JP3587124B2 - 分注装置および分注方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生化学分野等で液状の試料の分注に用いられる分注装置および分注方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生化学分野においては、微生物などの生化学物質の培養や試験などの各種の処理が行われる。一般にこれらの処理は、対象の生化学物質を含んだ液状試料を専用の容器に収納した状態で行われる。これらの処理は通常多数の試料を対象として系統的に行われる場合が多いため、容器には多数の液状試料が同時に収納できるように、液状試料の収納部であるウェルが格子状に多数設けられたマイクロプレートが用いられる。そして培養や試験の過程においては、マイクロプレート間で液状試料の移注や小分けを行う分注操作が繰り返し行われる。
【0003】
ところで、マイクロプレートのウェルは、ウェル数を増大して試験効率を向上させるとともに、使用される試薬の消費量を削減するために内容積を小さくする目的で、ウェルのサイズが小型化する傾向にある。これに伴い、従来一般的であった96のウェルを備えたものに加えて、ウェルサイズを従来の約半分にし、ウェル数を4倍にした384ウェル型のものが用いられるようになっている。これらの異なる種類のマイクロプレートは従来個別に使用されており、一連の実験を行う際には同一種類のマイクロプレートのみを使用して実験系を構成することとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
実験を効率よく行うためには、実験系の構成の自由度を確保し多様な実験方法を可能にする必要がある。例えば現状では薬剤候補となる有機化合物ライブラリは従来型の96ウェルのマイクロプレートに保管されている場合が多く、これらの薬剤候補化合物を用いて384ウェルによる実験作業を行うことができれば、現有在庫の薬剤候補化合物の有効利用と実験効率の向上とを図ることが可能となる。
【0005】
しかしながら、従来は異なる種類のマイクロプレート間での分注操作を効率的に行う技術は確立されておらず、必要な場合には手作業的な方法で行うしか方途がなかった。このためこのような分注操作の作業効率は非常に低く、異種類のマイクロプレート間での分注操作を効率的に行う方法が望まれていた。
【0006】
そこで本発明は、異種類の容器間での分注操作を効率的に行うことができる分注装置および分注方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の分注装置は、液状試料を収納する収納部が格子状に設けられた容器間で液状試料の分注をおこなう分注装置であって、前記収納部から液状試料を吸引し吐出する分注ノズルを備えた分注ヘッドと、この分注ヘッドを前記容器間で相対的に移動させる分注ヘッド移動手段と、液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器の収納部と分注先の容器の収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを分注元の容器における収納部の配列ピッチならびに分注先の容器における収納部の配列ピッチに基づいて作成する対応関係特定データ作成手段と、この対応関係特定データを記憶する記憶手段と、前記対応関係特定データに基づいて前記分注ヘッド及び分注ヘッド移動手段を制御することにより分注ヘッドに異なる種類の容器間での分注動作を行わせる制御手段とを備えた。
【0008】
請求項2記載の分注方法は、液状試料を収納する収納部が格子状に設けられた容器間で液状試料の分注をおこなう分注方法であって、前記液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器における収納部の配列ピッチと分注先の容器における収納部の配列ピッチとに基づいて分注元の容器の収納部と分注先の容器の収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを作成し記憶する工程と、この対応関係特定データに基づいて分注ヘッド及びこの分注ヘッドを前記容器間で相対的に移動させる分注ヘッド移動手段を制御することにより異なる種類の容器間での分注動作を行う分注工程とを含む。
【0009】
請求項3記載の分注方法は、請求項2記載の分注方法であって、前記分注先の容器における収納部の配列ピッチが分注元の容器における収納部の配列ピッチPの1/n倍である場合において、前記分注元の容器の液状試料を分注ヘッドによって分注先の容器に対して分注る分注工程に、分注元の容器から液状試料を分注ヘッドによって吸引し次いで分注ヘッドによって分注先の容器に対して液状試料を吐出する単位分注操作を複数回含み、分注先の容器に液状試料を吐出する際には当該容器における収納部の配列ピッチ分だけ分注ヘッドの位置を相対的にずらして液状試料を吐出する。
【0010】
