JP3585797B2 - インターネット電話システムの通信確立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インタネット電話機(IP電話機)が、ゲートウェイを介して一般電話網との間で相互接続されるインタネット電話システムの通信確立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インタネット上で音声データ・パケットをリアルタイムでやり取りするインタネット電話機(IP電話機)が提案されており、その中でも実際の使用に耐え得るだけの音声品質を持って運用されている形態は、インタネット上の特定のIPネットワークにおける内線電話としてのオフィスでの使用、一般電話網における長距離通話の回線の途中をインタネットを使ってバイパスさせるための使用等である。
【0003】
尚、呼接続手順、音声コーデック、一般電話との相互接続等は、ITU標準のH.323等の技術により実現されている。
【0004】
インタネット上に接続され、端末固有のIPアドレスをもったIP電話機を運用する場合においては、一般電話機同士の通話と異なり、通話形態によって3通りの呼接続手順を考慮する必要がある。
【0005】
その第1はIP電話機から一般電話機への発呼、第2は一般電話機からIP電話機への発呼、そして第3にIP電話機から他のIP電話機への発呼であり、各々の接続形態の概念について、図13とともに以下説明する。
【0006】
図13において、インタネット(141)上には、特定エリアのIPネットワークA(142)、B(148)、C(154)があり、各IPネットワークA(142)、B(148)、C(154)には、IP電話機が複数接続されている。それらのIP電話機は、前記H.323等のゲートウェイを介して一般電話網(140)に接続されている。
【0007】
まず、第1の接続形態は、例えば図13における矢印(160)で示すように、IPネットワークと一般電話網との間に接続され、アナログ音声信号と音声パケット信号との変換を行うゲートウェイが、希望相手先電話番号パケットを受けて、その通話先の一般電話機に接続処理を行い、通話を中継する方法である。
【0008】
ここで、IPネットワークA(142)上のIP電話機1(144)がゲートウェイA(143)を介して一般電話機1(136)と通話する場合の呼接続手順は、図14に示すとおりであり、IP電話機1(144)から通常の10桁の電話番号“011−555−5555”をダイヤル入力すれば良い。
【0009】
また、第2の接続形態は、例えば図13における矢印(161)で示すように、ゲートウェイが同様にアナログ音声信号と音声パケット信号との変換を行い、希望通話先指定の方法として、一般電話機からダイヤル入力によりIPアドレスを指定し、希望のIP電話機に接続処理を行い、通話を中継する方法である。
【0010】
ここで、一般電話機2(137)がゲートウェイB(149)を介してIP電話機5(150)と通話する場合の呼接続手順は、図15に示すとおりであり、一般電話機2(137)から一旦通常の10桁の電話番号“043−bbb−bbbb”をダイヤル入力して、ゲートウェイB(149)との通信を確立した後、IP電話機5(150)のIPアドレス“B5”をダイヤル入力することとなる。
【0011】
また、例えば特開平11−252180号公報には、IPゲートウェイから提供される音声ガイダンスに従って、一般電話機から入力された相手先IP電話機の電話番号(5桁〜8桁)を用いて、相手先IP電話機のIPアドレスを取得する方法が提案されている。
【0012】
さらに、第3の接続形態は、例えば図13における矢印(162)、(163)で示すように、IP電話機からダイレクトに希望通話先IP電話機のIPアドレスを入力することにより相手先指定し、音声パケットをやり取りする方法である。
【0013】
このとき、希望相手先指定方法として、例えば特開平10−290264号公報に記載されているような、桁数の多いIPアドレスの代りに、人間に覚えやすい程度の桁数の端末識別番号を使用する方法を用いることができる。
【0014】
ここで、IP電話機12(159)から、同一IPネットワークC(154)上の他IP電話機10(157)へ発呼する場合の呼接続手順は、図16に示すとおりであり、まず相手先のIP電話機のIPアドレスを知るために、インタネット上のIP電話機のIPアドレスと電話番号に相当する端末識別番号との対応テーブルを持った電話番号サーバ(164)に対して、端末識別番号“1010”を示す問い合わせパケットを送出する。
【0015】
そして、電話番号サーバ(164)からの該当IPアドレス“C10”が示された返答パケットを受信して、そのIPアドレス“C10”をもって相手先のIP電話機10(157)に接続し、通話を行う。
【0016】
IPネットワークB(148)上のIP電話機7(152)から、他IPネットワークC(154)上のIP電話機9(156)へ発呼する場合も同様に、端末識別番号を用いて、電話番号サーバ(164)に相手先のIP電話機9(156)のIPアドレスを問い合わせ、当該IPアドレス“B”を取得し、IP電話機9(156)に接続処理を行う。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
前述のとおり、IP電話システムを運用する場合、第1の接続形態においては通常の電話番号のみのダイヤル入力、第2の接続形態においては通常の電話番号に加えてIPアドレス(もしくは5桁〜8桁程度の受信者電話番号)のダイヤル入力、第3の接続形態においてはIPアドレス(もしくは電話番号的な端末識別番号)のダイヤル入力が必要であり、3通りの接続形態により希望通話先の指定方法が異なる。
【0018】
つまり、これら全ての接続形態において、全ての電話機(一般電話機、IP電話機)が、一般電話機のように10桁(国内:市外通話の場合)の電話番号だけで識別され、その電話番号をダイヤルするだけで、通話することができるというように、統一して運用することができないという問題がある。
【0019】
すなわち、IP電話機にとって、そのIP電話機に対し発呼するユーザーは、それがIP電話機であるか一般電話機であるかを意識しなければならず、しかも発呼する側がIP電話機からも一般電話機からも同一のダイヤル動作だけで通話することはできない。
【0020】
また、IP電話機からの発呼も希望相手先が他のIP電話機であるか一般電話機であるかを意識する必要があり、同じダイヤル方法(同じ番号)で通話をすることはできない。
【0021】
尚、前述した特開平10−290264号公報に記載のインターネット電話端末識別処理方法においては、IPアドレスと電話番号のような端末識別番号との対応を管理するテーブルを参照することにより、電話番号的な人間に覚えやすい数字を用いて、希望するIP電話機を特定することが可能であるが、それは一般電話機からの発呼には対応できないという問題がある。
【0022】
