JP3586126B2 - 実物大画像入出力装置、画像記録方法及びその方法の記録媒体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、画像を撮影して表示する画像表示装置に関し、例えば、写真やビデオのように撮影して記録媒体に保存した後で再生表示する画像表示装置、あるいは画像通信会議のように撮影した画像を通信回線を介して受信者に伝送し実時間で表示する画像表示装置に適用して有効な技術に関するものである。特に、実物大画像入出力装置ならびにその実物大画像入出力装置における画像の記録方法及びその方法の各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像を撮影する手段としては、写真機、映画撮影機、ビデオカメラなどの装置が一般に広く用いられている。これらの装置は、レンズを用いることにより、巨大な被写体でも、微細な被写体でも、撮影フィルムまたは撮影素子の上の限られた面積の上に投影し記録することができる。また、記録された画像は、表示する際に用いる表示装置の表示面の大きさに合わせて拡大、または縮小されて表示されるので、巨大な被写体でも微細な被写体でも限られた表示面の上に表示することができる。また、デジタル画像処理を用いることにより、画像の大きさを様々に変更して表示することも可能である。
【0003】
また、製品の広告などで当該製品の大きさを示すために用いられる実物大写真を製作する技術がある。一般には、製品等の大きさが分かっているので、その大きさになるように写真を拡大又は縮小することにより実物大写真が製作される。
【0004】
また、被写体を画像として記録し、実物大で表示する技術がある。例えば、実物大写真などでは、被写体の大きさを計測し、印画紙表面で実物大となるように大きさを調節して焼き付けるといった方法が用いられている。このような技術を用いることにより、例えば、被写体の大きさを画像から読みとることなどができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、写真機、映画撮影機、ビデオカメラなどの従来の画像を撮影する装置では、被写体を画像として記録することを目的としているため、被写体の大きさを記録し、実物大に表示することはできなかった。また、従来実物大写真を製作する技術では、自動的に被写体の大きさを計測することができなかったため、撮影とは別に被写体の大きさを計測する必要があり、また、動画を撮影表示することができなかった。
【0006】
また、表示面で正確に実物大となることを目的としていたため、人間が実物を見た場合に感じる大きさと、若干印象が異なる場合が存在した。その差異の要因としては、例えば、背景色と被写体の色の関係、表示面の大きさ、被写体の向き、及び観察者と画面の位置関係等が考えられ、また、個人の感じ方の違いも主要な要因である。このような大きさの感じ方の差異が存在するために、正確に実物大に表示した画像が必ずしも実物大に感じられないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、画像入出力装置において、表示画面上に実物大で表示することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、実物を見た場合に近い大きさの感じ方を、画像を撮影したユーザと画像を観察するユーザとの間で共有することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明の概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)被写体を撮影する撮影手段と、該撮影手段から被写体までの距離を計測する距離計測手段と、前記撮影手段の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算手段と、前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録手段と、前記撮影手段によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
(2)被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段で撮影された画像を記録する画像記録手段と、表示される画像全体の表示サイズをユーザの操作で調整する表示サイズ調整手段とを備えた実物大画像入出力装置であって、大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整手段にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録手段と、撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出手段とを有し、前記補正された画像全体の表示サイズにて画像を表示することを特徴とする。
【0010】