請求項4記載の分注方法は、請求項2記載の分注方法であって、前記分注先の容器における収納部の配列ピッチPが分注元の容器における収納部の配列ピッチのn倍である場合において、前記分注元の容器の液状試料を分注ヘッドによって分注先の複数の容器に対して分注する分注工程に、分注元の容器から液状試料を分注ヘッドによって吸引し次いで分注ヘッドによって分注先のそれぞれの容器に対して液状試料を吐出する単位分注操作を複数回含み、分注元の容器から液状試料を吸引する際には各単位分注操作ごとに当該容器における収納部の配列ピッチ分だけ分注ヘッドの位置を相対的にずらして液状試料を吸引する。
【0011】
本発明によれば、液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器における収納部の配列ピッチと分注先の容器の収納部の配列ピッチとに基づいて分注元の容器における収納部と分注先の容器における収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを作成し、この対応関係特定データに基づいて異なる種類の容器間での分注動作を行わせることにより、配列ピッチの異なる異種類の容器間で効率よく分注を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の生化学物質処理装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態の液状試料収納用のプレートの平面図、図3は本発明の一実施の形態の液状試料収納用のプレートの部分断面図、図4は本発明の一実施の形態の分注装置の制御系の構成を示すブロック図、図5は本発明の一実施の形態のプレートの対応関係特定データを示す図、図6、図7は本発明の一実施の形態の分注方法の工程説明図である。
【0013】
まず図1を参照して生化学物質処理装置について説明する。図1において、生化学物質処理装置はインキュベータ1と分注装置6より構成される。インキュベータ1は略箱型の筐体2より成る。インキュベータ1の前面には開閉自在な扉3が設けられ、側面にはプレート出し入れ口4が設けられている。プレート出し入れ口4はシャッタ5を備えており、出し入れ操作時などの必要時のみプレート出し入れ口4を開口するようになっている。
【0014】
インキュベータ1と隣接して分注装置6が配設されている。分注装置6の基台7上面は分注ステージ8となっており、分注ステージ8にはプレート9A,9Bが載置されている。プレート9A,9Bは、生化学物質などを含む液状試料を収納する収納部としてのウェルが格子状に多数設けられた容器である。図2(a)に示すようにプレート9Aには多数のウェル10Aが格子状にピッチPで設けられており、また図2(b)に示すようにプレート9Bには多数のウェル10Bが格子状にP/n(本実施の形態ではn=2)のピッチで設けられている。プレート9A,9Bの側面には、それぞれプレートの種類を識別する識別マークとしてのバーコードラベルLa,Lbが貼付されている。バーコードラベルLa,Lbをバーコードリーダによって読み取ることにより、プレート種類を自動的に識別できるようになっている。
【0015】
分注ステージ8上にはXYテーブル11が配設されており、XYテーブル11には多数の分注ティップ13(分注ノズル)が装着された分注ヘッド12が結合されている。XYテーブル11を駆動することにより分注ヘッド12は分注ステージ8内で水平移動し、載置されたプレート9A,9B間で液状試料の分注をおこなう。XYテーブル11は、分注ヘッド12をプレート9A,9B間で相対的に移動させる分注ヘッド移動手段となっている。
【0016】
また分注ステージ8上には、プレート搬送機構14が設けられている。プレート搬送機構14はX軸テーブル15、Y軸テーブル16、Zθ軸テーブル17およびZθ軸テーブル17に結合された搬送アーム18より構成される。プレート搬送機構14を駆動することにより、分注ステージ8上のプレート9A,9Bを搬送アーム18によってクランプし、インキュベータ1の内部に搬入しまたインキュベータ1から取り出す出し入れ作業を、プレート出し入れ口4を介して行うことができる。プレート出し入れ口4の側方には、バーコードリーダ19が配設されており、出し入れ作業時にプレート9A,9Bの側面のバーコードラベルLa,Lbを読み取ることにより、各プレートが識別される。
【0017】
次に図3を参照して分注ヘッド12に装着された分注ティップ13の装着ピッチと、各プレート9A,9Bのウェルの配列ピッチとの関係について説明する。分注ヘッド12の下面には、図2(a)に示すウェル10Aの格子状配列と同様の配列の分注ティップ13を備えており、図3(a)に示すように分注ティップ13の配列ピッチは、プレート9Aのウェル10Aの配列ピッチPと等しくなっている。したがって、プレート9Aを対象として分注操作、すなわち分注ティップ13による液状試料の吸引または吐出をおこなう場合には、一度の分注操作によって対象プレート9Aの全てのウェル10Aから液状試料の吸引または吐出が可能となっている。
【0018】