また、前述した特開平11−252180号公報に記載されているような、一般電話機から指定する5桁〜8桁の番号を用いて、IP電話機に接続する方法においても、実際にダイヤルする番号、つまり、ゲートウェイの電話番号+識別番号(5桁〜8桁)は、インタネット上の他IP電話機からの発呼にはそのまま使用することができない。
【0023】
この場合、識別番号(5桁〜8桁)のダイヤル入力が必要となり、該相手先IP電話機がインタネット上の他のIPネットワーク上にあったとしても、それがIP電話機であるということを意識し、さらに、前記他のIPネットワーク上のIPアドレスと識別番号(5桁〜8桁)の対応テーブルを持っているサーバーのIPアドレスを知っていなければならない。
【0024】
以上のように、インタネットに接続された複数のIP電話機が一般電話網と相互接続されたとしても、その複数のIP電話機が一般電話機と同じような人間に覚えやすい電話番号体系を使用して識別され、IP電話機からも一般電話機からも、相手先が一般電話機かIP電話機かを意識せずに、同一の番号/入力方法を用いて発呼することができないという問題を有している。
【0025】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、IP電話機からも一般電話機からも、相手先が一般電話機かIP電話機かを意識せずに、同一の番号/入力方法を用いて発呼することができるインターネット電話システムの通信確立方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明は、自電話番号と自IPアドレスとを有し、一般電話網及びインターネット網に接続された音声端末の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイと、自IPアドレスを有し、電話機能を持った複数のインターネット電話機と、自IPアドレスを有し、前記インターネット電話機のIPアドレスと加入者ID番号との対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ったゲートウェイ・サーバと、から構成される論理的なIPネットワークが、インターネット上に複数存在するインターネット電話システムにおいて、
前記IPネットワーク上のインターネット電話機から、前記一般電話網に接続された一般電話機に発呼する場合に、()前記インターネット電話機は、同じIPネットワーク上のゲートウェイに対して、前記インターネット電話機より入力された前記一般電話機の電話番号への通信開始要求を送出するステップと、()前記通信開始要求を受けたゲートウェイは、前記入力された電話番号が自電話番号でないことを判断し、同じIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記入力された電話番号とともに、ゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を送出するステップと、()前記電話番号及びゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を受けたゲートウェイ・サーバは、前記複数のIPネットワークのうち自IPネットワーク以外のIPネットワーク上のゲートウェイの電話番号と、そのゲートウェイが含まれるIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバのIPアドレスとの対応を管理するゲートウェイ・サーバIPアドレス管理テーブルを用いて、前記電話番号に対応するゲートウェイの電話番号を検索し、前記電話番号がゲートウェイの電話番号ではなく、一般電話網に接続された一般電話機の電話番号であることを判断し、これを前記ゲートウェイに通知するステップと、()前記通知を受けたゲートウェイは、前記一般電話網を介して前記一般電話機への発呼を行い、該一般電話機において応答があれば、直ちに該一般電話機との間で通話を確立するステップと、()前記一般電話機との間で通話を確立したゲートウェイは、前記インターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記インターネット電話機と前記一般電話機との間の呼を確立させるステップと、を有することを特徴とする。
【0031】
本願の第2の発明は、自電話番号と自IPアドレスとを有し、一般電話網及びインターネット網に接続された音声端末の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイと、自IPアドレスを有し、電話機能を持った複数のインターネット電話機と、自IPアドレスを有し、前記インターネット電話機のIPアドレスと加入者ID番号との対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ったゲートウェイ・サーバと、から構成される論理的なIPネットワークが、インターネット上に複数存在するインターネット電話システムにおいて、
前記IPネットワーク上の第1のインターネット電話機から、他のIPネットワーク上の第2のインターネット電話機に発呼する場合に、()前記第1のインターネット電話機は、該第1のインターネット電話機が属するIPネットワーク上のゲートウェイに対して、前記第1のインターネット電話機より入力された前記第2のインターネット電話機の電話番号のうち該第2のインターネット電話機の属するIPネットワーク上のゲートウェイの電話番号への通信開始要求を送出するステップと、()前記通信開始要求を受けたゲートウェイは、前記入力された電話番号が自電話番号でないことを判断して、この電話番号の示す他のIPネットワーク上のゲートウェイに対応付けられたゲートウェイ・サーバのIPアドレスを検索するために、同じIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記電話番号とともにゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を送出するステップと、()前記電話番号及びゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を受けたゲートウェイ・サーバは、前記複数のIPネットワークのうち自IPネットワーク以外のIPネットワーク上の複数のゲートウェイの電話番号と、そのゲートウェイが含まれるIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバのIPアドレスとの対応を管理したゲートウェイ・サーバ管理テーブルを検索して、前記電話番号に対応するゲートウェイ・サーバのIPアドレスを入手し、そのIPアドレスを前記ゲートウェイに通知するステップと、()前記IPアドレスの通知を受けたゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記第1のインターネット電話機との間の通話を確立するステップと、()前記第1のインターネット電話機との間の通話を確立したゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、前記第2のインターネット電話機の残りの電話番号、つまり前記第2のインターネット電話機の加入者ID番号を入力するよう通知するステップと、()前記通知を受けた第1のインターネット電話機より入力された前記第2のインターネット電話機の加入者ID番号を受けたゲートウェイは、前記検索された他IPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記加入者ID番号に対応するIPアドレスを検索するための加入者IPアドレス要求を、前記加入者ID番号とともに送出するステップと、()前記加入者IPアドレス要求及び加入者ID番号を受けた他IPネットワーク上のゲートウェイ・サーバは、自分の加入者IPアドレス管理テーブルを検索して、前記加入者ID番号に対応するIPアドレスを入手し、そのIPアドレスを前記ゲートウェイに通知するステップと、()前記IPアドレスの通知を受けたゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、通話先のインターネット電話機を切り替えるための通話先切り替え要求を、前記入手した第2のインターネット電話機のIPアドレスとともに送出するステップと、()前記通話先切り替え要求及びIPアドレスを受けた第1のインターネット電話機は、直ちに前記第2のインターネット電話機に対して、通信開始要求を送出するステップと、()前記第2のインターネット電話機は、これに応答して、前記第1のインターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記第1のインターネット電話機と前記第2のインターネット電話機との間の呼を確立させるステップと、を有することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、IPアドレスとしての英字/英字列、A、B、C、A、B、C、A、A、A、A、B、B、B、B、C、C10、C11、C12は夫々ある唯一特定の値で、例えば123.456.789.101のような値である。また、英字a、b、cは任意の数字を表している。
【0033】
図1は本実施形態のインターネット電話システムの概略構成を示す概念図である。図1において、インタネット(6)上には特定のIPネットワークA(7)、B(14)、C(21)、…が存在している。
【0034】
IPネットワークA(7)には、IPアドレス“A”を有するIP電話機1(10)と、IPアドレス“A”を有するIP電話機2(11)と、IPアドレス“A”を有するIP電話機3(12)と、IPアドレス“A”を有するIP電話機4(13)とが含まれている。
【0035】
また、それらのIP電話機1(10)〜3(12)を識別するための、IPアドレスとは違う番号体系を持った5桁の加入者ID番号と、それに対応するIP電話機1(10)〜3(12)のIPアドレス“A”〜“A”の対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ち、自IPアドレスが“A”であるゲートウェイ・サーバA(9)が含まれている。
【0036】
つまり、ゲートウェイ・サーバA(9)の加入者IPアドレス管理テーブルにおいては、図2(a)に示すように、加入者ID番号“11111”が加入者IPアドレス“A”に、加入者ID番号“22222”が加入者IPアドレス“A”に、加入者ID番号“33333”が加入者IPアドレス“A”に、加入者ID番号“44444”が加入者IPアドレス“A”に、それぞれ対応付けられて管理されている。
【0037】
さらに、IPネットワークA(7)には、自電話番号“045−aaa−aaaa”と、自IPアドレス“A”とを有し、一般電話網とインタネット網に接続された音声端末との呼接続/切断処理を含めた音声の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイA(8)が含まれている。
【0038】
すなわち、IPネットワークA(7)は、加入者IPアドレス管理テーブルにより管理される複数のIP電話機1(10)〜3(12)と、ゲートウェイ(8)、ゲートウェイ・サーバ(9)とからなる論理的な特定IPネットワークである。
【0039】
尚、それらは必ずしも同じネットワーク・セグメントにある必要はなく、各IP電話機1(10)〜3(12)に対して、ゲートウェイ(8)、ゲートウェイ・サーバ(9)がWANを介して遠方にある場合、又ダイアルアップ接続による一時的な接続によって構成されるネットワークも考慮される。
【0040】
IPネットワークB(14)においても、それを構成する夫々のノードの位置付けは、前述のIPネットワークA(7)と同様であり、IPアドレス“B”を有するIP電話機5(17)と、IPアドレス“B”を有するIP電話機6(18)と、IPアドレス“B”を有するIP電話機7(19)と、IPアドレス“B”を有するIP電話機8(20)とが含まれている。
【0041】
また、それらのIP電話機5(17)〜8(20)を識別するための、IPアドレスとは違う番号体系を持った5桁の加入者ID番号と、それに対応するIP電話機5(17)〜8(20)のIPアドレス“B”〜“B”の対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ち、自IPアドレスが“B”であるゲートウェイ・サーバB(16)が含まれている。
【0042】
つまり、ゲートウェイ・サーバB(16)の加入者IPアドレス管理テーブルにおいては、図2(b)に示すように、加入者ID番号“11111”が加入者IPアドレス“B”に、加入者ID番号“22222”が加入者IPアドレス“B”に、加入者ID番号“33333”が加入者IPアドレス“B”に、加入者ID番号“44444”が加入者IPアドレス“B”に、それぞれ対応付けられて管理されている。
【0043】
さらに、IPネットワークB(14)には、自電話番号“043−bbb−bbbb”と、自IPアドレス“B”とを有し、一般電話網とインタネット網に接続された音声端末との呼接続/切断処理を含めた音声の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイB(15)が含まれている。
【0044】
同様に、IPネットワークC(21)にも、IPアドレス“C”を有するIP電話機9(24)と、IPアドレス“C10”を有するIP電話機10(25)と、IPアドレス“C11”を有するIP電話機11(26)と、IPアドレス“C12”を有するIP電話機12(27)とが含まれている。
【0045】
また、それらのIP電話機9(24)〜12(27)を識別するための、IPアドレスとは違う番号体系を持った5桁の加入者ID番号と、それに対応するIP電話機9(24)〜12(27)のIPアドレス“C”〜“C12”の対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ち、自IPアドレスが“C”であるゲートウェイ・サーバC(23)が含まれている。
【0046】
