JP3586129B2 - パラレルメカニズム工作機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のリンク機構を用いて任意の角度で工作物を加工するパラレルメカニズム工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラレルメカニズムを応用した工作機械が開発されてきているが、それらの多くはスチュワートプラットホームと呼ばれる構造を採用している。
スチュワートプラットホーム構造の一般的なパラレルメカニズム工作機械の外観は図4に示すような構造をとっている。図において、30はテーブル、31はリンク32の先端に接続されたプラットフォームで先端に工具9が取り付けられている。また、リンク32は上部がジョイント34を介してベース33に支持されている。
【0003】
この構造の特徴としては、垂直方向(Z方向)の剛性は高いが水平方向(X軸方向及びY軸方向)の剛性が低いということが上げられる。その理由はプラットホーム31がベース33から大きく突き出しているためであり、突き出し量が大きくなるほど水平方向の剛性は低くなる。また、動きの自由度については、剛性とは逆に突き出し量が大きくなるほど大きくなる。つまり、ジョイント34の回転自由度を一定として考えると、プラットホーム31がベース33から突き出すほど広範囲の移動が可能であり、プラットホーム31の傾斜可能角度も大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
工作機械として好ましい特性は、剛性が高く且つ自由度も大きいことであるが、上記理由によりスチュワートプラットホーム構造のパラレルメカニズム工作機械では剛性と自由度が相反する機械状態となるため、両特性を同時に満たした機械を実現することはできなかった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点即ち、高剛性と高い自由度の双方を兼ね備えたパラレルメカニズム工作機械を実現することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、工具を装着する主軸と、工作物を設置するテーブルと、ベッドに支持されたベースとを有し、前記主軸と前記テーブルとの何れか一方を複数のリンクを介して前記ベースに接続するとともに、他方を前記一方に対向して前記ベッド上に設けたパラレルメカニズム工作機械であって、前記ベッド上に設けられた前記他方を、外周に溝を形成した第1の油圧シリンダによって、前記一方との対向方向へ移動可能として、より短いリンク長で工作物を加工可能とする一方、前記第1の油圧シリンダを固定して位置決め可能とするために、前記第1の油圧シリンダの溝に挿入可能なコマと、そのコマを前記溝に対して挿脱動作させる第2の油圧シリンダとを有した位置決め手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、工具を装着する主軸と、工作物を設置するテーブルと、ベッドに支持されたベースとを有し、前記主軸と前記テーブルとの何れか一方を複数のリンクを介して前記ベースに接続するとともに、他方を前記一方に対向して前記ベッド上に設けたパラレルメカニズム工作機械であって、前記ベースを、外周に溝を形成した第1の油圧シリンダによって、前記主軸と前記テーブルとの対向方向へ移動可能として、より短いリンク長で工作物を加工可能とする一方、前記第1の油圧シリンダを固定して位置決め可能とするために、前記第1の油圧シリンダの溝に挿入可能なコマと、そのコマを前記溝に対して挿脱動作させる第2の油圧シリンダとを有した位置決め手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態の1例を、図面を基に詳細に説明する。図1は本発明に係るパラレルメカニズム工作機械の模式図であり、全体の構成はベッド2上の4隅にコラム3が立設されてベース4を支え、ベース4にはベースジョイント5が取り付けられて、リンクである直動アクチュエータ6の一端の位置を固定している。直動アクチュエータ6はボールねじとサーボモータの組み合わせが使用されている。尚、図1では模式的に直動アクチュエータ6を2本しか表記していないが、実際には6本取り付けられている。
【0008】
直動アクチュエータ6の先端には主軸としてのプラットフォーム8がプラットフォームジョイント7を介して接続固定されている。そして、ベースジョイント5は回転2自由度、プラットフォームジョイント7は回転3自由度を有しており、直動アクチュエータ6の長さを変えることにより、プラットフォーム8及び工具9の位置と姿勢を制御することを可能としている。
【0009】
そして、テーブル1は図2に示すような昇降装置が組み込まれ、昇降可能に形成されている。図2に示すように、テーブル1は下部にピストン10が固定されており、ベッド2に固定されたシリンダ11との間で油圧により相対運動を行う。