(3)被写体を撮影する撮影過程と、該撮影過程から被写体までの距離を計測する距離計測過程と、前記撮影過程の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算過程と、前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録過程と、前記撮影過程によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示過程とを具備することを特徴とする実物大画像入出力方法である。
【0011】
(4)被写体を撮影する撮影手段と、撮影過程で撮影された画像を記録する画像記録手段と、表示される画像全体の表示サイズをユーザの操作で調整する表示サイズ調整手段とを備えた実物大画像入出力装置における実物大画像入出力方法であって、大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整過程にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録過程と、撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出過程とを有し、前記補正された画像全体の表示サイズにて画像を表示することを特徴とする。
【0012】
(5)前記(3)の実物大画像入出力方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、被写体を撮影する撮影手順と、該撮影手順から被写体までの距離を計測する距離計測手順と、前記撮影手順の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算手順と、前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録手順と、前記撮影手順によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
【0013】
(6)前記(4)の実物大画像入出力方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整過程にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録手順と、撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(実施例)を詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1の実物大画像入出力装置の全体の概略構成を示す模式構成図である。101は撮影手段101Aと距離計測手段101Bとからなる画像撮影部、102は被写体、103は撮影手段101Aが出力する画像信号、104は画像撮影部101の距離計測手段101Bが出力する被写体までの距離情報及び撮影手段101Aの画角情報、105は表示サイズ計算手段(CPU)、106は画像情報記憶装置(メモリ装置)、107は表示サイズ計算手段(CPU)105が出力する表示画像信号、108は表示サイズ計算手段(CPU)105が出力する表示サイズ情報、109は表示手段である。
【0017】
本実施例1では、前記撮影手段101Aとしては、例えば、ビデオカメラを用い、距離計測手段101Bとしては、例えば、超音波距離測定装置を用い、画像表示手段109としては、例えば、投影倍率を変更可能なズームレンズを備えるビデオプロジェクタ109Aと投影スクリーン109Bを用いる。
【0018】
前記画像撮影部101から出力する画像信号103と距離・画角情報104は、表示サイズ計算手段(CPU)105に入力され、表示サイズ計算手段(CPU)105は、被写体102を実物大に表示するための画像表示サイズを計算する。表示サイズ計算手段(CPU)105が出力する表示画像信号107と表示画像サイズ情報108は、画像表示手段109に入力され、投影表示される(ビデオ画像表示手段109のプロジェクタ109Aに入力され、投影スクリーン109Bに投影表示される)。画像表示手段109(ビデオプロジェクタ109A)は投影面(投影スクリーン109B)までの距離情報に基づいて表示画像信号107が投影面上で表示サイズ情報の大きさとなるように投影レンズの画角を調整する。
【0019】
表示サイズ計算手段(CPU)105は、被写体102までの距離と撮影レンズの画角に基づいて画像撮影部の光軸に垂直で被写体を含む平面における画像撮影部101の撮影範囲の幅Wを求める。画像表示手段109(ビデオプロジェクタ109A)によって画像の幅がWとなるように投影することにより、画像に含まれる被写体102が投影面上で実物大に表示される。
【0020】
図2は、前記本実施例1の画像撮影部101の概略構成を示す模式構成図である。画像撮影部101の超音波距離測定装置101Bは、超音波パルスを発射し、それが被写体102に反射して戻ってくるまでの往復時間を計測し、超音波パルスの往復時間に基づいて被写体102までの距離を計算する。本実施例1の画像撮影部101では、超音波距離測定装置101Bの測定軸とビデオカメラ101の測定軸を平行に設置し、また、互いに出来るだけ近接して設置することにより、ビデオカメラ101の撮影領域の中心付近の被写体102までの距離を計測する。
【0021】
図3は、本実施例1の画像撮影部101と被写体102までの距離を示す模式図である。図3において、超音波距離測定装置101Bによって計測される被写体102までの距離は符号dで表記されている。