つまり、ゲートウェイ・サーバC(23)の加入者IPアドレス管理テーブルにおいては、図2(c)に示すように、加入者ID番号“11111”が加入者IPアドレス“C”に、加入者ID番号“22222”が加入者IPアドレス“C10”に、加入者ID番号“33333”が加入者IPアドレス“C11”に、加入者ID番号“44444”が加入者IPアドレス“C12”に対応付けられて管理されている。
【0047】
さらに、IPネットワークC(21)には、自電話番号“044−ccc−cccc”と、自IPアドレス“C”とを有し、一般電話網とインタネット網に接続された音声端末との呼接続/切断処理を含めた音声の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイC(22)が含まれている。
【0048】
ここで、前記ゲートウェイ・サーバA(9)は、加入者IPアドレス管理テーブルの他に、他のIPネットワークB(14)、C(21)上のゲートウェイB(15)、C(22)の電話番号と、そのネットワーク上のゲートウェイ・サーバB(16)、C(23)のIPアドレスとの対応を管理するゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルを持っている。
【0049】
つまり、ゲートウェイ・サーバA(9)のゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルにおいては、図3(a)に示すように、ゲートウェイB(15)の電話番号“043−bbb−bbbb”がゲートウェイ・サーバB(16)のIPアドレス“B”に、ゲートウェイC(22)の電話番号“044−ccc−cccc”がゲートウェイ・サーバC(23)のIPアドレス“C”に対応付けられて管理されている。
【0050】
同様に、前記ゲートウェイ・サーバB(16)は、加入者IPアドレス管理テーブルの他に、他のIPネットワークA(7)、C(21)上のゲートウェイA(8)、C(22)の電話番号と、そのネットワーク上のゲートウェイ・サーバA(9)、C(23)のIPアドレスとの対応を管理する管理するゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルを持っている。
【0051】
つまり、ゲートウェイ・サーバB(16)のゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルは、図3(b)に示すように、ゲートウェイA(8)の電話番号“045−aaa−aaaa”がゲートウェイ・サーバA(7)のIPアドレス“A”に、ゲートウェイC(22)の電話番号“044−ccc−cccc”がゲートウェイ・サーバC(23)のIPアドレス“C”に対応付けられて管理されている。
【0052】
さらに、前記ゲートウェイ・サーバC(23)も同様に、加入者IPアドレス管理テーブルの他に、他のIPネットワークA(7)、B(14)上のゲートウェイA(8)、B(15)の電話番号と、そのネットワーク上のゲートウェイ・サーバA(9)、B(16)のIPアドレスとの対応を管理するゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルを持っている。
【0053】
つまり、ゲートウェイ・サーバC(23)のゲートウェイサーバIPアドレス管理テーブルは、図3(c)に示すように、ゲートウェイA(8)の電話番号“045−aaa−aaaa”がゲートウェイ・サーバA(9)のIPアドレス“A”に、ゲートウェイB(15)の電話番号“043−bbb−bbbb”がゲートウェイ・サーバB(16)のIPアドレス“B”に対応付けられて管理されている。
【0054】
図1においては、前述したような構成に加えて、さらに一般電話機との接続形態を説明するため、電話番号“011−555−5555”の一般電話機1(1)と、電話番号“022−666−6666”の一般電話機2(2)と、電話番号“082−777−7777”の一般電話機3(3)と、電話番号“078−888−8888”の一般電話機4(4)とが、一般電話網(5)に接続されている。
【0055】
尚、一般電話網(5)は、前記各ゲートウェイA(8)、B(15)、C(22)を収容している。また、各IPネットワーク上の全てのIP電話機は、自分の属するIPネットワーク上にあるゲートウェイのIPアドレスを記憶しており、発呼時のオンフックとダイヤル入力動作後は、必ず自分の属するIPネットワーク上にあるゲートウェイに発呼手順開始のための通話開始要求パケットを送出する。
【0056】
次に、発呼から通話に至る処理手順について、各接続形態に分けて詳細に説明する。
【0057】
図4はIPネットワークA(34)上のIPアドレス“A”、加入者ID番号“11111”、つまり電話番号“045−aaa−aaaa−11111”のIP電話機1(37)から、電話番号“011−555−5555”の一般電話網(32)に収容された一般電話機1(28)への発呼を示した概念図である。
【0058】
この場合のシーケンスを図5に示す。図5において、まずIP電話機1(37)はオンフックし、相手先一般電話機1(28)の電話番号“011−555−5555”を入力するが、この場合、IP電話機1(37)の自電話番号が“045−aaa−aaaa−11111”であり、市外局番が違うことから、市外局番も入力する。
【0059】
前記入力によって、IP電話機1(37)はゲートウェイA(35)に“011−555−5555”への通話要求を意味する通信開始要求パケットを送出する。それを受けたゲートウェイA(35)は、それが自分の電話番号ではないことを判断し、ゲートウェイ・サーバA(36)に対して、該電話番号“011−555−5555”がどのゲートウェイで、それに対応したゲートウェイ・サーバのIPアドレスが何かを問い合わせるためのゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求パケットを送出する。
【0060】
ゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求パケットを受けたゲートウェイ・サーバA(36)は、該電話番号“011−555−5555”に対応するIPアドレスを、自分のゲートウェイ・サーバIPアドレス管理テーブル内から検索し、その結果該当するIPアドレスが存在しないため、該電話番号“011−555−5555”が一般電話網上の一般電話機の電話番号であることを意味するIPアドレス通知パケットにてゲートウェイA(35)に通知する。
【0061】
IPアドレス通知パケットを受けたゲートウェイA(35)は、一般電話網(32)を介して一般電話機1(28)に発呼を行い、一般電話機1(28)がそれに応答すれば、このゲートウェイA(35)と一般電話機1(28)との間に通話が確立され、ゲートウェイA(35)は直ちに前記IP電話機1(37)に相手先一般電話機1(28)との通話が確立されたことを意味する通話確立通知パケットを送出する。
【0062】
