JP3586545B2 - 塀 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平坦地と傾斜地への兼用ができ設置が容易な塀に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋼板製の波型のパネルの左右両端に縦枠を取付け、上下に胴縁を取付けて作製された面材が支柱間に取着されて塀となされたものが知られている。又、傾斜地用の塀のパネルとして実公平2−4980号公報には、左右両側に隣在同形のパネルとの重合用フランジを有する縦長直立張設用パネルに於いて、一方の対角線上の上下端となる部分を幅中心部付近から側縁に至る所定角度の欠落傾斜縁に形成し、且つ、その上下端の中央部に水平な長孔が形成されたパネルが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の如き、鋼板製の波型のパネルの左右両端に縦枠を取付け、上下に胴縁を取付けて作製された面材が支柱間に取着されて塀となされたものに於いては、傾斜地に塀を設置するには傾斜地用の面材を用意せねばならないという問題があった。又、実公平2−4980号公報に提案されているパネルを用いた塀に於いては、平坦地と傾斜地とにパネルが兼用できるものの、右上がりの傾斜地用と右下がりの傾斜地用に2種類のパネルを用いねばならず、更に、多種類の高さの塀に対応するには、各高さに応じた長さのパネルが必要で、多種類のパネルを用意する必要があり、面材製造時の在庫管理量が増え、製造コストがかかるという問題があった。
【0004】
そこで本発明者は従来の欠点に鑑み鋭意研究の結果、傾斜地への設置が容易で、多種類の高さの塀を少ない種類の部材で対応できる塀を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明請求項1記載の塀は、地表に立設された支柱間に面材が架設されて塀となされ、面材が左右両側の縦桟と複数の長尺状パネルとからなり、この縦桟がフランジ部を有し、この相対する縦桟のフランジ部に長尺状パネルの両端の中央部が回動自在に枢着され、設置場所の地表の傾斜角度に応じて、縦桟と長尺状パネルの取付角度が自在に変化され、設置場所への対応が容易であり、多種類の高さのちがう塀に対応するのにも、面材を構成する長尺状パネルの使用枚数を増減させるだけでよく、少種類の部材で多種類の高さの塀に対応することができる。
【0006】
又、長尺状パネルが両側のフランジの高さが異なる断面ハット型に形成され、両側のフランジの高さの差が、フランジの厚みより大寸法となされ、長尺状パネルの四角が切り欠かれたもので、縦桟に枢着された上下に隣合う長尺状パネルの両側に形成されたフランジが互いに重ねられるので、縦桟と長尺状パネルの取付角度が変化されたときも、隣合う長尺状パネルのフランジが互いに重なるので、傾斜地に塀が設置されるときも長尺状パネルの収まりがよく、地表が傾斜する設置場所へも容易に設置できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明に付いて説明する。
1は長尺状パネルであり、その左右両端が縦桟2に取着され鉛直方向に亘って、複数枚連設され、上下に胴縁3が取着され面材となされている。この面材が地表に適宜間隔で立設された支柱4間に架設されて塀となされている。
【0008】
長尺状パネル1は両側のフランジ11の高さが異なる断面ハット型の板状体で、両側のフランジ11の高さの差が、この長尺状パネル1を構成する板材の厚みより大寸法となされている。又、長尺状パネル1の両端中央部には螺子孔12が穿設され、四角は円弧状に切り欠かれている。長尺状パネル1は鋼板などの金属板を折曲して作製されてもよいし、合成樹脂を成形して作製されてもよい。長尺状パネル1の断面形状は前記したハット型に限るものではないが、長手方向に亘って両縁部に高さの異なるフランジ11が形成され、両側のフランジ11の高さの差が、フランジ11の厚みより大寸法となされていれば、縦桟2と長尺状パネル1の取付角度を変えたとき上下に隣合う長尺状パネル1のフランジ11が夫々重なりあい好適な収まりとなる。
【0009】
縦桟2は板状体が断面コ字型に折曲され、フランジ部21に適宜間隔で螺子孔12が穿設されて作製されている。この螺子孔12に前記長尺状パネル1の両端部に設けられた螺子孔12が衝合され、ボルト5が挿通され回動自在に枢着される。縦桟2の断面形状はコ字型に限るものではなく、一方側にのみフランジ部21が設けられたL型となされてもよい。縦桟2は一般には前記したように鋼板などの金属板が折曲されて作製されるが、アルミ合金の押し出し型材などが用いられてもよい。長尺状パネル1が取付けられた縦桟2の上端と下端には胴縁3が取着され面材となされる。縦桟2と胴縁3の取付は、長尺状パネル1と同様にボルト5などで回動自在に枢着される。長尺状パネル1と縦桟2、縦桟2と胴縁3の枢着は前記したボルト5に限るものではなく、ブラインドリベットなどで鋲着してもよいし、何れか一方の部材にバーリング加工などで凸部を形成しカシメて取付けてもよい。
【0010】
支柱4は鋼管などの金属管に取付け具41を取着して作製されている。取付け具41は支柱4側壁の外形に適合した当接部と縦桟2に係合される係合部からなり、当接部が支柱4側壁に当接螺着され、係合部が縦桟に螺着され、支柱に面材が取着される。支柱4はその下部が地中に埋設され、地表に適宜間隔で立設される。この支柱4の取付け具41に前記面材が取着されて、塀が設置される。