【0022】
図4は、本実施例1の実物大画像入出力装置で表示サイズWを求める方法を説明するための模式図であり、110は画像撮影部101の撮影する範囲である。表示サイズWは、画像撮影部101の光軸に垂直で被写体102を含む平面における画像撮影部101の撮影範囲110の幅として求められる。撮影画角を図4に示すようにθとすると、Wは被写体102までの距離dと撮影画角θに基づいてW=2・d・tan(θ/2)として求めることができる。
【0023】
また、前記画像信号103と距離・画角情報104を合わせて画像情報記憶装置(メモリ装置)106に記録し、画像表示時に表示サイズ計算手段(CPU)105によって実物大表示するために表示サイズ情報108を計算し表示する。また、前記画像信号103と距離・画角情報104に基づいて表示サイズ計算計算手段(CPU)105によって表示サイズ情報108を計算し、画像と合わせて画像情報記憶装置(メモリ装置)106に記録し、画像表示時には記録された表示サイズ情報108に基づいて表示する。
【0024】
以上説明したように、本実施例1によれば、画像を撮影するのと同時に被写体102までの距離を測定し、レンズの画角情報と合わせて記録または伝送することにより、前記画像を表示する際に、前記記録または伝送された距離情報とレンズの画角情報に基づいて画像に含まれる被写体102を、表示画面上に実物大表示することができる。
【0025】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2の実物大画像入出力装置における補正装置の全体概略構成を示す模式構成図である。201は被写体、202は実物大画像撮影装置、203は実物大画像撮影装置202が出力する大きさ情報付き画像信号、204は、全体の動作の制御を行う制御装置、205は制御装置204が出力する大きさ情報付き画像信号、206は大きさ情報付き画像信号205の大きさ情報に従って画像を表示する可変倍率ビデオプロジェクタ、207は可変倍率ビデオプロジェクタ206によって投影表示される投影画像、208はユーザ、209はユーザ208が操作し投影画像の表示サイズを調節するコントロールパネル、210はユーザ固有パラメータ記録装置である。
【0026】
本実施例2の実物大画像入出力装置では、実物大画像撮影装置202と制御装置204と可変倍率ビデオプロジェクタ206によって実物大画像入出力装置が構成され、被写体201が表示面上で実物大となるように表示される。
【0027】
図6は本実施例2の実物大画像入出力装置における補正装置の動作の流れを示す図である。上から下に向けて順に動作が進む。
【0028】
最初に準備段階として、ユーザ(撮影者)208のユーザA、Bそれぞれのユーザ固有パラメータを測定し、ユーザ固有パラメータ記録装置210に記録する。準備段階では、図5の構成において、被写体201として大きさが既知の標準物体を用い、可変倍率ビデオプロジェクタ206によって表示面上に実物大で表示されるように画像を表示する。ユーザ208は、被写体201と投影画像207を見比べて、見た目の大きさが異なって感じられる場合にはコントロールパネル209を操作して投影画像の大きさを調節する。コントロールパネル209が出力する制御信号は、制御装置204を介して可変倍率ビデオプロジェクタ206の投影倍率を制御し、投影画像207の大きさを変更する。ユーザ208は調整が終わると、コントロールパネル209を操作して調整が終わったことを制御装置204に指示する。制御装置204はユーザ208の調整終了の指示により、その時の画像表示サイズWsとあらかじめ大きさが分かっている標準物体を実物大で表示面上に表示する画像表示サイズWtとの比(Ws/Wt)をそのユーザ208のユーザ固有パラメータP(user)としてユーザ固有パラメータ記録装置210に記録する。説明のために、送り手のユーザ(撮影者)Aをsender、受け手のユーザBをreceiverと表記することとすると、図6においては、ユーザ(撮影者)A、ユーザ(観察者)Bそれぞれに対してP(sender)、P(receiver)を記録する。本発明の装置を実際に使用する場合には、使用するユーザ208全てに対してユーザ固有パラメータを求め記録する。
【0029】
次に、撮影段階として被写体を撮影する。撮影段階においては、撮影対象となる物体を被写体201として用いる。実物大画像撮影装置202と制御装置204と可変倍率ビデオプロジェクタ206によって構成される実物大画像人出力装置によって、被写体201の画像が表示面上に実物大表示される。このときの画像表示サイズをWs(pict)とする。表示された画像は、(1)実物大画像撮影装置の測定誤差、(2)被写体の向きや色などによる影響、(3)ユーザ固有の大きさの感じ方の傾向性の影響などの要因により、ユーザ208には実物大に感じられない可能性がある。そこで、送り手のユーザ208は、被写体201と投影画像207を比較し、見た目の大きさが等しくなるようにコントロールパネル209を操作して投影画像207の画像表示サイズを調節する。ユーザ208は調整が終わると、コントロールパネル209を操作して調整が終わったことを制御装置204に指示する。制御装置204はユーザの調整終了の指示により、その時の画像表示サイズWs(pict、sender)を撮影した画像と合わせて記録する。 最後に、表示段階として画像表示サイズを計算し画像を表示する。画像表示サイズは、撮影段階で記録された調整後の画像表示サイズWs(pict、sender)に、送り手と受け手のユーザ固有パラメータの比P(receiver)/P(sender)を乗ずることにより求める。このような計算で受け手のユーザBが見た目に実物大と感じられる画像表示サイズを計算できることを次に説明する。