これに対し、図3(b)に示すように、分注ヘッド12を用いてプレート9Bを対象として分注操作をおこなう場合には、分注ティップ13とウェル10Bの配列ピッチが一致しておらず、ウェル10Bの数量が分注ティップ13の数量より多い(4倍の数量)ため、同一の分注操作で全てのウェル10Bに対して吸引または吐出を行うことができない。そこで、本実施の形態では、このように種類が異なりウェル配列の異なるプレート9A,9B間での液状試料の分注操作を後述する方法を用いて行うようにしている。
【0019】
次に図4を参照して分注装置の制御系について説明する。制御部30は全体制御部であり、以下に説明する各部を制御する。プレート情報記憶部31は、各種類のプレートの情報、すなわちプレートの形状やウェルの配列ピッチ、各ウェルに収容されている液状試料の種類などの情報を記憶する。プレート情報組み合わせ部32は、液状試料の分注元のプレート情報を分注先のプレート情報と組み合わせて、すなわち分注元のプレートにおけるウェルの配列ピッチと分注先のプレートにおけるウェルの配列ピッチとに基づいて、分注先のプレートについての新たなプレート情報を作成する。
【0020】
ここで、図5を参照してプレート情報について説明する。図5に示すプレート情報は、分注先すなわち液状試料の分注先のプレートについて作成されるものであり、ウェル位置、分注元情報、および分注物情報を含んだものとなっている。ウェル位置は、当該プレートにおける各ウェルの位置を特定する情報であり、格子状に配列されたウェルのそれぞれを行番号および列番号を組み合わせて表示する。すなわち、プレートZのウェルはZ(ij)で表示され、これはプレートZのi行j列に位置するウェルであることを示している。
【0021】
分注元情報は、分注先のウェルに吐出された液状試料が分注操作前に収納されていた分注元プレートおよびこのプレートにおけるウェルの位置を示す情報である。この場合にも、ウェルの行番号および列番号を組み合わせてウェルの位置を特定する。分注物情報は、薬品名や試料番号など液状試料の種類や識別データを示す情報である。
【0022】
このように、プレート情報は液状試料の分注をおこなう際の分注元のプレートにおけるウェルと分注先のプレートのウェルとの対応関係を特定するデータとなっている。そしてプレート情報組み合わせ部32は、液状試料の分注をおこなう際の分注元のプレートにおけるウェルと分注先のプレートのウェルとの対応関係を特定するデータを作成する対応関係特定データ作成手段となっている。
【0023】
機構駆動部33は、分注ヘッドの移動手段や分注ヘッド12およびプレート搬送用の搬送アーム18を駆動する。プレート識別部34は、バーコードリーダ19の読み取り信号に基づいて、プレートを識別する。表示部35はモニタ用のディスプレイ装置であり、操作・入力時の画面表示やウェルフォーマットなどの表示を行う。操作・入力部36は、マウスやキーボードであり、操作用コマンドやデータの入力を行う。
【0024】
この分注装置は上記のように構成されており、次に分注方法について図6、図7を参照して説明する。この分注方法は、液状試料を収容するウェルの配列ピッチが異なるプレート9A,9B間で液状試料の分注をおこなうものである。
【0025】
図6は、4個のプレート9A(識別記号A,B,C,D)の各ウェル10Aに収納された液状試料を、1個のプレート9B(識別記号Z)に全て分注する分注操作を示している。すなわち、4個のプレート9Aを分注元とし、1個のプレート9Bが分注先となっている。以下の説明では、各プレートを識別記号を用いて特定する。
【0026】
まず、分注操作に先立って、分注先のプレートZについて分注元のプレートにおけるウェルと分注先のプレートのウェルとの対応関係を特定しプレート情報を作成する。この対応関係の特定においては、プレートA,B,C,Dにおけるウェル配列に等しく分注ティップ13の配列が設定された分注ヘッド12を用いることから、プレートA,B,C,Dのウェルのうち角部に位置するウェルが、プレートZのどのウェルと対応するかを特定すればよい。これにより、角部以外に位置する他のウェルについても同様の対応関係が成立する。
【0027】
すなわちこのプレート情報では、プレートA,B,C,Dのそれぞれにおいて各プレートの角部に位置するウェル10A(A(11),B(11),C(11),D(11))を、図6に示すプレートZの拡大図に現れた4つのウェル(破線枠で示すウェルZ(11),Z(12),Z(21),Z(22))に対応させている。これにより、角部以外のプレートA,B,C,Dの各ウェルを含む全てのウェルとプレートZのウェルとの対応関係が一意的に定まる。そしてこの対応関係を特定するプレート情報は、プレート情報記憶部31に記憶される。
【0028】
上記対応関係は、分注先のプレートZのウェル10Bの配列ピッチが、分注元のプレートA,B,C,Dのウェル10Aの配列ピッチPの1/2となっていることに基づいて成立するものである。すなわち、分注先と分注元の各ウェルの対応関係を示す対応関係特定データは、これらのウェルの配列ピッチに基づいて作成される。
【0029】