ピストン10に形成された溝10aとコマ12とで位置決め機構を構成し、溝10aはコマ12の形状に合わせて形成され、コマ12が挿入されることによりピストン10は固定されて上下の位置決めを行うようになっている。尚、14,15はテーブル1の位置を検出するためのセンサ、16はテーブル1の駆動用油圧ソレノイド、13はコマ12の駆動用油圧ピストン、17は油圧ピストン13の駆動用油圧ソレノイド、18は流量制御弁、19は油圧モータ、20は油圧ポンプ、21はフィルタである。
【0010】
このようにテーブルを昇降可能とすることで、粗加工のような機械剛性を必要とする場合にはテーブル1を上昇させることにより対応させることで効果的に加工を行うことができるし、剛性的な強度よりも広い範囲の加工を行いたい場合にはテーブル1を下降させて対応させることができ、目的に応じて最適な加工が行うことができる。尚、テーブル1とベッド2との間の相対剛性はプラットフォーム8又は工具9とベッド2との間の相対剛性に比較して非常に大きいため、テーブル1の突き出しによる機械剛性低下への影響はほとんどない。
【0011】
図3は本発明の他の実施の形態を示す模式図で、コラム3を伸縮させることによりベース4とテーブル1との間の距離を可変としている。コラム3の伸縮機構としては、上記テーブルの駆動機構をそのまま4本のコラム3の下部に設置すればよい。
【0012】
尚、上記実施の形態においては、ベース側リンクに主軸を設け、その対向する位置にテーブルを配置しているが、逆にしてベース側にテーブルを設け、その対向位置に主軸を配置しても良い。また、ベースとベースに対向する例えばテーブルとの双方に伸縮機構を設けて双方を移動可能としても良い。
【0013】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明に係るパラレルメカニズム工作機械によれば、主軸とテーブルとのうちベッド上に設けられている方を、第1の油圧シリンダによって移動可能としているため、より短いリンク長で工作物を加工可能であり、高剛性且つ高自由度を実現できる。一方、請求項2の発明に係るパラレルメカニズム工作機械によれば、ベッドに支持されたベースを、主軸とテーブルとの対向方向へと第1の油圧シリンダによって移動可能としているため、より短いリンク長で工作物を加工可能であり、高剛性且つ高自由度を実現できる。
また、請求項1及び2の発明係るパラレルメカニズム工作機械によれば、コマと第2の油圧シリンダとを有する位置決め手段が設けられているため、第1の油圧シリンダを固定して位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すパラレルメカニズム工作機械の模式図である。
【図2】図1のテーブルの上下駆動機構の説明図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示し、コラムを伸縮可能としたパラレル工作機械の模式図である。
【図4】従来のパラレルメカニズム工作機械の斜視説明図である。
【符号の説明】
1・・テーブル、2・・ベッド、3・・コラム、4・・ベース、6・・直動アクチュエータ、8・・プラットフォーム、9・・工具。
Claims (2)
- 工具を装着する主軸と、工作物を設置するテーブルと、ベッドに支持されたベースとを有し、前記主軸と前記テーブルとの何れか一方を複数のリンクを介して前記ベースに接続するとともに、他方を前記一方に対向して前記ベッド上に設けたパラレルメカニズム工作機械であって、
前記ベッド上に設けられた前記他方を、外周に溝を形成した第1の油圧シリンダによって、前記一方との対向方向へ移動可能として、より短いリンク長で工作物を加工可能とする一方、
前記第1の油圧シリンダを固定して位置決め可能とするために、前記第1の油圧シリンダの溝に挿入可能なコマと、そのコマを前記溝に対して挿脱動作させる第2の油圧シリンダとを有した位置決め手段を設けたことを特徴とするパラレルメカニズム工作機械。 - 工具を装着する主軸と、工作物を設置するテーブルと、ベッドに支持されたベースとを有し、前記主軸と前記テーブルとの何れか一方を複数のリンクを介して前記ベースに接続するとともに、他方を前記一方に対向して前記ベッド上に設けたパラレルメカニズム工作機械であって、
前記ベースを、外周に溝を形成した第1の油圧シリンダによって、前記主軸と前記テーブルとの対向方向へ移動可能として、より短いリンク長で工作物を加工可能とする一方、
前記第1の油圧シリンダを固定して位置決め可能とするために、前記第1の油圧シリンダの溝に挿入可能なコマと、そのコマを前記溝に対して挿脱動作させる第2の油圧シリンダとを有した位置決め手段を設けたことを特徴とするパラレルメカニズム工作機械。
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