【0030】
撮影段階で記録された調整後の画像表示サイズWs(pict、sender)は、Ws(pict)に対して前述の(1)実物大画像撮影装置の測定誤差と、(2)被写体の向きや色などによる影響と、(3)ユーザ固有の大きさの感じ方の傾向性の影響等を補正して送り手ユーザAにとって見た目が実物大となる画像表示サイズである。これらの要因のうち、(1)実物大画像撮影装置の測定誤差と、(2)被写体の向きや色などによる影響の2つの要因については、送り手のユーザAと受け手のユーザBで共通に存在し補正されるべき要因なので、送り手のユーザAが行った調整による補正をそのまま利用し、(3)ユーザ固有の大きさの感じ方の傾向性の影響に対して、送り手と受け手の間の個人的な感じ方の差異を計算により補正する。
【0031】
準備段階で求めたユーザ固有パラメータでは、大きさが既知の標準物体を撮影した標準画像を用いるので、(1)実物大画像撮影装置の測定誤差の影響は無いが、(2)被写体の向きや色などによる影響はあると考えられる。しかし、同じ標準画像に対して各ユーザの固有パラメータを求めているので、ユーザ固有パラメータ間の比P(userB)/P(userA)では標準画像固有の成分が相殺され、ユーザ間の大きさの感じ方の傾向性の差異のみを示す値となる。
【0032】
Ws(pict、sender)の送り手ユーザ固有の傾向性を影響を除くためにP(sender)で除し、受け手ユーザ固有の傾向性を付加するためにP(receiver)を乗ずることにより、受け手ユーザにとって、見た目が実物大となる画像表示サイズを求めることができる。つまり、受け手ユーザにとって、見た目が実物大となる画像表示サイズWs(pict、receiver)は、Ws(pict、receiver)=Ws(pict、sender)×P(receiver)/P(sender)で求めることができる。
【0033】
前記のような手順により実物大に感じられるように表示することができるが、画像表示段階において、送り手ユーザAが誰であるかという情報を基に、送り手ユーザAのユーザ固有パラメータP(sender)を参照する必要性を除くために、撮影段階で画像を撮影し調整を行った後に、調整後の画像表示サイズWs(pict、sender)の代わりに、Ws(pict)=Ws(pict、sender)/P(sender)を記録する。画像を表示する時には、受け手ユーザBのユーザ固有パラメータP(receiver)を乗ずることにより、Ws(pict)×P(receiver)として画像表示サイズを求めることができる。また、受け手ユーザが代わっても同様に、その受け手ユーザBのユーザ固有パラメータP(receiverB)として画像表示サイズを求めることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施例2によれば、撮影時にユーザ208に画像の大きさを調節させる機会を与えることと、標準画像を用いて求めたユーザ固有パラメータの比を調節後の画像サイズに乗ずることにより、被写体201の向きや色などの画像固有の要因の影響を補正する成分を保存したまま、ユーザ208間の大きさの感じ方の差異を相殺することができるので、実物を見た場合に近い大きさの感じ方を、画像を撮影したユーザ208と画像を観察するユーザ208との間で共有することができる。
【0035】
以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、本発明によれば、画像を撮影するのと同時に被写体までの距離を測定し、レンズの画角情報と合わせて記録または伝送することにより、その画像を表示する際に、前記記録または伝送された距離情報とレンズの画角情報を基づいて画像に含まれる被写体を、表示画面上に実物大で表示することができる。
また、撮影時にユーザに画像の大きさを調節させる機会を与えることと、標準画像を用いて求めたユーザ固有パラメータの比を調節後の画像サイズに乗ずることにより、被写体の向きや色などの画像固有の要因の影響を補正する成分を保存したまま、ユーザ間の大きさの感じ方の差異を相殺することができるので、実物を見た場合に近い大きさの感じ方を、画像を撮影したユーザと画像を観察するユーザとの間で共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の実物大画像入出力装置の全体の概略構成を示す模式構成図である。
【図2】本実施例1の画像撮影部の概略構成を示す模式構成図である。
【図3】本実施例1の画像撮影部と被写体までの距離を示す模式図である。
【図4】本実施例1の実物大画像入出力装置で表示サイズを求める方法を説明するための模式図である。
【図5】本発明の実施例2の実物大画像入出力装置における補正装置の全体概略構成を示す模式構成図である。
【図6】本実施例2の実物大画像入出力装置における補正装置の動作の流れを示す図である。