【0011】
面材は前記したように、相対する縦桟2間に長尺状パネル1が架設され、その両端の中央部が回動可能に枢着され、その長辺側縁部が互いに接するように鉛直方向に連設されている。塀に使われる面材は一般には水平方向の長さが2000mm、鉛直方向の高さが1000〜2000mmとなされるが、鉛直方向の寸法は200〜300mmピッチで、数種類のバリエーションが必要となされる。長尺状パネル1の寸法は幅100mm、長さ2000mm程度となされ、面材の高さに応じて、必要枚数使用される。例えば、面材の高さが1200mmの時長尺状パネル1の幅が100mmであれば12枚の長尺状パネル1が用いられればよいし、面材の高さが2000mmの時は幅が100mmの長尺状パネル1が20枚用いられればよい。本発明によれば、前記したように所要の面材を製作するのに、必要枚数の長尺状パネル1が用いられればよく、長尺状パネル1を多種類用意する必要がないので、製造に際して部品点数が少なくてすみ、製造、管理が容易である。
【0012】
【発明の効果】
上述の如く、本発明請求項1記載の塀は、地表に立設された支柱間に面材が架設されて塀となされ、面材が左右両側の縦桟と複数の長尺状パネルとからなり、この縦桟がフランジ部を有し、この相対する縦桟のフランジ部に長尺状パネルの両端の中央部が回動自在に枢着され、設置場所の地表の傾斜角度に応じて、縦桟と長尺状パネルの取付角度が自在に変化され、設置場所への対応が容易であり、多種類の高さのちがう塀に対応するのにも、面材を構成する長尺状パネルの使用枚数を増減させるだけでよく、少種類の部材で多種類の高さの塀に対応することができ、長尺状パネルを多種類用意する必要がないので、製造に際して部品点数が少なくてすみ、製造、管理が容易である。
【0013】
又、長尺状パネルが両側のフランジの高さが異なる断面ハット型に形成され、両側のフランジの高さの差が、フランジの厚みより大寸法となされ、長尺状パネルの四角が切り欠かれたもので、縦桟に枢着された上下に隣合う長尺状パネルの両側に形成されたフランジが互いに重ねられるので、縦桟と長尺状パネルの取付角度が変化されたときも、隣合う長尺状パネルのフランジが互いに重なるので、傾斜地に塀が設置されるときも長尺状パネルの収まりがよく、地表が傾斜する設置場所へも容易に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明塀の実施形態の一例を示す正面図である。
【図2】本発明塀の傾斜地への設置例の一例を示す正面図である。
【図3】図1のA部の詳細図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図2のB部の詳細図である。
【符号の説明】
1 長尺状パネル
11 フランジ
12 螺子孔
2 縦桟
21 フランジ部
3 胴縁
4 支柱
41 取付け具
5 ボルト
Claims (1)
- 地表に立設された支柱間に面材が架設されて塀となされ、面材が左右両側の縦桟と複数の長尺状パネルとからなり、長尺状パネルが両側のフランジの高さが異なる断面ハット型に形成され、両側のフランジの高さの差が、フランジの厚みより大寸法となされ、長尺状パネルの四角が切り欠かれており、この縦桟がフランジ部を有し、この相対する縦桟のフランジ部に長尺状パネルの両端の中央部が回動自在に枢着され、設置場所の地表の傾斜角度に応じて、縦桟と長尺状パネルの取付角度が自在に変化され、設置場所への対応が容易であることを特徴とする塀。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22497797A JP3586545B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 塀 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22497797A JP3586545B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 塀 |
Publications (2)
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JPH1162328A JPH1162328A (ja) | 1999-03-05 |
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Family
ID=16822174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22497797A Expired - Fee Related JP3586545B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 塀 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3586545B2 (ja) |
-
1997
- 1997-08-21 JP JP22497797A patent/JP3586545B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1162328A (ja) | 1999-03-05 |
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