次にこのようにして作成されるプレート情報に基づいて、制御部30によって分注ヘッド12及びXYテーブル11を制御することにより、当該プレート間で分注動作が行われる。この分注動作においては、分注ヘッド12の各分注ティップ13によって分注元のプレートA,B,C,Dのウェル10Aから液状試料を吸引し、次いで、分注ヘッド12を移動させて分注先のプレートZのウェル10Bに液状試料を吐出する単位分注操作が4回行われる。
【0030】
そしてこの単位分注操作において、プレートZに液状試料を吐出する際には、プレートZのウェル10Bの配列ピッチ(P/2)分だけ分注ヘッド12の位置を順次ずらしてプレートZに対し液状試料を吐出する。すなわち、まずプレートAを対象とした単位分注操作において分注ヘッド12のコーナ部の分注ティップ13をA(11)に位置あわせして液状試料を吐出した後にプレートBを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印a方向にずらして液状試料をプレートZに吐出する。
【0031】
次いでプレートDを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印b方向にずらし、またプレートCを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印c方向に順次ずらして液状試料をプレートZに吐出する。この4回の単位分注操作により、4個のプレートA,B,C,Dの各ウェル10Aに収納されていた液状試料は、1個のプレートZのウェル10Bに分注される。
【0032】
図7は上記分注操作例と反対に、プレートZを分注元とし、プレートA,B,C,Dを分注先とする分注動作、すなわち分注先のプレートのウェル10Aの配列ピッチPが分注元のプレートのウェル10Bの配列ピッチ(P/2)の2倍である場合における分注動作を示すものである。
【0033】
まず、分注操作に先立って、分注先のプレートA,B,C,Dについてプレート情報を作成し分注元のプレートにおけるウェルと分注先のプレートのウェルとの対応関係を特定する。この対応関係は、前述の図6に示す例と反対の対応関係となる。ここではプレートA,B,C,Dのそれぞれについてプレート情報が作成される。
【0034】
これらのプレート情報では、図7に示すプレートZの拡大図に現れた4つのウェル(破線枠で示すウェルZ(11),Z(12),Z(21),Z(22))を、プレートA,B,C,Dのそれぞれにおいて各プレートの角部に位置するウェル10A(A(11),B(11),C(11),D(11)に対応させる。そして、プレートAについてのプレート情報に示すように、Z(13),Z(31),Z(33)を、それぞれウェルA(12),A(21),A(22)に対応させ、他のウェルについても同様の対応関係でプレートZの各ウェルと対応させる。プレートB,C,Dについても同様にプレート情報が作成され、これらの対応関係を示すプレート情報は、プレート情報記憶部31に記憶される。
【0035】
次にこのようにして作成されるプレート情報に基づいて、制御部30によって分注ヘッド12及びXYテーブル11を制御することにより、当該プレート間で分注動作が行われる。この分注動作においては、分注ヘッド12の各分注ティップ13によって分注元のプレートZのウェル10Bから液状試料を吸引し、次いで分注ヘッド12を移動させて分注先のプレートA,B,C,Dのウェル10Aに液状試料を吐出する単位分注操作が4回行われる。
【0036】
そしてこの単位分注操作において、プレートZから液状試料を吸引する際には、プレートZのウェル10Bの配列ピッチ(P/2)分だけ分注ヘッド12の位置を順次ずらしてプレートZから液状試料を吸引する。すなわち、まずプレートAを対象とした単位分注操作後に、プレートBを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印a方向にずらして液状試料をプレートZから吸引する。
【0037】
次いでプレートDを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印b方向にずらし、またプレートCを対象とした単位分注操作をおこなう際には、分注ヘッド12をP/2だけ矢印c方向に順次ずらして液状試料をプレートZから吸引する。この4回の単位分注操作により、プレートZのウェル10Bに収納されていた液状試料は、4個のプレートA,B,C,Dの各ウェル10Aに分注される。
【0038】
なお上記実施の形態では、配列ピッチ間の比nが2である場合について説明しているが、もちろんnが3以上であってもよい。また、格子状にウェルが形成されたプレートに対して、同様に格子状配列の分注ティップを備えた分注ヘッドを用いる例を示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば単に列状に分注ティップが配列された分注ヘッドを用いる場合にあっても、本発明を適用することができる。また分注ヘッド移動手段としてXYテーブル11を用いる例を示したが、プレート側を分注ヘッドに対して移動させる構成でもよい。
