一及び第二のユーザプレーン処理手段と、これ等ユーザプレーン処理手段と物理的に分離して設けられ、当該ユーザプレーン処理手段の上位に位置付けられて制御信号であるシグナリングの転送制御処理をなすコントロールプレーン処理手段とを含む移動通信システムにおける動作制御方法であって、
前記第一のユーザプレーン処理手段において、処理の輻輳状態が検出されたとき、第二のユーザプレーン処理手段に前記処理の一部を引継ぐステップを含むことを特徴とする動作制御方法。 - 前記第一のユーザプレーン処理手段は、前記移動機に対する無線ベアラを提供するための無線基地局と接続された現用系であり、
前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段のためのバックアップ系であることを特徴とする請求項8記載の動作制御方法。 - 前記第一のユーザプレーン処理手段において、前記輻輳状態検出に応答して前記制御信号やユーザデータの送受信先を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ切替えるよう制御するステップと、前記第二のユーザプレーン処理手段へ当該切替え指示を送出するステップと、前記第二のユーザプレーン処理手段へ引継ぐ処理に必要な情報を、前記第二のユーザプレーン処理手段へ通知するステップとを含むことを特徴とする請求項8または9記載の動作制御方法。
- 前記第二のユーザプレーン処理手段において、前記情報の通知に応答してこの情報を引継ぐステップと、前記切替え指示の受信に応答して、前記制御信号やユーザデータの処理をなすステップとを含むことを特徴とする請求項10記載の動作制御方法。
- 前記無線基地局は第一の通信網内に存在し、前記第一及び第二のユーザプレーン処理手段や前記コントロールプレーン処理手段は前記第一の通信網とは異種の第二の通信網に接続されており、
前記第一のユーザプレーン処理手段において、前記第一及び第二の通信網相互間のインタフェース変換をなすステップを含むことを特徴とする請求項8〜11いずれか記載の動作制御方法。 - 前記第二のユーザプレーン処理手段は、前記第一のユーザプレーン処理手段におけるインタフェース変換ステップを介して前記制御信号やユーザデータの送受信をなすようにしたことを特徴とする請求項12記載の動作制御方法。
- 前記第一の通信網はATM通信網であり、前記第二の通信網はIP通信網であることを特徴とする請求項12または13記載の動作制御方法。
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