IP電話機1(37)がその通話確立通知パケットを受ければ、直ちに前記IP電話機1(28)と前記一般電話機1(28)との呼が確立されて通話が開始され、IPネットワークA(34)上の音声データパケット及び一般電話網(32)上のアナログ音声信号は、ゲートウェイA(35)にてリアルタイムで変換されることになる。
【0063】
以上のように、IPネットワーク上のIP電話機から、一般電話網に接続された一般電話機へ発呼する際は、通常の一般電話の電話番号10桁(市外局番を含めた場合)をダイヤル入力するだけで、呼を確立させることができる。
【0064】
図6は電話番号“022−666−6666”の一般電話網(59)に収容された一般電話機2(56)から、IPネットワークB(68)上のIPアドレス“B”、加入者ID番号“11111”、つまり電話番号“043−bbb−bbbb−11111”のIP電話機5(71)への発呼を示した概念図である。
【0065】
この場合のシーケンスを図7に示す。図7において、まず、前記一般電話機2(56)はオンフックし、相手先IP電話機5(71)の電話番号の内上10桁、つまりゲートウェイBの電話番号部分“043−bbb−bbbb”を入力するが、この場合一般電話機2(56)の自電話番号が“022−666−6666”であり、市外局番が違うことから、市外局番も入力する。
【0066】
前記入力によって、一般電話機2(56)はゲートウェイB(69)に発呼を行う。これに対して、ゲートウェイB(69)は自動的に応答し、ゲートウェイB(69)と一般電話機2(56)との間に通話が確立される。ゲートウェイB(69)は一般電話機2(56)のユーザーに対して、自動音声ガイダンス等により、相手先IP電話機5(71)の電話番号の下5桁部分を入力するよう要求する。
【0067】
それに従って、一般電話機2(56)のユーザーが“11111”を入力すると、ゲートウェイB(69)はDTMF信号等を受信識別する番号入力識別手段により、その“11111”を判別し、ゲートウェイ・サーバB(70)に対して、“11111”の加入者ID番号に対応するIP電話機のIPアドレスが何かを問い合わせる意味の加入者IPアドレス検索要求パケットを送出する。
【0068】
加入者IPアドレス検索要求パケットを受けたゲートウェイ・サーバB(70)は、加入者ID番号“11111”に対応する加入者IPアドレスを、自分の加入者IPアドレス管理テーブル内から検索し、検索結果としてIPアドレス“B5”を得る。そして、直ちにゲートウェイB(69)に対して、その検索結果を報告する意味のIPアドレス通知パケットを送出する。
【0069】
IPアドレス通知パケットを受けたゲートウェイB(69)は、直ちにそのIPアドレス“B5”に基づき、相手先IP電話機5(71)に対して、通話要求を意味する通信開始要求パケットを送出する。通信開始要求パケットを受けたIP電話機5(71)が応答すれば、ゲートウェイB(69)に対して、通話が確立されたことを意味する通話確立通知パケットを送出する。
【0070】
ゲートウェイB(69)がその通話確立通知パケットを受ければ、直ちに前記一般電話機2(56)と前記IP電話機5(71)との呼が確立されて通話が開始され、IPネットワークB上の音声データパケットと一般電話網上のアナログ音声信号とは、ゲートウェイB(69)にてリアルタイムで変換されることになる。
【0071】
以上のように、一般電話網に接続された一般電話機からIPネットワーク上のIP電話機へ発呼する際は、通常の一般電話の電話番号10桁(市外局番を含む)に5桁の数字を加えた15桁の番号をダイヤル入力することにより、呼を確立させることができる。
【0072】
図8はIPネットワークC(129)上のIPアドレス“C12”、加入者ID番号“44444”、つまり電話番号“044−ccc−cccc−44444”のIP電話機12(108)から、IPアドレス“C10”、加入者ID番号“22222”、つまり電話番号“044−ccc−cccc−22222”のIP電話機10(106)への発呼を示した概念図である。
【0073】
この場合のシーケンスを図9及び図10に示す。図9において、まずIP電話機12(108)はオンフックし、相手先IP電話機の電話番号の内上10桁、つまりゲートウェイCの電話番号部分“044−ccc−cccc”を入力するが、この場合は、市外局番部分“044”を省略することができる。
【0074】
前記入力によって、IP電話機12(108)はゲートウェイC(103)に対して、“ccc−cccc”に対する通話を要求する意味の通信開始要求パケットを送出する。それを受けたゲートウェイC(103)は、前記受信した電話番号“ccc−cccc”が自分の電話番号であることを判断して、直ちに自動的に応答し、IP電話機12(108)に通話が確立した意味の通話確立通知パケットを送出する。
【0075】
この通話確立通知パケットをIP電話機12(108)が受ければ、ゲートウェイC(103)とIP電話機12(108)との間の通話が確立され、ゲートウェイC(103)はIP電話機12(108)のユーザーに対して、自動音声ガイダンス等により、相手先IP電話機10(106)の電話番号の下5桁部分を入力するよう要求する。
【0076】
それに従って、IP電話機12(108)のユーザーが“22222”を入力すると、IP電話機12(108)はゲートウェイC(103)に対して、加入者ID番号“22222”に対する通話を意味する加入者ID番号パケットを送出する。
【0077】
加入者ID番号パケットを受けたゲートウェイC(103)は、直ちにゲートウェイ・サーバC(104)に対して、“22222”の加入者ID番号に対応するIP電話機のIPアドレスが何かを問い合わせる意味の加入者IPアドレス検索要求パケットを送出する。
【0078】
加入者IPアドレス検索要求パケットを受けたゲートウェイ・サーバC(104)は、加入者ID番号“22222”に対応する加入者IPアドレスを、自分の加入者IPアドレス管理テーブル内から検索し、検索結果としてIPアドレス“C10”を得る。そして、直ちにゲートウェイC(103)に対して、その検索結果を報告する意味のIPアドレス通知パケットを送出する。
【0079】
IPアドレス通知パケットを受けたゲートウェイC(103)は、直ちにIP電話機12(108)に対して、通話先を現在のゲートウェイC(103)から入手したIPアドレス“C10”の相手先IP電話機10(106)に切り替えるよう指示する意味の通話先切替要求パケットを送出する。
【0080】
通話先切替要求パケットを受けたIP電話機12(108)は、直ちにIPアドレス“C10”に基づき、相手先IP電話機10(106)に対して、通話要求を意味する通話開始要求パケットを送出し、それを受けたIP電話機10(106)が応答すれば、IP電話機12(108)に対して通話が確立されたことを意味する通話確立通知パケットを送出する。
【0081】
IP電話機12(108)がその通話確立通知パケットを受ければ、直ちにIP電話機10(106)との通話が開始され、IPネットワークC上で音声データパケットは、前記IP電話機12(108)と前記IP電話機10(106)との間で直接やり取りされる。
【0082】