【0039】
上記説明したように、本発明はウェルの配列ピッチが異なる異種のプレート間での分注操作を同一の分注ヘッドによって可能とするものである。これにより、従来より一般に使用されてきた既存のプレートと、近年新たに使用されるようになった小ピッチ型のプレートとが混在する実験を同一の分注装置を用いて行うことができる。したがって、実験系の構成の自由度が確保されると共に、実験過程における分注操作を効率よく行うことが可能となる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器における収納部の配列ピッチと分注先の容器の収納部の配列ピッチとに基づいて、分注元の容器における収納部と分注先の容器の収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを作成し、この対応関係特定データに基づいて異なる種類の容器間での分注動作を行わせることにより、配列ピッチの異なる異種類の容器間で効率よく分注を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の生化学物質処理装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の液状試料収納用のプレートの平面図
【図3】本発明の一実施の形態の液状試料収納用のプレートの部分断面図
【図4】本発明の一実施の形態の分注装置の制御系の構成を示すブロック図
【図5】本発明の一実施の形態のプレートの対応関係特定データを示す図
【図6】本発明の一実施の形態の分注方法の工程説明図
【図7】本発明の一実施の形態の分注方法の工程説明図
【符号の説明】
6 分注装置
9A,9B プレート
10A,10B ウェル
11 XYテーブル
12 分注ヘッド
13 分注ティップ
30 制御部
31 プレート情報記憶部
32 プレート情報組み合わせ部

Claims (4)

  1. 液状試料を収納する収納部が格子状に設けられた容器間で液状試料の分注をおこなう分注装置であって、前記収納部から液状試料を吸引し吐出する分注ノズルを備えた分注ヘッドと、この分注ヘッドを前記容器間で相対的に移動させる分注ヘッド移動手段と、液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器の収納部と分注先の容器の収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを分注元の容器における収納部の配列ピッチならびに分注先の容器における収納部の配列ピッチに基づいて作成する対応関係特定データ作成手段と、この対応関係特定データを記憶する記憶手段と、前記対応関係特定データに基づいて前記分注ヘッド及び分注ヘッド移動手段を制御することにより分注ヘッドに異なる種類の容器間での分注動作を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とする分注装置。
  2. 液状試料を収納する収納部が格子状に設けられた容器間で液状試料の分注をおこなう分注方法であって、前記液状試料の分注をおこなう際の分注元の容器における収納部の配列ピッチと分注先の容器における収納部の配列ピッチとに基づいて分注元の容器の収納部と分注先の容器の収納部との対応関係を特定する対応関係特定データを作成し記憶する工程と、この対応関係特定データに基づいて分注ヘッド及びこの分注ヘッドを前記容器間で相対的に移動させる分注ヘッド移動手段を制御することにより異なる種類の容器間での分注動作を行う分注工程とを含むことを特徴とする分注方法。
  3. 前記分注先の容器における収納部の配列ピッチが分注元の容器における収納部の配列ピッチPの1/n倍である場合において、前記分注元の複数の容器の液状試料を分注ヘッドによって分注先の容器に対して分注する工程に分注元のそれぞれの容器から液状試料を分注ヘッドによって吸引し次いで分注ヘッドによって分注先の容器に対して液状試料を吐出する単位分注操作を複数回含み、分注先の容器に液状試料を吐出する際には各単位分注操作ごとに当該容器における収納部の配列ピッチ分だけ分注ヘッドの位置を相対的にずらして液状試料を吐出することを特徴とする請求項2記載の分注方法。
  4. 前記分注先の容器における収納部の配列ピッチPが分注元の容器における収納部の配列ピッチのn倍である場合において、前記分注元の容器の液状試料を分注ヘッドによって分注先の複数の容器に対して分注する分注工程に、分注元の容器から液状試料を分注ヘッドによって吸引し次いで分注ヘッドによって分注先のそれぞれの容器に対して液状試料を吐出する単位分注操作を複数回含み、分注元の容器から液状試料を吸引する際には各単位分注操作ごとに当該容器における収納部の配列ピッチ分だけ分注ヘッドの位置を相対的にずらして液状試料を吸引することを特徴とする請求項2記載の分注方法。
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