【符号の説明】
101…画像撮影部、101A…撮影手段、101B…距離計測手段、102…被写体、103…撮影手段の出力画像信号、104…距離計測手段の出力画角情報、105…表示サイズ計算手段(CPU)、106…画像情報記憶装置(メモリ装置)、107…表示サイズ計算手段(CPU)の出力表示画像信号、108…表示サイズ計算手段(CPU)の出力表示サイズ情報、109…表示手段、110…画像撮影部の撮影する範囲、201…被写体、202…実物大画像撮影装置、203…実物大画像撮影装置の出力画像信号、204…全体の動作の制御を行う制御装置、205…制御装置の出力画像信号、206…可変倍率ビデオプロジェクタ、207…投影画像、208…ユーザ、209…コントロールパネル、210…ユーザ固有パラメータ記録装置。
Claims (6)
- 被写体を撮影する撮影手段と、
該撮影手段から被写体までの距離を計測する距離計測手段と、
前記撮影手段の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算手段と、
前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録手段と、
前記撮影手段によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示手段とを具備することを特徴とする実物大画像入出力装置。 - 被写体を撮影する撮影手段と、
撮影手段で撮影された画像を記録する画像記録手段と、
表示される画像全体の表示サイズをユーザの操作で調整する表示サイズ調整手段とを備えた実物大画像入出力装置であって、
大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整手段にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録手段と、
撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出手段とを有し、前記補正された画像全体の表示サイズにて画像を表示することを特徴とする実物大画像入出力装置。 - 被写体を撮影する撮影過程と、
該撮影過程から被写体までの距離を計測する距離計測過程と、
前記撮影過程の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算過程と、
前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録過程と、
前記撮影過程によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示過程とを具備することを特徴とする実物大画像入出力方法。 - 被写体を撮影する撮影手段と、
撮影過程で撮影された画像を記録する画像記録手段と、
表示される画像全体の表示サイズをユーザの操作で調整する表示サイズ調整手段とを備えた実物大画像入出力装置における実物大画像入出力方法であって、
大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整過程にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録過程と、
撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出過程とを有し、前記補正された画像全体の表示サイズにて画像を表示することを特徴とする実物大画像入出力方法。 - 前記請求項3に記載の実物大画像入出力方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
被写体を撮影する撮影手順と、
該撮影手順から被写体までの距離を計測する距離計測手順と、
前記撮影手順の撮影レンズ画角と被写体までの距離に基づいて実物大表示するための画像全体の表示サイズを計算する表示サイズ計算手順と、
前記計算された実物大表示するための画像全体の画像表示サイズを画像情報と合わせて記録する画像記録手順と、
前記撮影手順によって撮影された画像を前記計算された実物大表示サイズで表示する画像表示手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。 - 前記請求項4に記載の実物大画像入出力方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
大きさが既知の標準物体の画像を表示し、それが実物大に見えるようにユーザに前記表示サイズ調整過程にて調整させた場合の画像全体の表示サイズと、前記標準物体を真に実物大に表示する画像全体の表示サイズとの比率をユーザ毎にユーザ固有パラメータとして求め、記録するユーザ固有パラメータ記録手順と、
撮影者が調整した画像全体の表示サイズを、該撮影者のユーザ固有パラメータで除し、観察者のユーザ固有パラメータを乗ずることにより、画像全体の表示サイズを補正する補正表示サイズ算出手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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