以上のように、IPネットワーク上のIP電話機から、同じIPネットワーク上のIP電話機へ発呼する際は、通常の一般電話の電話番号7桁(市外局番を省略)に5桁の数字を加えた12桁の番号をダイヤル入力することにより、呼を確立させることができる。
【0083】
一方、図10においては、図9におけるシーケンスを簡単化するための手順を示しており、IP電話機12(108)のユーザーが予め相手先IP電話機10(106)の電話番号及び自分の電話番号の上10桁、つまりゲートウェイC(103)の電話番号部分が、同じ“044−ccc−cccc”であることを知っていて、この部分を省略してダイヤルする場合を示している。
【0084】
つまり、IP電話機12(108)はオンフックし、ダイヤル入力する時に“22222”の後に(又は頭に続けて)、同じIPネットワーク上のIP電話機への通話を意味する“#”を入力(“22222#”又は“#22222”)する。
【0085】
これによって、IP電話機12(108)はゲートウェイC(103)に対して、同じIPネットワークC上の加入者ID番号“22222”に対する通話要求を意味する通話開始要求パケットを送出する。
【0086】
通話開始要求パケットを受けたゲートウェイC(103)は、直ちにゲートウェイC(103)からゲートウェイ・サーバC(104)に対する加入者IPアドレス検索要求パケットの送出のシーケンスに入り、以降図9とともに上述した手順と同様に、前記IP電話機12(108)と前記IP電話機10(106)との通話を確立する。
【0087】
以上のように、同じIPネットワーク上のIP電話機へ発呼する際は、これを意味する“#”などに5桁の数字を加えてダイヤル入力することにより、呼を確立させることができる。
【0088】
図11はIPネットワークB(122)上のIPアドレス“B”、加入者ID番号“33333”、つまり電話番号“043−bbb−bbbbb−33333”のIP電話機7(127)から、IPネットワークC(129)上のIPアドレス“C”、加入者ID番号“11111”、つまり電話番号“044−ccc−cccc−1111”のIP電話機9(132)への発呼を示した概念図である。
【0089】
この場合のシーケンスを図12に示す。図12において、まずIP電話機7(127)はオンフックし、相手先IP電話機9(132)の電話番号の内上10桁、つまりゲートウェイCの電話番号部分“044−ccc−cccc”を入力するが、この場合は、IP電話機7(127)の自電話番号が“043−bbb−bbbb”であり、市外局番が違うことから、市外局番も入力する。
【0090】
前記入力によって、IP電話機7(127)はゲートウェイB(123)に対して、“044−ccc−cccc”に対する通話を要求する意味の通信開始要求パケットを送出する。それを受けたゲートウェイB(123)は、それが自分の電話番号ではないことを判断し、ゲートウェイ・サーバB(124)に対して、該電話番号“044−ccc−cccc”がどのゲートウェイでそれに対応したゲートウェイ・サーバのIPアドレスが何かを問い合わせるためのゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求パケットを送出する。
【0091】
ゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求パケットを受けたゲートウェイ・サーバB(124)は、該電話番号“044−ccc−cccc”に対応するIPアドレスを、自分のゲートウェイ・サーバIPアドレス管理テーブル内から検索し、それに対応するゲートウェイ・サーバのIPアドレスが“C”であることを入手する。
【0092】
そして、直ちに前記問い合わせに対して、前記電話番号“044−ccc−cccc”のIPアドレスが“C”であることを意味するIPアドレス通知パケットにてゲートウェイB(123)に通知し、それを受けたゲートウェイB(123)は、直ちにIP電話機7(127)に対して、通話が確立したことを意味する通話確立通知パケットを送出する。
【0093】
この通話確立通知パケットをIP電話機7(127)が受ければ、ゲートウェイB(123)とIP電話機7(127)との間の通話が確立され、ゲートウェイB(123)はIP電話機7(127)のユーザーに対して、自動音声ガイダンス等により、相手先IP電話機9(132)の電話番号の下5桁部分を入力するよう要求する。
【0094】
それに従って、IP電話機7(127)のユーザーが“11111”を入力すると、IP電話機7(127)は加入者ID番号“11111”に対する通話を意味する加入者ID番号パケットを、前記ゲートウェイB(123)に送出する。
【0095】
加入者ID番号パケットを受けたゲートウェイB(123)は、直ちに入手したIPアドレス“C”に基づき、ゲートウェイ・サーバC(131)に対して、“11111”の加入者ID番号に対応するIP電話機のIPアドレスが何かを問い合わせるための加入者IPアドレス検索要求パケットを送出する。
【0096】
加入者IPアドレス検索要求パケットを受けたゲートウェイ・サーバC(131)は、加入者ID番号“11111”に対応する加入者IPアドレスを、自分の加入者IPアドレス管理テーブル内から検索し、検索結果としてIPアドレス“C”を得る。そして、直ちにゲートウェイB(123)に対して、その検索結果を報告する意味のIPアドレス通知パケットを送出する。
【0097】
IPアドレス通知パケットを受けたゲートウェイB(123)は、直ちに前記IP電話機7(127)に対して、通話先を現在の前記ゲートウェイB(123)から入手したIPアドレス“C”の相手先IP電話機9(132)に切り替えるよう指示する意味の通話先切替要求パケットを送出する。
【0098】
通話先切替要求パケットを受けたIP電話機7(127)は、直ちにIPアドレス“C”に基づき、相手先IP電話機9(132)に対して、通話要求を意味する通話開始要求パケットを送出する。それを受けたIP電話機9(132)が応答すれば、IP電話機7(127)に対して、通話が確立されたことを意味する通話確立通知パケットを送出する。
【0099】
IP電話機7(127)がその通話確立通知パケットを受ければ、直ちにIP電話機9(132)とIP電話機7(127)との通話が開始され、音声データパケットは、インタネットを介して、IPネットワークB上のIP電話機7(127)とIPネットワークC上のIP電話機9(132)との間で直接やり取りされる。
【0100】
以上のように、IPネットワーク上のIP電話機から、異なるIPネットワーク上のIP電話機へ発呼する際は、通常の一般電話の電話番号10桁(市外局番を含む)に5桁の数字を加えた15桁の番号をダイヤル入力することにより、呼を確立させることができる。
【0101】
以上説明したように、本実施形態のインタネット電話システムによれば、インタネット上のIP電話機は、通常の一般電話機の電話番号10桁(市外局番含めた場合)に続けて5桁の数字を加えた番号、つまり15桁程度の数字を自電話番号として識別される。
【0102】
従って、発呼側端末及び相手先端末が、一般電話網上の一般電話機、インタネット上の同一のIPネットワーク上のIP電話機、他のIPネットワーク上のIP電話機によらず、同様のダイヤル入力により発呼することが可能となる。
【0103】
すなわち、発呼側ユーザーにそれがIP電話機であることを意識させることなく、IP電話機の通信コスト等のメリットを生かしたまま、今まで通りの一般電話機とほぼ同じように扱うことが可能となる。
【0104】
尚、本実施形態においては、10桁に続く数字を5桁として説明したが、本発明はこれに限られるものでないことは明らかである。すなわち、1つのゲートウェイ・サーバが管理するIP電話機の数を減らすことにより、さらに4桁(1ゲートウェイ当り10000加入者)、3桁(1ゲートウェイ当り1000加入者)と減らすことができ、それに従って、IP電話機の電話番号をより覚えやすい桁数にすることが可能になる。
【0105】
【発明の効果】
本発明によれば、ネットワークの構成に関わらず、すなわち、発呼側端末及び相手先端末が、一般電話網上の一般電話機、インタネット上の同一のIPネットワーク上のインタネット電話機、他のIPネットワーク上のインタネット電話機によらず、同じ番号体系で通話を確立することができ、通信コスト等のメリットを生かしたまま、今まで通りの一般電話機とほぼ同じように取り扱うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインタネット電話システムの一実施形態における概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明のインタネット電話システムの一実施形態における各ゲートウェイ・サーバの加入者IPアドレス管理テーブルを示す説明図である。
【図3】本発明のインタネット電話システムの一実施形態における各ゲートウェイ・サーバのゲートウェイ・サーバIPアドレス管理テーブルを示す説明図である。
【図4】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から一般電話機への発呼を示す説明図である。
【図5】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から一般電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図6】本発明のインタネット電話システムの一実施形態における一般電話機からIP電話機への発呼を示す説明図である。
【図7】本発明のインタネット電話システムの一実施形態における一般電話機からIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図8】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から同じIPネットワーク上のIP電話機への発呼を示す説明図である。
【図9】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から同じIPネットワーク上のIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図10】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から同じIPネットワーク上のIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図11】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から他のIPネットワーク上のIP電話機への発呼を示す説明図である。
【図12】本発明のインタネット電話システムの一実施形態におけるIP電話機から他のIPネットワーク上のIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図13】インタネット電話システムにおける各接続形態を示す説明図である。
【図14】従来のインタネット電話システムにおけるIP電話機から一般電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図15】従来のインタネット電話システムにおける一般電話機からIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【図16】従来のインタネット電話システムにおけるIP電話機からIP電話機への通話が確立するまでの手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1,28,82,109 一般電話機1(電話番号:011−555−5555)
2,29,83,110 一般電話機2(電話番号:022−666−6666)
3,30,84,111 一般電話機3(電話番号:082−777−7777)
4,31,85,112 一般電話機4(電話番号:078−888−8888)
5,32,86,113 一般電話網
6,33,87,114 インタネット網
7,34,88,115 IPネットワークA
8,35,89,116 ゲートウェイA(IPアドレス:A 電話番号:045−aaa−aaaa)
9,36,90,117 ゲートウェイ・サーバA(IPアドレス:A
10,37,91,118 IP電話機1(加入者ID番号:11111 IPアドレス:A
11,38,92,119 IP電話機2(加入者ID番号:22222 IPアドレス:A
12,39,93,120 IP電話機3(加入者ID番号:33333 IPアドレス:A
13,40,94,121 IP電話機4(加入者ID番号:44444 IPアドレス:A
14,41,95,122 IPネットワークB
15,42,96,123 ゲートウェイB(IPアドレス:B 電話番号:043−bbb−bbbb)
16,43,97,124 ゲートウェイ・サーバB(IPアドレス:B
17,44,98,125 IP電話機5(加入者ID番号:11111 IPアドレス:B
18,45,99,126 IP電話機6(加入者ID番号:22222 IPアドレス:B
19,46,100,127 IP電話機7(加入者ID番号:33333 IPアドレス:B
20,47,101,128 IP電話機8(加入者ID番号:44444 IPアドレス:B
21,48,102,129 IPネットワークC
22,49,103,130 ゲートウェイC(IPアドレス:C 電話番号:044−ccc−cccc)
23,50,104,131 ゲートウェイ・サーバC(IPアドレス:C
24,51,105,132 IP電話機9(加入者ID番号:11111 IPアドレス:C
25,52,106,133 IP電話機10(加入者ID番号:22222 IPアドレス:C10
26,53,107,134 IP電話機11(加入者ID番号:33333 IPアドレス:C11
27,54,108,135 IP電話機12(加入者ID番号:44444 IPアドレス:C12

Claims (2)

  1. 自電話番号と自IPアドレスとを有し、一般電話網及びインターネット網に接続された音声端末の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイと、
    自IPアドレスを有し、電話機能を持った複数のインターネット電話機と、
    自IPアドレスを有し、前記インターネット電話機のIPアドレスと加入者ID番号との対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ったゲートウェイ・サーバと、
    から構成される論理的なIPネットワークが、インターネット上に複数存在するインターネット電話システムにおいて、
    前記IPネットワーク上のインターネット電話機から、前記一般電話網に接続された一般電話機に発呼する場合に、
    )前記インターネット電話機は、同じIPネットワーク上のゲートウェイに対して、前記インターネット電話機より入力された前記一般電話機の電話番号への通信開始要求を送出するステップと、
    )前記通信開始要求を受けたゲートウェイは、前記入力された電話番号が自電話番号でないことを判断し、同じIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記入力された電話番号とともに、ゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を送出するステップと、
    )前記電話番号及びゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を受けたゲートウェイ・サーバは、前記複数のIPネットワークのうち自IPネットワーク以外のIPネットワーク上のゲートウェイの電話番号と、そのゲートウェイが含まれるIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバのIPアドレスとの対応を管理するゲートウェイ・サーバIPアドレス管理テーブルを用いて、前記電話番号に対応するゲートウェイの電話番号を検索し、前記電話番号がゲートウェイの電話番号ではなく、一般電話網に接続された一般電話機の電話番号であることを判断し、これを前記ゲートウェイに通知するステップと、
    )前記通知を受けたゲートウェイは、前記一般電話網を介して前記一般電話機への発呼を行い、該一般電話機において応答があれば、直ちに該一般電話機との間で通話を確立するステップと、
    )前記一般電話機との間で通話を確立したゲートウェイは、前記インターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記インターネット電話機と前記一般電話機との間の呼を確立させるステップと、を有することを特徴とする通話確立方法。
  2. 自電話番号と自IPアドレスとを有し、一般電話網及びインターネット網に接続された音声端末の双方向リアルタイム通信の相互接続を行うゲートウェイと、
    自IPアドレスを有し、電話機能を持った複数のインターネット電話機と、
    自IPアドレスを有し、前記インターネット電話機のIPアドレスと加入者ID番号との対応を管理する加入者IPアドレス管理テーブルを持ったゲートウェイ・サーバと、
    から構成される論理的なIPネットワークが、インターネット上に複数存在するインターネット電話システムにおいて、
    前記IPネットワーク上の第1のインターネット電話機から、他のIPネットワーク上の第2のインターネット電話機に発呼する場合に、
    )前記第1のインターネット電話機は、該第1のインターネット電話機が属するIPネットワーク上のゲートウェイに対して、前記第1のインターネット電話機より入力された前記第2のインターネット電話機の電話番号のうち該第2のインターネット電話機の属するIPネットワーク上のゲートウェイの電話番号への通信開始要求を送出するステップと、
    )前記通信開始要求を受けたゲートウェイは、前記入力された電話番号が自電話番号でないことを判断して、この電話番号の示す他のIPネットワーク上のゲートウェイに対応付けられたゲートウェイ・サーバのIPアドレスを検索するために、同じIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記電話番号とともにゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を送出するステップと、
    )前記電話番号及びゲートウェイ・サーバIPアドレス検索要求を受けたゲートウェイ・サーバは、前記複数のIPネットワークのうち自IPネットワーク以外のIPネットワーク上の複数のゲートウェイの電話番号と、そのゲートウェイが含まれるIPネットワーク上のゲートウェイ・サーバのIPアドレスとの対応を管理したゲートウェイ・サーバ管理テーブルを検索して、前記電話番号に対応するゲートウェイ・サーバのIPアドレスを入手し、そのIPアドレスを前記ゲートウェイに通知するステップと、
    )前記IPアドレスの通知を受けたゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記第1のインターネット電話機との間の通話を確立するステップと、
    )前記第1のインターネット電話機との間の通話を確立したゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、前記第2のインターネット電話機の残りの電話番号、つまり前記第2のインターネット電話機の加入者ID番号を入力するよう通知するステップと、
    )前記通知を受けた第1のインターネット電話機より入力された前記第2のインターネット電話機の加入者ID番号を受けたゲートウェイは、前記検索された他IPネットワーク上のゲートウェイ・サーバに対して、前記加入者ID番号に対応するIPアドレスを検索するための加入者IPアドレス要求を、前記加入者ID番号とともに送出するステップと、
    )前記加入者IPアドレス要求及び加入者ID番号を受けた他IPネットワーク上のゲートウェイ・サーバは、自分の加入者IPアドレス管理テーブルを検索して、前記加入者ID番号に対応するIPアドレスを入手し、そのIPアドレスを前記ゲートウェイに通知するステップと、
    )前記IPアドレスの通知を受けたゲートウェイは、前記第1のインターネット電話機に対して、通話先のインターネット電話機を切り替えるための通話先切り替え要求を、前記入手した第2のインターネット電話機のIPアドレスとともに送出するステップと、
    )前記通話先切り替え要求及びIPアドレスを受けた第1のインターネット電話機は、直ちに前記第2のインターネット電話機に対して、通信開始要求を送出するステップと、
    )前記第2のインターネット電話機は、これに応答して、前記第1のインターネット電話機に対して、通話確立通知を送出することにより、前記第1のインターネット電話機と前記第2のインターネット電話機との間の呼を確立させるステップと、を有することを特徴とする通話確立方法。
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